ロス・マクドナルド2

前スレ
http://c.2ch.net/test/-.lYY-00/mystery/984831881/i
一応立てます。

なぜ携帯

前スレ
ロス・マクドナルド
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/984831881/

>>1
ウィチャリー家の乙な！

保守

レスが追いついたにすぎないのです。

わたしは・・・１６文キックの一撃を浴びせた

「さむけ」しか読んでいない俺がageてみる

>>8 同じくage
「さむけ」いいよな。
俺は７，８冊読んだけど、例の過去とのからみ、人物関係の輻輳具合、
「別れの顔」がいっちゃん好みだった。
読みなおさないとよく把握できないところは外のと同じだけど、それもグッド。

一瞬の敵が一番好きだなー。
ロスマクの「テーマ」としては、ひとつの結実だと思う。
あと一番家計図が複雑なのはブルーハンマーだと思うがどうだろう。

おいおい、代表作は『青いジャングル』だろ、常識で考えて

『さむけ』最高！！

ちょ、おまえら前スレ埋めてから来いよ・・・・・・

『狙った獣』の解説が言ってるように、文章力では奥さんに負けてるのかな?

即死回避カキコ

>>14
訳者の関係もあると思うけど、普通にケネスさんの方が上手い気がする。

詩を書かせたら奥さんの方が上手そうではあるな。

「象牙色の嘲笑」ってどうです？
バカミスだって噂があり、非常に興味があるのですが。
（どうかネタバレで解説よろしく）

チャンドラースレに負けるなage
連休中にウイチャリー家を読む予定。楽しみだ。

>>19「さむけ」と双璧の評価？個人的には「さむけ」のほうが奥が深いような気がして好みなんだけど、
俺の好みもいい加減だからなあ。
>>18 the Ivory Grin な。俺は好き。
プロットとかすごくチャチと言えばチャチだけど。
部分的な表現がおもろくて、原文も適当に拾い読みした。
ミステリとしては破綻してるかも。
どうでもいい話だけど、grinてロスマクの文章にもよく出てくるけど、
別に「嘲笑」とは限らんよな。好意的な笑いにも使う。
要するに「歯をむき出して」笑う。
ここでのgrinがどういう笑いか・・　まあ、読んでのお楽しみちゅうか、
あまり期待してもガッカリするかもな。ロスマク好きなら許せる佳作。

ウィチャリー家ってかなり微妙な気もする。
一瞬の敵とか、ブルーハンマとか、ギャルトンとか、
そのへんの方がよほど上。

>>18
まあありがちな感想だけど、"おれ"かよ！！！みたいな。

さむけを読みましたが海外物に慣れてないのと理解力に
乏しいのでいまいち内容がつかめませんでした。
ググっても解説してるらしい所とか出て来ないのですが
どなたかネタバレで解説している所とかご存知ないですか？
バカですみません。

そういう感じあるよな。
解説より、もう一度読み返すのも一法。

えらそうにすまんかった。読み返しは俺がそうしたというだけ。
けっこうおもしろくて効果があった。

>24
いやいやえらそうだなんてとんでもないです。
また時間がある時に再読してみます。

>>21
ブルーハンマーやギャルトンよりはさすがにウィチャリー家だろう。
でも俺も一瞬の敵のほうがウィチャリー家より好き。

>>22
なんか、あれは優れたミステリだから、
単純に（メール欄）でいい気がする。けなしてるわけではなく。

>>26
え、個人的に好みをおいとくとブルーハンマーが
ウィチャリーより下っていうのはわからなくないけど、
ギャルトンも下っていうコモンセンスってできてるかな？

というかすごくウィチャリー家って詰まらないんだよね、
トリックに無理がありすぎるし、テーマ的に奥行きがないし。

『運命』『ギャルトン事件』あたりを転換点として、 『ウィチャリー家』 、
『霊柩車』、 『さむけ』 と神レベル作品を連発、ってのが通説だと思ってた。

おれも『眠れる美女』が異常に好きな読者なので、上記の通説に
逆らいたい気分がないことはないが。

「一瞬の敵」読了。
ややこしくてついていくのに必死…とか思ってたらすとんと終わった
あと話に性的な事が出てくるのにちょっと驚いた

>>27
メ欄超ﾜﾛﾀ
そんなびっくりせんでも

ロスマクって『さむけ』の現行のハヤカワ文庫のカバーデザインが気に入り購入した記憶がある。
あのカバーはロスマク作品の雰囲気を一番出していると思う。

>>27
俺も>>28の説が基本的には通説だと思ってた。
『ウィチャリー家の女』『縞模様の霊柩車』『さむけ』が
神作品３連発で、『ギャルトン事件』はその萌芽って。

まあ、俺も『一瞬の敵』が『さむけ』に次いで好きだから
通説が絶対とは思ってないよ。当たり前だけど。

>>30
米ペーパーバックの表紙もすげえかっこいいよ。

後期で唯一高評価なのが「一瞬の敵」ってのも通説じゃね

通説・・・ってどこで聞いてきたのよ？

俺は『ウイチャリー』（おい、絶対ばれるだろ）、『縞模様』（物語に深みが無い）がダメで、
『一瞬の敵』『別れの顔』『地中の男』『眠れる〜』『＄の〜』
はそれぞれ現代ミステリとしては理想的な形であるとおもっていたのだが････
確かに同じような話が多いな。

ウィチャリー家はトリックの不自然さを除けば完璧な作品だと思う。
縞模様も十分深みあると思われ。

通説ってのは評論家やネットでの評価から得られる傾向だな。
誰でも知ってる作家じゃないから通説って言葉には語弊があるな。

俺も一瞬の敵読み終わった
ロスマクは一冊読むのにえらいエネルギーを必要とする…
連続して読むのは辛いので、もう少し間を置いてから他の著作を読もうと思う

『さむけ』と『人の死に行く道』が良かった！

『ブルーハンマー』を読み終わって、これでアーチャー・シリーズは読破した。
この話のアーチャーは若い女の子に惚れたり、そのために焦ったり、
ほかのシリーズとちょっと違う感じがした。
どこにブルーハンマーが出てくるのかな、もしかして凶器とか思いながら読んでたら、
まったく読みが外れた。
でも、どうしてブルーハンマーというタイトルにしたのか腑に落ちない。

どれも似たような話ばかり

それはロックバンドに「ギターとベースとドラムとボーカルしかなくて、
どの曲も似たようなのばっかり」っていってるようなものじゃないかなあ。

例えるなら小津安二郎の映画みたいなマンネリさだよね。
同じようなテーマを同じ役者が同じような役でやってて、
演出も似通ってる。
どれもすばらしい映画だけど、小津ファンでもなければ
どの話がどの作品だったかゴッチャになる。

結城昌治の真木シリーズの方が
同じような作風だけど読みやすい。
真木が事件の手掛かりを整理したり
推理したりする部分に、
かなり筆を費やしているせいか
物語に入って行きやすい気がする。

殊能タンが今日の日記でロスマクに言及してますですよ

439 ：名無しのオプ ：2008/05/29(木) 23:33:51 ID:0dhJyKNg
俺も>>436と同じ意見。
ハードボイルド小説好きだけど、
人間の描き方もリアリティも
謎解き小説と変わらんと思う。
ロス・マクとクイーン、あんまり変わらんよね。
どちらも好きだけど。


ハードボイルドスレでこんな意見見た。
さすがにそれはないだろって思ったけど人それぞれかな・・・。

えーと、翻訳されたものしか読んだことないけど。
ロスマクは今でも十分読めるが、クイーンは再翻訳してくれないと読む気がしない。
最大の違いはそこだな。

イってみよう！
http://c.2ch.net/test/-/dance/1211091181/i

こないだ整体に行ったとき、
マッサージ師から話しかけられて、本の話になった
そしたら向こうは「ハードボイルドってエロくないですか？」って聞いてきた
絶句した俺

スピレーン？

スペード、マーロウ、アーチャー

↑この3人の中で一番セックスが上手そうなの誰だろう？

>>49
スペ

スペは自分勝手で下手そう。
無難にマーロウじゃん？
アーチャーは確実に下手だな

おまえら中学生かｗ

をいをい、原りょうスレが逝っちまってんぞ？

前スレ落ちちゃったんだな…

好きな作品は、タイトル忘れたヤツと「ブラックマネー」だ。
タイトル忘れた話は結末の文が印象強くて多少覚えてる↓。
「情熱は○○だけのものだった。
○○は死ぬのに成功した。」
（○○は犯人）

ドルの向こう側だな

ドルの向こう側
現代ミステリと比較するとたいしてドロドロでもないな。

むしろ現代ミステリーにそんなにドロドロってあったっけ？
ロス・マク作品のドロドロって、直接的なものではなく、
人間関係のごく小さな亀裂を繊細に描くことに起因してるから
単純に今の作品とは比べられないけど。

新本格以降、現代ミステリを全然読んでない俺がキマスタ。
乱歩賞とか全然読まなくなっちゃったな。

俺も最近の（ここ１０年くらいか）和洋新作は手にとったことない。
別に毛嫌いしてるわけじゃないが・・
なんか、ロスマクとかもっかい読みかえしたほうがおもしろいと決めてかかってる。
今はたまたまプロンジーニ読み返したらモロはまりなおし。

ブロンジーニ面白いと思ったことないなあ。

横溝正史とロスマクと原りょうとアシモフとブリンを何度も何度も何度も何度も読み返しております。
他の本読む時間がないー。

記憶力悪い人間限定の読書術だな。

それ以外に読む価値ねぇ

実は奥さんの作品の方が好きだったりします

殺す風、まるで天使のような、狙った獣などなど

奥さんの方も文庫は在庫切れっぽい感じ・・・？

アマゾン見る限りそんな感じだね、かなしや

明日たずねてくるがいいだけ未読なんだよなぁ

狙った獣は出来が微妙じゃない？

文庫っつーのは岩波が最初なんだけど、古今東西の名作を安価で安定的に供給するのが当初の目的だろう。
なんだってこんなに事実上絶版状態の作品が多いんだよ。
刷る気がねぇなら翻訳出版権手放せやボケ。

狙った獣は彼女の代表作だけどな…
自分はあの陰気な表現が好き。

ミラーの作品は一度装丁を変えたあと絶版のようですね

奥さんの作品はミステリっぽくないのが多い。

サイコスリラー風味だよな

夫婦間で影響与えあったりしたのかなぁ

『象牙色の微笑』は、つまらなかったことしか覚えてない(´･ω･`)

以前、the Ivory Grin　がどうたらで、
「嘲笑」はこうたらってほざいてる阿呆がいたけど（俺だ）

「微笑」でもいいかどうか・・　微妙だけどよ。
日本語タイトルは「象牙色の嘲笑」。

>>72
私は結構面白かったですよ？
死体の処理方法と、｢殺すために撃った｣ラストシーンが強烈でした。
この頃のアーチャーはまだ行動的で男くさい魅力がありましたね。
後期の枯れた味わいも好きですが。

>>61
まさかここで（黒後家アシモフはともかく）ブリンの名を見るとはw

スタータイドライジング最高じゃん。
ミステリじゃないけど。

ポール・ニューマンが危篤らしい

ギャルトン事件の映画化どうなったんだろう……？

「ウィチャリー家」は確かに無理があるけど、小栗虫太郎みたいな
「人の死にゆく道」の直後に読むとあまり気にならないんだよ。その
あとに「さむけ」を読むと、これ焼き直しじゃないかと思うんだ。

また語られ尽くされたネタを。
とかいうと若い読者がつかくなっちゃうので、まぁあれです、後期作品ほど同じネタの繰り返しですよ。
新味はないけど、ゴールデンマンネリズムです。

全盛期の小津安二郎みたいなもんだな。
みんな似たような作品だがどれも良いっていう。

「さむけ」はガツンときたし、「ウィチャリー」もしみじみと面白かったけど
「一瞬の敵」が妙に印象に残ってる。

別れの顔もなかなかだ。
自分は、ブラックマネーのｷﾓさが印象深い。

ハヤカワ文庫の１００冊フェア「強い物語。」
ttp://www.hayakawa-online.co.jp/fair/detail_fair.php?special_id=00000067

↑ので「さむけ」が新カバーで出てるのな
ttp://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/40804.html

お、ほんとだ。
この調子で再刊・復刊よろしく頼むぜ、早川さんよぅ。

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか？」は前のカバー絵のが良かったな・・・・・・
「緊急の場合は」はなんぞ怖くなっとるぞ。

age

ポール・ニューマンがお亡くなりになりました。
合掌。

合掌
ポールニューマン・ロレックスは無茶だから　キアヌリーブス・Ｇ−ショックで我慢してたのよん

ハメッド　チャンドラー　ロスマクの映画は一本も見たことない…　レンタル屋に置いてないじゃん！

>>84
なんか1,5倍地味になってる気が

ハインライン「人形使い」の新表紙がアニメ絵とか無いわ。
ゆとりに媚びたって売上なんて増えねぇぞ。

>>91
実際増えるんだし、いいんじゃないの？
そういうの凄く好きだけどなあ。

ロスマクもさ、荒木飛呂彦の絵つけて売ればいいんだよ。

集英社文庫の漫画家が書いた古典の表紙を見れば分かるが、
「人」の絵を書いてしまうのが漫画家。
小説の表紙に人の絵はない方がいいことも多い。
アガサ・クリスティは自身の作品の表紙に、
「ポアロ、マープルその他の登場人物を連想させるような人の絵は使わないでくれ」
と出版社に強く要求したらしい。

なるほどな。そのでんでいくと、
表紙カバーに映画のシーンを使うのはもってのほかだな。
俺の個人的な好みてか嫌悪だが。あれはいやだ。カバーをはずしたくなる。

ポケミスの抽象画表紙、最強

言えてる。

ヲタ臭いアニメ絵じゃなきゃとりあえず何でも良い。

早川のクレイグ・ライス、マイケル・リューインの
文庫の表紙。それぞれ、マローン、サムスンだと思うんだが
あれだけは許せない。

ウォーショースキーはどうよ？
江口さんだぜ。

１００

１０１

マクドナルドじゃない。マクダーナゥッだよ

そーだよ、ロスじゃねーんだよ、「ラス」なんだよこの野郎てめぇ

つまり「ラス・マクダーナゥッ」ってわけですねわかります。

まあまあ。とりあえずマッダナルでもいいんだけどよ。
あのテレビシリーズの「フレンズ」にもRossいるけど、ロスって聞こえるし。
そういや、あの６人組にはチャンドラーもいたな。そっちはファーストネームだけど。

お約束。いつもの状況設定、家族構成、事件発生。
マンネリみたいな話でこれだけ上質でおもしろい作品を
連発したちゅうのもたいしたもんだな。
感心。感激。耽読。

>>92
すごく好きって・・・。

>>105
小津安二郎の映画みたいだな。
お約束、いつもの状況設定、家族構成、役者、演出

>>106
いいじゃん、冒険してる感じで。

Lew Archer　勤労感謝の日age
いつも似たような事件で真摯な探求親身なお節介的確な解決ありがとう。
好きだよリュウ！

>>108

＞ Lew Archer　勤労感謝の日age
＞ いつも似たような事件で真摯な探求親身なお節介的確な解決ありがとう。
＞ 好きだよリュウ！
フィッリップのデッドコピーだけどな

こないだ「犠牲者は誰だ」読んでロスマクってやっぱうまいなあとおもた。
保安官のブランドン・チャーチ。マジで怖いよ。
リュウが殺されるかと一瞬ホンキで思った。

こんなに頑張ってるのにPCモニタの中はおろか、小説の中にまだ入りこめません！

この作家は、作品もいいけど、作家自身の生きかたに尊敬する。
評伝などで知る限りは悲劇的な人生だったんだろうけど、それを生き抜いたところが。

好きな作品は、ウィチャリーとブルー・ハンマーかな。


あと、皆さんは現代作家では誰が好きですか？

俺も息抜きに関しては自信がある。むしろ人生そのものが息抜きみたいな高等遊民だ。

>>112
国内なら原りょう、貴志祐介、有栖川有栖
海外ならアジモフ、ジャック・ヒギンズ、マイクル・クライトン、ロバート・J・ソウヤー、そしてロスマク

>>114
ありがとう。
私はフランシスやT・ジェファーソン・パーカーが好きだ。

この前海外ネトゲやってたらアーチャーの名前
使ってるPCがいた。
ファンっているところにはいるんだなあ、と思った。

英語できりゃあ話かけたんだけどなー。

それがファンタジーMMORPGだったら、単に「射手」的な意味だと思う。

Lew Archer ? 字数制限があるのか・・

>>117
ちゃんとリュウついてたよ。

殊能ｾﾝｾの今日の日記にロスマクの文字を発見。
「悪魔の手鞠唄」はロスマク作品に近いそうだ。
親子関係に執着した作品は多いが、性愛に注目したのなんてあったっけ？

うはっ、俺も殊能の日記から久々にこのスレ覗いたｗ

リュウアーチャーがやくにたった作品ってある？

７〜８冊読んだらどの作品がどんな話かごっちゃになる。
似たような話ばかりｗ

小津映画みたいなワンパターンさだよなｗ

もう印象に残る「絵」になるシーンで区別するしかない

鳥の残骸を女が抱いてるのが「眠れる美女」で
セックスのあとの女の静脈が「ブルーハンマー」で

>>125
それはおもろいな。
その２作は読んでないけど、たとえば「別れの顔」だと、
ネタばれになるから詳しくは書かないけど、女が男のほうへ近づいてゆくラストが強烈な印象。

>>126
サンクス
小生は「別れの顔」を読んでないんで、そうなのか、と思ったよ

兇悪の浜が復刊されてましたよ。買ってしまった。

うおおおおおおおおおおおおおおお！！！
マジかっ！！！！

>>128
マジ？もう持ってるけど、また買おうかなー。


それはそれとして凶悪〜ってあんまり面白くｎ
魔のプールのほうがおもしｒ

『凶悪の浜』は旧版をﾌﾞｸｵﾌで堀り当ててすでに持ってるが内容をすっかり忘れた。
どんなんだっけ(´･ω･`)？？

思い出そうとすると、なぜかﾏｰﾛｳの『高い窓』になってる

当然ブルー・ハンマーはブルマって略すよな

じゃ、ギャルトン事件は略して「ギャル」な。

一瞬の敵は「いっき」か。
ファミコン世代杉。

ウィチャリー家の女→ウ女→うにょ

ゴメン。書いてみたかっただけ。

動く標的は「うひょー」？

「さむけ」は「さけ」か・・・

いやもぅそろそろさ…


『人の死にゆく道』を入手して、２／３ほど読んだ。
いわゆる黄金期の作品だったと思うが、なんというかアーチャーの活きがいい。
テーマ自体美女とギャングだし、自分を指すのも「おれ」だし
警察相手にふざけるアーチャーとか他の作品にない軽みがある気がする。

>>138
個人的に人の〜が詰まらないってのはともかくとして、
一般認識として"黄金期以前"って感じじゃない？

それはそれとしてなんか私的な印象だけど、
ハードボイルド（特にハメット）回帰を
失敗した惜しい作品、みたいな考えがあった。

>>139
黄金期以前なんだっけ？？
さむけのあと＝黄金期のように記憶してしまってるんだが。

ハードボイルド回帰（の失敗）、は全く同意。

ウィチャリー、さむけ、ブラック・マネー、一瞬の敵あたりは読んだんだけど
地中の男と眠れる美女がどうも進まない…（ブルー・ハンマーは読了）
この２作だけは、なぜか序盤の数章でいつも停止。

けっこう読んでてあれだけど、読み進めるコツってある？

図書館で借りて読めば、早く読めるよ

>>140
アーチャーシリーズ3作目だから、
黄金期の定義にもよるけど、
基本はずれているとみなされると思う。
さむけは10か11作目ぐらい。

人のは初期の代表作、この時期の作品が好きな人は多い。

例の空手チョップのやつだっけ？

映画｢新・動く標的｣のポール・ニューマンの台詞(吹替え)を思い出すなぁｗ

チンピラ相手に凄んでみせて
｢私の両手は凶器として当局に登録されてるんだぞ！｣
チンピラが拳銃をちらつかせると
｢冗談だよ。ほんとは白帯なんだｗ｣

ウィリアム・ゴールドマン（作家、映画「動く標的」のシナリオライター）の書評によると、

「初期の作品は、警句と女優の卵と大金持ち、殴り合いでいっぱいだったが、
『運命』と『ギャルトン事件』を転機にすべてが変わった。
マクドナルドの倫理感、心理学と社会学への関心、家庭生活の維持に対する憂慮、
作品の中で自分自身を張ろうとする意欲、簡潔な文体と誇張的な修辞…」

いいねぇ、｢運命｣
ポケミスで読んだけど原題のTHE DOOMSTERSって重々しい響きが何となく好きだわｗ
創元の短編集｢ミッドナイト・ブルー｣にも原形となった中編｢運命の裁き｣が収録されてるけど、
あの短編集、いま読むと豪華版だな〜

「運命」はこのスレ的にも評価高いのか。
私はまだ読んだことないんだが…図書館で探してみるかなー。

それはそうと、「さむけ」の新装カヴァー結構いいじゃんと思った。
旧版の、車のある夕暮れの街並みにペンダントのイメージが「さむけ」って感じで好きだけど。

風景写真（例外もあるが）にオブジェの組み合わせという、あのハヤカワ文庫のカヴァーで、
私のロス・マクドナルド（そして1960年代のアメリカ）のイメージは作られたなとつくづく思う（笑）。
「一瞬の敵」、「ブルー・ハンマー」が特に好き。

辰巳さんの表紙ね。
ハヤカワは、その前の絵画的なのも良かったね。

ロスマクの模倣から始めたスティーヴン・グリーンリーフは皆さん読んでますか？
私立探偵ジョン・マーシャル・タナー・シリーズ第四作｢探偵の帰郷｣なんて絶品だと思うんですが。

高校以降は別だが、小中に対しては含む所のある自分は
タナーが同窓会に行く話が気になってる。

失礼。ロスマク研究者でもあるバーナード・ショーペンの作品はどうですか？
その昔、ミステリアスプレス文庫から出てましたよね。　

バーナード・ショーまでは読んだけど、ペンはまだです。
すいません(>_<)

タナーは未読なんだが（すまん）、
サムスンとかスカダーとかミロ云々とか、
御三家の後継といわれるような作品を、
いまだに通読できたためしがないんだよなあ。
まだまだ修行が足りんわ

嫁はみんな読んでるの？
最近手をだしたら普通に面白かった。

嫁のほうが実は好きだ

まるで天使のような／マーメイド／鉄の門／耳をすます壁／心憑かれて／殺す風／狙った獣／ミランダ殺し／眼の壁、は読んだ。
ハズレと思ったのは眼の壁くらいかな

自分の場合、最初に奥さんの作品にハマってからロスマクを読み始めた。
ついこの間、積読状態だった「鉄の門」を読了。これで奥さんの翻訳作は全作コンプリート。
「まるで天使のような」「ミランダ殺し」「明日訪ねてくるがいい」が個人的ベストかな。

狙った獣は唯一ロスマクが口出したって
あとがきにあったけど、
展開を他のと比べると「なるほど」って感じだった。

ミランダは最高だね
耳をすます壁は個人的にイマイチ。
短編でよくね？って感じ。

「ブラック・マネー」読了。久々にロスマク読んだけど、やっぱ面白い。
この人の中期以降の作品は、どれ読んでも高水準作でハズレがない。
本作も、構成がしっかりしてる傑作群の中の一つという印象。
人間関係複雑過ぎて、三ヶ月もすれば作品ごとの区別付かなくなるけどね。

ブラックマネーは登場人物がみんなキモいのがいい

ブラックマネーはアーチャーのお人好しさが際だっていてカッコイイ

他人になりすましたり、偽名を使ったり、過去を偽ったり、
アメリカはやりたい放題だなぁと妙なところで感心してしまう。
日本ではこうは行かないから。

今みたいにIDがうるさくない時代は、ある程度できたんじゃないかな。
特に携帯とか、ね。
「火車」は17年前か。
車載電話がやっとの時代だな。

日本：戸籍があるからけっこう転出／転入、家族関係とかの履歴管理ができてる。
アメリカ：社会保障番号だけだから、その辺穴が多いのかもね。

そういう、カリフォルニアの闇に紛れての「変身」がロスマクのテーマだったと思う。

次はドルの向こう側を読むか、一瞬の敵を再読するか…

殊能センセがウィチャリーを構造論的遺伝子学的に分析しております。
しかしver3ってなによver3ってｗ

殊能がウィチャリー家を最高傑作って書いてて
ちょっと意外。

でもウィチャリーってトリック／プロットがかなり鮮明に思い出せる話じゃないか？
中期以降はどれも似たような話で、正直、区別がつかないが。

法月もウィチャリー家を最高傑作に挙げてたと思うなあ
本格派に受けが良い作品なのだろう、俺もだが

しかし法月のロスマクリスペクト短編には怒り心頭の俺がいた。ひどいオチだった。

このスレで知った「頼子のために」を15ページくらいで挫折した俺がいた。ひどい書き出しだった。

>>169
中期以前はどれも劣化チャンドラー風味でそれこそ区別付かなくないか？
それにウィチャリー家も中期だけど。

ウィチャリーはアーチャーの無能っぷりが心に残る

ここだけの話、
お前ら「さむけ」って読んだことあるか？
俺、さっき読んだんだけど、超名作だぜあれは！！みんな読んでみ

え、いやぁ、このスレにわざわざ書き込むくらいだから、読んでると思うよ、普通。
おっさんおばさんなら尚更。
若い読者さんは新鮮な気持ちでロスマクに出会えて良いね。
楽しんでね。
おっさんはもう繰り返し繰り返し読み返すしか楽しみが無いのだよ。

昨日ウィチャリー家を再読したんだが、法月と殊能はどういう点を高く評価しているんだろ
初読の際は、さむけやギャルトン事件なんかに比べても特に優れているという点が見つか
らなかったのだが、やっぱり今回も似たような印象だったから
背景の人間関係に対する思い入れだと、個人差はあるだろうけど

じゃあ、その謎を解くためにもう一度読むしかないね。
楽しみが増えていいじゃん。

殊能先生は話の構造自体を評価してなかったっけ？
いやどういうところがっていわれるとわからんのだけど。

>>177
殊能センセー、Twitterやってるから直接訊いてみればいいじゃん

登場人物の台詞（とアーチャーによる地の文）に巧妙にダブルミーニング
を施している、ロスマクの文章技術を評価してるんじゃないか？　
１１章が特にそうだけど。

ブルーハンマー読み始めた
恥ずかしながらアーチャーの名前の綴りを初めて知った
Lewって何の略なの？ずっとAndrewだと思いこんでいた

リュウは略じゃなくてそのままだった気がする。
普通、リュウじゃなくて「ルー」って
カタカナ表記するんじゃないかなあ、あの綴りだと。

Lewisだと思ってたが、ちがうんかな。

ブルーハンマーさっき読み終えたよ
最後は途中からそんな予測ができていたからアレだけど
相変わらずさすがの複雑な人間関係とプロットだな
実はブラックマネーと眠れる美女は未読なんで楽しみ

>>183
そうなんだ
俺もルーって発音ぽいんじゃ？とは思ったが
ルー大柴を想起しそうでアーチャーのために
はルーでなくて良かったかなと

>>184
ルイス・アーチャーとなるとまたちょっとイメー
ジが変わるなあ

ブルー・ハンマーは地味に
最終作にして一番相関図が複雑だった気がする。

僕はロス・マクドナルドのリュー・アーチャーものはみんな尻尾の先まで好きだ。ロス・マクドナルドの小説の美点は、そのシャイさとまじめさの中にある。もちろん欠点もその中にある。でもそんな何もかもひっくるめて、僕はロス・マクドナルドの小説が好きである。
「象工場のハッピーエンド」／ 村上春樹

どのページを開けても抑制された筆致で、人が生きていくことのせつなさが、ぴしっと描いてある。登場人物はみんな暗い帽子をかぶったみたいなかんじで、それぞれに不幸の道をたどりつづける。誰も幸せにはなれない。
でも、それでも、人は歩きつづけるし、そうしなければならぬのだとロス・マクドナルドは叫びつづけているように見える。
『象工場のハッピーエンド』／ 村上春樹

マクドナルドはまだ未読だけど何かおススメがあれば教えてください

どれもお勧めだけど、初心者向けとして「ギャルトン事件」「縞模様の霊柩車」「ドルの向こう側」を個人的に。
「地中の男」「一瞬の敵」あたりは上級者でないとわけわからんと思う。

>>190
ありがとうございます
上級者でないとわからないというのは主に登場人物の人間関係のことでしょうか？

だね。
ノートに系図書かないと人間関係がわからんｗ

テンプレ的なおすすめとしては「さむけ」か「ウィチャリー家の女」じゃない？
つーか俺のおすすめですが

俺は「動く標的」と「魔のプール」がつまんなくて初期作品を敬遠してきたんだけど、「人の死にゆく道」とかは読むべきですかね？

「わが名はアーチャー」を初めて読んだが、
久々に空手チョップが出てきて感動した

この人の小説、ほとんど手に入らないよね。。。

>>193
あ、魔のプールつまらなかった？
おれ初期のなかでは一番好きなんだけど

創元推理文庫から出てたぶんが全く見つからない。

>>197
非アーチャーな最初の3作ぐらいと、
あとアーチャーになってからの2作目ぐらいまで、
だっけ？

アーチャーのやつは表紙が映画版のがたまにあるけどなー、
ブックオフとかには。

あと『兇悪の浜』と『ミッドナイト・ブルー（ロス・マクドナルド傑作集）』の合計七冊

つーか今アマゾン他で検索してみたけど、
『兇悪の浜』（創元）
『さむけ』『ウィチャリー家の女』（ハヤカワ・ミステリ文庫）
『ギャルトン事件』（ポケミス）
これ以外は絶版なのか？

買える本はなにもないのだよ、れてーしゃ

「さむけ」と「地中の男」は名作だな

はっきりいってロスマクの世界は
どれも似たような話（家出少年少女を探す、複雑な家族関係が明るみに）で
直ぐにプロット忘れちゃうんだがwww　上記２作は特別

「地中の男」、少年が寂しそうに見つめる中、主人公アーチャーが
車で走り去るラスト・・・・
俺のイメージでは、名作西部劇「シェーン」のラストシーンと重なりました

さむけ　は　本当にさむけがする。

しかし、リュウって近代位置浩介なみに役に立たないな。みんな死んじゃうじゃないか。

金田一はともすると無能っぽくて滑稽さが出てるが
リュウアーチャーは傍観者みたいでかっこいい！！

さむけ

って名作の誉れも高く、映像化にも向いてそうなのに
映画化とかされたことないのかな？

俺のはリュウ・アーチャーのイメージは
若かりし頃のクリストファー・ウォーケンとかが理想的なんだが。

「動く標的」で演じたポール・ニューマンのニヤケ顔は違うなぁ・・・

中期以降のロスマクの映像化って、
なんか本気で登場人物関係が混乱しそうだわー。

そう言われると、たしかにインパクトが最も大きいさむけが
未映像化というのは不思議な気がするね

ウィチャリーの女読んでる途中だけど地の文が少なくてリアリズムな会話ばっかり
でつまらん。。。。ざっとみたら最後までこんな感じだな
91年で11刷　売れてないよな

もうひとつの傑作といわれてるさむけもこんな感じなの？

向いてないと思うなら、無理に読まなくていいんじゃない？

>>206
正直、その辺の派手さのない会話も
ロスマクの特徴のひとつだから、
さむけはファンとして「読んでみろ」といいたいけど、
絶対こっちは気に入るよっていう保障もないなあ。

まあ、ひとを選ぶっちゃひとを選ぶ作家だと思う。

さむけしか読んでないけど一つの謎が解けるとまた新たな謎がいい感じででてくるから読み薦めるのが苦痛じゃなかった

普通地の文ばかりの方が読みにくいと思うのだが・・・
マーロウみたいな洒落飛ばす男がひとりいればまた雰囲気違うだろうけど
アーチャーの生真面目さがまたロスマクの魅力でもあるような気はする

さむけは個人的に好きだけど↑の人も言うように個人差あるからなあ
俺はさむけの中では途中のメール欄のあたりでもゾクゾクきたもん

さむけは名作なんですね
読んでみるか・・・

「別れの顔」すきな人っているかな？（いまじゃ入手も困難か）

これも結構、さむけしたほうだわ。十五年、二十年前の歴史がブーメランのように
かえってくるってのがロスマクの特徴だね。

あと、「運命」を読めば、アーチャーものの長編は読破だ。

別れの顔、いいよね。
俺は「一瞬の敵」も好きだね。
ネタバレなので詳しく書けないが、ある人物の言う、矛盾する言葉の辻褄が全て合う瞬間の衝撃はまさしくミステリの醍醐味。

俺はブルー・ハンマーだな。
ほとんどサイボーグみたいになってたアーチャーが、
ごく控えめに人間性をさらす感じがいい

別れの顔は俺も好きだな
錯綜したプロットがつながるのがロスマクらしいテクニシャンぶり
スミセラム夫人もいい女だよなあ

>>213 >>215

寝る前に見ておいてよかった。『別れの顔』の昔の早川文庫のカバー（辰巳四郎じゃないやつ）
が読み終わってからダブルミーニングなのがわかってうまいと思った。

たしかに『一瞬の敵』のその「矛盾する言葉」のうんぬんってのよくわかる！
こっちも一瞬意味がわからくて、それから全貌が見えるんだよね。

スミセラム夫人、いい女だね。よろめき系ねｗ　
ロスマクのいい女といえば、『縞模様』のアン・キャッスルがけなげなタイプで
いいな

「ドルの向こう側」が好きな俺は異端

いや、俺も『ドルの向こう側』好きだぞ。ラストとか『さむけ』なみにさむけがした。

動く標的よりも出来栄えの良いロスマクの作品を教えてください。
動く標的のロスマク作品の中での位置づけはどの程度なのでしょうか？

後期の作品、60年代以降の作品はどれも
動く標的以上の出来栄えだと思うがな・・・

思えば、60年代って
学生運動が盛んになってきて、世代間の価値観の溝が深くなり、
古き良きアメリカの家族が幻想だということが表面化した時代だから（と俺が思ってるだけ）

ロスマクの描く世界とピッタリあってるんだよなぁ

『ドルの向こう側』も好きだ。
あれ好きな人は、『ギャルトン』にも共通の衝撃うけるんじゃないかな。

>>「動く標的」は、ロスマクならではの交差劇がまだなされていないけど、
ハードボイルド的本格ものにはもうなってるなあ、思った。

『ドルの向こう側』は読み終わったあとに表紙を見るとぞっとするのがいい。

なんにせよ、POS文化というか利益第一主義というか、文庫も売れないと増刷は無理。
書店在庫のみなんてのは早川、創元に限らずどこの出版社でもよくある話だから、興味をもったら購入をためらっちゃいかん。
もう二度と（新本としては）出会えないと覚悟して、財布と本を握り締めてレジへGOするのが正解。
ロス・マクはたま〜〜に増刷するだけ、まだマシな方じゃないかな・・・・・・。
（逆に言うと、ベストセラー本はいつでも買えるので後回しにするのが俺のジャスティス）

好きなひとには申し訳ないけど、
逆に動く標的とか初期作ってむしろ
「評価低い」っていうレッテルのが一般的な気も。
実際ロスマクと聞いてその辺思い浮かべるひとって、
むしろ映画ファンなのかなあとか思う。

初期作はまあ小説としての完成度はともかく、
ロスマクの独自性ができてないから評判悪いんだろうね
まんまチャンドラーじゃねえかという

このあいだ、銀座クラブ言ったら、好きな映画が『動く標的』って三十代女性に
会いました（笑）。残念ながら、『さむけ』その他は読んでなかった……
そんなもんかな、と思ったけど、なんかうれしかった。

逆に映画版ってまったく見たことないんだけど、
原作に忠実なの？

動く標的はつまらんからどうでもいいけど、
魔のプールはちょっと見てみたいわ。

『ドルの向こう側』は『さむけ』の解説を先に読んでいたから、真相が読めてしまったのが残念。

アホの質問です。
『さむけ』の一番最後のところ「あげるものは〜」の意味が全く分からないです。
あれはこういう意味なのだよ、と誰か説明してください。

そもそも、それまでにもらった（手に入れた）ものって何？？
好きな男性？　目障りな人の命？　別人になっての人生？


あと、精神科医は一体なんなの？
全貌についてどこまで知ってたのでしょうか？

もう一回読み直すことをお勧めする。
説明するのが口はばったいというか、野暮な感じがするから。
別にいじわるする気は無いんだけど・・・・・・