大藪春彦「餓狼の弾痕」

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895書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
>>887-888
わからん人だな(w
快楽主義者と快楽を愉しむ者は違うと何度も説明しているのだが。
引用されている絵の例は、伊達邦彦が絵を描くことを愉しむ者であることを書いて
いるのみで、快楽主義者であることを示すものではない。
快楽主義者のような面もあるぐらいの例えの意味で言っているのか?
でなければ、全くの的外れと言わざるを得ない。

伊達邦彦は、殺害時に真田を親友(ないしは同志)と自覚するに到り、心の葛藤を経て、
その実行に到ったのであるから、
>苦悶のすえ親友である真田を射殺した
この表現は誤りではない。
>なんて安っぽい感情じゃない、とね。
いかなる解釈により、安っぽい感情などと断定するかを敷衍されたし。

後半の快楽主義者に関する記述では、状況認識に関する決定的な誤りがある。
>まあでも、快楽というのは生きていればこそ味わえるんだから、いざとなったら
>快楽主義者も、 普通は自分の生存を優先するだろう。
真田殺害の時点では、伊達邦彦は自身の生存の危機などには直面していない。
彼氏が字義どおりの快楽主義者であるならば、真田を生死を共にした人生の
伴侶(作品中に用いられた表現)として生きる選択もあり得たわけである。
さすれば、親友を殺害するという当面の苦を回避することができる。
苦を回避し、ひたすら楽を追求せずして、どこが快楽主義者であろうか。
この点では、「ウィンチエスターM70」や「男の掟」等の登場人物たちの方が
はるかに快楽主義的に見えるわけである。
そして、極めて大藪作品の主人公らしからぬ、最後に女と逃げようとする松田優作版朝倉
とかは。
896書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :2005/10/21(金) 22:06:11 ID:C4Lwxzi9
>>890
>俺は中学の時、読書感想文に「ウィンチェスターM70」を書いて
大藪作品の中でも畜生テースト最高のこの作品で読書感想文とは…凄過ぎるかも。
「野獣死すべし」や「汚れた英雄」の方が、まだ良かったのでは。
映画化が話題になっている時に「蘇える金狼」を学校に持って来た奴がいて、
没収されたのを見たことがある。
今よりは、はるかに活字信仰が強い時代だったのだが、大藪作品に関しては、
ほとんど悪書扱いであった。