1 :
書斎魔人:
加田伶太郎(福永武彦)全集が文庫になったね。
熱く語ろうよ!
まずは、「完全犯罪」から行こうか!
2 :
名無しのオプ:2001/04/12(木) 12:30
全集がでてたなんて知らなかったよ。
昔、読んだときはこの人のミステリ小説はあんま上手いとは思わなかった。
ミステリ評論のほうがスキだったし。でも感想が変わってるかもしれんし、
再読してみます。
情報、ありがとう
>>1
3 :
書斎魔人:2001/04/12(木) 14:45
>>2
俺的には「完全犯罪」、「眠りの誘惑」、「湖畔事件」がオススメ。
どれも舞台設定がいいよ。
久しぶりに推理小説とかミステリーではなく、探偵小説読んだ感じがする。
激レス求む!
2チャンネラーなら、探偵小説よりもミステリーの方が好きと言いそうな気がする。
私は買ったけど、まだ読んでいません。以前新潮の「福永武彦全集」版を見かけたけど、
あの時買わなくてよかったみたい。
5 :
名無しのオプ:2001/04/13(金) 10:37
扶桑社文庫の「昭和ミステリ秘宝」はいろいろ付録があって、元版を持っててもつい買っちゃう。
「加田伶太郎」は新潮文庫版よりも増補で、もうひとつ別名義のSF短編も入っている。
6 :
書斎魔人:2001/04/13(金) 14:49
加田伶太郎=福永武彦(文学者)で、探偵小説は余興なんだよね。
しかし、作品を読んでわかるとおり、新本格の作家(綾辻、倉知、二階堂等)を凌駕し、宮部みゅき(この人は本格は書けない。)は問題外であるのが良くわかる。
結論的には加田伶太郎をうわまわるのは、ビッグ3(江戸川乱歩横溝正史、松本清張)と鮎川哲也のみ。
全盛期の高木あきみつと同格くらいであろう。
つまりビッグ5クラスのミステリー作家であるわけだ。
昔の探偵小説界の層の厚さを感じさせるね。
今だったら加田氏ももっとミステリーを書いていたと思うよ。
なにしろ、出版業界が放っておかないからね。
7 :
名無しのオプ:2001/04/13(金) 17:02
>探偵小説は余興なんだよね。
それを言うなら「余技」だろう。余興なんて言ったら宴会やってるみたいだぞ(わら
8 :
書斎魔人:2001/04/13(金) 20:37
ハマ・ミステリ倶楽部のビッグ5のベスト作品をご紹介しょう。
ただし今回は長篇のみだ。
・江戸川乱歩 「孤島の鬼」
戦慄のホラーミステリ。「羊たちの沈黙」はぶっ飛ぶ。
・横溝正史 「本陣殺人事件」 「獄門島」
国産ミステリのオールタイムベストの2作。
・松本清張 「点と線」 「数の風景」
初期と後期から各一篇ずつ。清張は文壇の巨匠程度の存在だ ったのではなく、稀代のトリックメーカーだったとわかる。
・鮎川哲也 「憎悪の化石」 「黒い白鳥」
「黒トラ」はオタクっぽいので、やはりんこの2篇でしょう。他にも
傑作てんこもりだけど。
・高木あきみつ 「刺青殺人事件」 「能面殺人事件」
この2作はいいよ。ただこれで終わった人だ。
そして、われらが加田伶太郎登場。
ちなみにハードボイルド等本格以外だと
・結城昌治 「暗い落日」
これ読むと、現代のハードボイルド作家は集団自殺したくなるだ ろう。モノが違う。透明感のある文体がグー。
この作家は他のミステリのジャンルでも傑作てんこ盛り。
・生島治郎 「追いつめる」
直木賞受賞の名に恥じない快作。しかしこれ一作で終わってし まった人だ。あとは余興。
・結城昌治 「夜の終わり」
日本初の悪徳警官ものにして、最高の作品。
・仁木悦子 「猫は知っていた」
ユーモアミステリにして、本格の常道ははずしていない。
日本のクレイグ・ライスだった。
・大藪春彦 「野獣死すべし」
やはりあげとかんと。モノが違うし。
結論として国産ミステリは上記した作品だけ読めば良いわけである。
9 :
書斎魔人:2001/04/13(金) 20:55
ハマ・ミステリ倶楽部アンケートより
レス8で挙げた作品を読破後の所感
「すごい!新本格派は衆議院と同時解散すべきだ。」
(男 20歳 フリーター)
「昔の純文学作家(筆者注 加田伶太郎だと思う)の余興で書いた作品のほうが今のミステリ専業作家のものよりはるかに上なのが悲しい。」
(女 25歳 フリーター)
「新本格も最近のハードボイルドまがいの作品も断じて認めない主義です。ビッグ5等の作品を読破してこの感を強くしました。」
(元サラリーマン 50歳)
「とにかく凄いの一言、新本格はまとめて廃品回収に出゙します」
(主婦 35歳)
10 :
迷探偵に名前はいらない:2001/04/13(金) 21:09
加田伶太郎 kadaretarou
誰だろうか taredarouka
まあこのスレを見ている人ならご存知でしょうけど。
11 :
書斎魔人:2001/04/13(金) 22:08
レス8および9の書き込みに激レス求む!
「新本格命」の人とか乱歩称賞受賞」「テロパラ」の愛読者とか敵は多いと思うが。
12 :
名無しのオプ:2001/04/13(金) 22:12
書斎魔人ウザすぎ。
13 :
名無しのオプ:2001/04/13(金) 22:13
「とにかく凄いの一言。書斎魔人はまとめて廃品回収に出します」
(主婦 35歳)
14 :
名無しのオプ:2001/04/13(金) 22:58
書斎魔人を皿仕上げ。
ハマ・ミステリ倶楽部って何さ?
書斎魔人逝ってよし
17 :
書斎魔人:2001/04/14(土) 19:09
>>12,13,14,16
レス、サンキュー。
ただし、理由付けのある批判が欲しい。
例えば、ハードボイルドとして「テロパラ」は「暗い落日」や「追いつめる」よりどういった点で優れているとか。
新本格はビッグ5よりなぜ良いのかとかだ。
そうでなければ、こういうレスは小学生でも書けるよ。(煽り)
>>15 ハマ・ミステリ倶楽部は横浜にあるミステリ倶楽部(NGOではない)です。
構成員は専業主婦、学生、フリーター、フリーライター、元サラリーマンで9割以上を占め、極めて読書環境には恵まれています。
2ちゃんより1ランクうえのいわば梁山泊です。
2ちゃんが大学の学部とすると、HMCは修士終了くらいかと。,
さむくてたまんねー
内容ずれてるし
>>10さん
正しくは
加田伶太郎 kadareitarou
誰だろうか taredarouka?
です。
?を逆さにしてiとして使っているオチャメな点を評価してあげてね(^^)
20 :
書斎魔人:2001/04/14(土) 22:56
>>18 結局、読んでないんだよね。
ビル・ブロンジー二にちなんだハンドル・ネームだから期待したんだが失望したよ。
名無しのオプ逝ってよし!
>>20 “名無しのオプ”ってここのデフォルトの匿名ハンドルなんだけど……
22 :
名無しのオプ:2001/04/14(土) 23:41
>>21 ネタですよ、多分……
>>19 10さんではないけど、ずっと、
「kadaretarou=taredarouka」と
信じていました。
教えてくれて、ありがと。
23 :
名無しのオプ:2001/04/15(日) 00:00
>>20 書斎魔人、漏れも含めてミステリ板ほぼ全員敵に回してやんの(藁
24 :
名無しのオプ:2001/04/15(日) 01:09
9のように寒い発言をする人達の集まりが、
修士終了ねぇ……。
というか、もう少しマトモな意見を聞きたい。>書斎魔人
25 :
名無しのオプ:2001/04/15(日) 01:51
書斎魔人は1ランク上の梁山泊にこもって遊んでなさい
26 :
書斎魔人:2001/04/15(日) 03:39
だから、作品についての具体的な評価等をまじえた反論をしなさいって。
そうでないなら火曜サスペンス劇場でも見てなさい。
>だから、作品についての具体的な評価等をまじえた反論をしなさいって。
ハマ・ミステリ倶楽部という権威のある(藁)サークルなんかの意見を垂れ流すのでは
なく、書斎魔人個人の各作品への批評はないのか?
だいいち彼らに傑作だと祭り上げられている過去の作品以外は糞だといってるような
サークルの意見なんて、2ちゃんねるに限らず相手にする奴はいないよ。
こんな奴にベタボレされているなんて、福永武彦も草葉の陰で泣いとるよ。
>そうでないなら火曜サスペンス劇場でも見てなさい。
火サスと「女と愛とミステリー」はミステリ好きなら比較的観賞に耐えうる
2時間物だと思うけどね。
土曜ワイドはたまにいいのがやる。
しかし「月曜ミステリー劇場」と「金曜エンタテインメント」は(以下略)
スレの主旨とずれてしまったのでsage。
28 :
名無しのオプ:2001/04/15(日) 07:52
ここは「書斎魔人『萎え』」というスレッドですか?
「こんな書斎魔人はイヤだ」というスレッドなのでわ
30 :
名無しのオプ:2001/04/15(日) 09:36
理由付けのある批判が欲しい。
例えば、ハードボイルドとして「暗い落日」や「追いつめる」は「テロパラ」よりどういった点で優れているとか。
ビッグ5は新本格よりなぜ良いのかとかだ。
そうでなければ、こういうレスは小学生でも書けるよ。(煽り)
当分は書斎魔人をオモチャにして遊べそうだな(w
33 :
書斎魔神:2001/04/15(日) 17:28
>>27 >書斎魔人個人の各作品への批評はないのか?
本格、ハードボイルド等は倶楽部の公式見解と同じだな。
リーガルサスペンスは和久峻三「背中から撃たれるな」を挙げておこう。
和久氏には他にも良い短編(特に民事事件を素材にしたもの)がたくさんがあるけどね。
赤かぶシリーズは売名行為にすぎない。
長篇は中嶋博行「検察捜査」、「違法弁護」、「司法戦争」の3冊を読めば言い。この人短編はイマイチダメ。
日本の司法ミステリで読むに耐えるのはこれだけなんて寂しいね。
海外だけどジョン・グリシャムは廃品回収に出したほうがいいよ。
通常のサスペンスものは、倶楽部は戸川昌子「大いなる幻影」を挙げるメンバーが多いが、俺は赤川次郎「黒い森の記憶」、「マリオネットの罠」あたりかな。この路線でいけば良い作家になったのに残念。
ユーモアミステリは倶楽部は「猫は知っていた」を挙げている。
これもいいが、赤川の「三毛猫ホームズの推理」(シリーズ第一作)は、偏見なく読めば結構、トリックなど楽しめると思う。
俺は倶楽部内では穏健派なんだよな。
ちなみに、捕物帖は「半七捕物帖」に始まり、これで終わった。
「なめくじ長屋」を推薦したメンバーは昨年、全会一致で除名されたよ。
34 :
書斎魔神:2001/04/15(日) 17:36
>>皆様
とにかくもっとよく勉強して欲しい。
俺を始めとした倶楽部メンバーは、新本格とかも読んだ上でカキコしてるんだから。
古い作品だから読まないじゃ話しにならないよ。
各作品ごとの詳しい評論は要望があれば順次カキコするね。
35 :
名無しのオプ:2001/04/15(日) 20:04
ハルナタンノオジイサンッテホントデスカ
伶太郎はどこにいる?
38 :
2:2001/04/15(日) 21:22
>>8 おれも、ロートルなミステリ読みなので、8の作品はほとんど読了してる。
しかし、このリストの本は、ベストというより青春の一冊みたいなもんではないのか。
思い出のヒットソングと同程度の意味しかない気がするんだが。
藤圭子と宇多田ヒカル、どっちがいいか世代間でバトルしてもなあ・・・
まあ、おれも黄金期の作品がこのまま埋もれちまうのは、確かに惜しいと思うけどね。
39 :
名無しのオプ:2001/04/15(日) 21:28
>>書斎魔人さん
「加田伶太郎全集」について、
あなたの意見を聞きたいです。
それと、30さんの
>理由付けのある批判が欲しい。
の意味、きちんと理解していますか?
作品名をずらずら挙げるなら、
誰にでも出来ます。
(煽りじゃないよ)
40 :
39:2001/04/15(日) 21:30
30ってコピぺだったのね……。
鬱だ氏脳。
42 :
書斎魔神:2001/04/15(日) 22:43
>>38 初めまして。
私もアムロ、ヒッキ―(宇多田)、麻衣、あゆみ、モー娘(真里っペ萌え!)の力は認めています。それぞれのアーティストに好きな曲もあります。
しかし、現代のミステリ作家はこういうレベルではありません。
まるで、「ちびっ子のど自慢」です。
43 :
書斎魔神:2001/04/15(日) 23:07
>>39 「加田伶太郎全集」講評
遊び心に富む短編集だが驚くような要素は無い。
しかし、結構楽しめた。以下、作品ごとに簡単なコメント。
「完全犯罪」
過去の事件を巡る古典的な安楽椅子探偵もの。
古めかしいが、船上の推理合戦、郊外の屋敷の怪事件となかなか楽しい。
「幽霊事件」
トリックに無理あり。晩年のカーを思わすバカバカしさ。
「温室事件」
舞台は保養地の西洋館、密室殺人と魅力的な設定ながら、もうひとつ雰囲気が盛りあがらないまま終わる。
トリックはアクロバティック。
「失踪事件」
推理が飛躍しすぎ、せっかく松本清張風のリアルな雰囲気があるのに残念。
「電話事件」
この作品は現代風に書きなおしてもいけるかもしれない。登場人物の性格設定もリアルで良い。
「眠りの誘惑」
これは面白い。郊外の邸宅という舞台設定も良く生きて作品全体のサスペンスを盛り上げている。
探偵が直接登場しないのも斬新な感じがするが、乱歩の「月と手袋」のような作品全体の凄みは無い。
トリックは機械的。
「湖畔事件」
これも湖畔のホテルという舞台設定がサスペンスを盛り上げる。ただし、少年・少女探偵の登場で「眠りの誘惑」より明るい雰囲気の作品。トリックは一番面白い。
「赤い靴」
トリック無理あり過ぎ。
巻末の解説で都筑道夫が「失踪事件」と「赤い靴」を
誉めているがこの人が伸びなかった原因はこの辺にあるね。
44 :
書斎魔神:2001/04/15(日) 23:28
>>39 「ビッグ5と新本格」
推理小説も「小説」なんだから、風物・人物等の描写(特にディテール)がちゃんと出来なきゃだめだよ。
新本格の作家の欠点はこういう基本的な筆力の無さにあるね。
これではせっかく少し面白いトリックやそそる舞台設定を考えついても全く生きてこないよ。
本格ものは、。「トリック」、「意外な犯人」と並んで「雰囲気の盛り上げ」が大事な要素だということが全然わかってないんだな。
その点ビッグ5や伶太郎は「優れたミステリー作家」である前にまず「優れた小説家」だったね。
「古今ハードボイルド比較」
「暗い落日」、「追いつめる」にはストイックな透明感がある。設定も時代背景が古くなったとはいえリアルだ。
以上2点はハードボイルドに不可欠の要素だが、「テロパラ」をはじめとする現代の作品には全く欠如している。例えば、「テロパラ」冒頭の新宿中央公園の少女との会話シーンには引いた。
作者は自己陶酔している。ハードボイルドはもっと「引いて」書かないと透明感がでないよ。
39番前へ!今度は君の講評の番だ!
45 :
39:2001/04/15(日) 23:30
>書斎魔神さん
丁寧な解説、ありがとうございました。
買って来てから、未だ積読状態なのですが、
そろそろ読もうかと思います。
46 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 00:14
>>45 もう少し書きたいんだけどネタバレしてもいけないからね。
過激な事書いてるけど、日本の古典(?)を読んで欲しい一心ってことで勘弁ね。
煽りで議論を盛り上げたいって面もあるし理解して下さい。
47 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 00:34
>>36 ハンドルネームはゾウハ―の「エニグマ奇襲指令」から由来するの?
そうだとすると、スパイ小説の本邦ベストはなんだと思う?
結局、俺は結城昌治「ゴメスな名はゴメス」、三好徹「風塵地帯」だな。これ以外の作品は存在しないのと同様だよ。
両作品共にリアルな情報戦を描くというスパイ小説の基本ラインがしっかり書けてる。
なお、007は冒険小説だよ。
ちなみに、日本に冒険小説の読むに耐える作品は今だ現れていないというのが倶楽部および俺の見解だよ。
日本のマクリーン、フレミングの登場ギボーン!
「ホワイト・アウト」好きな人、あれは恋愛(アクション)小説だよ。
倶楽部でこれを冒険小説って言って「糾弾」されてたからご用心。
>>書斎魔神さん
確かに半七捕物帳は素晴らしいのですが、
安吾、顎十郎はどうなんでしょう?
もしかして、そんなことを言っている私は、
ハマ・ミステリに入る資格なしですか?
関係無いので、サゲ。
特定の作品を推薦したために全会一致で除名なのでは、狭量なだけだね。
決してその会に威厳がある証拠ではないと思うのだが。
51 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 02:35
明日代休なんで天の魔神に感謝しつつレスする。(少し大藪風)
>>48 こういうレスうれしいです。ありがとう。
捕物帖は優れた江戸風物誌であることが重要な要素だよ。
坂口安吾は東京出身ではないため、江戸の風物の描写が綺堂に比べて格段に劣る。
また、ミステリとしても冒頭の魅力的な謎の呈示は良いとしても、謎解きの部分がいくら舞台が江戸時代でも何でも有りじゃ問題外。名のみ高い評判倒れのシリーズとしか言いようがないね。
>>49
君は逝ってよし!
>>50
ちょっと言葉が足りなかったが、ただ推薦しただけで除名されたわけではない。
統一見解に同意できないというこで署名しなかったんだからしょうがないよ。
個人の見解は前のほうの俺のカキコ見ればわかるとおり述べることは出来る。
仲良し倶楽部じゃないからなー。
52 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 02:48
一応、倶楽部のホラーに対する見解も挙げとくね。
短編は岡本綺堂の作品で決まり。
昔、都筑道夫が綺堂より多くホラー(怪談)を書いたと言っていたが、多けりゃいいってもんじゃない。
ただ、綺堂は舞台設定の古風さのわりに内容的にはモダン・ホラーの書き手だよ。
ゴシック・ホラーは分けて考えるべきだと思うんだが、倶楽部は「その必要は認めない。候補作の推薦も必要無い。」との見解だ。
長篇は読むに耐えるものは今だ無い寂しい状況。
ハマ・ミステリ倶楽部では、海外モノはやらないのですか?
54 :
名無しのオプ:2001/04/16(月) 02:53
はぁ?
なんと言うか、書斎魔人氏の意見は根拠がなく、
ただ個人的な価値観を押し付けているだけでは?
>捕物帖は優れた江戸風物誌であることが重要な要素だよ。
とか、その典型だよ。
そんなこと言ったら、上方を舞台にした捕物帖は成り立たないのか?
第一、安吾捕物帖は江戸時代じゃないぞ??
顎十郎は久生十蘭だ。読んでんのか、ホントに?
55 :
名無しのオプ:2001/04/16(月) 02:56
すでに加田伶太郎は過去の事……。
評論家としての福永武彦は好きだよ。
「深夜の散歩」はその手の本としては、
最上級のもの。
岡本綺堂のホラーは読んだことがありませんが、
何から手をつけたらよいでしょうか?
春陽堂文庫にあります?
59 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 03:16
興味ある人のためにHMCの入会資格あげとくね。
以下、「HMC入会規則集」より抜粋
(1)東京23区および横浜在住者に限る。
*これはミステリは都市の高等遊民の文学からスタートしたことに由来している。
(2)入会にあたっては筆記試験を課す。合格点は95点以上だが、90点以上の得点の場合は「HMC試験管理委員会」の口頭審査により入会を許可される場合がある。
(2)の試験問題なんだけど、概略は以下のとおり。
海外ミステリと日本ミステリの2分野に分かれいる。
4肢択一式 各分野100問 計200問(試験時間2時間)
*今年からは5肢択一になる予定。
ちょっとやり過ぎの感もあるけど・・・いけない除名されちゃうよ。
(3)役員試験
理事とか試験委員になりたい場合に受ける。
やはり海外ミステリと日本ミステリの2分野に分かれている。
各分野 論文1題(各400字)
横浜は弁護士とか医者、文学部教授とか多くいるけど1人も受かってないそうだ。
頭の良い人や凄い努力家、仕事のやり手も多いと思うけど、ミステリの方面はダメみたいだ。
60 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 03:40
>>54 >捕物帖は優れた江戸風物誌であることが重要な要素だよ。
よく読めよ。「重要な要素」とカキコしてあるだろう。誰も「不可欠」とは言ってない。
関西の捕物帖とは有明夏夫のことか?
>第一、安吾捕物帖は江戸時代じゃないぞ??
顎十郎は久生十蘭だ。読んでんのか、ホントに?
手元に「日本探偵小説全集8 久生十蘭集」、「同全集 10坂口安吾集」がある。完全読破している。
俺のカキコの書き方に問題があった。
しかし、江戸時代と明治開化の違いだけで顎十郎も安吾も50歩、100歩だよ。
レス51の評価が両シリーズ共に妥当。
61 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 03:46
>>55
「深夜の散歩」って昔、ミステリマガジンに連載されていた奴でしょう。
あれこそ悪い意味の余興ですよ。
どこが最上級?
HMCの入会資格、厳しいなあ……。
何人ぐらいの人が入会していらっしゃるのでしょう?
63 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 04:04
>>53
>ハマ・ミステリ倶楽部では、海外モノはやらないのですか?
当然やってます。追ってデータ紹介します。
>>56
>岡本綺堂のホラーは読んだことがありませんが、
何から手をつけたらよいでしょうか?
新刊ならちくま文庫からもでている。「青蛙堂鬼談」というのが入っているから、最初はこれを読むのがいいかも。
以下は全て光文社文庫
「鎧櫃の血」、「影を踏まれた女」、「白髪鬼」
以上3冊がホラー短編集。
「蜘蛛の夢」
これは時代推理(?)というより巷談。意外にオススメ。
全て絶版かもしれないので、図書館か大きい古本屋あたってみる必要あるかも。
決定版は青蛙房の「岡本綺堂読物選集 全8巻」
横浜中央図書館にあるよ。
64 :
56:2001/04/16(月) 04:14
65 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 05:25
>>48 「顎十郎捕物帖」と「明治開化 安吾捕物帖」の講評きちんと書きなおしておくね。
久生十蘭(函館出身)、坂口安吾(新潟市出身)と共に東京出身では無いため、江戸や東京の風物の描写が綺堂に比較して格段に劣る。
ミステリとしても江戸時代や明治開化の時代を舞台にしているからといってもなんでもありかよという感じ。
例えば、顎十郎の「両国の大鯨」、まさにアホの所業である。
付録で有明夏夫の捕物帖だけど、ここでは江戸の風物を関西のローカル色と読み替えないといけないんだよ。
54もこのくらいわからないとはしょうもない。
このシリーズ、都会人に関西のローカル色が眼に浮かぶように書かれていなければいけないんだけど、ダメだね。
描写力が弱いよ。
66 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 05:38
>>62 HMCの会員数は会員以外には極秘です。すいません。
なお、入会試験について補足しますと、受験資格は1回のみです。
1回で最低でも9割以上の得点が必要です。
簡単な組織図は
理事長 各分野担当理事 本格担当
新本格担当
ハードボイルド担当
ホラー・サスペンス担当
時代推理(捕物帖含む)担当
無所任
67 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 07:43
おはよう。
HMCの海外ミステリに関する公式見解カキコするよ。
作家別にいく。
ディクスン・カー(カーター・ディクスン)
「マッド・ハッタ―」、「プレーグコート」、「皇帝の噛み煙草入れ」のみ読めば良い。
「ユダの窓」はトリックがちゃっちいし、法廷ものとしての雰囲気も盛りあがらずダメ。
「火刑法廷」は余興そのもの。その他の作品は悲惨。
俺はカー好きだけどまあ仕方ないか。
エラリー・クイーン(ドルリー・レーン)
「Yの悲劇」読むべし。XとZはブック・オフへ叩き売るべし。
国名シリーズは「ミステリーは文字だけで書いた数学の本ではない。」と地下のクイーンに言いたい。
後期の作品は余興ばかり。
アガサ・クリスティー
「アクロイド殺し」、「オリエント急行殺人事件」、「そして誰もいなくなった」のみ読めばいい。
後は余興。
ヴァン・ダイン
美術評論家崩れ。読むに値する作品無し。
F・W・クロフツ
鮎川哲也を擁する日本では無用の人。ダルイ作品がてんこ盛り
「樽」は特にひどい。
ダシール・ハメット
元祖ハードボイルドだどー。
「血の収穫」、「ガラスの鍵」、「デイン家の呪い」、「マルタの鷹」を読め。ハメットにしてはマルタは少し甘め。
短編もいいのあるよ。
レイモンド・チャンドラー
「さらば愛しき女」、1冊読めばいい。「ロング・グッドバイ」は作品全体が間延びして、冗長ダメ。
後の作品は正にオマケ。
ロス・マクドナルド
「さむけ」のみ必読。後は同じようなパターンの繰り返し。
これは一般的評価だね。
ウイリアム・マッギバーン
過去の人。
ロバート・ワイズ監督「拳銃の報酬」(原作「明日に賭ける」)は原作をはるかに上回る出来映え、これを観て済ますこと。
主演はロバート・ライアン、ハリー・べラフォンテ、シェリー・ウインタース。
エド・マクベイン
「警官嫌い」で始まりそして終わった。
俺は「被害者の顔」が好きだが、糾弾されたよ。
コリン・デクスター
工夫無し。退屈。読む必要無し。
ミッキ―・スピレーン
大藪春彦の前で失禁状態。逝ってよし。
68 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 07:55
さあ、今度はフランス行くよ。
ジョルジョ・シムノン
評価に値するのは「男の首」、「黄色い犬」の初期作品2作」のみ。
「サンフェリアン寺院の首吊り男」は乱歩(「幽鬼の塔」)に討ち取られた。
後のメグレものは余興に過ぎない。
モーリス・ルブラン
紙芝居屋のオヤジに過ぎない、逝ってよし!
カトリ―ヌ・アルレー
逝っちゃってるオバサン。「わらの女」のみ。これは洒落てる。
セバスチャン・ジャプリゾ
「シンデレラの罠」等、ただのアホ。
69 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 08:05
67、68はあくまで公式見解の一部を紹介しただけだよ。他に評価知りたい作家いる?
2人追加。
エドガー・ア・ランポー
短編だし「盗まれた手紙」等読む価値は今でも充分ある。
コナン・ドイル
短編が多いが、本格は「雰囲気の盛り上げ」が重要であることを良く知っていた人だ。
「バスカービルの犬」と56の短編は全て読むこと。
個人的には処女作「緋色の研究」が好きだけど。
70 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 08:07
HMC必読作リストあるけど欲しい
>>67 >F・W・クロフツ
>鮎川哲也を擁する日本では無用の人。ダルイ作品がてんこ盛り
>「樽」は特にひどい。
Enigma召喚されてるぞ(藁
72 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 17:14
>>71 もうちょっとマシなレス出来ないの?
それとも、君の愛読書はコナンと金田一少年か?(煽り)
コーネル・ウールリッチ(ウイリアム・アイリッシュ、ジョージ・ハープレイ)
メロドラマの書き手。特に読むべき作品は無い。
73 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 17:20
74 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 18:05
>>56 光文社文庫「鎧櫃の血」所収の「三浦老人昔話」は怪談話は一部、大半は巷談だよ。訂正しとくね。
ただし、読む価値はある。
75 :
名無しのオプ:2001/04/16(月) 18:19
>HMC必読作リストあるけど欲しい
いらないよ(藁)
必読作なんだから、そんなの読んでて当たり前だ。
アリキタリなもんしか載ってないのは、
君のカキコでよく判る。
それよか、どーだオメーら、こんなすごいの
読んだことねぇーだろ、という珍しい本を教えてくれよ。
76 :
56:2001/04/16(月) 18:44
>>73 手に入りました。ちくま文庫だけ。
光文社は近くの古本屋を探しまわったけど、
見つかりませんでした。
それと、「学研M文庫」のホラーアンソロジーに
岡本綺堂の短編が収録されていましたね。
題名は確か、「駅前の女」(自信ないです)
今週中には読めると、いいな。
国産だけど、泡坂妻夫、山田風太郎、連城三紀彦なんか
どうでしょう?
私の好きな作家なんですけどね。
一応、サゲときます。
77 :
56:2001/04/16(月) 18:54
「駅前の女」ではなく、「停車場の少女」でした。
ちくま文庫のには入ってないようなので、
立ち読みしようかな……。
78 :
名無しのオプ:2001/04/16(月) 19:09
80 :
56:2001/04/16(月) 19:22
81 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 19:22
>>75 >それよか、どーだオメーら、こんなすごいの
読んだことねぇーだろ、という珍しい本を教えてくれよ。
珍しいかどうかはともかく、すごい作品では、
吉村昭「羆嵐」(くまあらし)、「高熱隧道」(こうねつずいどう)
共に新潮文庫は読んだか。
ミステリではないが、冒険小説のカテゴリーには充分入り、しかもそれを凌駕する。さらには、どことなく本格ハードボイルドっぽいところもある。
今までミステリに限らずたくさん本を読んだが、この2冊にはブッ飛び、ブッ倒れたよ。
月並みな表現だけどとにかく凄い迫力。
読んでないなら、今から深夜営業の本屋(青山ブックセンター、ブックス要町等)に走っても後悔しないよ!
読んでつまらないとか、買うのやめたという人は理由簡単でいいから教えてください。(今までこういう人皆無のため)
俺のこと嫌いでも、ひとまずそれは保留しても手にとってみてくれる。
読後の感想は作品への批判を含めて大歓迎。
激レス求む!
82 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 19:34
>>56さん
山田風太郎は「甲賀忍法帖」以外は逝ってよし!
ミステリに読むべき作品は無い。
泡坂妻夫「乱れからくり」(昔、松田優作主演で映画化)
連城三紀彦「戻り川心中」等、いづれも読むに耐えないと言うのが、倶楽部の公式見解・。
83 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 19:44
>>56さん
「停車場の少女」は綺堂のホラー作品では2線級です。
苦労して、立ち読みする必要は無いと思います。
なお、この作品は光文社文庫「白髪鬼」に収められていました。
HMCの「綺堂短編オールタイムベスト一覧」は必要ですか?
84 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 20:01
>>56さん
ホラーが好きなようなので、海外のホラーについても一席。
長篇はW・Pブラッティの「エクソシスト」のみ読めます。
創元推理文庫から復刻されたので未読なら是非ゲットを!
なお、スティーブン・キングは問題外。ドラキュラ読んだほうがまだいいです。
短編は、W・ジェイコブス「猿の手」、リットン「幽霊屋敷」
を読んでください。
いづれも、創元推理文庫「怪奇小説傑作集1」に平井呈一の訳で入っています。
この人は、怪談翻訳の名手で創作もあります。
また、「幽霊屋敷」は岡本綺堂訳で河出文庫の短編集に所収されていましたが、入手は困難かと。
両名人の訳をクロス・リファレンスするのも一興かと(藁
以上乱筆ながら。
85 :
Enigma:2001/04/16(月) 20:24
>>37 オコルナヨー。
ま、最初からちゃんと読んでいるようだから、これ以上何も言わないけど。
では、ご期待に応えまして。
>F・W・クロフツ
>鮎川哲也を擁する日本では無用の人。ダルイ作品がてんこ盛り
>「樽」は特にひどい。
クロフツで鮎川哲也を引き合いに出す、というのがよくわかりません。この辺に
ついてもう少し詳しく説明をお願いします。
それと、私のハンドル・ネームは『エニグマ奇襲指令』も『終局のエニグマ』も
ロック・グループのエニグマも、プレイステーション用ソフト『エニグマ』も
関係ありません。
86 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 20:49
>>85 >クロフツで鮎川哲也を引き合いに出す、というのがよくわかりません。この辺に
ついてもう少し詳しく説明をお願いします。
見たままやがな。
(1)日米のトラベル・ミステリーの元祖
(2)交通機関を使ったトリックの多用
(3)探偵は警察官で平凡な印象、ストーリー中心に展開。
(4)アリバイ破りのパターン多し
(5)地味な作風
両者の眼につく共通点だよ。
鮎川氏はクロイドンみたいな倒叙もの、クロフツの短編のようなのも書いてるよ。しかも、出来映えはこれを凌駕してる。
鮎川=日本のクロフツ、今は前者が凌駕。これ通説だよ。
>それと、私のハンドル・ネームは『エニグマ奇襲指令』も『終局のエニグマ』も ロック・グループのエニグマも、プレイステーション用ソフト『エニグマ』も 関係ありません。
ハンドル・ネームの由来の開示希望!
87 :
書斎魔神:2001/04/16(月) 21:07
青空文庫行ってきたけど、綺堂のホラー少ないな。
56さんは半七捕物帖は読んだのかな?
ハマ・ミステリ倶楽部の人たちって、楽しめる本が少なくてかわいそうだね。
自分が面白く読めたとしても、他の人に「糾弾」されるんじゃ、
読後感を語りあう愉しみすらないんだね。
オレは皆さんにとって読む価値のない本でも、マターリ楽しみながら読むことにするよ。
89 :
Enigma:2001/04/16(月) 22:17
それでは、少々疑問点を……
>(1)日米のトラベル・ミステリーの元祖
まず、クロフツはイギリスの作家なんですが。
で、そもそも英米に日本で言う「トラベル・ミステリー」というものが
あるのかどうか知りません。具体的に作品名を挙げて、どういった点で
クロフツが「元祖」なのか、教えてください。鮎川についても同様。
>(2)交通機関を使ったトリックの多用
どの程度だと「多用」になるのか、あいまいでよくわからないのですが。
私はクロフツの長編を20ほど読んでいますが、交通機関を使ったトリックは、
10作程度でした。残りの作品はどうかわかりませんが、多作というのは
どうかと思います。
また、交通機関を使ったアリバイトリックなら、この2人に限らず
いろいろな作家が書いています。
>(3)探偵は警察官で平凡な印象、ストーリー中心に展開。
鬼貫警部は平凡ではないです。煙草は吸わない、酒はあまり飲まない、
コーヒーよりもココアを好む、独身等々。そのストイックな生き方は、
むしろハードボイルドの主人公が似つかわしいとさえ思えます。
また、鮎川作品がストーリーを中心にしているというのも、問題でしょう。
作者自身が、本格派の作家はまずトリックを考えて、それに合ったプロットを
立てるのだと書いています。鮎川作品は、あくまでトリックありきでは
ないかと思います。
>(4)アリバイ破りのパターン多し
これも、「多い」がどの程度かわかりません。
まあ、確かにそうだとしても、アリバイ破りのパターンが多いのは
この2人だけではありません。
>(5)地味な作風
これも、あてはまる作家は沢山います。
では、この2人の作風の違いについて、少し書いてみたいと思います。
(a) 冒険小説/アクションの要素
クロフツの『製材所の秘密』、『フレンチ警部とチェインの謎』、
『フレンチ警部と紫委の鎌』は、本格よりもむしろ冒険小説の風味が
強く出ています。『チェイン』以外はトリックも使われていますが、
作品のポイントとしては副次的なものです。
また、最後にフレンチ警部が犯人の銃口にさらされて危機一髪! とか、
犯人逮捕の大捕物があったりと、アクションの要素が出てきたりします。
『ポンスン事件』では、タナー警部が容疑者をヨーロッパまで大追跡
しますが、鮎川作品にはこうしたアクションの要素は皆無です。
(b) グループ犯人
普通本格ミステリでは、犯人は単独か、せいぜい共犯が1人です。
ところがクロフツの作品では、4〜5人のグループ犯も何度かあります。
中には作中「ギャング」と書かれたものもあります。
数えたところ、20作中5作でした。本格と呼ばれる作家としては、
25パーセントというのはかなり高い数字ではないかと思います。
鮎川作品で、グループ犯人を読んだ記憶はありません。
(c) 鉄道トリックについて
鮎川作品では、長短編共に鉄道の時刻表を利用した作品がいろいろ
ありますが、クロフツの場合時刻表が重要な位置を占める長編は3作
しか思い浮かびません。鉄道がバックグラウンドになっていたり
(轢死など)、列車内で事件が起こるという話もありますが、列車
トリックという点では、クロフツはそれほど作品を残していません。
その他の乗り物を使ったトリックでも、乗り物の運行そのものよりも、
機械の一部分を利用したものが多いと思います。
(d) 科学捜査について
クロフツのフレンチ警部は、科学捜査に必要なカバンを持ち歩いて
いて、それで指紋を調べたり、遺留品の検査を行ったりしています。
あからさまにオースティン・フリーマンの影響を受けている、というか
ほとんどまねです。鮎川作品では、こうした科学性は見られません。
ということで、あまり反論になっていない部分もありますが……。
最後に、記憶があいまいで申し訳ないのです。たしか北村薫氏の
文で、次のようなものを読んだと思います。
鮎川哲也作『砂の城』の最後で、鬼貫警部が犯人のアリバイ・
トリックを見破る。その時読んでいるこちらは、目の前に立ち
はだかった壁ががらがらと崩れるような気がした。この「がらがら」
感の有無が、鮎川とクロフツの大きな違いだ。
この文章について、どなたかフォローをお願いします。
ハンドル・ネームについては、推理してみましょう。
56です。
「エクソシスト」って、映画の「エクソシスト」とは
関係ありますか?とりあえず、メモメモ……。
「猿の手」「幽霊屋敷」は読みました。
「猿の手」はちくま文庫の江戸川乱歩が選ぶホラー傑作集
といった名前の本が完全版らしいので、
そちらで読みましたが。
HMCの綺堂短編オールタイムベストは、
うーん、今は必要ないかも。
もっと、綺堂を読んでからの方がいいかな?
半七は都筑道夫「死体を無事に消すまで」を
読んでから、立ち読みでパラパラと読んでいます。
91 :
書斎魔神:2001/04/17(火) 00:44
>>89 > まず、クロフツはイギリスの作家なんですが。
で、そもそも英米に日本で言う「トラベル・ミステリー」というものが あるのかどうか知りません。具体的に作品名を挙げて、どういった点で クロフツが「元祖」なのか、教えてください。鮎川についても同様。
日米(米は英米と言う意味で使用。)これは瑣末なことだ。
「樽」や「黒トラ」があっちへ行ったり、こっちへ行ったり、主人公がそれを追う展開。これすなわち、トラベルでしょう。
各地の風物もある程度描かれるしね。
ただし、近年の日本の作品のように意識的に旅情をねらっって書いてないよ。
やはりこういう作品の舞台の移動が激しい展開のミステリをメジャーにしたのはこの2人でしょ。正に元祖。
メジャーでないのはいないのと同じだからね。(公式見解)
それまでは、郊外の屋敷とか舞台を限定した作品が多かったからね。
>(2)交通機関を使ったトリックの多用
どの程度だと「多用」になるのか、あいまいでよくわからないのですが。
私はクロフツの長編を20ほど読んでいますが、交通機関を使ったトリックは、 10作程度でした。残りの作品はどうかわかりませんが、多作というのは どうかと思います。
また、交通機関を使ったアリバイトリックなら、この2人に限らず
いろいろな作家が書いています。
20分の10、5割だよ。充分に多用でしょ。
確かに他に書いてるのもいるけど、語るに値しないでしょう。
西村京太郎?あれは旅行小説。
>(3)探偵は警察官で平凡な印象、ストーリー中心に展開。
鬼貫警部は平凡ではないです。煙草は吸わない、酒はあまり飲まない、 コーヒーよりもココアを好む、独身等々。そのストイックな生き方は、 むしろハードボイルドの主人公が似つかわしいとさえ思えます。
また、鮎川作品がストーリーを中心にしているというのも、問題でしょう。
作者自身が、本格派の作家はまずトリックを考えて、それに合ったプロットを 立てるのだと書いています。鮎川作品は、あくまでトリックありきでは ないかと思います。
ハードボイルド読んだことあるの?
鬼貫はストイックじゃなくて淡白、とてもハードボイルドの主役はつとまらない。
ストーリー展開を中心ってのは「トリックをメインとしたストーリー中心の展開」の意味。本格だから当然でしょう。
つまり主人公のキャラクターの面白さを主眼としてないよということ。
>(4)アリバイ破りのパターン多し
これも、「多い」がどの程度かわかりません。
まあ、確かにそうだとしても、アリバイ破りのパターンが多いのは この2人だけではありません。
>(5)地味な作風
これも、あてはまる作家は沢山います。
語るに値する人がいないでしょう。ただ書いてるだけ、居るだけは居ないのと同じ。
>鮎川作品にはこうしたアクションの要素は皆無です。
違うでしょう。「戌神・・」のクライマックス読んだの?
必ずしも探偵のアクションでなくてもいいんだよ。
(b) グループ犯人
作風に関係無い、単なる違いに過ぎないよ。
(c) 鉄道トリックについて
「違い」と言うよりも、鮎川氏がより深化させ、クロフツを凌駕した部分だよ。
(d) 科学捜査について
フリーマン程メインに書いてないよね。単なる彩りにすぎない。
騒ぐ必要無し。
>鮎川哲也作『砂の城』の最後で、鬼貫警部が犯人のアリバイ・ トリックを見破る。その時読んでいるこちらは、目の前に立ち
はだかった壁ががらがらと崩れるような気がした。この「がらがら」
感の有無が、鮎川とクロフツの大きな違いだ。
これはいいレスだ。謎解きの瞬間のカタストロフィによる快感の有無、軽いエクスタシーかもしれない。クロフツにはこれが無い。
>>ALL
なんだかスレの題と内容がずれているようなので、今のままの内容で
いくなら新スレでも作って移住しません?
93 :
書斎魔神:2001/04/17(火) 00:57
>>90 映画「エクソシスト」の原作です。ノベライゼーションではなく、本が先。
あの映画は原作に忠実です。しかし、映画を観た後も充分に面白く読めます。
一か所映画と決定的に違う部分があるんですが、これは映画のほうの成否にかかわるものです。
ディレクターズカット版観ましたか?感想は?
是非、「猿の手」、「幽霊屋敷」の感想を聴かして下さい。
94 :
書斎魔神:2001/04/17(火) 01:01
>>92 OK!
寝る前に、「書斎魔神対2ちゃんねらー」で、俺が立てとくよ。昔の東宝の怪獣映画みたいでいいよね。
95 :
奥さまは名無しさん:2001/04/17(火) 12:37
で、結局加田伶太郎全集って読まなくていい本なの?
96 :
web蜘蛛男:2001/04/17(火) 13:07
読んで損はしない本です。
今なら文庫の新刊で手に入るけど、5年もしたら必死で探すことになるでしょう。
97 :
書斎魔神:2001/04/17(火) 13:33
外の茶店からなので、急ぎレスする。
>>95 ハンドルネームはあの「奥様は魔女」に由来するのか?
サマンサやってた女(ひと)知ってる?
>>96 ハンドルネームはあの大乱歩の通俗小説に由来するのか?
それとも、「仮面ライダー」(クウガではない。)の方か?
>>皆々様
今朝、HMCからメールがあって、「ホラー部門をゴシックとモダーンに分けて論じてもさしつかえない。」との統一見解が出たそうだ。
今晩、ゴシックホラーについて語ろう!
ラブクラフト、ブラックウッド、マッケン、レファニュ、M・R・ジェイムズ等だ。一応、ストーカー、M・シェリーにも触れるよ。
可能な範囲で予習しといてね。
HMC編「必読ホラーリスト」をテキスト・ファイル化したい人いる?
同じくHMC編「択一過去問100選」も欲しい人いる?
98 :
95:2001/04/17(火) 17:26
扶桑社文庫だよね?
とりあえず購入しとくよ。
99 :
A.M.:2001/04/18(水) 08:16
加田伶太郎氏といえば、ずっと前に『女か西瓜か』と
いう作品を読んで面白かった。
典型的なリドル・ストーリー。タイトルはあの有名な
『女か虎か』のもじりでしょうか。
100 :
書斎魔人:2001/04/19(木) 21:34
>>99 >『女か虎か』のもじりでしょうか。
そのとおり、あのストックトンの短編から着想された。
俺はストックトンの「女か虎か」は高校時代に英語の
リーダーの教科書(「ハイ・ロード」)で読んだ。
教科書で読まされると楽しくなかった。
101 :
名無しのオプ:2001/04/19(木) 21:52
>>100 原文のすばらしさを味わえずにカワイソウ
102 :
書斎魔人:2001/04/19(木) 22:19
>>101 聞いた風なこというな!この与太郎が!(煽り
>>102 聞いた風なこというな!この与太郎が!(煽り
104 :
書斎魔神:2001/04/19(木) 23:11
105 :
名無しのオプ:2001/04/20(金) 01:19
てゆーか書斎魔神さぁ。
てめーまじウザイから消えろ。
逝ってよしとか可愛く愛想つけーねーよ。
氏ね。
106 :
書斎魔神:2001/04/20(金) 06:03
107 :
書斎魔神:2001/04/20(金) 06:07
加田伶太郎についての話しも出尽くした感じだし、
終わりにしませんか。
もともと、このスレ自体俺が立てたものだし。
スレッドを立てた奴がスレッド終わらせる権利持ってんのか?
ちなみに加田伶太郎についての話題が盛り上がらずに、下らん書き込みが増えたのは
が全部魔神くんのせいだからね。そこんとこ理解しておくように。
109 :
書斎魔神:2001/04/20(金) 19:55
>>108 >ちなみに加田伶太郎についての話題が盛り上がらずに、下らん書き込みが増えたのは が全部魔神くんのせいだからね。そこんとこ理解しておくように。
俺は「加田伶太郎全集」についての講評をカキコしている。
力無き者は去れ!
110 :
書斎魔神:2001/04/20(金) 21:28
>>all
もうすぐ看板だから、だれかsageといて。
ageてんのオマエだろ。sage方知らねえのかよ。
初心者が。
112 :
書斎魔神:2001/04/20(金) 22:26
113 :
名無しのオプ:2001/04/20(金) 22:50
>力無き者は去れ!
オマエガナ〜
114 :
書斎魔神:2001/04/20(金) 23:21
誰か書斎魔神を早く殺っといて。
116 :
書斎魔神:2001/04/20(金) 23:44
>115
うまい!こういうの好き。
>>116 何度も「sageろ!!!!」と警告してるだろ>クソ魔神
もうしばらく遊んで、飽きたら削除依頼だな。
119 :
書斎魔神:2001/04/21(土) 05:44
HMCに相当する団体は実在します。
ただし、HMCは仮名であり、
HMC、ハマ・ミステリ倶楽部で検索しても
ヒットはしません。
「書斎魔神」というハンドル・ネームも複数の
者が使用しています。
入力担当は2名程度ですが、レスの作成は
ジャンルにより担当が変わります。
これが、カラクリです。
他のスレを同じハンドルで荒らしている者
にも連絡します。
一部、暴走した者は会則を適用しますので、
この点ご理解をいただきたく思います。
また、このスレを含め、問題ありと判断された場合は、
2ちゃんねる管理者に通報のうえ、処分して頂いて
結構です。
もちろん、会も監視(発言を含む)いたします。
多大なご迷惑をおかけしたことを深く陳謝いたします。
120 :
名無しさん@1周年:2001/05/20(日) 22:20
は?
このスレまだあったんか
122 :
名無しのオプ:2001/05/30(水) 10:46
すごいな、このスレ。加田伶太郎についての発言が
半分もないぞ。
「8」のリストにあがっている作品は、まあ、妥当
なところだと思うけど、
結論として国産ミステリは上記した作品だけ読めば良いわけである。
どうしてこんな結論になるのか、まるで判らないよ。
他にも面白い作品は山のようにあるだろ???
123 :
名無しのオプ:2001/05/30(水) 13:49
>>122 >加田伶太郎についての発言が 半分もないぞ。
ミステリ1冊しか書いてないんだぞ。半分もあれば
充分だ(藁
>他にも面白い作品は山のようにあるだろ???
コメント付きで推薦作の呈示キボーン!
124 :
名無しのオプ:2001/05/30(水) 14:06
>>加田伶太郎についての発言が 半分もないぞ。
>ミステリ1冊しか書いてないんだぞ。半分もあれば
>充分だ(藁
なんでだよ!! 加田伶太郎についてのスレッドだろ!?
>>他にも面白い作品は山のようにあるだろ???
>コメント付きで推薦作の呈示キボーン!
だからこのスレッドでやることじゃねーだろっての。
白痴か、お前は。
それより、
国産ミステリは上記した作品だけ読めば良い
こんなたわけた結論に達した思考回路が知りたいよ。
やっぱり、キチガイなのか???
125 :
名無しのオプ:2001/05/30(水) 14:22
>>124 君も知識人のはしくれなら、あからさまな差別用語は
使わぬことだ。充分注意しろ。
>だからこのスレッドでやることじゃねーだろっての。
かまわん。俺の立てたスレだ。(藁
126 :
名無しのオプ:2001/05/31(木) 00:26
>>だからこのスレッドでやることじゃねーだろっての。
>かまわん。俺の立てたスレだ。(藁
ホントのキチガイだったか……。
キチガイつーか、単なる確信犯だろ。
本物のデムパのひとはもっとおもしろい。