【悪魔の紋章】 江戸川乱歩 第十二夜

このエントリーをはてなブックマークに追加
309書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
俺が時代ミステリを通常の謎解きミステリ(本格ミステリを含む)とは峻別しべき理由として挙げた
>前者は設定される「謎」が周知の程好ましく、後者は「謎」の設定にもオリジナリティ
>(前例が無いこと)度が高いことが好ましいとされる。
当初、この点がスルーされながら議論されているのが問題。
こういった本質的に異なる特質を有するものを同一視出来ないのは当然のことと言い得る。
そして、最後になって、
>「作品内でリアルに起きた事件」なのか「実際の歴史上の謎」なのか
>という違いがあるだけ。
突然に両者の本質に関連する違いを認め、
>歴史ミステリも本格物の一派であることは明白なわけよ。
「一派」と逃げを打つ有様。すなわち別ジャンルとすることが可能なわけである。
ギブアップレスを堂々と呈示してしまうあたりが、実に痛い奴だと言い得る。

>選考期限直前に出版された短編集『車引殺人事件』も参考として含めての受賞。
>当時の選評では、『車引殺人事件』の評価の方が高い。
「その他」扱いのものを持って来てどうこう言うのは問題外。
では受賞に当たり過去の著作歴が考慮された場合、ミステリを書いている作家はどうなるのか?
まだ、「『人間の阿呆』忘れるなヴォケ!」というレスの方がおもろいかもしれぬ。
本格ミステリとして如何という議論はあったものの、「容疑者Xの献身」がコテコテの謎解きミステリ
である点は議論の余地が無いものがあり、どう因縁を付けようと、このような作が直木賞を受賞した
事実は否定出来ないのである。