清涼院流水いっちまいますかpart2

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64名無しのオプ
講談社ノベルス4月刊「秘密屋 赤」「秘密屋 白」が2冊同時発売となる

◆真世紀火炎野 by清涼院流水

 2001年1月1日に21世紀が開幕し、はや3か月が経過しました。ただ、4月〜3月
という年度で見るなら、2001年度が始まる2001年4月こそ真の新世紀開幕という見方
もあるでしょう。2000年度も終わり、正真正銘21世紀が動き始める2001年4月。今の
自分に可能な最大限の力を発揮し、読者の皆さんにとっても、作者にとっても、一生
忘れられない作品を創りたい! と、ここ数年は常にビジョンを模索し、着実に準備
を重ねてきました。そして時は満ち、2001年4月。講談社ノベルスでの前作、1999年
9月9日に発表した1000ページの大作『カーニバル・デイ』から実に1年7か月ぶり
となる最新作『秘密屋』は、対を為す姉妹編である2冊が同時刊行されます。

 いわゆる「デビュー作の呪縛」か、ボクは分厚い本ばかり書いている印象を持たれ
がちですが、実際には薄い本が分厚い本の倍以上あります。『秘密屋』では確信犯的
に、これまで発表したどの本よりも薄く、ただし「2冊同時」とする刊行形式を選択
しました。4年ぶりの大がかりな引っ越しの準備と執筆期間が重なったせいか、最近
のボクの関心は、ひたすら余分なものを削ぎ落とし、いかに物語の純粋なエッセンス
のみを抽出するか、という点に偏向しているようです。どの本よりも薄い『秘密屋』
だとはいえ、どの本よりも密度は濃くなった、という絶対の自負があります。

 今回は特に、造本についても連日トコトン打ち合わせを繰り返しましたし、サイン
会に備え、『秘密屋』2冊同時刊行記念の流水スタンプ(限定モデル)まで編集者に
用意していただき、準備は万全です。新世紀を迎えた書店に紅白の垂れ幕がかかるの
は、2001年4月。  清涼院流水の通算20冊めの本となる『秘密屋 赤』と21冊めの
『秘密屋 白』が、いよいよ勢いを加速する講談社ノベルスから発信されます。