『読みました』報告・海外編Part.8

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371書斎魔神 ◆BVdqSIZJw0RM
織田作之助「夫婦善哉 正 続他十二篇」を読む。
2007年に発見された夫婦善哉の続篇を読みたく思い手にした。
舞台は別府に移るが、相変わらずの2人(柳吉は遊び人気質が抜けず、
蝶子はしっかり者で働き者)で、柳吉の先妻との間にできた娘の結婚式に
招待されるラストでめでたくエンド。
面白いが、何となく尻切れトンボのような感もあった正編だが、
これでやっとあるべきものがあったという気もする。
「放浪」「雨」「俗臭」「黒い顔」「蛍」等、
それぞれ正に流転の人生行路を描いており感慨深いものあり。
坂田三吉ネタの将棋もの「聴雨」「勝負師」は俺が将棋に対し興が薄いせいか
今ひとつな感があったけど。