ACT.734

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423名無し草
買い物のついでにーちょん愛用のシャンプーを買っていったら、なんでか本人はひどく複雑な顔を
した。
買い物の途中にその真っ赤な容器のシャンプーを見かけたとき、俺の頭はすぐさまばーちょんを思
い描いた。正確にはばーちょんの小言というか、なんかマサんちのシャンプー使うと髪きしきしする、
という小さな非難を。俺はそういうことをばーちょんが俺の家に泊まりに来るようになってからずい
ぶんと繰り返し聞いてきたわけだし、思いつきというか、まあそれとなく買ってみたのだ。
しかし夕飯の材料だとかばーちょんに頼まれたもの(これはお菓子やらアイスやら)を買い物袋から出し
ていく時それを買ったことを思い出して「これ、置いとくから使ってええよ」って真っ赤な容器の
それを見せたときから、ばーちょんの機嫌は目に見えて思わしくなくなってしまい、さっきはおかえり
だなんて言って玄関まで迎えにきたくせに今は複雑な顔をしたまま、適当にあいづちを打って目も合
わさずにリビングのほうへ戻っていってしまった。