「暗号」「チラシの裏」解読部隊 コード2

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882メルマガ甜菜
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2009/8/26 No.496  週刊メールジャーナル  読者数10777(前回)
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●政権奪取の民主党に挑戦状をたたきつける検察の思惑と本気度
(会員制経済情報誌『現代産業情報』8月15日号より転載)

「公判対策の延長です。狙いは小沢一郎を牽制すること。本気で事件にするつ
もりはありませんよ」

東京地検特捜部が、小沢一郎民主党前代表の公設第一秘書を逮捕した西松建設
事件で、国澤幹雄元社長らの初公判が6月に始まり、捜査も収束に向かうはず
が、担当の直告一班がゼネコンなどの政界担当幹部に、「小沢ルート」に絡ん
で再度の呼び出しをかけ始めたとき、マスコミの司法担当記者は、等しくこん
な感想を漏らしたものである。

これに対して弊誌は、「検察が西松建設事件で小沢捜査を継続する理由」
(No.624=本誌6月24日号にて転載)で、「検察は総選挙後に、小沢個人
と政治団体との不分明な政治資金にメスを入れようとしている。

『叩けば埃』という見込み捜査ではなく、民主党を敵に回し、マスコミに批判
されての捜査の中でつかんだ情報や資料に基づくものだけに、『次の捜査』で
は確実に追い詰める自信を持っている」と、述べたように、「小沢民主党」へ
の本気の挑戦状だという見方を取ってきた。
883名無しのオプ:2009/08/27(木) 09:20:47 ID:2abvvhL9
捜査は、弊誌の予測通りの展開を見せている。
特捜部による呼び出しを何度も受けたゼネコン関係者が語る。

「検察の狙いは、小沢事務所の裏献金の解明です。それだけはハッキリしてい
る。

だから、我々の下請け業者まで呼んで、献金総額を把握のうえ、『そのカネを
小沢事務所にいつ、幾ら届けたのか』と、聞いてきます。

否定できずに認めてしまう部分もある。あの徹底ぶりだと、相当な金額が『裏』
と認定されるのではないでしょうか」

第一弾ともいえる秘書逮捕で、特捜部は小沢事務所の政治団体と小沢一郎個人、
あるいは政治団体間のカネの流れを徹底的に洗い、脱税捜査でいえば「たまり」
に相当する5億円内外のカネを発見したという。

つまり、表の献金をトータルした資金より、各政治団体の収支報告書に残って
いる現預金や不動産など資産の方が多かった。

「すべて適正に処理している」
小沢氏はこう記者会見で胸を張ったが、政治団体の不動産名義を個人名義にし
て恥じないことが証明するように、基本は田中角栄─金丸信の教えを受け継ぎ、
「どんぶり勘定」の中で自らの資産を増やしてきた。

「出」より「入」が多くて当然。その差額を特捜部は、「裏献金」の解明で埋
めようとしている。
884名無しのオプ:2009/08/27(木) 09:21:28 ID:2abvvhL9
中でも特捜部が集中して呼び出しをかけているのは、ダム工事などでゼネコン
の前に乗り込み、政治家から暴力団を含む勢力に挨拶をし、必要ならカネを撒
くサブコンの業務屋(談合担当)である。

“前捌き”と呼ばれる彼らの根回しが公共工事には欠かせず、その重要性がわ
かっているから特捜部は、猛暑の中、水谷建設、山崎建設、丸磯建設といった
有力サブコンの業務屋を何度も呼び出して、徹底的な取調べを行なっている。

その感触から、あるサブコン関係者は、第一にダム工事に絡む斡旋収賄、第二
に小沢一郎個人の脱税、第三に政治資金規正法違反のいずれかの容疑で、総選
挙後、小沢一郎前代表に切り込む検察の強い意志を感じているという。
検察の民主党への挑戦状はそれにとどまらない。鳩山由紀夫代表には、「故人
献金」に代表される疑惑がある。

資金管理団体の「友愛政経懇話会」が、政治資金報告書に虚偽記載をしていた
問題で、既に鳩山代表がその事実を認め謝罪していることから、政治資金規正
法違反は確実だとして、東京地検は7月3日に自民党系と思われる「鳩山由紀
夫を告発する会」が提出した告発状を受理、捜査を開始した。

その捜査体制もまた、民主党への挑戦状である。主任検事を置き、その下に4
〜5名の専任検事をつけて「専従班」としている。
885名無しのオプ:2009/08/27(木) 09:22:14 ID:2abvvhL9
小沢捜査には西松建設事件を担当した直告一班が継続してあたり、鳩山捜査に
は専従班。

「前」と「現」の野党第一党の党首を、最強の捜査機関が現有勢力の半分を割
いて捜査しているのだから、「異様」というしかない。

『文藝春秋』(09年9月号)で、ジャーナリストの梶谷栄一氏は、政権奪取
が確実な民主党は、法務・検察に「三つの課題」を突きつけており、それがい
ずれも法務・検察の基盤を揺るがすものだけに、検察首脳は密かに民主党政権
の誕生を恐れているのだという。

「課題」とは、第一に民主党が人事・組織運営に関与してくること、第二に取
り調べの全面可視化、第三に指揮権発動の可能性が増すことである。

いずれも「唯我独尊」を保ってきた法務・検察としては、呑むことのできない
「課題」である。

この組織の怖いところは、政治のそうした強権に、捜査権、公訴権を持って対
抗できること。

現在の「小沢捜査」と「鳩山捜査」は、まさに国民の政権選択を、司法の力で
覆すことになりかねないだけに、マスコミはいつもの「検察礼賛」の報道をや
め、「本気の裏にある思惑」にも切り込むべきだろう。