『読みました』報告・国内編(書斎厳禁)Part.6
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名無しのオプ:
[763]書斎魔神◆AhysOwpt/w 1/11(月)22:00 Am/sDOYq(2) AAS
三好氏の方は黒澤映画「天国と地獄」に絡むものである。
他に本書中にミステリ作家関連では、
あの悪名高き2ちゃん、しかもわがミステリ板が発信源となった飛鳥部勝則
「誰のための綾織」の件が、第七章で頁数を割いて紹介されているが、
この件は一般どころか、ミステリ板住人でも知らなかった者も多いのでは?
更には、第8章その他の事件では、清張先生が「深層海流」で著作権侵害
で告訴された件(いずれ清張スレで紹介したい)、
有馬頼義氏が「カストリ雑誌前期」の盗作の件で示談金を取られた件等が
紹介されている。
著作権問題としてリーガル・サスペンスを読むかのような逆転の
面白さがあるのは、第六章で取り上げられているNHK大河ドラマ「春の波涛」
の件、複数の原本が存在する等で展開そのものがミステリアスな「黒い雨」の件等、いずれもミステリ関連でないのが面白い。
盗作史(?)という文学史の断面をひとつ見ても、ミステリというジャンルの存在感の無さが実感できるものあり。
本書では漫画絡みの件(第六章の「川べりの道」)も取り上げられているが、
この活字文化衰退の昨今、ミステリはこのままでは漫画よりも影が薄いもの
となってまうぞ(w