ACT.734

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415名無し草
言おう。
1つずつでいい。いきなり「愛してる」なんて、まだ子供の自分には荷が重過ぎるけれど、1つずつでいい。
時々は彼を追い越して、後ろからステップを踏んで歩く彼に手を差し伸べられるようになる日がくるのなら。

「…寂しいじゃん、そうじゃないとさ。せっかく付き合ってんのに、俺ら」

そのまま勢いよく抱きついて、2人一緒にベットに倒れこんだ。
「ばーちょん、苦しい」
「うっせ!」
「あ、耳が赤い」
「あーもうマジうざいマジうざい、お前マジKY」
「ええ?なに?」
そのまま馬場は中河内の体に腕をまわし、ぎゅうぎゅうと抱きしめた。
(マジ恥ずい)
やっぱり、とてつもなく恥ずかしい。
その後に、相変わらず空気の読めない中河内は「あ、ばーちょん照れてんのかぁ」などと全く持ってその通りな、だが決して言われたくなかった一言を部屋に投下し、2人はまた口喧嘩をした。