1 :
名無しのオプ:
2 :
名無しのオプ:2011/05/31(火) 19:43:25.74 ID:zZHWVqnE
3 :
名無しのオプ:2011/05/31(火) 19:51:16.77 ID:m2rZICXK
クズ書斎アンチが来なければ荒れない
4 :
名無しのオプ:2011/05/31(火) 20:55:57.71 ID:Dm1Iy88e
書斎魔神とその自演を完全に無視できれば荒れない。
5 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/31(火) 21:17:17.82 ID:CGL97By1
>>1 そうしましょう。アガサについて熱く語り合おうぜ!
6 :
名無しのオプ:2011/05/31(火) 21:44:10.08 ID:k/60Aaqv
クリスティの長編はいくつか読んだのですが、
短編はまだ読んだことがありません
ハヤカワのクリスティ文庫で一番面白い短編集ってどれですかね?
7 :
名無しのオプ:2011/05/31(火) 22:27:57.55 ID:3BQsN0p+
いろいろ入ってる短篇集なら「黄色いアイリス」
同じ探偵役の連作なら「謎のクィン氏」か「ヘラクレスの冒険」
8 :
名無しのオプ:2011/05/31(火) 22:32:06.35 ID:m2rZICXK
死の猟犬もオススメ
推奨NGワード
書斎
でつまつ
禿
ハゲ
頭吊
ドリフ
映画
文学
横溝
クイーン
カー
10 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 13:14:13.92 ID:jaDUsaDS
書斎が荒らしだというテンプレもないし
それを叩くなというテンプレもないのですね?
OKOK、いつもの手口ですか。
11 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 13:17:25.38 ID:1fM+vtzl
>>10 頼むからもう荒らさないでくれ
みんなうんざりしているんだ
12 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 13:26:30.56 ID:99oh6F4y
まったく自演常習者の荒らしには、みんなうんざりだよな。
どうせまともな会話は成立しないんだから無視していこう。
13 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 18:39:33.19 ID:J0L2mdJm
みんなアンチにうんざりしていることが自明になったね
消費しているレス数は、アンチの方が圧倒的だからな〜
とりあえず書斎氏だけスルーしてれば良いんだからね
アンチは「立ち入り禁止」ってことで
14 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 20:04:05.36 ID:XM3cJ9RS
クリスティって良作も多いけどつまらないのも結構ある気がする
ポアロやマープルの出ないノンシリーズにそれが多い傾向がある
15 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 20:06:37.65 ID:RI1dVRMo
推奨NGワードにアンチを追加。
16 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 21:10:46.32 ID:h7x2NB7u
>>14 クリスティ位に作品数があれば
それは当然の事。
多作家としてはむしろ外れの少ない方だと思う。
個人的には外れには外れなりの味わいがあって好きだから
つまらないとは思わないけど。
17 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/01(水) 22:48:19.99 ID:tzEYWJVJ
俺も変化球で短編集なら
>>8と同じく猟犬を推す。
ミステリの女王がこんなんホラーも書いているのかという面白さゆえ。
しかも、アガサはミステリでは怪奇探偵小説は殆ど書いていないのに。
ただし、連作短編集なら「火曜クラブ」推しで決まりかな。
18 :
名無しのオプ:2011/06/01(水) 23:45:11.50 ID:Z2e3MYDA
クリスティには死の猟犬みたいな心霊ものの長編を書いて欲しかった
ていうかホラーね。心理的恐怖を与えるホラー小説とか向いてそうだし
19 :
名無しのオプ:2011/06/02(木) 19:42:38.67 ID:RLnZZJJL
もともとオカルトに興味津々の人だったからな
20 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/02(木) 20:36:28.21 ID:Tz7iPfOF
ポワロものには怪奇探偵小説と言えるものは皆無。
マープルものは「スリーピングマーダー」の序盤が、ややそれらしいぐらいかなあ。
「火曜クラブ」の短編には「それ」と言えるもの有りだが。
ノンキャラ長編を見ても「蒼ざめた馬」ぐらいか。
雰囲気だけならシタフォードとか。
怪奇小説は英国伝統のお家芸でもあるし、俺も稀代のストーリーテラーであるアガサに
ホラー長編を1作でも残して欲しかった気はするが、
「ミステリの女王」ゆえ、あえて書かなかっただけのような気もする。
21 :
名無しのオプ:2011/06/03(金) 13:44:26.03 ID:8IhitUd/
書斎の死体を読んだ
こういうサラっと読めてかつ面白いのはクリスティならではだな
22 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/03(金) 21:20:03.96 ID:Tgu+2JZ8
>>21 残酷な中にも、あのJKは生きたまま・・・では無かったのが、
唯一の救い(と言えるかどうかも問題だが)。
日本での現実の事件(JDだが)はもっと酷かったよなあ・・・
23 :
名無しのオプ:2011/06/03(金) 21:41:03.22 ID:vn78M0QB
恩田陸がスリーピングマーダーの解説でクリスティは前半のトリック重視よりも
中期以降の人間心理に重きを置いた作風の方が好きだって書いてたけど、自分も同意。
オリエント急行とか、今読み返すとひたすら関係者への尋問ばっかりで小説として面白くない。
アクロイドも退屈。しかし五匹の子豚とか鏡は横にひび割れてなんかは何度読んでも楽しめる
まあクリスティが生き残れたのはこういう路線変更があってこそなのだと思うけれど
24 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/03(金) 21:46:23.96 ID:Tgu+2JZ8
>>23 でもミスオタとしては、やはり初期から中期のトリッキーなアガサマンセーでしょ。
文学性の問題は別として。
俺も「満潮に・・・」なんか好き。
25 :
名無しのオプ:2011/06/03(金) 23:05:02.82 ID:w9hFL/oh
書斎がやっと邪魔されずにスレリーダーを司っている
アンチは嫉妬からの執着に惨めになったのだろう
この流れが続くことを祈る
26 :
名無しのオプ:2011/06/03(金) 23:06:20.11 ID:Lx3cGzdU
701 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w 本日の投稿:2011/06/03(金) 21:42:48.18 ID:Tgu+2JZ8
それに2ちゃんねらーで「まとも」って・・・(w
25 名前:名無しのオプ 本日の投稿:2011/06/03(金) 23:05:02.82 ID:w9hFL/oh
書斎がやっと邪魔されずにスレリーダーを司っている
27 :
名無しのオプ:2011/06/04(土) 00:09:12.23 ID:PH7djF9k
>>23 初期もけっこうがんばってると思うけどね。
調査の部分もお話にしようとしてるし、
それ以外の部分でものすごい伏線仕込んだり。
28 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/04(土) 18:12:31.28 ID:eLOyURMQ
伏線を張る巧さは、初期から晩年まで変らなかったと思うので、
>>27は少し外しているという感あり。
ただし、傑作・代表作と言われる作でも予告のように日本人にはわかり難いもの、
葬儀のように無理があるものも見受けられるけどね。
29 :
名無しのオプ:2011/06/04(土) 18:32:48.25 ID:cG1tscLs
>>23 デビューは30歳だし、意外と大器晩成タイプかもしれませんね。
人気作家になったけど30代後半で失踪離婚、40歳で再婚。
「五匹の子豚」は50代の脂ののりきった時代、「鏡は横にひび割れ」は70代、円熟期の作品。
初期はトリック重視というより、冒険小説っぽいのも多いですね。(七つの時計とか)
その頃のも好きだけど、円熟期以降のほうがたしかにコクはある。
30 :
名無しのオプ:2011/06/04(土) 18:48:32.22 ID:4pKMYIYk
クリスティ批判でよく見受けられるのは「人物の描き方が類型的」ってのがあるね
あと「毎度毎度メイド付きの上流階級の話しか書けない」ってのもある
俺はそれがクリスティの持ち味だと思うんだけどね
31 :
名無しのオプ:2011/06/04(土) 19:19:06.21 ID:cG1tscLs
逆に言うと知らない世界を想像で書くことはしなかったということだね
毒殺が多いのは薬剤師の助手の仕事をしていて毒薬に詳しいからだし
考古学者と再婚してからは、ナイルの死すみたいの書いたり。
俺も(自分とは縁がない)イギリス上流階級の人々の話は新鮮で面白いけどね。
むしろ庶民系の作家が書く上流階級人士は紋切り型で類型的だけど、
クリスティはさすがに上流階級を知ってるだけに、その中の個性が書き分けられてて面白い。
32 :
名無しのオプ:2011/06/05(日) 03:55:56.34 ID:lpKWgS3I
薬についての専門知識が無いと推理できない話が多いのはちょっとと思うときがあるな
あれとかあれとかあれとか
33 :
名無しのオプ:2011/06/05(日) 19:08:39.53 ID:NpXOvvYV
クリスティは神
34 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/06(月) 12:39:05.78 ID:AzCim6Mm
>>29 怪奇小説に長編は無いが、同じくこの国の伝統芸と言えるスパイ・冒険小説は
相当数書いているな。ポワロものにさえ「ビッグ4」みたいのがある。
スーパーナチュラルな要素は無いし、ミステリの女王にとっては怪奇を書くよりは
抵抗が無かったのか。
35 :
名無しのオプ:2011/06/06(月) 14:27:03.34 ID:sLn6jZ+R
>>32 衒学趣味の作家なら、解決編で探偵が毒薬の薀蓄を滔々と述べるとこ
(毒殺の歴史を古代ギリシャにまで遡ってとかw)
だけど、クリスティはさすがにそういう悪趣味なことはしないから救われる
36 :
名無しのオプ:2011/06/07(火) 09:30:16.67 ID:mponWBfm
>32
蜂を殺す為にアレがあるとか
びっくりする事もあるよな
37 :
名無しのオプ:2011/06/07(火) 22:19:42.22 ID:FIt1Srfd
アクロイドは読む前にネタバレされてたから避けて来たけど、貰ったから読んでみた。
やっぱり面白くなかったは。
ただ、「おぉ、お前がポワロだったのか」と、そこはヤラレタよ
38 :
名無しのオプ:2011/06/07(火) 22:58:44.48 ID:FIt1Srfd
わ。だった、失礼。
39 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/08(水) 20:14:31.68 ID:RD9tbGLr
怪奇探偵小説と言い得る作品、密室ものと言い得る作品・・・
「これら」を全くと言ってよいほど書いていない作家が「ミステリの女王」と
称されているのが、大乱歩&横溝御大からミステリに入った俺には、
いまだに、いまいちしっくりと来ないものはある。
40 :
名無しのオプ:2011/06/08(水) 21:02:58.18 ID:FR+2Smi2
薬についての専門知識といえるかどうかは別としても、あれとかあれとか
ひねり過ぎだろうと思うよ。
毒、法律、現場の特殊な状況、犯人の計画の齟齬、関係者の思惑、犯行時間の
入り乱れなどこれでもかと詰め込み過ぎと思う作品も多いし。
横溝正史がいわゆるコネクチャ小説と違って女史はトリッキーすぎるくらい
トリッキーなケレンを持ち込んでくると言っていたけど、まあやっぱり
本格ミステリの系譜の人なんだよねえ。読む側は大変だけど。
41 :
名無しのオプ:2011/06/08(水) 21:06:04.42 ID:FR+2Smi2
>>31 テレビシリーズになったものを見て、イギリスの平均的な貴族階級の
生活っていうものがいかにスケールがでかいか驚かされたっていう人が
多かったものね。
本物を知っている人が知っている事実を淡々と紡ぐっていうのがいいんだね。
42 :
名無しのオプ:2011/06/08(水) 22:04:42.15 ID:SSkZV6S4
子供のころグラナダのホームズで、貴族の城だの屋敷だのを見て
家というより博物館かホテルみたいだと思ったよ。
ジョニー坊やの誘拐事件のとき、主人が昔はもっと敷地があったのにと嘆いていたが
日本の庶民からすれば夢のようだわ。
43 :
名無しのオプ:2011/06/08(水) 22:50:12.27 ID:TpfW6a/p
「猫のしっぽ」て言う京都の大原に住んでるイギリス人女性のエコな生活紹介の番組があるけど
一見地味なオバサンだけど、実家は英国貴族で家は今は博物館のようになってる大邸宅。
子供の時遊んでいたという寝室は天蓋付きで国王も泊まったという日本なら広間のような広さ。
思わず「クリスティの世界だ」と言ってしまった。
44 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 12:24:53.26 ID:tNMaXn5z
>>43 スタジオパーク?だかで見た見た。
一瞬スーシェ版「第三の女」で使われた洋館じゃないかと眼を疑った。
45 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 14:05:14.02 ID:8DCbStke
アメリカで鉄鋼王バンダービルトが娘の誕生日のプレゼントとして贈った
別荘が観光用に展示されているけど、もう空間恐怖症じゃないかと思うくらい
あらゆる壁や天井に豪華絢爛な絵画彫刻が施されてる。食堂の椅子も貴金属で
装飾されているから足の下に車輪がついている。そうしないと重くて動かないから。
アメリカの成金がああなんだから、そのモデルとなったイギリス貴族って一体…
46 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 15:29:10.66 ID:V2A9YQCb
庭と家と家具と食器は素晴らしいけど
乗ってる食い物がいつもまずそうなんだよな
47 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 15:56:47.94 ID:Fs9CQ+Sg
イギリスで美味いのは、きゅうりのサンドイッチとローストビーフの余りで作った
サンドイッチとイングリッシュ・ブレックファストくらいなもんだもんな (^^;)
イングリッシュ・ブレックファストは最近の調査で、脂っこ過ぎて大腸ガンリスクが
増大するってネガティブな結果が発表されたから、これからどうだかな。
48 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 17:27:06.42 ID:8DCbStke
現在のイギリスでも旨いものといったら基本的にインド料理になるみたいだね。
まあホームズの時代からカレーを食べていたりしたわけだけど、本当にインドを
統治していてよかったねえと言いたくなるというw
まあ脂っこすぎると言ったら、おいしいヨーロッパ料理の模範だったロシア料理も
帝政時代にはコースの中の一皿の料理にバターだけでひと塊も使っていたとかで
およそ身体にいいものじゃなかったそうだからどこも大変だろうけど。
でもヘンな日本食をヘルシーだといって薦めていた時期も合ったらしいからね、
イギリスでは。薄い色に揚がっている天ぷらが理解できなくて、中に火が
通っていない生焼け状態の天ぷらとか日本人に理解できないものを紹介する
テレビ番組を見た知人が絶句していた。スレチ話ですまん。
49 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 17:38:24.46 ID:V2A9YQCb
ポワロでもグルメねた(レストランの料理がトリック?)があったような気がする
あとで探してみるわ
ベルギー人だからか、ホットチョコレート好きで、ヘイスティングスがげげっとなってるのは覚えてる。
50 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/09(木) 19:54:21.79 ID:St8sS0a7
>詰め込み過ぎと思う作品も多いし。
この点は同感。
特にアガサと言えば第一に名が挙がる代表作アクロイドからしてそう思う。
51 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 21:10:57.19 ID:tNDqFo0I
そういえばポワロとヘイスがフィッシュ&チップスを食べてたよねw
本場のはなかなか美味しいとのことだが、ポワロのなんともいえない表情がおかしかった。
52 :
49:2011/06/09(木) 21:34:01.28 ID:T+Uw5jBz
あったあった。ポワロものの「二十四羽の黒ツグミ」でした。
レストランが舞台で料理が事件解決のネタになってる。
栗をつめた七面鳥、スティルトンチーズ、腎臓のプディング、黒苺のタルト
…字面で見ると美味しそうですが、イギリス料理だからなあw
53 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 22:06:23.65 ID:f3r2thms
「あなたの庭はどんな庭?」も食物が巧妙に使われているよね。
(クリスティはやはり毒殺が多いね。)
すごく好きな短編、登場人物たちも印象的で、これをもう少し引っ張って膨らませて
長編に・・・は無理だね、やっぱりw
54 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 22:36:52.98 ID:edKMMwFd
イギリスは食べ物の旨いまずいを言うのははしたないって風土らしいから。
食文化が発展しないわけだよ。
55 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 22:57:30.32 ID:Fq71O6wS
イギリスで美味しいのは中華街の中華料理だけだと
旅行ガイドが言っていたのを思い出した。
56 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 23:03:24.53 ID:T+Uw5jBz
イギリス兵がイタリア軍の捕虜になって、食事の豪華さに最後の晩餐か明日は銃殺と覚悟したら、
まずい飯だがしっかり食え明日から重労働だぞと言われたというジョークがある。
ヘイスティングスも退役軍人だから食事の文句なんて言わないタイプなんだろうな。
ポワロがココアを作ってるときも、たしか男が夜にウィスキー以外を飲むなんてあきれてた。
57 :
名無しのオプ:2011/06/09(木) 23:55:20.23 ID:BzKxQD59
北(イギリス、ドイツ、オランダ、北欧)のアングロサクソン系の国は
食物がまずい、南(イタリア、フランス、スペイン)のラテン系の国は
食物がおいしい、といわれてるわな。
気候の違い、民族性の違い、また
>>54にもつながるが新教と旧教の違いも
あるんだろうね。
58 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 01:00:20.96 ID:00zJbHcZ
日本の平安時代も貴族の食事がまったく美味くならなかったという
奇妙な時代だったんだが、やっぱりご飯はこうやって盛りつけて
でもそれには手を付けちゃいけなくて、としきたりばっかり多くって、
でも美味いまずいを論じちゃいけないっていう社会だったんだよね。
いろんな文化が発達すると食欲以外の趣味で欲求が満たされちゃうのか?
とてもそうは思えないんだが…
59 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 08:25:27.75 ID:BZRRkUi2
>>58 平安時代なんて旨い不味い以前に、食うに困らないってだけで満足な時代なんじゃないか、きっと
60 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 09:07:16.48 ID:2Hf3OpJj
いやいや、貴族は国の富を一手に握っている時代だから、いくらでも
贅沢ができたんだよ。実際着る物やら何やらには無駄に贅を尽くしてる。
ところが食事には不思議なくらい恬淡としていて、料理は品数は多くても
ほとんど「食材」のまま。煮るも焼くもせず、何より味付けをしない。
調味料は塩か酢で、それもかけたりまぶしたりすらせず、食材を自分の
口に入れた後に直接塩を舐めたり酢を飲んだりするという何を考えてんだと
言いたくなるようなやり方が「上品だ」とされていたとか。
当時は酒も濃度が高すぎてどろどろしたミリン状態、裸になるのを嫌って
風呂も浴衣を着て蒸し風呂に入り、垢を浴衣に移すという代物で、そりゃ
短命にもなるというのが貴族の生活だったらしい。
むしろ庶民の方が河で泳ぎ湯に浸かり、焼き魚や鶏肉を食べたりして
健康長寿だった部分もあるとか。
日本は戦国時代も衣類や何かには異常に凝る(武田信玄や上杉謙信でも
キンキラキンのド派手な服を着ていた)くせに、食べ物は粗食で済ませてる。
イギリス貴族ともども、そのあたりの欲望の形態というか嗜好がよく
わからないのは旨いものに慣れてしまった人間の発想なのかなあ。
61 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 09:22:12.43 ID:BZRRkUi2
ふーんそうか。
しかし同じ島国で同じように食にこだわらない文化だったとしたら、今日の
日本とイギリスの違いはなんなのだろう?
日本の食文化の発展は天下泰平の江戸時代あたりなのかな?
明治に西洋の食文化が入ってきて一気に色々な料理が増えたということも
あるのかな。
62 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 09:57:41.59 ID:KWf7cTvb
やっぱり徳川300年の天下泰平は大きいだろうね。
戦国時代までは、本当に生き延びるだけで精一杯で味にこだわるところまでいかんでしょ。
徳川中期以降、経済的余裕が庶民階級までに及んで、料理が文化として発展てことなんじゃ。
イギリスが強国になっても駄目なのはなんでだろ?
強国すぎて、他国の料理文化をそのまま持ってきた方が美味いんで自国独自のは発達しなかったのかな。
他国料理を自国でやるときは、できるだけオリジナルのやるのが英国風、
なんでも自国流にアレンジしてアラなんとかみたくしちゃうのがフランス風、らしい。
63 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 10:36:27.95 ID:BZRRkUi2
戦国時代→天下泰平(鎖国)→明治維新→太平洋戦争敗戦
など日本は価値観が激変するような出来事が色々あったからね。
イギリスはどうか知らないけど。
64 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 10:39:26.10 ID:5Rg8uYs5
清教徒革命や名誉革命があるじゃないか。
65 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 16:19:08.50 ID:2Hf3OpJj
日本はやっぱり江戸期に、それも庶民の中で一気に美味志向が花開いたらしい。
元禄期あたりはまだおとなしかったけど、やっぱり化政文化時代から「娯楽」
としての食事っていうものが出てきたみたいだ。
一説によると国産の砂糖が普及するようになり、人々が「甘味」に目覚めたのが
他の味も含めた味覚の要求水準を一気に上げる原因なんだとか。
しかしイギリス人だって紅茶に砂糖を入れていたろうからなあ…
イギリス人の必殺の言い訳は「長く移民が多く入りすぎ、それぞれ
勝手な郷土料理を作っていたから、イギリス伝来の栄誉ある料理が
消失してしまった」というものだそうだけど、絶対にその伝来料理
それ自体が「伝統的に」不味かったろうと思うのだけど。
結局武士と同じで上流階級は美食をいやしみ、市民階級は江戸の庶民ほど
美食を開発できずに一国あげて粗食に耐える体質になっちゃったのかねえ。
66 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 16:32:33.03 ID:2Hf3OpJj
でも幕末期にペリーの艦隊の上で食事をした幕府要人から、ロンドンに渡航した
役人に至るまで、だいたい外国の料理をうまいうまいとほめてるんだよね。
なんでも台湾の炒めものとアメリカのパンが不味かったと書き残してるくらいで、
イギリスに滞在している時の日記でも絶賛が並んでいるし、イタリア系のピザや
牛乳・チーズ、ローストビーフなんかも賞賛していたとか。 まあ迎賓用の料理
だったのだから当然とはいえ、どこかにはうまいものもあったのかね?
67 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 18:06:43.93 ID:jGH2XEdz
イギリス料理不味い不味い言われてるけど
クリスティ作品読んでると凄く美味しそうに思えるんだよなあ
68 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 19:14:59.07 ID:KWf7cTvb
>>66 今の日本人も珍しもん好きなとこは変わっていないんじゃ。
ユッケなんてもん生で食っておっちんだりw
そのくせ根の嗜好はあまり変わらず和食もしっかり駆逐されずに残ってる。
というか、文化的には侵略してるか。
>>67 だね。
69 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 19:20:30.64 ID:Nns9BCV7
でも実際はなあw
1か月しかいなかったけど、ロンドンほんと食うもんなかったわ
結局ホテルのそばのタイ料理屋でいつもタイ料理でした
70 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 19:34:33.58 ID:YVRdpauS
自分の知人の英国住経験者は、
「食事より御茶の時間を大事にする文化のせいなのか、飯は不味いが御茶受けの御菓子類は旨かった」っていってたな。
食事は例によって出来るだけ中華やインド料理に逃げてたみたい。
イギリス文化継承な、カナダはプリンス・エドワード島が舞台のモンゴメリ作品でも、美味しそうなのは御菓子が多かった気がするな。
71 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/10(金) 19:56:48.10 ID:Pmh4d1f3
どんどんスレ違いの話題へ(w
このスレには食いしん坊万歳が多いのか?
カスタード・プティングがプリンのこととは知らなかった消防時、
キドニー・パイに食指が動いた厨房時、後に腎臓と知り「おえっ」だったが(w
72 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 20:28:14.39 ID:OeyGtN05
>>70 TONOという漫画家もエッセイコミックで同じようなこと言ってましたよ。
イギリスは紅茶とお茶請けの菓子は美味しい
料理は美味しくないけど極端に不味いと言うわけでもなく、中途半端な味
ということでした。
73 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 20:33:27.56 ID:UiWocnGs
アングロサクソンは、料理に掛ける時間を世界征服に掛けたのさ・・・・(^^;)
74 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 20:47:46.93 ID:fofYzlri
>>73 まさにそれ。
料理なんぞ世界中から名コックを連れてくればよいという考えだった。
食文化の発展なんぞに重きを置いていなかったんだろう。
75 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 21:48:23.73 ID:00zJbHcZ
じゃあその名コックを使いこなせる舌の持ち合わせがあったのかと言うとw
ロンドンは一度行っただけだけど、飛行機が遅れてホテルに着いたのが
深夜になったので、向かいのバーガー○ングのものを買い込んできたら
なんで作り方に大して違いがないはずのハンバーガーごときを、あそこまで
不味く作れるか?といろいろ食ったホテルの部屋で悶絶いたしました。
76 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 21:50:03.54 ID:Nns9BCV7
イギリスのことを欧州大陸では料理に絶望した国民と呼ぶようで…
77 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 21:51:50.80 ID:Nns9BCV7
訂正
食事に絶望した国民だった
78 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 21:53:31.05 ID:00zJbHcZ
翌日恐る恐るホテルの食堂に入ったら、出された紅茶とバイキングで取って
きたベーコンがおいしくて美味しくて涙が出ましたよ。ロクに英語が使えない
身なので、あのホテルじゃなかったらどうなっていたことか。
「日本ではハンバーガー一つとっても何かか違う」などと海外生活している
人間もよく言っていますが、同じ海の国でもアミノ酸に目覚められなかった
かの大国では、本当にいいコックが腕をふるっていたのは国内のどの程度の
階層の家だったんだろうと、ついつい気になってしまいます。
79 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:10:08.27 ID:G5QK68SI
貴族階級と労働者階級との隔絶さ加減はすごいらしいから
クリスティが書くような上流階級は違うかもしれないとは思うものの、
映像での貴族のディナーシーンでも、部屋や家具や食器の豪華に比べて
料理がどう見ても貧相なんだよな
80 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:10:20.64 ID:00zJbHcZ
おお目の前のTVモニターでハワードさんがシードケーキに目を細めてる。
これも実際のところどの程度の味わいだったのでしょうか。
お茶の添え物ならそれなりにしっかした味だったのかもしれませんが。
81 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:17:38.11 ID:Nns9BCV7
お茶ってのもそもそも水がまじい国だからお茶なりコーヒーにしないと飲めないってのがあったんだよな
お茶やコーヒーが高級品で手に入らない時代は、子供までジンだもんな
82 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:23:54.35 ID:UiWocnGs
>>79 貴族は元々、ノルマンコンクェスト以来のフランス出身者が多いからか、フランス
料理を食べてるんだよ、ジビエのウズラのトリュフソースとかの豪勢なやつをねw
何回かテレビで見ただけだけど、やや古典的な完璧なフランス料理を食べてたな。
83 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:28:47.25 ID:G5QK68SI
ロシアも上流階級はフランス語でフランス料理というのは似てるね
でも、ロシアの庶民のロシア料理はなかなか捨てたもんじゃないが
イギリスはw
庭や家にかける情熱をちょびっとでも料理にかければ…
84 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:34:01.01 ID:l5tLJYIl
アメリカでも金持ち階級はフランス人コックを雇ってるっていうしね。
ドイツもソーセージ、ハム、ビール以外は、ほとんど印象に残らない。
(たまたま入った店がハズレばかりだったのかな?)
>>73じゃないけど、さすがヨーロッパ征服を目指した国だわ。
85 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:39:50.35 ID:Nns9BCV7
「バベットの晩餐会」って映画じゃないけど、やっぱカソリックと非カソリックの国とのちがいかもな
86 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 22:51:45.83 ID:l5tLJYIl
プロテスタントは質素を美徳とする、みたいな教えからくるものなんでしょうかね。
87 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 23:34:13.26 ID:G5QK68SI
>>85 「ショコラ」もそうだね
性欲食欲ひっくるめて罪深いもの視されてそうだ
88 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/10(金) 23:38:11.86 ID:sR4nMnuk
さて、いつまでミステリと無関係な料理ネタを続けられるものか(w
>>86 英国はイギリス国教会。どちらかと言えばカソリック寄り。
この点を心しておけ!
89 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 23:41:20.34 ID:ixJTLz7D
コックは大切だよね
ポアロにコックを探させるほどだからなぁ
でも、コックなら料理の美味しい部分だけ
自分で喰っちゃう事も出来そうだなw
90 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 23:49:41.22 ID:OeyGtN05
>>86 一口にプロテスタントといっても色々ありますから。
91 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 23:54:16.28 ID:yEAXY5TL
「蒼ざめた馬」冒頭に出てきた「バナナとベーコンのサンドイッチ」
のお味が気になってしょうがない
92 :
名無しのオプ:2011/06/10(金) 23:56:30.63 ID:G5QK68SI
「コックを探せ」=「料理人の失踪」すね。
あれは面白かった。
コックが自分で美味しいとこ食っちゃうのはクレッシングの「料理人」のラストがそんな感じ。
もうちょっとミステリっぽいのでは、執事とワイン商がつるんでて通気どりの主人には安物出して
逸品は二人で楽しんでる、ってのがあったけどクリスティじゃないな、ダールかだれか。
93 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 00:48:07.43 ID:zbSsMu7I
94 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 01:01:42.64 ID:iHK1eOfI
>>93 イングリッシュブレックファストは最近、大腸ガンリスクを増大させるという
研究結果が出てしまったな(苦笑)
まあ、朝からあんな脂っこい物を結構な量食べるんだから、当然ちゃ当然
なんだけど。
95 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 06:12:15.38 ID:Q/KQJohe
クリスティで料理というと
予告殺人の「甘美なる死(デリシャス・デス)」が印象に強いな
死ぬほど美味いんだろうと思ってる
96 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 08:03:03.26 ID:6R2NFQDM
97 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 08:03:58.24 ID:6R2NFQDM
>>95 実はたいしておいしい料理じゃなかったとしたら被害者カワイソスw
98 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 12:14:57.55 ID:JXj37ZzB
子供の頃に読んだアンドレ・モーロワの「デブの国とノッポの国」を
どうしても思い出してしまう。
ノッポ国との戦争に負けたデブ国の大公は進駐軍のコック長をさせられてる。
結構ひどい事態なんだけど、その料理が進駐ノッポ国軍司令官の心を溶かして
平和な戦後を導くきっかけになるというストーリーは、ベタだけどある意味
フランス人の自信の表れだったんだろう。
時間と効率を重んじ、戦争には強いけど文化に対して理解が弱いところのある
ノッポ国はドイツがモデルだと言われてるけど、ノルマンジー出身のモーロワの
念頭には一部イギリス人もきっと念頭にあったのだろうなあ。
99 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 12:25:08.35 ID:EmYDVs4k
牧師館つまんねー
マープルものの長編、初めて読んだけど他もつまんねーんだろうなぁ
100 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 13:06:13.39 ID:mMSTPQdo
101 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 14:13:46.50 ID:DCAJdzyf
子供の頃に読んだ子供向け推理百科のような本に
ホームズとルパンの相違点を挙げていた。
ホームズ→食事には関心なし
ルパン→贅沢な美食家
その他いろいろな相違点を述べて
さて、あなたはホームズ派?ルパン派?とくるw
102 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/11(土) 16:38:15.43 ID:zAIHPsDV
>>92 「味」と勘違いしてね?
確かに、アガサ作品→料理(特に英国の家庭料理)のイメージがあるけど、
ポワロは健啖家だが、美食家というほどではない。
大判のステーキがあれば、一応、納得というシーンを見かけること多し。
上記のイメージはもっぱらマープルものにより形成されているようだ。
特に初期作品。
>>101 このスレ的にはポワロ派?マープル派?とすべき。
103 :
92:2011/06/11(土) 19:11:38.86 ID:gJOP244S
ワインの話は思い出したけど、ネタバレになるのでメール欄
ワインと言っても話が全然違うので勘違いする人はいないと思うけど、
もちろん有名すぎる「味」ではありません。
104 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 22:42:50.39 ID:+Le9Nvor
>>101 それ多分、藤原宰太郎の本だね。
おばあさんは名探偵(ミス・マープル)だの、お坊さんは名探偵(ブラウン神父)
などこの本で知ったんよ。
105 :
名無しのオプ:2011/06/11(土) 22:49:30.27 ID:GatcFoVA
>>101 イギリス人気質とフランス人気質のいい比較になりそうですね。
106 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 00:20:21.37 ID:wi6hLvqN
>>104 藤原宰太郎のは何冊か持ってたからおそらくそうだと思う。
推理クイズも入門から上級へとだんだん難しくなっていくというパターンw
>>105 今思うと、まさしく民族性の相違ですね。
当時は子供だったからそんなことは考えもしなかったが。
大人の本なら、さて、あなたはイギリス派?フランス派?
という問いに置き換えてもいいような対比でしたね。
107 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 00:26:35.55 ID:EkgTNHcb
ホームズの子供という裏設定があるともいわれるネロ・ウルフはあれやなw
108 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 01:28:48.65 ID:sKpwoM4E
>>99 個人的にマープルものは『書斎の死体』『予告殺人』『ポケットにライ麦を』がお薦め
あと短編集『火曜クラブ』も面白い
最初はポアロものと比べて退屈に思うこともあるだろうけど
慣れるとマープルものの魅力がわかってくると思う
109 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 04:12:45.68 ID:MOR2cWl+
ウルフはホームズの子なのに美食家だね。
ホームズに流れるフランス人の血が強く出たのかなぁ。
何故かウルフはモンテネグロ人でもあるのだが。
110 :
書斎の死体:2011/06/12(日) 06:40:20.39 ID:BIC6bE66
フランス人の血が流れていると美食家なのですね。
勉強になりました。
111 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 07:54:59.63 ID:/9hLVVwx
クリスティって実際面白いか?
なんか毎回似たり寄ったりな世界観と作風で飽きてこねえ?
上流階級だかメイドだか知らんけどさあ
112 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 09:02:14.04 ID:TvZ+oirO
>>111 似たり寄ったりの設定で意気込んで読むのに、毎回犯人が当たらない!
113 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/12(日) 09:59:25.51 ID:fBzfmZPI
>>103 おい、おい(w
>ダールかだれか。
こんなんことを書いていて、今更開き直っても仕方ないやろうが(w
114 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 11:35:14.40 ID:lXYp45iP
>>92 料理人が自分が仕えている主人に目がないと見るや、料理の具材なんかを
どんどん横流ししたり自分のものにしたりというのはバルザックで読んで
あー、市民社会化するとそうなるのかと思わされたものでしたね。
メイドの出現は、政界が保守貴族派と新興ブルジョア派のせめぎ合いを
していた中で、使用人の待遇を上げる法案が通ってしまったためにその
法案の適用範囲外だった女性を雇用しないと、もう貴族の懐が持たなく
なったからだとよく言われますね。
115 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 11:38:11.74 ID:lXYp45iP
そのメイドもどんどん相対的地位が上がってしまい、貴族がある一日だけ
屋敷の使用人を「主人」として接待するという日を設けたりと御機嫌を
とらなきゃいけなくなってきたとかいう話を聞くと、ある時代を生きていた
人間たちが階級差別などもひっくるめて「昔は良かった」と言うのも、ちょっと
気持ちは理解できるという気が。
街のカフェとかの給女が貴族の屋敷で支給されていたメイド服を着てたのは
一般庶民が「メイド服を着た女性に給仕されるなんて貴族になったみたいだ」
といい気分になったからだったなんて話を聞くと、世の中変わらないものだと
笑ってしまえますが。
116 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 13:46:14.10 ID:/SyP/Ofi
>>114 >>92のしてやられる側はその新興ブルジョアです
金はあるけど懸命に背伸びしてるのがちょっとかわいそうというか
執事たちの方がスノッブでやな感じで書かれてましたね。
いかにもダールらしい皮肉な感じ。
(もちろん
>>92はダール作。「味」じゃないけどw)
117 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 14:10:53.81 ID:vVDO7yC0
>>113 ほんと入り込もうと必死だなw
それじゃアンチと同じ揚げ足とりだろ
もう来るな
118 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 15:02:32.35 ID:Ko7e8Hce
オリエント急行の殺人読んだけどヘクターマックイーンは検事の息子ってだけなの?
こいつだけ無理ないか
次はそして誰もいなくなった読んでみるかな
119 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 15:58:02.93 ID:lXYp45iP
>>116 それがやっぱり時代が激動している時ならではの現象なんでしょうね。
ブルジョア層も貴族の既得権益を切り崩そうとしている間に今度は下の
労働者階級から「お前らの取り分もこっちに回せ」と突き上げを食らう。
それをかつての貴族たちが皮肉な目で眺めている。
確かに皮肉ではあるけれど、その執事たちの行動を内心拍手して読んだ
階層や世代の読者層もきっといたのでしょう。
クリスティの作品世界が時代ごとに違った意味合いで歓迎されていたという
部分もその辺りと関わっていた要素もあったでしょうし。
120 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 16:01:09.82 ID:lXYp45iP
>>92の作品はハヤカワだと「王女マメーリア」に収められていましたけど
今はどうなのでしょう。
似たような傾向の作品「味」は、小林信彦が日本で紹介されて早々に
「コリアはホンモノだがダールは最高に出来のいいニセモノだ」と
評していた作品でしたよね。(小林さんのさまざまなジャンルにおける
「出来のいいニセモノ」論はとても面白いのですがそれは別として…)
121 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 17:53:39.44 ID:/SyP/Ofi
「王女マメーリア」は絶版ですか。AMAZONマーケッドプレイスにはなんとかあるみたいですね。
「味」は同じ作者でワインがモチーフですが、テーマは作者の得意の「賭け」ですから
「南から来た男」なんかと同じ系列ですね。
小林信彦のダール評は星新一も同じこと言ってますね。評価するのは「南から来た男」だけと。
ジョン・コリアは素晴らしいと思うけど、ダールがなぜそこまで低評価なのかよくわかりません。
しゃらっと艶笑談とか書くのがいやなのかw
スレチすみません。
122 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 18:27:31.97 ID:/SyP/Ofi
>>115 メイド喫茶や執事喫茶のメイドや執事のイメージの源流のかなりの部分を
クリスティの作品が作ってるような気がしてきました。
まあ、原作より映像化作品の影響の方が大きいでしょうが。
イギリス風の大邸宅というと「ポワロに出てくるような」ですし。
アメリカ風だと「コロンボの犯人の家みたいな」ですが。
スレチだが、興味深い話題ではあるので。
>>120 小林信彦のダール評(最高に出来のいいニセモノ)は、コリアの「炎の中の絵」
を評した文章のなかで目にしたけど、特に「味」に言及したものではなかった。
それ以前に、氏が「味」がらみで同趣旨のコメントをしているのなら、ソースを
教えてもらえないかな? 純粋な興味からの質問で、他意はないよ。
>>121 星新一のダール評価だけど、俺が知ってるのは、阿刀田高に対して「いいのは三本」
だけだと語ったエピソード。この場合も、特に「南から来た男」のタイトルは出ていな
い。それ限定で評価すると書いた文章があるのなら、教えてもらえると嬉しい。これも
単純な好奇心からで、揚げ足取りではないのを断っとく。
雑談スレでやれ、とageてくる御仁がいそうだがw クリスティー・ファンの寛容さを信じて。
124 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 18:55:58.45 ID:F76RawuG
雑談スレでやれ
125 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 20:10:55.16 ID:lXYp45iP
>>123 「地獄の読書録」の記述やいくつかのダールファンの方の書き込みで
そう思い込んでいましたが、時期的にその頃だと言うだけで確かに
「味」に限定したものではなかったかもしれません。
その言葉自体もたぶんコリア評の言葉を読んだものだと思うので、
あなたがご存じのソース以上のものは存在していないと思います。
あやふやなことを言ってすみませんでした。
126 :
名無しのオプ:2011/06/12(日) 20:15:36.53 ID:lXYp45iP
ただ小林信彦氏は色々なところで「面白いニセモノ、つまらないホンモノ」
「ニセモノに見える本物のようでやっぱりニセモノ」「本物のように見える
ニセモノと見せて実は本物」などという分類に当てはまる作品をイヒイヒと
楽しんで分類していたりします。英国伝来のエンタテインメント作法を重んじ、
日本的私小説の権威というものを否定する氏なので、「ニセモノ」という言葉にも
「作者の体験に頼らずに人工的な巧緻によって成し遂げた作品世界づくり」という
ニュアンスが含まれていると解釈していたので、決して低評価であるとばかり
断定しなくてもよいのではと思っています。
いや失礼しました。
127 :
121:2011/06/12(日) 20:28:08.95 ID:/SyP/Ofi
>>123 新潮社「星新一の作品集(全18巻)の付録エッセイ「星くずのかご」No17「読書遍歴」
----引用開始----
みながあまり「ダール、ダール」ともてはやすので、私のあまのじゃくな性格が反応し、
さほど評価する気にはならなかった。熟読すると、どことなくうさんくさいとことがあるのだ。
とはいうものの「南から来た男」だけは文句なしの傑作である。
----引用終了----
これでいいですかな?
128 :
127:2011/06/12(日) 20:31:01.16 ID:/SyP/Ofi
訂正
×うさんくさいとこと
○うさんくさいところ
129 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/12(日) 21:10:19.14 ID:sxS52Ky2
がんがんとスレ違い方向へ(w
まあ、これはこれで良しなんだが、
往年の海外短編ミステリの名手と言えばスレッサー、ダール、
エリン(注 ETV日本語講座の女の子ではない(w )、
人により好みはそれぞれとは思うが、俺はアクが強いダールが一押しだった。
>>125 >>127 サンクス。
小林氏も星氏も、うまさは認めながらも、絶賛はしかねる、というスタンス
は一緒かな。
「うさんくさいところ」。どっかできいたような話だばっかりだ、という
ことかな? 「おとなしい兇器」も駄目とはキビシイ。
いや、スレ汚し失礼でした。
131 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/12(日) 21:15:41.71 ID:sxS52Ky2
>>130 >「おとなしい兇器」
清張先生(w
君とは向こうで会ってるかもな。
132 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 00:00:46.98 ID:CZ3kXpS5
>>130 「おとなしい兇器」は佳作だと思うけど傑作とまではいかないと思う。
「味」や「南から来た男」と比べてしまうからかもしれないけどね。
133 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 00:44:47.50 ID:FwBrhPgY
英国食文化の話からスレチのダールの話になってしまったw
同じ英国人作家でダールが一世代くらい歳下だけど、Wikiを見たら
それこそクリスティの作品の登場人物でもおかしくない人間関係だね。
殺人が起きるほどドロドロではなさそうだけど。
134 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 04:25:03.23 ID:XFwvl1v9
クリスティは何故ジャップという蔑称を警部の名前にしたの?
135 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 07:19:12.58 ID:QoLSAZnB
まだ途中までだが「そして誰もいなくなった」すげえ面白いな
ひょっとしてこれがアガサ・クリスティーの最高傑作?
136 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 09:41:17.61 ID:vvAR5CLM
>>134 フルネームはジェームズ・ハロルド・ジャップ(James Harold Japp)。
別に蔑称ではありません。
137 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 12:26:22.94 ID:GSpiGrlI
ゲルマン祖語のJacobに相当するとか、giftを意味するgebbから来てるとか説があって、
いずれにせよ古来からある姓で、思いつきで既存の名詞を当てはめたわけではない。
138 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 12:52:57.48 ID:GjEXt0wx
まあ日本人は昔からデーモン(ダイモン=巨人)とデモン、サターン(土星)と
サタンの区別がつかない民族だという自虐ジョークが語られてますからね。
バブルも弾けた頃になってF1のスーパースター、デーモン・ヒルに
「何でお父さんは悪魔なんて名前をつけたんです?」と聞いたマスコミが
いたのには同じ日本人として頭を抱えたものですが、ずっと後になって
戸田奈津子が「オペラ座の怪人」の字幕で「パッション・プレイ」(受難劇
=キリストの生涯を描いた宗教劇)を「情熱のプレイ」と訳している
国なので、こういう伝統も引き継がれるのかもしれませんねw
139 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 13:58:47.08 ID:vvAR5CLM
別にジャップ警部を黄色猿警部と訳したわけじゃなし、
例とあわないような気がします。
140 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 14:02:07.29 ID:8mFJQmI+
デーモン(小暮)閣下は悪魔ではないことが証明されました。
141 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 16:05:08.25 ID:x9xJx2FX
>>111 上流階級かそれに仕える人の話だから飽きる。
ホームズは犯人や関係者も多様で面白い。
142 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 16:08:44.60 ID:x9xJx2FX
×>話だから
○>話が多すぎるから
143 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 17:01:52.00 ID:QgR379Es
ホームズはつまんない
いきなり土人とか言われてもハァ…となる
144 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 18:17:07.19 ID:vvAR5CLM
いきなり土人w…たしかに
俺も面白い面白くないだけならクリスティの方が好きだけど、
ドイルはクリスティより30年位前の人だから、作劇法が旧いのは勘弁してあげてよ。
日本だと横溝正史と西村京太郎位離れてる。(例が悪いかもw)
145 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 19:30:50.32 ID:GjEXt0wx
「横溝正史は日本の話しかないから飽きる。フランスやエジプトが舞台の
話くらい書け」と言われても困るでしょうw
江戸前のすし屋とわかって入るなら寿司を食べましょう、有名なすし屋だと
気づかずに入ったのなら今度から気をつけましょう、という程度のことで。
ホームズの時代はイギリスが世界を膝下におき、庶民がそのまだ見ぬ世界を
小説・演劇・絵画などによって知りたいという好奇心の時代ですからね。
そりゃ野蛮人の毒矢やラテンの熱い血やアメリカのギャングや、ついでに
奇怪な生物なんかが題材として要求されていたわけで。「恐怖の谷」の
アメリカが「いつの時代の話だよ!」と言われたりしますけど、勘弁して
あげようよという感じで。戦前のニューヨークのミュージカルに出てくる
「異国情緒に満ち満ちた外国」みたいなものですからw
かたやクリスティの作品は、ダールと食事の話題の時も語られていたように、
「滅び行く大英帝国古来の伝統」に哀惜の念を持つような人々のために書かれ
それをよしとする人々が支えてきたシリーズです、ものすごくザックリ言えば。
わざわざ古めかしい屋敷を建てて古めかしい生活をしている人の家に行って
「もっと電化した今風の生活空間はないのか」と言ってもせんないでしょう。
その頑固な作風が世界一のベストセラーになってしまったのが凄いんですけどね。
146 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/13(月) 19:59:44.39 ID:DDUe5lTj
ジャップ警部から、再度スレ違いの流れへ。
アガサオタは全く何やってんだか(w
フランス人刑事ジローというネーミングにしても、
(ジローはポワロとの探偵合戦においては道化そのもの)
何かアガサが我が極東の島国に「含むところ」があったと思われるのは致し方
なかろうか。
147 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 20:16:52.25 ID:SgoNSuPB
>>145 クリスティーに対する認識、基本的に同感。
そのパブリック・イメージを利用した「バートラム・ホテルにて」なんかもあるね。
いっぽうで、「蒼ざめた馬」とか「終りなき夜に生まれつく」とか、発表当時より、
むしろ現代の視点でその凄みが実感できる、異形の作品もあると思う。
148 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 20:31:16.96 ID:GjEXt0wx
横溝正史が乗り越えるべき不合理の象徴として描き出したはずの因習世界が
四半世紀たって郷愁の対象にされてしまった、とはよく言われていますけど、
横溝も古風な因習で完結している世界は問題ない、そこに都会的な近代が
中途半端な形で入ってきた時に人の心が歪む、なんていう話も書いていますし、
本質的な部分を押さえられる作家だから、パブリックな部分で人々を癒しつつ
その時代性を突き抜けたものをつかんでチラリと描き出すこともできるという
ことなのでしょうか。…橋本治も以前そんなことを書いていたような気も。
しかし「Japp」って言葉、ロックアーティストとかもいましたけど、今や
世間ではすっかり「面白CMのお菓子メーカー」になってしまいましたねw
149 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/13(月) 21:44:32.87 ID:DDUe5lTj
非常に残念なことではあるけど、
アガサ作品に関する精神障害に関する時代性から来る固定観念、
中近東ものに覗い見える現地人に対する蔑視と言わぬまでも大きな違和感等、
この辺を見ると、やっぱり第2次世界大戦の敵国、しかも東洋人である日本に
対して、アガサ個人が好感情を抱いていたとは思えないんだよね。
150 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 23:24:43.66 ID:5KKexDCO
>「恐怖の谷」の
>アメリカが「いつの時代の話だよ!」と言われたりしますけど
どっかでもボロクソ言われてたなあ。それ読んで笑ったよ。
日本で言えばアリバイミステリに忍者や切腹が出てくるみたいな絵で
アメリカ人からすればそりゃ怒るんだろうけどさ。
でもカッコいいファンタジーの舞台として扱ってたわけでしょ。
ロンドンやパリを勝手にコテコテの異世界にしてしまったD・カーが
長編では恐怖の谷が一番いいっていうのはうなづける。
151 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 23:29:33.49 ID:5KKexDCO
かたやクリスティは公式デビュー作のスタイルズで既に
「昔は庭師だって五人いたんですよ。その時の庭を見せとうございましたよ。
今じゃ男みたいにズボンをはく女を使って。情けない時代でございますわよ」
「まあまあ、今にまたよい時代が戻ってきますよ」
などと言ってるんだから、そりゃ揺るぎないのも無理ないのかも。
152 :
名無しのオプ:2011/06/13(月) 23:31:07.06 ID:FwBrhPgY
>>145 ずばり古来の伝統の方向からの探偵がミス・マープルですかね。
ポワロは外国人なので、英国人を相対的に見る視点がありますね。
それも色々対抗的なフランス人でなくてベルギー人というのがニュートラルな感じで絶妙。
サタスウェイト氏は英国伝統のさらに知的階級を代表する探偵?で、
クイン氏が相対化の役割をになっている、ように思えます。
153 :
名無しのオプ:2011/06/14(火) 07:06:26.54 ID:BbZJfx8/
154 :
名無しのオプ:2011/06/14(火) 07:49:45.45 ID:WMsso5Bp
>>151 だけど「スタイルズ」の場合、そのやりとりのなかにだって、伏線を
すべりこませてる。そのへんのミステリ・センスは、やはり凄いと思う。
155 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/14(火) 19:38:19.27 ID:CTXl/MyA
>>151は無自覚だと思うが、アガサには英国下層階級に対する固定観念も
見受けられる。
決して庶民の味方って感じではないのだよね・・・
時代性と階級社会が確立されている英国というお国柄ゆえ、仕方無いとも言えるが、
個人的には、これも何とも残念ではある。
156 :
名無しのオプ:2011/06/14(火) 21:13:51.96 ID:CKONEcvC
>>154 そもそもアレが初めて登場したときの、人物描写自体がすでに伏線
になってるんだよね。「スタイルズ」を再読したとき、いちばん驚い
たのがそれだった。
157 :
名無しのオプ:2011/06/14(火) 21:39:37.68 ID:dZeZQHVN
「スタイルズ」は流し読みして解決篇に至ると、いろんな事態がいっぺんに
起こったみたいでゴチャゴチャした事件だな、という感じもするんだけど、
再読すると信じられないくらい理路整然と事態が整理されていて、まるで
解決篇の名調子を最初の1ページからずっと読まされているように楽しめる。
たぶん
>>156さんが言っている一言も、背筋が寒くなるほどの切れ味だった。
そりゃ病み付きになる人もいると納得するよ。
158 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 07:34:35.83 ID:+a2bAMuc
デビュー作スタイルズ荘は結構話題になるのにポアロ二作目ゴルフ場の空気さといったら
おてんばなヒロインといい初期の冒険ものに近い雰囲気があって結構好きなんだけどなあ
あとヘイスティングズの空回りぶりも
159 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 13:01:36.17 ID:inPVcIVG
>>158 俺も好きだよ、「ゴルフ場」。お話を転がす手際は、「スタイルズ」より向上
してると思う。
でも「スタイルズ」や、そのあとの「アクロイド」が、ミステリの核心部分を
「〜と言う話なんだ」と一言で要約できるのに比べて、「ゴルフ場」は・・・。
結局、フランスが舞台だよねとか、ヘイスティングズが恋に落ちてさあ、という
記憶の残りかたなんだよね。
160 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 19:44:49.65 ID:06R+seIU
メ欄を推理だけで的中させて逆にヘイを驚かせたりするところなんか、
ホームズが言うところの結論と説明を逆転させて(だっけ?)はったりかます手法で、
いかにも探偵ものらしいエピソードも多いんだけど、何が良くないんだろうなあ。
ポアロの推理もちょっとメロドラマくさいところがあるせいかな。
161 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 20:29:16.20 ID:GOktggyA
ゴルフ場は推理ものとしてはメ欄が萎えた。
162 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/15(水) 21:10:42.38 ID:iyUlOo/o
ゴルフ場の名が出ながら、決してジロー刑事には触れないアガサオタ(w
まあ、ミステリの場合は作品の出来と偏見ってのは無関係とも言えるけどね。
実はスタイルズと後の人気作白昼は同一パターン。
この辺にも処女作に対する彼女の思い入れを見る気がする。
163 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 21:33:09.34 ID:Awx1arvp
>>161 いやまさにそれこそがメインのプロットなのではないかと。
164 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 21:39:41.97 ID:bhup+sK9
高山宏のクリスティについての文章は面白いな
165 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 22:25:38.74 ID:GsKY/779
166 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 22:57:10.14 ID:hg7m59xz
人物関係やお互いの思いのすれ違いが「不可解な状況」を作ってしまうっていう
作風と言うかミステリとしての仕掛けの根幹は、ずーっと後の作品まで
一貫してるもんね。好きな人はだから安心して読んでいられるんだろう。
バークリーが「第二の銃声」序文で描いたことがよく引き合いに出されるけど
それはクリスティにとっては「ミステリの作法」っていうテクニックの問題じゃなく
小説とかドラマってものの大前提だったんだろうなあ。
167 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 22:59:54.17 ID:hg7m59xz
よく言われるように、旧き良きイギリスの世界観がベースになっていて、
そこに共感しやすい人間たちの入り乱れるそうしたドラマが描かれていて、
そこにほとんど奇抜と言っていいミステリ特有の仕掛けが乗っかってる。
だからほとんどあらゆる趣味の人たちが楽しめるベストセラーになるっていう。
さらに映画化してみたら世界観光案内のおまけつき。
やっぱり多くの人に受け入れられるものにはそれに相応しい理由があるというか。
168 :
名無しのオプ:2011/06/15(水) 23:28:30.37 ID:sOy7ng/T
バークリーの第二の銃声は、アクロイドのアンチテーゼといわれてるよね
169 :
名無しのオプ:2011/06/16(木) 08:40:16.73 ID:LyEUfd+G
「安心して」「受け入れられる」世界観のクリスティだけど、中後期の
“悪”の描出は、現代ミステリへの橋渡しのような、先取り感があると
思う。
「ゼロ時間へ」あたりから、「終りなき夜に生まれつく」を経て「親指の
うずき」にいたる流れ。
居心地のいい世界に亀裂が入って、冷やかな風が吹き込むショック。
バークリーがアイルズ名義でやろうとしていたことにも通じるけど、それを
犯罪心理小説ではない形で書いてのけたのは、凄いと思うよ。
170 :
名無しのオプ:2011/06/16(木) 15:45:39.85 ID:WAHbjPAN
橋本治がクリスティと横溝正史について書いていたこともまさに
そういう感じでしたね。「居心地のいい世界」と「冷やかな風」の
同居が、どのようにすれば人工的なミステリの世界で可能なのか。
類い稀な手だれの二人の流儀の違いみたいなものについて語られて
いたけれど、最初にその文章を読んだときは二人が切り込みそうに
なっていて、しかしやんわりと接触を慎んでいた部分の怖さに関心が
なかったので、よく理解できていませんでした。(今もなのでしょう)
そういえば横溝正史は例の小林信彦との対談でも、「終りなき夜に
生まれつく」についてくどくど、失礼、熱心に語っていましたね。
やはり何か感じるものがあったのでしょうけれど。
171 :
名無しのオプ:2011/06/16(木) 16:54:03.49 ID:DL8q3hYv
>>170 もともとクリスティの「光」の部分の裏に、「闇」はあったと思うんですよ。
たとえばマープルもののセント・メアリー・ミード。一見、「コージー」
な舞台だけど、ミス・マープルの語る“似たような話”の累積を考えると、
そこはかとなく不安になってくる。
ポアロものの「白昼の悪魔」の原題は、象徴的ですね。そう、Evil Under The
Snn。
だけど、悪いこと(堕落)の極みともいえる「殺人」は、それをしそうになって
しまう人は多くとも、実際にやれる人とやれない人がいるという認識。
じゃあ、やれる人って、どんな人? やってしまうと、その人はどうなるの?
中後期のクリスティーを読み返していると、そのへんの作家の生地がじょじょ
に露わになっていく(あるいは考察がふかまる)のが窺えて、面白いと思います。
「終りなき夜」なんて、そこがピンとこないと、なぜアレをもう一度やったの?
で終わっちゃう。でも個人的には、クリスティが自選ベストに挙げた気もち、わかる
んですよねえ。
172 :
名無しのオプ:2011/06/16(木) 23:32:33.76 ID:zvUZjMVC
クレイトンって人が出てくるのは何の作品?
173 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 00:27:18.79 ID:M8R5cFC8
クリスマス・プディングの冒険
スチュムパロスの鳥
バグダッドの大櫃の謎
174 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 00:46:48.72 ID:qbDvgb5R
>>173 どうもありがとう。さすがだ。
確か先生だった気がする
175 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 16:44:45.57 ID:M8R5cFC8
そして誰もいなくなった ヴェラ・エリザベス・クレイソン
176 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/17(金) 19:58:46.15 ID:T9OjFK6b
>>165 一例として、両作のアクロバティックなトリックを読み比べられたし。
アガサの使い回しの巧さがわかる。
野球のPに喩えればアガサは変化球の名手。
意外や豪腕投手というタイプではないような。
ここで決定事項の告知をさせて下さい。
著名な作品ですし、(2列目の代表作という感じ)、スタイルズと白昼の2作に
つき、フリーかつ詳細に内容面(犯人、トリック等)に言及しながら語り合いたい
と思います。
また、読者の便宜に資するため、上記の比較論考は予告無しで例外的に匿名で行い、
後に私の著作(=レス)であることをお知らせしたく思っております。
さらに、ついでと言うては何ですが、駄作ゴルフ場のネタばれもご寛恕頂ければ
幸いです。
177 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 20:00:29.74 ID:cSsfX26c
こういう恫喝しかしないのな
178 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 20:15:41.39 ID:EeGdoHYO
ほうっておけばいい。
179 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 22:52:56.96 ID:QhQLOmCA
削除依頼出せば一発でしょ。
このスレではバカは無視。
180 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 22:56:44.04 ID:kK47YkHy
>>176 ゴルフ場が駄作とは、どの様なところが?
結構楽しめたぞ、ヘイスティングズのキャラとか
181 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 22:58:59.46 ID:o7OlSbYR
スルースキルねぇやつ
182 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 23:01:36.33 ID:QhQLOmCA
183 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 23:34:31.15 ID:ZEv4OixA
>>176 板の頭にもどって読み直せ。そして2度ともどってくるな。
>メール欄以外でのネタバレは禁止です。
>目に付くところにネタバレを書き込むのは止めましょう。
>ネタバレを予告する書き込みも止めましょう。
184 :
名無しのオプ:2011/06/17(金) 23:45:14.40 ID:H5m06RUE
ジロー刑事の件で赤っ恥を晒したから、悔し紛れ&話題逸らしのために
ネタバレ恫喝を始めたんでしょ。いつものことです。
185 :
名無しのオプ:2011/06/18(土) 04:35:25.38 ID:T6p+pnCq
ミステリー的には大したことないんだけど好きな作品「複数の時計」「第三の女」「ハロウィーンパーティ」
どれも雰囲気とキャラクターが良くて話が面白い
ポアロ後期の前期中期には無い独特の空気が好きだ
186 :
名無しのオプ:2011/06/18(土) 06:40:14.30 ID:GOrXoBDm
>>185 「複数の時計」だけ、ちょっと意外かな。
あとの二つに関しては、共感できる。
黄金時代の同期の作家たちが、どんどん筆を折ったり亡くなったりした
あと、衰えを見せながらも、P・D・ジェイムズやルース・レンデルの
台頭する時代に、こういうミステリを書いてくれたんだよね。
個人的に、最後の傑作は「鏡は横にひび割れて」(1962)だよ思うけど、
「バートラム・ホテルにて」(65)から「ハロウィーン・パーティ」(69)
までの諸作には、落日の輝きがあって捨てがたい。
187 :
186:2011/06/18(土) 06:45:53.45 ID:GOrXoBDm
>「鏡は横にひび割れて」だよ思うけど
“だと思うけど”ね、スマン。
188 :
名無しのオプ:2011/06/18(土) 11:49:52.86 ID:4/nBMdHp
「第三の女」はお年寄り扱いされて怒るポワロが面白い
ビートルズが一世を風靡していた頃?
あとヒロインが気の毒に思えて幸せになってほしいと思ったが
「複数の時計」のほうのヒロインはそんなに魅力があるとは思えず
語り手がなぜ恋愛感情を持ったのか謎だった
189 :
名無しのオプ:2011/06/18(土) 12:55:00.80 ID:sN9p/EBF
俺は逆に時計だけが面白かった。
第三は主要な登場人物の視点があやふやで
ハロウィンはそこはかとなく気持ち悪い空気が流れてる感じがして
どっちも感情移入しにくかった。
きっと古いタイプのクリスティが好きなんだな。
190 :
名無しのオプ:2011/06/18(土) 13:51:21.93 ID:UEtEALME
作家としては、終生、チャレンジャーだったんだと思う。
「アクロイド」「そして誰もいなくなった」のような、パターンへの挑戦
しかり、特殊な背景(舞台)への挑戦しかり、自作への再チャレンジまた
しかり。
晩年は、ある意味、新しい自分の型を模索するチャレンジだから、必ずしも
旧来のファンに支持されないのもわかる。
ヒッチコック監督のファンでも、「裏窓」とか「泥棒成金」好きは、「サイコ」
や「フレンジー」を諸手を挙げて歓迎しなかったと思うし。
191 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/18(土) 19:27:13.73 ID:kE7WpeqV
決定事項と検討事項を峻別出来ない者多過ぎかと思う。
まあ、面白い論考を書くためには問答無用かと。
各人、心して待て!
>>180 ある意味でのキャラ萌えかお(w
そもそもゴルフ場関係無いし・・・ルパン三世の並の脚本なら認めるレベルか。
「複数の時計」は、さほど面白い作とは思わないが、雰囲気は良し。
ただし、前にも指摘したが、事件発生の現場となる家が存在する通りの構造が
活字のみの説明だとわかり難いので、是非、図面を添付して欲しかった。
アガサは初期(既にスタイルズから)は、この手の配慮は抜かりなかったん
だけどね。
192 :
名無しのオプ:2011/06/18(土) 22:39:50.37 ID:JQNcMr9k
>>191 処女作の〜荘というどこにでもある場所から、ゴルフ場に設定することで
その後のオリエント、ナイル、白昼などの特殊な場所での事件という流れが出来たのでは?
193 :
名無しのオプ:2011/06/18(土) 23:33:52.46 ID:gY2ewEWX
>>188-189 「複数の時計」は数多の時計を登場させた理由が…
俺も初期型クリスティが好きなのかもしれない。
194 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/19(日) 00:06:06.76 ID:1K4Dqtxc
>ゴルフ場に設定することで
だから、一応出て来るだけで、正確には舞台にしてないって(w
195 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 00:18:29.19 ID:ViGafUoY
>>194 一応でもなんでも、強引にゴルフ場を出すことで
後のリゾートミステリーに繋げたのでは
196 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 00:40:18.49 ID:Hj/wrb3Z
後期になるとポアロの登場が遅くなるし
作品によってはポアロ出てこなくても自然に解決してしまったのでは?
というのもあるし。
197 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 00:57:11.64 ID:5xQPiejw
出版社の都合とか読者の希望とかで、クリスティもポワロを登場させざるを得なかったんだろうなと推測。
鳩の中の猫はポワロじゃなくても良さそうに思う。
198 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 01:25:17.47 ID:Hj/wrb3Z
>>197 >鳩の中の猫はポワロじゃなくても良さそうに思う。
むしろポアロじやない方が良かったんじゃないか、と俺は思います。
199 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 05:10:39.85 ID:5HUMAPKV
200 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 06:05:00.27 ID:kbliZyvs
鳩の中の猫はトミー&タペンスにした方が良かったかも
またはノンシリーズで
ドラマ版は最初っからポワロが出てて他にも上手い改変が多く良回だったな
201 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 06:27:39.03 ID:7qwdygx5
「鳩の中の猫」は、あえて「混ぜるな危険」を混ぜるのが狙いだったんだ
ろうから、探偵役が“本格ミステリ代表”のポアロなのは必然だと思う。
七十歳も近くなって、こんな実験をしてみせたんだからなあ。
出来が微妙でも、許そうよ。
202 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 14:04:36.60 ID:onGyl97W
ミス住の匿名論考が楽しみでしょうがない。
スリルと知性の同居とはこういう試みをいう。
203 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/19(日) 17:23:02.29 ID:Q+pd7ov5
>>195 舞台はアウェイ(とは言うてもベルギー人のエルキュールのとっては英国も
アウェイのひとつとも言えるが)な、おフランス。
だけんど、最初期だし、後の国内、中近東、カリブ海等のリゾート小説の
先駆けというよりは、終盤の展開から見て、ルパン的怪盗ものの面白さを
意図したような感もある。
ゆえに、緻密な推理という面白さは減退。
鳩の中の世界に一番フィットするのは、やはりセント・メアリ・ミード村の
あの婆ちゃんでしょ。
確かに、ありきたり・はまり過ぎをあえて避けエルキュールって感もある。
204 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 18:47:23.85 ID:kbliZyvs
「鳩の中の猫」のピークは事件解決のラストではなく女子学生がポアロの探偵事務所に一人で乗り込んで助けを求めるところ
事件が次々起きて学校が恐慌状態になっている中、女の子が勇気を出して立ち上がるあの件が一番カタルシスがあった
205 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 19:44:12.85 ID:lNY3gzzS
>>186 >「バートラム・ホテルにて」65)から「ハロウィーン・パーティ」(69)
>までの諸作には、落日の輝きがあって捨てがたい。
それ以降は、輝いていないのねw
俺的な落日の輝きは、「象は忘れない」かな。
>>169さんの言う、「悪」を考えるクリスティ作品の、
着地点としての最終章がいい。
206 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 23:07:26.13 ID:4eIBFnug
マギンティ夫人が結構面白かった
あの青年が不評なのか地味扱いだけど
207 :
名無しのオプ:2011/06/19(日) 23:13:09.28 ID:ViGafUoY
>>203 確かにリゾートではないと思うな
現在のクリスティ文庫表紙のイメージとは違うんだろう
田舎のひなびたゴルフ場の様な気がする
208 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 05:53:13.64 ID:xOYfDfDU
「死者のあやまち」は後期の雰囲気と全盛期ばりのミステリーとしての面白さを兼ね備えた作品だと思う
驚きの真相と悲しいラストが強く印象に残ってる
あまり評価する人は少ないけど個人的にクリスティベスト10に入れたい作品
209 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 06:56:37.39 ID:pKRWogls
>>206マギンティ夫人は出てくる若者が30超えてるのに親に依存してたり仕事にやる気がなかったりと
現在の大人になれない若者見てるみたいだったな
そこらへん現代的な雰囲気のある作品だった
210 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 06:58:21.88 ID:A8RMGdnU
書斎の論考が眩いまでの内容だけに、ヲタの駄文が余計だな。
211 :
186:2011/06/20(月) 08:31:46.38 ID:xGFPK/32
>>205 好き嫌いで言ったら、「象は忘れない」は好きだよ。あのパターンはね。
だけど、絶頂期の「五匹の子豚」と比べると、あまりにもミステリ面の衰えが・・・
でも、レスを読んで、うん十年ぶりに読み返したくなった(昔に読んだのはポケミス版の世代)。
最終章に、そんな深い意味があったかな? なんだか楽しみになってきた。
ありがとう。
212 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 10:54:43.77 ID://DUHcqn
>>204 その女の子か、もしくは若い女性教師あたりが事件を解決するというパターンのほうが合っていたような気がするな。
ポアロはもちろんマープルやトミー&タペンスすらあの話の運びには合わない。
213 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 13:16:17.40 ID:N5r9hcby
>>212 潜入している情報部員の若い男と校長のコンビでも良かったかも。
>>208 俺もその作品は好きだな。
内容を忘れてしまう作品が多い中で「死者のあやまち」はかなり覚えている。
214 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 17:36:09.96 ID:ezLbW3Ex
青列車の秘密が好きな人いない?
短編が元ネタなのでトリック自体の目新しさはないが
ヒロインとその周辺の人間模様が好きだわ
215 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 18:17:51.36 ID:3/SBuE1A
あれは子供心に「逃げてー、あんた絶対騙されてるから
そいつ金持って消えるからー」と思ったものだ
216 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/20(月) 21:17:13.13 ID:31FhVnbJ
>>209 それはマギンティに限らないでしょ。
スタイルズの頃から青年期、壮年期から不労所得で食ってる有産階級は
アガサ世界のレギュラー。
>>214 文句無しの駄作でしょ。さすがにアガサスレでも評価する声は全く聞かない。
ヒロインがセント・メアリ・ミードでコンパニオンをしていたというお遊び
にはクスリとさせるものがあったが。
217 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 21:36:29.61 ID:SbD8bwLd
>>214 自立したヒロイン像と、幕切れの美しさが良いよね、「青列車」。
ミステリとしては、死体の顔をつぶした理由が面白かった。
ただ、個々のパーツはいいんだけど(スリラー要素は好き嫌いが分かれる
としても)、まとまりに欠けて散漫な印象をうけるのが難かな。
218 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 22:11:18.78 ID:24chRQ6y
「青列車」の多視点の導入部って、あの時代としては、かなり斬新だったんじゃないか。
ワトスン役の一人称にこだわらないことで、ここからクリスティーのストーリーテリング
の幅が広がっていったような気がする。
あと、この長編って、マープルものの「聖ペテロの指のあと」より前に書かれてるんだよね。
ということは――コレがそもそもの始まりなのかな? 誰かわかる人、いる?
219 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 22:28:58.07 ID:1XBsu/JB
>>216 オレも青列車には唖然とした
どこかでオリエントと比較しているのかも・・・
220 :
名無しのオプ:2011/06/20(月) 22:48:49.70 ID:mlpQ8P+N
>>218 1927「火曜クラブ」マープルものの短編が雑誌に掲載
1928「青列車の秘密」
1930「牧師館の殺人」マープルものの長編
1932「火曜クラブ」短篇集として刊行
(上記「火曜クラブ」「聖ペテロの指のあと」所収)
こう見るとマープルものの短編の方が僅差で先ですが、長編と短編ですから
執筆は青列車が先行していた可能性もありそうですね。
221 :
218:2011/06/20(月) 23:21:36.15 ID:24chRQ6y
>>220 レスをサンクス。
なるほど「スケッチ」誌に1927年に連載されてるんですね、「火曜クラブ」は。
“世界”をリンクさせる意図があったのか、単に、うっかり同じ名前を使っちゃったのか?
その後のことを考えると、あとの可能性も無くは無いような・・・
余談ですけど、横溝正史の「夜歩く」と「悪魔の手毬唄」に、同名異村が出てきたりしますから。
222 :
名無しのオプ:2011/06/21(火) 00:06:23.99 ID:Zpp5rXoW
処女作「スタイルズ荘」の舞台もスタイルズ・「セント・メアリー」ですし、
藤沢周平の「海坂藩」のように、
クリスティにとって村と言えばセント・メアリー村なのかもしれません。
223 :
名無しのオプ:2011/06/21(火) 01:22:36.99 ID:k1p5oXJg
ID:24chRQ6yて書斎じゃね?w
224 :
名無しのオプ:2011/06/21(火) 01:47:50.35 ID:Gms3yQK9
青列車はクリスティ初期の冒険ものに近い雰囲気があると思う
ビッグ4は言わずもがな、ゴルフ場もそう
クリスティ初期の作品は冒険色の強い作品が多いね
クリスティの冒険もの自体、大半が初期に集中してることを考えると初期のクリスティは本格推理小説より冒険小説を書いていきたかったんだろうか
225 :
名無しのオプ:2011/06/21(火) 07:11:15.55 ID:xwK3MKZD
>>223 アンチよ、最悪かしたらばに行けや。
せっかく皆で盛り上がっているのに水を差すなヴォケ。
226 :
名無しのオプ:2011/06/21(火) 07:50:00.08 ID:WSUxkYoe
>>224 エドガー・ウォーレスの愛読者だったようだし、基本的にスリラーは好きなんだよね。
本格よりそっちを書いていきたかった、というより、ひとつの小説形式に縛られずに
いろいろ書いていきたかったんだと思う。
>>223 もとID:24chRQ6y だけど・・・違うよ。あそこから妄想を広げるつもりはないから。
227 :
名無しのオプ:2011/06/21(火) 12:21:59.95 ID:dcPCNkBq
>>224 デビューが一緒のF・W・クロフツも、似たような傾向がある。
1920年代は、あとから本格ミステリ黄金時代に認定されてるけど、
実際にはまだまだパズラーとスリラーが未分化で、その作家の資質
によって、力点の置きどころが違ったんだと思う。
クリスティーは、コナン・ドイル流のエンタテインメント職人だから、
ホームズ譚同様、アレやコレや取り込むことに抵抗はなかったんだろうね。
228 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/21(火) 21:27:59.17 ID:owwBDtqC
俺も青列車はオリエントの後に鉄道ミステリを期待して読んだので、
まじでガクーリ来たよ・・・
あの愛すべきグズが同行していない事件談だが、(後にエルキュールがグズとの
会話でこの事件に触れるシーンあり)、彼氏がいれば当然ヒロインに・・・で
楽しませてくれたであろうけど。
前記したとおり、
本格ミステリと同様に、
スパイ・冒険小説も怪奇小説も英国のお家芸とも言えるジャンルで、
英国人エンタメ作家であるアガサが書いていても全く不思議ではない。
ゆえに、スパイ・冒険小説の長編は相当数書いているにもかかわらず、
遂に怪奇小説の長編は1作も書かなかった点がひっかかるものがあるわけである。
229 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 00:15:58.37 ID:ATvnbQuF
>>227 今の作家なんかだと、本格を志向してそれしか書けないようになった人が、
改めてあれやこれや「取り込」網とするという感じになるのでしょうけど、
あの時代のクリスティたちは自分の領域外から取り込んでいたというよりも、
面白い物語を書く上でたまたま「今書こうとしているもの」に不要な素材や
調味料なんかを、作成の過程で慎重に取り外したり削ったりした結果として
その作品の方向性が決まる…という感じだったのかもしれませんね。
230 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 00:22:28.92 ID:ATvnbQuF
橋本治がアンドレ・ジッドの「作者の不在証明」の話(古賀照一)を引いて
「アガサ・クリスティは自分の作品の中で作者の主観や個人的感情を一切
消す必要なぞ全然ないのだ。何しろ彼女はそんなものを作品の中に一切
持ち込む必要がなかったから。そういう単純なパーソナリティだったからでは
なくして、『そんなメンドクサイものちょっとでも持ち込んだら収拾つかなく
なっちゃうわよ』ということを彼女が知っていたからだ」
と書いてましたね。
231 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 00:37:32.21 ID:ATvnbQuF
一部の男にとっては人間心理ってものは曖昧なものだから扱えないけれど、
一部の女にとっては人間心理はとても明晰なもので、だから深入りすれば
心理サスペンスや純ブンガクだって書けるけれど、そこをスパッと斬って
型もの芝居の形を取りながら「心理」を超えることもできると。
「クリスティは遊びということにに徹底して忠実であったのか、それとも女としての
慎みがそれをさせなかったのか。答えはたぶん『女としての慎み』であろう」
232 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 00:39:35.81 ID:ATvnbQuF
「そうでなければああも多くの型物芝居を彼女が書き続けるはずもない。彼女は
たぶん、古き良き時代の安泰の中に生き、そして安泰のまま、そうした時代の
カーテンを黙って閉めたのだ」
「クリスティとはそういうことを孕んだ最も危険な思想家の一人でありえたのだが、
安泰のまま死んでしまったのだからしようがない。彼女が死ぬことによって、19世紀
ヨーロッパという市民の安泰なるものを生んだひとつの文化も、やはり死んで
しまったのだ」
橋本治の言うこうした「衣の下の鎧」に当たるものが、このスレで語られていた
「毒」の部分なのでしょう。駄弁失礼。
233 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 02:26:37.63 ID:zhC5abdN
第二次大戦前と後じゃ若干作風が違ってきているな
大戦前だと純粋にただ楽しんでミステリを書いているのに
大戦後は社会に何か訴えようとしている作品が多い気がする
大戦後のあまりにも変わりすぎたイギリスを見て何か思うところがあったんだろうなクリスティも
234 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 03:39:38.87 ID:MPuAOjWt
>>232 引用を多用しているのに「駄文」て言う方が失礼だと思います。
235 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 07:05:10.07 ID:0dhjE2zS
>>230 橋本治の文章、出典を教えてもらえると有難い。昔、目にした記憶はあるんだが
(人間心理のあつかいで、カトリーヌ・アルレーと対比してなかったっけ)
橋本氏の言う、探偵小説に「メンドクサイもの」を「持ち込ん」だ例が、たとえば
ドロシー・L・セイヤーズだろうね。
クリスティーの場合、能ある鷹は、じゃないけど、躊躇なく人を斬れる剣の達人が、
華麗な殺陣でお客を楽しませているようなところに、個人的には凄みを感じるよ。
236 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 07:08:28.41 ID:hKh3JSES
コテハン叩きがなくなってスレが活性化しているね。
237 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 07:51:07.80 ID:VU0OHyw3
>>233 大戦後の、生活なり階級社会の変化なりが反映しているのは間違いないし、
時代に遅れまいとする、努力のあとが見て取れることはあるけど(「第三
の女」ね)、あまり「社会に何か訴えようとしている」と感じたことはな
いなあ。
もし、それが表面化しているとすれば、やはり職人老いたり、ということ
だと思う。
238 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 08:08:27.08 ID:bIPRqGC9
何かを訴えようとしているなんて俺も思わないな。
時代が変わってミステリーの舞台も変わったというだけだと思う。
せいぜい「昔はよかった」程度じゃないか。
239 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 11:59:16.91 ID:ATvnbQuF
240 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 12:03:12.97 ID:ATvnbQuF
単行本では
・「文学たちよ! 」パンセ ―橋本治雑文集成(河出書房新社)
・「問題発言2」(思想の科学社)
などに収められています。文庫に収められたものがあるかは不明です。
ご指摘の通りアルレーと比較して、それが作家の資質の違いではなく
同じように「メンドクサイもの」と認識していた上でどう料理するかの
違いでしかない…と論じていたものです。南北と筒井康隆からはじめて、
横溝正史が心理をうまく「さばいて」深入りしようとしなかった姿勢と
絡めて語られていましたね。
241 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 17:11:15.06 ID:jQFA82bg
>>233 基本的に古きよき時代を頑固に守ろうとするイギリス保守派の中に生き、
エンタメ作家として幅広い客層にも配慮して作品を描くっていう葛藤は
年配の作家なら必ずある
ただイギリスでかつての伝統をそれなりに守って生きているだけで
「現在の社会に何か言いたいことがあるからこういう姿勢を頑固に
守り続けているんだろう」と周りの方が思う部分はあったろう
242 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 17:14:23.44 ID:jQFA82bg
そこへもってきてこのスレで語られてる「悪」「冷ややかな風」といった
人間の中の闇をちゃんと分かっている部分が何気なく表に出てくるように
なったんだろう、原因は年だったり環境の変化だったりなんだろうが
>躊躇なく人を斬れる剣の達人が、華麗な殺陣でお客を楽しませている
この言葉には痺れたけれど、後年のクリスティはだんだん年を取ってきて
「別に人を斬ったって大したことないじゃない」とか言って時々相手の
後ろ髪とか服のすそとかをスパッと一刀両断していたような感じかと
243 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 17:36:00.62 ID:3x4UqUzT
いい流れで進行してたのに、いま悪寒が走った。
「なんだか親指がずきずきするよ よくないことが起こるんだ」
気のせいかな〜。
244 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 18:08:42.13 ID:RISR97Pp
源氏物語なんて同じ小説なのに前半と後半で全然作風が違う。
年をとれば自然と考え方も変わってくるだろう。
245 :
235:2011/06/22(水) 19:26:19.86 ID:UYN2U5L7
>>239-240 橋本治の文章の、出典を有難う。
そうそう「ユリイカ」、それで読んだ。
その前後の、「新青年」関連の特集号は面白かったのに、じつはクリス
ティ特集は、凡庸でつまらなかった。
そんななかで、橋本氏のエッセイだけは独自の論調が記憶に刻まれてた
んだよね。ミステリ・プロパーの評論家ともアカデミアンともちがう、
視点のユニークさ。
こういう人に、もっとクリスティを語ってほしいと思ったんだ。
余談だけど、やはり「ユリイカ」で読んだはずの、乱歩の「孤島の鬼」
をめぐる氏の文章も、実に刺激的だったという記憶がある。
246 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 20:05:06.19 ID:RISR97Pp
そういや今月のユリイカはハルヒだなw
247 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 21:08:13.47 ID:dEcxKNqi
>>200に、「鳩の中の猫」のドラマ版は「上手い改変が多く良回だった」
というコメントがあったけど、スーシェ版で、原作ファンにこれはオススメ、
というのが他にあったら、誰か教えてくれないか?
イメージが崩れるのが怖くて、観ようかどうか迷ってるんで。
248 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 21:18:30.50 ID:RISR97Pp
249 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/22(水) 21:22:09.42 ID:3sJvrXe8
>>229-232を読んだが、正直言うて失笑気味です(w
地頭は良いし、創作力に関しては抜群な才とは思うが、
正規の学校教育を殆ど受けていないアガサにとっては、そんな小難しい話ではないんだよね。
自身が愛読した英国伝統芸な本格ミステリ、スパイ・冒険小説、田園小説、怪奇小説、戯曲、
元祖エロゲー・・・この辺を「書いてみたい」というストレートな思いの発露が
あの膨大な作品群に結晶化されたと見るのが妥当でしょ。
繰り返し言うが、長編怪奇小説を執筆しなかった理由、わかれば知りたいところである。
250 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 22:22:29.84 ID:ATvnbQuF
>>245 いえいえ恐縮です。
ご指摘の江戸川乱歩に関する文章というのも、同じ「パンセ」や「問題発言」に
収められている「孤島の小林少年−江戸川乱歩とグロテスク考」ですね。
初出がユリイカの87年5月号ですので、お読みになったものと同一であるのは
間違いないと思います。
私はどっちも単行本で読んだヘタレですけど、両方とも、とくに乱歩の方は
ほんとに読んでいてスリリングを通り越して怖かった…。
251 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 22:30:38.31 ID:hKh3JSES
アンチも遂に書斎を認めたね。
252 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 22:38:42.54 ID:ATvnbQuF
のちに漫画家のひらのあゆさんが大変楽しい「孤島の鬼」の同人誌を作ってくれて
いなかったら、この作品に対する印象がそういう怖さに固定しかねなかった
ところでした。私も読者として腰が弱いですね。
でも実際ひらのさんが作られた本が、あの橋本治の「大衆の虚栄心」という怖い
指摘をクリアできているのか、手に取った時はとても不安だったのを覚えています。
253 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 22:41:59.22 ID:ATvnbQuF
そしてそういう指摘すら呑み込んで背負い投げに返し、見事なオチまでつけてくれた
あの同人誌(「ネガチブ孤島の鬼」)はほんとーにスゴかった。
ひらのさん自身が「いろいろな方面から反響がすごくて予想外でした」と書かれて
いましたけど、いまのプロとしての大活躍にあの本が一役買っているという妄想まで
持っていたりしているのです。
余談失礼。ヘンな規制のおかげでちっとも文章を続けて書き込めないのですよ。
>>247 個人的には「スタイルズ」は良かったですよ。事件の重要な部分をかなりサックリ
削っていたり、配役も人によっては納得いかないという御面相の方もいるとは
思いますけどw シリーズでも貴重な第一次大戦中の風俗描写があって好きです。
254 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 22:46:49.88 ID:5SaZGWYC
俺はクリスティ物はほとんどCSのミステリーチャンネルで見てて、本の方は家にあった
スタイルズ荘・アクロイド・ホロー荘・オリエント急行・ABC・誰もいなくなった・書斎
の死体・三幕の殺人、くらいしか読んでいないんだが、これは是非読んでおくべきって言
うオススメはありますかね?
255 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 23:25:58.64 ID:wp2qYpSB
256 :
名無しのオプ:2011/06/22(水) 23:54:44.41 ID:HEBUMym2
葬儀を終えてと杉の柩が好き
でも杉の柩もトミー&タペンスに元ネタがあるんだよな
257 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 00:11:15.94 ID:GVNNiM7v
「七つの時計」「何故エヴァ」「チムニーズ館の秘密」「無実はさいなむ」
258 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 03:53:11.86 ID:nogs4sFw
>>247『ポワロのクリスマス』
屋敷を取り巻く雪一面の景色が美しく讃美歌が流れたり、これぞイギリスのクリスマスって感じがして良かった
あと犯人のキャラクターを掘り下げたのもナイスな改変
>>254『殺人は容易だ』『蒼ざめた馬』
259 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 17:05:26.02 ID:R/rANcIe
>>254へのオススメに、無視されがちな小味な良品を挙げている257と258は、
ホントにクリスティーが好きなんだねえ。嬉しくなる。
「蒼ざめた馬」は、評価が分かれるかもしれないけど、オカルト・ミステリ
がきわめて現実的な犯罪に落ち着くところに、逆の怖さがあって、時代を
超えた異色の傑作になっていると思う。
260 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 17:10:33.88 ID:R/rANcIe
>>247 「ナイルに死す」
原作をいかした脚色は、有名な映画版より上。
いきなり無粋な「お約束」のシーンがあるけど、そこに目をつぶれば、
小説のファンも納得の見事なドラマが展開する。
ラストの演出も良いよ。
261 :
247です:2011/06/23(木) 19:39:33.80 ID:ugTBDFbn
>>248 >>253 >>258 >>260 スーシェのドラマ版のオススメを有難う。
参考にして、デアゴスティーニのコレクションを買ってみる。
>>254 短編集「謎のクィン氏」、マープルもの「鏡は横にひび割れて」。
ノン・シリーズ「ゼロ時間へ」、ノン・ミステリ「春にして君を離れ」。
262 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 20:10:06.83 ID:6j1PQoWw
>参考にして、デアゴスティーニのコレクションを買ってみる。
エエエエェェェェ(´Д`)ェェェェエエエエ
263 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/23(木) 20:13:25.61 ID:6aRNjXAo
>>254 意外に「スリーピングマーダー」。
ジェーン・シリーズ最終作だが、全盛期に書き置かれた作だけあって、
サスペンスフルな展開が秀逸だ。
これに対し「カーテン」はエルキュール最後の事件、懐かしきあのスタイルズ再び
という趣向の面白さのみという感あり。
264 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 21:42:05.60 ID:8PxqKieo
254DEATHw
どうも、色々オススメありがとうございます。
今は暑くて読む気がしないので、涼しくなって夜が長くなったらボチボチ
読んでみようと思います (^^;)
265 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 22:20:35.14 ID:jDO077ir
>>263 「スリーピングマーダー」は爽やかな小品だと思うけど
さんざん止められてるのに過去の犯罪をほじくり出し
そのおかげで死ななくていい人が殺されてるのに
ラストは私たち幸せになるわって
やっぱり倫理観は求めてはいけないのか?
266 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 23:08:44.81 ID:kxckeXne
>>261 >参考にして、デアゴスティーニのコレクションを買ってみる。
デアゴのは、ポワロの声が熊倉一雄じゃないことを留意しておいたほうが…
267 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 23:10:16.97 ID:cuudS8HZ
「三幕の悲劇」を再読してるけど、冒頭の第一章での
パーティ参加者を紹介している文章は技巧の極みだわ。
次章に登場する十数人がごちゃごちゃしないように
自然に読者の頭に入るように、4人の会話だけで綺麗に説明してる。
こういうのは再読しないとわからないね。
268 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 23:29:19.49 ID:ewuPY4Yh
前にも書かれていたけど、ほんとに再読すると信じられないくらい
それぞれの場面の人物の動きや心理が色彩豊かに伝わってくるんだよね。
初めて読んだ若い頃は、解決編の部分をもっとドッシリたっぷり濃厚に
描いてほしいと思っていたものだけれど、実は再読がそれに当たるから
解決編の探偵たちの謎解きは、オーパーチュアとして最初のページを
もう一度繰るための役割を果たしているのに等しいとさえ思える。
そしてそうして読んだときにまたロマンスなりサスペンスなりの、
初読とは別の味わいが広がってくるんだからありがたい。
幅広い読者に何冊も読まれるのにはちゃんと理由があるものなんだな。
269 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 23:34:28.48 ID:Zi9nt//+
エッグって言うほど魅力的なヒロインか?
エッジウェア卿のジェーンははじけっぷりが面白かった
270 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 23:41:51.79 ID:kxckeXne
「アクロイド殺し」も再読してみると全く印象が変わってくるよね。
271 :
名無しのオプ:2011/06/23(木) 23:56:41.26 ID:cuudS8HZ
再読は「スタイルズ」からはじめたんだけど、
処女作ということもあって、ポワロの整頓癖を細かく書いてるね。
ポワロの癖を病気レベルまで誇張したのが米ドラマの探偵モンクなんだなと改めて思った。
まあ、スタイルズではあの癖はメル欄でもあるのだけど。
272 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 00:20:00.18 ID:waMJvyow
スレが活性化しているね。
273 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 10:27:31.63 ID:vbQ9d2K/
>>254へのオススメに、マープルものがあがってる中に、なぜ「予告殺人」
が無いかな? いちおう代表作だと思うけど。
「鏡は横にひび割れて」の切れ味は、忘れられないよね。
「スリーピング・マーダー」は、雰囲気はいいんだけどね。これが書かれた
のがじつは戦後数年してだというのは、いまはファンなら皆知ってると思うけど
・・・その頃が作者の「全盛期」ってのは、寡聞にして知らなかった。
274 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 13:01:22.98 ID:6vN8+BFZ
>>273 「予告殺人」、俺は読んでてなんとなく真相がわかっちゃったから、
ちょっと物足りなさがあったんだけど、あらためて読むとまとまりは
いいし、推薦作にあげるのに異議はないよ。
マープルに生彩のない「スリーピング・マーダー」よりは、ずっといい。
その「スリーピング」、たしかにゴッシック・ロマン的な仄暗いムード
は(だけは)印象的かな。伝説通り「全盛期」に書いてれば良かったのにね。
あぼーん
276 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 21:15:06.89 ID:hHG18ZTB
ネタバレするためにやってきた基地外
277 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 21:20:45.67 ID:2yxZOE3s
とりあえず報告しといた
278 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/24(金) 21:30:48.43 ID:Px2ejx54
やたらに噛み付けばOKでもないわな(w
スリーピングとカーテンの執筆が43年とすると、
同年に「動く指」刊行。
後にも、
40年代には「ゼロ時間へ」「ホロー荘の殺人」等、
50年代には「予告殺人」「葬儀を終えて」等、
の傑作をモノにしており、
2大探偵の最終作を執筆した時点のアガサは正に現役バリバリ状態。
>マープルに生彩のない「スリーピング・マーダー」
このレスこそ的外れそのもの。
読めば自明なとおり、最終作にしてはジェーンの元気ぶりがむしろ不思議な感さえあり。
279 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 21:55:08.48 ID:yyR5Ctcs
>>273 白昼の悪魔〜愛国殺人なんかは「中期の傑作」と言われたりしていますね。
まあ良く言われますけど、カーなんかにしても「帽子収集狂」「白い僧院」を
書いたころに「弓弦城」「剣の八」(私は好きだけど・笑)を書いていたり、
「火刑法廷」「ユダの窓」を書いた時期に「四つの兇器」「五つの箱の死」を
書いていたり、「全盛期」って言ったって、それがその時期に書かれたものが
全て傑作だという根拠になんかなりっこないのは誰でも知ってることですw
「予告殺人」はあの時期でもなお「善意の中の悪意」といった部分や、「日常を
根底から覆すようなトリッキーな設定」なんかの本格スピリットがビリビリ
伝わってくる巧緻の作なので、ひょいと手に取っ手読んだ人は驚くと思いますね。
280 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 21:55:20.14 ID:wr+NKYc5
> 40年代には「ゼロ時間へ」「ホロー荘の殺人」等、
> 50年代には「予告殺人」「葬儀を終えて」等
生彩がないとゆうか、以上の作品に比べて地味な感はあるね
しかし地味ゆえにこの作品を大切に思ってる人も多いだろう
281 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 22:07:01.91 ID:/I/QlLt+
白昼の悪魔は映画版が好き
282 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 22:24:37.13 ID:auU4/wde
マープルで一番の傑作は「ポケットにライ麦を」だと思ってる
悲しい結末が印象的
283 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/24(金) 22:40:37.79 ID:Px2ejx54
>>280 >生彩がないとゆうか、以上の作品に比べて地味な感はあるね
それはない。予告なんかは暗闇での相当にトリッキーな犯行だしね。
「生彩がない」ではなく「渋さ」が出て来たという表現が妥当。
284 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 22:42:15.61 ID:2yxZOE3s
285 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 22:48:33.96 ID:/I/QlLt+
動く指が好きですまんな
286 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 22:50:10.30 ID:dF4aGZz6
287 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 23:21:53.72 ID:38D6dFZf
288 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 23:29:46.15 ID:38D6dFZf
289 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 23:47:17.42 ID:UFurG3zQ
「三幕の悲劇」再読了。
相棒がヘイスティングスとサタスウェイトではやはり随分味わいが違う。
ヘイスティングスでは演劇的興趣も恋愛の機微もわからないだろうから仕方がないかw
やはり題名はハヤカワの「三幕の殺人」より創元の「三幕の悲劇」の方がいい
と思ったら、米版と英版の違いなんだね。
290 :
名無しのオプ:2011/06/24(金) 23:51:43.72 ID:kmG3z+za
アクロイドを殺したのは誰か
では誰を真犯人として挙げているのでしょうか。教えてください
メール欄でもかまいません。どうかよろしくお願いします
291 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 00:07:09.94 ID:Posq2S5H
>>290 もし、あなたが本当にまだ読んでいないのなら、悪いことは言わない、
なんの先入観も前知識も持たずに読んでください。
読み終わるまで、このスレ、この板には近寄らず、読み終わって、
その気があったら帰ってきてください。楽しみに待っています。
292 :
291:2011/06/25(土) 00:09:28.99 ID:Posq2S5H
失礼「殺し」ではなく「殺したのは誰か」の方ね。
見当違いのレス、忘れてください。
293 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 00:24:36.58 ID:YFlr5h7v
294 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 01:57:44.64 ID:63bpW6VL
「三幕の殺人」は確か英版と米版じゃ犯人の動機が違うんだよな
何でそういうややこしいことしたんだろ
295 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 03:05:17.51 ID:Cvthwxpi
申し訳ありません。キャロラインが怪しいかなとは思うのですが
どなたか「アクロイドを殺したのはだれか」で挙げられている真犯人を教えてください
296 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 03:13:37.70 ID:oBh0OYr0
バカ絶好調
297 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 06:49:38.83 ID:r8Sns/bs
>>295 ピエール・バイヤールの「アクロイドを殺したのは誰か」(河出書房新社)
に関する質問だね。
真面目な質問だと思うけど、いちおう、あの本の核心の部分だから、みんな
すすんでネタバラシをしたくないんだよ。メ欄でそれをやると、「専ブラだと
見えるんだよ、ヴォケ」君が湧いてきてウザイの。
あのストーリー(結末を含む)の裏に、隠蔽された真実がある、というのが
バイヤールの指摘だから・・・推理は難しくない。参考作品は「五匹の子豚」。
以下は独りごと。
まだ「スリーピング・マーダー」が「カーテン」と同時期に書かれたって思ってる
人も、このスレにいたんだね。
298 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 09:06:28.52 ID:qizbfLQA
俺はクリスティ大好きで、あの生ぬるさが好きなんだけど
ここでも語られている「三幕の殺人」、「予告殺人」、「葬儀を終えて」
等の一連の作品はいかんと思う。これらの作品の共通点は、わかる人はわかる
と思うが、俺からすれば本格を逸脱するもの。実に惜しいと思うなぁ。
299 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 09:10:40.71 ID:qizbfLQA
と書き込んでレスみて噴いた。クリスティファンで「カーテン」と「スリーピングマーダー」
同じ時期にかかれたと思ってる人いたの?信じられん。初歩の初歩だろ。
300 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 09:44:47.30 ID:3HJHTogM
「初歩の初歩」ではない。
クリスティが好きで、関連書が出たら注目する、気持ちの若いミステリ・ファン
なら、当然、知ってるだろう知識ではあるが。
お年寄りのピンボケ発言として、やさしくスルーしてあげるのが良い。
301 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 10:42:37.08 ID:R4Ea9I3p
>>300 いつもの無知の知ったかぶりだから「やさしくスルー」ではなく「嗤って無視」が正しい。
302 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 10:57:26.81 ID:wZQ7lQfM
でもこのスレにいる限りネタバレを繰り返すぞ
303 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 11:14:13.00 ID:R4Ea9I3p
所詮ネタバレするしかレスを貰う方法がないんだよ。
そしてそれが分かっているから馬はそればかりするんだよ。
幼稚な老人は無視。
相手するならしたらばか最悪板もせめてばかまつスレですればいい。
304 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 11:18:52.70 ID:36PAUXB5
書斎でつまつ名無しの自演を無視して進行しているスレは気持ちいい。
ゴキブリは触らずにスルーしよう。ネタバレしても無視。
305 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 11:30:04.59 ID:0N/uqURs
初歩の初歩の質問でごめん。
>まだ「スリーピング・マーダー」が「カーテン」と同時期に書かれたって思ってる
思ってた一人だけど違ったの?
二作とも第二次大戦中に執筆されたという認識だった。
執筆時期が明らかになったの?
306 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 11:53:46.92 ID:Posq2S5H
307 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 14:44:46.17 ID:glOgPhyw
308 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 15:05:41.70 ID:j8NBLhyS
>>305 うん、明らかになった。「ミス・マープル最後の事件」として構想され
たわけでもない。ただ、スレの流れ的に、「自演の名無し」登場のタイ
ミングだから、悪いけど、この話題、あまり掘り下げたくない。
困ったちゃんが常駐してるんでね。
309 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 15:30:09.40 ID:j8NBLhyS
「三幕の殺人」(ハヤカワ)と「三幕の悲劇」(創元)、犯行動機が違う(!)のは
有名だけど、両方読んだ人、どれくらいいる?
俺は「殺人」のほうがイイと思うんだが、どうだろう・・・
ちなみに英版と米版でテキストに差異があるのは、法律制度の違いが要因らしいね。
(いっぽうの国で成立することが、他方では成立しない)
310 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 18:57:00.20 ID:s+SZ/s6e
>>302 ネタバレになるとスルーできない奴は来るな
他の住民が迷惑する
311 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 19:02:58.05 ID:wZQ7lQfM
あぼーんされたからって泣くなよ、書斎
312 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 20:07:28.68 ID:SmzFKGjO
>>291が正しいアドバイス。
ネタばれ禁止論者は百回噛み締めて読むこと。
313 :
291:2011/06/25(土) 20:33:36.55 ID:Posq2S5H
314 :
291:2011/06/25(土) 20:37:36.62 ID:Posq2S5H
>>312 だまれ、この野郎
ネタバレをいやがらせでやるクソ野郎がいるから注意したまでで
俺はこのスレでのネタバレを容認するつもりで書いたわけじゃない
何を言おうとこの板はネタバレ禁止だ
二度とでてくるな
315 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 20:39:51.30 ID:byYxpMIn
読んだ事を前提としての議論ならそれこそ
キーワードをメ欄に書いとけば済む話なんだけどね
そもそも「ルールが間違ってるから破ってもいい」というのは
強盗が「自分は犯罪じゃないと思うからやった、だから無罪にしろ」言っているに過ぎない
316 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 21:05:54.97 ID:3xP/6d/O
>>309 どっちも読んだ。「三幕の殺人」のほうが、トリック的に面白い。
んだけど、同じ動機で、もひとつ書いてるじゃんクリスティー。
そっちのほうが好きなんだよねえ。
317 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 21:24:49.15 ID:Posq2S5H
スーシェのドラマは英版米版どっちなんでしょうね
たしか三幕は日本では未放映だったような
318 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/25(土) 22:12:52.77 ID:sqWT7fIi
>>295 別に悪くはない。
俺も期待しないで読んだが、田園小説の傑作かと思う。
この世には「ミステリ」という評価基準しか存在しないわけではないのだ。
319 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 22:32:01.59 ID:0vRtZMAC
320 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/25(土) 22:48:25.79 ID:sqWT7fIi
>>318は
>>295ではなく
>>285宛てに訂正。
「動く指」は謎解きミステリとしては平板な出来ながら英国田園情緒を心ゆくまで堪能
出来る作。幼少時に教えをうけたイーデンの影響やろうか。
321 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 23:09:42.82 ID:0vRtZMAC
>>265 週末が多少涼しい陽気に恵まれたので夏物作品などを読んでみてはいかがかと。
とりあえず手をつけてしまった「葬儀を終えて」を通読したいのですが、明日は
昼夜と歌舞伎座。今週はずっと仕事で寝不足気味になる毎日で、ほんとに一冊の
ミステリを読みたいときに最後まで読み通せる環境がほしい…
322 :
名無しのオプ:2011/06/25(土) 23:30:39.96 ID:sM6hXSLc
>>319 ユスチノフ版は原題どおり「殺人」のほうのプロットだったかな。
記憶から消したかったからか良く憶えてないやw
323 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 00:03:52.03 ID:zdLerrnu
324 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 16:25:27.13 ID:d4/Kitl+
ネタバレは良くない
しかしネタバレになると 必ずスルー出来ない人が出てくるはなぜだろう
実際「畜生、未読なのにネタバレされた!」てレスは見たことが無いな
ここはスルーが一番、もう荒されたくないからね
325 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 16:31:23.98 ID:qR+9HSb3
ネタバレは我慢すればOKってこと?
お前バカじゃない?
326 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 17:26:28.74 ID:Jd0R7HS5
バカでっしょw
「三幕」は、どっちのバージョンの翻訳も読んでるけど・・・
この頃のクリスティはまだ、(物凄くレベルの高い)試行錯誤をしているよう
な印象を受ける。
自分流の探偵小説に開眼したターニング・ポイントが「ナイルに死す」だと思うし、
動機のトリックも、そのあとの「全盛期」に書かれたアレのほうが、
>>316同様、
俺も好きだわ。
327 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/26(日) 18:38:25.62 ID:Ik5w0zzR
>>321 葬儀をって、
マジで癖は細かく覚えているのに、顔は完璧に忘れたっておかしくね?
328 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 18:46:06.35 ID:K85Q8lD1
懲りないひとだwww
皆さん、冷静にね。
>>326 アレかあ。俺は逆に、アレはクリスティーっぽくなくて、世評ほど買わない
んだ。ポアロのキャラが、最後、立ちまくってるのは印象的なんだが。
329 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 18:57:55.33 ID:72ndejzq
>>328 最近のクリスティスレは話題が豊富で、読んでいて楽しいね。
330 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 19:24:48.70 ID:q0hiKyg5
最近のクリスティってなんぞや
331 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 19:25:36.50 ID:q0hiKyg5
ああスレのことか
新訳でも出たのかと思った
332 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 23:26:19.40 ID:c+lObWwm
「三幕の殺人」はポアロが脇に回って素人が探偵をすることで他の作品にはない緊張感があったな
あとポアロが脇役になることで逆にいつもより存在感があった気がする
333 :
名無しのオプ:2011/06/26(日) 23:56:12.37 ID:qlBFD4bv
愛の重さを読んだ
この作品読んだ人の感想が知りたい
334 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 06:41:22.98 ID:DEv3odNt
あなたの感想を教えてちょ。
あぼーん
あぼーん
337 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 18:14:14.44 ID:e9Ppolix
書斎はいい加減にしろ
338 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 18:19:38.45 ID:bip1K5gb
ここまでのスレの流れを承知のうえで、書き込んでるとすれば、確信犯
だねえ。
罵倒されるのが好きなのか、わざと削除されて、被害者として逆ギレの
レスをしたいのか?
まあ、age てるレスはスルーしてくしかないか。やれやれだぜ。
339 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 18:35:20.51 ID:WMB/tj6e
本当にヒドイ人がいるもんだなぁ。それ読んでないんだよ。楽しみに置いてあるんだよ。泣きたいよ。
340 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 18:37:18.34 ID:bip1K5gb
あ、肝心なのはこっちだった。
>>326 「ナイルに死す」がクリスティーのターニング・ポイントって話ね、図式とし
てはわかるんだけど、「ポアロのクリスマス」とか「愛国殺人」とかが、微妙
にはずれるんだよね。出来の面で、じゃなくて、系譜的に。
「オリエント急行」あたりから傑作の森が始まる、でいいんじゃない?
341 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 19:29:37.83 ID:2h5ZMRhU
「クリスマス」は方向性というか何というか、想定読者を意図的に
ずらしたクセ球というか遊び球だと(素人的には)聞かされているので、
系譜から外れていても不思議はないと思うけど…
当時の出版状況とかでその二つが特別な立ち位置にあったとかいうことは
ないのでしょうか?
342 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 20:26:53.75 ID:bip1K5gb
削除が早くて、良かったね。
>>341 まあ、エラリー・クイーンも、作風の転機と言われる「災厄の町」の
あとに、意図的にずらした「靴に棲む老婆」(「生者と死者と」)を
書いてたりするからね。
よくよく考えると、「オリエント急行」や「そして誰も」なんかは、
クセ球だし。直球と変化球の使い分けは、クリスティの作家生命の
長さと無縁じゃないね。
「ナイル」が、デビュー作以来のクリスティの持ち味を、フルに発揮
した、「直球」の代表作なことは、確かだ。
343 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/27(月) 20:27:37.15 ID:k2QP9McU
>>330-331の自爆ぶりには笑ったけど、
また、スレ自体はじょじょに退潮傾向やね。
がんがって逝きまっしょ!
>>332 エルキュールが事件にライトを当てる照明係という配役・見立てが洒落てるわな。
344 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 21:58:38.66 ID:/tsYCW9B
>>342 まず自分のベスト5でもレスしてみたらどうだろう
退潮云々はそれからだ
345 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/27(月) 23:01:34.50 ID:HQnA1YRx
相変わらずの盲目的なナイルまんせーには失笑気味だけど、
全体を通じた作品数・作品の質等を考慮した場合、
傑作、凡作が混淆するデビューした20年代を上昇期と把握すると、
アガサの全盛期は30年代〜50年代の間、約30年の長期に渡ると
見ることが可能。図に描くと山型の頂上部分が相当に長い辺になる。
まあ、前代未聞の凄いエンタメ作家だったのは事実や。
346 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 23:15:25.88 ID:Qpi17rp3
>>342 >「ナイル」が、デビュー作以来のクリスティの持ち味を、フルに発揮
>した、「直球」の代表作なことは、確かだ。
同感。
「アクロイド」や「オリエント」「そして誰も」は大きく変化するフォークボール
叙述トリックやレッドヘリングを多用した中後期の諸作はスライダー
「ナイル」は両系統とは異なる真っ向勝負のストレートですね。
映画見だけ見て犯人が判りやすいからダメだというレベルの人には理解できないでしょうが。
347 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 23:35:36.11 ID:NwdlDujR
348 :
名無しのオプ:2011/06/27(月) 23:43:36.02 ID:V0mlIyg/
ナイルはまさにそれまでのクリスティの集大成みたいな作品だね
まさに王道
それゆえに予想がつきやすいっていう弱点があるけど
349 :
名無しのオプ:2011/06/28(火) 00:05:05.70 ID:en7Ll/79
同時期の死との約束なんかは手元で微妙に変化するツーシーム、
クリスマスは臭い所を突いた速球と見せかけたカットボールか、
速球と同じモーションで投げてくるのに、とんでもない軌道を描く
チェンジアップかw
どちらにしろ「ナイル」が、堂々たるワインドアップモーションから
猛然と振りかぶって投げおろし、轟音立ててバットをへし折るという
マウンド仁王立ちのエースの証明なのは誰もが認めているところですね。
クリスティ研究家や批評家たちの多くが「王道」という言葉を使うのは、
こりゃもうしょうがないところでしょう。
350 :
名無しのオプ:2011/06/28(火) 01:22:33.79 ID:BhHCqUQl
ポアロの王道がナイルなら
マープルの王道は予告殺人だと思う
マープルものの中で一番、村社会の中の殺人事件というものが描けていて
作中をとりまく謎やトリック、真相などこれぞクリスティって言える正統派クリスティ作品だ
351 :
名無しのオプ:2011/06/28(火) 06:26:18.47 ID:e5BAT7l7
「予告殺人」は事件が解明された後の後日譚っぽいオチが結構好きだなあ。
352 :
名無しのオプ:2011/06/28(火) 12:23:16.61 ID:4dZ7mE2T
ただ「予告殺人」はマープルの事件とのかかわりはただの通りすがりなんだよな。
ちょっと踏み外すとポアロでも代替できそうな単なる探偵になってしまう。
353 :
名無しのオプ:2011/06/28(火) 22:58:22.99 ID:v91OV6PX
予告殺人のあの兄弟(男女)、性格悪いから嫌い
354 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/28(火) 23:27:04.11 ID:9Ebgs9Ig
いきり立って書き散らしているのが見え見えな奴がいて、少し気の毒感もあるが(w
ナイルはメーンの登場人物の言動を読めば、「何かあり気」なのは、
これも見え見え。
>それゆえに予想がつきやすいっていう弱点があるけど
結局、こう逃げを打っておくしかない始末なんである。
正直に言うが、ナイル程度の作を、やたらと持ち上げるのはこの偉大な
エンタメ作家を貶めるものと言い得る。
意外な犯人・犯行ってのは優れたフーダニットであるための不可欠な要素。
プロの作家が読み手に先を「読まれて」どうする、ってもんである。
355 :
名無しのオプ:2011/06/28(火) 23:38:07.06 ID:LrnKJJPa
>>353 まあ、色んなパターンの性格の悪さが味わえるのもクリスティの醍醐味
悪人でなくても、ただの善人ってのはなかなか出てこない
356 :
名無しのオプ:2011/06/28(火) 23:46:50.26 ID:Ak7Wkb2C
クリスティ作品で悪人、と言い切れる人間って意外と少なくないか?
性格が悪いとか底意地が悪いという人間なら数多いけど。
357 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 00:11:47.09 ID:ydmGgeds
そう、モリアーティみたいのはいないんだな。
その代わり自分のことしか考えられない貴婦人とかはやたらいる。
「春にして君を離れ」のヒロインなんかもその延長線上の人物像かな。
358 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 00:28:37.60 ID:tl2zGoVN
>>356 そりゃ良い人のように描いてないと、直ぐに犯人が分かってしまうじゃん
359 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 05:20:57.37 ID:MFMr7/Dt
書斎の的確な論考が群を抜いて目立つね。
360 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 07:51:52.69 ID:tHZyfBk2
>>356 スレオタイプな悪玉キャラは少ないけど(「オリエント急行」の被害者
みたいなやつね)、いざ真の顔が明らかになると、」底冷えのするよう
な奴らは、結構いるよ。
「ナイルに死す」のような犯人と、「白昼の悪魔」のような犯人、どっちも
書けるのがクリスティの強みだと思う。
361 :
360:2011/06/29(水) 07:54:38.74 ID:tHZyfBk2
×スレオタイプ
○ステレオタイプ
362 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 12:00:28.78 ID:TFE7Zrow
>>360 そのふたつの比較は、わかりやすいな。
「白昼の悪魔」は、「ナイルに死す」にくらべると肉付けが乏しい
けど、プロット自体はシャープになってて(「予告殺人」と「鏡は横
にひび割れて」も俺的にはそんな感じ)、後者の犯人が、普遍的な感情
で動くのに対して(だから説得力がある)、いちおう即物的な理由づけ
もあるんだけど、快楽殺人者的なふくみをもたせてるのが、印象に残るん
だよね。
なるほど、evil だと思った。
363 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 13:06:30.58 ID:12k0meWH
>>362 「予告殺人」と「鏡は横にひび割れて」のとこが、わかりにくいな。
比較できる共通項があるふたつ、つながりだよね。
肉付けがいいのが「予告」、プロットがシャープなのが「鏡」、その
理解でおK?
364 :
362:2011/06/29(水) 18:35:59.98 ID:OhONwgwt
>>363 言葉が足りなかった、すまん。
その理解でおK。
ちなみに「ナイル」と「白昼」、「予告」と「鏡」、どれも俺は好きだけどね。
365 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 19:46:07.70 ID:jpmdaubx
>>358 いや別にたいしたことはないだろう
なんかみんながナイルを推しているので
逆を言ってるとしか思えない 根拠なし
366 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/29(水) 21:24:46.03 ID:RR8Pg8QZ
ナイルの客観的評価は、アガサの自選や各種ミステリ作品ランキングを見れば、
一目瞭然。
オタのナイル傑作説(=珍説)が初学者を惑わさないかが非常に懸念される
ところである。
まあ、逆にナイルがアガサ長編初体験の者とかであれば、面白く読めるかもなー。
つまりその程度のものなのである。
スタイルズの頃から、必ず予想を裏切る展開を呈示してくれるアガサだったが、
ナイルだけは、まじ予想のまんま。
伏線かと思わせる台詞があっても、なかなかその意図を読ませない上手さが
あるんだが、この作だけは、前述したとおり見え見えでNGだった。
>>357 正にそだね。
何かあのラスト「下流の宴」を想起した。
アガサが書く犯人像は程度の差はあれ、どこか精神が歪んだ人物が多い。
時代観念による彼女の偏見も影響しているのであろうか。
367 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 21:29:11.93 ID:ugkEic5G
お前自分が傑作じゃないといったものを世界中の全員が同意するまでは同じこと
繰り返し繰り返し怒鳴り散らし、相手にされないとネタバレで大暴れだろ
もうやめてくれないか
368 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 21:51:51.81 ID:BzWpgUaG
番号飛んでるので何馬鹿晒してるのはわからんが、悪質コテはNGワード登録で無視が一番。
「スタイルズ」「三幕の悲劇」「晩餐館の13人(エッジウェア卿の死)」再読了。
次はみなさん一押しのの「ナイルに死す」にしよう。
再読は細部のセリフの面白さや性格描写の細かいとこまで読めるので予想外に楽しい。
老人力で犯人さがしまで楽しめる場合もあるしw
369 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 22:04:37.14 ID:an8t0b3E
ホロー荘の殺人
文学味を深めたスタイルズ荘の正当進化だと感じた。
>>348 >それゆえに予想がつきやすいっていう弱点があるけど
ただああいう犯人設定の作品って、当時はどの程度存在したんだろうね。
昨今はテレビの2時間サスペンスや何かでああいう犯人設定はそれこそ山ほどあるけど
当時としては案外「意外な犯人」だったのかもしれない。
371 :
名無しのオプ:2011/06/29(水) 23:28:05.16 ID:AAfQp1Ew
杉の柩の美しき彼女は結局自分の出生のヒミツを知らぬままだったのですか?
372 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 06:33:19.04 ID:AmkVXys+
>>370 当然、「意外な犯人」だった。
だって、これがルーツだものw
ヒントとなったのは、過去スレでも言及された短編Gだろうけど、
それをこの「型」に仕上げたのは、まぎれもなくクリスティー。
その影響力(とくに日本作家へねw)の大きさだけでも、高い評価
にあたいするよ。
373 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 06:55:07.64 ID:AmkVXys+
>>368 初期作から再読してるんだね。
新作を追いかけるだけで、ヒーヒー言ってる身としては、なんか羨ましい。
>みなさん一押しの「ナイルに死す」
これはちょっと、違うかな。少なくとも俺の場合、全盛期の開幕を告げる
(自分の資質をフルにいかせる、クリスティー流本格を具現化した)堂々
たる代表作だと評価してるけど、本当に脂がのってくるのはこの先だ、と
思ってる。
具体的には、「杉の柩」や「五匹の子豚」を推したい。
再読していくのであれば、そのへんも是非。
374 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 10:12:31.22 ID:HynoeUJU
了解。アドバイスありがとう。
その辺、のんびり読んでいきます。
俺の持ってるのは創元ばかりで短編全集も含めて20冊くらい。
妹や父親も結構持ってるし、彼らに借りて読んだこともあるんだけど
もう10年以上前で犯人も含め大半忘れているので、読むのが楽しみ。
375 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 15:19:38.62 ID:r4t2jpLl
さんざん書かれているけど、再読はゾッとするような伏線の置き方を確認する
楽しみもさることながら、真相が分かるまでは何を考えているか分からなかった
犯人以外の人たちの愛憎や思惑がちゃんとロマンスとして楽しめるようになって
いるのがすげえ楽しい。
ふつーにメロドラマしている人たちの話の中に、とんでもなくトリッキーというか
ほとんどムチャと言えるような仕掛けがドカッと居座って、それらが絡み合って
話の中のものごとが推移していたのが、再読によってじわじわ味わえる。
というわけでと言うかなんと言うか、その辺の補助的な楽しみでスーシェの
ドラマをレンタルしてきてしまった。ビデオを録っていなかったり探すのが
めんどかったりした、死との約束、葬儀、鳩猫、クリスマスを一気見の予定。
ここで推されていた数々の作品も早く読み直し、見直したいな。
376 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 17:02:31.10 ID:rLuD4I3e
以前、ここでスーシェ版のドラマのお薦めに関して、質問したものです。
そのさい教えてもらったうち、とりあえず「ポワロのクリスマス」と
「ナイルに死す」を、デアゴのコレクションで観ました。
TV放映時に観ていないので、声優に違和感はなかったです。
「クリスマス」の脚色は、見事でした。あのトリックも、映像ばえしますね。
「ナイル」は、ユスティノフの映画版より原作のイメージを大切にしていて、
嬉しかった。
○○は、ちゃんと子供っぽいし、××は、エキセントリックのようでいて、
じつは・・・という原作のキャラ設定に忠実。それだからこそ、あの複雑で
大胆なプランが可能になる。映画の××は、アタマ良さそうでなくてねw
なにはともあれ、どちらもホント、楽しめました。他に教えてもらったタイトル
も、観ていきます。
377 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/30(木) 22:10:55.86 ID:HGMgInHf
>ナイルの客観的評価は、アガサの自選や各種ミステリ作品ランキングを見れば、
>一目瞭然
この厳粛な事実をスルーし、ひたすらナイルまんせー、見苦しいとか言いようがない。
しかも、ナイルはスタイルズのバリエーションの一類型に過ぎないという点も看過
しているだらしなさ(w
バリエーションの名手であるアガサだが、典型的な失敗例なのである。
まあ、前記したとおり、ナイルを虚心に楽しめるのは初学者のみと言い得よう。
378 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 23:15:32.42 ID:ii8e1AXX
>>372 ああやっぱり。
ヴァン・ダインの某作品もそうだけど、
○○が犯人というパターンを作った作品って
後世のなにも知らない初心者から
「あのパターンだろ、見え透いている」なんて貶されることがあるけど
実際はパイオニアとしての凄味があるんですよね。
>>373 とはいうものの「ナイル」は日本クリスティ・ファンクラブ員の投票で5位の座を得ています。
ファンの間では支持は高いようですね。
勿論ランキングを盲信するのは愚劣なことですから、あくまで参考に。
379 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 23:28:58.02 ID:amFF018u
ナイルに関してはクリスティ自身が多くの人の目につく場に記した
自信満々のコメントも有名だけれど、仮に作者本人がくさしていたと
したって山のようなことが絶賛し、研究家批評家たちが最高の評価を
与えている現実は動きようがないわね。
ドイルがさんざん呪いの言葉を投げようがホームズは傑作だし、グルーチョ
自身が罵声を浴びせていてもマルクス兄弟の映画はパラマウント時代の
作品の方が評価は高い。「古典」っていうのはそういうものでしょう。
380 :
名無しのオプ:2011/06/30(木) 23:31:29.71 ID:amFF018u
でもまあドン・キホーテなんかも、もはや原典をきちんと読んだことが
ない人がわかったように語るのが定番になっていたと言われていて、
「ナイル殺人事件」、それもテレビの吹き替え版で見ただけという人が
「ナイルに死す」を読んだような顔でトンチンカンな事を語ったりするのも
定評を得たメジャーな傑作ならではの有名税みたいなものなのでしょうね。
家のテレビが大きくなってからスーシェ版「ナイルに死す」を見たことがなかったので
良い画面で見直すのが楽しみです。
381 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 00:06:54.95 ID:r/hq/N8k
>>379 ただ間違えちゃいけないのは各種ベスト○とか
評論家等の意見というのはあくまで補足的に見るべきで
「誰それがこう言っている」「ベスト○に入っている、もしくは圏外」
というのを絶対視してはいけないんですよね。
作品の良し悪しはあくまで自分で読んで自分で判断するべきものです。
それが判らないような半可通に限って各種ベスト○を絶対視したり
評論家等の意見のごく一部だけを抜き出して威張り散らしたりするんですよね…
382 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 07:43:32.52 ID:gYpnMshH
「アクロイド殺し」をさして評価していないS斎M人さんに、だれかが
アクロイドの客観的評価は、クリスティの自選や各種ミステリランキング
を見れば、一目瞭然だろ、ヴォケ!
と言ったら、どう思うんだろうねw
俺ならまず、作家の自選のどこが客観的やねん、って突っ込むけどww
383 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 08:45:51.45 ID:JgBgwIhJ
ジンが違ってるのは、確信犯? ま、どうでもいいw
>>376 映画版より良いといったら、「白昼の悪魔」も確実にそう。頭の悪い奴なら、
「Nのバリエーションの一類型に過ぎない」とかなんとか言いそうだがw
原作の伏線の処理がうまい。
逆に、スーシェ版では、原作を思い切って改変して成功した例もある。
「第三の女」とかね。このへん、いちど試してみては如何?
384 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 10:55:52.91 ID:VzmmyQsK
>>382 自分の都合によって
「ベスト10にランキングされている!これに反論できるならやってみろw」
「ベスト10を頭から信用してかかるバカw」
を使い分けるからね、その手の馬鹿は。
そういう奴は自分で物事を判断できないからベスト10や各種批評という“権威”に頼りっきりで
自分の意見は客観的であり唯一無二の真実だ、なんて振る舞うからどうしようもない。
他人がどう思おうが自分は好きだ、面白い、という意見が言えないんだよ。
ちなみに作家の自選だけじゃなくて、実際はベスト10すら客観的評価ではないよね。
>>383 「白昼」に限らずクリスティは伏線の張り方がうまいよね。
後年になるに従ってレッドヘリングの使い方もどんどん進化するし。
385 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 11:30:21.85 ID:ecg49utx
ある時期キネマ旬報がアンケートによる歴代日本映画ベストテンを
集計発表してみたら、1位の「七人の侍」をはじめとして、上位に入った
作品は、どれも「その年のキネ旬ベストテン」ではろくな評価をされて
いなかったものばかりだった、なんて事があったね。そんなものだ。
あくまで遊びとして楽しむのがランキング。「本の雑誌」のベストテンが
仲間内で「よし、じゃまずこれは5位」と実にいい加減に選出しているのが
正しいランク付けといえるかもね。
映画もそうだけど、基本となるプロットやアイデアだけで作品は評価されない。
宮崎駿が「人間ってのは、カメラがヒロインの顔を映したときにうぶ毛が金色に
輝いたりする、そういう細かいことに感激していい映画だと思ったりする
ものなんだ」と言っているけど、人のど肝を抜くような骨格とそういう
細部がバランスをとったものが傑作なんだよね。
ドラマの「JIN」に「タイムスリップものなんて○○がある。パクリだ」
なんていってる奴がドラマ板とかで笑われているけど、基本のアイデアに
どれだけ効果的に肉付けし、味付けできたかが料理人の腕の冴えでしょ。
「牛肉なんて以前の○○でも使われてる」なんて言う自称食通はまずいない。
クリスティは再読で、やっぱり一流の料理人だと痛感させられる。
386 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 11:47:26.62 ID:yW4VagjK
387 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 11:56:51.71 ID:5KXkdrfj
>>383 あんな改変しまくりのを良いと言っちゃうなんて頭おかしいんじゃない?
388 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 12:09:48.58 ID:xMCjwKNS
改変することは悪いことではない。どう改変したかだ。
389 :
383:2011/07/01(金) 14:05:19.23 ID:mon9lVgf
>>387 一般論になるけど、原作に忠実に脚色するのが良くて、設定や一部だけを
いかしてまったく別な作品にするのが駄目という事は無い。
そもそもドラマ化の時点で、別物なのだから。
あとはプロデューサーやライターの狙いと、それが成功しているかどうかだけ。
「第三の女」のスーシェ版が、原作を著しく「改悪」した駄目な作品、というのが
あなたの評価であれば、それはそれでかまわないが、違う見方もあるよ、という
ことはわかって欲しい。
390 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 15:55:50.21 ID:BQ+z6yYI
ドラマや映画はそっちのスレでやれよ。意見の押し付けがうざいから。
スーシェを持ち上げて他を叩く流れにウンザリ
391 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 16:09:05.16 ID:yW4VagjK
あやすぃ
392 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 17:04:11.37 ID:TegW838T
クリスティー中心の話題で、俺は面白いけど。
なるほど「違う見方」もあるんだな。
393 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 17:36:36.64 ID:OUUTP7An
何か叩いてたっけ、と思って見返してみたが、「ナイル殺人事件」や
「地中海殺人事件」より、スーシェのドラマ版の脚色のほうがいい、
ってだけじゃん。
原作ファンなら、さもありなん、と思うけど。
誰もスーシェを持ち上げてはいない。玉石混交(だよね?)の作品の
中で、その人の考えるお勧めを、未見のクリスティ・ファンにあげて
るだけだろ。
394 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/01(金) 21:30:35.93 ID:Mc5vX2Kb
何かナイルまんせー連中が狂乱状態になって来たようやね。
>山のようなことが絶賛し、研究家批評家たちが最高の評価を
>与えている現実は動きようがないわね。
こんなわけわからめな事を書く椰子まで乱入する始末(w
「山のようなことが絶賛」???
また、引用無しの多くのナイル最高評価ってのはどこに存するのか?
普通に読んで、「ナイルの書き方は早目に真相見え見え過ぎてNGやで」って
簡単な結論が帰着でしょうな。
と、ドン・キホーテは牛島先生訳で続編まで完読した俺は思うた。
395 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 22:17:33.34 ID:sXqHPbYx
>>393 一般の評価はともかく、ナイルは初心者向きじゃ無いだろう
まず厚い、事件が起きるまでがかなり長い
しかし再読する楽しみはクリスティ作品でも出色だ
とくに船に乗り込むまでは、ポワロの台詞も含めて意味深で良い
396 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 22:28:26.62 ID:xcXtG+Ey
俺も、映画やドラマの話も面白くてオッケーだけど、どっちの話かまぜこぜにならんようにね
>>393は映画とドラマの話だから、長いかもしれんが、厚くはない。
397 :
名無しのオプ:2011/07/01(金) 23:32:19.72 ID:Z7kD+H3u
スーシェの「クリスマス」見てる。そうか、こういう始まりかただったかと
ちょっと記憶とのギャップに驚いてるけど、やっぱりこのシメオンはいいね。
冒頭からキャラのリアクションひとつとってよくできているなあと実感する。
展開といい絵作りといい確かにいま見てもぞくぞくできる。
またドラマの「ナイルに死す」も見たくなってきた。
「ナイル殺人事件」もあれはあれで面白い作品と言えるんだけどね。
398 :
名無しのオプ:2011/07/02(土) 06:07:27.49 ID:mT5VIhrX
『復讐の女神』読了
何もわからない状況にマープルも読者も放り込まれ、事件自体を探していくっていう筋立ては新鮮で面白かった
物語がある程度進行すると、色々わかってきて一つ一つの要素は予想がつくんだけど、
それら複数の要素がどう結びつくかが見当もつかず自分で真相を見破ることはできなかった
バラバラだったパーツを結びつけて謎を解くマープルの推理は見事、真相にはなるほどと納得するとともに怖気が走った
北斗の拳の「愛ゆえに人は苦しまねばならぬ」っていうセリフは思い出したw
復讐の女神として正義を執行するマープルもカッコ良かったが、それと同じぐらいラフィール氏の用意周到さも印象に残ったな
399 :
名無しのオプ:2011/07/02(土) 12:21:50.53 ID:4Gd3GMqA
公道を水のように
正義を尽きぬ川のように流れさせよ
400 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/02(土) 22:15:29.62 ID:gJoh28se
>ナイルは初心者向きじゃ無いだろう
>まず厚い、事件が起きるまでがかなり長い
このレスは、とち狂っているとしか思えないのだが。
アガサ作品中で、格別、ナイルがボリュームがあるわけではなく、
また、あの程度の事件前の前振りは他にも多数例あり。
むしろ前振り部分がわかり易過ぎるので、アガサ作品どころか、
本格ミステリのスーパー初学者に推す手はある。
401 :
名無しのオプ:2011/07/02(土) 23:18:03.23 ID:7zOdaVMb
>>399 あくまで背表紙の見た目での比較なんだが
ナイルより厚い作品ってなんかあるか?
「葬儀を終えて」くらいか
402 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 00:00:31.09 ID:kQWZoLs6
ナイルはクリスティの長篇ミステリの中で飛び抜けて厚い580ページ。
クリスティー文庫で定価が1000円超えてるのはナイルだけだ。
あと500ページ超えは「もの言えぬ証人」「複数の時計」「秘密機関」の
3冊だけだが、いずれも520ページ以内。「葬儀を終えて」は480ページ。
>>395の書き込みは事実に即しているね。ナイルより厚い作品はない。
403 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 00:14:07.08 ID:3rPMbwIi
404 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 00:40:04.37 ID:tfQfzTeI
>>400 ナイルが長いことすら分からないのか?
そんなことは何の判断も必要としないのだが
あんた、異次元から書き込んでいるとしか思えないわ
405 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 00:51:04.18 ID:8rwexvmn
ナイル殺人事件をテレビで見ただけで、小説は手に取ったことすらないんだろwww
406 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 01:15:32.52 ID:3rPMbwIi
なんか話が咬み合わないと思ったらまたなにかバカコテが恥晒してるのか
みなさん、反応してはだめですよ。NGワード登録で無視無視。
文盲は無視してクリスティの話を続けましょう。せっかくこのスレはいい流れで来てるんですから。
407 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 14:02:18.54 ID:LvjizyAC
後期のクリスティは動機に特徴のある作品が多いな
「ハロウィーンパーティー」とか「鏡は横にひび割れて」とか「復讐の女神」とか
408 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 22:01:14.27 ID:ZXWE5/LY
「ナイルに死す」で作品の三分の一を過ぎるまで犯罪が起きないこともそうだけど
クリスティ世界では登場人物が脇役に至るまで、それぞれの思惑や悩みを抱え
恋したり悩んだりあがいたりしてそれぞれ自分の人生を生きてて、そのすれ違い・
絡み合いの「一部」が時として犯罪の形で浮上してくるっていう形になってるから、
必然的に「なんでこの人がこの人を殺さなきゃいけなかったのか」っていう経緯が
大きくなってくる。 (それが再読の際の楽しみにもなるんけど)
409 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 22:07:34.27 ID:ZXWE5/LY
バークリーの「第二の銃声」序文じゃないけど、人物の過去とそこから導き出される
性格と現況とが描き出された後に、それらから派生する事件が現れる。そういう
傾向が後期になるほど顕著になっているという気はする。
有栖川が「終わりなき夜に」を「事件が起きないんじゃないか」と思ったと
言ってたのがおかしかったけど。
410 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/03(日) 22:43:17.09 ID:TMAsPEA9
アガサ作品は会話文が多いせいもあってか、
活字ポイントが小さい新潮文庫世代のナイル読者としては、
さほどのボリューム感は無かったな。
まあ、中身が中身ゆえ、パンチ力を欠いていたせいもあろう。
>>409 ミステリとして見ればトリック使い廻し。まあ、それでも読ませる凄さではあるんだが。
411 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 22:58:22.46 ID:3rPMbwIi
>>407-408 「ナイルに死す」の第6章のポワロとアラトン夫人の雑談で
殺人の動機を分類するのが、暗示的ではありますね。
金銭、復讐、愛情、恐怖、憎悪、恩恵、虚栄心…
三幕の悲劇の
>>306なんて、非常に現代的な動機だと思います。
412 :
名無しのオプ:2011/07/03(日) 23:12:24.28 ID:JF0d2P8B
>>409 普通はパンチ力が無い作品ほど長いなぁ〜と感じるのでは?
413 :
名無しのオプ:2011/07/04(月) 10:18:01.08 ID:hs1bun+W
>>412 未読魔神のいつもの見苦しい言い訳だよ。
414 :
名無しのオプ:2011/07/04(月) 10:38:31.57 ID:I/CnVhxU
犯罪がなかなか起きないと言えば「死との約束」も
事件が起きるまでのドラマがナイルほどのボリュームは無いけど面白かった
415 :
名無しのオプ:2011/07/04(月) 17:09:25.07 ID:TOHRiDcC
>>414 良いねえ、「死との約束」。
「ナイル」で自身の黄金パターンを確立したクリスティーが、その
延長線上で、違った工夫を凝らしてるね(プロローグに見られる、
語りの流れのミスディレクション)。
謎解きそのものは、地味なナイオ・マーシュふうかな。「白昼の悪魔」
ほどの切れには欠ける。
でも、嫌な奴だった被害者の、「孤独の肖像」が鮮明になるラストは、
ドラマの締めとして効果的。
もっと語られていい秀作だと思う。
416 :
名無しのオプ:2011/07/04(月) 23:01:14.35 ID:hNUlgC+R
「死との約束」はポアロが容疑者たちの嘘を次々と見破っていくのが爽快だった
個人的にピークは犯人判明よりも(メール欄)が判明したとき
ポアロが突きつけた推理にズガーンときたな
417 :
名無しのオプ:2011/07/04(月) 23:29:27.79 ID:2oyym0/P
>>416 そのメ欄、ひらいたトランプで、ポアロがオリヴァ夫人に
彼女の著作の傾向について指摘したことがあったねえ
418 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/04(月) 23:49:32.10 ID:yhfQ6Ow0
>>412 逆にエンタメ作家としては、そこが凄いんじゃね?
俺は新潮文庫版ナイルで早くも「真相」に気付いたが、
ストーリー・テリングの上手さとアガサなら予想を裏切ってくれるはずという
期待感で、結局、最後まで読まされた。まさか、「まんま」とは・・・
419 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 00:15:06.89 ID:fuz0G/A9
「ナイルに死す」をのんびり再読中ですが、第八章の船上のシーンで
金持ちの老婦人といじめられる姪とそれに憤慨する革命家気取りの若者の人間関係は
「罪と罰」のパロディかなあとふと思いました。
ばあさんは金貸しアリョーナ、姪はリザヴェータ、若者はラスコリニコフ。
ポワロは、ここではいやみはいいませんが、もちろんポルフィーリー判事。
420 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 00:25:26.02 ID:fuz0G/A9
ポワロ=ポルフィーリーは余計でした。
スレチですがポルフィーリーの捜査手法上の弟子は、コロンボだと思ってます。
421 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 04:55:56.60 ID:B8Z0Cp/k
オリヴァ夫人はクリスティの自虐ギャグみたいなもんだと思ってる
422 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 06:30:47.05 ID:gUL1Wruy
>>420 コロンボの名前を出すとあの人が出てくるよ(w
423 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 09:23:45.22 ID:zmwlZrT8
・腹の探り合いをしている家族たちの中に犯人がいると考えられる
・その家族は独裁をふるう暴君的な老人の陰におびえている
・事件完結後「家族の肖像」がドラマを締めくくる
…こういう作品がナイル前後だけでもけっこうあるんだけど、自分みたいに
カーのドタバタラブコメタッチに慣れていた素人としては、ああ、こういう風に
まとめるのが世界中で読み続けられてる魅力なのか、っていうのを実感しました。
424 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 10:26:38.07 ID:zmwlZrT8
例のスーシェ版のビデオで「葬儀」「クリスマス」なんかのラストを見たりすると
なおさらそういう「まとめ方の品のよさ」を感じますね。
(「葬儀」なんてキャラクターシフトを思い切りいじって、話の根幹に関わる
遺言状の部分とかも原作と変えているのに、ちゃんと後味良くまとまってるし)
425 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 10:37:40.82 ID:zmwlZrT8
まあカーの場合、独裁的な老人とか被害者とかが画策していた「意地の悪い目論見」
なんかが、クリスティと比較できないくらい常軌を逸してスッ飛んでいるのだけど、
冷静になってみるとクリスティのこれらの作品も犯行に関わる部分とかだけは、
とんでもなくトリッキーではあるんですけどね。
(そこがミステリ好きにもロマンス好きにも読み継がれている原因なのでしょうけど)
426 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 11:53:28.18 ID:x7qqt12a
トリックを核にして、そこからどういうドラマを展開させるか、
その部分で作家の個性が出るよね。
だから、作中トリックだけ抜き出して優劣を論じてもしょうがない
(マニアックな研究としては、そういうのも面白いけど)。
カーは、自身がマニア資質だから、マニアを唸らせたい魂が強いけど、
クリスティは、もっと普通の読者を想定していたと思う。
427 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 17:36:59.38 ID:H2db7Iex
クリスティーは、あまり他の同業作家の作品を云々しない人だったけど、
カーを最高に評価していたことは、過去スレで取り上げられていたね。
そのコメントが、密室云々ではなく「ミスディレクションの帝王」だった
のが、いかにもクリスティーらしい。
いっぽうのカーも、クリスティーを original Artful Dodger として
尊敬していたし、終世ポアロもののベストとして推していたのが、
「ナイルに死す」だった。
428 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 18:11:25.07 ID:zmwlZrT8
ミステリを読み始めた頃はカーを読むことが多かったから、伏線って
こういう風に堂々と証拠を見せながらそれと気づかせないものかと
思っていた。そうしたら他の作家を読むと全然違う。
クリスティの伏線の張りかたは、真相がわかると全く新たな見え方をする
登場人物たちのドラマともども、再読の際にアッと言わせる素晴らしい
ものだけど、カーはまた違った見せ方をしていたんだなあと思ったものです。
429 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 18:15:49.97 ID:zmwlZrT8
だからクリスティがカーのミスディレクションの部分を褒めていたというのは
カーファンとしても心の底から嬉しい。
通信でT田さんも書いておられましたけれど、(「鷹揚な姉と気ぜわしい弟」
という例えはとても素敵でした)基本アイデアからの「展開」のさせ方に
お互い刺激を受けちょっとした競争意識を持てた関係だったのでしょうね。
430 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 20:57:34.34 ID:wN3gkFUy
>>428 「白い僧院の殺人」の、凶器の提示の仕方とかね。
クリスティとは流儀がちがうけど、ともに素晴らしいと思う。
あの横溝正史が、小林信彦との対談の中で「まあ、伏線の置き方がうまいのは、
カーがうまいね。それからクリスティーだな」(角川書店『横溝正史読本』)
と発言してます。
>>429 同じWH通信の読者がいるのは、心強いなあ。貴方と楽しくクリスティ談義
をしたいけど、変な人を刺激するだけだから、ここは自粛しませう。
カーヲタの乱入とか、貧困なボキャブラリーで絡まれるのもアレなんで。
431 :
名無しのオプ:2011/07/05(火) 21:11:05.57 ID:zmwlZrT8
過分なお言葉ありがとうございます。そうですね、自粛します。
けど一つだけ。カーは解決部分で、自分が仕掛けた伏線を
「どうです! ここで証拠を提示してたんですよ。ホレホレ、みなさん
気がつきましたか? フフフフ」
みたいに嬉しさいっぱいに開陳せずにいられない感じが伝わってきて、解決編を
読んだだけで伏線の鮮やかさがお腹一杯になってしまう感じなのですよね。
一方のクリスティは解決編は静かに抑えて再読した時の驚きと感嘆を誘う。
こういうところも「鷹揚な姉と気ぜわしい弟」という言葉に感心する部分でしたね。
432 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/05(火) 23:41:23.96 ID:2hNm9fg0
アガサの技巧という点で、小技の「その時、彼女・彼氏は何を見たか、気付いたか」
というネタを繰り返し使用しているのが眼につく。
葬儀、予告、カリブ海、鏡は、・・・他多数。
見え見えの伏線なのだが、結局、最後まで見破れない、そうさせない凄さ。
433 :
名無しのオプ:2011/07/07(木) 19:25:38.63 ID:mob/NMci
>>431 ミステリー評価基準の中で「犯人当て」が一番大きいのか?
そこはとっくに通過しててもいいはずでしょう
434 :
名無しのオプ:2011/07/07(木) 19:27:20.09 ID:co/ANzde
だからネタバレしてもいいのですっていうのはだめだよ、書斎
435 :
名無しのオプ:2011/07/07(木) 21:03:25.43 ID:L5DCfIry
>>415 プロローグの意味合いを考えれば、「死との約束」という訳題が、直訳すぎて
逆に意味が伝わりにくいと思う(原題はAppointment with Death)。要は、約束された
死、だよね。
「ナイル」と対になる作品だから(俺も好き)、「エルサレムに死す」でも良かった
んじゃw
そして聖地エルサレムを舞台にした直後に、「ポアロのクリスマス」を書く、クリス
ティの遊び心がとても良い。
436 :
名無しのオプ:2011/07/07(木) 22:27:22.43 ID:01Hs59T8
「死との約束」は、シンプルなミスディレクションが効果大。
「ナイル」のかげに隠れがちだけど――「ナイル」と違って映画化の失敗が痛い――
これまたクリスティらしい優れもののフーダニット。
でも、舞台が別にエルサレムじゃなくても、って気はする。
437 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/07(木) 23:09:06.90 ID:566rOSVf
そう言えば、「死との約束」にも、
>小技の「その時、彼女・彼氏は何を見たか、気付いたか」
>というネタ
これあるな。正に、ストーリーのポイント部分。
ナイルと異なり、本作に対する評価には概ね同意。
意外に面白い作であった。
438 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 03:17:50.39 ID:gvRRsiso
個人的マープルベスト3
1、ポケットにライ麦を
2、予告殺人
3、復讐の女神
このスレのみんなのベストはどんな感じ?
439 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 03:30:01.40 ID:sUs9HHPU
俺的マープルベスト3
1、火曜クラブ
2、スリーピングマーダー
3、予告殺人
440 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 09:19:04.67 ID:JbvTznaf
438の評価、というか好みね、よくわかる。
私のは、こんな感じ。
1、鏡は横にひび割れて
2、ポケットにライ麦を
3、復讐の女神
番外として、短編の「バンガロー事件」。
441 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 12:51:50.37 ID:9X1KQdnM
1、鏡は横にひび割れて
2、予告殺人
3、火曜クラブ
ポアロと違って超有名作は無いし目立ってアレな作品も無いから難しいなあ
442 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 15:04:25.66 ID:SAuvqelr
1.ポケットにライ麦を
2.復讐の女神
3.カリブ海の秘密
番外
火曜クラブ
動く指
443 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 15:05:31.80 ID:QDvwe6+x
やっぱり筆頭は「火曜クラブ」かな。
「火曜クラブ」の中の「動機対機会」のトリックは小学生のときに
ネタバレされていたけど。
444 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 16:44:56.73 ID:bNoIjlrV
>>419 原作読んでて一番びっくりしたのがあのラスコリニコフ君の最後の扱い。
なんかカーが「剣の八」のラストでわめいていた話みたいな伝統派の
意地の悪さを感じてしまったというのはゲスの何とかなのでしょうけどw
「ナイル」はこのスレでも「自分流の探偵小説に開眼したターニング・ポイント」
「全盛期の開幕を告げるクリスティー流本格を具現化した代表作」という
言われ方をされてますけど、本当に「クリスティ歌舞伎十八番」を総まとめ、
これから腕まくりしてクリスティ流を邁進するぞ、っていう感じの記念碑ですね。
445 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 16:48:18.46 ID:bNoIjlrV
「オリエント」の時にさらに三本の映画化権が認められたといいますけど、
「ナイル」に決まったのはオリエントの公開より前でしたっけ?
横溝正史が「八つ墓村」の映画化が座礁していた時に角川春樹が次善の策として
「犬神家の一族」を持ち出してきた時になんでコレ?と不思議に思って、終わって
みれば角川のプロデューサーとしてのカンに脱帽だと言ってましたけど、
「オリエント」の後に「ナイル」を持ってくるっていうのは、こりゃプロとしては
当然の判断だったんだなあと今さらながら感じてしまっているのですけど。
446 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 20:17:19.40 ID:4owGhFrj
>>438-442 復讐の女神が評判いいみたいだけど、原作読むとそんなにいいの?
映画(ドラマ?)で先に見てしまったから未読なんだが
映像で見る限りそれほどの話とも思えなかったけど
447 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 20:48:17.62 ID:R5IEADXi
ナイルの映画って小学生の頃観につれてってもらったなあ
何かと二本立てだったんだけど、そっちは思い出せない
448 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 21:46:30.84 ID:bNoIjlrV
>>447 一部地方ではアニメ「ルパン三世」(マモー篇)が併映でしたね。
宮崎駿の「カリオストロの城」が前作であるマモーと比べて格段に
収益が少なかったのは、じつは地方での併映が「マモー」は大ヒット作
ナイル、「カリオストロ」は「Mr.BOO!」シリーズだったことが
大きかったとまで言われています。
449 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 21:53:25.82 ID:bNoIjlrV
一説によると併映は以下のようだったとか。
ナイル… ルパン三世
クリスタル… タイムズ・スクエア
地中海… ランボー
死海… ウーウー・キッド
ドーバー海峡… ゴールドパピヨン
450 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 22:13:59.48 ID:R5IEADXi
>>448 ルパンだったかもしれないなぁ
ナイルしか記憶にないや
451 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 22:18:34.47 ID:ruazS3yA
ウーウー・キッドだけはわからなかったのでググってしまったw
452 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 22:59:52.08 ID:R5IEADXi
そういや妹と吉川晃司とうる星やつらの二本立て観に行ったな
スレチだけど
453 :
名無しのオプ:2011/07/08(金) 23:09:48.53 ID:rdTxo6x9
映画版ナイルはエジプトの素晴らしい遺跡や風景を十分に見せてくれた。
やはりナイルは劇場の巨大なスクリーンで観た方がずっとお得。
しかし、ベティ・デイビス(ヴァン・スカイラー夫人役)は、「昔のスタジオはこれくらいセット
で作ったものよ」と言ったとか。
デイビスにかかってはピラミッドも神殿も形無しw
454 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/09(土) 01:09:44.63 ID:H/R7A7Tt
ジェーン・シリーズベスト3は、
>>439に同意かな。
火曜はジェーンの安楽椅子探偵としての魅力を遺憾無く発揮した作品集、
予告はシリーズ中では最高の謎解きミステリ、スリーピングはシリーズ最終作と
言うに止まらず、サイコ・ミステリ風な佳作や。
ナイル大傑作とかのたもうていた連中の後退ぶりに失笑。
>「クリスティ歌舞伎十八番」を総まとめ、
>これから腕まくりしてクリスティ流を邁進するぞ
つまり総まとめに過ぎず、これからに過ぎないという告白っしょ。
大乱歩通俗長編の総集編的作「影男」を傑作とは言わぬが如し。
>>445も、ナイルを犬神レベルな作と告白している点でアウト!
>>446 まず、読んでから来い。
455 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 06:37:24.76 ID:7rsW3loy
>>446 「復讐の女神」を挙げた一人だけど、「ベスト」というよりパーソナル・
チョイスと受取ってほしい。
純粋に完成度からいったら、前に誰かが書いてたように、ポアロものの
「ナイルに死す」に対し、マープルものの「予告殺人」を代表作に推す
のが妥当だと思う。
ただ、「ポケットにライ麦を」でその生地を見せたマープルが、最後に
どういう地点に達したか――まさに(実質上)ミス・マープル最後の事件
という感慨があるんだよね。
単体では弱くとも、「ポケット」〜「カリブ海」、そして「復讐の女神」
というラインを結ぶと、一本の強い流れになる。是非、このへん、原作を
試してみてほしい。
456 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 09:32:29.82 ID:cP3VJo7e
>>455 出来はおそらく「カリブ海の秘密」のほうがいいよね。
「復讐の女神」は、作品の狙いは承知していても、展開がやや平板。
書かれなかった、三部作の三つめが気になる。
「カーテン」と対になるような、マープルの「悪」との決着が見たかった。
「スリーピング・マーダー」(別につまらなくはないけど、ノン・シリーズ
向きの素材)を最後に持ってこられても、ねえ。
457 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 10:05:11.40 ID:gvQIOXKh
昔、三部作と聞いて激しく読みたいと思ったけど、
あれは日本限定のガセネタだったんじゃね?
458 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 12:04:15.82 ID:cJcNtgKn
>>444 ナイルには、革命家気取りによりそうソーニャはいなかったというわけですね。
思えばナイルで殺されるのはうまいことヤな人間ばかりですね。
脇役の好感の持てる若い女性たちはラストで幸せになれる相手をちゃんと見つけてる。
クリスティの恋愛観は堅実というか現実的で結構クール。さすがバツイチ。
459 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 12:32:07.86 ID:/NdCf7yo
>>457 出所は「ミステリマガジン」だったけどね。
結局のところは、よくわからないで終わっちゃった。
誰かカランにでも問い合わせてくれw
その「三部作」の件、横溝正史と小林信彦の例の対談でも話題になってたが、
正史がそのおり「復讐の女神」を褒めてたのが、印象に残ってる。
460 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 12:39:26.08 ID:qvGyG0Ez
>>446 「ナイル」に限らず小説を映画で判断しないほうがいいよ。
犯人の設定は今や2時間サスペンスでありふれたものとなってしまっているけど
当時としてはパイオニアだということさえ心に留めて置けば
間違いなくクリスティの代表作だよ。
461 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 12:41:35.92 ID:qvGyG0Ez
>>449 クリスタル以下映画館で見たけど
併映作品は無かったよ。
もっとも俺が見たのは東京23区内だから
他の地域だとどうだったのかは知らない。
462 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 13:38:19.36 ID:hpregy+9
そのクリスティスレの書き込みで一番笑えるのは最後の一行(アンカー入れれば二行)だわな。
463 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 15:40:54.92 ID:PZ03aV6/
>>446 >>460 スーシェのポワロを見たという人にドラマの印象だけで「死との約束」を
語られても困りますものねえ。
前に「ナイル殺人事件」はあれはあれでよくできているとも言いましたし、
「映画としてはオリエント急行なんてナイルの足元にも及ばない失敗作」
とまで言う人もいますけど、少なくとも原作「ナイルに死す」の愛読者から
すれば怒髪天をつく作品として憎悪の対象になっても無理はないですからね。
作中に登場するあまたの登場人物たち、クリスティ自身も「現実に共にした
人たちよりもこの人物たちと旅を楽しみたい」とまで言ったキャラクターたちが
まあ見るも無残、という感じに改悪されていると言われるのも事実ですから。
>>458 これから読む方にはネタバレなので誰とは言えないけど、作中殺されてしまう
人物に対して途中である人が言うセリフがもう身もフタもなくてすごいw
あの辺りのクールさに「華麗な殺陣と見せかけてときどき後ろ髪をスッパリ
切断してみせる」恐ろしさが感じられるというものでw
464 :
名無しのオプ:2011/07/09(土) 17:10:33.29 ID:o8uH9kvK
>>463 ドラマ版の「死との約束」は、ちょっとねえ・・・
映画の「ナイル殺人事件」は、「あれはあれでよくできている」というのが、
まあ妥当なとこだよね。ゴージャスな雰囲気は出てる。
原作のサブ・プロットを整理して、ストーリーを単純化した反動が、キャラの
削除や設定の変更でマイナスに働いてる、なんてことは、一般の映画ファンには
関係ないからね。わかりやすい映画化としては、むしろ成功の部類だと思う。
ただ、Jというキャラクターの解釈は、ミステリとしての原作を捕らえそこなってる
と思う。最後のドタバタも違うし、事件の翌日に「Sに会わせて」とか、絶対に
言っちゃいかんだろ、と。
出来れば、読んでから見て欲しい映画。
465 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 00:39:23.15 ID:XBiBmzOz
466 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 00:42:47.41 ID:YeWmVRqv
「ナイルに死す」の頃あたりからクリスティ作品には犯罪者の立場から
「なぜそんな犯行をしてしまう立場に転げ落ちていったのか」を作品の
主眼に置いた作品が目立ってくるとはいろいろな人が言ってますけど、
それと同時に(当然の帰結とはいえ)「そういう犯罪をしなくて済んだ人と
どこに違いがあったのか」をデリケートに描こうとしている所もかならず
見受けられますよね。
467 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 00:48:01.81 ID:YeWmVRqv
たとえば「常に前に進まなきゃいけない」とか「チャンスは一度しかない」とか
「あいつを殺してしまわなければ私たちは救われない」とかっていう、いかにも
犯人が言いそうなセリフは、しかし作品では必ず犯人以外の人間たちみんな…
とは言わないまでも複数の関係者たちの口から出た言葉として描かれていました。
映画「サイコ」のラスト直前のクライマックスで、犯罪者になった若者とそうでない
若者が鏡合わせの同一人物のように描かれていたシーンのように。
一方「白昼の悪魔」のように普通のように見える人の奥底にある底なしの闇のような
ものも描き出す。それはコインの裏表なのかもしれませんが。
468 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/10(日) 00:50:17.19 ID:vIkv4+AX
このスレを読んでいると、やはりオタまで逝っちゃうと駄目やね、
という感を強く抱いた。
相変わらずのナイル徹底マンセーの執着ぶりには、最早、失笑を禁じ得ない
ものさえあるが、
>犯人の設定は今や2時間サスペンスでありふれたものとなってしまっているけど
ふと、自信無さがかいま見える可愛さもあり。
「仕掛けが見え見えなのが駄目」という簡単な結論に帰着でしょ。
ベスト作品ということではなく、ジェーン・シリーズ初読の場合は、
やはりホームグラウンドのセント・メアリ・ミードを舞台にした作から
手にして欲しいところである。
長編なら牧師館、書斎の死体(後者は俺がわりと好きな作でもある)。
ここで昔日のセント・メアリ・ミードの様相を把握しておくと、
後の変貌ぶり(鏡は・・・)も感慨深く、ジェーンの嘆きにも共感出来ようか。
469 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 01:03:48.12 ID:YeWmVRqv
>>460 >犯人の設定は今や2時間サスペンスでありふれたものとなってしまっているけど
そのあたりの話題はこのスレでも先月に
>>370 >>372 >>378 あたりで語られていましたね。「日本への影響力の大きさ」というのはけだし絶大、
というのは疑いようがない事実でしょう。
470 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 01:06:19.96 ID:YeWmVRqv
まあ映画「ナイル殺人事件」を15歳で見た人がバブルの頃には社会人になって
いたわけで(今48歳)、その影響力が大人になって女性をも対象としたドラマを
作るときに反映されるのは無理ないとは思いますが、それにしてもこの国での
「繁殖力」はちょっと異常だったかも、ですねw
心中ものの伝統のある国ならではという側面があるかどうかは知りませんw
471 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 05:42:59.89 ID:5X2wAWmk
>>456 >出来はおそらく「カリブ海の秘密」のほうがいいよね。
「復讐の女神」は、作品の狙いは承知していても、展開がやや平板。
個人的に「カリブ海の秘密」が特別出来が良いとは思えないな
事件も真相も平凡でそこまで優れた作品だとはあまり思えなかった
「復讐の女神」の方が確かに展開がダラダラしてても、物語の導入部は新鮮で魅力的だったし
「愛」や「悪」についてのクリスティの考察が興味深く他の作品には無い特徴のある作品だと思う
また「顔の無い死体」の使い方もなるほどと思わされたな
472 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 09:50:40.45 ID:79i6FeGX
>>467 ナイルを評価していない文章がありましたら
教えていただきたいのですが
どの辺が原因なのか興味があるもので
ヒントだけでも・・・
473 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 10:21:36.97 ID:c3I38V83
ナイルナイルとバカの一つ覚え。
ヲタってどうしようもないね。
474 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 11:46:22.31 ID:dlc4UW9d
>>469 中にはそういう歴史的事実も知らずに
「このパターンだとわかるからダメ」
と言い出す初心者もいますけど、
スタンダードなパターンを作り出したというのはやはり凄いことですよね。
>>473 「あれ」はヲタどころか初心者ですらありません、ものを知らなさすぎますから。
ああいうのはNG設定にして無視するのが吉。
475 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 12:40:02.00 ID:oJsRKs7d
「アクロイド殺し」なんかもなあ
よりによってあのメイントリックをパクったラノベから先に読んじゃったよクソが
476 :
456:2011/07/10(日) 13:08:30.00 ID:+w8xiXLG
>>471 このスレの書き込みで、クリスティの「直球」と「変化球」の使い分けが、
ちょっと前に話題になったけど(前者の代表格が「ナイルに死す」とされてたね。
同感)、「カリブ海の秘密」と「復讐の女神」の関係も、それが当てはまると思う
んだ。
別段、「カリブ」が傑作とは思わないけど、いかにもクリスティらしいコース
にきちんとおさまって、心地よく感じたので、俺の個人的評価は良い。でも、
「直球」だけに、全盛期にくらべたら球威が落ちてるの目立つじゃん、って言われた
ら、それはそうなんだ。
477 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 13:29:41.40 ID:/Y96JYF3
マープルの3部作、最後だけ書かれず未完に終わったけど、
「カリブ海の秘密」「復讐の女神」の間に「バートラム・ホテルにて」を足して旅行もの3部作にしてもいいんじゃないって思わなくもない
478 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 16:20:47.04 ID:85TGG+yO
>>476 球威は落ちているかもしれないけど
オリックス・ブルーウェーブの元エース、星野伸之(知らないかなw)のストレートのごとく
打者(読者)を幻惑してくるから油断がならない。
479 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 16:48:12.27 ID:85TGG+yO
>>477 でも「カリブ海」と「復讐の女神」とは作品的繋がりがあるけど、「バートラム」はないから。
480 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/10(日) 16:54:03.85 ID:DegtL/Zm
まあ、ナイルの客観的評価に関しては、
文春東西ミステリベスト100(86年)→ランク外
早川ミステリハンドブックランキング(91年)→ランク外
ちゅーことである。
「個人的に好きだけど」ぐらいの評価にしておけば、
問題無かったのにな(w
ジェーン・シリーズはアウェイの戦い(?)が続く後期作品も、
それぞれに楽しめるものはあり。
善意・悪意渦巻く人間社会の縮図らしいセント・メアリ・ミード主舞台で、
もう1本長編を書いて欲しかった気はしている。
481 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 17:11:06.44 ID:jSbXHmSu
図らずも自らパクリ元を晒す書斎であったw
482 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 17:17:46.92 ID:ekF2Zqqu
>>474 ちなみに「ナイルに死す」の客観的評価は
新潮文庫版の解説に引用されている海外での書評や
ファンクラブ会員によるベスト10等を見てもわかるようにかなり高いもの。
全ミステリ作家全ミステリ作品から選ばれるオールタイムベスト等ではさすがに
「アクロイド」や「オリエント」「そして誰も」といった凄玉のほうが票が入りますが
まさかそういうものに入らないから駄作だなどとは誰も言わないだろうね。
もし言う奴がいたならそいつはよほどの馬鹿だ。
483 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 17:25:41.51 ID:9tv4WY4n
馬がついに馬脚あらわしたな。文春にクリスティ何作はいってんだよ。
3作だろ。お前がすきな予告殺人入ってるのか?www。
ランクインしてないからといって、
ナイルに死すのなんの客観的評価にもならんわ。
権威にすがる先がおかしいんだよ。馬鹿。
484 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 17:35:49.99 ID:ekF2Zqqu
>>482の後半部分に補足。
わかり易く野球に例えるのならw
投手の通算勝利数ベスト10圏外だからといって
通算215勝の村田兆治や同じく206勝の江夏豊が「一流とは言えない」と言い張るようなもので
絶対的評価と相対的評価をごっちゃにしてはいけないということだよね。
485 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 17:39:06.46 ID:c3I38V83
超一流でないことは証明されたし、ヲタもそれを認めざるを得ないところまで後退したわけだ(w
486 :
483:2011/07/10(日) 17:43:35.83 ID:9tv4WY4n
25年も前の文春ミステリーベスト100(しかもこれオールタイムベスト100ですぞ)
を金科玉条のごとく権威として振りかざし、ナイルをくさすとはとは、
どういう神経なんだ。うすうす、馬のネタのよりどころではないかと
思っていたがやはりそうだっか。。
487 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 17:58:02.17 ID:tWK/yZuK
みなさん、乗せられてきてますよ。
わざとみんながカチンとくることや果てはネタバレで相手にしてもらおうと必死なだけ。
ネタバレは削除依頼、あとは反論する価値のない相手なんだから無視無視。NGワード登録推奨。
488 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 18:03:05.62 ID:zY6+vSps
「初学者」かよwww
でもまあ、「象は忘れない」と「復讐の女神」が、実質上、それぞれの
探偵の最後の事件というのは、結果としてだけど納得できる。
完成度とは別に、ファンのある種の感動を誘う小説になってる。
でも「運命の裏木戸」だけ、俺は駄目なんだ。書いてくれただけで良いよ、
って頭では考えるんだけど、ああもうクリスティ駄目だ、って気もちが強くて。
「裏木戸」ファンの住人がいたら、スマン。
489 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 18:08:34.02 ID:ekF2Zqqu
>>488 「運命の裏木戸」はねぇ…あれはちょっと弁護できないよ。
序盤は引きつけられるものがあるんだけど
それ以外の部分が…
490 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 18:52:05.58 ID:fdlCbQkc
今更ながらここ最近のスレの流れを見ていると
荒らしはスルーに限る
荒らしを構う奴も荒らし
というのが実感できた。
491 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 19:03:33.06 ID:85TGG+yO
「運命の裏木戸」は結局(メール欄)が結論だからね…
492 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 19:08:50.55 ID:YeWmVRqv
まあ暑い休日の午後だからヘンな虫がわいたら殺虫剤をまきたくなる
気分になる人もいますよ。
このスレはたってからひと月以上、ほとんどの人が真摯にかつ軽快に
クリスティの茶飲み話を楽しんでおられるよい空間でしょう。たまに
窓の隙間からヘンなものが飛んで来てもだからといってこの空間にいた
普通の人たちが悪いんだから責任取れとか言いだすのも無粋な話です。
ちょっと腹の立つことは「弁護しにくい作品」などを的にして、愛情を
込めて斬るくらいの感覚でお茶菓子代わりに語りましょうよ。
まだまだここは楽しいスレの水準を保っておられますよ。
493 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 19:13:55.37 ID:4a5sxSkk
>>492 最近は楽しく読ませてもらっています。ありがとう。
494 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 20:11:45.73 ID:85TGG+yO
「運命の裏木戸」で例のメッセージが書かれていたスティヴンスンの「黒い矢」
どんな作品か読んでみたいけど邦訳はされているのかと思って調べたら…
「二つの薔薇」というタイトルで岩波文庫にあったよ!
しかも積ん読したままだよ!
リクエスト復刊のとき買ったきりでそのままだったよ!
もう10何年も前のことだけど
いまとなってはいい思い出だなあw
495 :
名無しのオプ:2011/07/10(日) 21:57:52.54 ID:79i6FeGX
>>479 結局誰かが批判的な論評しているのではなく
「〜に入っていない」という消極的な理由なのですか
でも論だと
そのランキングに入ってる作品は傑作だとして
入っていないその他多数は駄作ということにならないか?
もっと説教的に批判してる論評を、書斎さんならご存知だと思ったが・・・
496 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 06:42:33.03 ID:uyF+Acij
ミステリー的には大したことないけど「第三の女」が好きだ
殺人が起きたかどうかもわからない状況で死体を探しにいくっていうプロットが新鮮で面白い
何かを探しにいくっていう話が好きなのかもしれない
497 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 06:52:42.57 ID:gAnnbz6w
>>495 わざわざageて絡まんでもいいよ。それにアンカ違ってね?
どんな作品でも、万人が無条件に褒めたりはしない。
だから当然、「ナイルに死す」に辛いコメントをする識者だっている。
(賞賛の声にくらべれば、少数派だが)
過去に目にした中でパッと思いつくのは、都筑道夫と二階堂黎人。
ただ、このお二人、基本的にクリスティ自体があまり好きじゃないんだよね。
(都筑氏の場合は、過去形になってしまうのが悲しい)
だからそのコメントも、クリスティ嫌いの本格ファンの典型的な声、みたいな
感じで、へえ、楽しめなくて残念でした、としか思わなかった。
そもそもクリスティに「説教的に批判」できる作家・評論家とか、いるのかいな?
具体的にプロットの弱点を検討することはできても、「説教」ですぜ、旦那?
498 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 07:02:13.90 ID:KfVUndKa
確定的なことは言えんが、おそらく説教してる相手はクリスティ本人ではなく
クリスティファンなんだろうからそれもありだろう
俺はクリスティ作品が叩かれるのは漫画で言うとワンピースが叩かれるようなものだと考えてる
内容ではなく売り上げ的な意味で
499 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 08:31:45.20 ID:oT9E0416
蛇足だろうけれども、ヘンな人に関してはなぜかアンカーが一つズレるみたいだ。
これまでも「>>」の番号が一つずれている書き込みがずいぶんあったから。
ネタバレで連続あぼーんされたのが影響している専ブラがあるのかも。失礼。
500 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 08:54:08.80 ID:gAnnbz6w
>>498 すまんが、話が噛み合ってない。
「説教」云々は、
>>495の(率直に言って)不的確な表現を皮肉ったもの。
なので、具体的に「おそらく説教してる相手は」とか言われても、???
クリスティは売れているから叩かれる、というのは、一般論としてはある
かもしれないが、当面のスレの流れとは関係ないと思う。
501 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 09:02:55.52 ID:gAnnbz6w
>>499 ご指摘サンクス。
まあ、ageてる時点でねえ。
それを承知でレスした俺も悪い。
なし崩しに「先生と生徒ごっこ」が始まりそうで、親指がうずいたw
今後は、疑わしきはスルーでいく。
502 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 11:34:14.10 ID:cWOIM258
今日はじめてクリスティスレに来てざっと読んだけど、
実におばちゃん臭いスレだな
ミステリは女性ファンが多く、
その中でもクリスティには特に女性ファンが多いが、
しかも年齢層が高いんだよね
おばちゃんやおばあちゃんだらけ
503 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/11(月) 12:45:41.21 ID:xXHT/fCq
>ファンクラブ会員によるベスト10等を見てもわかるようにかなり高いもの。
はい、これ来ました(w
会長さんは俺と同見解な面もあり、それなりのシンパシーは無くもないのだが、
まあ、オタの見解程度でしょ。
とにかく、このスレのナイル賛美ぶりを見る限りでは、オールタイムベストとはいえ、
ナイルが100位以内にもランクインしないのは不可思議としか言い様がない。
「俺は好きだが」程度に止めておけばいかが?
504 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 12:47:05.98 ID:c5E1EYXl
俺、おじさんだけど、これから
>>438-442を参考にミス・マープルを読むのだw
火曜クラブ、牧師館、予告殺人くらいしか読んでなかったので妹にどさっと借りてきた。
ハヤカワ文庫は刊行順と発表順はバラバラだな。やはり原書の発表順に読むべきかな。
まずは「ポケットにライ麦を」にした。楽しみ楽しみ。
505 :
可愛い奥さま:2011/07/11(月) 13:25:47.67 ID:BL8zYEnq
>>502 >ミステリは女性ファンが多く
へ〜、ほんとうかしら? この板で?
>しかも年齢層が高いんだよね
ボケてるお爺ちゃんはいらっしゃるけどw
あなた、まだまだ洞察力がたりないわ
ちゃんとクリスティを読んでから、またいらっしゃい
とりあえず、逝ってよろしくってよ
506 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 21:16:17.08 ID:Ddfbh2Zd
「説教的に」は「積極的に」の誤植だろう。
507 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 22:28:06.98 ID:1kRoxksc
ドラマからクリスティに入っている人も多いので、ブログ検索をかけても
一般の人の評判はいくらでも見られるよね。ありがたい時代だ。
>>497のお二人、とくに二階堂氏なんかは、確かに少年マンガ好きが世間で
売れている少女マンガを、少年マンガの文法の立場からケチをつけている
みたいで、微笑ましくもあるのだけどだからといって作品の否定になっては
いないような気がするのですよね。
508 :
名無しのオプ:2011/07/11(月) 22:32:17.02 ID:1kRoxksc
世間でクリスティをズラッと揃えている女性で、「謎解き」「犯人当て」の
興味で読んでいるっていう層はどの程度を占めているんでしょうね。
あのミステリ作家としては異常に幅の広い読者層は、絶対謎解きを
無視して読んだり再読したりする時なんかの、ヒロインやキャラクターの
葛藤や愛憎を楽しんでいる人達に支えられているとはやはり思いますが。
中期以降のクリスティの凄さは、そういう人たちに愛読書としてずっと
抱えて放させないっていう魅力を持たせたことにあるのは確かなので
しょうけれど、それがまた単純じゃないですけどね。
さて久しぶりにスーシェ版の「ナイル」を見ます。楽しみ楽しみ。
509 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 10:01:23.76 ID:eDGxB97u
上にもあった「スリーピング・マーダー」が実はいつごろ書かれたのかって
その後調査は進展したのかな、ってこの話題はアウトなのか。自粛します。
しかし「ナイルに死す」がマープルものとして構想されていたっていうのが凄い。
当時のマープルってどんなパワフルキャラとして設定されてたんだというw
510 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 11:04:20.25 ID:1l71pH6Z
>>506 ってふうに、「本人」がsageてコメするのが普通だと思うんだがねえ。
でも、ネットで「誤植」とか言いだすと、ますます日本語が不自由な人
ってことになっちゃうからなあ。
最後は、わかりゃあいいんだよ、とキレたことがありましたw
511 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 11:28:36.51 ID:1l71pH6Z
>>509 クリスティー好きの女性で、ガチガチの論理で固めた作品はウソだから嫌い、
ってヒトを知ってる。トリックがどう、犯人がどう、じゃなく、人物の絡み合い
や心情表現を買ってるみたいだった。
ちなみに彼女がとくに好きだといってたのは、「杉の柩」。「スリーピング・
マーダー」とか「終りなき夜に生まれつく」も褒めてたよ。
512 :
511:2011/07/12(火) 11:33:01.73 ID:1l71pH6Z
ごめん、アンカーミスった。
>>508へのレスです。
513 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 12:09:07.57 ID:D13Xl1W8
その女性、「忘られぬ死」とか「無実はさいなむ」とかも好きそうだな
514 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 12:29:45.00 ID:QOhWYQW1
いちいちネットの書き込みで訂正とかアフォとしか言いようがないわな。
たかがというものだ。製本される際には校正されるんだしな。
515 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 13:03:01.80 ID:tAdpgs/N
頭と性格が壊れているゴミって
本当に予想通りのことしか
言えないんだな。本気で笑って
しまったよ。
あ、一人ごとだから気にしないで。
516 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 13:26:54.00 ID:XsY8YaUC
>>509 向こうでは、例の関連書の続編もでたみたい。追加情報とか、あるといいね。
「ナイル」とポアロって、はまりすぎで疑問をもったことすらなかったけど、
マープル版(!)もそれはそれで・・・読んでみたかった。
517 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 14:42:37.02 ID:8Ahyfap4
518 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 16:17:29.81 ID:p06hACkK
煽ってるだけのは相手にしないでスルーしましょ。それが一番こたえるんだからw
マープル版ナイルで思ったんだけど、マープルって裕福なんですかね?
ナイルの舞台ってかなり金持ちばかりだよね。
ちょっと下層な連中の船室は下甲板という設定だったし。
お金持ち設定のポワロはいいとして、マープルが加わるとすると親戚がらみかな?
519 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 16:36:48.65 ID:PVaX9BVu
みなさん、釣り針にご用心。
>>516 まだ出てない。9月の予定だよ。
>>508 うちの奥さん、結婚して引っ越してくるとき、ダンボールに入れて
クリスティの文庫をどっさり持ってきた。
時代背景やらライフスタイルやらの、英国風に惹かれるらしい。
何回も読み返してる。年齢とともに読み方も変わるそうな。
こっちとは評価が合わないんだけど、やっぱり、中後期の悪意が
入ってきてるのが良いみたい。
520 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 16:51:39.10 ID:PVaX9BVu
>>518 「親戚がらみ」だろうね。
デアゴの「名探偵ポワロ」で、とりあえず「ナイルに死す」を買ったら、
解説のマガジンにこう書かれてた。
裕福なイギリス人にとって、ナイル川クルーズは英国の冬を避ける理想的
な過ごし方だった。
実際のツアー代金は39ポンド以上、当時の一般労働者の給料3ヶ月分に相当
したんだって。
521 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 17:56:05.09 ID:p06hACkK
>>520 サンクス
ということは夫婦だと100万円ぐらいの感覚かな。
年金ぐらし?のマープルにはきついというのもポワロにした一因かも。
522 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 20:26:58.59 ID:hL069iJ+
523 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 22:21:37.12 ID:jvR+h6Du
「複数の時計」読んだ。これは今まで一番の駄作だった。
クリスティさすがに老いたりか。。
524 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 22:53:09.91 ID:dc21JU2R
>>516 >>519 そっかー、さらなる最新研究成果が見られるかもしれないんだ。
割と早く翻訳されていたから、今回も期待しちゃう。
あと奥様の愛読書としてのクリスティ、やっぱりわかるなあ。
ドキドキ風味の加わったハーレクイン・ロマンスとして読んでいくうちに
中後期の作品のあの苦みと重さが加わっていったものに捕えられたら、
もう手放せなくなってしまうという。
男女としても評価のズレは当然のこととしてお大事にかつお幸せに。
525 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 22:54:18.81 ID:2S6SkUV1
そうか
>>523は「フランクフルトへの乗客」や「運命の裏木戸」は未読か…
526 :
名無しのオプ:2011/07/12(火) 23:03:29.75 ID:jvR+h6Du
うむ。読んでない。「複数の時計」以下というのは恐ろしい。。
527 :
名無しのオプ:2011/07/13(水) 03:28:53.22 ID:NZuJBPNZ
複数の時計は時計を置いた動機以外は面白かったんだけどなあ
犯人も意外性あったし、スリラー要素もあって面白かった
まあ肝心なとこが駄目だと駄作の烙印を押されても仕方ないか
528 :
名無しのオプ:2011/07/13(水) 07:54:14.20 ID:zFs8++xZ
時計なんて置かなきゃよかったのにな。
529 :
名無しのオプ:2011/07/13(水) 18:11:16.19 ID:3b785HN9
クリスティ的にはちょっとしたパターン破りのつもりだったかもしれんが、
完全に外したな>時計
530 :
名無しのオプ:2011/07/13(水) 19:15:27.30 ID:tSrZQgNq
最近、クリスティ文庫が改訳、新訳される傾向にあるみたいだけど
計画的なものなんだろうか
カバー、装丁は不統一になるけど
より良い訳になっているんだろうか
531 :
名無しのオプ:2011/07/13(水) 19:31:09.75 ID:kC84/dRK
基本的に一番最初に読んだのがその人にとっての一番良い訳
532 :
名無しのオプ:2011/07/13(水) 22:20:13.28 ID:0nJUOE7o
「ポケットにライ麦を」、やっとマープルが出てきたのが第13章。
初登場作を含む初短編集は「The Thirteen Problems」。
意図的なもんかもしれないなあ。
533 :
名無しのオプ:2011/07/13(水) 22:32:58.53 ID:gfmE6sGP
時計がいかんかった。ミスディレクションにもなっとらん。
534 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/13(水) 23:45:17.06 ID:bcWcCfRq
クリスティ人気の因として、「残酷でない」「ハートウオーミング」等の評が
あるが、概観するとこれは違うとわかる。
前者に関しては、
あっさりと書いているだけで、例えばABCの犯行動機・方法の鬼畜ぶり、
書斎の死体のJK遺体焼殺・・・等々枚挙に暇がない感じだし、
後者に関しても、後期には人間の心の闇を抉るような作(満潮、スリーピング等々)多数。
マエストロ鮎はクリスティに関してはあまりコメントしていないけど、
ミステリとしては不出来な「複数の時計」に対する批判的作があの短編なんだろうな。
「謎解きミステリとしてちゃんと書けや」という。
535 :
名無しのオプ:2011/07/14(木) 06:47:00.57 ID:1nVt35if
え〜っと、事実関係の確認ね。
日本は広いから、まにうけてしまう人が二、三人はいるかもしれないので。
鮎川哲也「五つの時計」(「宝石」昭和32年(1957年)8月号、掲載)
アガサ・クリスティ「複数の時計」The Clocks(Lond., Collins, 1963年、刊行)
あとは各自、ご判断のほどを。
間違いは誰にでもあること。皆さん、不容易な書き込みには気をつけましょう。
536 :
535:2011/07/14(木) 07:25:07.12 ID:3IdWnNTH
×不容易
○不用意
言ってるそばから、ね。スマヌ。
537 :
名無しのオプ:2011/07/14(木) 07:59:59.69 ID:YVea9bIM
>>535 指摘はもっともだが、荒れるから、以下のようなレスはスルーよろしく。
1. 「誰もその短編だといってね〜だろ、ヴォケ」
2. 「タイトルをあげてのネタバレはやめろや」
頭の悪い人が、短絡的に「複数の時計」から連想できる鮎川短編なんてソレしかないし、
タイトルをあげても、関連性がなくなんらネタバレにならないことくらい、ここの住人
は承知している。
むきにならないよーに。
538 :
名無しのオプ:2011/07/14(木) 09:18:53.28 ID:c+BXGDFw
>>535 交通整理お疲れ様です。
NGにしていて見えないから何のことだかよく分からないという方は
スルーしていただいて何の問題もない話題ですから無視してよいかと。
この話題はこれできっちり締めがつきましたから。
539 :
名無しのオプ:2011/07/14(木) 09:58:11.87 ID:Yw/tcQON
>>530 ポケミスのカーなんかを優先して欲しい気がするけどな
540 :
名無しのオプ:2011/07/14(木) 18:32:21.71 ID:oqZqzkb+
>>533 殺人が単なるロマンスの成立要因でしかない
作品も結構あるよな
541 :
名無しのオプ:2011/07/14(木) 21:47:45.70 ID:pUM2N3Vu
そういう生ぬるいとこが嫌いではないのだが、複数の時計はあんまりだった。
クリスティで俺がだめたところは
・変装
・地の部分で平気で読者をだます。
というところだな
542 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/15(金) 01:08:17.10 ID:eMPGobAY
>・変装
これはマジで笑えるというか、ガクーリと来る作も多いよな。
まあジョンの代表作Kも同様だけんどね。
543 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 01:36:47.42 ID:1JdqAPqd
>>541 シタフォードだったか、小森健太朗がその点について誤訳を指摘しているのがあった
544 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 01:55:35.61 ID:2g+Pi/la
>>534 鮎川は『朱の絶筆』で作中人物の口を借りて、クリスティを「生ぬるい」と言っているわな
本格ガチガチ度に関してだが
545 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 06:49:58.46 ID:Nd5J5O2t
茶色の服の男を再読中
やっぱ面白いわ
冒険ものの方が再読率が高いことに最近気づいた
546 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 08:27:59.14 ID:vL8lXOu0
>>541 「地の文で」、これ大事なポイントだけど、半可通がアンフェアと騒ぐ
ときに持ち出しやすい。貴方が、と言ってるんじゃないよ。
たとえば
>>543が書いてるように、「シタフォード」のある人物の内面描写
がアンフェア、という指摘は、二階堂某が一種類の訳文に依存したための
誤解だった。
「地の文」を含むそのシーンが、誰の視点で書かれているか、そこから検討
しないと、うかつにフェア、アンフェアの判定はできない。
特定の場面であざといミスリードをしても、きちんと真相にいたる伏線や手掛
かりに留意されていれば、作品としてはフェアだと思う。
特に貴方が「地の文」で気になったのは何かな?
547 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 08:44:23.58 ID:d8+4jLLc
まず。スリーピングマーダー。シタフォードもそうだけど、誤解なの?
おれはアンフェアだとおもった。
548 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 08:49:55.02 ID:1GPBK8AI
>>544 それこそ少年漫画ファンが少女漫画につけてる文句みたいだなw
確かに佐野洋の言う「コーヒー好きとしてよりコクのあるコーヒーの
入れ方飲み方を求める」ようなミステリ好きには、なんでもっと
コーヒーらしいコーヒーにしないんだ、ってのは分かるんだけど…
>>545 結局そういうことなんだよね、世界中でクリスティを愛好している
人たちにとっては。「茶色の服」は以前ある人が、若い頃読んで以来
大好きだったのだけどある年になって急にこっぱずかしくなったと
言っていたのがおかしかった。でもそういうものの方が「よくてきた
ミステリ」より広く長く読まれるのもまた事実なわけで。
そういう点での代表作「ナイルに死す」なんてやっぱり隅から隅まで
実によく気をつかって書かれてる巧緻の大作だもの。デアゴのスーシェ
ドラマシリーズで第一回配本に選ばれるのも無理ないというか。
549 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 09:03:25.26 ID:1GPBK8AI
>>546 「葬儀を終えて」「死との約束」なんかでも、地の文の描写を「確定事項」と
とらえるとミスリードになる、という話はよく出るね。
それを「だれそれの目にはそう見えた」と一文一文で断らなきゃいけないか、
ある章のこの部分は見た目は三人称だけど歴然とある人物の視点を主体として
描いているから実質一人称として読むべきだと読者が判断すべきなのか。
微妙なところではあると思うけど。
550 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 09:03:28.96 ID:vL8lXOu0
>>544 鮎川氏が評価していた女流本格は、ロジャー・スカーレットだものなあw
氏の「独断と偏見」は、ファンならニヤニヤしながら、わかるわかる、と
楽しめるけど、鵜呑みにする本格ガチガチ信者みたいのを輩出してしまった
「罪」もある。
ひところ氏と親交のあった田中潤司(クリスティ・ファンとしての凄さは、
知る人ぞ知る)には、もっと教育的指導w をしておいてほしかった。
551 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 09:29:52.84 ID:vL8lXOu0
>>547 ああ、「スリーピング・マーダー」かぁ。う〜ん、これはすぐに弁護できん。
悪いが宿題にさせてくれ。読み返して必ずコメする。
「シタフォード」は、犯人があの一連の行動をやっておく必要はあると
思う。問題はその描写だよね。その点に関して考察したのが、小森健太郎
の「アガサ・クリスティ論 誰がニュアンスを殺したか?」(「英米文学
の地下水脈」所収)。とても納得できる内容だった。
552 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 09:43:20.83 ID:U6tMchIF
>>541 変装は俺も本当に気づかれないのか疑問だったけど、例のドラマ化を見たらあり得るかもしれんと思った。
原作読んでないうちの嫁さんは○と○が同一人物なんて全く気がつかなかったもの。
なんか違和感感じても普通は歳月のせいだと
思って、まさか別人だとはなかなか思い至らないだろうよ。
553 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 09:48:27.14 ID:vL8lXOu0
×健太郎
○健太朗
>>549 別に難しい問題でもないと思うよ。
基本的にクリスティは、作者が語り手というスタンスはとらず、多元描写でも
シーンごとに視点人物を限定している。
その章、ないし節で某人物の眼を通して出来事が進行し、かつ某の意識に言及
があれば、それはもう客観的な文章ではなく、某視点とわかる。
その場面で「Aがやって来た」と書いても、やって来たのはAに化けたBかも
知れない。某がそう思って見ただけ。
作者が、BがAを装っていた手掛りを提示できれば、なんの問題もなし。
554 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 10:26:38.46 ID:1GPBK8AI
>>553 確かに上に挙げた作品なんかでも、章が変わった途端にさして意味が
あるとも思えない主体の転換が行われて、「ハイハイさっきの章は
あの人の主観ですよん」と念押ししているところはありますね。
その後にもしつこく状況証拠を伏線として置きまくって、再読の際の
感嘆と「してやられた感」を増幅してくれているのですが。
ただないものねだりをすれば、クリスティの伏線はポワロがなにかと
「手がかりが五つあります。私の靴のつま先の角度、つぐみのパイの
大きさ、昨晩上演されたオペラの主役」などと思わせぶりに繰り返す
割には、「そんな簡単な手がかりなら見つかった瞬間に警察とかが
「これは○○に使われたんじゃないか」
「これは○○が持ち出したんじゃないのか」
とか言いそうなのに、解決篇に至るまで誰一人それを話題にしない
というのはそりゃないだろと言いたくなる、というのはあるんですよ。
普通絶対「これはこういうことじゃないんですか」「イヤ、こうとも
考えられるんじゃないのかね」みたいに検討するシーンを作りたくなる
ものなのですが、その辺がコテコテ好きの鮎川氏なんかが物足りないと
感じる部分なのかもしれませんが。
555 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 11:48:25.61 ID:T1L0WfOR
ただ
>>544 そいつにレスをつけて欲しくないんだけど。
556 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 12:12:10.46 ID:MyTT4vEN
指摘する必要もないよ。馬鹿も馬鹿へのレスも淡々とスルーしましょ。NG登録推奨。
>>554 ポワロの「手がかり(疑問、謎)が五つあります」って、
「この人なんでそんなことにこだわってるんだ?名探偵もボケたか」
という感じで、真面目に取り上げられない場合が多いから、
捜査陣が検討の対象にしないのには、あまり違和感はないんですが。
557 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 13:14:43.42 ID:Bec8k+DP
>>554 作中探偵と読者が推理を競う、クイーン式の書き方とは確かに異質だよね。
ただ、いわゆるpure detective story でも、クイーンの書き方はいっぽうの
極だと思う。
もういっぽうに、手掛りを提示しながらも作中探偵を使って読者を瞞着する
クリスティやカーの極があるわけで、あとはもう、どっちの芸風が好きか、
だと思う。
中間の、探偵役と一緒に読者が手掛りを発見していく書き方(クロフツだったり、
謎解き型の警察小説やハードボイルドの行きかた)を一番好む向きもあるだろうし。
558 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 14:46:02.23 ID:1GPBK8AI
まあほんとに好みの問題でしょうね。
前にも書きましたけど、クイーンもカーも解決篇で伏線をおさらいして
あそこにこういう証拠があった、あの時犯人はこうしたっていうことを
これでもかと見せ付けて、解決篇そのものをエンタテインメントに
しちゃうんです。それが好きなんですけど。
いっぽうのクリスティは伏線をポワロが採り上げるときも解決篇で
まとめる時も至極あっさり片付けて「生ぬるい」とも感じるのだけど、
全編を再読すると、解決篇でも拾い上げられなかったささやかな
記述に恐ろしいほどの仕込みがつるべ打ちされていて痺れる。
特に登場人物の感情の機微に関しては、その場その場でカタルシスを
感じさせるより読み返してジワジワ来る方が繰り返し読む楽しみに
なるのは間違いないらしくて、ずっと手元において何度も読む人が
いるっていうのはそのせいなのでしょうね。
559 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 15:05:55.87 ID:H8EU5Ctj
無茶な変装と言えば、
リレーミステリ漂う提督での真相予想でも、
変装ネタを入れ込んでたりしてて、実にクリスティらしかった。
560 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 17:01:58.64 ID:mw813UTl
>>559 各作家の予想解決篇のなかで、いちばんビックリした。
しかし、いくらなんでも・・・アレは無茶だわw
561 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 21:20:07.60 ID:d8+4jLLc
変装じゃなくても、入れ替わりなりすましとかよくあるでしょ。
わからないかも知れないけど、それやったら何でもあり
のような気がするんだよなぁ。
562 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 21:28:30.80 ID:Cbs8x1Cg
そういうことが成り立つ=入れ替わり成りすましに気付く人間がいない
ということが明確にされている場合はその限りではないけどね。
563 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 21:44:16.36 ID:d8+4jLLc
そう、その辺が甘いと首をかしげる作品になる。
マープルものの傑作とよばれるものも、俺にはそうだった。
564 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/15(金) 22:59:53.52 ID:T8+lCoUE
変装ネタでいえば、エルの代表作にも観察眼に優れているはずのドクターが
見てわからんか?ってのがあるな。
ミステリが好きでない者が一番拒否反応を示すのがこのネタかと思う。
とかく極端で強引な展開になりがちゆえであろう。
その意味では、エル以上にアガサやジョンは彼氏・彼女らに多くの
攻撃材料を与えてしまっているとも言い得る。
565 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 23:16:09.00 ID:Cbs8x1Cg
>>563 ひょっとすると(メール欄)かな?
それなら俺もその辺の説明が少し弱いんじゃないかと思った。
566 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 23:18:38.07 ID:1JdqAPqd
>>565 マープルものじゃないだろ
メ欄につられてないかw
567 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 23:21:19.40 ID:Cbs8x1Cg
>>566 ああごめん、マープルものだったね。
俺自身が首をかしげたものをあげてしまった。
568 :
名無しのオプ:2011/07/15(金) 23:29:01.94 ID:d8+4jLLc
それも、確かに納得できない作品だね。
俺は甘いと思ったのは、マープルの傑作といわれるもの。
そんな、○○の入れ替わりが、何年もばれないのかと。
569 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/16(土) 01:17:02.95 ID:80eV0RNq
結局、あの「首かしげ」は俺の言説に同意か(w
向きまで記憶はおかし過ぎでしょ。
570 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 07:17:59.01 ID:YSC9T59Z
>>568 言いたいことは、理解できる。「男の論理」からすれば、リスクが大きすぎだものね。
ただ、クリスティとかクリスチアナ・ブランドみたいなタマになると、リスクに躊躇
しない犯人像を提示できてる、と俺は思う。ゼッタイ騙しぬいて見せる・・・万一、
勝負して負けたら、そのときはそのとき、と腹をくくった○の強さ、怖さ。
深読みかな? でも、「自伝」を読むと、クリスティのパーソナリティは、あきらかに
そのタイプなんだよね。実はチャレンジャー。
犯人補正はマイナス、という評価はけして間違いではないけど、まあこういう視点も
あると思って、将来、該当作品を読み返してもらえると、嬉しいかな。
571 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 10:21:31.09 ID:9tf8slVg
うん。基本的にクリスティ好きなんだよ。ミステリとしてのレベルも高いし、
リーダビリティもあるし、突出した傑作もある。
カーと比べれば隙がない感じ。ブランドに比べれば、ぬるいところも嫌いではない。
ちょっと、読者をだますのにあざとい手法つかうときのやり方が、いくつかの作品に
散見され、世評と俺の評価がちょっと違うだけかな。
572 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 10:25:14.61 ID:e1rC3SX/
>読者をだますのにあざとい手法つかうときのやり方
入れ替わりや成り済ましも、基本そのバリエーションだろうね。
実際にそれが可能かどうかというのは別の問題で
それほどのリアリティはクリスティ自身最初から必要とは思っていなかったのかも。
573 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 12:32:46.40 ID:8jx6YAeU
>>568 そのマープル作品が俺の考えてるやつなら、
一人が成りすましに共犯で、その他が何年も会ったことない連中ばかりじゃなかったっけ
574 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 12:42:48.09 ID:9tf8slVg
それそれ。一応何年ぶりという形になっているけど、その間知り合い、友人
にあってたらどうするのかなと。それに対してのエクスキューズが、半ページ
ぐらいで、わからないものですよ!と書かれていてもなぁと。
575 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 15:14:40.40 ID:R8H7WUxl
戦後の乱歩正史じゃないけれど、間に大戦がはさまっていることが
言い訳になっている部分がなかったっけ。
階級や社会的地位なんかのコミュニティが崩壊して、今までならば
当然顔を合わせていたはずの人たちとの交流を断ち切り、新参の
階層の人たちとだけ付き合いを続けるってことが可能だというのが
言いわけになっていたような気がする。
ま、やっぱり無理なのは無理なんだろうけどw
576 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 16:27:46.50 ID:8jx6YAeU
>>574 だからこそそんな事態になって犯行を起こす羽目になったんじゃ
犯人にしのぎきれる勝算みたいのがあったのかな、読み返してみないと
577 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 16:38:52.53 ID:8jx6YAeU
あとそうそう、「メール欄」なら簡単に成りすませるってのもクリスティに限らずあるな
俺だったらたとえばそれの同窓会に行けといわれても無理だなあ
578 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 16:47:47.81 ID:9tf8slVg
なるほど。俺も読み返してみるかな。
同じネタであっても、逆にばっちりはまったのが、ボアロ中期の傑作。
職業で事前にネタ振りしているし違和感なし。トリックも含めて、
職業に関係しており文句なしの傑作。
579 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 20:42:37.64 ID:Y+EOrtDc
「5匹の子豚」。
関係者1名が傷ついて後で揉めるだけの真実を暴露して放置するだけのは
ポアロに唖然。
横溝正史の金田一だったら、関係者が傷つくのを恐れて敢えて言わないと思う。
それに、あの時点で特に暴露する必要もない。
依頼人は自分の境遇(母親の罪)を受け入れているし、真犯人はそれなりに
報いを受けている。
580 :
名無しのオプ:2011/07/16(土) 21:14:10.06 ID:qm/qKBjL
あれで報いを受けたとは思えないけど。
581 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/17(日) 10:27:00.11 ID:sQ41rCeJ
このスレで「アガサまんせー!」の方向性になるのは仕方ないが、
P・Dがアガサを好まずドロシーを評価しているのが、
かねてから今ひとつ腑に落ちないものがある。
後期作品なんかはP・D好みのものが多い気がするのだが。
初期のトリッキーな作の印象が強いのであろうか。
582 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 12:26:18.66 ID:gVb3bMYJ
ヒッコリーロード、つまらなかった
麻薬の話いきなりすぎ
583 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 14:17:07.34 ID:F1iI/r/h
頭吊一周年記念祭絶賛開催中!
>731 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2010/07/21(水) 22:44:12 ID:hM6kQSSM
>初学者にSS読破しろってのは無理有り過ぎでしょ。
>「めくら頭吊」のような怪談めいた作もあるが、わりとバラエティに富んだ
>ジョンの短編集は意外に初学者向きかもしれぬ。
584 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 17:16:19.22 ID:SCw8rrKi
邪悪の家読了。読み始めてすぐに、これは「エンドハウスの怪事件」か!
と気づくも、ほとんど覚えていなかったので楽しく読了。
終盤の逆転もあり、犯人当てられず。あまり話題にでないけど佳作では
ないでしょうか。
585 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 17:43:17.51 ID:2jIGtrAJ
>>584 俺も両方買っちまったよw
クリスティーの王道って感じだな
586 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 17:46:57.81 ID:SxIL+w4F
587 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 18:12:01.81 ID:SCw8rrKi
確かに「王道」という言葉がしっくりくるね。そういう意味では、
典型的なクリスティのパターンと雰囲気を味わうには、最適かも
しれない。
588 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/17(日) 23:05:14.96 ID:/ETObQwK
邪悪の家は持ってまつ!
タイトルが怖そうだったので期待し過ぎまつた(^_^;)
589 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 23:15:52.56 ID:SCw8rrKi
うん、ヒッコリーロードも駄作だった。ちょっと安易。
中後期はこれはいかんというのも増えてくるよね。
590 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 23:18:13.96 ID:b1Hp+60x
ヒッコリーロードは電球盗んだ理由というのがちょっと…という部分しか覚えていないや。
591 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/17(日) 23:39:25.61 ID:/ETObQwK
ピッコロリード?
592 :
名無しのオプ:2011/07/17(日) 23:43:09.56 ID:SCw8rrKi
クリスティの凄さは初期からどんどんレベルが高くなっていき、中期に向かって傑作を
輩出しているところ。「そして誰もいなくなった」もかなりたってからのはず。
まぁその一方でご愛嬌の作品もでてくるがそれはそれ。
593 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 00:03:26.66 ID:hTDFw64P
>>590 最近このスレのレベルは上がってきている
さっさと帰れ
594 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 00:36:54.91 ID:6uTfXP5N
いわゆる「童謡殺人」ものを読みたくて仕方がないとき
「ポケットにライ麦を」の次に読んだのが「ヒッコリー・ロードの殺人」でした。
(ちなみにその頃在庫切れだったのか「そして誰もいなくなった」は地元の書店では全く見当たらず、未読状態)
一読して「…違う」とガッカリしたことを覚えています。
595 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/18(月) 01:22:52.13 ID:ysQ75t1v
クリスティスレ崩壊の目撃者としてはこの復興に感動せざるを得まてん
さすが書斎タンとしか言えまてん(/_;)
596 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 05:03:47.54 ID:SdEIIvHa
クリスティは童謡(マザーグース)をよく、モチーフに使うけど直接関係あるのはあまり
ないんだよね。それこそ「そして誰もいなくなった」くらいかなぁ。
597 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 08:55:07.24 ID:IbyKbzwf
>>595 書斎の粘り強い尽力がなければ、アガサスレは崩壊していただろうね。
ミス板筆頭コテとして毎度ながら見事なお手前だ。
598 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 10:14:39.45 ID:r/XlokSc
>>596 そして誰もいなくなったも必然性はないよな
「私はどうしても見立てて殺したかった」みたいに書いてあったから笑ったわ
599 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 10:16:43.96 ID:cJHuXi9g
「杉の柩」の原作とスーシェドラマをそれぞれ見返したけど、いや、本当に
もう「自在の境地」っていう感じだね。もう人物の設定、ドラマのパターン、
語るスタイルなんかが新しいアイデアの奔流となってほとばしり出るのを
職人としての腕が力ずくでねじ伏せて作品の形に整えている時期だと感じる。
犯人とか動機はクリスティを読みなれていた人にははっきり見て取れるものに
なるんだろうけど、それを作品として見せていくプロセスのアイデアひとつを
とっても凄いし、いつものように人の心理の機微の流れのさ中に、豪快な
ミステリとしての仕掛けがドーン!と腰を据えているところ、まあたまらん。
以前「ナイル」で自分のスタイルっていうものに本格的に開眼して中期以降の
怒涛の黄金時代を呼び込んだっていう言い方がされていたけど、一人の作家が
神に選ばれてしまう時代っていうのを感じるよ。
まあ神は気まぐれなのでプイとよそに行っちゃう時期があるのは仕方ないかとw
600 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 12:49:15.72 ID:SdEIIvHa
「杉の柩」結構な作品です。クリスティが、自分の好みなパターン。
こういう作品のことを、佳作といいますな。
601 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 14:00:12.24 ID:Gr+Jf11M
>>598 見立て殺人の必然性の件
童謡見立てに限らず、犯人の行為には「論理的」な必然性がなければ
ならない――というのは、本格ミステリの評価基準として、いわゆる
「都筑道夫以後」の日本のミステリ読者が、金科玉条のようにしてきた
よね。
ただ、どうだろう。
「僧正殺人事件」とか「そして誰も」、あるいは「悪魔の手毬唄」の犯人
たちの、とり付かれたような狂気、「どうしても見立てたい」という「心情
的」な必然性は、読み物としての効果を考えたとき、けしてマイナスでは
ない。本気のベタは強いよ。
もちろん、見立ては何か(たとえば犯人のミス)をカモフラージュするための
偽装だった、というふうに落とす行きかたは、新しいタイプの、変化球的な
多くの傑作を生んだけど、「そして誰も」の直球的な(その意味では、ね。作品自体
はストレートじゃないけどw)迫力は、軽視すべきじゃないと思う。
602 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 14:30:31.94 ID:WrjRAl9B
高山宏の「終末の鳥獣戯画」(「アリス狩り」所収)って論文が童謡殺人について書いてるけど、
一度読まれるとよいかも
ミステリ論とは全く違う観点からのものだけど、なぜクリスティが童謡殺人をいくつも書いたのか
そのあたりを考察してますわ。これがなかなかです。ミステリとしての見立ての必然のも一つ外にある
必然性について語っております(わかりにくいね。まあ読んでくださいな)どうして見立てて
殺してみたかったか、ってのにつながるとは思うですけどね
603 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 14:55:17.68 ID:Gr+Jf11M
>>602 ああ、「終末の鳥獣戯画」。ナツカシス。
昔、雑誌の「EQ」で読んだ記憶がある。当時は、ちょっと敷居が高く感じた。
創元の「殺す・集める・読む」にも入ってたよね。捜して読み返してみる。
でもクリスティって、モチーフとしての童謡(たとえば「五匹の子豚」)に関心
はあっても、サブジャンルとしての「童謡殺人」に執着はなかったんだよね。
604 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 17:24:13.73 ID:SdEIIvHa
へぇ、そうなんだ。皆様、読み込んでるなぁ
どこかの話題にはいれない馬鹿一派を除くと、クリスティスレレベル高いね。
「そして・・」は、童謡殺人なんだが、それにひっかけたインディアン人形の使いかたが、
こなれてると思ったな。
605 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/18(月) 18:34:21.24 ID:bRGKr3l9
>>597 僕はもうこのスレ駄目でつと諦めていたのでつが・・
書斎タンとオニイタンには恐れ入りまつた><
東北の皆さんもこの復興を目の当たりにして勇気を貰っていゆことでそうね
606 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 18:41:58.60 ID:SdEIIvHa
「そして」は、最初の章での人物の描写の仕方が上手いんだよね。
最初に上手に紹介している。これは、クリスティの作品全般に
いえることだけど、特に「ナイル」と「そして」は上手い。
607 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 19:14:54.40 ID:IcEbBbQI
でつまつくんが来たら百人力だよ。
608 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 19:23:06.61 ID:VcA0A5Yo
>>606 「ゼロ時間へ」も仲間に入れてくれ。
簡潔にキャラを立てながら、停滞させずにストーリーを進めていく
うまさね。
つかみはOKの、そのつかみの部分を、退屈に流れやすい人物群像
の配置でやれるのが、最盛期のクリスティ・クオリティ。
彼女に批判的な、後年の英国女流の一流どころより、その語りのうまさは
上だもの。
映画的な演出で、かなり良いところまでその「うまさ」に迫ったのが、
モイーズの「死人はスキーをしない」あたりかな。
609 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 19:46:26.84 ID:SdEIIvHa
確かに。x月x日で始まる序盤で、簡潔に書き分けてるね。いい作品です。
もうひとつ、「白昼の悪魔」もあげておきましょう。
610 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 22:00:16.91 ID:Q/m2by2I
書斎やでつまつくんは2ちゃんに書き込むことがボランティアになっている稀有な例だね。
人格者とはこういうものだろう。
611 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 22:18:24.97 ID:SdEIIvHa
そういった意味でちょっと、野暮ったかたのは「予告殺人」かな。
まぁ、十分水準以上なんだろうけど。
もう一つの流れのスパイ物はどうなんでしょう。
俺、「なぜエヴァンスに頼まなかったのか」ぐらいしか読んでいないので
評価保留なんだけど。
612 :
名無しのオプ:2011/07/18(月) 23:13:34.16 ID:/Ls1QxRq
>>601 確かに推理の点ではそういう変化球もいいんだけど
小説として読んでみると「狂気」である作品のほうが面白く感じるのも確か。
まあ俺の個人的な感想だから異論は当然あるでしょうが。
613 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/18(月) 23:52:55.65 ID:bRGKr3l9
>>610 僕が書き込むことで多少なりとも被災者の皆さんが
励まされたりしていゆのでそうか・・
これかやもボランティア精神を乗っ取り被災者を支援していきたいな・・
614 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 06:13:49.64 ID:Xk2dLYD3
>>613 間違いないでしょう。
ボランティア精神溢れる愛のこもった書き込みです。
615 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 07:36:18.84 ID:JKLKoUJa
>>611 スパイ・冒険ものは、昔に読んだきりで、記憶に頼るけど・・・
「茶色の服の男」「チムニーズ館の秘密」「七つの時計」あたり、いずれも
楽しめたが、この頃のは、振り返ると(みずみずしい)若書きの良さかも。
「ナイルに死す」以降の、円熟のキャラクタライゼーションという点では、
「NかMか」を推薦したい。
「予告殺人」は1950年の作だよね。「予告」自体は良作だと思うが、やはり
50年代になると、作品の水準が安定しなくなってくる。傑作とそうでないの
のバラツキがね。
616 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 07:58:29.17 ID:F18B/D9V
「NかMか」ね。今日買ってみよう。今まで食わず嫌いだったからな。
617 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 16:24:17.13 ID:hvS5vZqo
618 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/19(火) 17:54:25.66 ID:70b2pglw
>>614 そうざないかなぁ、そういう人、いゆんざないかなぁって思ってたんでつ
ミステリ好きの被災者のためにも頑張やなきゃ!
619 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 18:44:31.95 ID:uyg08+Lg
津波で人が死んだことを、よろこんでいた人に
言われたかないんじゃないかな
620 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/19(火) 18:58:17.05 ID:70b2pglw
・・・・・不謹慎な捏造だけは許たないよ・・・
621 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 19:05:06.32 ID:uyg08+Lg
不謹慎な捏造になぜ謝罪したんだ?
622 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/19(火) 19:14:33.14 ID:70b2pglw
とにかく謝ればいじめ地獄かや解放してくれゆと思って・・
623 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 19:45:05.50 ID:Xk2dLYD3
でつまつくんのボランティア精神をスレ住人も見習うこと。
あと捏造をいつまでも突きつけないこと。
624 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/19(火) 20:09:07.67 ID:70b2pglw
僕って鈍な性格だかや・・
自分の書き込みがボランティアになってゆなんて
オニイタンに指摘されゆまでは全く気付かなかったのでつが今は違いまつ
もっと頑張ろうという気持になれまつた
625 :
551:2011/07/19(火) 20:46:09.73 ID:0U079fBw
>>547 「スリーピング・マーダー」のアンフェア疑惑の件
回答が遅れてスマン。
「地の文」で読者を騙すアンフェアな見本として、貴方は同書をあげたよね。
その理由は、かつて二階堂黎人が指摘した「時制の問題」だろうと思う。
つまり、時系列ではA→B→Cと進行するエピソードを、作者の恣意で
B→A→Cと物語ることで、犯人にアリバイがあるように読者をミスリード
している、フェアじゃない、と。
とりあえずその理解でOK、ということにして、次に私見をレスするよ。
626 :
551:2011/07/19(火) 21:02:45.10 ID:0U079fBw
「スリーピング・マーダー」の件(続き)
問題の章は、五つの節で構成されている。
テクストではローマ数字の表記だけど、以下、わかりやすく1〜5で書くよ。
1のあとに2をもってくるのは、そこだけ抜き出すと、たしかにあざとい。
でもね、4にもう一度目を通して欲しいんだ。
警部が証言をもとに、被害者の足取りを整理しているよね。そこで正しいタイムテーブル
が提示されていることに注目。
つまりこの時点で、1と2の時制が逆であることは、読者にもキチンと示されている。
ああいう記述は好きになれない、という感想はアリとしても、作品をアンフェアとする
までにはいたらない、というのが、今回、再読してみての俺の意見。
どうかな?
627 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 21:44:48.84 ID:Xk2dLYD3
でつまつくんのがんばりは必ず被災地に届く。
ヲタは見習え。
628 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 21:57:51.18 ID:F18B/D9V
読み込みありがとう。俺も読み返してみるわ。
二階堂の意見も先に読んでたので、先入観ありで読んでて
あーここかと思ったんだな。
「NかMか」買ったんで。その後レスするわ。
629 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 22:38:32.16 ID:Nz+g3gA+
>>628 いや、「スリーピング」は、俺自身も引っかかってた作品で、しかしあんまり
良い印象も無かったから、そのまま放置してたんだよね。
再読するいい機会をつくってもらって、こちらこそ感謝してる。
「NかMか」も、昔の印象だけで推薦してどうなのよ、という自覚があるから、
これも近々、読み返してみるよ。
630 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 23:14:46.39 ID:YF0+Npou
「バートラム・ホテルにて」読了。
これ、スーシェ版のドラマを先に見てたんだけど、トリックもストーリーもだいぶ違いますね。
正直、ラスト直前までは、ホテル外の描写が多くて構成もトリックもドラマの方がいいと思ってたんだけど、
ラストで唸ったわ。犯人の動機というか人間性というか、ドラマにはないぞっとするものがあるね。
クリスティは人間の見方がクールだ。
631 :
名無しのオプ:2011/07/19(火) 23:45:14.38 ID:Wq7k1F9H
>>犯人の動機というか人間性というか、ドラマにはないぞっとするものがあるね。
それを一番感じたのは、「殺人は容易だ」だわw
632 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 02:32:01.56 ID:9fy6VN+m
自分は親指のうずきにぞっとしたな
そういう意味だったのかよー!って思った
633 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 10:35:37.27 ID:eXshYU7b
スレが活性化しているね。
リーダーとしての強い決意が住人にも伝わったようだ。
634 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 11:07:35.35 ID:NWFmbrnq
書斎では力不足だったということかw
635 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 11:12:01.03 ID:lFkL7gWw
636 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 15:38:51.74 ID:1yeiUp3+
二人合わせて百人力だということだ。
書斎アンチが書斎の光をかき消してきたからな。
637 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 15:59:09.48 ID:et0puLsH
>>635の言うとおり、無視&反応しないを徹底しましょう。NG登録ですっきりが一番。
このスレは勉強になるよ。
クリスティ30冊程度は読んでるけど、まだまだ佳作を読み逃してるのがよくわかった。
「杉の柩」「殺人は容易だ」「NかMか」も読んでないもんなあ。楽しみが一挙に増えた。
638 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 16:48:21.25 ID:9xcAD34f
――専門家に言わせれば、劣等感はそのようにあらわれるものだから。
自分に自信のない人間は、かならず自慢し、自己主張し、いばっている
ものだ。
アガサ・クリスティー『スリーピング・マーダー』
639 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 18:43:43.58 ID:1YJmmeqz
さすがクリスティは含蓄があるなあ
ネット社会の困ったチャンを予見しているw
ま、それはさておき「スリーピングマーダー」のアンフェア論議は
おもしろかった。じつはなんのことかわかってないのでw確認のため
今度読みなおしてみる
640 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 19:20:03.55 ID:7MgoRtBb
もう頭巾やでつまつを、かまうのはよそうよ
他の住民の迷惑だよ
641 :
628:2011/07/20(水) 19:48:29.35 ID:Q3mD714Q
先にスリーピングマーダー該当部分読み返した。
確かに629の言うとおり、警部が時系列を整理してるね。
そういう意味では、最低限のルールは守ってる。
ただ、そうすると2描写の挿入は引っ掛けのためだけの、
挿入で読者をだますにはあざといといえばあざといかと。
ぎりぎりかなぁ。どうも、Thanks!
642 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/20(水) 19:58:08.47 ID:lniCgFqB
あんたや誰のおかげでここまで復興できたか一度考えて御覧なたい
643 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 20:58:17.75 ID:Oq+Xoi0n
>>631 あの犯人は意外だったし、ラストのド迫力は強烈でしたねw
644 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 20:59:57.14 ID:XY7cYbcK
>>641 実験的にやってみたのかもしれないけど、そのテクニックに関しては、まあ
(アンフェアでないにせよ)失敗だよね。
J・T・ロジャーズの「赤い右手」みたいな、変則的な語り口で押し切るタイプ
の作品じゃないからね。
645 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/20(水) 21:09:15.27 ID:fyVfUAiH
>モイーズの「死人はスキーをしない」あたりかな。
リゾート小説としての魅力はあるが、これは長いだけでミステリとしてはつまらない
範疇に入る作やろ。
この作家もすっかり忘れられた存在と化したが、やはりミステリとしての見せ方
ひとつとっても、アガサが格段に上という感があった。
>>637 >「杉の柩」「殺人は容易だ」「NかMか」
凄く面白い作という並びではないな。駄作とまでは言わないが。
30作も読めば、代表作・傑作の類は読破済みのはずであり、
アガサオタでもない限り、もうお腹イパーイという感が無いでもない。
このスレの性質上仕方ないが、アガサまんせー傾向に走りがちなので、
この事を念頭に置いたうえでレスを検証する必要性がある。
この点は心しておけ!
646 :
628:2011/07/20(水) 21:29:43.76 ID:Q3mD714Q
「バートラムホテルにて」と「殺人は容易だ」か。
「NかMか」の後によんでみる。COMPLETEまではいかないと思うが、
傑作以外の水準の本も拾って、今年の後半はクリスティを真摯に
追ってみたい。25年前のベスト100なんかには頼らないつもりだ。
647 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 23:02:20.24 ID:1yeiUp3+
でつまつくんの言うとおり。
この調子で活躍すると東北の復興も早まること間違いないね。
648 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 23:34:43.51 ID:I7stBWbc
>>637 スレの流れをフォローしていただいているようでありがたい。
「ナイル」が一つのきっかけとなってクリスティが独自のスタイルを確立し、
このスレの多くの方はそこで確立した中期以降のスタイルが気に入っている、
だから若さと(厳しい言い方をすると)思いこみで突っ走ったようなスタイルの
「茶色の服の男」のような作品がどうももう合わないとお思いのタイプの方は
「NかMか」がよく合っているのじゃないか、という話ですね。
649 :
名無しのオプ:2011/07/20(水) 23:40:32.47 ID:I7stBWbc
女性読者に定評のある「杉の柩」なんかも、そういうスタイルを好まれる
年代orキャリアの読者の方なら、クリスティの「狙い」やさまざまな
「仕込み」の腕の冴えを二重三重に味わえて、とても楽しい作品になって
いるだろう、という話なのですね。
たとえば「茶色の服」みたいな作品を若さで楽しめる時期もあるわけで、
あくまでもご自身の嗜好を大事になさって下さい。
でもこれらの作品はみな脂の乗り切った手練の冴えを楽しめること請け合いです。
650 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/21(木) 04:06:25.41 ID:6IU5PHUQ
>>647 被災者の皆さんがどういう気持ちでこのスレを見ていゆかを想像しただけなんでつ
以前のアガサスレの崩壊っぷりは復興なんて望むべくもありまてん惨状でつたかや・・
アンチの妨害の中ここまで立ち直らせた書斎タンはホントに凄いでつ
651 :
名無しのオプ:2011/07/21(木) 05:25:46.29 ID:DFtne366
同意。
常に被災者のことを考えてレスを作成するでつまつくんを見習え。
これは何度でも書くぞ。
652 :
名無しのオプ:2011/07/21(木) 07:38:15.01 ID:Xh+lariS
「茶色の服の男」は、たしかに若いころ読んでおければハッピーな一冊
だと思う。本好きの女子中学生なんかには、無条件でおすすめ。
でも、大人には大人の読み方ができるわけで。
その場合のポイントは2点あると思う。
まず、めったにない、クリスティの「願望充足小説」的側面。ポアロもの
なんかでは、冷静にキャラクターと距離を置いているクリスティーが、
それゆえか、ついつい肉声で語りかけ、本音をのぞかせている(ように思える)。
そして、ミステリ的には、あるプロット上の実験。のちにクリスティは、それを
さらに発展させて話題作を生み出すけど、純粋にフェアプレイの観点だけから見たら、
こちらの使い方に妙味がある(ように思える)。
ということで、じつはクリスティ個人に興味があるファンにも、マニアックな
読者にも、じつは必読の一冊w だったりして。
653 :
名無しのオプ:2011/07/21(木) 11:17:49.57 ID:I71tBfIY
下世話な話題になっちゃうけど今回、谷口ジローが表紙画を担当したのは
一般に知名度のある「オリエント」とこの作品だけですよね。
やっぱりハヤカワもコアなミステリマニアじゃない一般の読者に対して
「とりあえず手にとって損はないよ!」とアピールしたいのでしょう。
「こっぱずかしい」「この年になると持て余す」と言われてしまう作品ですが
まあナイルや葬儀・杉の柩だって男からは持て余すと言われる部分は大きい
わけですし。(宮崎駿の「ハウルの動く城」が、男性には「ワケ分からん」と
嘆かれ、女性には「たまらなく泣けた」と全く違う受け取られ方をしていたのを
つい思い出しますw)
かつてこっぱずかしい思いをした男性マニアも、今ならまた違った読み方が
できる! とよく分からないアピールをしてみますかw
大震災の当日からミス板を荒らした甲斐がありまつた(^_^;)
淫乱なボクのオカアサンもどこかのおじさんのチンコをしゃぶりながら大喜びでつ(/_;)
655 :
名無しのオプ:2011/07/21(木) 20:35:04.12 ID:DFtne366
656 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/21(木) 20:38:29.89 ID:9c5iThk0
「愛の重さ」を読んでいる。
普通小説(つまりメアリ名義で刊行された作)は、ロカルール適用外でOK?
657 :
名無しのオプ:2011/07/21(木) 20:39:32.60 ID:Gcb7BDO2
でつまついいかげんにしろ!
被災者に対して不謹慎だろ
658 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/21(木) 20:40:57.60 ID:9c5iThk0
>傑作以外の水準の本も拾って、
おい、おい(w
傑作でないと断定してOKなのか?
前記したとおり、一般的評価は無視して、満潮は俺にとっての傑作やし、
ハーゼルムアは俺にとってのオモシロ作品
659 :
628:2011/07/21(木) 20:47:15.31 ID:8b523etk
「NかMか」を読み中。タペンス物ってコメディタッチでもあるんだね。
今のところ楽しく読めてる。中盤でもう一度報告したい。
25年前のベスト100で傑作を決めるのではなく、
丁寧に自分の読書で拾っていきたい。
660 :
名無しのオプ:2011/07/21(木) 23:16:30.28 ID:RFKc5hgN
このスレでも絶賛の人気作「ポケットにライ麦を」が突然部屋から出てきたが
この体裁の版は読んだ覚えがない。奥付を見ると昭和63年の版。いったい
どれだけのあいだ眠らせていたんだよ自分w
というわけで再々読中のものをちょっと置いてこちらの読み直しを優先します。
週末にサッカー特番も次々放映されるのでハードの整理もしなきゃいかんのに…
661 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/22(金) 00:15:11.21 ID:aMvFXr/G
>>656 もちろんおkでつ!^^
>>657 何でついきなり人を名指しで・・
僕がいつ不謹慎な事を言いまつた
662 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 12:11:05.56 ID:uEdFMHyy
「NかMか」はある場面で(メール欄)が頭に浮かんだ。
663 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 17:10:06.53 ID:XLABSZs+
>>653 男女差ということでは、ちょっと違うけどこんな記憶が。
あえて両方ともタイトルは出さないけど、フレドリック・ブラウンの中編で
殺人事件の容疑者にされた婚約者を助けようとするヒロインと助ける探偵役という設定。
見事解決してラストで身を引こうとする探偵役をヒロインが引き止めて愛を告白してハッピーエンド。
続けて読んだ同じ設定のクリスティ作品では、当然相思相愛と思って告白した探偵役にヒロインが
「彼は私がいなくちゃだめなの」と拒否する、ちょっとがっかりのラスト。(作品自体は面白かったけど)
当時はうわあ、女の作者だからこうなんかなあと思ったものでした。
もちろんトミーとタッペンスでもセブンダイアルズでもラブラブハッピーエンドは沢山あるわけですが、
クリスティの恋愛描写は暖かい中にも辛辣まではいかないけど溺れない視線を感じます。
664 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 18:46:57.34 ID:bEDMXAUp
>>663 そのクリスティ作品、
「そうだね!」「そうかね!」の使い分けで締めていたのが印象的でしたねw
665 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 19:39:53.95 ID:J+oN5lyc
でつまつくんは何も悪いことはしていない。
書斎の提案には賛成だ。
いい加減ヲタも受け入れろ。より高次元のスレにしたいのならな。
666 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 19:57:46.35 ID:bEDMXAUp
キチガイに対して一応一言だけ。
ミステリ板ではネタバレ禁止。
板ルールを見ればそれは明白。
ジャンルを限定していない以上当然ミステリ以外のものも含まれる。
違反すればクイーンスレのように速攻で削除される。
667 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 20:09:41.73 ID:EUZjVbHH
このスレ最近見るようになったんだけど、自分以外にアガサオタが結構いるみたいで嬉しい。ゴルフ場の話題で盛り上がるとか、お前らどんだけだよw
トミー&タペンスンシリーズは、秘密機関が一番じゃないの?NかMかの印象は薄いなあ
668 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/22(金) 20:09:49.40 ID:/KReyxZd
>>666 書斎タンのねたばれ論をじっくり読まれゆ事をお勧めしまつ
読んだ後には自分のレスがきっと恥ずかしくなりまつよ
ねたばれの意義が理解できゆでそう
669 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 20:16:51.74 ID:bEDMXAUp
>>667 短編集の「おしどり探偵」もあれはあれで面白かったよ。
フレンチもどきが薄すぎたりと、欠点もおおいけど。
あと「運命の裏木戸」は別の意味で印象深いw
670 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 20:24:53.83 ID:EUZjVbHH
>>669 運命の裏木戸はあらすじ読んでめちゃめちゃ期待したけど、内容はそれほどじゃなかった。
同じパターンの作品、スリーピングマーダーのほうが完成されてるんじゃないかな。
しつこく秘密機関の話題に戻すけど、前半のタペンスンが適当な偽名を名乗ってからの件とか凄い好き。若さ故の荒らさもあるけど、少し直せば今でも映画化出来るくらいの面白さだと思う。
671 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 20:28:27.56 ID:J+oN5lyc
672 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 21:14:59.98 ID:WsMU5tnP
書斎に関しては別にいい
馬鹿にかまうのは馬鹿だけだ
だが被災者に対しては不謹慎だろ
673 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/22(金) 21:26:05.27 ID:/KReyxZd
被災者だってここを見てゆかもしれないというのがそんなに不謹慎でつか?
僕、全然不謹慎な事、言ってないよ(/_;)
674 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 21:27:51.08 ID:sp+A8SG+
津波ワクワクしまつね
これだけは絶対忘れない
怖さしらないだろ?ホントに怖いんだよ津波は
675 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 21:37:45.58 ID:k6U4l5ii
676 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/22(金) 21:38:34.72 ID:/KReyxZd
>>674 それはすぐに謝罪したもの
楽しいビッグウェーブのようなものだと認識違いをしてまつたって謝ったもの
ゴメンナタイしたもの
震災前で、津波の恐ろしさ、まるでわかってなかったかやね・・
677 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 21:44:24.44 ID:bEDMXAUp
>>675 そいつらは荒らしの相手をすることで東野スレを潰した荒らし仲間。
同類だから無視しましょう。
678 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 23:00:01.60 ID:uUXTScri
糞コテを罵ってるレスも、泥仕合レスに引きこんでスレを潰そうとしてるだけだから、無反応に徹しましょう。
何度でも書くけど、専ブラで糞コテ名を本文と名前のNGワードに指定するのが一番。ログすっきりで気持ちいいよ。
「スリーピング・マーダー」読了。
クリスティのでは、こういう過去を回想する形式のが好きだなあ。
現在進行形のより、落ち着いて人間心理を詳述するコクがあるのが多い気がする。
他作家でもパット・マガーの「七人のおば」とか傑作があるけど、クリスティのはやはり華がある。
679 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 23:00:38.62 ID:J+oN5lyc
>>675 荒らしはこいつらですよ。
でつまつくんは全然荒らしてないでしょ。
680 :
名無しのオプ:2011/07/22(金) 23:20:41.17 ID:EUZjVbHH
晩年のクリスティは、スリーピングマーダーに代表される、過去の殺人事件を甦らせるパターンに凝ってたよな
マープルものでは、動く指も良かった。ジョアナ可愛い過ぎ
681 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 00:41:13.49 ID:PovvcGW2
>>678 パット・マガーは「被害者」で懲りた。
謎解きが始まるまで、ただの企業内ごたごた小説なんだもん。
682 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 01:10:10.25 ID:kiTHm4jG
>>669 >>670 以前の書き込みにもあるけれど、「運命の裏木戸」はあくまで「別の意味で」
「印象深い」作品になってしまっているということでしょうw
晩年の「眠っていた事件」の発掘シリーズも、方向性が似ていると出来不出来の
差が出てしまっている部分もやっぱり見えやすくなってきますよねえ…。
このスレでは中期以降の「人間心理を詳述するコクのある作品」「人間の底に潜む
悪意や怖さににじり寄った作品」なんかを愛する人たちの会話が続いていますね。
ああ、でも「杉の柩」のエレノアには何度読んでも身悶えする。読書好きは
男女問わず彼女に感情移入しやすいんじゃないかという人がいたけれど、
その彼女を取り巻くシチュエーションがもう出来過ぎ。まんまとハメられます。
(だからドラマのあの役者演出は、あれはあれで面白くできているのだけど
俺のエレノアじゃないやいとガキ丸出しの感想も持ってしまうのですねw)
683 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/23(土) 09:01:31.10 ID:d8ADRpAK
あの・・僕が荒らしてないのはこのスレを見て貰えれば一目瞭然かと・・
震災をネタにしていゆのはアンチの方でつし(/_;)
684 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 09:31:01.26 ID:XOjIpApz
パットマガーは「7人のおば」だけ、確保しておけば
大丈夫かと。
685 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 09:50:38.88 ID:lXh9Ibu1
>>682 「運命の裏木戸」を書きあげるエネルギーを、保管原稿の「カーテン」「スリーピング・
マーダー」を改稿する作業に向けて欲しかった、と思ったりもする。
その集中力すら、もう無理だったかなあ。
「杉の柩」へのあなたの想い、たしかに受け止めたw
中期を代表する逸品だと、俺も思う。
ただ、一点だけ補足しておくと、イメージとしては確かに「人間心理を詳述する
コクのある作品」なんだけど、ミステリとしての「杉の柩」の語りの妙味は、
じつはあの、琴線をゆさぶるドラマのなかで、エレノアの肝心の「心理を詳述」
していないところから生まれている、と言えるんじゃないかな。
作中トリックとかより、そのへんの工夫(グレーゾーンのサスペンス)に、感心
した記憶がある。
686 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 10:14:44.41 ID:lXh9Ibu1
>>684 でもねえ、「被害者を探せ!」をつまらなく感じたのなら、「七人の
おば」も合わないんじゃないかなあ。
個人的には、(中期以降の)クリスティ・ファンには馴染みやすい世界
だと思うし、出来栄えも傑作だと考えるけど、こればかりは、作風の好き
嫌いだから。
687 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 10:21:32.10 ID:BXDcxzm/
スレ住人にはでつまつくんへの謝罪を要求する。
688 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 11:40:12.61 ID:Kgi2H8O5
>>684 「七人のおば」ほどじゃないけど「目撃者を探せ」も傑作だよ。
クリスティ好きが好きそうな女流というとパット・マガー以外だとクレイグ・ライスとかかな。
スレチ失礼。
689 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 11:42:56.19 ID:XOjIpApz
「NかMか」読了した。中盤から2転3転。Who done itの醍醐味が味わえた。
また、1941年執筆というまさに、戦争中の雰囲気が色濃くでていたのも楽しめた。
強いて言えば、最後にまた前に述べた○○がでてきて、クリスティ本当これ好きだなぁ
と思ったが、本筋にはあまり関係なく許容範囲。
愛国的小説ではあるが、それはそれ、水準高いWho done itものでした。
次は、「バートラム」かな。
690 :
カムバック少年でつまつマン ◆Ll9UkTCzt.lA :2011/07/23(土) 12:03:03.27 ID:d8ADRpAK
未だに謝罪が無いというのはどういった事でそうか・・
あれだけ被災者を愚弄しておいて・・
僕を被災者代表と思って謝って欲しいな・・(/_;)
691 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 12:38:01.64 ID:kiTHm4jG
>>685 いや、まさに。
プロローグと第一部で、読んでいるこちらの方が苦しくなってくるほどの
エレノアの「想い」が理解できたと思いこんでいたので、第二部のポワロの
冷徹な物言いで不安になり、ページを戻してみると自分の思い込みが足場を
蹴飛ばされたみたいにもろく崩れる感覚に襲われ、いきなり彼女の「正体」
という「真実」がこちらの中で、靄にかすんでいくみたいになる。
そしてそれはエレノアを置き去りにするかのような終盤の怒涛の展開で
追い打ちをかけられ、事件が終わってみても彼女の「グレーゾーン」な
部分は謎としてこちらの胸に微妙に割り切れない形で残る。
692 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 12:41:13.10 ID:kiTHm4jG
そういう彼女だからあのラストの展開も受け入れられる気がしてしまうし、
何より「よくできた話の中に配置されていたクリスティのキャラクター」
から「いまだに割り切れない謎を持った人間」として印象に残る存在に
なってくれているのでしょう。
技巧じゃ表現できないように見えるものを、しかし技巧で表現するというか。
しかしまあ考えてみると「ナイル」の脇役たちとかも含めて、クリスティの
傑作にはそういう人たちが多数生きているのですよね。
いま「ライ麦」を読んでますけど、冒頭のニール警部の感慨なんか、たぶん昔と
かなり違った読み方をしているんじゃないかという気がしています。
693 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 14:00:28.71 ID:rgvrpLMx
杉の柩でポアロを出したのは失敗っだった。ポアロがドラマを台無しにしたって、確かクリスティ自身が言ってたな
694 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 14:08:27.99 ID:+OyOVAe1
それってホロー荘じゃなかったっけ?
695 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 14:20:48.53 ID:rgvrpLMx
えーそうだっけと思って、今読み返したけど、やっぱ杉の柩だったよ。ホロー荘は大好きな作品だから間違わないよ。
杉の柩はいい本になるはずだったのに、ポアロが出てきてだめにしたわ。どこかうまくいかないところがあるとは思っていたけけれど、かなり後で読み返すまでつきとめられなかった。
696 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 14:24:14.68 ID:rgvrpLMx
ちなみに青列車は、最悪の作品、大嫌いだわ、海のものとも山のものともつかない、って酷評してるw
697 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 16:02:13.81 ID:XOjIpApz
「杉の柩」はエレノアのための作品。クリスティらしい、王道作品
です。佳品だと思います。
698 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 16:11:31.23 ID:rgvrpLMx
あくまで作者自身の評価を紹介しただけで、それが絶対とか言いたいわけじゃないよ。俺も杉の柩は好きだ
699 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 16:33:24.41 ID:XOjIpApz
ああ、それはもちろんわかってます。
「バートラム」やめて、「五匹の子豚」を買ってきました。
「さあ、あなたの暮らしぶりを話して」読了。
何となく敬遠してた作品だったけど、面白かったな。
食わず嫌いするもんじゃないわ。
701 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 17:46:58.67 ID:9XHh1KTN
クリスティは、自作を劇化するさいに、ポアロをはずして脚色してる。
邦訳のあるものでいえば、「ナイル河上の殺人」「ホロー荘の殺人」
「殺人をもう一度」(原作「五匹の子豚」)。
名探偵を排して作者がやりたかったことは、どれもよくわかるけど、
小説版より面白くなってるかと言うと、微妙。
まあ、クリスティに限らず作家の自作評価は、あれまあ、へ〜と思いながら
おおらかに楽しむのが吉だね。
「最悪の作品」の称号w にふさわしいのは、ファン個々の心の中に、ちゃん
と別にあるだろうしwww
702 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 19:19:58.78 ID:2WRhH3GE
俺の中で最悪の作品は「複数の時計」だ。
クリスティはどれを買っても大きく外れることはないんだけど、あれだけは群を抜いてつまらなかった。
友人にクリスティ勧めるときも「どれでも外れ感はないだろうが、あれだけは止しておけ」と言うことにしてる。
あれこそ「海のものとも山のものとも」だと思うな。
逆に言うとあれ以外の作品はどれも水準以上の小説になってて、やっぱ才能だなと思う。
703 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 19:46:12.33 ID:MQ6Tp2qc
俺はどんな作品だろうと
クリスティ作品を貶す事は出来ない。
どんな親でも自分の母親を貶す事は出来ないのと同様だからだ。
704 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 20:07:11.07 ID:XOjIpApz
>>702 同意
前に「複数の時計」について、話したものだが、あれだけはいかん。
今までの中で、ダントツだな。
705 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 20:12:18.15 ID:06Mtj8qx
ビッグ4はヒドイと思うがなんか笑える
706 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 20:13:43.63 ID:+OyOVAe1
複数の時計は最初っから駄作だという評判から
覚悟して読んだら意外と面白かったな
逆に評価の高いパディントンにはガッカリした
707 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 20:35:46.37 ID:eXj6Lfnh
おれは「バートラム・ホテルにて」だな
苦痛だった
708 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 20:38:06.83 ID:3R+YF8NZ
ビッグ4は最悪というより異質
709 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 20:57:28.90 ID:Q5/9HZW1
>>708 だな。
ビッグ4くらいぶっ飛んでると逆に笑える。柔道出てくるしw
つか、どんな駄作もクリスティなら笑って許せる
710 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 20:58:57.95 ID:DPKG7Nkw
ポワロの兄さんがでてくるやつか
結局あれはほんとにいるってことなん?
711 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 21:13:13.27 ID:Q5/9HZW1
>>703 人それぞれだと思うけど、好きだから駄目なところも面白がれるんじゃないかな
若い頃に書いた青列車を、クリスティ自身が読み直して舌打ちしてる様を、俺は微笑ましく思うよ
712 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 21:39:47.03 ID:ehfGeTB3
「複数の時計」はたしかに脱力モノだな。あれはないわ。
713 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 21:44:28.64 ID:DZm9ocSH
714 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/23(土) 22:00:32.55 ID:8KhrlAo6
「愛の重さ」に関する論考、明日中には掲載出来ると思うが、
ハーレクインじゃないんだから、というのが正直な感想かな。
後に詳述しましょう。
715 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 22:09:52.18 ID:8x1d0z2q
>>694 ホロー荘もそうだよ。
ポワロは失敗だったとしてる。
自伝に書いてるよね。
716 :
名無しのオプ:2011/07/23(土) 22:13:15.49 ID:vpAyflD+
「鳩の中の猫」もポアロが出る必要はなかったな。
出して失敗したとまでは言わないけど。
717 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 00:47:15.42 ID:Q68dp3R2
そういや「そして誰も」の旧版表紙の新刊を書店で見たけど、真鍋さんの表紙の復刻はあれだけなのかな。
今の洗練されたやつより、真鍋さんの表紙の方が好きなんだ。
「ハロウィン」とか「メソポタミア」とか、わざわざ古本屋で買い求めたぐらいで・・・
限定復刻でいいから全部真鍋さん版の出してくれないかなー。
718 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/24(日) 00:48:09.02 ID:xWS+Fy1s
>>716 あの設定なら探偵役はジェーンの方が自然かな。
719 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 00:54:15.52 ID:+G8EJeqx
>>718 でつまつが中学生の設定なら書斎のジェーンの方が自然だな。
720 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 01:01:22.96 ID:zugEHYA3
「杉の柩」のブログ感想でも、赤バラ白バラの表紙が忘れられないという
感想をよく見るね。まあ初めて出逢ったものの思い出がとても大きいのは
色んな作家の「初めて」バージョンを古本屋で買いまくっている自分の
現状でよくわかっているつもりですがw
「オリエント急行」は映画宣伝を兼ねていたためアルバート・フィニーと
マーチン・バルサムが映っていた新潮版の印象がどうしても強いなあ。
くだらない話ですまん。
721 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 04:41:07.92 ID:Ck2q328m
>>716 「鳩の中の猫」はポアロが出なくても自然に解決しただろう
と以前にレスしたことがある者です。
あの作品についてはポアロもマープルも出さず
ノンシリーズとして若い教員か学生のひとりを探偵役にしたほうが
ストーリー的に合っていたように思います。
722 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 10:00:21.54 ID:2Tu5mwoe
>>720 別のところでも書き込みしたけど
新潮版
クリスティに全然興味なかった頃、親戚の家で見かけたが
「映画の写真使って宣伝に必死なんだな」と思って最後だけ読んだな・・・
クリスティ文庫は、これからも改訳・新訳されていくんだろうけど
表紙(カバー)は統一されているほうがいいな
723 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 10:11:23.04 ID:2Tu5mwoe
昔
クリスティ作品が映画化されるという告知を見たり
新刊がでるという報道をみたり聴いたり
クリスティ死去のニュースをきいたりしたが
「そんなに有名な人なの」とピンとこなかったな
今では考えられないけど
クリスティ文庫(他)で、今でも手にいれやすいのはいいな
適当に買ってるから同じもの買っちゃいそうだが
724 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 10:38:57.60 ID:sEnN7JKr
俺が読んだそして誰もいなくなったのカバーも映画のだったな。
真鍋版も買っておけば良かった。
725 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 11:17:35.67 ID:uexRwaAd
刑事コロンボの中で、シェークスピア劇専門の俳優がクリスティの芝居に
出るなんて格が落ちると憤慨する場面があったが、クリスティの劇や小説は
当時のイギリスではエンターティメントの扱いですか。
あと、そのコロンボ(ロンドンの傘)は、70年代前半の製作。
クリスティはまだ存命中だと思うけど、気を悪くしなかったのか。
726 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 12:25:18.09 ID:EmBHg1M6
へえ、感じ方は人それぞれだなあ。
って、一回だけ釣られてみる。
「ロンドンの傘」のあのシーン(金に困ってた役者夫妻の口喧嘩)
「(見栄を張らずに)クリスティの芝居に出ていれば」「あんな
田舎芝居にでられるもんか」(大意)
笑うとこなんだけどなあ。クリスティ・ファンなら大喜び。
アメリカの名探偵がミステリの本場で右往左往する、楽しいエピソード
なので、未見のかたは是非。
ああ、コロンボヲタの乱入とか言い出す御仁がわいてきそうw
727 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 12:45:52.97 ID:j2msIU2n
テレビ版ホームズの初代ワトソン役の人が「シェークスピア劇の方に専念したいから」って降板したようなもんかな。
そいやクリスティってコロンボみたいな倒叙ものってあったっけ?
英国の作家もその手の作品は多いけど、クリスティのは記憶にないな。
728 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 15:14:34.57 ID:9c+KqD0N
日本で言えば歌舞伎役者みたいなものでしょ。ジャンルが違う。
(もちろんシェイクスピア劇が上のジャンルとは思ってるんだろう)
とりわけクリスティが貶められてるわけじゃなく、古典劇に対する
現代劇の代名詞にクリスティ劇がなってると、コロンボ見たときは受け取ったけど。
729 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/24(日) 18:34:48.77 ID:++iyqs+O
>コロンボみたいな倒叙ものってあったっけ?
思い浮かばないね。
欧米ではミステリはあくまでパスタイムのひとつに過ぎない。
侮られているわけではないが、文学や古典演劇と同列で語ろうとすること自体
がおかしいわけである。
世界的作家アガサとて例外には非ずやね。
730 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 19:47:07.73 ID:5i3Ro46w
>>726 俺も笑った。
あそこで名前をだしてくれたのは、制作者の悪意じゃなく、敬意のあらわれ
だと思う。
シェイクスピアが大好きだったクリスティ本人が見てても、ニンマリしたんじゃ
ないかな。
731 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 22:58:46.47 ID:sE7XLKz6
>>727 >そいやクリスティってコロンボみたいな倒叙ものってあったっけ?
少なくとも長編にはないよ。
短編は記憶に薄いものがいくつもあるから絶対とは言えないけど
やっぱりなかったように思う。
732 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 23:09:33.18 ID:zugEHYA3
コロンボの製作者兼脚本家であるリンク&レビンソンはエラリイ・クイーンの
TVシリーズまで作ってしまう大のミステリマニアだからね。
明らかにクイーン作品からインスパイアされて作られている話がたくさんあるけど、
それもパクリじゃなくファンへの目くばせ一杯に、マニア同士の楽しみとして
作ってみんなに「見てもらっている」という状態。
コロンボだけでも「ミステリの女王」「おばちゃん名探偵」の話を作ってるし、
あの当時大人気だったクリスティを視聴者が読んでいるっていうことを前提に話を
作っていないはずがない。ロンドンを舞台にした話を作ってクリスティの名を
出さずにおくものか!という執念でしょう。
733 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 23:47:13.45 ID:KGK7B/f/
>>731 はじめの時点でマープルは犯人を分かってて
メモをもとに警官が捜査するみたいのはあったな
読者には明かされてないから倒叙とは言えないけど
734 :
名無しのオプ:2011/07/24(日) 23:58:50.69 ID:2Isc6isw
735 :
名無しのオプ:2011/07/25(月) 19:38:19.01 ID:ODMlLaXx
そして誰もいなくなった
若島正の犯人推理できるをどう思う?
736 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/25(月) 21:11:47.84 ID:4rl+jEgN
どうこう言うても、
>欧米ではミステリはあくまでパスタイムのひとつに過ぎない。
>侮られているわけではないが、文学や古典演劇と同列で語ろうとすること自体
>がおかしいわけである。
結論はこれに尽きるでしょ(w
しかし、だからと言うて、これが悪いわけではない。
737 :
名無しのオプ:2011/07/25(月) 22:45:42.07 ID:yCEFPv6k
バスタイムってなに?
738 :
名無しのオプ:2011/07/25(月) 22:46:02.22 ID:+yW2g13F
真鍋さん表紙版の「ポケットにライ麦を」読み終えた。
なんだかクリスティの毒気に慣れてしまったのか、昔のように登場人物の
何人かが気の毒とか可哀想とかといった(後味の悪さを伴う)感慨が薄れて
落ち着くところに落ち着いて、みんなその方が幸せじゃないかな、という
なんか老成した心境で読めてしまったなあ。ラストのアレなんかも、涙腺決壊
装置じゃなくなって、「やったぜ! 剣のエイト、悪は滅びる!」みたいな
爽快感の方が勝って受け止めている自分がちょっと怖いw
ただ人間とかに対する諦観っていうのはしみじみ感じ入る。あの人物も
この人物も、みんな人生っていうものの多くを苦い思いと共に呑み込んで
しまっていて、残りの人生に対する前提がとても悟った老境に近いものに
なっているという。中期のいくつかの作品にあった「夢物語のように
みんながハッピーエンドに雪崩れ込む展開」より、こういうものの方が
読んでいて自然に感じられるようになってきたんだなあと思うこのごろ。
で、このすぐ後に「茶色の服の男」を読んだら一体どんな気分になるのか?
目の前にある谷口表紙のクリスティ文庫に手が伸びかかっている状態ですw
739 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 07:10:31.55 ID:XjgGiN09
>>735 若島氏の考察は、ミステリ・ファン各自がものを考える材料として、とても刺激的。
困るのは、自分で再読して判断せず、旧・清水訳は誤訳があるから駄目〜とか尻馬
にのる輩を生み出してしまったこと。
「そして誰も」に関して言えば、「叙述トリック」に相当する記述(というか、
内面描写)が、事件の真相に対して整合性がとれているのは間違いない。
しかし、それはあくまで再読したときに(「叙述トリック」に着目したときに)
確認できること。
辻褄があっていることと、そこから「犯人を推定」できることは違う。
もちろん、正面きってのフーダニットでない「そして誰も」において、それ
を欠点とするのはあたらない。
若島氏の論旨は、途中から(「誤訳」問題のあと)スライドしている嫌いがある
と俺には思えた。
740 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 08:05:40.29 ID:IYMfQOHa
ただそこが本格のいやらしいとこだが、作者が解けるようにしていると、
前提すれば犯人はあいつだと推理できたと言うのも事実だと思うけどな。
解決編見ないとわからないこともあるが明らかに犯人なんじゃないの?
他の人間と比べて犯人だと言われても仕方ない言動やっている。
若島批判してる奴は無理やり難癖つけてるようにも見える。
現実とは違って解けるよう推理できるよう作られてる前提なんだから。
それなら若島の推定が概ね妥当になる。
それを批判するなら大抵のフーダニットは間違いになってしまい、
それを無視して若島批判するのも何だかなって感じだ。
741 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 08:47:13.06 ID:IYMfQOHa
不条理なことにこれは現実と違って解けるようにできている。
その中で犯人だと考えて整合性のある行動している奴が一人いれば、
それが犯人。
他と比較して犯人らしいならそれが犯人。
もっと他にこいつが犯人ならつじつまが合うという奴がいない限り。
ナンセンスだが仕方ない。ゲームなんだゲーム。それのみが真実。
作者と読者でそういう取り決めが為されてるわけで。
それは認めなきゃいけない。
クリスティがこの作品について解けると明言してるわけじゃないが、
否定もしてないからジャンルの文法は前提にすべき。
そう考えれば犯人は推理できるという若島のが妥当に見える。
742 :
739:2011/07/26(火) 10:53:57.76 ID:SUofPSvR
>>740-741 「推理」という言葉の解釈の違いかな。
「そして誰も」は、たとえばクイーンの初期の傑作のように、探偵役
が読者と推理を競うタイプの作品じゃないよね。
もちろん、真相と照応する、ダブル・ミーニングをきかせたヒント*は
ちりばめられてる。だから、勘のいい読者は、推理とか抜きに犯人を
「推測」することは可能。だから別に、アンフェアと非難している
わけじゃない。
ただ、若島氏の言及しているやりかたで、初読時に(つまり真相を
知らない時点で)「論理的」に「推理」はまず出来ないと、少なくとも
俺は思う。
*たとえば事件の渦中で、あるキャラクターが「怖い、死にたくない」
と思った心理を、読者が覗きこめるとする。一見、犯人じゃない。
でもマニアなら、ははん、こいつ何か別なことで怖がってるな、意外に
こいつが犯人だろ、と「推測」はできる。
でもそれは、客観的なデータに基づく推理ではないでしょ。
743 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 17:49:23.47 ID:IYMfQOHa
いや、単純に普通に考えれば、死んだと見せて生きてる奴が犯人で。
それ以外に浮き上がる真相もないし。
毒殺や明らかな撲殺とか除いて、そんな工作できたのは、
二人で組んでた、あれであって。
清水訳は誤訳しているが地の文じゃ死んだと書かれてない、
あの人しかいないし。
カンガルーさんとかあんたがとんまで節穴と言うだけでしょ?
普通に犯人はわかるし、誤訳だともわかるよ。
そっからセリフも絞り込め当てはめられる。
清水さんは功績も多いがこの作品は誰の心理描写かわからず訳してるね。
744 :
とんまで節穴:2011/07/26(火) 18:57:49.97 ID:WvgmGObs
>>743 まず最初に、age ないでくれて有難う。真面目な反論であることは理解した。
次に、これはお願いだが、お互い作品の急所に触れる際は、今後、メ欄を利用して
いこう。削除されてしまっては、もったいないよ。
貴方の主張は、
1.「そして誰も」は、作中トリックを見抜けば自動的に「犯人」が限定される。
(単純に普通に考えれば、わかる)
2.犯人がわかれば、セリフも絞り込め当てはめられる。
で間違いないかな。
とりあえずそれで良いことにして、次に私見を述べたい。
745 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 19:03:04.74 ID:0YrMN0D/
地を出すのが早いなあw
746 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 19:04:38.27 ID:0YrMN0D/
誤爆
747 :
とんまで節穴:2011/07/26(火) 19:18:47.11 ID:WvgmGObs
(続き)2.犯人がわかれば、セリフも絞り込め当てはめられる。
この部分に関しては、とくに異議は無い(厳密にいえば、「セリフ」ではなく
内面描写)。きちんと辻褄が合うように計算されている。
その過程で、一か所、清水訳の不適切な表現が浮上するのも、事実(清水俊二
氏の「誤訳」は、つまるところその一点ではないかな。第十四章の、最初のセン
テンスのあの単語にかんしては、新訳版の訳者も、清水訳と同様の訳語をあてている)。
問題は、貴方の指摘の1のほう。
748 :
とんまで節穴:2011/07/26(火) 19:59:44.65 ID:WvgmGObs
(続き)1.作中トリックを見抜けば自動的に「犯人」が限定される。
(普通に考えれば、わかる)
う〜ん、正直に言って、俺はわからなかった。
でもねえ、若島氏の「明るい館の秘密」には、次のような文章がある。
「その読み終わってからの疑問とは何か? それはすでに述べたように、
登場人物全員の心理が明かされていたにもかかわらず、なぜ犯人が犯人
だと見破れなかったのかという疑問である」
若島氏も、犯人を見破れないで結末に突入する、多くの読者を想定している
のは間違いないよ。
もし氏の論旨が、作中トリックの仕掛け方が(今となっては)イージーで、
犯人がミエミエ、せっかくの叙述トリックもそこから逆算して解読できる、
という貴方のようなものだったら、うへえ、参りました、で済ませてた。
そうではなく、おそらく氏自身も、結末でアツと言わされて、「読み終わっ
てからの疑問」をつぶさに検証した成果があのスリリングな技法分析になった
んでしゃないか。
最初はサスペンスで一気に持っていき、再読してくれるような奇特な読者には、
ミスリードと伏線の微妙な綱渡りを堪能してもらう、そういうタイプの変化球
だと、俺は「そして誰も」を評価している。
749 :
とんまで節穴:2011/07/26(火) 20:21:28.43 ID:WvgmGObs
訂正
>>748 結末でアツと× → 結末でアッと○
技法分析になったんでしゃないか× → 技法分析になったんじゃないか
750 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/26(火) 22:22:17.87 ID:FindZZSr
「ポケットに・・・」は、無理やり後味良くしているようなラストなのが気に
食わない。鬱展開は鬱展開で締めて欲しいところだ。
アガサのそして誰もやアクロイドの評価が高いのもこの辺にある気もする。
(エルのY、ジョンの棺とかも)
つまり、たかがミステリ(しかも遊び心中心な本格)でありながらも、
ぎりぎり「小説」として読めるものになっているわけである。
751 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 22:46:32.45 ID:FTD7M6Oz
ミステリって小説じゃなかったのか
752 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 23:15:47.25 ID:i8HTCLRg
753 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 23:33:23.62 ID:FTD7M6Oz
文意をくみ取れば
>アガサのそして誰もやアクロイド
は、本来「小説」ではないような
>たかがミステリ(しかも遊び心中心な本格)でありながらも、
>ぎりぎり「小説」として読める
って言ってるんじゃないのかね?
つまりミステリ自体は小説ではないってことではないのか?
ミステリが小説ならば小説として読めるなんて言わないよな?
それ以外の文意があるとは思えないがね
「ほかに文意がある」といいながらそれが何かは言わないっていう感じで逃げそうだけど
754 :
名無しのオプ:2011/07/26(火) 23:34:19.96 ID:0YrMN0D/
>>751 小説というのは表現の方法なんだが
それとジャンルの区別がついてない(=理解出来ない)子だから仕方ない
755 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 04:28:50.18 ID:clNeFPZ4
ハイ、ハイ
スルー、スルー
756 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 07:06:30.70 ID:ygtgp/X2
文意は汲み取らなくていい
スルーしろカス
757 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 07:59:44.90 ID:bf47FPX7
好意的に文意を汲み取ってやらなきゃ意味が通じない論考って。小学生じゃないんだから。
758 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 08:08:39.71 ID:bune8Z9k
新訳も実は間違っているんだよな。
アガサの原文でメル欄を運んで横たえたとしか書いてないのに、
メル欄と書いちまってる。
ただいずれにしても死んだと見せて生きているが可能なのは誰かや、
最後のメル欄の位置から、犯人はわかる。犯人だと推理は成り立つ。
そして誰もいなくなったは十分に本格であり、犯人当てできる。
死体を前もって用意するとか排除できてないが、それを推測させる、
記述があるわけでもない。
そんなんで否定してたらあらゆる犯人当ては成立しない。
アガサはフェアできちんと犯人を推理できるように書いた。
それがわからないのはとんまで節穴。
759 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 08:20:06.49 ID:bune8Z9k
アクロイドもアンフェアだとさんざん言いがかりをつけられたけど、
そういう奴はとんまで節穴だから。
三人称の記述がメル欄だと言う保証はない。
およそ人間の記述はある人にはメル欄、ある人にはメル欄。
そんな中でミステリーなんだから本格なんだからゲームなんだから。
犯人がわかるように書いている。
現実とは違い記述は犯人当てられるように出来ている。
そのミステリーの法則は動かせない。
フェアじゃないとは言いがかりも甚だしい。
760 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 08:23:17.68 ID:mMMRQZ/n
アガサ、ねえ。
761 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 10:01:23.76 ID:bune8Z9k
現実にはそもそも犯人が推理できるような記述なんかない。
わざわざそんなめんどいことはしないで犯人や容疑者、
ずばり記述するだろう。
ミステリーじゃ逆に犯人が推理できないような記述は原則ない。
そんなかで一人に絞れないとか、矛盾して犯人いなくなっちまうとか、
そういう批判はありだし、クリスティも甘かったりするけど、
メル欄とかは関係ない。
そして誰もいなくなったは死んだと見せかけて生きている、
ぐらいしかそれを匂わせる積極的な記述はないんだから、
犯人当てとして楽なもんだ。
そうやって考えれば明らかな誤訳がある。
カンガルーとか誤訳もわからない馬鹿。
762 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 10:37:12.38 ID:bune8Z9k
現実の事件は人間は解けるとは決まっていない。
ミステリーは解けると決まっている。
解けるとしたらどういうふうになっているか考えないといけない。
人形の数気にしている奴がいれば、現実なら誰だかわからないが、
ミステリーではわからないといけない。
ただ殺されることを恐れていると見えても、犯人が別なことを、
考えている心理描写とは容易に想像できる。
解ける、わかるように書かれていることは前提だから。
763 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 10:43:07.76 ID:DXV7dqRv
なんか喧嘩のように見えるやり取りを楽しんでるタチの悪いマニア談義に
なっていますがw
このスレでもさんざん書かれているけど、そもそものクリスティの体質って
いうものも勘定に入れる必要はあると思うのですよね。いや、クリスティの
ファンはみんな分かっていることなのでしょうけど。
でも何人かの作家とかが「クリスティは伏線も論理もぬるい」と言う時に、
クイーンあたりのスタイルと比較して手がかりの濃度やフェアプレイの
基準を論じていることが現実にありましたからね。
クイーン初期みたいにこれでもか!と状況証拠にスポットライトを浴びせて
提示し、解決篇ではそれらを鳴り物入りで採り上げるスタイルからすれば
「読者と推理を競う気がそもそもないんじゃないか」と言われかねないのが
クリスティの基本スタイルだったわけで。むしろもう一度最初から「小説」と
して読み返す時の楽しみや驚きに重心を置いているとさえ思えるという。
764 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 10:45:11.27 ID:nzG8mk8r
新手の確信犯だな。どんどん暴走してる。
<とんまで節穴>、自重よろしく。
「そして」はもちろん若島論文にもなんの敬意も持ってない相手だ。
ダシにして自説を展開するだけ。
スルー、スルー。
765 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 10:49:14.70 ID:DXV7dqRv
クイーンが「そして誰も」を書いていたら「こんなもんで推理できるか!」と
言われても仕方ないのでしょうけれど、クリスティだと「いつもだいたい
こんなもんでしょ」と言われても仕方ないかな、と感じてしまうのですね。
これもさんざん書きましたけど、結局好みの問題かと。
解決篇を一篇のエンタメにしてしまうクイーンやカー、解決篇は著しく
物足りない作品でも、二度(以上)読むときの驚きや楽しみを追求している
クリスティ。どちらにもそれぞれの良さがあると。
実際クイーン初期の傑作群って、犯人が抜き差しならない証拠を、犯行時に
あまりにも都合よくばらまきすぎている気がして「またかよ」という部分も
感じてはしまうのですよね。アレとかアレとかアレとか(笑)。
766 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 12:51:43.50 ID:edT2djDA
俺はクリスティはメタミステリの先駆けだと思ってる。従来の正統派ミステリに慣れている読者の先入観を利用したトリックが多い。そういう部分がアンフェアとか邪道とか言われるんだろうが、そもそもルールの違うゲームだからな。
767 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 14:18:11.35 ID:bune8Z9k
いや、単にそしては犯人にたどり着けるだろ?
トリックらしいトリックは死体と見せかけられるのは、
誰かと犯人でありうる奴の心理描写が推定できるかだけだし。
節穴が何言ってんの?
メタミステリとかもまず、推理できるという事実から目をそらしても仕方ないし。
その上でそれでもメタミステリとしても読めるとかなら、
それも歓迎できる議論だが。
そしては真っ当な犯人当て。この事実はゆるがない。
これが犯人当てじゃないなら国名シリーズだって本格じゃないよ。
あれもゲームで解けるようにできてるとの前提があるから成り立つ。
他に考えられると難癖つければいくらでも別な回答が成立する。
国名もそしてやアクロイドも犯人が解けるとすればこれしかないの、
パズルにしかすぎない。
解けるとしたらこう考えるしかない。そういうクイズ。
768 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 14:24:12.28 ID:bune8Z9k
確かにクリスティーは他にも推理成り立つだろ?というのも多いが。
しかし、そして誰もについてはそもそも他の推理自体成り立たない。
だから百パーセント犯人は確定するし、推理は成り立つ。
馬鹿にはわからないみたいだが。
769 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 15:15:04.50 ID:mMMRQZ/n
頑張るなあ(・∀・)ニヤニヤ
770 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 15:15:49.83 ID:mMMRQZ/n
失礼。誤爆。
771 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 15:23:37.18 ID:9lNSXW+g
「白昼の悪魔」再読了。
いつ読んでも、こんなとこでのんびり過ごせたらよかんべえと思わせられるのだが
レザーコム湾もスマグラーズ島も架空の場所のようですな。
772 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 16:34:01.64 ID:bune8Z9k
クリスティは余詰めがあっても、手がかり出してなくても、
そんなの気にせず、読者の一番驚く結末に持ってきゃ、
という作家ではある。
しかし、そしてを真面目に読めば余詰めどころか、
ほとんど推理する余地のない推理の成立しない話であることはわかる。
死んだ振りして隠れるにせよ、前半の大勢でチェックしてた頃は無理。
メル欄抱き込み二人であった後のあの時しかない。
また、その後の奴が死んだと見せかけてもほとんど意味がない。
メル欄が死んだ時期や自殺した奴の椅子や銃の場所から考えても、
犯人は明らかで、翻訳は誤訳の嵐。
クリスティの本格としての仕掛け皆が見落としてるだけだよ。
普通に犯人当てられるようにできてるだろ。
わからない奴は節穴じゃなくてめくらなの?
773 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 18:12:41.46 ID:6+WtuVbt
まあモデルになっている島やら海やらは
あれだこれだと語られているんだけどね。
ど真ん中のトリックはシュールなくらい
現実離れしたものを書いても、周辺の人間や
ドラマはちゃんとモデルがいる地に足の
着いたものになっているのがクリスティ・
テイストというもので。
774 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 19:53:14.31 ID:edT2djDA
白昼夢の悪夢は凄いトリックの割りに知名度がやや落ちる気がする。そのせいかあっちこっちでこっそりとパクられてるよな。あの漫画とかあのドラマとかあのホラー映画とか
つかクリスティは本当にトリックをパクられ過ぎ。みんな使用料払えと言いたい
775 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/27(水) 20:48:38.81 ID:b/RCXzib
>>774 スミルノの件を知っていれば、パクリの件は言えないやろ(w
776 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/27(水) 20:53:53.51 ID:b/RCXzib
今更なんだが、本格ミステリ=字で綴ったパズルというのが本質でしょ。
すると人間の営みを描くという面が不可欠な「小説」という表現手段とは
かなり隔たりがあるものとなる。
まあ、アガサや横溝御大は、ある程度、この「隔たり」を埋め得る程の
力量の作家だったとは言い得るが。
777 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 21:34:30.86 ID:m4eyv0nu
778 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 21:38:05.98 ID:a6ruHvOl
もう名無しで正しい正しいって必死に言い続けないと精神のバランス保てないのな
779 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 21:44:21.64 ID:6bz9lqRf
「白昼の悪魔」の元は短編メル欄だと思うけど、トリックはさすが長編。
舞台になる島内の描写も非常に分かりやすくて、ラスト近くのピクニックも
解決の糸口ではあるけれど、むしろ雰囲気作りの要素が大きいような気がする。
登場人物では、妻ばかりしゃべって夫は相槌ばかりのガードナー夫妻が滑稽で好き。
こういうのを楽しめるのもクリスティのいいとこ。
解決編もすっきりしてこの位の分量が「小説」としてバランスがいいと思う。
780 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 21:48:33.73 ID:hk3M6xFM
>>778 バランスを保つ?
とっくに狂ってじゃないかw
>>774 あの漫画ってあの漫画のことかな?
俺はあの漫画を先に読んでいたおかげで白昼の悪魔の犯人はわりと楽に分かったな。
782 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 22:23:31.90 ID:d3NQKFET
あの漫画は、あっちこっちからパクパクパクッてる、全く非道い漫画だよな (^^;)
783 :
名無しのオプ:2011/07/27(水) 23:29:24.17 ID:8NzdD2tC
>>774 初心者に「白昼夢の悪魔」って言われてもなあ
乱歩かよ
784 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 09:39:52.54 ID:SvpV3oLl
クリスティの叙述トリック。
そして誰もいなくなったは、最初の人物紹介の段階で犯人わかるように、
できてるんだよな。
途中まで読み進めてまた、
最初から読み返せば、犯人の語ってるところだけ浮き出てる。
あやふやな要件で呼び出されたがおそらくこんな相手や、
こんな理由だろとか、推測しているように見せてダブルミーニング、
そういう設定考えてる自分はエラクねとも読めるようになってる。
他の人間はそう読み取るには長すぎたりする。
犯人のものだけ、異質なのは間違いない。
また、メル欄で犯人代弁しただの招待客ならたどり着かないような、
犯人じゃなければちょっと不自然な知識導入したりする。
785 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 09:54:58.87 ID:Yj0vfpuK
ホロー荘の犯人、いろんな意味で、ミステリーのパターンを破っている。
詳しいことは言えないけど。
786 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 10:33:40.62 ID:SvpV3oLl
犯人の心理描写はメル欄でひとりだけ能動的。
この作品の魅力はクローズドサークルで追い詰められる、
人間達の心理描写。
恐れ震え、誰が犯人じゃないかと疑心暗鬼になり、
その人物が殺される度に次はあいつだと変わる、その自然な描写。
その中に紛れこませる。
犯人の心理はそれ自体は目立たなくても、明らかに異質だが、
自然な心理描写の森の中で木の葉は目立たない。
787 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 11:10:07.22 ID:SvpV3oLl
森の中に木を隠す。
一つ一つは一見自然でもダブルミーニング可能で一貫性あり、
異質なものを、自然な心理描写の中に混ぜ込み溶け合わせて隠す。
そういう心理描写と犯行やトリック仕掛けたとしたら、
この時だなというあわせ技。
二人の雑談とその後の心理描写。
騙され役はうまくいくだろうか。落ち着け。
衆人の中で死ぬアレ。夫と医者で確認したアレ。
凶器であからさまに打撃受けたアレとアレ。
衆人で毒での顔の変わりを確認したアレ。
ここらへんは死んだと見せては無理。
上からぶつけられたアレ。溺死したアレ。銃殺されたアレ。
首括ったアレには無理。
犯人は確定する。
788 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 15:01:50.20 ID:X4xMd8/T
>>779 「白昼の悪魔」のプロトタイプという点では、もうひとつ、トリック面で
マープル物の短編Hがあるよね。
>この位の分量が「小説」としてバランスがいいと思う。
そこは見方のわかれるところ、かな。ドラマとしての厚みで、私ならポアロ
ものの長編Nのほうが・・・と思う。
このふたつ、どちらを先に読んだか、も微妙に影響してきそう。
木を植えて森を作って木の葉を隠す。
これ自体は黄金時代このかた皆がやってる。
クリスティに特異なのは作為がないこと。角立てないこと。
構築を拒否し犯人と日常に差異がない。
殺されまいと怯える一般人と殺そうとして多少身構えたり、
作為する犯人の緊張具合が全く同じレベルで、
行為や心理面それ一つとっては区別できない。
木自体に秘密はない。
木の集まって示す模様が遠くから見て暗示する。
クイーン流の言い逃れのできない明白な矛盾ではなく。
そういう構築ではなく、犯人は殺人のためにも悩むが、
それ以上に日常に悩む。
結果、事件に巻き込まれて緊張状態の周辺の人間と区別がない。
アクロイドの犯人が衝撃的だったのは、まさに一般の生活者のように、
日常で生き、殺人とそれに落差がなかったから。
同じトリックであれほどクリスティだけ有名なのはそのため。
そして誰もも同じ。
殺されるそうになり対抗する登場人物と連続殺人を実行する、
犯人の心理状態に落差がない。だからわからない。
心理描写の森の中で一人一人区別し、そこで怯えて他人を疑う、
被害者達と犯人の差異に着目しない限り。
あからさまな死の描写の中に隠すことが可能な死んだと見せて、
が埋もれてるように。
他人や他の死体風景と比べてみないと出てこない差異の中にしか、
クリスティの推理は出てこない。
クイーン流の上から犯行の異常性隠すために森に埋める段差。
それが見えた瞬間確定するロジックと違う、具体的な日常と切り離せない、
差異としてのクリスティ方式。
犯人がブラウン神父。
殺人と日常に段差がない。アクロイドの犯人から始まる。
クイーン方式は殺人と日常にある段差を前提に、それをなんとか、
日常に混ぜ合わせつじつま合わせるように作る。
だからその段差が見えた時は言い逃れできない。犯人は確定する。
段差を隠すために森を作るにもその段差の存在自体には自覚的。
クリスティは犯人の日常も殺人も他の人物の日常と段差がない。
注意して他の人間と区別しないとわからない。
叙述自体に森作りが含まれている。犯人と他の人物に差がない。
そこから始まって同じ日常でもやはりこれは他の人物の日常と、
違ってはいる同じではないと読み込んで初めて犯人が区別つく。
それの達人のポアロさえ、作為的だとクリスティは嫌い出す。
マープル式に全てが日常の主婦のおしゃべりの中に押し込むことを求める。
違うが前提の他の作家。
同じが前提のクリスティ。
791 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 17:20:59.86 ID:cF31dZ6i
でも犯人の心理は日常と地続きなのに、
犯行自体はカーもビックリするような
アホの極み、いや、とびきりキテレツで
トリッキーなものをいけしゃあしゃあと
書くのもまたクリスティw
前に話題になってた変装ひとつとっても
そんなムチャなと言うしかないものが
実はざらだという見方もw
792 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 17:36:16.07 ID:QeVV0bff
>>791 >>764に俺は同感。
問題のお人、有栖川有栖スレに専念してほしいわ。
それでなくても、こっちには面倒なのがいるのに。
叙述トリックはある人物の視点なり、前提なりを読者が知らず知らずに、
受け入れて引っかかってしまうことで成立する。
クリスティにおいては日常と犯行、読者が作品に入る視点に、
段差を置かない。
犯人と登場人物、読者の視点に差を作らない。
アクロイドもABCもオリエントもそして誰もも、
そういうクリスティの、特殊な叙述スタイルが可能にした。
そして誰ももアクロイドも気づきさえすれば明瞭だが、
気づく気にならなければ永遠にわからない。
本格なのにとんまや節穴にはわからない謎になる。
そこらへんがクリスティが叙述トリックの神だったゆえんそのもの。
クリスティは会話の枝葉に入って、更にそこからある種の、
不自然さ、他との違いを再構成し一人の人間の違いを見つけられれば、
その周辺に犯行を可能にするトリックが埋まっている。
それがわかれば犯人当ては可能。
わからない馬鹿がぐずぐず喚いても意味がない。
屑は屑だから。黙っていればいい。
795 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 19:15:34.54 ID:q7Mu6K2/
なんか雰囲気悪いね
荒らしはスルーですよ
796 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 19:39:43.99 ID:zQQZnnHr
この板の住人て何でスルーができないの?やっぱ些細なことでも見過ごせないミスオタ気質のせいなんかな
797 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 19:41:58.14 ID:OwHK091g
じいさん多いからじゃね?基本的にやること少なくて暇とか
798 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/28(木) 20:47:34.01 ID:C+jkf2oX
マンキチまで乱入とか(w
「白昼の悪魔」のトリックは絵で描くと正に「漫画」にしか成り得ない程度のもの
なのだが、逆にこれを読ませてしまうのがアガサの凄さなんだよね。
799 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 21:57:05.20 ID:hNg1yA03
あたい、『アクロイド殺し』の犯人が誰か、半分も読まないうちに分かったよ。ウヒヒwww
書斎ちゃんはどうよ?どうせあんたにゃ無理だったんだろ?ええ?フヒッフヒヒッwww
ああーそれにしてもポアロちゃんって可愛いわあ〜〜
あたい大好きさポアロちゃんポアロちゃん
800 :
名無しのオプ:2011/07/28(木) 22:15:40.22 ID:BHXGf1NV
ようやく5匹の子豚を読了。水準並みとは思うけど、ちょっと微妙。
犯人限定のロジックが弱いですね。またたびだけではいかんかと。
801 :
名無しのオプ:2011/07/29(金) 13:22:12.01 ID:mTg2W9NH
書斎が正しいね。
802 :
名無しのオプ:2011/07/29(金) 17:28:19.92 ID:gOcifM0R
『アクロイド殺し』を読み終えたあたい、
次は『鏡は横にひび割れて』を読み始めたけど、
パーティでバドコックさんがマリーナさんにおしゃべりしだすあたりで「!?」となる
やだーーあたいこれ知ってるわーーー
読んだことないのに犯人が誰かも知ってるし、犯行の動機も知ってるわー
アガサ・クリスチーみたいな超有名作家の作品って、
知らず知らずどっかでネタバレに接しちゃってるものなのねー
『アクロイド殺し』を予備知識なしの状態で読めたのが奇跡みたいなものだったのかもしれないわー
はあ
803 :
名無しのオプ:2011/07/29(金) 19:11:10.92 ID:qQRwxXcv
そういうこともあるかもしれないが、どっちにしてもこの板はネタバレ禁止だから、
ネタバレになるようなキーワードはメール欄に書いてくださいね。
804 :
名無しのオプ:2011/07/29(金) 19:33:25.37 ID:TN4Uh0Ej
ほんとにみんな意識が低いよな
805 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/29(金) 20:51:00.68 ID:HAPhy14/
806 :
800:2011/07/29(金) 21:13:18.64 ID:v/Uw+XYn
イメージだけで、大雑把に後期アガサ(そもそも1942年の五匹の子豚が後期
なのかww)云々いうのではなく、一作一作ちゃんと読んで真摯に取り組みたい。
また、25年前のベスト100で傑作を決めるのではなく、自分で拾っていく
つもりだ。
807 :
名無しのオプ:2011/07/29(金) 22:41:34.41 ID:KWLaKm5h
「ポケットにライ麦を」読み返してちょっと弱いなと思ったのは、
事件がいままさに進行している時の描写に、犯人や関係者の思惑や
心理がうかがえる文言がなんだか希薄だなと感じられるところ。
さんざん言われているように、クリスティの伏線っていうのは
解決編の前に犯人を見つけ出すためのものじゃなく、解決編の
後に読み直して楽しむためのものだと思えるわけで、読み返した
際に、ああこいつこんな所でこんなに焦ってたのかとか、ああ
こんな恐ろしいことをやってたのかと初読の時以上にドキドキ
できるのがクリスティの傑作だったと思えるので、そういう目で
見ると何かまんべんなく足りないという。
すれっからしを引っ掻ける手口とか章の切り換えに仕込んだ
仕掛けとかが見事な割りに、もっと犯人周辺の時間や状況を
積み重ねておいてほしかったと思えるのはナイルとかを
読ませてもらえた身としては、決してムチャな要求ではないと
思ってしまえるのだけど。
808 :
名無しのオプ:2011/07/29(金) 23:34:07.23 ID:gOcifM0R
>>803 安心おしよ、ネタバレなんかしやしないよ
あたいは無法者じゃないんだからね
>>805 書斎、ちょっとあんた、レディに対してなんなのよその言い草は?
あんた紳士じゃないわ、紳士じゃないわ、あんたはただのならずもんだよ
見損なったよ書斎、あんた『アクロイド殺し』の犯人が分からなかったからって
809 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/30(土) 01:26:37.43 ID:FwAi/XHC
>>808 俺の推理だと喪前はカマだ(w
それに「人殺し小説」の愛読者が精神的ならず者ではないとでも?
>ナイルとかを
>読ませてもらえた身としては、決してムチャな要求ではないと
>思ってしまえるのだけど。
この言は素人衆らしい完全NGだが、
>解決編の後に読み直して楽しむためのものだと思えるわけで、読み返した 際に、
>ああこいつこんな所でこんなに焦ってたのかとか、ああ
>こんな恐ろしいことをやってたのかと初読の時以上にドキドキできるのがクリスティの傑作
この典型的傑作がアクロイドでしょ。
810 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 04:38:31.89 ID:Y510nPU1
811 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 07:22:40.10 ID:vXLLLFn6
>>807 面白い指摘だね。
「ポケットにライ麦を」は、内容を忘れているので(毒をのませる工夫
のみ記憶にあり)再読してみる。
クリスティの伏線は、技巧的にはA・E・W・メイスン(「薔薇荘にて」
「矢の家」)の系列だと思う。
「ナイルに死す」で、事件発生前にPとJを絡ませているあたり、読み返す
と胸にせまる、
812 :
811:2011/07/30(土) 07:28:09.96 ID:vXLLLFn6
途中送信っぽくなってしまったが、
と胸にせまる
のあとの読点は、句点の間違い。すまぬ。
813 :
800:2011/07/30(土) 09:06:22.55 ID:HNt/tOfp
次は、「ヘラクレスの冒険」にとりかかります。
これは、再読になりますが、一つ一つの短編はなーんにも覚えていないので。
814 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 16:19:14.85 ID:jPGD8+yv
以前クリスティをずっと持って読み続けている女性の話が出ていたけど
そういう女性読者に「ナイル」が人気があるのはほんとに良くわかる。
主役級から当て馬並みの脇役まで、事件発生までの長い長い時間のあいだ
どんなことを考え、どんな風に心が揺らぎ、どんな風に状況に呑まれて
行っているのかがビリビリ伝わってくる。(個人的にはポワロの言葉に
妙な反応をしてしまって慌てる人物たちの記述の数々に痺れた)
まさにオードブルからデザートまで全てが豪華で重層的な大御馳走。
豪華すぎるメロドラマとして、何度も何度も読んでいる女性たちが世に
多いのは極めて自然なことだと思う。
815 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 16:41:54.37 ID:jPGD8+yv
>「ナイルに死す」で、事件発生前に…
しかもそれが真相発覚後もさらに二重の意味に取れるようになっている
あたり、もう当たるを幸いなぎ倒すという感じの天才の腕の冴えですな。
で、「矢の家」なんかが何度も読み返せるのも、身もフタもないことを
言えばそういう「心理を読み返したいと思えるキャラクターの魅力」に
よる部分が確かにありますからね。
ひどい言い方をすると、スタイルズとかアクロイドとか、過去や人となりに
もっと分け入りたい!と読者が思える魅力的な犯人像か?っていうと
ハーレクインロマンスの延長としてミステリを手に取る女性読者陣には
…やっぱりキツい部分もあるでしょうねw
(スーシェのドラマは「葬儀」「クリスマス」「雲をつかむ」などでも、
犯人像の魅力をさらに上盛りしようと工夫を怠ってなかったのがさすがです)
「ライ麦」はイマジネーションとして犯人の周辺を「想像」はさせてくれる
魅力的な犯人なのですが、文章自体にそうしたドキドキが仕掛けられている
部分が相対的に少ない気がするのですね。貴方の再読が楽しいものであることを
お祈りします。
816 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 20:21:07.98 ID:UuWbyOBj
ナイルの人物造形について評判高いようだけど、
クリスティに対する「カードボード・キャラクター」批判を踏まえての
いわゆる「人間が描けている」とされる後世の作家たちの人物造形とはどう一線を画します?
この辺を明確にしてもらえないと、人物造形から見たナイル評が、
のちの人物造形にかまけてミステリとして魅力を失いなったような作品との評価と
変わらないように見えます。
817 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/30(土) 20:55:06.81 ID:/69o/2AN
ナイル高評価したいのであれば、
>豪華すぎるメロドラマ
>ハーレクインロマンスの延長としてミステリ
当初からこの線で来れば良かったのにな。
傑作ミステリとか世評に反した論に拘泥するからおかしなことになる(w
アガサが人間を描くというても、ミステリ作品においては、所詮、
謎解きドラマのための手駒に過ぎない。
(また、そういう展開にせざるを得ない)
この辺の作家としてのフラストレーションが、メアリ名義の作品刊行へと繋がったのであろう。
818 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 21:13:12.12 ID:lX2Ut33J
>>816 クリスティが優れているのは、伏線が照応したときに完成する人物描写。
「なるほど、あのときのあの人物の会話には、そうした気持ちが潜んでいた
のかと頷」け、「わら人形ではなくて、生きた人間が出現する」。
カギカッコ内は、ジョン・ディクスン・カーの優れたエッセイ「地上最高の
ゲーム」よりの引用。もし未読のようなら、是非ご一読を。
ちなみに同エッセイのなかで、カーがクリスティーの最優秀作としてチョイス
しているのが「ナイルに死す」です。
819 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/30(土) 21:26:13.53 ID:/69o/2AN
>なるほど、あのときのあの人物の会話には、そうした気持ちが潜んでいた
この点が目立ち過ぎて失敗したのがナイルでしょ。
以後、かの人物の言動をマークしてゆくと、大方の「からくり」が見えて
来てしまう。
謎解きミステリにおける伏線の張り方の失敗というのは痛い。
権威の頼るなとか力説しながら、今頃、ジョンが絶賛っていったい?(w
820 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 23:56:03.08 ID:UuWbyOBj
>>818 >伏線が照応したときに完成する人物描写。
この点はわかりやすいです。
以前からクリスティの手腕で感心していたのは、
例えば好人物に描かれていたにもかかわらず、邪悪な意思を秘めていた犯人だとわかっても、
読後感が不快になったり、ダウナーな締めにならないことで、
そうまとめてもらえると、クリスティ作品の人物描写はミステリとして完成することと
不可分であるといえますよね。
個人的に心配だったのは「人物描写を評価する」ことがイコール「(日本の)自然主義文学」的に評価される、
もしくはその罠にはまって「人間を描く」という表面的な評価に拘泥してしまうことで、
またこのような評価をするには、クリスティ作品には案外奇抜な登場人物が多いと思うので。
821 :
名無しのオプ:2011/07/30(土) 23:56:47.06 ID:jPGD8+yv
「ナイル」については前スレから話題になっていたし、このスレでも色んな
方が論じておられたのでだいたい言い尽くしているのです。それに個人的に
「人間を描く」などということにかまけてミステリとして魅力のない作品と
いうものに縁がないままで来ましたので、そっちとの比較は良くわかりません。
何度も語られてますけど、クリスティはとんでもなくミステリの人であって
一見ありそうな世界や人物のドラマに見えて、犯罪の構成は「んなアホな」と
言いたくなるほど吹っ飛んだトリッキーさをデンと話の中核に据えているから
とてもじゃないけどつまらない純ブンガクなんかになりようがない代物です。
そして再読の際などのゾクゾクするような登場人物人間の裏の顔のせめぎあいも、
あくまでトリッキーな事件が起きた、というかそういう形で収斂されたからこそ
面白く見られる人間の顔でありドラマであるのは今さら言うまでもないでしょう。
それはカーで言えば「解決篇の面白さ」であるわけで、解決篇でアッと驚く人間
模様が描かれたからってそれがミステリの面白さではない、なんてことになる
はずがありません。
822 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 00:00:40.50 ID:/g92gBoY
さる横溝正史サークルの方が言っておられましたが、たとえば「本陣殺人事件」の
面白さというのはメイントリック一発勝負によるものだけではなく、三本指の男は
なぜ一柳家に行く道を聞いたのか、血染めの指紋はなぜ見つかりにくいところから
発見されたのか、といった謎やそれを生み出した人間の意図や心境が必然性を持って
解き明かされることへの快感であり、他のジャンルでは得られないミステリならではの
快楽というのはこういう所にあるのじゃないかと。(今確認できないのでずいぶん
我流に引用してしまっていると思いますが)これらが「人間心理」に属するものだから
したがってミステリとは相容れないものだ、などと言い出す人がいたら笑われるでしょう。
カーの解決篇の快楽というものもそうした本格ミステリならではの文法の上に成る
果実であり、そしてクリスティの場合はこれが30ページの解決篇の中ではなく、
むしろ300ページの再読で味わえるように予め出来ているものじゃないかと。
形こそ違えど、その快楽はミステリというジャンルでしか得られないものだからこそ
一見正反対に見える流儀でありながら、カーとクリスティはその本格職人としての
互いの技巧に最大級の賞賛を送っているのだというのは少しも不思議とは思えません。
(横溝正史が本格ミステリの伏線の張り方の巧者としてカーとクリスティの名を挙げて
いたこともこのスレの過去ログにありましたね)
823 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 00:08:36.62 ID:/g92gBoY
「ナイル」の素晴らしさは前に書いたように、脇の脇の人物たちの言動まで、真相が
解明されるまでは二重三重の意味に取れる不可解さに彩られていて、真相発覚後に
それらの思惑のせめぎあいの面白さが再読に耐えうるものになっているからですね。
(「火曜サスペンスとおんなじような話だから犯人は分かったぞ!」なんて言っちゃう
細かい部分が全然頭に入らないような人には分からないことなのかもしれませんがw)
このスレでも、脇キャラのおかげでナイルを好きでいてくれる方もいらっしゃったと
思いますが、それはミステリの本筋と関係ない「ブンガク」がオマケのように主幹に
くっついているというのではなく、その人物の性格や行動が事件と解決を構成する
ミステリの要素になっていればこその輝きだったからの魅力でしょう。
たとえば「葬儀を終えて」で話を引っ張る(ミスリードするともいえるw)あの人物の
魅力は、やっぱり本筋の事件とは関係ないただの人間ドラマ、じゃないのですよね。
824 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 00:23:32.88 ID:/g92gBoY
>個人的に心配だったのは「人物描写を評価する」ことがイコール「(日本の)自然主義文学」的に評価される、
>もしくはその罠にはまって「人間を描く」という表面的な評価に拘泥してしまうことで、
まったくもってそういうことですよね。
パズル論者の坂口安吾が、ダメな推理小説として挙げるのが「人間性を不当に
ゆがめているもの」だったことにも現れているように、ハーレクインを期待して
小説を読むようなミステリ素人が読んで「素敵だ」と思えるような話を書くことが
イコール本格ミステリとしてダメだ、なんてことになるはずがありません。
素人が食べて「美味しい」と思える料理だからプロの料理として失格だ、などという
狂った超単純二元論をふりかざすようなバカは、このスレにはいないと思いますが
ミステリとして美味しくロマンスとしても美味しいのなら、それに越したことは
ないというものでしょう。だからこそナイルは多くの識者に「王道」「直球」と言われ
(具体的にどこでそうした言葉が書かれているかも頭にないという人が何を言っても
鼻で笑われるのは当然ですねw)しかし味も素っ気もない直球ではない「大御馳走」だと
思えるわけです。それが悪いこととはとても思えません。
「犯人探しの辻褄だけ合っていれば多くの人の記憶に残るミステリになるか」と
いったら現実にそういうものじゃないというのも多くの事例で実証済みでしょう。
そしてミステリとして多くの人の記憶に残っているものは、やっぱりミステリとして
認められているのも実証済みなのですよね。
825 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 00:30:59.74 ID:hl51v6qv
文章力無いヤツほど長文になる。分かりやすくまとめる力が無いんだろうな。
826 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 02:57:52.24 ID:UATqTy/o
こういう内容が明確で説得力のある長文なら歓迎だな。読んで面白いし
読書の参考にもなる。
空疎な長文を論考と称して悦に入ってる勘違い野郎はノーサンキューだけどw
827 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/31(日) 15:46:32.01 ID:kJLM3KY7
>>820以後のレスざっと見たが、到底、一枚岩とは言えないわな。
まあ、色々な意見があっても良いわけではある。
ひとつ引っかかったのは、御大の本陣の評価が「単なる謎解き物語」観点の
評価に止まっている点。
現代でも通じる動機の妙なリアルさ、可憐な鈴ちゃんの末路・・・
この辺の「ドラマ」(しかも犯罪そのものに無関係ではない)をしっかりと書けて
いてこそ「小説」としての感興があるんだよね。
この辺に関してはアガサも巧みではある。
828 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 18:03:09.27 ID:PF/KKu0D
「ヘラクレスの冒険」読み終わった。正直期待はずれ。
「火曜クラブ>>「ポアロ登場」>>>>>>>「ヘラクレス」かな。
ひとつあげるなら「クレタ島の雄牛」。少ない登場人物の中、サスペンスフル
な展開が続き、十八番のあざとい結末。佳作でした。
あとは、ワンパターンな変装ものや成りすましも多く、今イチでした。
829 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 18:41:14.58 ID:3jksIL0s
「雲をつかむ死」絶対に乗客の誰か一人は犯人に気付くはずだ。
スチュワード含め。
830 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/31(日) 22:48:42.21 ID:14kYfWKl
>>828 君がギリシャ神話(せめてブルフィンチぐらい)を読んでいるか否かが、
問題かと思う。
「ヘラクレスの・・・」は。あくまで「見立て」の面白さをミステリで行う
面白さを主眼としたものであり、個々のエピを取り上げてどうこう言うても仕方
ない。
「日本人にはわからない面白さがあるのか?」ならわかる。
>>829 あの閉鎖空間なら当然生じる疑問だとは思うが・・・
まあ、そこまで突っ込むと逆につまらないかと思う。
前記した「ヘラクレスの・・・」とは違う意味でのミステリとしての趣向を
楽しむべき作でしょ。
831 :
名無しのオプ:2011/07/31(日) 23:00:43.91 ID:+dHFhfMF
飛行機の事件もあるのか?
けっこう乗り物好きだな
列車、船、飛行機か
832 :
名無しのオプ:2011/08/01(月) 00:28:03.68 ID:RunqRtJN
>>829 犯人の、乗客に気づかせない能力については、
ポワロが犯人に自爆させてるじゃないですか。
むしろ「雲をつかむ死」は先のレスのやり取りにもある
クリスティの卓越した人物描写が光る作品ですよ。
殊にあそこまで【メ欄】を描写したのは
他のクリスティ作品でもあまり例がない。
833 :
名無しのオプ:2011/08/01(月) 01:06:18.99 ID:J70paK6H
後期がどうとか、個々のエピを取り上げても無駄とか大雑把な印象
ではなく、丁寧に作品を一つ一つひろっていきたい。
もちろん、25年前のベスト10で傑作を決めるようなことではなく。
834 :
名無しのオプ:2011/08/01(月) 06:53:16.20 ID:0wzH4wsT
メソポタミヤの殺人。
これも登場人物順繰りとやる、人物紹介のところで犯人わかるよな。
こういうことをヌケヌケとやるのがすごい。
メル欄が思いっきり叙述トリックだが。
そもそも最初から犯人わかるようにしてるんたから文句は言えない。
但し、前提条件がメル欄わかるから根本に無理があるが。
カマトトぶってるが。
835 :
名無しのオプ:2011/08/01(月) 20:56:50.40 ID:J70paK6H
>>832 最初の持ち物検査から論理の橋を渡って、犯人特定するところが
クイーンぽっくてすきですな。
836 :
名無しのオプ:2011/08/01(月) 23:40:15.93 ID:nrVPfMBz
「雲をつかむ死」ドラマは色々いじっていたけど、木製の荷物輸送者とかの
昔の航空機風俗を目に見える形にしてくれていて、ずいぶん事件のイメージが
想像しやすくなっていましたね。
大真面目に吹き矢筒を構えて犯行が可能か実験して客に不審がられるシーンを
読んでいて笑ってしまったという話を聞きますが、ポワロが脳細胞使いではなく
実証主義者で犯行が可能か自分で実演してみるというバカなシーンを想像して
笑ってしまいました。くだらない話ですいません。
837 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/01(月) 23:56:11.83 ID:r1VJic5U
大空の死にエル風な展開が有るとすれば、
メソポはジョン風のダイナミックな殺人トリックにこそ最大の面白さ有り。
アガサ作品にはこの手のものは期待しない俺だが、これには満足。
とにかく、やろうと思えば何でも出来る人っぽい。
838 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 10:28:44.36 ID:2gvlKfc9
クリスティには仕掛けも論理もどうでもよかったんだよな。
ジョンやエルなら仕掛けや論理がわかれば犯人確定するけど、
クリスティは確定しないようにしてる。叙述トリックこそ本筋だから。
メソポタミヤの現実には有り得ないが妙に納得できる物語。
くっついたり離れたりする、愛情模様やカップルを人は知ってる。
その哀れさ、その中にある喜びさえ。
クリスティの書きたかったのは日常の人間の心理のドラマ。
メソポタミヤで言えば登場シーンで語られる、犯人の犯行宣言。
日常のドラマを叙述トリックを読者が見破るか、見破らないか。
839 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 10:59:23.45 ID:2gvlKfc9
皆、うすうす気づいていると思うけど、カーやクイーンと、
クリスティのやろうとしたことは違う。
日常の人間が人を恐れたり、愛したり、妬んだり、
人を支配しようとしたり、疑ったり、そういう日常の心理と、
地続きのドラマとしての殺人。
ダブルミーニングの叙述トリック。日常と差のないドラマ。
前に絶賛されたナイルでなぜ登場人物にあそこまで、
ダブルミーニングな心理描写を与えたか。
それは日常と犯罪がクリスティにおいて同じものだから。
トリックや論理はそういう人間の喜び哀しみを描く道具にすぎない。
やみをえずに犯人限定をして解決してる。
クリスティは犯行解明はあいまいさが残り論理的じゃないが、
叙述トリックは論理的。
犯人は確定できる。紛れもない本格という逆説。
求められるのは日常のドラマに分け入り、
その中で微妙に違う犯人の心理描写を見極めること。
区別のない日常のドラマと殺人のドラマの微細な違いを見極めること。
そこにこそ論理性が求められる。
840 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 13:00:24.59 ID:HRQcVzU1
ジョンだのエルだの気持ち悪い表記は低能糞コテと間違われるからやめたほうがいいよ。
ジョン・グリシャムだかジョン・ダニングだかわからん。
841 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 13:06:57.63 ID:v63SHoTi
「ワンパターンな変装ものや成りすまし」はポワロ登場の頃から、いや
最初期のころからクリスティ世界の犯罪者の十八番でしたからね。
なんぼなんでも歌舞伎の早変わりみたいに、衣装とっかえただけで
警察の事情聴取に立て続けに応じるっていうのはすごい度胸かとw
クリスティって犯人の犯行、特に犯行時にアクロバティックな「実技」を
伴う行動だけを採り上げて見てみると、カーの作中人物もびっくりの
奇妙奇天烈な事だらけなんですよね。
ミステリを読まない人に物質的なトリックだけを採り上げて
「こっちからこっちに走り抜けるんだ」
「○○にヒモをつけて引っ張るんだ」
「○を○○した後に大急ぎで人目に付かずに○○するんだ」
なんて説明しても「普通の人がそんなバカなことするはずないじゃないw」
と笑われてしまうような事だというw
842 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 13:11:54.51 ID:0Bt9y1J+
>>840 頭の悪い人と間違われる以前の問題として
普通に「カー」「クイーン」という表記をとらないで
独りよがりな呼び方をするということは
他人とまともに会話をする気がないんだと受け止められても仕方ないですよね。
843 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 13:54:04.80 ID:knAaKCx0
というか何故急に表記を変えたんだろう。
844 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 14:53:10.10 ID:HRQcVzU1
あ、いけね、バレちゃう…かなw
ネタバレしたり偉そうにしたり自演したり嘘八百並べたり間違いを肯んじなかったりしないで
名無しで普通にクリスティの話題を書き込む分にはかまやしないけど。
まあ、長文はほどほどにね、
845 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 14:58:36.82 ID:nrUCN1r2
したらばでアンチが文学を読んだらヲタだと大失言。
モノの価値がわかっていないヴァカだということが明白になりましたとさ。
846 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 15:05:32.85 ID:NtScg1xG
>>840-843 あまり構わないほうが良いと思うが・・・
仮想敵を作って、自己防衛のため攻撃するパーソナリティだから、メンドくさい。
みんな優しす。
>>841 やむにやまれぬ動機(目的)に突き動かされている人物は、極端な手段をとることも
ある、と、異常性のなかに普遍性を感じさせられるのが、クリスティの強みじゃない
かな。
もちろん、つねに成功するわけじゃなくて、「メソポタミヤ」みたいに浮き上がって
しまってるのもある。人物像と手段が乖離してると個人的には思うけど、これなんか、
逆に「実技」だけ抜き出して云々するぶんには、楽しいかもしれない。
847 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 17:17:21.98 ID:jTOOqedI
仮想的つーか、実際書斎の駄論考に賛同する人はでつまつとオニイタンだけなんだから、
奴にとっては住人全員敵なんじゃね?w
848 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 18:52:03.82 ID:2gvlKfc9
何言ってんだ?書斎とやらの書き込みおちょくったから、
表記が一緒になっただけだろ?
めくらなの?上に書いてあるだろ?
大仕掛けや論理とか言い出したから批判しただけだが。
それなのにそんな表記だけに一斉に。本当に馬鹿だな。笑える。
レベル低すぎ。
まだとんまで節穴の方がましだったな。
書斎とかいうゴミはどうでもいいがスレ住人は軽いノイローゼか?
ここで書いたことは誰にもわかる良くできたものなので、
次スレではテンプレにでも入れといてもらいたいが。学習するように。
850 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 19:11:11.28 ID:g3nTLQXW
なんで書斎が居つくと、こうなってしまうのか
スルー出来ない事が一番の原因だね
851 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 19:13:23.77 ID:NZrdy8YM
専ブラつかって黙って透明あぼ〜んでいいだろ
そもそも存在しない事にすればいいだけ
クリスティの魅力はそして誰もいなくなったやナイルのように、
多人数のドラマを書ききり殺されると怯える人間を自然に描けること。
人が人を愛したり恨んだり怯える営みと殺人事件に差異がない。
日常で人が裏切ったり含みを持たせるダブルミーニングの、
日常のドラマと殺人のドラマ。
どちらも同じように魅力的に書け、その自然な心理描写の中に、
殺人を紛れ込ませる叙述トリックに本質がある。
クリスティにカーやクイーンと同じ評価持ち込んでも仕方ない。
登場人物のセリフや心理描写の山にさまよい、きちんと仕訳すれば、
論理的に犯人確定できるようにできている。
本格と読者の共感できるドラマの両方を達成できてる。
それがクリスティの秘密。
853 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 19:53:18.79 ID:2gvlKfc9
そして誰もいなくなったが本格じゃないとか馬鹿みたい。
ゲームのやり方が違うだけで、論理的に犯人を当てられる、
バリバリの本格物。
クリスティの狙った登場人物の心理の森に分け入らないと、
真相を当てられないが、そういうことせずに、
論理だ手がかりだとかクリスティを楽しまないとか、もったいない。
間抜けでトンマ。
逆にクリスティの心理描写はすごい、ナイルとか含みを持たせつづけて、
ほんとすごすぎとか言う人間も、馬鹿みたい。
クリスティの哲学、日常も殺人も同じように見てドラマにしてる、
人間を見据えてそういうものだというクリスティの、
眼差しがわからないとか。駄目すぎ。
ブラウン神父を日常化したクリスティの凄さがわからないとか。
カーやクイーンの論理や大仕掛けと言った基準で裁く書斎某は屑だが、
批判してることも読み取れずに発狂する馬鹿は屑の下の屑。
かける言葉もない。
854 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 21:12:11.55 ID:v63SHoTi
>>846 杉の柩の医師の言葉じゃないけど、
犯罪を犯してしまう人間と実際には手を染めない人間
犯罪を心に描くだけの人間と手を下してしまう人間
黄金期から後期にかけて、そのどこが違っていたのかにクリスティの
関心というか比重がじわっと傾いているのがわかりますよね。
「(殺人を)心に描くということが殺人を計画するのと同じだという
ことを言う人がいますが、ばかげた考えですよ。絶対にちがいます。
(略)これは常識ですよ」
という言葉がこの作品を締めているように、安吾の言う「人間性を
ゆがめ」ていない「普遍性」が、極端な実技トリックにもかかわらず
クリスティが広い人気を得ているゆえんなのでしょうね。
855 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 21:12:11.45 ID:lcit2jtS
落ち着け
856 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 21:20:48.40 ID:v63SHoTi
しかしまあ、「異常」で「極端」で「浮き上がってる」犯罪方法は多いですよねえw
「ナイル」なんてそういう極端な方法を取ってしまえる実行犯を設定するのに
緻密な手順を踏んでましたけど、ギラーミンみたいなB級手法で映像化すると
そのアホさ加減が浮き上がってしまうのは仕方ないですね。
(じっさいギラーミンの「ナイル殺人事件」はみうらじゅんが「人はそれを
ギラーミンと呼ぶ」と代名詞化するくらい、金をかけてスターを集めても
ダメダメな作品しか作れないという見られ方をしちゃってますからね。
色んな場面で笑ってしまうような珍シーンを積み重ねていたから、実際の
犯行場面でも劇場で笑っていた人がいたとかいないとかw)
857 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/02(火) 21:30:16.03 ID:Z+p0qGc6
ナイルの出来悪を「キングコング」の監督のせいにばかりしては駄目っしょ。
素が弱ければ、まあ、仕方ない。
前記したとおり、ヒロイン役のミアの責任でもない。
映像で見せると、ナイルのミステリとしての欠陥が浮き彫りになってまう、
ということかと思う。
この意味では原作に忠実な映像化であったわけだが。
858 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 21:50:32.50 ID:v63SHoTi
だからスーシェのドラマ版「ナイルに死す」が、周辺の人物の設定を微妙に
変えているにも関わらず多くの人に絶賛されているわけですよね。どなたかも
指摘されていたように原作のパーツを組み替えたラストもとても感動的だし。
個人的には原作のようなハッピーエンドにならなかったにも関わらず、とても
納得のいく役どころに改変されていたあの人が、原作ドラマ共にとても素敵で
ありがたかったものですけどね。原作でもファンの多いあの人の顛末に対して
ポワロが原作を超える祝福を送っていたシーンも嬉しかったものですけど。
問題は一線を踏み越えて「実際に手を下す」決断をしてしまった人の描き方ですね。
同じ年に発表された「葬儀」と「ライ麦」の犯人なんか、手を下さなかった人たちとの
対比が実に際立った作りになっていましたけど、それぞれ実に魅力的な人間として
描かれてもいたので、その「踏み越え」の切なさがポワロ同様に染みてくるという。
859 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 22:03:31.32 ID:v63SHoTi
そうそう、あの無茶な「実技」トリックが映像化できるのか?と誰もが
思っていたある作品、スーシェ版で知らずに見ていた家族がまったく
気付かなかったとこのスレでも書かれていたアレじゃないかと思うの
ですが、あれも犯人をフューチャリングしたドラマになってくれて
いましたね。
というかそれ以外をいじりすぎだったんですけどw
860 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 23:05:55.56 ID:4n/eHQnu
>>859 貴方の書き込みは、長文でも、意が伝わってくる。伝えたいというハートの問題だね。
ただ、連投で疲れたのか、最後になって力尽きたというか、文章が荒くなってのみ込み
にくくなった。このレスに関しては、メ欄を使ってもいいから、リライトしたほうが
・・・と思う。
余計なお世話であればスマン。
861 :
名無しのオプ:2011/08/02(火) 23:06:06.35 ID:SoE5F9sR
>>848 もしかしたら、
>>838の一つ上が糞コテの発言で、それのパロかい?
透明あぼーんしてるんで見えなかったので失礼した。
今後、糞コテをNGにするだけでなく、関連発言も一切無視することにするよ。
862 :
名無しのオプ:2011/08/03(水) 00:00:39.31 ID:DaI/1slV
>>860 ウハハ、すみません。ご指摘深謝であります。
こちらの現実に色々あったのと、書いてるうちにネタバレオフレコ
だらけになってきて、メ欄ナシで書こうとしていたら収拾つかなく
なってしまいました。誠にすみません。
過去ログを読み返すとおんなじようなことを何回も書きこんでいて
恥ずかしい限りという気分もあったものですし。
リライト含め精進し直しつつ検討いたします。ご厚意重ねて感謝します。
863 :
名無しのオプ:2011/08/03(水) 02:03:46.28 ID:nWDLcL+2
さてと、セックスして寝るかな
864 :
名無しのオプ:2011/08/04(木) 19:15:10.53 ID:OcXu9+X0
ポワロのクリスマスはタイトルが企画物っぽくて安っぽく聞こえるが、
内容は超絶の一級品である。
865 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/04(木) 21:14:37.39 ID:j7NR/TFb
何かこのスレのナイル評価の展開はおもろいものあり・
凄まじいまでの馴れ合いは言うまでもないが、
遂には「ドラマとして評価」とか(w
まあ、当初から「ミステリとしてはともかく、メロドラマとしてはなかなかに
面白い」ぐらいにしておけば、オールOKやったのにね。
866 :
名無しのオプ:2011/08/04(木) 21:16:14.46 ID:+SVZguPG
同意。
どんどん主張が後退しているね。
スレ住人ももっと謙虚にならないとまともなやり取りもできないよ。
867 :
名無しのオプ:2011/08/04(木) 21:32:05.34 ID:HnKUVTWx
ID:+SVZguPG=書斎魔神
バレないようにうまく自演しよう、という気すらないんだね。
868 :
名無しのオプ:2011/08/04(木) 21:36:27.56 ID:dZb+ILdM
映画、しかもそれすらまともに見ていないようなレスは無視しましょうよ。
相手にする価値なんかまるっきりないんだから。
869 :
名無しのオプ:2011/08/04(木) 23:43:25.75 ID:+IGTpZG6
「忘られぬ死」読了。
うーん、トリックはいまいちでした。メインがメル欄だし。
人間描写は結構じっくり書かれてるんで小説としては面白かった。
特にキドミンスター夫妻(政治家夫人の両親:貴族)の会話が秀逸。
870 :
名無しのオプ:2011/08/05(金) 16:28:21.52 ID:hmMOMwQ5
そして誰もいなくなったの犯人とか、実はいい奴なんだよな。
真面目で人を従わせてまとめる力がある。
本当に駄目な奴や人から嫌われる奴には、あんな真似はできない。
事件の動機と犯行内容以外特別なことはない、
ごく普通のちょっと偏屈な、
ちょっと有能などこにでもいる人間にすぎない。
被害者達にしても、いかにもありそうな理解できる形で人を殺している。
どこにでもいる人間にすぎない。
最後に首をくくるあの人物とか読者は共感でき、
同時にこういう人間がとんでもない残酷なことをすることを、
読者は知っている。
理解している。
クリスティはどこにでもいる類型的な人間しか描かないし、
動機や行動を理解できる、こういう人間はいると読者が直観的に、
把握できるドラマしか描かない。
クリスティはそういう物以外を描こうという野心はなかった。
邪魔なことを理解していた。
母国イギリスではセイヤーズのが格上だと評価されならも、
母国も含めて読まれるのはクリスティ。
それは読者の日常で把握できるドラマの中に犯罪を殺人を混ぜ込むことが、
一番効果あると理解してたから。
飽くことなく類型的日常的ドラマを描き、その中に、
叙述トリックをはめ込んだ。
人を憎むこと、恨むこと、自分のものにしようとすること。
ごく当たり前の現実。それについてのごくありふれたおしゃべり。
そして誰もいなくなったの犯人も被害者も読者にも差のないこと、
同じドラマを持ちそれを描けばいいことを知っていた。
871 :
名無しのオプ:2011/08/05(金) 16:47:42.35 ID:hmMOMwQ5
もの言えぬ証人の犯人。
これはクリスティがよくやるしょっぱなの登場シーンで、
犯人とわかるとかはやっていない。
そして誰もやメソポタミヤみたいな。
それどころか、特別な途中の心理描写で明らかにそれとわかる、
犯行宣言などもなく、あえて言えば、
メル欄とかしか犯人かもしれないと言うことを示してない。
メル欄で犯人とかはいくら何でもむちゃくちゃ。
しかし、クリスティらしいと言えばこんだけクリスティらしいものもない。
読者はこういう人間よく知っている。
そして、こういう人間がどういう思い抱いてるかも。
愛されていながらそれでも破滅する犯人は私達のことでもある。
日常に埋没していそうでそれを逸脱する犯人は対称的なのだ。
いかにも犯人らしい、他の登場人物はいかにも殺人犯しそうで、
非日常と戯れながら結局は日常の中にしかいず、
殺人は犯さないことも読者は良く知っている。
ここでは日常と非日常が入れ替わっている。
クリスティの一つの到達点がある。
872 :
名無しのオプ:2011/08/05(金) 17:37:12.78 ID:hmMOMwQ5
そして誰もいなくなったの犯人とかもの言えぬ証人の犯人とか、
悪い人間じゃなくて、でもどこか気を許せない危ないところもある。
そういう日常に接するごく当たり前の人間。
愛したり交わったり。人は危なさも含めて、人を愛し付き合う。
それが私達の現実であり、クリスティはそこを超えることはない。
名犯人として記憶に残るわけではない。
クリスティの登場人物は愛されるが特別な人間になることはもともとない。
しかし、それだからこそできるものがある。
もの言えぬ証人。
最後にでも犯人を愛していたというセリフとか本当に深い。
類型的な人間、ドラマしか描かないからこそできる逆説的な深み。
そこにクリスティの凄みがある。
873 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/05(金) 20:35:11.94 ID:qnS4DtCn
アガサはトリックのバリエーションの名手と昔から言われているが、
普通は一発芸と思われるスミルノねたを再度使ってみたり。
変装、一人二役等は使いまくり。
それでも手の内を読ませない凄さというのはあるわな。
あと、基本パターンとしてはワケ有りな男女が仕掛けるトリックってのもある。
現在叩きの対象となっている作もこれだし。
874 :
名無しのオプ:2011/08/05(金) 22:09:36.12 ID:Kn2AnDyS
『そして誰もいなくなった』の犯人像も犯行の動機も別にあれでいいんだけど、
「メル欄」がバレないってのがもう馬鹿すぎ
ありえません
あれはミステリとしては馬鹿ミス
875 :
名無しのオプ:2011/08/05(金) 22:21:11.24 ID:eW/Dh1Ee
ミス・マープルにしてもポワロにしても、分かってて犯人に自殺させるのはどうなんだ
ふつうに逮捕して刑務所に入れて罪を償わせて更生させるべきじゃないのか?
876 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/06(土) 06:46:54.63 ID:g7qbBwhM
>>874 同意。
俺はあの展開はアンフェアに入るとも考えている。
>>875 素朴な疑問かと思うが、彼氏&彼女は官憲ではない。
遵法精神という観点から批判も出ようが、自己の信念>法というものが
あっても良し。(これは作者アガサ自身の考えと思われ)
元警察官(しかも管理職)のエルキュールの場合は、少し疑問も残るが、
現役じゃあないわけだし。
877 :
名無しのオプ:2011/08/06(土) 14:28:33.41 ID:jNlpNCcT
ちょっと寄り道をして「クリスチィ短編全集4」を読んだ。
「黄色いアイリス」や「海上の悲劇」なんかは、雰囲気はいいんだが
いつものワンパターンがでてしまい、残念。むしろ、パーカー・パイン物
が小気味よいテンポで楽しめた。一つあげれば「ポレンサ入り江の事件」か。
まぁ、事件といわれるようなものではないけど、ひねりが十分効いており
短編の見本のようなもので、佳作。
878 :
名無しのオプ:2011/08/06(土) 22:23:22.59 ID:Mosj/E08
879 :
名無しのオプ:2011/08/07(日) 13:27:34.95 ID:aIfUGYli
ちょっと質問をさせていただきたいのです。
『そして誰もいなくなった』を読みたいと思うのですが、
どの訳が一番オススメでしょうか。 (原語版はご容赦くださいませ)
原作にある文章の巧妙さを再現しているものを希望しています。
またこちらはついでなのですが、2冊読み比べてみようとも思うので、
原作再現なもののほかに、日本語の文体が現代的で読みやすいものも
教えていただけると大変ありがたくあります。
880 :
名無しのオプ:2011/08/07(日) 15:11:44.30 ID:zTj1Vju8
あれ、ハヤカワ一社翻訳権独占じゃなかったっけ?
戯曲版なら他から出てるみたいだけど。
881 :
名無しのオプ:2011/08/07(日) 17:00:39.97 ID:s7L9iDbS
原作の文章の再現を、とおっしゃるのは原作を英語原典で
お読みになっているのですね。
参考までにどの社のどの版でしたか?
882 :
名無しのオプ:2011/08/07(日) 17:33:40.63 ID:aIfUGYli
>>881 誤解を招く表現ですみません。原典は読んでおりません。
訳によっては単語を日本向けに判りやすく置き換えたり、
文の意味合いが僅かに変化したりといったことに不安があるので、
原典に近いものを読みたいと思っているのです。
犯人の言動や描写が、原典では実に巧妙に隠し描かれていると伺ったもので。
883 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/07(日) 22:43:22.73 ID:VK9aAAAJ
「愛の重さ」を読む。
テーマ、状況等が異なるとはいえ、
アガサ普通小説の最高傑作である「春にして・・・」と比較すると
かなり落ちるという感あり。
非ミステリ作品とはいえ、予知という超自然現象をストーリーの肝の部分に
持ち込んでいるのも、アガサらしくない。
訳者あとがきにもあるとおり、「後半は前半にくらべていささか(筆者注
いささか先生ではない(w )息切れを感じさせる」ものがある。
具体的に見てゆくと、プリーチャーであるルウェリン登場の第三部以後。
特に日本人にはキリスト教に関する宗教談義が読み難くペースダウンは
否めないものがあろう。
キャラ的には、変人ボールドック爺が良し。
セールス面のみ考えれば、このポジションにエルキュールかジェーンを当てても違和感は無かったであろう。まあ、そのレベルの「人生の先達」に描かれて
いる。ただし、イメージ的にはあのヘンリーを想起させるような元気爺だ(w
884 :
名無しのオプ:2011/08/09(火) 12:49:12.06 ID:40F8DB1b
>>882 881のような悪意あるレスはスルーして良いんですよ
885 :
名無しのオプ:2011/08/10(水) 01:24:30.99 ID:rs3QyrQs
S・A・ステーマンの「殺人者は21番地に住む」を読まれた方はいますか?
ミステリー案内にクリスティの某作品に酷似、しかし本家に勝るとも劣らない面白さ
とあったので興味があります。
ネットでクグるとネタバレに遭いそうなので、スレチなんだけどもし読まれた方が
いたら、つまらなかったか、面白かったか、その感想を聞きたいです。
886 :
名無しのオプ:2011/08/10(水) 07:50:51.17 ID:+XrDR24m
>>885 クリスティとの類似が話のタネになるステーマンだけど、「殺人者は〜」に関
しては、あまりそれを感じなかったよ。
プロットの共通点でいえば、横溝正史の戦後初期の長編かな。
アイデアはとても面白い。でもホワイの部分をあっさりスルーしてるのが拍子
抜けだった。
安価で入手できるようなら、読んで損はないと思うけど、くれぐれも期待しす
ぎないように。
887 :
名無しのオプ:2011/08/10(水) 08:02:52.63 ID:J8dDu7pf
>ミステリー案内にクリスティの某作品に酷似
犯人の設定がメール欄と同じ、ということかな?
そう言われりゃそう言えるかな、としか感じないけど。
888 :
名無しのオプ:2011/08/10(水) 16:29:44.00 ID:JL4YcX7O
>>886 ありがとうございます!。期待せずに読んでみようと思います。
>>887 某作品が何か明かされていないので分からないのです。
それを明かすとネタバレになってしまうからかと。
だから
>>887さんのメ欄は見ないことにしますw
ありがとう。
889 :
名無しのオプ:2011/08/10(水) 16:37:15.31 ID:JL4YcX7O
すんません。
ageてしましいました。
890 :
名無しのオプ:2011/08/10(水) 16:44:43.25 ID:zpAwrqoM
「殺人者」はクライマックスシーンで
>>887設定と同じだと思い起こして読んでみると、
何かシュールな状況に見えて笑えてくる。
891 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/10(水) 23:44:31.86 ID:Imke26VA
ステーマンの話題は前にも出たが、作品に本格としての期待は禁物だ。
俺も鮎が推す作(帯に推薦文あり)とかで懲りた記憶あり。
フランス語圏の作家では、近年のアルテたん登場までは、ムーディに
スリルとサスペンスで読ませる作風が主流。
892 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 01:18:45.57 ID:8IfDSkkz
「ステーマンの話題が前に出た」ときには得意げに作品名を伏せて
当ててみろと挑発していた書斎クン、実際に読んでいる人が何人か
出てきて内容についての話を始めたら「意味が分んねーんだよクズ」
と捨て台詞を吐いてもどこかに行ってしまった。
そのステーマン作品を復刊しろと書いて、復刊してもうまく行かない
理由を整然と並べ立てられたら
>949 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w [] 投稿日:2011/05/29(日) 00:15:21.61 ID:4iBQtWzT
>願望を書くことに関してお前にどうこう言われる筋合いは無い。
だってさ。かつては横溝スレ、都筑スレ、現在はカースレでスレ住人の
復刊希望に対して「売れない」「有り得ない」「夢みたいなこと書くな」と
口を極めて罵る書斎魔神の醜い二枚舌。
893 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 08:57:51.39 ID:OodvNuMx
なんでも一律に考えるバカ。
状況や著作の値打ちにおいて考えが異なるのは当然だわな。
894 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 09:14:24.53 ID:8IfDSkkz
状況も読めないくせに、勝手に設定した「著作の値打ち」とやらを
振りかざして、ある作家の復刊については「夢みたいなこと書くな」
ある作家の復刊については「願望にどうこう言われる筋合いはない」
まさしくダブルスタンダード(二枚舌)の愚か者だわな
書斎の願望である由利先生の傑作集が一向に出る気配がないのに対して
売れない有り得ないと罵倒したカーの新訳や都筑道夫の作品集は次々と
刊行される。いかに「状況を見る目」がないかは一目瞭然だよw
895 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 09:30:18.15 ID:OodvNuMx
著作の値打ちをわからないと言った矢先にこうした投稿をするバカは何を考えているのかなあ。
896 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 09:33:28.76 ID:m8dxRRik
「著作の値打ち」というか書斎魔神が盲信しているのは「知名度」だろ。
しかも70年代の状況を基準に無知な素人が勝手に決めつけたwww
897 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 11:04:45.18 ID:KTU6g3Zv
898 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 11:29:13.70 ID:OodvNuMx
>>897 アガサヲタじゃなくてスレ横断的にコテハンをストーカーしている荒らしだからね・・・。
根城であるしたらば板に文句を言うのがいいかもね。
899 :
名無しのオプ:2011/08/11(木) 11:42:22.39 ID:KTU6g3Zv
900 :
名無しのオプ:2011/08/14(日) 16:18:21.46 ID:JPxzGJLe
そして誰もいなくなった、にポワロが出てくると言った人って誰ですか?
901 :
名無しのオプ:2011/08/14(日) 19:46:32.61 ID:wP/OedHl
質問です。
ABC殺人事件を読もうと思っているんだけど、誰の訳がオススメですか?
せっかくだから一番良い訳で読みたいのですが、多すぎて迷ってしまいます。
902 :
名無しのオプ:2011/08/15(月) 01:07:58.03 ID:pghhvLWa
>>901 「推理小説の誤訳」(古賀正義)で一番槍玉に上がってたのが創元の旧版・堀田善衛訳だったけど、
いまは深町眞理子訳に変わったんだな。
深町訳は他のでしか知らないくて、でもそう悪くない、手堅い仕事をしていると思うんだけど、
どうでしょう>みなさん
903 :
名無しのオプ:2011/08/15(月) 01:47:13.40 ID:BrefIr3R
創元のクリスティは読む気しないわー
何の作品か忘れてたけどポアロのモノローグの時の一人称が「オレ」になってて萎えた
ハヤカワ一択だと思います
904 :
名無しのオプ:2011/08/15(月) 11:24:22.36 ID:YVQgBHhf
別に一人称をどう訳そうと勝手なはずだけど
「オレ」はないなさすがに
905 :
名無しのオプ:2011/08/15(月) 18:53:53.55 ID:az7Kyn4G
「アクロイド殺し」読んだけど、ネタバレしてたせいか、
“やり残したことはないか確認した”とかあからさまに怪しい記述に見えた
まったく初見だった人は、本当に衝撃受けました?
906 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/15(月) 19:55:27.83 ID:U4KLmnnS
思えば、ポワロの現職は元警察官。
探偵になってからのすかしたイメージからは想像し難くはあるが、
一人称「おれ」でもおかしくはないわな。
907 :
名無しのオプ:2011/08/15(月) 21:34:19.14 ID:KbftpgkO
おや、おや(w
クイーンスレpart10より
>917:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/04/05(火) 22:05:52.28 ID:exz+QTOc
>>英語では一人称は I だけなのに
>この基本がわかっていれば、一人称の場合は「私」という日本語中では
>性差を意識させないワードが翻訳の文体としてベストとわかるはず。
>後は全体のタッチでしょうな。
どんなイメージだろうと「私」がベストじゃなかったのかなw
908 :
名無しのオプ:2011/08/16(火) 01:06:02.92 ID:2k7QT9Vc
ポアロってゲイなのかな。ヘイスティングスにディープキスしたり、何かの作品でメロンとかいう、話に何の関係も無い好青年を連れていたりする描写を抜き出して、そういう仮説を立ててる人が確かいた
909 :
名無しのオプ:2011/08/16(火) 01:27:17.66 ID:LUX7KJ7J
性欲はミスレモンが処理してたはず
910 :
名無しのオプ:2011/08/16(火) 09:46:10.21 ID:KrmUgjwZ
どちらも仲々濃い趣味だな(スーシェ版基準)
911 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/16(火) 21:27:55.95 ID:/ki9ufm4
俺もエルキュールとヘスは何か怪しいように思えることもある。
あの冷静な名探偵がヘスがいなくなってからも、彼氏への思慕を語るシーンが何度かあり。
912 :
名無しのオプ:2011/08/16(火) 21:40:37.60 ID:Wcpv/QLb
ヘス?
ナチスのルドルフ・ヘス?
913 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 00:18:47.39 ID:ul56V6js
お前らいちいちクソコテに釣られんなよって思ったけど、ヘスってww
ほんとコイツ、突っ込みどころ多いな。毎日0時以降には書き込まないのもウケるw早寝なんだなw
914 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 06:55:46.53 ID:NzUH6lq1
書斎はなにかとホモネタ好きだよね
915 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 07:07:52.68 ID:6lcNJRRQ
ヘスが通じないとは・・・。
どれほどモノを知らないんだ???
916 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 07:33:47.53 ID:AwSj5Huy
そういえばこの年になるまでコナン・ドイルの「サー」というのを
ドイルのファーストネームだと信じていた無知がいたけど、あいつは
クリスティのことを「アガサ」「アガサ」と中二病丸出しの呼び方で
呼んでいたな。
で、「ドイルがサーならクリスティだって呼び方があるだろう」と
言われたら逃げちゃったんだよね。「サー」に対立するクリスティの
呼び方なんて「オリエント急行殺人事件」に関する文章読むだけでも
いやでも目につくと思うんだけど、いい年してそんなことすら意識も
しなかったらしい。そもそも知らなくてもそんなことくらい子供でも
すぐネットで調べられるのにそれすらできないってどんだけなんだろう。
この「ヘス」の件も至る所で笑い者にされていて、通を気取りたいなら
ヘイスティングスのファーストネームがイギリスとかアルゼンチンでは
どういう愛称になるかを調べて書くくらいのことをするものなのに何て
それすらできないんだと失笑を買っているね。(まあローマ字の読めない
奴だから…)
まあこの話はここではこれくらいにしておこうよ。
917 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 09:15:06.28 ID:m0gRAv0g
スルーしたいんだけどそもそも突っ込みどころは「ヘイスティングス」はファーストネームじゃって事ないだろw
クリスティー作品でファーストネームがヘスというと端役は除いて「無実はさいなむ」のヘスター位。
918 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 09:16:54.29 ID:m0gRAv0g
おっと、訂正
×突っ込みどころは「ヘイスティングス」はファーストネームじゃって事ないだろw
○突っ込みどころは「ヘイスティングス」はファーストネームじゃないって事だろw
919 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 10:15:14.06 ID:6lcNJRRQ
わかればいいんだよ。略称などそういうものだ。
920 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 10:55:57.56 ID:gFKBfNe5
みんなに通じないから問題なんじゃん
あなたにもわかりやすく説明すると、
木村拓也を「キムタク」じゃなく「キム」と略しているもんよ?
一般的な法則も浸透している情報も無視
一人だけ違う呼び方しているオレカコイイの気分なんだろうけどw
921 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 10:55:58.77 ID:EMiJk+MH
「現職」が「元警官」って何ですか?ちっともわかりませんw
922 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:01:09.27 ID:6lcNJRRQ
>>920 その人の話しをしているときは通じる。
書斎は臨機応変に対応しているだけ。
923 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:05:19.35 ID:EMiJk+MH
要するにその場しのぎの書き捨てだとさw
だから奴の「論考」には整合性がないんだな。
知能が低い証拠だよ、中学校すら卒業できなかったのも頷けるな。
924 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:13:48.13 ID:Kx8XkQ1o
別のスレッドでは通じないし、そのスレでも後から見た人には通じない。
普通に誰にでも通じる言葉を使えば、いつでもどこでも通じるのにね。
わざわざそんな無意味なことをするのを「臨機応変」とは言わない。
無知による単なる間違いか、他人と違うことを言えば目立つと考える
幼稚な自己顕示欲の発露のどちらかだろう。
925 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:18:21.12 ID:LULH2qdO
サーやジョンで、普通だれだかわかるかってのw
愛称や略称の基本も知らないのに使うなよ、気持ち悪い
年齢は中高年、知能と振舞は中学生なんだな、かわいそうに
926 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:27:22.92 ID:gFKBfNe5
>>922 通じてねーよw
だいたい臨機応変に略称考えてどうすんだw
あのさあ
略称ってのは、受け手側が自然に受け入れるものじゃなきゃダメなわけ
相手の頭に疑問符が浮かんだ時点で言った側は失敗しているのよ
他人と会話したいんならそれぐらい学んでこい。な?
927 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:39:39.13 ID:AwSj5Huy
「臨機応変」っていうのは、たとえば映画のロードオブザリングの話をしていて、
特にその中で「旅の仲間」の9名の役者の話をしているときに「サー」と言えば
イアン・マッケランのことだと話をしている人になら分かるけど、映画三部作の
話をしている時には「サー」じゃ通じない(だってこの映画にはサーが三人いるから)
と考えて言い方を変える、という態度のことをいうものだろう。
まして小説や音楽の話題の時に「サーと言えばイアン・マッケランだろ」と言う
奴がいたらそいつはただの社会性のないバカ。
書斎は小学生並みに知識と社会性がないから「サー」と言えばドイル、「ジョン」と言えば
カーしか知らなくて、他人も自分と同じ程度のバカだと思い込んでるから
これでカッコイイと思いこんでいるんだろうけど、ミステリ好きなら「ジョン」だけで
いくらでも作家名を挙げられるよ。
928 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:44:04.31 ID:sM88a7w8
あの馬鹿のことだから、
各スレでの住人の普通のやりとりを読んでも
そこに書かれている内容がわからず、
悔しいからその仕返しとして、
みんなに分かりにくい表現をわざと使っているのだろ。
929 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:52:58.62 ID:kQNKN7CJ
>>920 いや、奴の略し方は
> 木村拓也を「キムタク」じゃなく「キム」と略しているもんよ?
こんなレベル↑では無いでしょ。
奴の略し方は、木村拓也を「キムタク」ではなくて、
「キムラタクヤ」の後ろから2文字とって「クヤ」
と略しているようなものですよw
930 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 11:58:14.70 ID:AwSj5Huy
バカの話をしていてもょうがないからこの話題をちょっと発展させてみますか。
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1302697647/458 ↑松本清張スレできちんと意味のある書き込みをしてくれている人がいる。
こういう書き込みは本当にありがたいし役に立つ。
そこでヘイスティングスだけど、常識的には Arthur の愛称は「Art」か「Artie」
になるはずだよね。(ちなみに Agatha は「Aggie」か「Aggy」。Agnesも同じw )
ポワロは半分意識して「なまりのきついヘンな外国人」を装っている部分が
あるというし、そもそもが「一部の隙もない」物腰を身上としているので
ヘイスティングスに対してもくだけた表現は慎んでいるはずだけど、作品の
どこかでこうした表現、もしくは別の愛称を使っている場面がありましたかね?
931 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 12:04:12.75 ID:EMiJk+MH
>>930 「モナミ」ならあったと思いますけど、これは愛称じゃありませんね。
932 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 12:44:21.08 ID:gFKBfNe5
>>929 それは俺も書いてて思ったw
けどさすがに「クヤ」とか「キヤ」とかは、説明として分かりにくいかと思ってねw
「キム」だったら
>>919も分かるだろってw
933 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 13:01:59.85 ID:6lcNJRRQ
>>930 アーサーの略称がアーティではないと散々叩いて荒したくせに。
934 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 13:14:20.36 ID:EMiJk+MH
>>933 いつ?どこで?
もし海外テレビ板のコロンボスレのことを言っているのならスレ違い&板違いも甚だしいな。
自分が普段「書斎とミス住は別人」「もう過ぎたこと」「他板の話題は」と
さんざん言ってきたことに対して正式に謝罪しろ、これは命令だ。
ついでに言えばコロンボスレでは
「アーサー刑事をアーティと呼んでいる文章はない」と皆は言っていたが
馬鹿な書斎(別名ミス住)wがそれを理解できずに
「アーサーという名前の愛称はアーティだ」と、一般論を持ち出してきただけw
要するに「エリザベス・テーラーの愛称は『ベス』ではない」という言い訳に
「エリザベスの愛称(の一つ)は『ベス』だから間違っているのはおまいらだw」と言い出す間抜けさと同じなんだよw
935 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 13:20:11.80 ID:AwSj5Huy
やっぱり何を指摘されているのかさえ理解できてなかったんだなw
本当に笑われても何も直そうとせず、しかも相手に逆恨みの怨念だけ
抱えてどんどん歪んだ狂人になっていくと言われてもこれじゃ仕方ないw
ちゃんと間違いを指摘されたときに正しい知識を学べば、次からは恥を
かかなくて済むのに、そうやって相手を「荒らし」と自分に言い聞かせて
正しい知識を拒絶してダメな自分を守ろうとするからいつまでも小学生の
ままのなのに、もう一生死ぬまで成長できないのかね。
あっ、いかん、またバカのお守りをしてしまったw
936 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 14:56:28.65 ID:d/ndeDL3
そういやポアロの現職はベルギーの元警察官でしたね、モナミ
937 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 19:27:25.64 ID:4o3Fe30P
モノを知らないと言ったり、わかればいいと言ったり、書斎支持者って相変わらずアホだなw
915 名前: 名無しのオプ 投稿日: 2011/08/17(水) 07:07:52.68 ID:6lcNJRRQ
ヘスが通じないとは・・・。
どれほどモノを知らないんだ???
919 名前: 名無しのオプ 投稿日: 2011/08/17(水) 10:15:14.06 ID:6lcNJRRQ
わかればいいんだよ。略称などそういうものだ。
922 名前: 名無しのオプ 投稿日: 2011/08/17(水) 11:01:09.27 ID:6lcNJRRQ
>>920 その人の話しをしているときは通じる。
書斎は臨機応変に対応しているだけ。
938 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/17(水) 22:27:11.09 ID:MDlrl5CX
まあ、お歳のせいもあるが、エルキュールは精力ビンビンな禿ってイメージ
は無いんだよな。
この辺がコジャックや大前均とは大きく異なるという感あり。
その気があってヘスを責めるなら、甘言をまじえた巧みなテクでって気がする。
939 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 22:30:09.66 ID:EMiJk+MH
意地になって意味不明の言葉を使っているが
意固地になればなるほど自分の評価を下げるだけなのだがw
940 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 23:11:12.88 ID:rAQR+a+Z
散々論破されているのにいまだにポアロ禿論から抜け出せない人がいますね。
ファーストネーム(エルキュール)とファミリーネームの略称(ヘス!)を並列させることに、
まともな人間ならば普通に感じるであろう違和感を、某氏は感じることがないのだろうか。
そこまでセンスない?
ホームズとワトソンのことを、シャーロックとソンと言ってるようなもんですよ。
941 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 23:46:58.63 ID:71VuHvwN
こんだけレスもらえれば、そりゃクソコテも大喜びだ
そして今日も、クリスティの話はほとんど出来なかった
942 :
名無しのオプ:2011/08/17(水) 23:50:40.87 ID:gFKBfNe5
散々に間違いを指摘されてそれでも認めたくなくて、
直前の流れを無視した結果生まれたレスが
>>938かよw
あなたにとってはそのレスは余程重要なものなんですねw
943 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 04:41:01.15 ID:DKzvMJ4Q
>>940 ところが「ヘス」はファミリーネームの略称ですらありませんよ。
ただのアホ馬の勝手な略語ですから。
ヘスが出てこない作品はなんだか寂しいでつよね
ワッツが出てこないホームズ作品のような物足りなさがありまつ
945 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 12:36:08.95 ID:utyBn8mb
>ホームズとワトソンのことを、シャーロックとソン
じゃなくて
シャーロックとワン
だな
946 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 14:38:21.17 ID:1PGqhF+9
アンチがいなければ普通に流れるんだよね。
947 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 16:05:38.86 ID:7r496gL8
書斎はスルーして欲しいんだってさ。
みんなこれからはレスつけないように。
948 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 16:32:00.27 ID:utyBn8mb
確かに書斎をスルーしてアンチがいなくなれば普通に流れるから
またスルーモードに戻ります。
949 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 17:23:36.72 ID:sJaSpIRn
>>905 全然
ネタバレも知らずに読んだけど、あからさまに怪しいものを感じた
だって、今はこの手のミステリって溢れてるものね
でも当時は衝撃的な作品だったんだろうなってのは分かる
950 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 17:37:16.71 ID:sJaSpIRn
それで、ポワロの現職は元警察官なんですってよ、ヘス。
私、書斎って実は小学生なんじゃないかと思ってるんです。
書き込みを読んでるとどうしてもそう思えてしまう。
でなければ、天性の釣り師ね。
セ・タンジェニュー・サ!
951 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 17:54:36.47 ID:sJaSpIRn
>>931 モナミ mon ami ってのは親愛なる人への呼びかけの言葉ですわね
わが友よ もしくは わが恋人よ という意味ですわね
ポアロがヘイスティングズを愛称で呼んでたことはなかったと思う
常に「ヘイスティングズ」と呼んでいたはず
952 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 18:00:07.15 ID:sJaSpIRn
>>938 そういう下品なこと書き込むのやめてくださいませんか?
ポアロファンとして非常に不愉快です
やっぱりあなた、中年男性かもしれませんね
下品でいやらしくて無知な
おおいやだいやだ
953 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 18:10:21.19 ID:lblhePBQ
現職は元警察官w
海老蔵事件の「元暴走族リーダー」思い出したよ。
あれも変な日本語って笑われたもんだったなw
言葉を知らない馬が曲解するといけないから念のために言うと、
「TVで使ってるから良し」じゃなくて、
どっちもまともな日本語を使えて無いって事なw
954 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 20:23:41.46 ID:ilfcugBj
書斎も前は普通にヘイって言ってたよな
単に間違いを指摘されてムキになってるだけだろう
955 :
名無しのオプ:2011/08/18(木) 23:58:56.63 ID:SJ/buzDe
>>954 昔からものを知らない独りよがりのアホだということです。
一年に一回はそし誰を読み返つ僕は赤川次郎さんみたいでつ
この作品は完璧でつよね
957 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 05:52:25.88 ID:AX1m3HS/
958 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 07:22:54.14 ID:+ruo85EO
ほっとけ。無視無視。
以前評判の高かった「バートラムホテルにて」にとりかかります。
959 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 07:28:04.94 ID:VRZ71Xu+
和気藹々とね。
何も悪いことは書いていないんだから。
960 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 07:43:51.90 ID:1cpEZKtT
結局は面白いかどうかだと思うんだよね。
そして誰もは何度読み返しても面白い作品の一つだな。
そし誰最高でつよね
雰囲気もストーリーもキャラも長さも丁度いいでつ
これに勝てゆミステリってなかなかないんざないでそうか
962 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 08:33:36.87 ID:AX1m3HS/
馬鹿すぎてあり得ないし、フェアじゃないって見方もあるけどね
それはちょっとわかりまつ・・
トリックと言いまつか、犯人当てを愉しむのには向いてないかもでつ
964 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 08:41:03.39 ID:AX1m3HS/
馬鹿ミスでフェアじゃないけど完璧なミステリ作品なの?
それでも完璧でつ
僕はそう思いまつ
966 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 08:59:07.57 ID:AX1m3HS/
なんだが
このカレーライスはルーは今一つだが皿やご飯はすばらしいので
完璧なカレーライスだ
みたいな感じだね
完璧という表現ににそこまで突っかかってこなくても・・
無駄な描写が一切ないミステリというのもないでそうし・・
968 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 09:23:06.04 ID:GZ6rBxt3
古い版の「おしどり探偵」が出てきたんでちょろっと読んでしまっているんだけど、
やっぱりいいなあ。こういう舞台の戯曲風の会話でサクサク展開が進む書き方も、
クリスティの「技」のひとつとしてちゃんとあるってことを再認識させてもらえる。
いや、今頃再認識していちゃ遅いと言われるのは承知してのことだけどw
初登場時のアルバートなんて、今日びの女性オタクとかにも思いっきり分かりやすい
キャラとして登場しているし、全体に漂うこの雰囲気、やっぱりいいわ〜。
いろいろ読まなきゃいけないものはあるけど、早く「NかMか」再読したい。
前にも言われていたけど「ナイルに死す」でクリスティが自分のスタイルを
確立して突入した怒涛の黄金期(「ゼロ時間へ」までの40年代前半なんて
凄いラインナップだもの)にこれを書いてくれたことを、これまた今さらながら
感謝したいというか。
969 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 09:31:15.48 ID:AX1m3HS/
無駄な描写?何の話かわからないけど
突っかかるって…
ミステリ作品として肝心のトリックが馬鹿すぎてあり得ないし、フェアじゃないと考えてるのに
完璧というから不思議に思っただけなのに
970 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 09:46:25.49 ID:F40PWDfI
以前書斎とかいうバカが「そして誰もいなくなった」はポワロが出てきて解決する
作品だといって笑い物になったんだよ。そしたら今度は英国版と米国版があって
英国版はポワロが解決するんだと弁解して大爆笑されてた。要するに書斎は
還暦間近まで「そして誰もいなくなった」を読んだことがなかった素人なんだよ。
こいつの読んでる「そし誰」とかもポワロが出てきて解決する、われわれの知ってる
「そして誰もいなくなった」とは全く別の作品なんだろ。
なにしろつい昨日、24時間前に「ヘスが出てこない作品はなんだか寂しいでつよね
ワッツが出てこないホームズ作品のような物足りなさがありまつ」と言ったばかりの
人間が「完璧でつ」と言い張ってるんだから。
971 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 13:10:49.78 ID:89s4nRm0
盆休みに短編集を何冊か買ってきたんだが
「クィン氏の事件簿」がすげえ面白いw
なにこの物語の構成。凄い
サタースウェイトさんも渋いのに若々しくてかっこいいです
972 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 15:35:57.48 ID:J56AEpJ8
クィン氏やパーカー・パインは面白いよね。
ミステリアスだったり、どこにでもいるようなユーモラスなおじさんだったり
好奇心旺盛な孤独な紳士だったりとどれも愛すべきキャラでね。
973 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 16:47:55.44 ID:VRZ71Xu+
才気溢れるコテハンがスレを活性化しているね。
974 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 17:00:57.84 ID:89s4nRm0
>>972 ちなみに一緒に買ってきたのが
「ミス・マープルと十三の謎」と「パーカー・パインの事件簿」
どれも面白かったけどクィン氏は本当に凄いと感じた
現実と幻想との境界線にいるクィン氏の存在感と、
彼を友とするサタースさんの立ち位置がなんかたまらない
975 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 17:07:27.12 ID:MwuizQ9J
>>973 誤変換してますよ
×才気溢れる
○猜忌溢れる
猜忌≒嫉妬心
976 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 17:58:45.68 ID:AGrTXZ85
でつまつ
977 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/19(金) 20:21:03.79 ID:T57abBbU
>>951 >もしくは わが恋人よ という意味ですわね
何か怪しい説が出るのはこの辺にもあるよね(w
>>952 ポワロ=テリー・サヴァラス、ヘスはクロッカー刑事役の俳優というキャスティングで
実験的クリスティ作品映像化をやって欲しかったと思わね?
正に精力ビンビンな実写版ポワロ登場という感あり。
>>958 今頃読むのかよ・・・
原作にある「現在のバートラムホテルの正体」、肝心要なこの部分がテレビドラマ版では
スルーされているので、注意しておけ。
978 :
699:2011/08/19(金) 20:49:37.76 ID:+ruo85EO
1942年作「五匹の子豚」を後期の作品などと、のたまうのではなく
また25年前のオールタイムベスト等に頼るのではなく、作品に
真摯に取り組むながら自分で評価していきたい。
それでは「バートラムホテルにて」に取り組む。
979 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 21:25:24.93 ID:AX1m3HS/
小説を読むと言っている人に「テレビドラマ版ではスルーされてるから注意しとけ」???
978が以前テレビドラマ版を見たとか読んでドラマ版と比較したいとか言ってたんだろうか?
まるで「映像作品を見ただけなのに、小説を読んだと嘘ついたらあっさりばれて醜態を晒した人」が
他人もそうするだろうと思い込んで「注意」したみたいだね
980 :
今日のNG:2011/08/19(金) 23:16:35.19 ID:4TbJBCCl
書斎
でつまつ
ID:AX1m3HS/
ID:VRZ71Xu+
981 :
名無しのオプ:2011/08/19(金) 23:43:41.80 ID:4TbJBCCl
>>979 「今ごろ読むのか」と他人をバカにするようなキチガイは無視しましょう。
年齢や読書歴も何も知らない相手に「今ごろ」なんて、まともな人間は言えません。
まあ10年以上論考だ何だと全てを知っているかのように振る舞うバカに対して言うなら別ですが。
982 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 00:44:29.96 ID:m89CBSig
バートラムホテルの映像(マクイーワン版)は原作とかなり変えてあるので
(一番大きいのはメル欄の違いかな)どちらから入っても楽しめます。
原作の方が深みがあるけど、映像版の脚色も結構好き。
983 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 02:44:42.41 ID:zD5jn78+
娘は娘読了
母親を壇れい、娘を武井咲で脳内変換して読んだらハマったw
984 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 09:42:05.61 ID:9hXQUFg5
クリスティって連続で読んでいるとちょっと飽きてくるね
985 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 09:50:14.42 ID:urEa4wKe
どの作家でも同じだと思うけど
986 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/20(土) 10:35:18.52 ID:u1wS7Urd
ひとつだけ約束しておくけど、新スレが立つようなことがあれば、
当該スレにて、エルキュール、ヘス、オリヴァ夫人をメーンとした
濃厚なオリジナルエロ小説を掲載します。
これは決定事項と理解してください。
987 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 11:23:04.68 ID:vTCbr4MB
若竹女史がカーを「男の子のためのゴシックロマンス。だから一作で
終えられずに(駄作珍作も含めて)片っ端から読み漁るし、最初にどの
作品に出会ったかでベストがバラバラになる」と言っていたものだけど、
根っからハーレクインなクリスティも、ベースになる部分は基本的に
ワンパターンにしなきゃいけない所はあるよね。
どういうタイプの女性は絶対に犯人にならないとか。
でもそれを逆手にとって、読み慣れた人ほど意外に感じるような犯人を
設定したり、最盛期には語り口のパターンを手を変え品を変えひねって
みたりとやっぱり飽きない工夫がされてる。
>>983 そういえば「葬儀を終えて」のスーザンとグレゴリーを貫地谷しほりと
加藤虎ノ介でイメージして読んだときがあったな(笑)
988 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 13:20:25.60 ID:gglfwniS
本棚を整理してたら謎のエヴァンスが二冊出てきた・・・
裏表紙がピンク色のとオレンジ色のやつ
そういえばまだ読んでいなかった・・・
989 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 18:15:19.04 ID:/ZgAUsjp
>>986 ぜひエルキュール×ヘスの、濃厚なエロエロやおい小説をお願いします!!!!
オリヴァ夫人はいらね。女はいらね。
990 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 23:21:18.85 ID:ZGk1YKbF
バートラムホテルについてはこのスレでも何度か話題に出ていましたね。
後期のクリスティの通奏低音を把握するうえで重要な作品であるとも。
実際に作品を読み返して御意見をお待ちいたしましよう。
しかし
>>971などを読むと「クィン氏」を読みたくてウズウズしてしまうし、
トミー&タペンスものを頭から読み返したくもなるし、「子豚」「愛国」「ゼロ」
なども読み返したいし…
眠る時間が惜しいほどです。一番おしいのは仕事をしている時間…いやその。
991 :
名無しのオプ:2011/08/20(土) 23:24:37.51 ID:ZGk1YKbF
気が付くともうこのスレも大団円ですね。
いや本当にいろいろ面白く、ためになることの多いスレでした。
住人の方々に感謝いたします。今後ともその幅広い関心、深い知識で
次スレでも御指南を宜しくお願いいたします。
ちょっと早いですが今のうちに。
992 :
名無しのオプ:2011/08/21(日) 00:03:36.06 ID:4gvIqk0T
993 :
名無しのオプ:2011/08/21(日) 01:49:15.65 ID:9dBrvrxm
wikiのそし誰に犯人の名前が書いてあるw
994 :
名無しのオプ:2011/08/21(日) 08:23:12.88 ID:EUmPgUPU
995 :
名無しのオプ:2011/08/21(日) 09:03:27.32 ID:lYTylKu6
ナイルに乙
996 :
名無しのオプ:2011/08/21(日) 09:04:31.27 ID:/CFB//Qr
997 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/21(日) 11:48:21.03 ID:Wu7PvgzK
>>989 了解すますた。
でもオリヴァ夫人は美熟女だし、棄て難いキャラではある。
998 :
名無しのオプ: