>>493 だから根底にあるのは怪談噺の伝統でしょ。
横溝御大も岡本綺堂とか愛読していたし。
>>495 残念だが、晩年の長編は舞踏会、病院坂、悪霊島と、どれも出来は今ひとつという
感がある。まあ、年齢的に見て脱稿したことそのものが凄いと言えないこともないが。
稀代のストーリーテラーにしては冗長な面が目立つのが難だ。
>>496 J・H・チェイスの通俗ハードボイルド・ミステリの評に
「壁を隔てて檻の中の動物の戦いを見るような面白さ」という趣旨のものがあった。
これは本格ミステリ、特に御大が書くような怪奇探偵小説や近年多いサイコ・ミステリ
にも該当することのように思う。
つまり、読者は常に檻の外という安全圏(物語の外でもある)にいるゆえに、
リアルでなく、単なるエンタメとして享受できるということ。
ゆえに、犯罪ノンフィクションなんかは、そうもいかない場合が有り得よう。