(40)
「そんなの」と慇懃ながら怒りを含んだ口調で呟く。
「そんなのは、先生にとっては満足かもしれませんけどボクにとっては
望みでも何でもありません。もしボクに少しでも興味を持って下さるのなら、
何故こんな回りくどいやり方じゃなく、ボクの体ごと全部奪って下さらないんです。
そうしたらボクは――」
(社を忘れられるかもしれないのに)
そんな考えがふっと胸に湧いて出て愕然とした。
いつの間に、人に頼ってその面影を追い出してもらわねばならないほど、
社の存在は深く自分の心に喰い込んでいたというのか。
耳障りな音がすると思ったら手にしたティーカップがソーサーと触れ合って
カタカタ鳴っていた。手が震えているのだ。アキラはカップをソーサーごと
テーブルに置くと、両手を膝の上で固く組み合わせた。
そんなアキラの様子を芹澤はじっと見つめていた。
穏やかだが、アキラが隠したいと願うどんなことも余さず抉り出し、
映し出そうとするような眼差しだった。
やがて静かな声が響いた。
「何故、肉体ごとそっくりキミを奪ってしまわないのか――そう言ったね。
答えはシンプルだ。もし、私がキミをそういう対象として見るようになったら、
私は他の男がキミに与えるのと同じものしかキミに与えてやれなくなってしまうからさ」
アキラは黙って視線で問い返した。
「分からないという顔をしているね」と微笑んで、更に続ける。
「無論、世の中にはキミとセックスをして、それでいてキミの中で他の人間とは
違う立場を勝ち得ることの出来る人物もいるかもしれない。だが私は違うんだ。
美学家を気取っていても、一度堰が切れればすぐ欲望の海に堕して他の男と
変わらなくなってしまう。いや私の場合はもっと激しい。キミが少しでも私の許を
離れて行くのが耐え難くて、キミを鎖に繋ぎ私の寝室に縛りつけておくかもしれない」
目を丸くするアキラに笑いかけて、芹澤は肩を竦めた。
「そんな事にならないよう、キミとは清い関係を保ちたいものだ。
さあ、温まったらそろそろ支度をしたまえ。今、着替えを持ってくるから」
促されて、アキラは慌ててソファから立ち上がった。
(41)
車で送るというのを固辞して、タクシーを呼びアキラは帰って行った。
彼の残り香があえかに漂う部屋で、芹澤はしばし物思いに耽ったが、
程なく立ち上がると、キッチンからタンブラーと氷と数種の壜を持ち出してきた。
中の一本はこの部屋の雰囲気にはどうしても似合わない、
可愛らしい水玉模様の紙に包まれた壜。カルピスである。
「無駄になったな」
大して惜しそうでもなく呟いた。以前アキラが好きだと言っていたので
柄にもなく買い求めておいたものだ。今度彼が来たら出そうと思っていたが、
よりにもよって彼があんな有様でやって来たので言い出せなかった。
この先もう、この飲み物の出番が来ることはないだろう。
「甘ったるいのは苦手なんだが・・・」
ひとりごちながら金属製の蓋を開け、タンブラーに原液を適量注ぎ、
ジンを回し入れライムを搾る。
それから更にかちゃかちゃと幾つかの壜を鳴らして即席のカクテルを作り上げた。
少年の服の下の肌を想わせる白いカクテルを手に窓際に立つと、
赤橙色の夕陽が斜めに差し込んでくる。
その夕陽に向かってカクテルを掲げると、白い肌の向こうに赤い熱い血が
ゆらゆら炎のように透け輝いていた。
「・・・・・・乾杯」
誰に言うともなく囁いて、微笑と共に芹澤は、その甘く苦い液体を飲み干した。
もーめちゃくちゃ
(42)
自宅へ戻るとすぐもう一度シャワーを浴びた。
それから漸くアキラは、畳の上にうつ伏せに倒れ込み体を伸ばした。
「・・・・・・」
黙っていると普段気づかない壁時計の秒針音が急に大きく聞こえる。
――色々なことがあった一日だった。
碁の仕事なら幾ら重なってもこれほど疲れは感じないが、
今日のように他人の激しい感情に生で触れた日はひどく疲れる。
「進藤に・・・謝らなきゃな」
次に会った時、ヒカルには謝って許してもらおう。
このままでは以前のように彼から避けられ、打ち合えなくなるかもしれない。
そう想像しただけで堪らなかった。喧嘩をし、他の人間に心揺れはしても、
自分の生涯最大にして最高のライバルはやはり彼以外ではあり得ないのだから。
ヒカルにとってもそれは同じ事のはずだ。
彼が碁を続け高みを目指す限り、必ず再び自分を求めるようになる。
そう思いたいし、不思議とそうなるはずだという確信があった。
どれだけ回り道をして袂を分かとうと、最後は必ず再び盤上で出会う。
そのために自分たちは出会ったのだと思っていた。
顔を横に向けると今度は芹澤の顔が浮かんできた。
最初のうち、アキラにとって彼は新たに言い寄ってきた男の一人に過ぎなかったし、
彼と彼の棋譜を目にした時から、アキラ自身彼からの誘惑を望んでもいた。
だが彼は決して一線を越えて来ようとはせず、今日自分が暗に抱いて欲しいと
求めたのをさえ拒んだ。
自分と寝て、それでいて自分にとって他の人間とは違う特別な存在となり得る相手。
それはヒカルのことか、社のことか。或いはその両方なのか。
「・・・社・・・」
数日前までは大勢の中の一人に過ぎなかった男の名を口遊む。
そうすると身体中に残る彼の跡が燃えるように熱くなり、
今まで知らなかった暖かで切ない感情が胸一杯に込みあげるような気がした。
それが口惜しく、心地良かった。
(43)
甘い物思いの中、不意に鋭い電子音が鳴り響いた。――電話だ。
アキラは跳ね起き、急いで廊下へ出て受話器を取った。
「はい、塔矢です。もしもし・・・もしもし?どちら様ですか」
受話器の向こうからは何の返事もない。アキラが棋士として名を知られるように
なってから、塔矢家には時折こうした電話がかかってきた。無言のまま切れてしまう
こともあれば、妙な息遣いであらぬ質問をしてきたりする手合いもいる。
今回もその類だろうと思って、語気を強めアキラは告げた。
「ご用件がないのでしたら、切らせていただきます」
「あっ、ちょぉ、待ってやー。今、アンタの声に浸ってたのに」
「えっ・・・・・・や、社!?」
関西調の懐かしいアクセントだった。
涼やかで落ち着いた、それでいてわざと明るくおどけてみせているようなあの声が
受話器の向こうから自分の耳に語りかけている。アキラの耳から全身にかけて、
少し前大阪で社に好きだと囁かれた時の記憶が稲妻のように駆け抜けた。
「・・・・・・ッ!」
アキラが思わず目を閉じ身を震わせたことなど勿論社が知るわけもない。
電話の向こうでは明るい声が続く。
「ケータイの電源切れてるみたいやったから家のほうにかけたんや。
そっち着いてから、どうしてるかなぁ思て・・・オレはガッコでな、もー大変。
今日も英語の抜き打ちテストあってん。早よ棋士業一本になりたいわ〜。
塔矢?・・・塔矢、ひょっとして忙しかった?都合悪ければまた後でかけ直す・・・」
「いいや、いいんだ。そのまま話してくれ」
いつの間にか力が抜けて、廊下にへたり込んでいた。
緊張していた肩が下りる。体中が安らぎで満ちる。
幼い頃暑い屋外から帰ってきて、母の作ってくれた冷たいカルピスで
一息ついた時のような甘酸っぱい喜び。沁み渡る幸福。
「・・・・・・ボクも、キミの声が聞きたかったんだ」
そう言ってやると一瞬間があって、それから勝どきのような奇声が聞こえた。
壁に凭れ、彼と話した。
話すだけで幸せになれるということを、初めて知った。 <終>
40以上レス使って、書きたいことの焦点がボヤけている。
社-ヒカルできれいに締めればいいのに、芹沢を出したことで一気に
うそ臭さというか、三流小説っぽくなってしまったのが残念。
最後まで読んでくれた会淫はありがとう。
先の事はわからないけど、ひとまずこれで一段落です。
うさみみつけたアキラたんとお月見したいよ(;´Д`)ハァハァ
>959
完結かよ乙! じっくり読ませてもらいまっせ。
>955,958
>>4 ──────────────────────────────────────────
*゚・゚ *゚・゚ *゚・゚ *゚・゚ *゚・゚ *゚・゚ *゚・゚ *゚ ○●○ 避難所誘導しおり ○●○゜・゚*゜・゚*゜・゚*゜・゚*゜・゚*゜・゚*゜・゚*゜・゚
>>1の愛好会規約及び会員心得を参照してください。
>[愛好会規約]
> 小説の後10件はsage進行/ジャンプネタバレは公式発売日の午前0時/荒らし煽りは徹底放置
>[愛好会会員心得]
> 芸術品への思い入れは多種多様であり、 ここは様々な塔矢アキラを受け入れる場所です。
> 趣味に合わぬと文句をいうよりも、進んで自分の趣味を語りましょう。
以上を踏まえた上で、スレの主旨にそぐわない書き込みは下記避難所にておながいします。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/1361/1028539594/l100 尚、当誘導テンプレ以外の反応レスや当テンプレへの反応レスは
いずれもスレ住人を装った荒らしの書き込みと見なされますので御注意ください。
● 趣味の部屋『塔矢愛好会』 ○
*。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・。 *。・ *
──────────────────────────────────────────
>960
目欄。
わかって言ってるヤツは誘導よりも徹底スルーのほうがいいだろ
多作なのは長所でもあるが、ひどすぎると読んでてアホらしくなってくる。
連載にしようとおもうと甘えも出て、話も歪みがちになる。
>ひとまずこれで〜
この一言もいらない。
「じゃあ続きあるかもなのか?ぜひ書いてくれ(;´Д`)ハァハァ」
というレスをせざるを得なくなる。
いちいちありがとうレスはいらない。
>962
>4
????
避難所って旧したらばのことか?
なんでわざわざ2ちゃんじゃないところに言って感想言わなきゃいけないんだ?
まじわからん。
だいたいそういうところで感想なんて言ったって、マンセー以外は受け付けなくて、
「嵐よ去れ!」の一言で思考も停滞するだけじゃんかw
んで職人も、「私は気にしてませんから、みなさんも気にしないで」とか言うんだろ。ウザスギ。
あったらいいな
おかっぱ王国
おかっぱの国へ行けますように
おかっぱワンダーランド
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| 可愛いボクが応援にかけつけたよ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
年賀状 ◆pGG800glzo
黒い扉 ◆pGG800glzo
戻り花火 ◆pGG800glzo
小花恋唄 ◆pGG800glzo
修学旅行 ◆pGG800glzo
pocket size ◆pGG800glzo
月のうさぎ ◆pGG800glzo
座敷牢中夢地獄 ◆pGG800glzo
Trick or Treat! ◆pGG800glzo
兄貴vsマツゲ? ◆pGG800glzo
夜の蝶―2004・冬― ◆pGG800glzo
森下よろめきLOVE ◆pGG800glzo
Happy Little Wedding ◆pGG800glzo
カルピス・パーティー ◆pGG800glzo
クチナハ〜平安陰陽師賀茂明淫妖物語〜 ◆pGG800glzo
他にも鳥なしで書いてるみたいだがな、一年以上も続く小説を3つ以上持つな。
みっともない。それがおもしろいなら何もいわないが。
二年を越えたなら、長編を書けることが偉いなどとは思わず、どうしてこんなにダラダラしてしまった
のかをまずは考えてみろ。
1年以上、30スレ以上のヤマネコのほとんどを占領してきた、また現在も進行中であることに関して
どう思っている?他に来ないし、自分だけでも小説投下して盛り上げなきゃ、なんていう変な使命感を
持ってたりはしないだろうな?このことを避難所で聞いて、おまえは答えられるか?答えないだろう?
「荒らしに反応したくありません」という逃げ口上もあるからな。
書いてきた小説の内容はと言えば、切り売り切り貼り、どれもこれも結局は同じ。
薄めたうどんつゆみたいな小説を量産してどうする。
小説へのレスを読んでみろ。そいつらは本当におまえのを読んでいるか?
テンプレ通りのレスしかしてないぞ。読んでいないんだよ、残念ながら。
渾身の一作を書いて、潔く一度引いてみろ。
書き続けていなかったら、忘れられてしまう小説・作家は糞以下だぞ。
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| えらそうに言うなよ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| どうせ何言ったって聞く耳持ちゃしねーんだから★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| かわぃぃボクに「・・・・・・乾杯」★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| 職人さん!荒氏なんかに負けないで★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| ヒントを避難所に投下してきたよ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| 頑張って探してね★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
大変お待たせしました! 開店致します!!
、、,,,
ヾ从//"
ヾ'/" (\(\ ウサギチャン ウサギチャン♪ ,, '⌒ ⌒ ⌒
≡ ‖≡≡ ○ ≡≡/||||"||ヽ ナ〜ニミテ ハネル♪ ( コレ ウメーナ! )
| | ._○○._ ||(*゚▽゚)| ( ▼〃ヽ )
_(_)__|二二|__(つ)Uと)_/ ヽヽヽイ,, ワオ〜ン! o( (,,^▽^) ○ )
..―───――――――――┐ ∠,从从 シ /~||∫ ∧ ∧° ー'ー'ー'ー'
∧ ∧ ((∫)) | ∧ ∧ ∪・ェ・∪,,,。,,,ノ ||k⌒ヽ,_/||||''||ヽ
━┳━ /||||''||ヽィ'''ヽ┳━ |/||||''||ヽ(つ○と)∧ ∧ ||ヽ_,つu||*゚ー゚)|u
 ̄ ┻  ̄ |(゚w゚*||uと,,ノ┻ ̄ ̄~|(゚▽゚*)|| ./||||''||ヽ⌒ヽ〜 ○
○ 〜(,,_ つつ ○...と|(゚∀゚*||と,ノ
ウミャァァァァ〜♪
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
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(/||*゚o゚)| 避難所の1070さんはバカですか?★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
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(/||*゚o゚)| オチスレのURLをあっさり教えるわけないじゃないですか★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
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(/||*゚o゚)| しかもキャラスレってww飛躍しすぎですょwwww★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
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(/||*゚o゚)| 検索もできない豚野郎ばかりですね★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
1070 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/09/18(日) 22:59:29
>1065乙〜!!
>1067
思わせぶりな書き方は感心しないよ。
実在する場所に誘導したいならURLごと提示すればいい。
スレの存在をほのめかしといてURL出せないってのはなしな。
それにマロンのスレって…まさかマロンのアキラスレか?
過去の荒らしの言動を考えたらとてもアキラたんのキャラスレに
誘導しようなんて気は起きないと思うぞ(;´Д`)
違うっつーならそっちのURLもヨロ〜〜
>1068
兄貴の方は、kuwaさんがついてる!だから大丈夫!のはずだ(´Д⊂
1071 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/09/19(月) 00:28:35
>1070
そうだな。>1067の再臨を待つ。
それができないなら、やっぱあれだったか。って事で
見てるんだろ?
とっとと教えろよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| ボクにも教えてよぉ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| 知りたいよぉ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
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γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| そこで職人をメタ糞に叩きたいよぉ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| おはよぅ〜〜〜〜ボクはここのアイドルだょ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
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γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| わざわざ探してくれたんですかぁ?★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| ここ荒らしてるのは、魔境住民なんでしょぉ?ウザイでよぉ?★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| 駄文書きたきゃ書けよ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
おかっぱ惑星のぱっつん国のアキラ国。
おかっぱ惑星のぱっつん星のアキラ国。
エクスキューズミー
アキラtanノオウチニハ ドヤッテイケバ エーデースカー?
r⌒\,,/⌒ミ.//
ゞ ヾ // .//
(,, ・▲・) ////
ノ||(*゚ー゚)||/ / ホッシュ!!
C( つ///
ヽ )///
∪///
/ //
オリ○ンニュース
23日発刊!「別冊少年アキラクロニクル」九月号(創刊号)
23日、創刊号が発刊される予定の「別冊少年アキラクロニクル」は、
特典の「特製アキラたん&アナちゃん’sトレカホルダー」が売り上げ
に一役買い、第一刷と第二刷は予約分で完売する模様。近頃売れ行きの
落ちている少年誌では異例のことだと、出版業界でも注目を浴びている。
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・新連載「二人はライバル!」巻頭カラー52ページ
・塔矢家御用達老舗店レシピ・秋スイーツ編
・秋のアキラたんファッションチェック!
・アキラたん&ヒカルがご案内!私立海王小学校(悪用厳禁)
・豪華七大ふろく
・創刊号記念トレカ「アキラたんとクマたん&ウサギたん」
・毎号のお楽しみ!「二人はライバル!」トレカ「お団子とアキラたん」
・表紙をそのままポスカードに「お月見・ピンクうさぎの着ぐるみ」
・囲碁バトルのシートにも使える「二人はライバル!」下敷き
・貼って剥がせる「アキラたん&アナちゃん’s&社似犬シール」
・アキラたんとのラブメールを守れ!「おかっぱ携帯メールガードシール」
・「スケジュールシールつきスクールカレンダー(2005年10月〜2006年3月)」
※対象年齢:6才〜(就学児童以上)
(就学児童以下のお子様は、お父さま・お母さまと一緒にお読み下さい)
※トレカを袋から出すときは、ハサミ・カッターなどで指を怪我したり、
中のトレカを切らないようご注意下さい
※今回のトレカにはシークレットはありません。ネットオークションなど
を使ったアキラたん詐欺には特にお気をつけ下さい
| |_
| ||||,||ヽ
| |Д`)_| セキセイインコガ
| |⊂) ホシインデス
| |∧|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(103)
「・・・・・・。ありません・・・」
この言葉を言わされるのは何度目だろうか。
気遣わしげにアキラが俺を見る。それを避けるように俺は目を伏せ歯噛みした。
先生の毒々しい哄笑が岩窟の中に響く。
「おやおや、また私が勝ってしまったか。緒方くんには一日中暇があるのだ。
もっと精進して、私を楽しませて欲しいものだね」
俺の知っている、東京での先生からは考えられないような台詞だ。
勝った時こそ、敗者に対して礼を尽くす。
最強なればこそ、誰よりも謙虚に、無心に。
そんな所も、この人の余人とは違った器の大きさを際立たせていたものなのに。
今はアキラの前に並べられた一局にも、先生の抑えられない憤怒の跡が
生々しく刻まれている。
だが俺への敵意を剥き出しにする今の先生を、俺は憎み切れなかった。
むしろ以前の人格者の先生より親しみを覚えるほどだった。
結局、何物にも動じない超越した存在のように見えた彼の最大の弱点が
アキラだったということなのだろう。
父親として、愛する我が子を欲望の対象と見るような男は
本当なら殴り飛ばしてやりたい、いっそ殺してやりたい。
しかし他ならぬ我が子のためを思えばそれも出来ない。
だから彼は息子を抱いた男をこういう形で捩じ伏せるしかないのだ。
俺を殺す代わりに盤上で俺の石を苛烈に攻め立て、殺すのだ。
そう考えると俺の心には憐憫と、ともすればこの不運な男に対する
共感のような感情さえ湧いてくるのだった。
先生も俺もアキラのために死んだという他の男たちも、各々立場の違いこそあれ、
一つのものに魅入られ破滅していく運命にどんな違いがあるというのだろう。
(104)
俺が黙っているのを勘違いしたのか、先生は笑った。
「言い返せないかね。そうだろう、そうだろう。キミとの勝負を見せるのも
勉強になるかと思ってアキラをここに置いていたが、こんな碁ばかりでは却って
この子の鋭気を削ぐかもしれん。なぁアキラ」
アキラは言葉に困っている。俺は先生に向かって静かに言った。
「盤上の勝負に後から口で何かを付け加えたところで何になりますか。
俺があなたに何かを答えるとしたら、盤の上で、碁石によってです」
そうだ。そしてアキラを俺に抱かせている腹いせを、こんな風に別のことで
晴らそうとするのも無意味なことだ。
そんな無意味なことでこんなにも勝ち誇っているこの人が、
俺には初めて人間臭い一人の男に見えた。
「――盤の上で私に答える?キミが?」
先生は大袈裟に肩をそびやかす。
「私を、誰だと思っているのかね」
「五冠の栄誉に輝いたトップ棋士・・・囲碁史に名を残す偉大な名人・・・
かつてはそうです。ですがあなたは、そうした立場を一切捨ててこの地へ来られた。
今のあなたは、棋士としてではなく一人の男として俺と碁を打っている。
だから俺も一人の男として、あなたに勝ちたい」
鉄格子の向こうで先生の頬がぴくりと動いたようだった。
大人気なくはしゃいでいた己を戒めるように先生は腕を組み、沈思の末言った。
「・・・よかろう。キミがそこまで言うのなら、私から勝ちをもぎ取ってみるがいい。
一度でも勝てたなら、そう、キミの望みを何でも一つ叶えてやってもいい」
俺がはっと表情を動かすと、先生は慌てて「ここから出せという話以外だぞ」
と付け加えた。それでもいい。とにかく閉塞した状況に一つの変化が
もたらされたということに、俺は光明を見い出した。
意気揚々と告げる。
「――いいでしょう!その言葉をお忘れにならないように」
念を押すまでもなく、アキラの前で口にした約束を先生が破ろうなどとは
思えなかった。
(105)
夜、普段通りにアキラが食事を運んで来た。
「お父さん、今日はいつもより熱心に一日中碁盤に向かってたんですよ。
緒方さんのお陰で火が点いたみたいです」
軽く耳打ちするのを、先生が鉄格子越しに聞き咎めた。
「余計なことは言わんでよろしい。私はいつも通りだ」
「はい、そうですね。お父さん」
くすくす笑って飯をよそってくれるアキラの表情は、心なしか明るい。
彼が晴れやかにしていると俺も何となく気が落ち着いた。
その晴れやかさは俺のためではなく、世捨て人のような生活を送る先生が
久方ぶりに碁への情熱を取り戻したのを喜んでいるせいなのだとしても。
「どうぞ。力をつけていただこうと思って、今日は腕によりをかけて作りました」
言葉の通り、膳の上には目も綾な海の料理が並んでいる。
どれも旨かった。アキラがこんなに料理の腕を上げたのも、
妻と離れ僻地に隠遁した父親を慰めようとしてのことと思えば
ちくりと胸が痛まないでもなかったが。
――ふと膳の上を眺め渡した時、心に引っ掛かるものがあった。
何だろう?俺は引き寄せられるように、皿に盛られた刺身の中から、
とりわけ色の深い一種類を箸でつまみ上げた。
「どうかしましたか?」
取った刺身を口に運びもせずまじまじと眺めている俺に、アキラが問うた。
「いや・・・この色は、何と言ったかな」
「色?」
俺の気を惹いたのはその魚肉の一切れそのものではなく、それが持つ色だった。
深い、濃い、血のような・・・何でもない言葉のはずなのにその色の名が思い出せない。
――どういうことだ?衿元から、甘い糊の香りが思い出したように鼻を衝く。
それが更に記憶の深い所を刺激しそうになった時、先生が苛立たしげにせっついた。
「一体いつまでかかるのかね、キミの食事は。早くしたまえ」
・・・それで思索は断ち切られてしまった。俺は黙ってその肉片を口に放り込んだ。
(106)
皿の上の料理を全て腹に収めても、俺の喉元にはまだ呑み下し切れない謎が
蟠っていた。心のどこかに、何者かによって鍵を掛けられた場所がある。
そこに俺の思い出せない記憶と、この夢の世界から脱出する術が秘められている。
そんな気がしてならないのだ。
食器を片付ける音の中、俺をこの世界に引きずり込んだ少年の横顔をじっと眺める。
何とか彼の父親の干渉抜きに、二人きりで話すことは出来ないだろうか?
――そうだ。咄嗟に思いついたことを口にした。
「先生。・・・朝の約束を、勿論お忘れではないと思いますが・・・」
「無論だ」
さっき売り言葉に買い言葉のような調子で軽はずみな約束をしてしまったことを
多少悔いる所もあるのだろうか、先生は苦々しい声で肯定した。
俺は得たりとばかり切り出した。
「ではお願いがあります。先生が碁盤に向かう間、俺にも碁の勉強をする環境を
整えて下さい。碁石と碁盤はここにある。しかし欲を言えば各種の棋譜や詰碁集でも
与えていただいて、もっと自分を鍛えたい」
「うむ・・・なるほど。まあ、いいだろう」
頷いた先生の懐に切り込むような呼吸で、俺は更に次の一手を放った。
「そしてもう一つ、あなたと打たない間も俺が戦いの呼吸を忘れないよう、
実戦の相手を与えていただきたい。アキラくんと、毎日碁を打たせて欲しいんです」
先生はちょっと躊躇いを見せた。
「アキラと?しかしアキラは自分の碁と、家のことで忙しくて・・・」
「お父さん、ボクやりたいです!他の方と打つことでボクも勉強になりますし、
ボクが役に立って緒方さんが強くなればお父さんだって嬉しいでしょう?」
アキラが弾んだ声で告げると、先生はぐぅ、と呻いて腕を組んだ。
「・・・よかろう。ではキミとアキラが打つ時は私がここについているとしよう」
「何故です?食事やセックスと違って、碁ならこの格子の内と外で打ち合えばいい。
それなら俺がアキラくんに危害を及ぼす心配はないのだから、お目付け役は無用です」
先生は口をぱくぱくさせていたが、俺は強引に言い負かしてしまった。
こうして俺は毎日アキラと二人きりの時間を持つ権利を勝ち取ったのだった。
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| うわぁ下手な文だなぁ★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
γ⌒ヽ
/⌒)/ 人,ノ
(,,ノ/|||||,||)
(/||*゚o゚)| 読めたもんではありませんね★
ノ つつ
O(,, ヽノ⌒)
ノ ,,ノ(_ノ''゙
(_ノ
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。