第10章 2ちゃんねる での議論
Newsの特性から考えると、議論は、
パネルディスカッション的なとらえ方の方がいいように思えます。
あくまでも判断は読み手であると。
非難の応酬・けんか・罵り合い・感情の爆発などは太古の昔から議論につき
ものと言われていますが(参考:アテネ広場から 2ちゃんねる まで--議論の歴史--ボン
クラテス著 )、2ちゃんねる も例外ではありません。それはそれで人間の本質の(社会
生活上は滅多に見られない)一側面が見られて(第三者でいる分には) 面白い
のですが、 かかわりあいになりたくない人も多いでしょう(だからと言って
2ちゃんねる を去らないように。そんなあなたのためにこの章はあるのです)。
2ちゃんねる での議論の多くは結論を出すことが目的ではありません(だって2ちゃんねる で法
律がどうとかこうとか言ったって...)。ましてや相手を打ち負かすことが目
的のものでもありません (打ち負かすのが目的のプロの殺し屋も闇にいるら
しいけど)。色々な人が情報や意見を交換し、それを楽しんだり、 それによ
って得したり、自分を伸ばしたりすることが目的です。
だいたい簡単に結論が出るような議論(魚のいない水族館はあるかとか)は滅
多にないし、もめる議論ほど(かつ丼と天丼のどちらがより民主的かとか)面
白いと言えます。つまり「絶対」なんて尺度がある問題は少なくて、ほとん
どの問題は様々なトレードオフ(javaは遅いけど、おいしいとか。Cは速いけ
ど、 疲れるとか)をもっていて、なるべく最善策をさがすという方法しかと
れないような議題が多いのです。またそういう話題だからこそ( 全人格的に
のめり込むくらい)盛り上がるし面白いのです。
(い)さん (お気付きのこととは思いますが、この章がこんなに読みにくい
のは冒頭の言葉のせいとかせいじゃないとか、そうやって人のせいにするの
が一番いけません)の言葉にあるように2ちゃんねる での議論はパネル・ディスカッシ
ョン( パネル・ディスカッションを知らない人は学術ネットワークに出てく
る資格はありません。2ちゃんねる はもちろん学術ネットワークではありません)だと
思えばいいのです。パネル・ディスカッションでは普通無理に結論を出すよ
うなことはしません。 議論をしている人達(パネリスト)を見ている(ときに
はいびきをかいている)多くの参加者がいるし、 会場から横やりを入れるこ
ともできます。 パネリスト達が意見を闘わせているようでも(パネリストは
闘わなければ男じゃない。もちろん女でもない) それを最終的に判断するの
はパネリスト達ではなく会場に参加している人達なのです (民主主義の勝利
だ)。パネリスト達が議論をすることで会場にいる参加者達が何か(クッキー
とかコーヒーとか)を得ることが重要なのです。
最後になりましたが議論に疲れ果てて自殺( 何もコンピュータを壊さなくた
って)してしまわないように注意事項を箇条書きにします:
* わかってもらえない人には100年たってもわかってもらえない。議論の
相手を説得しようと努力するのではなく、多くの人にわかってもらえる
意見を書きましょう。
* 得るものがなくなって来たと思ったら、さっさとひっこみましょう。
* 挑発には乗らない。挑発するような人の意見は、たいてい誰も重要視し
ません。
* すべての記事にフォローしようとしない。フォローしたくない記事は無
視していいんです。「言いっ放し」でいいんです。十分な説得力があれ
ば1回言えば十分。
* 最後に: 疲れたら休息が一番
ああ疲れた。2ちゃんねる でも読んで一服しようっと...