GJです!!!続きも気になる〜
333 :
名無し草:2008/04/17(木) 22:49:22
500番台にあったので保守
GJ!
他の話も読んでみたいです。
>312の続編で
澤→林
二人とも隠すのが上手い様でいて、注意して見ればなんてことはない。何もかも筒抜けだ。緩んだ空気の穏やかさに、昨日は無事仲直りしたのだと理解した。そんな自分の安心した目線に気付いたのか、仕事を終えた後、はにかみながら彼女は近づいてきた。
「わっち、あのね、」
「知ってるよ。仲直り出来たんでしょ?」
え、と少し照れたように戸惑いながら、目線を逸らして無言で頷いた。白い頬がほんのり赤らんでいる。顏赤いよ。からかい気味に言うと彼女は怒って背中をどついた。もちろん本気ではなく、力など全くこもっていなかった。彼のことでからかうと何時もそうだ。
ちくりと、理性とは真逆のところで、小さな痛みが走る。
その2
「ほんとは、一回別れようとしたの」
「え、」
「けど駄目だった」
一瞬だけ頭を過った考えの愚かさに吐き気がした。
もしもそのまま二人が別れてしまっていたら───
自分は時々こんな風にして、理性で抑え切れなかった感情が滲み出ることがある。そうして自己嫌悪に陥る。馬鹿みたいだ。こうして話を聞くのも、喧嘩の仲裁をするのもすべて、自分が選んだことだというのに。
「結局離れられなかったよ」
この時ばかりは上手い言葉が浮かばなかった。
「いつも迷惑かけてごめんね」
そう言って無防備に笑う彼女に、自分は痛みを伴いながらも安堵してしまうのだ。愛情の矛先が自分ではないと分かっていても。
「別にいいよ」
そうしてようやく、いつものように笑うことが出来た。
「その代わり、仕事であんまり怒らないでね。怖いから」
「うるさいよ」
決して口にできない感情を飲み込む代わりに、彼女を笑わす言葉のひとつでも吐ければそれでいい。そんな日々はきっとこの先も巡る。
-----
伊澤は密かに色々と気遣っていると妄想。読んでくれた方ありがとうございました!
うわ、なんだか切ない…GJです!!
>>336GJ!いいね・・・
ここのところ澤林が多いような気がするので、浮林書いてみた。
>>312に萌えたし。
文才は無いけど・・・、投下します。
俺は溜息を吐く。
スタジオのドアを閉め、肌寒い夜道を歩きながら。
伊澤と林檎が、あまりにも仲良くしていたから。
もう堪え切れなかった。
林檎は何時もわっちを気に掛けている。
『ねえわっち』
『わっちはさぁ、』
『わっちのばかw』
林檎が『わっち』という度に、伊澤は嬉しそうな顔をする。
彼女もまた、楽しげな表情をしている。
その嬉しそうな顔を見ると、俺は内臓が引き絞られる様な奇妙な気持ちになる。
俺に対しては、何時も淡々としていて、硬い言葉づかいなのに。
あまり人の居ない、河原沿いの道を選んで歩く。
よく晴れた空には、俺の気持ちとは正反対なくっきりと大きな月が出ていた。
辺りに生えている木、もう散ってしまった桜の木や、道、あらゆる物が
蒼白く照らされている。
沈んだ気分のまま歩いていると、後ろから駆けて来る硬いヒールの音がした。
「浮ちゃん!」
無邪気な声。
林檎は振り向いた俺に向かってにっこりと笑いかけながら走ってきた。
続き
肩を並べて歩く。
香水だろうか、甘やかな匂いが漂ってくる。
微妙な距離だ。決して遠くは無いのに、近いともいえない。
伊澤とだったら、肩が触れあう程に接近するのに。
「それでね、わっちがね、酔っちゃって、本当に大変だったんだから」
彼女はそう言いつつも、やはり楽しげに、さっきからずっと伊澤の話をしている。
ずっと無言の俺にようやく気付いたのか、彼女も黙り込んだ。
「ねえ浮ちゃん、怒ってる?」
しばらくして、林檎がおずおずとそう言った。
「別に」
俺はそっけなく言う。本当のことが言えるはずなんて無い。
「じゃあどうして何も話してくれないの?浮ちゃん、スタジオでもずっと冷たいし・・・」
林檎は立ち止まった。
微かに目が潤んでいるように見えるのは錯覚だろうか。
俺は仕方なく歩くのを止める。
見詰め合ったまま、沈黙が降ってくる。
俺は目をそらす。
彼女の真っ直ぐな視線に堪えられなかった。
「別に怒ってないから。じゃあ」
立ち止まったままの林檎に背をむけ、俺は歩き出した。
「待ってよ、浮ちゃん。浮ちゃんはわっちが嫌いなの?私がわっちの話するから
怒ってるの?どうして?」
慌てて駆け寄ってきた林檎の白い手が、俺の腕を掴む。
今にも泣き出しそうに潤んだ、縋るような眼。
続き
もう、我慢の限界だった。
俺は思いっきり腕を引き、バランスを崩した彼女の華奢な身体を抱きすくめた。
「きゃあっ!」
林檎は身を硬くしている。
「嫌いだよ、わっち。椎名さんがわっちばかり気に掛けるから」
唇から、勝手に本音が出た。
「え・・・?」
俺の顔を見上げた彼女の表情に、戸惑いが浮かんでいる。
乱暴に彼女の唇を塞いだ。
「ん、」
息が苦しくなるほどに長いキス。
俺は唇を離すと一気に冷静になった。
林檎の身体をぞんざいに放し、「じゃ、」と言って踵を返した。
「待って、待ってよ」
林檎の声。
「浮ちゃんだけ、ずるいじゃない。唇勝手に奪っといて逃げるなんて」
俺は無言で歩き続ける。
とんでもない事をした、と思いながら。
明日からろくに顔も見れないかもしれない。
「私だって淋しかったんだから」
その言葉に、足が止まった。
「私だって、私だって、浮ちゃんは何時も話し掛けても最低限の事しか
言ってくれないし、仕事の話しかしないし、淋しかった」
振り返る。
数メートル後ろ、夜の闇の中で、余計に白く見える林檎の頬が、紅色に染まっている。
続き
「後悔してない?」
「え?」
彼女は何の事か分からないという顔だ。
「今、そうやって言ったこと」
俺は徐に彼女に近づき、再び乱暴に唇を奪った。
彼女の口唇は、しかしさっきよりも柔らかく俺を受け入れた。
「好きだよ」
唇を離す。
「・・・後悔、してない。私・・・」
頬を真っ赤に染め、林檎は俯いた。
俺と彼女は、青白く照らされた道を、手を繋いで歩いていく。
時折、肩が触れ合う。
「ねえ、もしかして、浮ちゃん、わっちに嫉妬してたの?」
不意に林檎が言った。
「え?」
嫉妬。そうかもしれない。
「さあね」
彼女は俺の返事を聞くと、くすっ、と笑った。
―――――――――――――――――――――――――――――――
長くなってすいません。
所々、ブラックアウトイメージです。
これの林檎視点を今度書きたいなぁ、と思ってます。
では、乱文失礼しました。
>>338 あわわ。すごい!!良いです!!こういうの好き!!
>338
GJ!妬いてる浮にもえた。
最近過疎ってるなあ
伊澤結婚したね
澤林とか妄想しにくくなったなぁ・・・。
チョト残念
これからは林檎と伊澤のいけない関係(不倫)になるわけか…
そっちの方が萌える!
と、ドロドロ・昼ドラ系大好きな私が言ってみる。
今度不倫もの書いてみようかなww
>>348さん
素直に喜んでる人もいるんだし、行き過ぎた発言はよくないと思う
不倫ものが好きだってカミングアウトするのは自由だけどさ…
伊澤の結婚を素直に祝おうじゃないか
恋愛感情抜きにしても伊澤と林檎の絡みはほほえましくて好きです
351 :
348:2008/04/27(日) 22:48:12
あの・・・すみません。
別になんか僻んでるとかじゃなく、素直にわっちおめでとうと思ってます。
発言の仕方が悪かったですね・・・。
伊澤のことは本当にそれはそれでおめでたいと思ってます。
すいませんでした
ドンマイ!
私も不倫ネタはどうかと思ったけど、
澤林への溢れる創作意欲を頼もしく感じたよw
なんとなくこのスレ続くのかな…?と思ってたから
皆いなくなっちゃった?
いるよ〜
最近書き込み少なくてさみしい…
ここにも一人いるよ
過っ疎過疎だなー
猫柳のアー写のとしちゃんが可愛い
私、文才あったら良かったなぁ〜\(~Q~)/
昔々あるところにお爺さんとお婆さんがいて、お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯にいくとしたら
お前ら行くか?行くか行くか行くか?行け わかったか!
どんぶらこっこと流れてきた大きな林檎から生まれた林檎太郎は立派に成長し、鬼退治に出かけました。
林「はぁー鬼退治なんか行かずに家で焼酎呑んでたいな・・・」
林「あっ師匠キジだ!ししょーう!きび団子あげるから一緒に来て!」
師「プロデュースで忙しいんだけどいいよ」
林「師匠だーいすきw」しばらく二人で歩くこと数分・・・
林「あっ浮雲イヌだ」
浮「モモちゃんにあげるからきび団子くれ」
林「いいけど鬼退治ついてきてね」今度は三人で歩いていると・・・
林「あっ伊澤サルだ、わっち〜きび団子あげるから付いてきて」
伊「えーどうしよう、えー・・・」
師「はやく一緒にやろうよ」
伊「49」こうして鬼ヶ島事変が結成された。
林「黒猫堂のデスクに調べさせた情報では、私たちが退治する鬼は
万引きで保護観察中、親の仕送りで生活している(という設定)、
最近金髪にしてお子様に間違われるドラマーだって。みんな注意するように」
一同「おk」
そのとき・・・
デデンデッデデンデッテデデンデッ・・・歌舞伎のドラムソロと共にハタ鬼が現れた!
刃「はやく宇宙に帰りたいがや〜」
途端に鬼ヶ島事変がハタ鬼に襲い掛かる!
伊「痛い痛い!椎名さんなんで俺殴るの?ごめんなさい本気パンチやめてください、痛い・・・蹴らないで!」
結局、ハタ鬼の見事な身のこなしで誰ひとりとして攻撃できず仕舞い、林檎太郎がハタ鬼の身のこなしを
気に入ったことでハタ鬼も鬼ヶ島事変へ加入となった。めでたしめでたし。
>>357 夜食のクラムチャウダー吹いたwwww
何という桃太郎wwいや林檎太郎wwwww
49www
361 :
名無し草:2008/05/10(土) 17:41:24
保守
あ
最近、投下なくて淋しいな〜(´・ω・)
最近淋しいので、文才無いですが覚悟して浮×林投下します。
何をしても虚しく、酷く淋しい。最近私には、そういうのが常に付きまとっていた。気付けばこんな深夜に呼び出して、助手席に座っていた。軽い自己嫌悪が襲ってくる。
「ねぇ、どこ?どこ行きたいの?」
その声から苛立ちを感じ“わがままを言ってしまった”と思い「ごめん。」と小さく謝る。
「どこでも良いの。本当にごめん。浮ちゃん…」
「どこでも良いって…わかった。どこでも良いんだな?」
やっぱり少し苛立った声に、私は無言で頷いた。
続きはまた投下します。
あ。エロ要素は入れないと思うんで、すみません。
エロにいきそうな雰囲気だけどいかないのかな?
とにかく続き待ってます!
>364
wktkしてます
368 :
名無し草:2008/05/19(月) 00:32:45
保守
続きです。
街並みが遠ざかる。彼は怒っているのか何も言わなかった。私も、何も言わなかった。
バタンッ
知らないうちに寝てしまった私は、車のドアが閉まる音で目が覚めた。先に車を降りてしまった彼に続き、慌てて自分も車を降りる。
ここは…
海だった。前にも来たことのある海。
「しずか。」3月の海はとても静かだった。彼は無表情で海を見ている。私は、思い付いたように家を出て、コートも羽織らずに来た事を後悔した。まだまだ寒い季節なのだ。ふと、彼がこっちを見る。
「寒いの?はい」彼が羽織っていたジャケットを私に羽織らせた。
本当に優しい。こんな時間にこの海にいる事だって私のわがままだ。
「あ、ありがと」
「何かあったの?」
「う、うん。何ていうか…」何かあった訳では無い、上手く説明出来ない気持ち。
「まぁ、良いけどさ。愚痴だって聞ける耳あるしさ。」
「あ。う、うん。ありがと」
「ふう。本当静かだな。」
「ここ。前にも連れてきてくれたよね?いつだっけ?」
「え?そうだっけ?忘れた」
「ねぇ…」
「ん?なんだよっ」
左から彼の正面にまわった。こういう時、静かに抱きしめてキスしてくれる。私は彼が好きだ。大好きだ。
もしも彼が…私ですら、この海に来た事を忘れてしまっても、一生忘れる事が出来ないだろう。今繋ぐ手の感触と、寒さの中で感じる彼の体温は。
いまいち盛り上がりに欠けてすみません。やっぱり難しいです。
いい感じですよ!
優しい浮雲って新鮮w
依存症を思い出した
最後の幸せな雰囲気にほっとしました
とにかくGJ!
ひさびさに覗いてみたけどここの職人さんたちはSS巧いね
文才はまったくないですが、浮林投下します。
−私は少し緊張しながら彼の家のインターホンを押した。
おとといの夜、彼から電話があった。
「椎名さんの声に合いそうな曲ができたんだけど、家で合わせてみない?
椎名さんが空いてる日でいいから。」
私は「明後日なら空いてるよ。」と言い、時間などを二人で決め、電話を切った。
電話では然り気無い口振りだったけれど、内心は飛び上がりそうなくらい嬉しかった。
彼の方から私に自分の作った曲を歌って欲しいというのは初めての事だった。
『浮ちゃんが、私を必要としている?』
そんな風に考えるとドキドキした。
私はどうしようもないくらいに彼の事を好きになっていた。
文才なくてスマンorz
需要があれば続きを投下しようと思います!
続き知りたいです!!
最近投下多くて嬉しいね
楽しみにしてます!
続きです。
長いので3分割です。
−ピンポーン
少しして彼の声がした。
「勝手に入っていいよ」
私はドアを開けて「お邪魔しまーす」と言って中に入った。
彼の家には、わっちとは来た事があったけれど、一人で来るのは初めてだった。
彼はソファーにいつも通りのリラックスした感じで座って、「いらっしゃーい」なんて言っている。
何だか私だけやたら緊張していて馬鹿みたいだ。
「いらっしゃーいって…お茶とかないの?」
「友達から貰ったワインならあるよ」
「まだ昼なんだけど…」
やれやれ、何でこんな男の事を好きになってしまったんだろう。
私は仕方なく昼間のワインに付き合う事にした。
ワインを飲みながら少しの間、世間話をした。今日は天気が良いねとか、なかなか良いワインだねとか、そんな話だ。
好きな人の家に二人きりで、昼からワインを飲んでいるというのもなかなか不思議なものだ。
彼はまったくいつも通りで、きっと女性と二人きりでいるという意識はまったくないのだろう。
世間話が終わって、少しの沈黙が部屋を満たした。
彼は突然ソファーに凭れていた体を持ち上げて、姿勢を正した。
そして傍にあったアコースティックギターを抱えた。
「じゃあ演るから、ちゃんと聴いて下さいね」
そう言った彼の目は今までに見た事のないくらい真剣で、真っ直ぐに私の事を見据えていた。
あまりにも美しい目だったので、私は射抜かれたように何も言えなくなって、黙って頷いた。
その曲は、美しいアルペジオから始まった。
それから彼が、まだ歌詞の付いていないその曲を、日本語だか英語だか解らない言葉で歌い始めた。
その曲は今までに聴いたどんな曲よりも美しかった。切ないとか、悲しいとか、嬉しいとか、そんな感情を超越した何とも言えないような気持ちを私の胸に伝えた。
そうして、私は気付いた。
彼は、私の事を好きだと。
今まで、私は変な謙遜で彼の気持ちに気がつかないフリをした。
彼が私の事なんか好きになるハズがない、と。
でも今この曲を聴いて、私が感じていた『自惚れ』は『確信』に変わった。
彼はこの曲を通して、真っ直ぐ私に愛を伝えていた。そして私はそれを感じずにはいられなかった。
私は涙が溢れそうになるのを堪えて、目を閉じていた。
最後のコードを丁寧に弾き終えた後、彼はまたさっきの美しい真っ直ぐな目で私を見て言った。
「…伝わった?」
その言葉で遂に堪えていた涙が溢れた。
「浮、ちゃん」
「…ん?」
「…全部、伝わったよ。私も好き。…浮ちゃんが大好き。」
瞬間、彼は私を痛いくらいに強く抱きしめた。
「…知ってる。でも椎名さん全然言ってくんないんだもん」
「ごめん、なさい」
「だから、音楽で煽ってみた。…効果てきめんだね。」
彼は悪戯っぽく笑って、それから私に口付けをした。
「さっきの曲さ、」
「うん?」
「俺の為だけに歌って欲しい。」
「…え?じゃあ発表しないって事?勿体無い。凄く綺麗な曲なのに…」
「俺にとっても凄く大事な曲だから、椎名さんに、俺と居る時にだけ歌って欲しいんだよ」
私は笑って頷いた。
それから彼のギターに合わせて、うろ覚えのその曲を、彼の真似をして不思議な言葉で歌った。
今度彼に会う時迄に、この曲に彼がびっくりするくらい素直な歌詞を付けよう。
まだ名前もない、彼と私だけのその美しい曲は、私の中で一番大切な曲になった。
終わりです。
エロなしで長くなってしまってすみません!
文中の曲は、一応無花果の花イメージです。