アガサ・クリスティ 24

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327書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
ランキングってのは、正にケインズの美人投票理論に該当することが多いから、
読書の参考、読物程度に受け取っておけばOKでしょ。

古書店にて、アガサ戯曲を大量にハケーン!、ゲット!
戯曲まで愛読しながら手離すとは・・・
よほど、生活に窮した輩(=アガサファン)と推理してみた。
「検察側の証人」「ねずみとり」といったメジャーなものは既読ゆえ、
今回はマイナーなものに目を通してみた。
・「蜘蛛の巣」
うーん、この手の死体を巡るスラプスティック的設定のものは、
ジョンの方が合う感あるのだが、それなりに面白く読めはする。
俺もオリジナルシナリオを書いている者だが、
フーダニットとして台詞にしても設定にしても、実に巧く書いていると
思うわな。「なぜ、椰子はそんなモノを持ってそこにいたのか」
この点を看過しなければ、犯人探知は容易なのだが・・・
・「海浜の午後」
3作収録。
表題作はまさか、まさかのオチが良し。このパターンは小説も無かったはず。
小説ではまず無いお色気シーンも珍しい。
「患者」はこれもオチがいけてる。治療ネタそのものが「トリック」とは・・・
「ねずみたち」は、タイトルは名作「ねずみとり」を想起させる作だが、
小品というせいもあって、オチもない凡作である。
・「招かれざる客」
メロドラマ仕立てのミステリとして一気に読め、楽しめる。
「そんな偶然にも・・・」と思わせる設定、しかし、ここに「トリック」
があるという面白さ。