たまにはダシール・ハメットの話しませんか

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75書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
ハメットもチャンドラーも手練な作家だけあって、いずれも長編と短編それぞれに面白く、
個人の嗜好はともかくとして、出来の優劣は無いものと考える。
「夜陰」みたいな時代性を反映したピリッとした小品を書けるハメットを
短編はチャンドラーより下とは言い難く、ヘミングウェイの「殺し屋」を
短編ハードボイルドの典型とするのであれば、やはりハメットの方がこの線上あると
言い得る。
また、チャンドラーの短編は長編のセンチメンタリズム(売りと人気の因ではある)を
好まない向きにも、ストイックに徹した抑制された筆致のお薦めの作多し。
中でも「待ってる」が一押しだ。