●趣味の部屋『塔矢愛好会』Part55〇

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952卒業 ◆dolce/987s :04/03/21 23:10
>948
>何を思い出しちゃいけないんだ
や、単に自分の今の状況を、だ。
953名無し草:04/03/21 23:33
いつもながらクールで甘い甘味さんにハアハアハアハアハアハア(*´Д`*)
954ニュース速報:04/03/22 16:12
【塔矢アキラ、ヌードに大照れ】

 天才美少年棋士の塔矢アキラ(17)が21日、横浜・みなとみらいの
クイーンズスクエアで発売記念の握手サイン会を行った。
 会場には一週間前からファンが並びはじめ、北海道や福岡など
全国各地から約10000人が集まった。
 塔矢アキラが登場すると、耳をつんざくような黄色い歓声。さすがの
塔矢も「楽しみにしてくださるのはうれしいのですが、みなさんの
日常生活が心配です」と苦笑い。
 17日に発売した写真集「アキラめないで」でヌードを披露して話題に
なったが「何の役にも立たないですよね、ボクの裸なんて」と照れまくっていた。
955関連ニュース:04/03/22 16:13
【塔矢アキラがヌード!!】

17日発売写真集で初披露
 天才美少年棋士の塔矢アキラ(17)が17日発売の写真集
「アキラめないで」(トルスタ・本体価格5600円)で
初ヌードを披露することが9日分かった。
 1月に都内で約10時間かけて撮影した力作。
 ヌードにならないかとの提案に最初はジョークだと思ったそうだが
「ボクのヌードが社会のためになるという社長の熱烈な言葉に運命的
なものを感じた」と決意した。
 碁界だけでなく、ビジュアルでも常に注目されてきた塔矢アキラが、
衝撃のヌードを初公開した。ファンの間では以前から「お尻のラインがきれい」
「脱いだら芸術になる」という“定評”があった。
 昨秋、トルスタ放送局「塔矢アキラのご指導させていただきます!」で
肌や体形が話題になっており、写真集の撮影の打ち合わせで、そのことを
思い出したスタッフが「脱いじゃえば?」と提案したことがきっかけだった。
 写真集は17日に同時発売される半年ぶりの新作ビデオのビジュアルブック
として 制作された。塔矢は「初めは冗談だと聞き流していたものの、まわりに
ほだされて・・・」ヌードを披露することになった。
 出版する「トルスタ」にとっては初のヌード写真集になる。
 撮影は1月に都内で行われた。「何事も諦めない」がテーマで、
拘束具で自由を奪われた塔矢はバイブやローションなど約1万個の道具を
使用してその快感に耐えた。準備と撮影に約10時間。
 塔矢は、その間に体形が変わらないように食事もせず、トイレも我慢と
プロ根性を見せた。
 塔矢アキラの清楚で可憐なイメージと素の本人とのギャップに悩んだ時期も
あった。だが、昨年5月の新作ビデオ制作から原点回帰の意味をこめて再始動。
 ヌードは塔矢アキラとしてはあり得なかったそうで、「ボクの体をすみずみ
までさらけ出すことで、犯罪発生率を最小限におさえたいという覚悟をする
意味でも、この時期にやる運命的なものを感じた」と話している。
17日は写真集とビデオで書店とCDショップを塔矢アキラが独占する。
956名無し草:04/03/22 22:06
   ┌─────――――┐
   │Bar. チチャーイやまねこ│
   └─────――――┘
お待たせしました! 開店致します!!

日 凸  ▽ ∇ U
≡≡≡≡≡≡≡ /|||||"||ヽ シャシンシュウッテ ナンノコトダロウネ… 
 U ∩ [] %..  ||(*゚ぺ)|     /
_________(つ)Uと)___/    ヽヽヽ.イ,, ワオ〜ン!!!  ヽヽヽ.イ,,
―――――――――――――┐    ∠,从从,,シ  /~||~) ∠,从从,,シ
                    │  /  (´O`*),,。,,ノ  ||(,,。,,∪・ェ・∪
 ━┳━   ━┳━          │/   (∩∩)    ||   ( u u )
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~     ,_______
                       / == /|
                       | ̄ ̄ ̄ ̄| .|
                       |.アキラ基金|/
                        ̄ ̄ ̄ ̄
957ザイヤク感:04/03/22 23:38
エアコンのせいで、部屋は真夏のように暑くなった。
和谷は上着を脱いで、布団をどかした。そして下半身だけ露出していたアキラの上着
とコートの前をはだけさせた。
瘠せたアキラの体はあばらが浮いて見えるほど、壊れてしまいそうなくらい細身の体
だった。その瘠せたピンク色の汗ばんだアキラの肌にぷっくりと赤い実を見つけた和
谷は、それをかじる様に吸いついた。その間もアキラを突き上げるのを止めない。
和谷は何度目かも分からないくらい、アキラの中に出した。それはアキラの肛門から
溢れ出て、シーツに大きなシミをつけた。
心地よい達成感を和谷はアキラの体の上で浸っていた。
「あ・・・、ふ、はぁ・・・は・・・、誰?」
突然アキラが言葉を発したので、和谷は驚いた。
アキラは座薬が効いたのか、ぼんやりと目を開けて天井を見つめている。
意識が戻ってはマズイと気づいた和谷は、アキラに正体がばれないように、アキラの
体をうつ伏せにした。そして尻を高く上げさせて、アキラの肛門へ突きいれた。
「はぁあっん! 痛い・・・やめ・・・誰? やめて!」
和谷はアキラの頭を枕に押しつけ、叫び声を出さないようにした。
アキラの内股にはいくつもの白い液体がつたう。部屋には和谷の腰の動きに合わせて
淫靡な音が響く。
「あっ・・・あっ・・・やだ・・・やだぁ! もうやめて!」
アキラは手を伸ばして、和谷から逃げようとした。だが和谷はその手すらも抱き寄せ
た。
958ザイヤク感:04/03/22 23:39
「気持ちイイんだろ。ホントは感じてんだろうが!」
和谷は次第にアキラを服従させたくなった。
常に上にいるアキラを、どんなに努力しても超えられないアキラをこうして組み敷い
ている現実に和谷は酔った。
「オレを満足させるまで、おまえに自由なんてないからな」
アキラはぐったりする体をわずかに震えさせた。怯えているのか、泣いているのかは
わからない。だが怯えた小動物のようなアキラは和谷の征服欲をさらに煽った。
和谷はアキラから抜き取ると、アキラの顔を上げさせた。
「ホラ、おまえの好きなチ○ポだ」
アキラの赤く小さな口に押しつける。だがアキラはかたく口を閉ざして拒んだ。
「さっさと咥えろ!」
和谷は無理矢理アキラの口に押し込んだ。アキラは苦しそうにむせながら咥えた。
「そうだ。それでいい」
和谷はアキラの前髪をかきあげながら、優越感に浸った。

気が付くと夜は明けていた。
和谷は重い腰を上げながら布団から起きた。部屋はつけっぱなしのエアコンと異臭で
最悪だった。大きなあくびをしながら台所へ行き、グラスに水を入れて何杯も飲んだ。
のどはカラカラで、なかなか潤わなかった。
ふと、昨夜の出来事を思い出す。和谷は振り返り、アキラの姿を探した。
アキラは既にどこにもいなかった。
あれは夢だったのか、幻だったのか。和谷にはどちらかわからなかった。
ただ、腰の重みと乱れた布団の跡が、夢ではないことを物語っていた。
959ザイヤク感:04/03/22 23:40
「気持ちイイんだろ。ホントは感じてんだろうが!」
和谷は次第にアキラを服従させたくなった。
常に上にいるアキラを、どんなに努力しても超えられないアキラをこうして組み敷い
ている現実に和谷は酔った。
「オレを満足させるまで、おまえに自由なんてないからな」
アキラはぐったりする体をわずかに震えさせた。怯えているのか、泣いているのかは
わからない。だが怯えた小動物のようなアキラは和谷の征服欲をさらに煽った。
和谷はアキラから抜き取ると、アキラの顔を上げさせた。
「ホラ、おまえの好きなチ○ポだ」
アキラの赤く小さな口に押しつける。だがアキラはかたく口を閉ざして拒んだ。
「さっさと咥えろ!」
和谷は無理矢理アキラの口に押し込んだ。アキラは苦しそうにむせながら咥えた。
「そうだ。それでいい」
和谷はアキラの前髪をかきあげながら、優越感に浸った。
960戻り花火 ◆pGG800glzo :04/03/23 17:00
(19)
最寄りの駅から、買い物をしてアキラの家へ。
盛夏の午後の太陽がじりじりと道路を灼く。
「そかそか、ココの道を曲がれば良かったんやなぁ」
「春に来た時は、進藤と二人で来て迷ったんだったね」
歩道の幅の都合もあったが、いつの間にか社とアキラの二人が並んで前を行き
後ろからヒカルがついて行くという格好になっていた。
半日分の食料が入った大きな二つの買い物袋をアキラに奪われた社は、
代わりにさっきまでアキラが持っていた軽い花火の袋を、
自分の荷物と一緒にぶら下げて歩いていた。

今日のアキラは袖口と襟と胸ポケットに薄青色のごく細いストライプが2本入った
シンプルな白い開襟シャツを着ていたが、そのシャツの下の背中が
次第にうっすら汗ばんでいくのが後ろから観察しているとよくわかる。
黒に近いくすんだ濃紺のパンツに包まれて見えない脚も、もう汗で濡れているのだろう。
もしかしたら今まさにその内腿を、熱いようで生ぬるい体液のしずくが
くすぐったく伝い落ちていく最中かもしれない。
不意に、誘うようなその後ろ姿目がけて抱きつきたい衝動がヒカルの内に起こった。
照りつける陽射しのために少し赤らんで濡れた、肌理細やかなアキラの頬。
夏に入って幾分短めに切り揃えられた髪から覗く首筋、
その滑らかな表面を霧を吹いたように潤している、水のような汗。
それらの全てを今すぐ、アキラを抱き締めて今すぐに味わいたい。
――眩暈がして、頭の中から熱射病にかかってしまいそうだ。

「着いたよ」
涼やかな声にはっと顔を上げると、
見覚えのあるどっしりと古風な門の前で、汗のしずくを光らせたアキラが微笑んでいた。
961戻り花火 ◆pGG800glzo :04/03/23 17:03
(20)
ガラガラと引き戸を開けると、
ひんやりとした玄関の空気と鏡のように磨き抜かれた廊下が迎えた。
ここに着くなりこの磨き抜かれた廊下の上にアキラを押し伏せて、
夏の熱に濡れたその箇所を、日が暮れるまで貪ることが出来たなら。
二人きりならきっとそうしていたのに。
二人きりならアキラも拒まなかっただろうに。
なのに今、どうしてか三人でいる。

「相変わらずデカイ家やなぁ。え・・・と、三ヶ月ぶりや。ここ来るの」
それはヒカルも同じだった。
社と並んでスニーカーの紐を解きながら、ヒカルは妙な焦燥に駆られていた。
社が大阪にいる間自分はいつもアキラの側にいて、
一緒に碁を打ったりセックスをしたりして、
だからたとえ二人が自分の知らない所で連絡を取り合っていたとしても
結局は自分とアキラの距離のほうが近いのだと――漠然とそんな風に感じていたが、
それはもしかして、決してあってはならない油断だったのではないだろうか?
外でどれだけ関係を重ねても、少なくともこの家の中でアキラが普段どのように
過ごしているのか、自分はほとんど何も知らない。
五月の合宿時にその一端を垣間見ただけだ。その点で自分と社の情報量は同じである。
この玄関を上がり、棋院でも碁会所でもないアキラの生活空間に足を踏み入れた時点で、
今まで何年もアキラと関わって過ごしてきたはずの自分とアキラに会ってまだ
ほんの数ヶ月の社とは、ある意味同じスタートラインに立たされてしまうのだ。

そう考えると、今までアキラが外では何度も自分と会っていながら
この家に自分を招き入れてくれたことは一度もなかったという、その事実までが、
どこか、自分に懐の奥深くまで入り込むことを許さない態度の表れであったような気がして、
ヒカルは込み上げるアキラへの疑念を抑えることが出来なくなった。
その時、先に上がって台所に入っていたアキラが戸惑った声を上げた。
「進藤、これ・・・」
962戻り花火 ◆pGG800glzo :04/03/23 17:05
(21)
買い物袋の前に並べられているのは、よく見れば紛れもない缶チューハイだった。
売り場がジュースの棚と近接していた上、缶に果物の絵が描かれているため
間違えてしまったのだ。
「わっ、わざとじゃねェぞ!急いでて間違えちまったんだよっ!」
慌てて弁明するとアキラは「わかってるよ」と言って指を顎に当て考え込む仕草をした。

「全部で6本か・・・碁会所に持って行ったら誰か貰ってくれるかな」
「え、コレ誰かにあげてまうのん」
社が残念そうな声をあげた。
アキラとヒカルが同時にそちらを見ると、社は「ん?」と照れ臭そうに鼻の頭を掻く。
「キミはこれ、飲みたいの?」
意外そうに訊くアキラの声に責める響きはなかった。
「ン・・・や、飲みたいゆーか・・・最後の夜にに花火の後でこれで打ち上げするのも
エエなー思たんや。その・・・何や。・・・・・・記念に」
「・・・記念に?」
アキラの黒い瞳に見つめられて、社がビクッと慌てる。
「あ、チラッとそう思たゆうだけやから!オレたちまだ未成年やし、
滅多に会えないんやからそんな暇あったら対局なり棋譜研究なりしたほうがええわな。
御免な、今の忘れてやー」
「・・・・・・」
だがアキラは暫く静かにテーブルの上の缶を見つめていたかと思うと、
一本一本それらを取り上げおもむろに冷蔵庫へと運び出した。
「塔矢?」
「・・・社の言うとおり、ボクたち三人滅多に会えないんだ。
次に会う時までの記念に、それくらいしてもいいかもしれないね。
・・・ボクもお酒は嫌いじゃないしね」
バタンと冷蔵庫の扉を閉め、珍しく悪戯っぽい表情でアキラはにこっと微笑んだ。
963 ◆pGG800glzo :04/03/23 17:07
引越しのため週明けまで来られません。
がんがって片付けて、2周年記念日にはスッキリした気分で(;´Д`)ハァハァしたいよアキラたん(;´Д`)ハァハァ
964ザイヤク感:04/03/24 00:35
気が付くと夜は明けていた。
和谷は重い腰を上げながら布団から起きた。部屋はつけっぱなしのエアコンと異臭で
最悪だった。大きなあくびをしながら台所へ行き、グラスに水を入れて何杯も飲んだ。
のどはカラカラで、なかなか潤わない。
ふと、昨夜の出来事を思い出す。和谷は振り返り、アキラの姿を探した。
アキラは既にどこにもいなかった。
あれは夢だったのか、幻だったのか。和谷にはどちらかわからなかった。
ただ、腰の重みと乱れた布団の跡が、夢ではないことを物語っていた。
塔矢アキラを、オレはあの塔矢アキラを抱いたのだ。この手で何度も何度も。
記憶に残る微かなアキラの感触が、和谷に今までにない幸福感を与えていた。だが、
話すことも抵抗することもできない病人を無理矢理抱いた罪悪感が、心の片隅でズキ
ズキと痛む。
和谷は床に落ちている座薬を見つけ、大きく溜め息をついた。 
965ザイヤク感:04/03/24 00:36
再び突き刺さるような視線を感じた和谷は、顔を上げてあたりを注意深く見回した。
「和谷、どうかしたのか?」
棋院の販売機にもたれながら缶ジュースを飲んでいたヒカルが聞く。
「いや別に」
気のせいなのかと落胆しながら和谷は否定した。だが、その視線の主と目が合った。
「あ、塔矢」
ヒカルは小さく呟いた。飲んでいた缶ジュースを口からはなし、じっとアキラとしば
らく睨み合う。
だが今日は違う。和谷も負けじとアキラへ熱い視線を送った。
それに気づいたアキラが和谷を見る。初めて目が合った和谷は昨夜の情事を思い出し
て顔を赤くした。
「ん? 和谷、どうして赤くなってんだ?」
ヒカルが無邪気に聞いてくる。
「バカ! 別に赤くなんかなってねーよ!」
「あ・や・しぃ〜! おまえ、もしかして塔矢に惚れてんのか?」
ヒカルは時々とんでもないことを口にする。冗談で言っているのだろうが、案外的を
得ていて、対応に困った。
「くだらないこと言ってんじゃねーよ」
和谷はヒカルの後頭部を叩いた。
「イッテーな! 何すんだよ!」
ヒカルは和谷を殴り返した。
その姿をさめたような恨めしいような目でアキラはしばらく見つめると、どこかへ歩
きだした。
966ザイヤク感:04/03/24 00:37
「あ、塔矢!」
和谷は急いでアキラの後を追った。
「なぁ、体は、そのぉ、…大丈夫なのか?」
照れと罪悪感で、和谷はアキラの目を見て話すことはできなかった。
しばらく沈黙が続く。何とも言えない雰囲気に、和谷は手をついて謝るべきなのかと
考えていた。それだけではすまされないことをアキラにしたのだから、当然だろう。
ちらりとアキラの表情を見ようと顔を上げる。するとアキラはそこにいなかった。
「てっ、オイ! 塔矢!」
和谷は自分を無視して歩き出していたアキラの肩を掴んだ。
「オレが悪いってのはわかってる。でも仕方なかったんだ! 許してくれなんて言わ
ない。けど、無視すんのはやめろよ」
和谷の大声に周囲の人もこちらを見始めた。ヒカルは口をあんぐりと開けて呆然とし
ている。
「…放してくれないか。人が見てる」
アキラは少々困ったようすで眉をひそめた。
アキラの言葉で冷静さを取り戻した和谷は、ワリィと頭を掻く。
「それで、ボクに何か?」
乱れた襟を整えながら、アキラはまっすぐに和谷を見つめる。その目の鋭さと吸いこ
まれそうな澄んだ美しさが和谷を虜にした。
ゴクリとのどを鳴らした後、和谷はゆっくりと話し始めた。
「昨日のことだよ。おまえすんげー熱だしてたじゃん。だから大丈夫だったのかと思
ってさ」
アキラは整った顔を少し歪ませた。
「熱? 何のこと?」
とぼけた顔をしているアキラに和谷は説明しようとした。だが、やめた。もしかした
ら、あまりの高熱で記憶を失っているのかもしれない。もしくは、人前で話されるの
が嫌でとぼけているのかもしれない。
「まぁ、いいや。おまえ元気そうだし」
和谷は笑ってアキラの背中を叩いた。
だが、アキラは本当に訳がわからないという顔をしている。
967ザイヤク感:04/03/24 00:39
「えっと、キミは進藤とよく一緒にいる人だよね? ボク、あまりキミと話したこと
無いし、キミに何か悪いことをされた記憶も全く無いんだ。だからたぶん人違いだと
思うんだけど…」
アキラは真面目顔で言った。
始めは、そんなバカなと和谷は笑っていた。だがアキラがあまりにも否定するので、
本当に人違いをしたような気になってきた。
あれは夢だったのか。和谷の強い欲望と夕暮れの暗闇が見せた幻か。
和谷は怪訝な顔をして去っていったアキラの後姿を愕然と見つめる。
「なぁ、和谷。おまえ、塔矢と何があったんだ?」
ヒカルはそっと尋ねる。
しばらく動けなかった和谷は、ただ何でもないと頭を振った。
「塔矢ならさ、昨日オレと碁会所で夜遅くまで打ってたぞ」
「はぁあっ!? 今何て言った?」
和谷の大声に驚いたヒカルは両耳の穴に指を突っ込んだ。
「だぁかぁらぁ〜、オレ、塔矢とずっと打ってたっつぅの!」
和谷はショックで眩暈がした。
「昨日おまえと別れた後、碁会所行ったら塔矢がいてさ。アイツしつこくて、なかな
か帰らせてくんねーし、ハラは減るしで大変だったんだぜ」
その言葉は和谷を完全にノックアウトした。
では、あれはいったい誰だったというのだろう。アキラの言うように、人違いをした
というのか。しかし、同じ髪型、同じ顔、同じ体形で、どう考えたって塔矢アキラだ
とは思えない。
「あぁ〜っ!! もうわかんねー!!」 
和谷は頭を掻き毟って叫んだ。さっきまでの幸福感は一気に消えうせた。
残ったのは、誰だかわからない人物を陵辱した罪悪感と体内でヌルッと感じた座薬感
だけだった。
968名無し草:04/03/24 00:50
【ザイヤク感】
罪悪感と座薬(ザ・医薬or座医薬)感を同時に感じた時に使用する言葉。

用例)親切心で看病したのに、ザイヤク感を感じてしまった。
(→つまり、親切心で看病していたのに、座薬を入れるとき、つい肛門を
いたずらしてしまい、さらにチ○コまで入れてしまった。重罪。アホとも言う)

みたいな感じの造語だ。くだらないので軽く流しといてくれ。
969名無し草:04/03/25 00:11
アキラたんハァハァ(;´Д`)ホッシュハァハァ(;´Д`)
(1)
アキラたんはプリンが大好きです。
あのふわふわのあまいプリンなら、1どに4こでも5こでもペロリとたべられるとおもうのに、
おかあさんは「だめよ、アキラさん。プリンをそんなにたべたらおなかをこわしますよ」
そういって、まいにちのおやつのじかんにひとつずつしかプリンをくれません。
「1どでいいからプリンをおなかいっぱいたべてみたいなあ」
そんなふうにゆめみていたアキラたんのところにある日、
とっても大きなプリンたんがやって来ました。
ビックリしているアキラたんに、プリンたんはぷるるん♪とゆれていいました。
「アキラ ターーン!! ボクをたべてくれる?」

アキラたんは大よろこびでおだいどころにとんでゆき、
とだなのひきだしの中からじぶん用のスプーンをもってきて、
そのプリンたんのおなかのあたりを、ひとさじすくってたべました。
プリンたんのおなかはあまくってふわふわで、とってもしあわせなあじがしました。
「キミのおなかはとってもあまくて、とってもおいしいね!」
アキラたんがかんしんしていうと、プリンたんはまたぷるるん♪とゆれていいました。
「おなかだけじゃなくて、ボクのせなかやあたまのぶぶんも、おんなじくらいおいしいよ。
アキラたんがたべたいなら、ボクのからだをぜんぶたべていいんだよ」
おおよろこびしたアキラたんは、じぶん用のスプーンでなんどもなんども、
プリンたんのからだのいろんなぶぶんをすくってたべました。
(2)
(きょうこそ、おなかいっぱいプリンをたべられるかな?)
そうおもったけれど、プリンたんのからだはあんまり大きくて、
アキラたんの小さなおなかはすぐにいっぱいになってしまいました。
「ボク、もうたべられないみたい。これいじょうたべると、おなかをこわしちゃうから」
ざんねんそうにそういって、よこ目でプリンたんのおいしそうなからだをみるアキラたんに、
プリンたんはまたまたぷるるん♪とゆれていいました。
「だいじょうぶだよ、アキラたん。ボクはあしたもあさっても、
まいにちアキラたんのところにあそびにくるから、
そのときにすこしずつ、ボクをたべたらいいよ」
アキラたんはまあるいほっぺをぱぁっとリンゴの色にして、
「そうしたら、ボクはまいにち、スプーンを用いしてキミをまってるね」
といいました。
アキラたんのほっぺは、うれしいことがあるとリンゴのいろになるのです。
(2)の訂正

そうおもったけれど、プリンたんのからだはあんまり大きくて、

スプーンをうごかしながら、アキラたんは、
じぶんがプリンたんをペロリとたいらげるすがたをそうぞうしました。
けれど、プリンたんのからだはあんまり大きくて、

に変換してください。
疲れてる時に文章考えるもんじゃないな(;´Д`)
(3)
やくそくどおり、つぎの日もそのつぎ日も、そのまたつぎの日も、
大きなプリンたんはアキラたんのところにあそびにきました。
そして、あまくてふわふわなじぶんのからだを、
まいにちアキラたんの小さなおなかがいっぱいになるまでごちそうしてくれました。
小さなアキラたんが小さな手で小さなスプーンをにぎって、
小さなお口にプリンたんのからだをはこび、ほっぺをリンゴのいろにして
「おいしかったよ。ごちそうさま」
というと、プリンたんはきまってぷるるん♪ぷるるん♪とうれしそうにからだをゆらすのでした。

なん日かたつと、大きなプリンたんのからだにはぽこぽこと小さなあながあきはじめました。
アキラたんがまいにちプリンたんのからだをたべつづけたあとのあなです。
「ねえ、プリンたん。だいじょうぶ?いたくない?」
アキラたんは、まえにじぶんがうんどうじょうでころんでしまったとき、
小さな石ころがひざこぞうにはいって小さなあながあいてしまい、
それがとてもいたかったことをおもいだしました。
けれどプリンたんはぷるん、ぷるんとゆれていいました。
「だいじょうぶだよ、アキラたん。うれしいよ。もっとたべてね」
それでアキラたんはあんしんして、ますますせっせとスプーンをうごかし、
まいにちおなかがいっぱいになるまでプリンたんをたべました。
(4)
それからまたなん日かがすぎました。
プリンたんのからだにあいたあなは、まいにちアキラたんがたべるたびに、
少しずつ大きくなっていましたが、
ある日とうとう、アキラたんがスプーンですくったひょうしに、
プリンたんのあたまのてっぺんのぶぶんが、ほろりとくずれおちてしまいました。
アキラたんはびっくりして、
「プリンたん、ごめんなさい。ごめんなさい」
といいました。
けれどプリンたんはぷるるん♪ぷるるん♪とゆれて、また、
「だいじょうぶだよ、アキラたん。うれしいよ。もっとたべてね」
といいました。

でも、あたまのぶぶんがくずれおちてしまったのにいたくないはずがありません。
アキラたんはじぶんのおかっぱあたまのてっぺんのぶぶんが、
ほろりとくずれおちてしまうところをそうぞうしてみました。
それはとてもいたそうでこわいことだとおもいました。
いつもおかっぱあたまをなでてくれるおとうさんやおかあさんだって、
アキラたんのあたまのてっぺんのぶぶんがそんなふうになってしまったら、
きっとおどろいてかなしがるでしょう。
アキラたんはなきだして、
「もうボク、キミのことをたべるのはやめる。
ともだちなのに、キミのからだをいたくしちゃってごめんなさい」
といいました。
(5)
けれど、プリンたんはぷるん、ぷるんとからだをゆらしていいました。
「いいんだよ、アキラたん。いたいけれど、ボクはうれしいんだ。
だってボクは、大好きなアキラたんにたべてほしくて、よろこんでほしくて、
プリンのしょくにんさんにたのんで、こんなに大きいからだにつくってもらったんだもの。
だから、うれしそうにほっぺをリンゴのいろにしているアキラたんに、
きれいにぜんぶたべてもらうことが、ボクの1ばんのしあわせなんだよ」

それからもまいにち、プリンたんはアキラたんのところへ
じぶんのからだをたべさせにきてくれました。
プリンたんのからだはだんだんあなぼこだらけになって、
あちこちくずれおちて、どんどん小さくなって、
アキラたんはそれをみているとかなしくてしかたがありませんでしたが、
「アキラたんにきれいにぜんぶたべてもらうことが、ボクの1ばんのしあわせなんだよ」
といったプリンたんのことばをおもいだして、まいにちがんばってたべました。
でも、じぶんがぜんぶたべおわったらともだちのプリンたんと
さよならしなければならないんだとおもうと、べそをかきそうになってしまって、
大好きなふわふわであまいプリンたんのからだをおなかがいっぱいになるまでたべても、
うれしそうなリンゴいろのほっぺはどうしてもできませんでした。
(6)
ある日とうとう、小さく小さくなったプリンたんのさいごのひとかけらを
アキラたんがスプーンですくうと、スプーンの上でプリンたんは
いままでで1ばんうれしそうに、ぷるるん♪ぷるるん♪とゆれていいました。
「ありがとう、アキラたん。うれしいよ。さいごまでぜんぶたべてくれるんだね」
アキラたんは、しょっぱいなみだがあふれでそうになるのをがまんしていいました。
「ありがとう、プリンたん。キミのからだ、とってもあまくって、とってもおいしかったよ」
ぱくっとさいごのひとかけらを口に入れ、もぐもぐ、ゴクンとのみこんで、
「ごちそうさま」
とアキラたんが小さな手をあわせたとき、
おかいものにでかけていたおかあさんがかえってきました。

「ただいま、アキラさん!おやつにプリンをかってきたわよ。
・・・あら?ないているの。どうしたの?」
「なんでもないよ」
アキラたんはなみだをごまかしたくて、ぬれた目やかおじゅうを
小さな手でゴシゴシとこすりました。
おかあさんはそんなアキラたんのかおをのぞきこんでやさしくほほえみ、
小さなおかっぱあたまをなでて、
「まあ、アキラさん。ほっぺたがリンゴさんのいろになっちゃったわよ」
といいました。

こうして大きなプリンたんは小さなアキラたんにきれいにぜんぶたべられて、
小さなアキラたんはほんのちょっぴりおとなになったのでした。
                                               <終>
977名無し草:04/03/27 01:12
                  ____________________
                 /    ((((((")) / i ̄ ̄ ||| ̄ ̄ ̄|||  ̄ ̄ ̄ ||| ̄ヾ ヽ
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     _..♀_____/____と_⌒__/(ニ),!   ||| 'W *゚) ||| |(゚▽゚*|| ||ヽヽヽイ,ヾ ヽ___
  i⌒i ̄ィ三王三ヽ ....i⌒i  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ r ̄ ̄ ̄ ̄ ̄i ̄ ̄ ̄ ̄! ̄ ̄ ̄ ̄i ̄ ̄ ̄      ̄ ` ヽ
  |  |- ||三王三| |--|  |          |         ~゚ |      i      ~ i              |
  |二| . ||三王三| |  |二|   / 二 \   !           !       !       ! , - ===-、       =j
 (二二)||三王三|ノ(二二二)/ /   ヽ ', |          !       !        i j /   ヽ ヽ    (ニ)
 (二二二| 555 |二二二:二) l (人) ! iニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニコ l (人) iーヽ ニニ二)
     ヽ_ヽ二 ノ     ヽ_ヽ.   ノ             ヽ_ヽ二 .ノ    ヽ_ヽ.   ノ    ̄
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
978エノコロ草:04/03/27 01:19

3ヶ月ぶりだった。アイツと3ヶ月ぶりに会う。
楽しみだった。うれしくてうれしくて、早くその日が来て欲しくて堪らなかった。
でも、いざその前の日の夜になると全然眠れなくて、翌朝は最悪な顔をした自分が
鏡に映っていた。
アイツは笑うだろうか? 相変わらずだね、とガラス玉のように笑うのだろうか?
その時、オレはいったいどんな顔をすればいいんだろう?
頭の中が混乱した。そしてうれしいよりも、自分の情けなさに腹がたった。
オレは気合を入れるためにも、冷水で何度も何度も顔を洗った。

979エノコロ草:04/03/27 01:19


「相変わらずだね」
息を切らして走ってきたオレを、アイツは予想通り笑った。
待ち合わせに遅れたことを怒るのかとも思ったが、そのことについては何も言わな
かった。
オレが髪型をキメてたり、どんな服にするか焦って迷ってた間、たぶんコイツはい
つものように予定よりも早く来ていたんだろう。そして涼しい顔でオレの焦ってい
る姿を見て笑っている。
オレは冬なのに、一人汗だくになっていた。せっかくキメた髪型も服装も何だかだ
らしなく思えて、自分がひどく滑稽に思えた。
「そろそろ行こうか」
落ちこんでいたオレを置いて、アイツはさっさと次の行動に移る。
いつだってそうだ。オレはアイツの後を追う。
それがすんげぇ腹立たしくて、オレはアイツの手首を掴んで先を歩いた。
「痛っ。どうしたんだよ、進藤」
アイツの声で、塔矢の声で久しぶりに名前を呼ばれた。それだけでうれしくなった。
血が逆流し、顔がどんどん赤くなっていく気がする。
オレは塔矢に照れて顔が赤くなったことがバレないように、さらに強く引っ張って
歩いた。
小枝のように細い塔矢の腕は、それだけで折れてしまいそうだった。だけど、塔矢
は悲鳴どころか声もあげずに黙ってついてくる。
オレはどこへ行くかもわからずに、ただひたすら前を歩いた。
980エノコロ草:04/03/27 01:24


「ちょっ…、進藤! 待って!」
塔矢は必死になって抵抗した。けど、オレにはそんなの構わない。
押し倒した塔矢の腰を固定するように跨ぐと、上着をめくって中に手を入れた。そ
して塔矢の感じやすい場所を探った。
「やめ…いや…あぁっつ!」
塔矢の乳首を見つけて摘むと、オレは思いきり噛り付いた。
塔矢は悲鳴をあげた。目尻にはうっすらと涙が流れた。
かわいそうだ、とは思う。できれば泣かせたり傷つけたりはしたくない。けれど、
塔矢は違う。オレのものだとはっきり体に跡を残さなければならない。だから仕方
ないんだ。塔矢もそれをわかっているのか、抵抗をやめた。でも塔矢は肩を震わせ
て泣きだしてしまった。
どうしたらいいのかわからず、オレは塔矢の上で呆然とする。
「…ヒドイよ」
黒く艶のある髪で顔を隠しながら、塔矢はそう呟いた。
「ボク、今日進藤に会うのを楽しみにしていたんだよ。久しぶりに会えるって。そ
れなのに、会ってすぐにホテルに連れこんで、…こんなことするなんて」
塔矢の言いたいことはわかった。
オレだって普通の恋人みたいにメシ食って、映画見て、買い物してとかしたかった。
けど、オレにはそんな甘い夢を見る余裕は無い。
「それはこっちのセリフだ。おまえ、オレと会うまでの間に誰とも寝てねェよな?」
塔矢のちょっとした表情の変化も逃さないよう、顔を覆っていた髪の毛をかきあげ
ながら聞いた。
塔矢は少し口を結んだ後、こくんと頷いた。
「ねぇ進藤。ボク、今日はキミと本屋に行きたかったんだ。父さんが新しい本をだ
してね…」
話題を変えるかのように突然早口で話しだした。そんな塔矢の姿は、何だかとても
必死に見えた。
981エノコロ草:04/03/27 01:26
「どうでもいいんだよ、そんなこと。それよりもこっちの方が重要だろ?」
塔矢の言葉を遮ると、オレは塔矢のズボンを下着ごと脱がし始めた。そんなオレを
怯えた表情で塔矢は見ている。
ズボンを床に投げ捨てると、オレはすぐさま自分のモノを塔矢のそこにあてがった。
「進藤っ! そんな急には…痛い…やぁ…っつ…そんなのムリ…」
すでに熱く固くなっていたオレのモノは、硬いコンクリートを破壊するドリルのよ
うに、塔矢のそこへ入りこんだ。
ズブズブと容赦無くめり込んでいくそれは、まるでオレのモノとは思えなかった。
なんで何の前戯もしてないのに、コレはどんどん入っていくんだ? 
オレはその事実がどういうことを意味するのかわかって、悔しくて、塔矢をめちゃ
くちゃにしてやるしかなかった。
塔矢のそこは、オレの横暴に悲鳴をあげた。少し切れてしまった気がする。
けれどオレにとってキツイわけではなかった。
ここはどれくらい広がるのだろうか? 塔矢はどれだけの野郎のモノを咥えこめば、
気が済むのだろうか?
次第に甘い声で鳴き出し、自ら腰を振るようになった塔矢を、オレはただ満足させ
ようと努力した。

982エノコロ草:04/03/27 01:27

「それじゃ、また3ヶ月後に会おう」
シャワーを浴びてスッキリとした表情の塔矢は、身支度をしながらそう言った。
オレは何で3ヶ月後なんだ?と聞きたかった。毎日とは言わない。週に一回でも月
に一回でもいい。二人だけでなくてもいい。ただちょっとでも塔矢の姿を見ること
ができれば、それでいい。オレはもっと会いたかった。そばにいたかった。
でも、そう言っても、塔矢はきっと同じ答えしか言わないだろう。
ボクは碁が一番なんだ。だから、碁に集中するためにも会うのはやめよう。
碁と言われれば、オレは何も言えなかった。だからオレは会えない間、塔矢よりも
もっと強くなってやろうと励んだ。
けど、頭のどこかではわかっていた。オレ以外にも男がたくさんいることを。
オレが碁に励んでいる間、塔矢は誰だか知らない野郎に跨ってよがっている。その
証拠につけた覚えの無い痣を内股や首筋に見つけたことが何度もあった。だからそ
う思うと、いてもたってもいられなかった。でも、だからといって、オレには何も
できない。オレのもんだと言ったところで、塔矢のそれがおさまるわけではない。
だからオレのものだという跡をつける。オレの跡が他の野郎の目に入って、塔矢を
汚さないことをただひたすら願う。オレにはそんな幼稚なことしかできない。
塔矢をオレだけのものにすることなんて、最初から無理なのだ。
そう。それはまるでネコじゃらしのよう。つかもうとしても、どんなにつかもうと
しても、するっといつのまにかどこかに行ってしまう。
そんな不安を、オレはずっと感じてこれからも生きていくのだろうか?
こんなに苦しいのならいっそのこと、塔矢なんて好きにならなければよかった。
983エノコロ草:04/03/27 01:28
オレはジーンズに足を通したまま、服を着る気力もなくなって、ベッドになだれ込
んだ。塔矢とオレが一つにつながった後の匂いがする。
オレはそっと塔矢の様子を見た。
塔矢はまるで駄々をこねている子どもをどう対処しようかとでもいうような感じだ
った。
「進藤。早く服を着て」
塔矢の細くてきれいな指が、器用にオレに服を着せていく。オレはその指の品のあ
る動きをじっと見ていた。
「…ごめんね、進藤」
服を着せ終わった後、塔矢はそう言ってオレを抱きしめた。まるで母親のようにや
さしく抱いた塔矢の胸に耳をあてる。
トクン、トクンと規則正しいリズムが聞こえて、段々落ちついてきた。
塔矢はわかっている。オレがどんな気持ちでいるのか。そんな気がした。
初めてで何もわからないオレをやさしく導いてくれた塔矢は、オレが塔矢とのセッ
クスに夢中になったように、いろんな男と寝ることが夢中なのだ。だから、オレが
どんな気持ちなのかを知っていても、見ないフリをするか、こうして謝ってやさし
く抱きしめることくらいしかできないのだろう。
オレは塔矢を許した。好きだから、許すしかなかった。

984エノコロ草:04/03/27 01:35

「それじゃ、3ヶ月後な」
ホントは涙がでそうになったけど、オレは精一杯の笑顔をつくって手を振った。
「うん」
塔矢がやさしく微笑む。その姿は灯り始めた街灯の光を浴びて、キラキラと輝いて
いた。まるで天使か女神を見ているようだった。それくらい、まぶしく輝いていた。
いつまでも見ていたかったが、オレはさっさと背を向けた。おまえに未練なんかな
いというくらい、あっさりと別れた。けど、そうでもしなければ、3ヶ月なんてと
うてい待つことができない。
なにもかも忘れたくて、背負っているもの全てを捨て去りたくなって、オレは走っ
た。街の風景があっという間に変わる。
こんなふうに、3ヶ月もあっという間に過ぎればいいのにと思った。そして、次に
会う時こそ、塔矢をオレだけのものにしたい。そう思った。
たぶん、それが叶うことはないかもしれない。けど、オレは諦めることだけはしな
かった。
塔矢を誰よりも愛している。誰よりも信じている。それがオレの全てだから。
985名無し草:04/03/28 01:12
エノコロ草はねこじゃらしのことで、漢字で書くと狗尾草だ。
犬の尻尾に似た穂を出す草ってことが名前の由来らしい。
986名無し草:04/03/28 20:30
|| .|| .|| .|| .|| .||         ;,                  .|
|| .|| .|| .|| .|| .||     .______     .|犯 ノノノノ.  . . .|
|| .|| .|| .|| .|| .||   ┃‖‖‖‖‖┃     |罪 (.゚∋゚)  ... .|
|| .|| .|| .|| .|| .||   ┃‖‖‖‖‖┃ ,    .|は⌒∨⌒ヽ . ..|
|| .|| .|| .|| .|| .||     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    .  .|ダヘ    ト ). ..|
|| .|| .|| .|| .|| .||                   .|メヽ)   ノノ.... ..|
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|| .|| .|| .|| .|| .|| ,  はっ!ここはどこ?アキラタン寒いYO! .|
|| .|| .|| .|| .|| .|| ,           ∧_∧           .|
|| .|| .|| .|| .|| .||           煤i;´Д`)         ,...|
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||_,||_,||_,||_,||_,||_________/⌒/⌒/ / |________|
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|| .!!/,       ,         / / (             ,       \
!!/,       ,        (_(_ /      ,      ,  ,     \
(1)
「ハァ・・ハァ・・・ん、・・あ・・」
まだだ。もう少し頑張らないと・・・。
「ハッ・・ハァ・・あァ・・」
もうダメだ、間に合わない。

俺は必死で走った。
日頃からジムで鍛えて、アキラたんの望む体を作っている自信はある。
しかし、どうしても抜けられない仕事があって時間に遅れそうだ。
多少遅刻しても中に入れてもらえるだろうが、他の会淫から遅れを
取るのは激しく悔しい。
新宿二丁目のはずれにある迷路のようなビルの路地裏を必死で走った。
あの角を曲がれば!
「ハッ、ハッ」
ジャスト8時に地下の入り口に到着した。

今日は待ちに待ったアキラ教二周年祭だ。
本物のアキラたんも登場するともっぱらの噂で、俺はそれを信じている。
さらにキャラクターズガイドの週刊碁2004年4月5日号の発行日でもある。
もちろん朝一でゲットした。碁輪が楽しみだ。
今日はあの髪が長いアキラたんを見られるのかと思うと、生きていて
良かったと心底思わずにはいられない。

会場へ入る前に厳しいチェックが待っている。
まず『チンコぴょん?』との問いかけに、
『チンチンブラブラポーンポーン』と応える合言葉だ。
これは本当にアキラたんを愛する者しか口に出来ない言葉だ。
俺は恥じる事無くその合言葉をはっきりと告げた。
そしてIDカードを提示する。
(2)
IDカードは会淫だけに送られて来たアキラたんの菊門紋章入り。
そこに会淫の番号が記されている。
さらに玉袋認証だ。
これもかなり恥ずかしいが、電話ボックスのような囲いの中に玉袋を
押し付ける画面が床から75cm位の所に置かれている。
俺はズボンをずり下げてよっこらしょと大事な一群を取り出して
そのガラス面に押し付けた。
IDカードの番号と、認証画面に現れた番号を確認してやっと入り口のドアが
開けられた。
どうやら俺は時間ギリギリOKだったらしく、俺を最後に入り口がロック
された。危なかった・・・。間に合って本当に良かったとホッと胸を
なでおろした。

次に持ち込み禁止の物品は没収するために荷物チェックが行われる。
カメラ・録音機材・怪しいオモチャは没収されて、終わるまで奥で保管される。
その他の荷物も入り口側のコインロッカーに入れなければならない。
会場内に持って行けるのは小さなお猪口とオカッパヅラ、ティッシュ、
ハンカチ、IDカードそしてロッカーの鍵だけだ。

ふと見るとロッカーの横に箱が置いてある。
箱には「アキラ基金」と書かれてあり、募金できるように上に穴が開いている。
俺は迷わす財布から数枚の○円札を取り出して中に入れた。
全てはアキラたんのためだ!

ロッカーに荷物を仕舞うとボディーチェックも念入りに行われた。
8時丁度に祭典は始まったらしく、中から会淫達の雄叫びが聞こえる。
男達の声は地響きのように足元から伝わってきて、嫌でも俺の気持ちを
昂ぶらせた。
(3)
俺はヅラを被って一目散に入り口扉に向かって走った。
扉近くの壁には「男子特設トイレはあっち→」と書かれた大きな貼り紙が
何枚も貼られていた。
その案内を不思議に思いながら、おれは扉を開けて中に入った。

薄暗い会場内は、学校の教室の二倍程度の広さで、その部屋の前部には少し
高くなった舞台が作られていた。
舞台の奥には白の薄いベールに包まれた玉座がしつらえてあり、舞台の上の
明るさの中でも一際幻想的な輝きを放っていて、アキラ教教祖である
アキラたんのお座りになる場所であることは一目瞭然だ。
舞台は1メートル弱の高さしかないので、前方のかぶりつきに陣取っている
会淫が興奮して舞台に駆け上がらないように最前列には12人の屈強な男たちが
手を繋いで柵代わりに警備している。
あれが噂の男子十二肉棒だろうか?

舞台のソデ付近の上手には兄貴が、下手にはパトヤシロが鋭い眼光を
会淫達に向けている。
兄貴は相変わらず白スーツに身を包んでタバコをふかしている。
消防法は大丈夫なのだろうか?
その兄貴の姿は貫禄が出てきたのかウエスト周りが太くなってきたのか、
堂々としていてさすがはタイトルホルダーだ。
黒のタンクトップ姿のパトヤシロの首にはアキラたん菊門紋章入りの首輪が
つけられていた。
体を鍛えているのか腕や胸の筋肉が盛り上っていて逞しく、精悍な顔立ちを
より引き立たせている。
アキラたんの側近くに仕えて寵愛を受けている事も合わせると、かなりの
嫉妬心に胸をえぐられる。
(4)
上手の前でマイクを握っている芦原が会淫達の雄叫びに負けないように叫んだ。
「祭典開会の辞の次は〜!!皆さんを癒しの世界にご案内しまーす!」
「可愛い可愛いアキラたん'sの登場でーす!」
マイクの声が会場内に響き渡った途端に、オカッパヅラを被った会淫達は
更なる雄叫びと共に、どっと舞台前に押し寄せた。
「うぉー!!四匹のアキラたん達かッ!!!触らせろー!ハァハァ」
「早く出てこーい!ハァハァ!」
「ゴラァ!!てめー、見えねぇーだろうが!」
「うるせー!!てめーこそすっこんでろ!!」
そんな会淫達を十二肉棒達が必死で押し返していた。

俺は空いた後ろの真ん中でアキラたん'sの登場を見守る。
たとえ本物のアキラたんでは無いことが分かっていても、あの可愛い四匹を
ナマで見られると思うと、体中の血液が猛然と下半身に集まって来た。

「アキラたん's、どうぞ舞台に出て来て下さーい!」
そう芦原に促されて四匹達は手を繋いでおずおずと上手から現れた。
会淫達の興奮で目を血走らせた視線を浴びて、四匹のアキラたん達は
困惑の色を隠しきれない。
特に白雉アキラたんはウサたんのスリッパを抱えて、他のアキラたんの後ろに
隠れて体を震わせている。
きっと、この状況を全く理解できずに恐ろしさで震えているのだろう。
俺の一番のお気に入りの白雉アキラたんが可愛そうで、思わず、
「静かにしろ!!アキラたん'sが震えてるじゃないかッ!!」
と叫んでみるが、会淫達の凄まじい声にかき消されて自分の声ですら聞こえない。
(5)
良く見ると、前に突撃している会淫も多いが、静かに怪しい動きをしている
会淫も結構居る。
手を胸に当てて、乙女チックに瞳をキラキラさせて、ヨダレを垂らしている者、
奇妙な唸り声を上げながら、拝むように手を振り上げている者、肩で息を
しながら、手をズボンの中に突っ込んで、お決まりの上下運動をさせている者。

俺はそれらの会淫の後ろで、アキラたん'sのどんな動きも見逃すまいと舞台を
見詰め続けていた。

余りの騒ぎに、兄貴がおもむろに動いて芦原からマイクを取り上げて会淫達を
見渡して声を上げた。
「静かにしろッ!!」
「これ以上騒いだら祭典は中止にするぞ!!」
兄貴のドスの効いた声で一喝されて、前方で騒いでいた会淫達はたちまち
シュンと静かになった。
せっかくの二周年祭をここで終わらせたい会淫は誰一人いない。
静かになった会場内に、ホっと安堵の溜息があちこちから漏れた。

「ま、祭典の妨げにならない程度に応援してやってくれ」
さすがは兄貴だ、アメとムチの使い分けは心得ている。
多少騒いでも許される事が分かって、再び安堵の溜息が漏れた。

ザワザワとした場内を不安そうに見回していたアキラたん'sはやっと笑顔で
舞台の中央に出てきた。
俺のお気に入りの白雉アキラたんはまだ震えながら右から二番目の
意味ありげな微笑を湛えたアキラたんの後ろに隠れている。
(6)
左から二番目のしっかり者らしいアキラたんがマイクを渡されて第一声を発した。
「みなさん、こんばんは!」
そのアキラたんそっくりの声に、静かだった場内がまた騒がしくなる。
声を聞いただけで、甲高い声を発しながら失神して倒れた者が居る。
「大変だ!誰かが倒れたぞ!早く医者を呼べ!」
「早くしろッー!」

舞台の下手から見下ろして事態を見守っていたパトヤシロが、会場後ろの
警備員に手で合図をすると、どこからとも無く白衣に担架を担いだオカッパの
医療班が出て来て、失神した会淫を素早く運び出した。
後ろの方に居る俺の前を通る時に『桑原診療所へ搬送だ』という声が聞こえた。
兄貴が祭典に参加しているので、ジジィが診療所で病人の手当てをする役目に
なっているのだろう。
対応の素早さを見ても、この祭典が綿密に準備された催しである事が伺える。
そして、その事はこれから先のプログラムに期待できるということだ。
俺は絶対に倒れたりせずに最後まで祭典を見届けるぞ、っと勝手にアキラたんに
誓った。

アキラたん'sは子供用の丈の短い浴衣を着ていた。
左から緑・紫・赤・黄色の花柄っぽい浴衣に紺色の絞り染めの帯をしている。
短い浴衣から覗く2本の足はポチャとして白くて思わずドキリとする。
出来るならこの可愛いアキラたん'sをリュックに入れて攫ってしまいたい程だ。
そう考えている会淫は俺だけでは無かったらしく、最前近くの会淫が興奮して
叫びながら舞台に上がろうと突進していった。
だがすぐに男子十二肉棒に首根っこを掴まれてつまみ出されてしまった。

それでも一番左の笑顔アキラたんは会淫達に手を振って声援に応えている。
会場内を見渡しながら手を振るその姿は中々堂々としていて、スターの素質
十分だ。
(7)
左から二番目のしっかり者アキラたんがはにかみながらマイクに向かって、
「みなさん。ボク達の歌を聞いて下さい!」
と言うと、
「キタ───!四匹のアキラたんの歌が聞けるぞ!」
と、会淫達が大喜びしている。

四人全員にマイクが渡されて、芦原が奥に合図をすると、会場内にイントロが
流れた。
これは、去年発売のキャラソン「綺羅」だ。
今迄意味ありげなアキラたんの後ろに隠れて震えていた白雉アキラたんは、
イントロが流れると嬉しそうに『あー』と声を出して前に出て来て、他の
アキラたん達と一緒に並んでリズムをとりだした。
イントロに合わせて体を揺するアキラたん達の、あどけなくいたいけな笑顔に
感激の余り泣き出す者が続出して、さっきまでの騒々しさが妙な泣き声の合唱に
変わっている。

曲が始まると、大声で一緒に歌い出す者がかなりいて、アキラたん達の可愛い
歌声が野太い声にかき消されてしまう。
『俺が聞きたいのはアキラたん'sの歌だー!』と心で叫んだ。
同じ想いの会淫から、
「藻前ら歌ってんじゃねーよ!聞こえねーだろ!」
と怒鳴り声が聞こえると、
「禿げ同!」「うっせーよ!」「テメーうぜーよ!」「お前もなー」
と言葉による衝突があちこちで起きた。
だが、アキラたん'sの歌を聞きたい気持ちは誰も同じなので、次第に一緒に
歌う者は殆どいなくなった。
(8)
アキラたん'sによる合唱は声が揃っていて、練習の程が窺える。
中でも白雉アキラたんは嬉しそうにマイクを握り締めて大きな声で歌っている。
歌詞の意味や音楽の難しい事は分からなくても、感性が研ぎ澄まされているのか、
四人の中では一番リズムに乗っていて上手いように思えた。
アキラたん'sが体を揺するたびに黒髪の間から可愛い耳がチラッと見える。
手を伸ばせば触れられそうな距離に居るアキラたん'sへの妄想がいやでもつのる。

軽快な「綺羅」が終わると、すぐに「ひとしずく」のイントロが流れた。
短いイントロのため、真ん中の二匹のアキラたん達は少し出遅れて照れくさ
そうに肩を竦めている。その姿は本当に愛らしい。
ここでも白雉アキラたんは間違える事無く堂々と歌い上げていた。

しっとりとした「ひとしずく」が終わると、四匹はピョコンとお辞儀をして
ズサズササッサッサと舞台ソデに引っ込んでしまった。
歌の余韻に浸っていた会淫達は、あッという間にハケてしまったアキラたん'sが
恋しくて口々に、
「戻ってきてくれー!」「アキラたんズ!もっともっとー!」
と舞台裏に向かって叫んでいた。

俺は生アキラたん'sを見る事が出来てかなり興奮していた。
同じ会場内で、10メートルも離れていない空間にアキラたん'sが存在したのだ。
はしたなくも下半身が存在を主張して、貧血状態のように頭がクラクラしてきた。
このままでは本物のアキラたんが出てきたら、さっきの会淫のように担架の
お世話になりそうで怖かった。
実際、歌の途中で何人かが倒れて、素早く医療班によって運び出されている。
まだ教祖アキラたんを拝んでもいないのに倒れる事など出来るわけが無い。
俺はこれ以上下半身に血液が集まらないようにキモいオカッパヅラの会淫達を
眺め回して気持ちを落ち着かせた。
フーッ。
(9)
アキラたん'sを呼び戻そうとする会淫達の叫び声の中、芦原はマイクに向かって
ごく普通の声で喋り出した。
「ここで、会淫の皆様にお願いと注意があります」
突然テンションの下がる語りに、会淫達は不満のブーイングを芦原に投げつける。
「なんなんだよ、ったく!」「そんなのメールでもすりゃいいじゃねーか!」
そんな罵声にも怯む事無く、芦原は会淫に向かって得意になって呼びかける。
「これはアキラたんからのお願いですッ!」
アキラたんという言葉は効果覿面で、会淫達は仕方なく口を閉じた。
芦原はペーパーを取り出して、うやうやしく持ち上げると文面を読み始めた。
「最近アキラたんの名を語ったインチキ商品が出回っております」
「あたかもアキラたんが出演しているかのような宣伝文句のエロビデオ」
「アキラたんが編集に携わっているかのような新聞」
「さらにアキラたまパークにおける会淫の弱みに付け込んだアキラ号もどき
の闇販売」
「これらに深く関わっていると思われる撮るネコスタジオ、ジャパネット
御器所に対しては法的手段も検討中です」
ここで会淫の中から溜息が漏れる。
確かにアキラたんお墨付き商品ではない事は分かっていても、アキラたんの
喘ぎ声が聞きたくて、撮るネコスタジオのアキラオたんビデオを手に入れて
おかずにしている会淫は相当居ると思われる。
俺だって数本持っている。
アレなしでどうやって夜を過ごせと言うのだ。
だが、もしアキラたんがその存在に心を痛めているとしたら別だ。
アキラたんにお願いされれば家に帰ってすぐにでもビデオを処分する!
絶対する!と思う。多分。・・・いや、ダビングしてからならきっと。
(10)
「会淫の皆さんは、くれぐれも被害に合わないように注意してください」
「とりわけアキラ号もどきに関してはかなりの高値で売買されていると思われます」
「しかし、本物のアキラ号はアキラたんの菊門紋章入りです」
「しかも手に入れる事が出来るのは緒方クリニックもしくは桑原診療所で
必要と判断された患者のみです。ご注意下さい」

やはりそうだったのか、と俺は思った。
前からその噂はあったが、こうして正式に発表されると何だか納得出来ない。
クリニックや診療所で診察を受けた事の無い、俺のような清らかな会淫には
アキラ号を手に入れる手段が無いという事ではないか。
診察を受けた事があれば偽患者でも手に入れるチャンスがあるという事か?
それでは余りに不公平だ。
ま、複雑な想いはあるが、近いうちに早速クリニックか診療所へ行こうと思う。
全てはアキラ号を手に入れるためだ。
たとえ正常でもオカッパ病を装う事は至極簡単だ。
なにしろここに居る誰よりもアキラたんを愛している自信があるのだから。
(11)
不満の入り混じった溜息と呟きが聞こえているのか聞こえていないのか、
芦原は満面の笑みで会場を見渡して元気良く声を張り上げた。
「皆さーん!驚かないで下さーい!」
「今日は特別に、滅多に姿を現さないあの人達をご紹介しまーす!」
「ここで、あのアキラ喜び組みが登場して、皆さんを恍惚の世界にご案内
しまーす!!!!」
「カモーン!アキラ喜び組み!」
場内はさっきの沈んだ雰囲気が嘘のように、いきなり大爆発した。
「ううぉ〜〜〜!!!!!!!マジかよ!!!!」
「喜び組みまで出てくるのかァ!!やったァ!!」
会淫達の喜び方は尋常ではなかった。
それも無理は無い、アキラたん'sが癒しの天使達だとすれば、喜び組みは
まさに俺たちを悦ばせるために存在しているからだ。

24人のアキラ喜び組みが「キター」と歌ったり、19人が踊っているのを
見た事はあるが、今日は何人編成のアキラ喜び組みなのだろうか?
俺は、少し前の方に進み出て、団子になっている会淫達のすぐ後ろに陣取った。

アキラ喜び組みの魅力は、なんといってもその笑顔だ。
常に特上の笑顔で歌ったり踊ったりしている。
その笑顔の裏には厳しい訓練があると聞いている。
例え辛い事があっても笑顔を絶やさないサービス精神と、一糸乱れぬ揃った
歌と踊り。
喜び組のアキラたん達が乱れる時はどのような時なのだろうか?
善がる時も艶めかしい顔はせずに笑顔なのだろうか?
(12)
そんなよこしまな事を考えていると、自然に前屈みになってしまった。
いけないいけない。本物のアキラたんを見るまでは果てるわけにはいかない。
俺は気を逸らすために会場内を見回した。

すると、今迄気付かなかったが、扉の上・玉座の上・会場の両横の上、
合計四箇所に御札のような長方形の紙が貼り付けてある。
一番自分から近い横の貼り紙に近付いて見てみると、やはり御札のようだ。
じっと見るとそこには「守護鎮古九才霊」と書かれてある。
アキラたんに取り憑いているといわれているあの珍子霊だ。
やはり噂は本当だったのだ。
珍子霊を鎮めるためにこうして御札を貼り付けているのだろう。
改めてアキラたんの珍子魔力の凄さを思い知らされた。

俺がボーッと御札を眺めていると、会淫達の雄叫びに応える形で大きな音の
リズミカルな音楽が流れ、舞台の上が様々な色のライトで照らし出された。
会淫達は思わず手拍子で喜び組みの登場を促している。
俺も一緒になって手拍子をしていると、上手と下手の両方から大勢の
アキラたん達がリズムに乗って踊りながら出てきた。
その姿を見るなり、最前に居た会淫2人が鼻血を噴出して倒れた。
後ろに待機していた医療班が速やかに最前まで進み出て、倒れた会淫を
担架に乗せて運び去る。
俺の前を通る時に会淫の様子を見たが、おびただしい血の量で、早く手当てを
しないと出血多量で逝ってしまうのではないかと思われた。

あの医療班や警備の人間達はアキラ組だろうか?
舞台のアキラたん達に気を取られる事無く任務を全うする姿は統制が取れて
いてさすがだ。
(13)
俺は舞台の上のアキラ喜び組みを見て、最前の会淫達が倒れるのも無理は
無いと思った。
アキラたん達はノースリーブで丈の短いテニスウエアー風の、ワンポイント
刺繍の入ったワンピースを着ていた。
ウエストの横には大きなリボンが付いている。まさに雄蝶夫人の衣装のようだ。
しかもそのウエアーは薄い素材で出来ており、肌が生地を通して丸見えだ。
さらに驚くべき事にアキラたん達は下着を一切身に付けていない。
すなわち、ボンボンを両手にかざしながら笑顔で踊るアキラたん達の珍子玉が
俺たち会淫に大サービスされているわけだ。
こんな事をしても良いのだろうか?
いくら喜び組みでも、余りにも悦ばせ過ぎなのではないのか?

俺はアキラたん達のワンピースの裾から目を離さないまま、複雑な気持ちで
楽しそうに踊る喜び組みを見ていた。
喜び組みはチアリーダーのように足を上げたり腰を振ったりしながら、時々
「イエーイ!!」
と掛け声をかけている。
その度に会淫達は拳を振り上げて一緒に『イエーイ!ウォー』と声援を
送っている。
アキラたん達が足を振り上げるたび、腰を振って珍子玉をフラフラさせるたびに、
一人、また一人と会淫が倒れて逝く。
泡を噴いて倒れる者もいるし、白目をむいて耳から血を流している者もいる。
それも仕方が無いと思う。恐らく最前の会淫達には桜色の穴―るまで
見えているのだろうから。
(14)
俺は興奮を通り越して哀しみを覚えていた。
いくら二周年のお祭りとは言っても、ここまでして欲しくは無い。
会淫の中にはアキラたんに心酔しているわけではなく、アキラたんの体に
興味を持っているだけの人間もいるのかも知れないのだ。
単に肉欲の対象としてアキラたんを見ている会淫なら、喜び組みのこの
パフォーマンスに満足するかも知れないが、本当にアキラたんを愛する
俺としては、たとえ喜び組みとは言え裸をさらして欲しくは無い。
どうせなら喜び組みと一対一で個室で面談する企画とかにして欲しい。

舞台から一瞬も目を離さずにそんな事を考えているうちに、喜び組みは
チアリーダーが良くやっている組み体操のようなピラミッドを作り始めた。
全体を指揮する一人のアキラたんが横で声を掛けながら、リズムに合わせて
一段一段組み上げていく。
一番下は5人、そして4人、3人、2人、そして一番上のアキラたんは
立ち上がって笑顔でボンボンを振りかざす。
今までとは違って舞台高くにアキラたんが居るので、俺の所からでも
衣装の裾から中が丸見えだ。
哀しい気持ちはあっても、目の前に突き付けられた秘宝から顔を背ける
事が出来る程の修行は積んでない。
俺は目も眩むようなその光景を切り取って脳に永久保存した。
これで当分おかずには困らない。ハァハァ。

パフォーマンスがクライマックスを迎えて、倒れる会淫はさらに増えた。
おそらく診療所では収容しきれないのではないだろうか?
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