ACT.734

このエントリーをはてなブックマークに追加
430名無し草
でもいつまでもここで突っ立ていてもしょうがないのでまずはご機嫌取りにお茶でも出すかな、
と思って伸ばしたグラスは、やっぱり俺がばーちょんのために買ったものだった。その理由という
のもあまりはっきりしたものではなく思いつきとかそこらへんだと思うのだけど、たしかその時も
ばーちょんはあんな顔をしていなかったっけ。
そう思うと、なんだかばーちょんが複雑そうな顔をしたわけが、わかってきた。すぐそれがわからなかったのは、ばーちょんが俺の、いわゆる一線の中への出入りを笑って許してくれていたから。俺は
これをなんだか暗黙の了解みたいなものだと思っていたけど、ばーちょんはまだそれに釈然としない
ものを抱いていた、の、かなあ。