247 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :
今週はミステリ映画を紹介しておこうかと思う。
ノヴェラも存しないため、ミスオタにとりノーチェックとなるには惜しい気がする作である。
各人、心して聞け!!
ピーター・スネル監督「ウィッカーマン」を見た。
凝りに凝った傑作ミステリ映画「探偵 スルース」のライター、アンソニー・シェーファーの手に
なるものだけあって、地味だが緊迫感溢れる作に仕上がっている。
性の異教が蔓延するスコットランドの孤島で少女失踪事件を追う警部、一癖ある者が多い
閉鎖的な住民たちは何かを隠しているようだが・・・
演出によっては、下品で安っぽい雰囲気となってしまうようなあざといストーリーなのだが、
丁寧で凝ったキャメラワーク(特に光の使い方が秀逸、絵画を見るかのような美しいシーンがある)
もあって、落ち着いて上品な感さえある。
ラスボスである島の領主役にはミスター・ドラキュラことクリストファー・リーが扮し、
凄みを効かせるかと思いきや、長髪のズラを被って飄々と登場、自慢(?)の喉まで聞かせ、
ボンドガールにもなったスウェーデンの美人女優ブリット・エクランド(年甲斐もなく村娘役)
オールヌードで同じく歌いまくる・・・
とにかくミュージカルまがいに歌いまくるシーンが多く、終いには主人公の警部まで最期の喉を
聞かせる展開、まさに怪作・トンデモとしか言い様がない。
ただし、ミステリとしてのオチもしっかりついているのでこの点は安心あれ。
248 :
書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2008/08/30(土) 09:53:34 ID:GpICbBhn
ブライアン・デ・パルマ監督「悪魔のシスター」を見た。
公開当時はオカルトブームのため、刺激的な殺人シーンが強調されホラー的にセールス
されたものの、実態はヒッチ大好きなブライアンによるミステリ映画である。
制作年代的にはサイコ・ミステリの走りであり、
ブライアンが広く世に出る端緒となった作でもあるが、
ただし、ミステリ通が見れば真相は見え、見え、特筆すべき点はない。