少女は一人、NETの海をさまよっていた。
外の世界へ触れるたった一つの方法。
ここまでは、あの編集者もやってこない。
ほっそー「さくら…」
少女は一人の少女に自分を重ねた。
ディスクトップに立ち続ける彼女。
いろんな迫害にありながらも、彼女は今もそこにいる。
だが、その姿は黒い影の姿でしかなかった。
ほっそーはもう一度彼女の笑顔が見たかった。
だから、作者の居るというチャットへ行った。
<作者>「あー、シェルを復活? やるきねー」
<ほっそー>「わたし、漫画家なんです…絵なら、かけます」
<作者>「ほー、でもさめんどいんだよネー」
<ほっそー>「なんでもします、私さくらのことが大好きなんです」
<作者>「なんでもするって? ふーん」
そして、ほっそーは作者に抱かれた。
だが、数ヶ月後ディスクトップにたった彼女はまるで違う人物による顔を持っていた。
ほっそーは静かにPCの電源を落とした。