・早稲田大に02年春、トップリーダーを養成する講座が生まれた。「大隈塾」。毎週変わる
ゲスト講師と学生が丁々発止、渡り合う。過去の講師は丹羽氏のほか小沢一郎・前民主党
副代表、宮沢喜一元首相、谷垣禎一財務相、ユニクロを創業した柳井正氏……。
定員倍以上の500人強が毎年押しかけるため、志望理由を書かせて選ぶ。落ちた理由を
事務局に聞きに来る学生が絶えない。職員は「男子学生から涙ながらに抗議された」と言う。
だが、講座は最初のステップにすぎない。論文と面接でさらに絞られた20人がゼミ形式の
「大隈塾演習」に参加する。この春、東証1部上場企業に就職する政治学科の4年生(21)が
さらりと言う。「下にいる者を引っ張り、道を切り開く。自己犠牲をいとわない真のエリートになりたい」
両親と12年間ニューヨークに暮らし、米国の小学校を卒業。単身帰国して私立中高一貫校で
学んだ。「演習に参加した僕ら20人は日本を背負う集団になる、と確信してます」
自分のこれからの人生を書け、と指示された。昨年6月、大阪経済大の男子学生(19)は
鉛筆を走らせた。「地方公務員」。そして「結婚する」「自分の家を持つ」。しばらくして判定
結果が返ってきた。「進路成熟度55%」とあった。
大学側はこうした授業や適性テストを経て資格取得を勧める。学長は「企業を支える中堅層の
育成を目指している」と語る。ある学生(23)は苦笑した。「エリートに使われる『忠犬』層という
ことじゃないですか」
「大学の役割は民間の会社と同じだ」。昨年5月、NPO「21世紀大学経営協会」の総会で、
高橋・元日本郵船副社長が声を張り上げた。首都大学東京の理事長を務めている。
「原材料(学生)を仕入れ、加工して製品に仕上げ、卒業証書という保証書をつけ企業へ出す。これが産学連携だ」
大学が雇用市場のニーズに応えようと人材の「仕分け」に動き出した。「進路成熟度55%」と
された大阪経済大の男子学生は「余計なお世話という気もする」と言いつつ、何か資格を
取ろうかと考えている。(一部略)
http://www.mainichi-msn.co.jp/photo/news/20060111k0000m040010000c.html ※前:
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1136909023/