1 :
名無しのオプ :
2007/03/12(月) 02:31:52 ID:XetpdZgY
2 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 03:25:37 ID:/CfINN8k
2げっとなら石原慎太郎が突然死
3 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 07:28:50 ID:aLOVKZe9
4 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 07:44:44 ID:Bdd3VXoq
>>1 乙です
春も近づく3月のある日、僕の元に一通の手紙が届いた
5 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 09:56:09 ID:F/COo02n
深いブルーの封筒 「ん…?ダイレクトメールじゃなさそうだな。」
6 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 11:27:53 ID:Lckj0YPb
あの事件から僕は銀田一さんの探偵事務所で働いている。 事務所といっても学生向けのワンルームマンション程の広さしかなく乱雑な部屋で仕事の依頼も滅多に無い。 銀田一さんは相変わらずマイペースだし、経営が成り立っているのか僕が心配するほどだがこの部屋で飲むコーヒーが凄く美味しい。 ソファーの上の荷物をずらし、座るスペースを確保して手紙を読み始めた。
7 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 11:50:17 ID:H8LSV3M3
銀「少年、そこのソファーの上に置いてある浮気調査の資料をとって・・・・ ん、なんだいその紙キレは?」
8 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 12:59:45 ID:Mzhtdoit
田中「銀さん、少年はやめて下さいよ。」 僕は探偵に言った。
9 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 13:07:27 ID:X3ALgWXB
銀「おうおう田の字、銀さんって呼ぶのはやめねえか。それじゃあっしが江戸町人みてぇじゃねえか」 僕「田の字もやめてもらえませんか。そんなことよりこの手紙を見てください」 銀「おう、いったい何が書いてあるってんでぇ?」
10 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 13:47:18 ID:mH3nz+DP
田中「差出人は・・・”せきはら・しんたろう”って・・・この前、急死した元国会議員じゃないですか。銀さん、知り合いなんですか?」
11 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 16:22:35 ID:qZt42zBQ
銀田一氏へ 伊豆諸島に私が所有している島がある。 そこでちょっとしたパーティーを開く予定だが、君も参加してくれないだろうか。 私の推理小説好きは知っているだろう。 ちょっとしたサプライズを用意している。 探偵役として、君が必要なのだ。 また、助手を一人連れてきてくれ。 文面はワープロで書かれていて、筆跡から個人を特定できるものではなかった。
12 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 18:07:12 ID:JEtpYYZc
そして僕と探偵は、故人への敬意も含めそのパーティに参加すべく、 ここ Y●港に来ている。 周りには男女が談話をしている。 なんか僕と銀は浮いた感じがする。
13 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 18:30:51 ID:V+8l1kiB
だがよく見てみると女は全員ニューハーフだった。
14 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 19:28:16 ID:RcgzsYCr
もしかしてちょっとしたサプライズってこれのことか? 僕は女装をするべきなのか激しく悩んだ。
15 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 19:28:44 ID:xsFgKU9S
すると、背広を着た30代前半の男が走ってきた。 「銀田一様、田中様、そちらの一行様ではありません。 船を用意していますので、こちらへ… あっ、申し遅れました。私は今回みなさまのお世話を担当させていただく刈谷直祐(かりやなおすけ)と申します。どうぞよろしく」
16 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 20:45:12 ID:BbL2WGZs
刈谷と名乗ったその男は、身の丈2メートルはあろうかという巨漢だった。 しかも、背広と言ってもサラリーマンが着るようなものではない。 ピッチリとしたダークスーツに黒いネクタイ。まるでその姿は―― 「まさかこんな時代に執事なんてものにお目にかかれるとはね…」 銀田一がボソリと呟いた。
17 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 21:13:29 ID:qZt42zBQ
僕たちは刈谷とともに船に乗り込んだ。 豪華客船ではないが、そこそこ立派な船である。
18 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 21:13:38 ID:exyIGUrX
僕らは刈谷の先導で小型船に乗り込んだ。 すでに船内には僕たち以外の「招待客」が二人乗船していた。 刈谷の話によると 恰幅の良い中年男性が美術商の「阪田 万吉」であり、 水商売風の女性が銀座のクラブのママ「白鳥 麗子」だそうだ。 ―――――そして船は港を出た――――――
19 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 21:39:01 ID:X3ALgWXB
春の穏やかな海を僕らの乗った船はゆっくりと進んでいく。 僕と銀さんはデッキの上にいた。 僕「どんなパーティーなんですかねえ」 銀「さあな、しかしこの銀田一を呼ぶくらいだ、かなり趣向を凝らしたものに違いない…ぐふふふ」 銀さんは少し冷たい海風に髪をなびかせながら、ニヤニヤして呟いた。 このエロおやじめ。
20 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 21:40:22 ID:XetpdZgY
その会話から5分もしないうちに銀田一の顔は真っ青になった 「船酔いですか? それならそうと出発前に言ってくれないと…」 という僕の言葉に、銀田一は蚊の鳴くような声で 「たのむ…引き返してくれ…」と訴えた
21 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 21:57:10 ID:Mzhtdoit
「ガハハ、大の男がそんなんじゃーあきませんなー!」 阪田が近づいて来た。やはり関西人か・・。
22 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 21:58:12 ID:9Lo7/c8v
「船酔いですか」 恰幅の良い中年男性──美術商の阪田万吉が、声をかけてきた。褒められたり、同情されるとつけあがるタイプの 銀田一は必要以上に弱々しい声になり 「そ、そうなんですぅ……」 「船酔いの薬がありますよ、どうぞ」 阪田は「トメ〜ル」なる酔い止めの薬を銀田一に差し出した
23 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 22:03:29 ID:V+8l1kiB
その時、ちょうど刈谷さんが通り掛かった。 「どうしたんですか?」刈谷は言った。 僕「銀田一さんが船酔いで引返してほしいって言うんですよ。」 すると刈谷は「もう遅いですよ、どうしてもって言うならあれをお使いください」と言い浮輪を指差した。
24 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 22:31:55 ID:8eXH5dLP
僕「そんな浮き輪がもったいないですよ。 銀田一さん泳ぎ得意ですからこのまま海へ放り出しましょう。」 銀田一「なんだとぉ田の字めぇ・・・ううう・・・」 冗談を言ってみたが 銀田一の顔はますます青くなり本当に苦しそうだ 僕「あっ僕水をとってきますね」 銀田一を近くのベンチに横にさせて 僕はトメ〜ルを飲むための水を船内に取りに行った。
25 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 23:05:02 ID:JEtpYYZc
帰ってくると白鳥麗子が銀田一に話しかけていた、英語で。 「are you ok?」 銀「yea, thanks. Can't you speak Japanese?」 「話せますよ」 銀「それはよかった!日本語が話せないのかと思いました!」 ママ「ええ、私英語の話せない人は犬とみなしているの」 銀「そうですか、ただ僕は今非常に気分が悪い、どうか私の気分を癒してください」 僕のことをそっちのけで仲良くなっていた。
26 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 23:06:09 ID:Bdd3VXoq
僕は出来心で、水道水ではなく海水をグラスに汲み、銀田一に手渡した
27 :
名無しのオプ :2007/03/12(月) 23:11:16 ID:xpUpFj/m
銀田一が飲むのを横目で眺めいると、再度刈谷が反対方向からやってきたので、 僕は-----今後の都合を考えて-----さりげなく尋ねてみた。 僕「刈谷さん、パーティーに参加する人間って、全部で何名なんですか?」
28 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 00:00:10 ID:fky2OFz7
刈谷「そうですね。パーティーと言っても懇親会の様なものですので、ごく限られた方をご招待させて頂いています。 銀田一様と田中様。そして阪田様に白鳥様。先に島に向かわれた方は3名いらっしゃいます。 後でもう一度船を港に戻して一人いらっしゃるので、お客様は全部で8名ですね」
29 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 00:42:38 ID:Lg3sy2Ud
銀田一は薬が効いたのか先程の酔いはどこ吹く風で 白鳥と楽しそうに喋っている。 白鳥は水商売の女らしく上は豊満な胸を見せ付ける様な 胸元の大きく開いた服で下はお尻の割れ目も認識できてしまえるような ミニのタイトスカートを履いていた。 僕はこういう派手な人は好みではないが脚を組みかえる仕草の中で 太腿の間から覗かせる下着を盗み見するのは嫌いではなかった。
30 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 00:50:20 ID:k3/gYA0Z
白鳥は僕の方をちら、と見、銀田一に尋ねた。 「あの、嫌らしい目付きの青年は何ですの?」 「ああ、私の探偵事務所の助手でしてね。まぁ、まあまあ役に立ちますが…。田中君、こっちへ来たまえ」 …美女の前で銀はいつにもまして偉そうだ。 いやらしい目付きでみてた事もどうやらバレてるらしい。僕はあくまでも白鳥の太股にしか興味ないぞ。
31 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 00:50:47 ID:Dpt5pHEo
「そういえば刈谷さん、島の名前はなんて言うですか? まさか獄門島や悪霊島とか言うんじゃないでしょうね、ハハハ」 冗談で付け足した僕の言葉に、刈谷の顔が一瞬曇った
32 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 02:57:54 ID:dRTIz6Kb
刈谷「・・・・・・・・そんな事より、そろそろ港に入りますので船を降りる用意をしてください。 港にはもう1人の使用人、四月一日を待たせて居ますので島についたら四月一日の指示に従ってください では、私はこれで・・・・」 スタコラサッサ 刈谷は田中から離れていった・・・・ 銀田一「お〜い!少年、島が見えて来たぞ!」
33 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 06:57:37 ID:yrmPbWXV
港につくと小柄でセムシ男の様な老人が待っていた。老人「刈谷さま。この方々がお客様で?ケケケ」
34 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 08:16:49 ID:7dGMqEmx
刈谷「皆さん、この人は関原新太郎(セキハラシンタロウ)氏の別荘の管理をしている守屋さんです」 セムシ男→守屋「皆さまの世話を仰せつかってる守屋です、さあ別荘へご案内します」 というと、驚くべき速さで歩いていく、僕が全力で走って追いつけるかどうか・・・ 田中「ちょ、ちょっとまって下さい」 守屋「おや?ゆっくり歩いていたつもりだったんですが、早かったですか? しかしそんなゆっくりでは日が暮れてしまいますよ、ケケケ」 刈谷「守屋さんは競歩の日本記録保持者だった事が有るんですよ」 そんなプチ情報は要らない
35 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 12:23:47 ID:bNtlWJHE
僕は思った 今回はなんかシンプルな名前が多いなぁ〜 と そんなことはどうでもいい 守屋が競歩の選手だと言うことを知り銀田一が 「なんと!すると貴方は守屋ジョバーンさん?」 ジョバーンは言った 「如何にも!」 「私貴方の大ファンなんですよぉ」銀田一が競歩に興味があるとは初耳だ
36 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 13:32:57 ID:Dpt5pHEo
「ところで刈谷さんが言ってた四月一日ってかたは? 守屋さんが四月一日さん?」 という僕の質問に 「……あんたもいちおう探偵の助手らしいじゃないか。だったらこの謎も解いてみな。ケケケ」 と守屋は不敵な笑みとともに返した。
37 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 13:43:13 ID:dRTIz6Kb
>>34 >>32 で僕の用意した使用人、四月一日はスルーですか(´・ω・`)ショボーン
今回は平凡な名前で統一するってことで?
銀田一「おっ!屋敷が見えてきたぞ。」
38 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 14:03:02 ID:Dpt5pHEo
n /__\ ;, r!_¨_¨_¨_h ,';i';.,,' i;';, |l__i||||||i__l| ,;';.,,';i,,' ,.;;:;:、_____r‐‐F三三三三!‐ ュ____.;;';i;';,,';,, :、;; :;、甘甘甘甘|H | |ll |ll |ll |ll |.|H |甘甘,.;i;.i,,';,,'; .;。 :;;:、;,.ロロ.ロロ.|ロi.| |ll |ll |ll |ll |.|H |.ロロ ;;,Yi;';.,'; ,.;;:。 ;ソ ┴ ┴┴ ヒニ三三三三三ニ.ヨ┴┴;、;;:l。''; , -'": : _,,.-‐''" : : : : : : /: : : : : i: : : : : : : : : `゙''ー-、,_';
39 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 14:54:47 ID:y8lHU8JU
看板 『この屋敷は1977年に中村青司の甥の設計のもと建造された、海響館(かいきょうかん)である。 なお、屋敷の名前は、この島に伝わる人魚伝説にちなんでつけられた。 いまも人魚の泣き声が海のそこから聞こえてくるとも言われている…』 田中「人魚伝説って、何なんでしょうかねぇ、銀田一所長?」
40 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 15:29:05 ID:t7eDuHni
銀「なんだそんなことも知らないのか、じゃ教えてやる」 僕「長くなりますか」 銀「ああちと長いから夜にでもゆっくり語って聞かせてやるよ」 僕「てか本当は知らないんじゃ」 銀「げ、そ、そんなことはないぞ!ちゃんと知ってるよ!」 僕「解りました」 銀田一は粘い汗をかいていた。
41 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 15:51:54 ID:Lg3sy2Ud
刈谷に聞いてみようと思ったが後から来るもう一人の 招待客を迎えに船で引き返していった後だった。 守屋も僕たちを館の入り口まで案内すると 館内は四月一日が案内すると言い残し 奇怪な走り方で港へ戻っていった。 「いきなり走らされて汗をかいてしまいました」 白鳥は文句を言いながら首もとの汗をハンカチで拭っている。 その一滴が拭払を逃れ白い渓谷の奥へ消えていったのを 僕は見逃さない。ああ見逃さないさ。
42 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 16:23:41 ID:553csQwH
そんな股間で猛り狂うイチモチを持て余していると、か細い女の声と野太い男の声が聞こえてきた。 「困ります。桐生様」 「いいじゃねえか。どうせパーティーが終わったら、この屋敷は俺ら北辰会のものになるんだからよ」
43 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 16:34:43 ID:daAod11N
「何だ何だ」 銀田一が二人の間に割り込んだ。 「何だお前は。今日の客か」 「ああそうだ。僕の名前は滝沢秀明だ」 一瞬、その場が凍りついた。野太い声の男──桐生なる名前らしい──は白けたように、 「あ、ああ、そうなのか・・・俺は北辰会の桐生だ」 「ホクシンカイ? 知らないな。それより彼女が嫌がっているじゃないか。乱暴はよせ」 桐生は鼻を鳴らして立ち去った。使用人らしい女は銀田一に頭を下げ、 「ありがとうございました」 「いや、当然のことをしたまでで・・・(ウヘヘ、いい女だなぁ)。私は滝沢ひ」 「銀田一様ですね。お待ち申し上げておりました。私、皆様のお世話をさせて頂きます、関原の秘書のワタヌキと申します」 謎が解けた。ワタヌキ、つまり四月一日。僕は偶然、「四月一日」と書いて「わたぬき」と読む奇妙な姓があることを知っていた
44 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 19:47:43 ID:bNtlWJHE
(名前がシンプルすぎる) 関原はすでに死んでいるのに、自らを”関原の秘書の四月一日です”と現在進行形で 名乗っていることからこの女性が如何に関原を慕っていたかが伺える
45 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 20:29:18 ID:y8lHU8JU
「まぁ、私のことは『綿貫』と表記していただいて結構です。自分自身、正式な場以外では、そう記載していますし。」 それでは、それに従おうではないか。 「私、綿貫加穂留(わたぬきかおる)と申します。」 …おいおい、下の名前も読みにくいじゃないか…… 銀田一「いやぁ、しっかしのどが渇いたなぁ…」
46 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 20:50:45 ID:553csQwH
ククッさっきの海水が効いてるか、とほくそ笑んだところで二代目大阪オヤジこと阪田が話しかけてきた。 「あんちゃん、気をつけなあかんよ、あの桐生っちゅう男にゃ。あの探偵さんは気づいとらんみたいだが、ヤツは新興の広域指定暴力団のナンバー2、若頭や。わしの顧客も痛い目に逐うとる」 綿貫「皆さん、中へどうぞ」
47 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 21:01:46 ID:3mp3ynrB
中に入ると普通のロビーがある。僕は受付は銀田一にまかせてロビーのソファに腰かけた。 すると大阪の親父が向かいに座り話しかけてきた。 「あんたその年で探偵の助手しとるそうやな! 結構しっかりしとるなぁ〜、どや?うちで働かんか?うちは完全実力主義やねん!」
48 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 21:15:32 ID:bNtlWJHE
僕は関西弁で答えた。 「ほんまかいな!正直探偵事務所の給料少のーてしょーがないねん!」 すると大阪のおやじは 「じゃぁこのパーティが終わったら内にこいよ!」 「いえ、冗談です」 「なんやと」 親父はものすごい形相になり怒りの鉄拳を一発僕にぶちかました。 「な、何をするんですか?痛いでしょ」 銀田一「このケースでは明らかに君の方が悪いよ」 僕「銀さんまでぇ」
49 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 21:40:00 ID:kAgPE8Fm
男「静かにしてくれないか!!」 僕たちの話し声が気に障ったらしい・・・。 ロビーで先にくつろいでいた青年が注意してきた。 阪田「なんや、御手洗さん。おったんかいな。気づけへんかったヮ」 この神経質そうな青年は御手洗という名前らしい。 阪田との会話から察するにどうやら関原家お抱えの医者であるらしく、 時々この島に訪れては故関原氏の孫娘の病気を診察しているらしい・・・。
50 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 21:45:35 ID:yrmPbWXV
(誰か現時点での登場キャラまとめてくれ〜)
51 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:05:58 ID:dRTIz6Kb
銀田一 田中 世話係の刈谷 管理人の守谷 大阪弁の男阪田 暴力団?の桐生 医者の御手洗 クラブのママの白鳥 秘書をしている?していた?綿貫 遅れて到着予定の客 今のところこんな感じっすか?
52 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:10:12 ID:fKSEFLQA
「本当にそうですよね、御手洗さん」 と、横にいる太った男が言った。鋭い目付きだ。 阪田は僕に囁いた。 「医者の御手洗さんの隣におるのは、山本圭一ちゅうとったかな。 最近東京からきたんや。なんか問題をおこしたらしくてのぉ。 この島では野菜の訪問販売をしてるんや」 ふむ。見たことある感じがするぞ・・・・
53 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:14:54 ID:yrmPbWXV
(〉〉51 サンクス!じゃ招待客は最後に来る人で全員集合か・・。)
54 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:19:28 ID:3mp3ynrB
「そや、気を付けるんやで!山本はんに野球の話はタブーなんや」阪田は僕の耳元でそういった。
55 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:29:07 ID:LkcV5Clw
「ケッ、よそものがデカイ顔しやがって」 東京から来たらしい山本は野菜の入った籠を肩に担ぎ、なぜか、手に バットを持って屋敷から出て行った。 なぜバット? 御手洗「山本のやつ、あずみちゃんに会えなくてご機嫌斜めだな」 そして皮肉な微笑みをみせた。
56 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:40:57 ID:kAgPE8Fm
やりとりを聞いていた白鳥が高笑いをする。 白鳥「御手洗さん、アンタだって故関原さんの令嬢あずみさんに 相手にされてないじゃないのサ。知ってんのョ。アンタが お抱え医者の立場を利用してあずみさんに言い寄ってんのは サ。」 御手洗は顔を歪ませて白鳥を睨み付ける。 御手洗「な、なんだと!アンタだって故関原氏のただの妾じゃないか!! どうせ、故関原氏の遺産目当てなんだろ!!」
57 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:52:56 ID:NtVMqJkQ
そのとき、テーブルの上に置いてあったラジオから注意報が流れた。 「…………伊豆諸島付近に低気圧が接近しています。 地域の方は十分注意してください………。」
58 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 22:56:53 ID:t7eDuHni
僕「銀さん、何やら不穏な空気が流れてますね」 銀「そうだな」 銀田一は眉間に深い皺を刻みながら頷いた。 僕「ところで刈谷さんはどこへ行ったんでしょう」 銀「ああ、最後のひとりってお客さんを迎えに船へ行ったんだろう」 僕はさっきのやくざ者のセリフが引っ掛かっていた。
59 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 23:00:23 ID:Lg3sy2Ud
ヤクザ、遺産相続、分け有りの野菜売り、いきなりの低気圧 旅行だと思って銀田一さんについて来たが 僕はもうすっかり帰りたくなっていた。 白鳥と御手洗はしばらくの間睨み合っていたが 白鳥は急にソファーから立ち上がり 綿貫にシャワーを浴びたいことを伝えると 綿貫に連れられロビーから出て行った。
60 :
名無しのオプ :2007/03/13(火) 23:03:34 ID:bNtlWJHE
御手洗「低気圧か・・・台風にならなければ良いが。」 するとドアが凄い勢いで開いた どうやら刈谷率いるほかのメンバーが帰ってきたらしい。 刈谷の後ろには4人の男女が立っている。 それぞれ物凄い陽気な表情であたりを見回している。 「ここがせっきーの館ぁ?」こう言ったのは60代前後のババアである。 「皆様、お待たせいたしました。これで招待客が全員そろいました。直、天候 が宜しくない様で、せっかくのパーティが台なしに綯ってしまいまして心のそこから 遺憾の意を示します」と使用人が言った。
61 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 00:11:43 ID:rAppAAqM
「刈谷さんが船で言ってた客数より増えてませんか…」 と思わずもらしていた僕に ババアの背後にいた一際身長の高い人物がいきなり僕のほうに握手を求めながら 近づいてきた。普通の日本語だったので近づいてくるまで気づかなかったが どうやら外国人男性のようだ。 「エレフテリオス・エウクレイデスと申します。みんなにはユークリッドと呼ばれてます
62 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 00:24:49 ID:YIY7YNab
いつの間にか背後に立っていた守屋が言う。 「貴様等は船に戻っておればよい!だいたいたかが船長、船員の分際で主の屋敷に入り込むとは言語道断。刈谷!こやつら三人を船に叩き込んでこい!」 それから声色を変えて 「失礼しました。礼儀をわきまえないヤツらで」
63 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 00:48:45 ID:MdPLdDjd
(そろそろ登場人物をまとめて、夕食→事件といきたいところだな)
64 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 00:49:20 ID:j7IoMNAB
刈谷は屋敷に着た早々守屋に言われたので やれやれといった感じで承諾して 船員の外人とババアともう一人の男性を 港まで送り返した。 ---その後聞いた話でその3人の船員はすぐ本土へ帰ったそうだ。 そして最後に到着した招待客というのがなんと・・・
65 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 00:58:57 ID:zdL+lR4S
「こんばんは笑福亭鶴光です。オ〜ルナイトニ〜ッポ〜ン、で、アンタの乳輪の色はどんな色?」 笑福亭鶴光のモノマネをしながら現れたのは、ひょっとこのような珍妙な顔をした小男。 「アタシは六車六郎、関原さんの顧問弁護士をしておりましてねェ、本日は遺言状をお持ちしたんですワ」 この男が弁護士? 笑福亭鶴光のモノマネをする男が? 僕らの疑問をよそに六車弁護士はソファに小柄な体格のわりに デカい尻を埋め、 「おい、コーシー!」 と野太い声を張り上げる。守屋が「ミルクの代わりにタバスコを入れてやる」と独り言を言いながら、キッチンへ消えた。
66 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 07:53:54 ID:8aHAbWDz
田中「ねぇ銀さん関原(せきはら)ってだれです?石原(せきはら)じゃないんですか?」 銀田一「何を言っているんだ、セキハラさんはセキハラさんだろう。」
67 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 11:58:38 ID:BMY6avUM
人魚姫(正体不明)は、事の流れを静かに感じていた。 天候が崩れたのは理想的だ。これでターゲットに逃げられることはない。 そう、あの「人魚伝説」になぞらえて、憎きターゲットを葬るのだ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 田中「ところで刈谷さん。 来る途中で人魚伝説がどうのという看板をみたのですが、 人魚伝説とは、一体何なのですか?」
68 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 12:15:03 ID:YIY7YNab
「それについては俺が教えてやる」 そう言って部屋に入ってきたのはヤクザの桐生。 「こう見えても大学で民俗学を学んだんだ」
69 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 14:44:01 ID:j7IoMNAB
「人魚伝説というのは人魚自体に」まつわる話ではなくて 食せば不老不死になると言われる人魚の肝の話なんだ」 「はは不老不死ですか、これはまた」 銀田一は興味なさそうに言った 「その昔人魚の肝を食べた男がいた その男は伝説通りに不老不死になった。しかし」 銀田一はあくびをしながら股間を掻き毟っている 「不老不死を維持するためには生きた人間の肝を 食べ続けなければならなかったんだ」
70 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 14:56:11 ID:zdL+lR4S
「せやせや、それでその男はな、女をさらって、一発ヤッた後に殺して、その肝を食ったんや」 横から割り込んできたのは、笑福亭鶴光のモノマネをする小男──弁護士の六車六郎。 「お前、話に入ってくるなよ」 「ヤクザ風情が何を言う。この弁護士バッジが目に入らぬか」 「ははーっ」 思わず奉行所で裁きを受ける罪人のように、頭を下げてしまう銀田一。 「えーい、頭が高い! 頭が高い!」 「お代官様、どうか死罪だけはお許しをぉぉ」 突然遠山の金さんゴッコを始める銀田一と六車をよそに、桐生は本当の人魚伝説を語り始めた。
71 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 15:58:51 ID:rAppAAqM
「男は苦悩した。そして発狂し、島中の人間を喰ったのさ…。 島中の人間を喰いつくした男が我に返ると、自分の姿がいつのまにか全身を 鱗に覆われた化物になっていることに気がつき、ショックで海に身を投げた―― そして海の底で泣いた、泣き続けた… まぁ大雑把に話すとそんなとこだな」 桐生はそこで話しを切りタバコに火をつけた。 「マーメードではなくマーマンの話しだったというわけですか」 僕がそんな感想を述べていると、綿貫が現れた。 「あずみ御嬢様が、食事の時間も兼ねてみなさんに御挨拶したいとのことです。 食堂へお集まりいただけませんでしょうか」
72 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 17:59:34 ID:zLCoFIQI
食堂で、僕は桐生の隣に座った。 「人魚伝説、なかなか興味深い話でした。」 「そうだろう、そうだろう」 「あくまでも人魚というマージナルな存在であって、稀人譚じゃないってことは、 タブーやカニバリズムなんかの観点から分析できるはずなんでしょうが、 それが直接共同体の崩壊にまで至るというのは、何と言うか相当に 変容してしまっている感じですよね」 桐生はキョトンとしている。 それらしいキーワードを散りばめただけのこんな薄っぺらい意見に対して、 こんな反応しか示せない、ってことは…どうやら大学で民俗学を学んだ、 というのは全くの嘘のようだ。 僕は言葉を続けた。 「まるで……そう、誰かが創作したような物語というか…」 「そ、そうなのか?」 ふん、どうやら桐生は誰かにこの伝説を吹き込まれたようだ。 単なる悪戯か、それとも何かの意図があってのことなのか… それが可能なのは話に割り込んできた六車?いや、それとも六車も 誰かにそれを聞いただけなのか。どうも引っかかる。
73 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 18:44:07 ID:zdL+lR4S
そんな僕の考えを余所に、何故か意気投合したらしい銀田一と六車六郎は遠山の金さんごっこを終え、 食堂の隅で水戸黄門ごっこに興じていた。六車が風車の弥七、銀田一がうっかり八兵衛、 そして何故か四月一日(綿貫)秘書もお銀役で参加している。 しかも、何故かうっかり八兵衛の入浴シーンをお銀が覗き、弥七に水をかけられる、というムチャクチャな設定。 見ているうちに、いつの間にか守屋と刈谷も悪代官と越後屋役で参加させられていた。 僕は溜め息をつきながら、関原あずみを観察した。
74 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 19:03:24 ID:zdL+lR4S
主要登場人物の表を、ミステリー風に作ってみた。 【主要登場人物】 関原 俊太郎(せきはら・しゅんたろう) ……… 元国会議員。海響館の主。故人。 関原 あずみ(せきはら・あずみ) ……… その娘。 四月一日 加穂留(わたぬき・かおる) ……… 関原俊太郎の秘書。 阪田 万吉(さかた・まんきち) ……… 美術商。関原が生前出入りしていた古美術店の店主。 白鳥 麗子(しらとり・れいこ) ……… 銀座のクラブのママ。関原の愛人(?) 六車 六郎(むぐるま・ろくろう) ……… 関原の顧問弁護士。笑福亭鶴光のファンで、時代劇マニア。 桐生 力(きりう・りき) ……… 関原の支持基盤だった広域暴力団「北辰会」の若頭。 御手洗 虚子(みたらい・きょし) ……… 関原家お抱えの医者。あずみの主治医。 刈谷 直祐(かりや・なおすけ) ……… 海響館の執事。 守屋 ジョバーン(もりや・じょばーん) ……… 海響館の管理人。 山本 圭一(やまもと・けいいち) ……… 野菜売り。 銀田一 コースケ(ぎんだいち・こーすけ)……… 私立探偵。 田中 田(たなか・でん) ……… その助手。 結構多いな〜w さて、誰が殺されるのかな?
75 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 19:31:26 ID:Bw0jxHlU
しかしさっき使用人は『招待客は全部で8人』と言っていた。 弁護士や医師はもちろん招待客とは言えない。 さっき刈谷が港へ向かえに行った人達は? この質問を刈谷に投げかけてみた。 「自分のボートで来ると仰っておりました。」 どうやらあと一人、関原の親友が来るらしい。どうやらその人の名前は浅沼稲次郎と言うらしい。 関原が死んだ事でかなりショックを受け、暫く寝込んでいたらしい。 そして今回、関原の長年の夢であったこのパーティに来るらしい。 「いつくるんですか?」と聞いてみた。 「はぁ、もう来ても遅くない頃だと思います」
76 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 20:14:45 ID:BMY6avUM
あと、僕の名前は田中勇馬だ。 銀田一「そうだ、タナカユウマだ!」 …所長は酔っているのだろうか?
77 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 20:19:11 ID:QF4IGAVm
白鳥「田中さん説明いたしますわ。石原(セキハラ)というのは父方の姓です。 息子さん、あずみさんのお兄さん夫婦を落石事故で亡くされてから、 縁起が悪いということで母方の姓の関原(セキハラ)を使っているんです」 田中「ご両親の名字が同じ発音とは珍しいですね」 銀田一「その事故なら知ってます。僕の友人が少し調査に関わっていました。 なんでも不審な点が多々あると……」 白鳥「関原さんも生前は周りの人に、あれは事故じゃない他殺だって言っておられました」
78 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 20:46:46 ID:Bw0jxHlU
事故の詳細はQF4IGAVmがしてくれるらしい。
79 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 20:55:50 ID:rAppAAqM
「その事故の時、あの御手洗さんも近くにおったたらしいなあ」 僕の向い側に座っていた阪田が割りこんだ。 なんだかこの館に流れる不穏な空気のせいかせっかくの食事があまり美味しく 感じられなかった―― ――振る舞われたフルコースがデザートにさしかかったころ 「おい、弁護士さんよ。パーティなんてどうせ口実だろ。いいかげんメインイベントの 遺言状の公開といこうぜ」 桐生の唐突な言葉に阪田、白鳥、御手洗、山本の眼が光ったかのような そんな緊張感が走るのを僕は感じた。
80 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 21:14:46 ID:7AtIp8h0
銀田一「ぐあぁぁぁぁ!」 急に銀田一が叫んで倒れた 田中「銀さんどうしたんですか!? まさか、デザートに毒が?」 ムクッ!! 銀田一「冗談だよw 何マジになってんだよ田の字w 今のマジな顔面白ぇw あひゃひゃひ(ry _,,_ パーン (‘д‘) ⊂彡☆))Д´)グェ
81 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 21:27:21 ID:MdF5Mhi6
銀「この冷たい視線がたまらんな!癖になるよ。」 僕「前、事件が起きたときもしましたよね・・・。不吉なので止めてください。」
82 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:07:57 ID:6b2lBvP+
六車(弁護士)はコホンと咳払いをして皆に話し始めた。 六車「遺言状を読み上げます。"私の全財産は孫娘あずみに半分、残りの半分は あずみに決定権を委ねる” 以上です・・・・。」 驚愕する一同。そして自然とあずみに視線が集まる。 あずみは車椅子の上で不安そうな表情をしている。 ――――そう、あずみは歩けないのだ―――――
83 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:08:42 ID:YIY7YNab
ウフフと今まで無表情だったあずみお嬢さまが微笑んだ。 してやったりと言った顔の銀。 そこへ外人を船にぶち込み終えた刈谷が最後の客人を伴って現れた。 黒いロングコート、帽子、靴、手袋と全身黒ずくめだ。 桐生「全員揃ったみてえだしな、やれよ」
84 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:14:32 ID:gH4JeDGk
あずみが即答しないため一同は解散し、明日まであずみの決定を待つこととした(一同は解散した)
85 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:19:35 ID:YIY7YNab
86 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:22:52 ID:Bw0jxHlU
先ほどの黒ずくめの男が僕に話しかけてきた。 「君かね!私の娘に乱暴を仕出かした芸人って言うのは!」 どうやら彼が浅沼稲次郎らしい。 「いえ、違います。芸人じゃありませんよ、僕は」 「え?でも警察は短足の芸人と言ってたが・・・」 ではさっきの山本のことであろう。恥ずかしい事に短足と言えば僕と彼しかいない。
87 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:26:45 ID:69ZkD3/w
一方、当の山本の一日は忙しかった。 野菜の訪問販売に介護施設でのボランティア、その合間には少年野球のコーチも している。しかし、心の中は空虚だった。 山本は意を決して電話をかけた。 「もしもし、私、山本でございます。萩本監督はいらっしゃいますか」 「おいおい、迷惑だから電話すんなよ」 ガチャッ!と電話は切られた。 ・・・・もう、やるしかない・・・・
88 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:29:48 ID:5bdP2jIg
夜の闇の中、ゴムボートが岸についた。 ユークリッドは素早く降りるとボートを土に埋めて「ミッションスタート」 とつぶやいた。ギリシャ語ではなくラングレー訛りの英語であった。 この伊豆諸島の小さな島は米軍の世界戦略において最重要拠点なのだ。 ミッションに邪魔な人間は実力で排除しなければならない、とつぶやいて ユークリッドは森の中に消えた。
89 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:36:24 ID:PPoCXJcY
六車(弁護士)は僕に聞いてきた。 「あずみの乳輪の色はどんな色やろかのぉ? もう注射はすませたんかのぉ? 今時の子は早いからのぉ。注射ずみかもしれんのぉ。デヘヘヘヘ」 オンとオフの切り替えの抜群な弁護士だ。
90 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:46:21 ID:Bw0jxHlU
そして僕等は床についた 時は深夜の2時。僕はなぜか眠れなかった。 なぜ関原はこのようなパーティを計画したのか? なぜジョバーンはババァ達をあんな剣幕で追い返したのか? 山本と言う男は過去に強姦をした経験があるのか?関原との接点は? 白鳥のパンツの色は何色か?初体験はいつか?好きな体位は? おっと、下半身が爆発している。 僕は思わずウへへへへと笑った、そして隣を見ると、物凄く軽蔑をした目線で銀田一が此方を見ていた。 そういえば会い部屋だった・・・・
91 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 22:51:33 ID:ak4D8E57
まずい、白鳥のパンツじゃなくて、マジメな事を考えよう。 とりあえず、今日一日の事を思い出し、遺言状の件を考えてみた。 変わった遺言状だ。血縁者であるあずみさんに全額ゆずればいいのに。 これでは、あずみさんの周りに金の亡者どもを集める事になってしまう。 僕はあずみさんのガングロメイク、オレンジ色の髪の毛を思い出し、なにか 不気味なことが起きるような気がしてならなかった。
92 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 23:02:21 ID:7AtIp8h0
それにしても銀さんと六車さんは絶妙なコンビだな 六車を殺さなければ僕の降板もあり得る これは非常にマズいぞ と少年は思った
93 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 23:17:39 ID:Bw0jxHlU
僕は銀さんに尋ねた 「銀田一さん、僕はどうもしっくり来ないんです」 「如何に?」 「壱・何故ジョバーンが老婆、外人、もう一人の男が明らかに船員じゃないのをわかっているのに 追い返したのか?弐・浅沼稲次郎は何故ここに娘強姦の犯人がここにいることを知っているのか? 参・何故此処には変態が多いのか?」 「其れ等の質問には堪える必要が零だ。論理の欠片もない、あと7だ!」
94 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 23:25:56 ID:C4TFk+QA
銀さんの飲んでいる酒に睡眠薬を盛り、眠ったのを確認してから 僕は白鳥を夜這いに行くため部屋を後にした
95 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 23:40:51 ID:j7IoMNAB
昼間から常に僕は白鳥を視姦していた。 中学のときから培った僕の視姦のテクは 達人の域に達していると思う。 今までこの行為を対象に悟られたことはなかった。 しかし昼間の船での彼女は僕の視線に見事に気付いていた。 そんな彼女の鋭さに僕は惹かれたのだ。 そしてあの身体・・・ グフフフフ
96 :
名無しのオプ :2007/03/14(水) 23:54:09 ID:YIY7YNab
しかし先客がいたようだ。 だが喘ぎ声ではなく、何やらひそひそ話しのようだ。 すかさず耳と扉をキッスさせる田中UMA。
97 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 00:17:10 ID:0uLhgLaP
まず女の声が聞こえてきた 「まさかあんたがここにいるとは思わなかったわ…。 もちろんアノ事は隠したままなんでしょ?」
98 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 00:47:13 ID:ZZgmEAY9
「そんなこと話せるわけ無いだろ。第一、オレの性癖が他人に知れたら、お前だって ただじゃすまねぇ。お前も変態さんの仲間入りだ」
99 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 01:52:15 ID:hAyCA/zq
ついにターゲットを捕捉した。 ユークリッドはライフルの引き金にかけた指をしぼる。 ターゲットは頭から血を流して倒れた。
100 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 01:56:36 ID:fuKth8LR
田中(何だか胸騒ぎがする・・・・ この感じは前の事件の時も感じたそれににている・・・・ まさか今回も何かおきるのか?!)
101 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 02:00:46 ID:2k6zs5Ye
部屋の中の問答も気になる。変態とは? 僕はエロで頭の中はいっぱいだが変態ではない。 どちらかといえば六車タイプだ。 銀はホモとの噂もあるし、変態だらけじゃないか。 と、そのとき銃弾が僕の頬をかすめて部屋の中に撃ち込まれた。
102 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 04:18:08 ID:JIPbjgoi
僕は真っ白になってその場にへたり込んでしまった 間髪をおかず刈谷が驚くべき速さで駆けつけて、もとい歩いてきた 彼は僕に一瞥をくれると含み笑いをし「大丈夫ですか」と嫌みな口調で言った 他のメンツもわらわらと、最後に事件をかぎつけた銀がふらふらと夢遊病者のようにやってきた そこには頭を打ち抜かれたあずみお嬢さんの遺体だけ、他には誰もいなかった 田中「?もう一人居たはずなのに・・・」 六車「・・・田中君、何故あずみくんを殺したんだ?」 扉には銃の穴、扉の先には死んだお嬢、扉の前には僕、状況は僕を犯人と指している!? ま、まずい 刈谷「いえ、それはおかしいですなあ・・・、ねぇ探偵さん?」 銀「そう、彼は犯人ではありませんよ、自分で撃った銃撃に驚いて失禁する人はまず居ません」 ・・・僕は自分の股間を見てみる ・・・死のうorz
103 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 07:10:42 ID:LkfVPs+f
僕は集団から素早く離れる守谷を見た。目が「ケケケ」と笑っているように見えたのは気のせいか。
104 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 07:44:58 ID:7nfB0wy1
他のメンツが六車に詰め寄っていた。 山本「ちくしょう、どうしてこんなことに……」 阪田「お、おい、お嬢様が殺されたってことは……遺産はどうなるんだ?」 御手洗「そ、そうだ六車くん。この場合、遺産はいったいどうなるんだね」 白鳥「あんた顧問弁護士でしょ、なんとかしなさいよ」 六車「ちょっと、落ち着いてください」
105 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 09:56:58 ID:IJWzQGut
銀田一「あぁ、こんな時検死ができる人間がいればなぁ…」 僕「勅使河原さんは、ゆりちゃんを預かって貰ってるんですよね。」 銀田一「そうだ、今は白水晶婦人と軽井沢の別荘にいるはずだ。」 (ゆり「詳しくは【ここだけ殺人事件】スレを見てね☆」) 「あの、検死なら自分が…」 思いがけない人物が声を上げ、僕と銀田一所長は振り向いた。
106 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 10:03:16 ID:QVLvR/MS
そこには、ヒョウタンツギが立っていた。 なんてことはあるはずもなく
107 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 10:45:17 ID:1YxKJJIE
山本がいた。
108 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 10:51:46 ID:5jJZ/juY
綿貫「検死なら任せておくんなまし」
109 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 11:14:04 ID:6DJnRjp7
「じゃあ、綿貫さんに検死をおねが……」 「山本おおお!」 突然、浅沼稲次郎が山本圭一に掴みかかった。山本はもの凄い力で締め上げられ、青ざめる。 「お、落ち着いて……ぎゃっ」 割って入った銀田一が吹っ飛ばされた。そう、彼もどちらかと言えば運動音痴なのである。 その間に浅沼は山本を殴り、山本は尻餅をついた。 「な……殴ったね、加藤にも殴られたことないのに!」 「ガンダムでんな」 六車が何故か得心して頷く。銀田一が仲裁するのかと思いきや、 「えっ、六車弁護士もガンダムマニア!?」 と叫び、そこから二人でガンダム談義を始めた。僕はそれをよそに、 「じゃあ、綿貫さん、検死をお願いします」 「分かりました」
110 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 12:11:15 ID:KePHLJeK
「ちょっとまて!! なにゆえに医者である俺を無視する」 と御手洗が強行に主張したため、結局、検死は御手洗と綿貫にまかせることになり、 他は廊下で待つことになった。 僕は何気ない調子を装って白鳥に質問してみた。 「この部屋って白鳥さんの部屋じゃなかったんですか?」
111 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 12:37:36 ID:1YxKJJIE
僕「それと今付き合ってる人とかいます?」
112 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 13:04:55 ID:6DJnRjp7
「あずみさんに部屋を代わってくれって頼まれたのよ。こんな言い方は悪いけど、代わってもらって正解だったわ」 白鳥はそう言い、左手を僕に突き出した。左手の薬指には、大粒のエメラルドの指輪。 「ごめんね、坊や」 次の瞬間、左手が僕の鼻筋を直撃した。僕はふらふらと床に倒れる。白鳥の声が降ってきた。 「こんな所で女口説いてんじゃねーよ、このタコカスが」 やはり、旦那はその筋の人なのだろうか……もしや僕も殺されるのか? 「し、死ぬ前に一つだけ教えてくれ。白鳥さんのパンツの色は……」 頭に、ハイヒールのかかとが食い込んだ。 「せ、せめてTバックかそうでないかだけでも……」 股間を蹴られ、僕は意識を失った。
113 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 13:59:37 ID:KePHLJeK
六車「銀田一君。ええ青年をこうてるようやね」 銀田一「ええ」 六車「あの坊(ボン)、わしに譲ってくれへんか?」 銀田一「六車さん……。早い者勝ちですよ。彼にはゆくゆく銀田一探偵事務所多摩地区を任せようと思っています」 六車「略して銀多摩か……。あんたさえよければわしのガンプラコレクション一式あげてもいいんだが」 銀田一「……考えておきます」
114 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 14:30:18 ID:TnzZ6TC0
なんて会話が上から聞こえてきて、僕の意識は浮上した。 「くぉら、銀の字!なに勝手なこと抜かしてやがる!」 慣れない巻き舌まで使ってみた。 桐生「おっあんちゃん、結構威勢がいいじゃねえか。なんなら俺の下で働いてみるか?上手くすりゃうん百万だ、下手すりゃ指じゃすまねえがな」 田中(しまった!今回は本職の人がいる!)
115 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 15:22:58 ID:fuKth8LR
田中「おいwちょっと待てよw 検死なんかしてる場合じゃねぇだろ 銃で撃たれてんだ即死で決定だろw そんな事より銀さん犯人を追いかけましょう! まだその辺にいるかもしれない。」
116 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 15:50:51 ID:6DJnRjp7
「今更遅いだろう」 銀田一はそもそも真面目に捜査する気すらないらしい。 「それより警察を呼んで調べてもらおう。それにさ」 銀田一はここで声を落とし、 「犯人はたぶん、この中の誰かだろうし」
117 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 15:55:39 ID:5jJZ/juY
ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |! cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / \ \ / / \ / U ヽ \ / / U ヽ l::::::::: |. / l l :::::::::| |::::::::::U (●) (●) |. / |::::: (●) (●)| (●) (●) ::::::::::| |::::::::::::::::: \___/ | ── |:::::::: \___/ .| \___/ :::::::::::::::::| ヽ:::::::::::::::::::. \/ ノ ヽ:::::::: \/ ヽ \/ ::::::::::::::::::.ノ
118 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 16:30:52 ID:KePHLJeK
そう銀田一は言うとふふんと笑って廊下の窓を指さした。
「銃弾はこの窓より入って、君の頬を掠めて部屋に撃ち込まれただろう。ほら窓ガラスに穴があいてる」
ひょうひょうと空いた穴より風が引き込まれている。(参照
>>101 )
「つまり弾道はこういう感じで線を引いて……」
銀田一は回りの目も憚らず、指を窓ガラスから部屋のドアまで移動させる
「ここに撃ち込まれた。君、なんで中腰になってたの?」
僕はぎくっとした。まさか盗聴してましたなんたていえない。苦しい笑顔で誤魔化していると
「まあ、いいや。そうするとたぶん射撃手はおそらくあの丘のあたりから撃ったのかな」
銀田一の目線を追うと、闇に沈んで黒々とみえる丘が遠目に確認できる。
「どういうことですか?銀さん」
「うん。いやたとえどんな有能なスナイパーでもドア越しに標的を射抜けるのかなぁって」
「でもたしかにあずみさんは頭を……」
「いや、だから最初から彼女の死には不審なことがありありだからさ。君のそれを感じて
検死を頼んだじゃないの?俺はそう思ってたけど……」
僕は二の句を継げなかった。
119 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 16:33:50 ID:6DJnRjp7
「ウッホ、ウッホ」 突然、霊長類のような唸り声が聞こえた。六車六郎が腹を叩きながら、何故かゴリラのモノマネをしていた。 「ここはモ●グ街かよッ!」 思わずツッコミを入れてしまう僕。ネタばらしをしてしまったことに気づき、顔を赤らめた。 「しかも、何でゴリラのモノマネなんだ!」 「子供の頃のあだ名が六車ゴリラだったんだ」 「知るか!」 いつの間にか、僕は六車とボケツッコミコントを演じてしまっていた。 「皆さん、とりあえず自分の部屋にお戻り下さい。話は警察が来てからにしましょう」 「でもこういう場合って、電話線があらかじめ切断されているモンですよね。ここは携帯電話も圏外だし」 「不吉なことを言うなよ、田の字」 そこへ、守屋ジョバーンがもの凄い速さで走って、いや歩いてきた。
120 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 16:57:59 ID:0uLhgLaP
「た、大変だー!!!屋敷の電話が料金滞納で止められた!!!!」
121 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 17:11:01 ID:6DJnRjp7
「関原先生は大の電話嫌いで、元々解約されるおつもりだったんです」 検死を終えた綿貫秘書が言った。 「電話嫌いって……このインターナショナルでグローバルな世の中で」 「銀さん、意味分かって言ってます?」 「うるへー」 「やいやい、探偵さんよ。犯人は誰なんだ」 桐生が結論を急ぐ。銀田一は笑い、 「そんなの、まだ分かりませんよ。綿貫さん、後で検死の結果を教えて下さい。それから皆さんは食堂へ。それに」 銀田一は意味ありげに間を置き、 「外界から隔絶された孤島では、凄惨な連続殺人が起こると相場が決まってます。恐らく第二、第三の殺人も」 「やめろ、縁起でもない」 「ですから、皆さんで食堂に集まって、迎えを待とうと言っているんです」
122 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 18:01:14 ID:F2h4XsP7
そして皆が食堂に移動する。殺人が怒ったばかりで皆が気が立っていた。桐生が机を叩く「一体犯人は誰なんだ。今の内に言ったほうが身のためだぜ。」 回りを睨みながら、さも自分は関係ないように言う。「まあ、落ち着いてください桐生さん。」と銀田一は言う。 「今言った所で犯人は自分から名乗り出る事はないでしょう。ところで綿貫さん、ほかに警察と連絡する手段はないんですか。」 「恐らくこれから海も荒れそう出し早めに連絡したいのですが…」
123 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 18:26:54 ID:aQre2DlM
ユークリッドが六甲山で狩りを楽しんでいる最中も孤島ではぴりぴりとした空気が流れていた。 「あ!そういえば関原さんのコンピューターはインターネットにつながっているはず!」 こう言ったのは御手洗だ。 「インターネット言うたらお前、いーめーるもできるやろ! 関原さんのコンピューターは何処にあんねん?」 銀田一がなんちゃって関西弁で聞いた。 「彼の部屋にあるはず!」と御手洗きょしが言ったそのとき。 あぼーん!!!!!!! と音がした。 「げ!これは関原さんの部屋からじゃ!」とジョバーン
124 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 20:04:19 ID:+JASnv1m
125 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 20:43:54 ID:Zv8DrGnt
126 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 21:51:06 ID:aQre2DlM
廊下を走っていると段々回りが煙たくなってきた。 ジョバーンが言った。 「やっぱり、関原さんとこの部屋燃え取る!」ジョバーンは凄い表情で 「だれか消火器もってこんかい!」と言った。何故関西弁なんだろう? 数十分後 火は消し止められた。炎の熱によって白鳥の体から出てきた汗は彼女をより色っぽくみせる。
127 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 22:20:32 ID:6DJnRjp7
「これで我々は完全に外界から隔離されたわけだ」 銀田一が言った。桐生はすっかり縮み上がり、その外見からは想像もつかないようなか細い声で、 「なぁ、俺はまだ死にたくない。この中に犯人がいるんだろ? 俺だけは殺さないでくれよ!」 「そんなことを言う奴に限って、犯人だったりするんだよな」 阪田万吉が言う。最早言い返す気力もないらしい桐生はそばにいた白鳥麗子にしがみつき、 「ま、まさか、アンタが犯人か? だったら俺だけは助けてくれ! なぁ、なぁ!」 犯人かどうかも分からないのに、早くも命乞いをしている。白鳥麗子は桐生の股間を蹴り上げた。 男の股間を蹴るのが好きな女らしい。ちなみに僕も体験済みである。 「ぐおおおお……やっぱりアンタだな、犯人は! くそぅ、ただでさえ小さいのに、ますます縮こまっちゃうよぉ」 意外に情けない男らしい。何も大きさまで公表しなくても……。 六車弁護士がパン、パンと柏手を打ち、 「さ、今度こそ食堂に集まりましょ。そんでもって、今後の対策を話し合うんや。夜が明けたら、船も出るかも知れへんで」
128 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 22:42:42 ID:aQre2DlM
成る程、関西弁は遷っていくのか!
129 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 22:49:23 ID:McRh3hiM
ユークリッドはあずみを倒した。 ユークリッドはレベルがあがった。 ちからがあがった。 すばやさがあがった。 「ザオラル」のまほうがつかえるようになった。
130 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 23:07:55 ID:t68KIHpp
(おいおい、一日たって来て見ると予測不可能な展開に・・・・ 莫大な資産を持つ女性に群がる男性たちに連続する死、という横溝「女王蜂」 風のストーリかと思ったら, 肝心の遺産相続人が死ぬという展開に・・・・ お前らってやつは・・・・・一体、連続殺人まで持っていけるのか?) 食堂に集まり話し合いが始まった。 六車弁護士がテキパキと事務処理をおこなう。 「まず警察に通報せんといかんですな。そして現場の保存。 夜中に警察を呼びつけるんですから、各自の言い分が違ってるのもまずいので、 この場で各々のアリバイなどを教えていただきましょうか」
131 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 23:18:42 ID:RVLlVFCM
僕はチャンスだと思った。 六車弁護士から主導権を奪い、我々が名探偵と助手として一目置かれるチャンスだ! 「僕と『名探偵』銀田一先生は部屋で一緒にいました。絶対のアリバイがあります。 ですから六車さん、警察が来るまで、最近も難事件を解決した警察御用達の銀田一先生に 全てをまかせてはどうでしょうか」
132 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 23:28:50 ID:TnzZ6TC0
(おいおい、今回キャラが多いのに特定のヤツに活動が偏ってるよ。山本とか御手洗とか刈谷にも回してやれよw) 綿貫「異議あり、屋敷のことはあくまで私たち、関原の使用人が仕切らせていただきます」
133 :
名無しのオプ :2007/03/15(木) 23:51:24 ID:5ilcgoi0
そのとき、さっきから黙っていた刈谷が口を開いた 刈谷「犯人は最初からあずみお嬢様を狙っていたのでしょうか?」 銀田一「その通りです、ここは元々は白鳥さんの部屋だ」 白鳥「そ、それでは……犯人に狙われていたのはわたくし……」 白鳥さんはそう口から搾り出すと、床にへたりこんだ。 銀田一「それに、犯人が財産目当てなら遺産の半分の決定権を持つあずみさんを殺すメリットはないはずだ」 御手洗「いえ、探偵さん1人だけ思い当たる人物がいます。 もし、自分があずみさんに嫌われていて絶対に指名されないと思った人物がいたら……」 全員が一斉に山本を凝視した。
134 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 00:08:11 ID:fuKth8LR
(ユークリッドて誰だよw そんな登場人物いねぇだろうがw) 山本「ちょっと待てよ 俺を疑ってんのか?」
135 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 00:49:26 ID:vdSei791
――その時、ユークリッドは焦っていた 「たしか私は関原あずみを狙って引き金を引いた… しかし… 関原あずみは 私の弾が届く前に… まさか!? 館内にいる協力者のアイツがあずみを… いや、アイツが私の計画を邪魔する理由はないはずだ… まぁいい、ターゲットはまだ3人いる―――
136 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 01:15:26 ID:+oChgzxl
ここでユークリッドのことを神の視点から紹介しよう。 彼は中国系アメリカ人の暗殺者である。幼少期を孤児院で過ごし、14の時にマフィアに出入りしている商人に引き取られた。 組織での抗争専用のプロの戦闘員として養育され、最終的に香港シンジゲート『三合会』に雇われる。 以降組織の為に活動し、30の時に独立を許される、度々古巣の依頼をこなしながら、現在にいたる。 殺人術はA級だが、特に中距離からの狙撃を得意とする。 今回は屋敷の中のある人物からの依頼を受け4名を殺害予定。
137 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 01:49:59 ID:akuDt6tC
ユークリッドの紹介を続けよう。 この小島にはアジア地域を覆う米軍の諜報アンテナ&システムが存在しており、 それを察知したイスラム過激派がエージェントを送り込んだ、との情報を受け 任務についている。 つまり、関原家の遺産争いと自由主義諸国の自由と正義を守る戦いが並行して 行われているのである。 賢明にも、ユークリッドは豚肉と酒を忌避する人間を探し出し殺害する、という 手法を取っているが、あずみは未成年のため飲酒をしなかった可能性もある。
138 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 01:54:53 ID:vdSei791
中国系なのになぜギリシャ人みたいな名前?と思われるかたもおありだろう。 偽名である。中国系のわりに堀の深い顔なのでギリシャ人のふりを してもバレることない。なぜギリシャ人なのかは… それはまた別の話。 おっと横道は一旦これくらいして、山本の言い分に戻ろう 山本「ちょっと待ってくれよ。あずみが死んだら元も子もないのは俺も同じだろ。 たしかに嫌われてるのはわかってたけど、いくらなんでも殺しはしねえよ!
139 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 02:01:06 ID:S5JEz7n/
山本「バカヤロー。どいつもこいつも俺だけを悪者にしやがって。 俺はなぁ、部屋に篭ってナイター実況を聴きながら写経をしてたんだ。 えらいだろ! 写経だぞ! 俺は色々反省してるんだ。 アリバイを証言してくれる人はいないが、俺は無実なんだ!!!」 と叫んで部屋を飛び出していった。 一同(法則発動するぞ。一人っきりになるやつが次の犠牲者・・・・・)
140 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 04:01:38 ID:VIrEb2+d
推理するまでもなく犯人はユークリッドって奴だろw 山本は犯人じゃないだろw
141 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 06:14:05 ID:3ntYsmY4
「ユークリッドはここにはいないわ
>>123 無茶な展開はやめて。
それともこういう矛盾も含めて進めないといけないの?」
白鳥は誰にも聞こえないようにつぶやいた。
その声はとても小さくしかしとても太く
まるで呪いの呪文を唱えているようだった。
142 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 06:30:06 ID:BbyUtnez
桐生「yま本ははんnゴニョゴニョ・・・・」 ボソボソとしゃべる、言いたいことが有ればはっきり言えばいいのに 田中「どうしましました、桐生さん?」 桐生「い、いや山本は犯人じゃないだろうな?と、不安になったんだ。 もし追い詰められた山本が犯行を繰り返そうと考えたら、ノーマークにしておくのはまずいんじゃないのか・・・ 他の誰が死んでも構わないが、わ、私は死にたくないんだ・・・ なあ、頼む、キミ。彼を見張ってくれ、一人で そうすれば、もし山本が犯人なら、まず自分にまとわりつくうっとうしいキミを殺すだろう? その隙に僕は逃げるから」 早口で身勝手なことをのたまう桐生に呆れる僕 ふと周りを見回すと、みんな同じ顔をしていた
143 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 10:08:52 ID:/ADSIOsi
(ユークリッドは変装の名人の暗殺者とか・・・・・・) いや、よく見ると銀田一だけ横を向いて笑いを必死でこらえている。 僕はまたあの言葉を口にした。 「ちっ、嫌がらせか」
144 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 10:59:00 ID:vDHyckLy
( 一応ユークリッドは一人物として登場しているんだよね。
>>61 ただ内容に絡ませるかどうかは微妙。ユークリッドはあくまでフェイクであずみ殺しの犯人は
別にいるならおkだと思う……。いいキャラなのは認める。ただ自由に広げすぎると後で収拾が
つかなくなるし、第一推理ものらしくない。これ個人的感想。 )
ふーと御手洗が息をつき煙草を取り出すと火をつけた。
「まあ、冗談はともかく山本は呼んできた方がいいな。犯人は屋外からあずみ嬢を射殺しているんだろ?
山本だっていつ狙われるか分かったもんじゃない。それと刈谷さん。屋敷内のカーテンをすべてとじて
くれ。それだけでも狙撃を防ぐ対策にはなる。他の皆も窓際にはなるべく立たないこと。いま俺たち
にできることはそれぐらいしかねぇよ」
煙を吐き出しながら、御手洗は億劫そうに言った。
分かりましたと刈谷が立ちあがり、守屋を連れて部屋から出て行った。
綿貫女史が食堂のカーテンを引きに立ち上がったが手伝おうと行動を起こす者は一人もいない。
いびつで不快な感情があたりを支配しはじめていた。
145 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 11:27:38 ID:eEeixwXf
ここで僕は恒例のタロットカードを取り出し占いを始めた。
146 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 11:35:26 ID:+oChgzxl
浅沼が呟く「あんなクソ野郎はくたばって当然だ」 御手洗「おい待てよ、検死の結果じゃ屋敷の中にいた人間がお嬢さまを打ったんだぜ!ここにだって殺人者がいるじゃねえか!!」 綿貫「いやあ!」 と叫んで部屋を飛び出していく。 一同もそれを聞いて、なんとなく居づらくなり、「窓のカーテンを閉めれば大丈夫ですよね?」と誰ともなく言い、ぞろぞろと引き返す。 銀の説得むなしく、使用人の刈谷と守屋と田中しか残らない。 十数分後にユークリッドは二人目を狙おうと身構えたが、ふと後頭部に冷たい感触を覚えた。 次の瞬間には彼の意識は消え去り―――物理的に言えば、鼻から上が吹き飛ばされ、脳漿を辺りに撒き散らし―――霧散した。 彼を撃った人間はコルトガバメントをもう一度空に向かって撃ち、駆け出した。
147 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 12:28:51 ID:zMkUh4Dq
ガーン ガーン 銀「何をそんなにショックを受けているのかね?」 田中「違います、擬音な訳ないでしょうが!多分銃声、外からです」 僕と銀さんと守屋さんが走り、ぴったりと刈谷さんが歩く。 ・・・競歩ってのは、なんか調子が狂うな、というか描写がめんどくさいな。 と、そこについた。 顔が吹き飛ばされた男性の死体が、そこにはあった。 傍らにはゴルゴ愛用、M16が転がっていた。 刈谷「どうやら、こいつがお嬢を殺したようですな、しかし・・・」 銀「この人は誰なのか、何故殺されたのか、あずみさんを殺したのはこの人なのか、調べる必要がありそうです」
148 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 12:51:35 ID:YIdPUv2V
その頃、山本は天の声を聞き決意した。「生き残った者が全遺産を得る。ならば俺が皆殺しにしてやる!」
149 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 13:19:03 ID:BV8z/daa
>>147 元競歩選手なのは守屋だろ。よく嫁。
その時、背後からポン、と誰かが僕の肩を叩いた。見知らぬ男が立っていた。
「アヒャア! だ、誰だ!」
「今の銃声は何だ」
「し、知りませんよ、来てみたらこの人が倒れていたんですよ。それよりあんた誰!」
「俺か? 俺を知らないのか」
「知るわけないでしょう。初対面なんだから」
「この辺りじゃ結構有名なんだがな……人呼んでサバイバーの竜、警視庁八丈警察署水上課一のサバイバル刑事、竜岡兵太とは俺のことだ」
銀田一が下手糞な口笛を吹き、
「へぇ、あんた、水上課一のサバイバーなの。ちなみにその水上課って何人いるの?」
「俺だけだ」
「…………」
「そんなことよりここは俺が調べる。素人は引っ込んでろ。あ、ちなみに俺は本物の刑事だぞ。これが証拠だ」
サバイバーの竜こと竜岡兵太刑事は、身分証を差し出した。
「しかし、どうやってここへ?」
「不審な船がこの島の近くに停泊しているという情報があってな。これくらいの嵐、サバイバーの竜には容易い」
よく分からないが、超人的な警察官ではあるらしい。銀田一はしきりに感心していた。
150 :
149 :2007/03/16(金) 13:25:41 ID:BV8z/daa
追加しとく。 【主要登場人物】 関原 俊太郎(せきはら・しゅんたろう) ……… 元国会議員。海響館の主。故人。 関原 あずみ(せきはら・あずみ) ……… その娘。 四月一日 加穂留(わたぬき・かおる) ……… 関原俊太郎の秘書。 阪田 万吉(さかた・まんきち) ……… 美術商。関原が生前出入りしていた古美術店の店主。 白鳥 麗子(しらとり・れいこ) ……… 銀座のクラブのママ。関原の愛人(?) 六車 六郎(むぐるま・ろくろう) ……… 関原の顧問弁護士。笑福亭鶴光のファンで、時代劇マニア。 桐生 力(きりう・りき) ……… 関原の支持基盤だった広域暴力団「北辰会」の若頭。 御手洗 虚子(みたらい・きょし) ……… 関原家お抱えの医者。あずみの主治医。 浅沼 稲次郎(あさぬま・いなじろう) ……… 招待客。山本圭一に娘を強姦されたらしい。 刈谷 直祐(かりや・なおすけ) ……… 海響館の執事。 守屋 ジョバーン(もりや・じょばーん) ……… 海響館の管理人。元競歩選手。 山本 圭一(やまもと・けいいち) ……… 野菜売り。 銀田一 コースケ(ぎんだいち・こーすけ)……… 私立探偵。 田中 勇馬(たなか・ゆうま) ……… その助手。 竜岡 兵太(りゅうおか・ひょうた) ……… 警視庁八丈警察署水上課巡査部長。人呼んで「サバイバーの竜」 誰か間違いがあったら訂正してくれ。
151 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 13:46:42 ID:Wd2IEQTu
竜岡「説明しよう。この死体はかつてユーグリットと言うスパイだ。俺はこいつを今まで追っていた。 どうやらこいつは関原さんとこの人間の暗殺を頼まれていたらしい。ちなみに 俺が殺した」 僕「じゃぁあずみさんは彼に?」 銀「いや、それはありえない、こいつはずっと外にいた・・・」 僕「何を根拠に?」 銀「いや、そういう描写があったから。。。とにかくあずみさんは家の中から撃たれている。 こいつには暗殺は無理だ。もうこいつのことは忘れよう。。。レスの無駄だ。」
152 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 14:52:23 ID:vdSei791
(そんなさっさと排除なんてw
>>300 までに死者出さなくても…)
桐生は竜岡の顔を見た瞬間、逃げるように部屋へと帰っていった。
「とりあえず私たちも各自の部屋へ帰りませんか。施錠さえしていれば…」
僕は提案してみた
153 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 15:24:45 ID:ihsUyOSX
御手洗「白鳥さん、ちょっと確認しておきたいことがある。 あなたがあずみさんと部屋を代わったことを知っている人間は何人だ?」 白鳥「ええ、刈谷さん、守屋さん、四月一日さんに荷物を運ぶのを手伝ってもらいました」 刈谷「た、確かに部屋を代わったことは知っていた。 だがこの館は防音設備はないから他の人が気づいてもおかしくない」 銀田一「それに、犯人が盗聴器を仕掛けていた可能性があります」 阪田「絞り込める要素にはならないってことか……」 そうだ、あのとき部屋にいたやつはあずみさんと白鳥さんが部屋を代わったことを知っていたはずだ。
154 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 15:38:22 ID:BV8z/daa
(ふと思ったんだが…抜け穴や盗聴器は無しにしないか? 何でもありになっちゃうし…) 部屋に戻った銀田一と僕は、とりあえず八丈警察署から竜岡の応援が来るまで、事件を整理することにした。 「被害者は関原あずみ。殺害方法は射殺。恐らく拳銃は室内で発射された」 「竜岡刑事が追っていたユークリッドはシロですかね?」 「ユークリッドだかデューク東郷だか知らないが、シロだろ。あの外人も単なる妄想狂で、この島を秘密基地か何かだと思い込んでいたとか」 「竜岡刑事とユークリッドを除外した全員に、犯行のチャンスがありますかね?」 「アナル、じゃない、あるな。ここで大事なのは動機だ。あずみを殺して得する奴」 「そりゃあ遺産相続の資格がある奴でしょ。秘書の四月一日、御手洗医師、古美術商の阪田、クラブママの白鳥……ぶへへ、あれイイ女だよなぁ」 「お前もキ印の類いか。後は暴力団幹部の桐生、弁護士の笑福亭……じゃない六車、それから刈谷と守屋か」 「山本圭一と浅沼稲次郎はどんな繋がりなんですかね? 浅沼は招待されているみたいですけど」 (誰か、浅沼が招待されているそれらしい理由を考えてくれ)
155 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 16:42:22 ID:+oChgzxl
その時浅沼がゆらりとドアの間から滑り込んできた。 「私は北海道で海産物関係の実業家をやっている。関原先生とは中央に乗り込む前からの付き合いじゃ」 竜「あんたが財政面から関原をバックアップしてたってことか、じゃあ山本は?」 浅沼「そうだ、そして山本のカスも元はといえば私の下で働いていたのを、関原先生の秘書見習いとして紹介してやったんだ。それを私の娘に無理矢理手を出しやがって」 銀「ってことは山本はその頃の関原の裏事情にも通じてるかもしれんなあ」 田中「じゃあそれを清算するために……?」
156 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 17:58:38 ID:UEfIngSB
僕は綿貫さんから貰った屋敷の間取り図を見ていた 「この屋敷は何故風呂とトイレが女性の部屋にしかないのでしょうか?」
157 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 18:24:01 ID:BV8z/daa
「何言ってんだ田の字、今日は女装趣味の男とレズビアンの女性が集まった、2ちゃんねるのオフ会じゃないか」 「えええええッ!? だって僕は……」 慌てて、僕はズボンのベルトを緩め、中を見た。赤ちゃんの小指並みだが、確かについている。 「プププッ、何本気にしてんだ田の字。嘘に決まってるだろ」 「脅かさないで下さいよ銀さん」 「一つ言っとくがお前、二十歳過ぎてウルトラマンのプリントが入ったブリーフ履くなよ。ガキじゃあるまいし」 見られてしまった。赤面する僕をよそに、 「考えてみろ。関原俊太郎は女性専用車両導入を推進した混迷党の議員だっただろ。女性専用風呂と女性専用トイレさ」 「ああ、なるほど……」 僕がウルトラマンのプリント入りブリーフを愛用していることがバレたのは痛手だったが、一つ疑問が解消できた。
158 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 19:13:02 ID:UEfIngSB
「ちょっと待ってください!僕らの風呂とトイレはどうするんですか?何処にも見当たりませんよ」
159 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 20:16:52 ID:AQE0VXP6
その頃、六車弁護士は自室で机に向かっていた・・・。 六車「お嬢様が亡くなって遺産相続はますます複雑になってきている・・。 こんな時こそ弁護士である私がしっかりしなければ・・、ん?」 ギィィ・・・。六車はドアの開く音に振り返った。 そこに立っていたのは顔をピエロのように塗った山本だった! 手にはバットを持っている!! 山本「俺は天の声を聞いた。みんな殺る。まずはお前だ・・・。フンッ!」 山本の振り下ろしたバットで六車は気を失った・・。
160 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 20:33:10 ID:YIdPUv2V
浅沼は六車の部屋を訪ねた開けた。浅沼「六車さん、お話したいこ・・。ウッ!」浅沼は気を失った・・。
161 :
名無しのオプ :2007/03/16(金) 21:38:56 ID:BV8z/daa
(おいおい、第二の殺人にはまだ早いだろ・・・てなわけでギャグ的なオチをつけるぞw) 「何だ何だ」 銀田一と僕は、妙な音を聞きつけ六車の部屋へ駆けつけた。 「鍵がかかってる・・・もしかしたら、犯人が次に狙ったのが六車弁護士なんじゃ・・・! 大変ですよ銀さん!」 「お前に言われなくても分かってるよ。ドアに体当たりするんだ。ブチ破るぞ」 せーのっ、せーのっ、と掛け声をかけ、僕と銀田一でドアをブチ破った。 「六車さん、大丈夫で・・・ああっ?」 顔にピエロのようなメイクをした山本が倒れており、六車と浅沼が息を整えていた。 「冗談じゃありませんよこの男。突然バットで殴りかかってきたんですよ。一瞬気を失いましたが、返り討ちにしました」 「私も驚きましたよ。部屋に入ったら突然殴られて、後は六車さんと無我夢中でこのピエロを倒したんです」 「この情けなさはまさしくピエロだわな」 銀田一はせせら笑い、 「おい山本さん、起きろ。田の字、テーブルの上のガムテープを取ってくれ。この男を簀巻きにして、トイレにでも閉じ込めよう」 「そうしましょう。ついでに顔を便器の中に突っ込んだまま放置しましょう」 「お前もスカトロ好きだな」
162 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 00:10:39 ID:8hllenV1
六車弁護士は深刻な顔をして打ち明けた。 「このままでは遺産相続で揉めて大変なことになってしまう。予定を早めて あずみお嬢様の遺言書を公開したほうがいいかもしれんな」 銀田一「えっ? あずみさんにも遺言書があるのですか?」 六車「はい。ご存知かも知れませんが、お嬢様は病弱で車イス生活でしてな、 自分がいなくなった後の全財産の処分に関して生前に指定しているのです。 ただ・・・・変わった遺言書でしてねぇ・・・・・・・」
163 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 00:19:54 ID:+ghEioWN
その時、山本が再びわめきだした。 「俺のもんだあ〜俺のもんだあ〜」 守屋「やかましっ」 手刀が一閃し、山本は沈黙した。 田中「銀さん、どういう意味でしょう?」 銀「知らんよ。それよりこれじゃあいつまでたっても夜が明けない。もう三時だ。明日の朝食の席で公開といこうじゃないか」
164 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 00:45:45 ID:nbMUgZnJ
(全体的に見ていて思うのだが、少しは前をよく読もうぜ。
>>163 、守屋は六車の部屋にいないだろw)
「まったく、夜更けに叩き起こしやがって」
「そう言えば守屋さん、いつの間に」
「一応、客を守るのが管理人の仕事だからな。田中さんよ、アンタもいい年して、ウルトラマンのプリント入りブリーフなんか履くなよ」
(こ、この男にも見られていたのか…)
「おお、守屋ジョバーン選手! これから夜明けまで、私と競歩について語り合いませんか?」
「私も守屋さんと銀田一さんの話に興味がありますなぁ。なんなら、ここで飲みましょ。ビールもたんとあります」
何故か意気投合した銀田一、六車、守屋はその場で酒盛りを始めた。銀田一が僕を振り向き、
「早く寝ろよ、ブリーフ探偵助手」
不名誉なあだ名をつけられた、不愉快な夜だ。僕は蒲団の中で今日という日を呪い、小指大のイチモツをシコった。
165 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 01:23:26 ID:U6W/USZX
シコりながら思った。 描写もほとんどないまま死んでしまったあずみさんが哀れでしかたない そうだ、明日はあずみさんの人物像に関して皆に聴いて回ろることにしょう まあ予定は未定だ。そういえば、せっかく孤島が舞台なのにずっと屋敷の中なのもなあ… そんなことを考えている間に僕は眠りに落ちた。 股間のイチモツは出しっぱなしであった。
166 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 02:47:41 ID:9ti9GaaH
しかし僕は眠りについた時は気付かなかった。替えのパンツ持ってなかった事を!
167 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 03:08:12 ID:QfSr3B0P
田中がウルトラマンのプリント入りブリーフを愛用していることは あっという間に館中に知れ渡り、 そして夜が明けた!
168 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 09:21:41 ID:jFEMFDrO
海響館の外にいるカモメ「クゥークゥー(・・・さて、どうなるかなw?)」
169 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 10:40:59 ID:UsSdvpt0
朝になり、招待客らは三々五々、食堂に集まった。 僕は低血圧の銀田一を叩き起こして食堂へ向かう。僕と銀田一が一番最後だった。 「サバイバーの竜」こと竜岡兵太刑事が手を振り、 「おぅ、おはよう。生きてたか。とりあえず今晩は、犠牲者一名で済んだようだな」 縁起でもないことを言う男だ。 「それより竜岡さん、八丈署からの応援は……?」 「お前、その耳栓外せよ」 うっかりしていた。どうも声が聞こえにくいと思ったら、僕は耳栓をしていたのだ。 耳栓を外した途端、もの凄い風と雨の音が耳に飛び込んできた。 「ご覧の通り、天気は大荒れだ。当分、応援は来ないよ」 「そんなぁぁぁ〜」
170 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 12:20:53 ID:jFEMFDrO
人魚姫(正体不明)は、内心ほくそえんでいた。 これでひとり… 次に殺すのは… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 銀田一「やはり、犯人は人魚伝説に見立てて殺しを行うつもりだったのだろう。」 田中「ええ、異論はありません。」
171 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 13:26:23 ID:UsSdvpt0
「でさ、そもそも人魚伝説って何だっけ」 「そこからですか!」 「何かさぁ、そういうタイトルの番組なかったっけ。「人魚伝説って何だっけ」」 「そりゃ「幸せって何だっけ」でしょうがッ!」 「あれ出てみたいよなぁ。で、あの占い師に「この顔のデカい雌豚! さっさとくたばれ!」とか言いたいなぁ」 「…………」 「おはようございます。ウルトラマンのプリント入りブリーフの田中さん」 綿貫秘書が笑顔でそう言った。誰だ、言いふらしたのは…… 「ケケケケケッ」 僕の後ろで、守屋ジョバーンが笑っていた。僕が一歩歩み出ると、守屋はもの凄い勢いで走り、いや、歩き去った。
172 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 13:39:28 ID:jFEMFDrO
刈谷「まったく、あなたがたは昨日人魚伝説について話なさっていたじゃないですか。」 僕「あっ、刈谷さん…白鳥さんも…」 白鳥「犯人は『人魚姫』なのよ。 海の底に魂を引き込むために、この島で犠牲者を殺していくのよ。」 綿貫「ああ、『人魚姫』だなんて…」 僕は考えた。しかし、見立てというほどではない。 ただ、確かに前例【雪女伝説】がある以上、慎重になるべきだろう。
173 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 14:43:24 ID:U6W/USZX
あれ?そういえば桐生の話してくれた伝説(
>>69-71 )は男だったよな…
モヤモヤとした気持ちを抱きつつ、朝食を口に運んだ。
174 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 15:18:03 ID:+ghEioWN
だがよく考えてみれば、民間伝承とは少なからず差違が生じているものだ。 だが男女両方の人魚伝説があるというのは心に留めておこう。 桐生「昨日いろいろあったらしいがお嬢さんも遺言状を残しといたらしのう。六車のおっさん、ひとつ公開してくれや」
175 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 15:41:54 ID:XZsRS4N0
「そんなことより、私の弁護士バッジ、誰か知りません?」 「知るか!」 六車の間の抜けた問いかけに、居合わせた全員がユニゾンした。 「あ、そうやって冷たくすると、遺言状開封してあげないよ」 「……弁護士の職権濫用だ」 「弁護士会に訴えてやる。つーか、その場しのぎのコントはいいから、早く遺言状を」 「ケケケッ、欲深い連中が騒ぎよるな」 守屋の独り言に、桐生が噛み付く。 「おいおっさん、喧嘩売ってるのかよ。俺に喧嘩売ったら小指一本じゃ済まないぞ」 「指って……古っ」 思わず言ってしまう僕。途端に「ブリーフマン田中は黙ってろ」と返された。 「ウルトラマンのプリント入りブリーフを履いた田中」をもの凄く略した呼称らしい。いずれにせよ不名誉だ。 「実は遺言状じゃなくて遺言を録音したテープなんだよね。カセットデッキがないから、そこのオーディオで」 食堂にある、オペラの音楽を聴くような大仰なオーディオ装置に、六車は関原あずみの遺言が録音されたテープを差し込んだ。
176 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 16:09:24 ID:FPbbJBFa
「山本以外は全員揃っているようですし、今からあずみお嬢様の遺言状を公開します」 六車が言った。 「銀さん。山本はあれから……?」 「簀巻きにされて納屋にポーン」 ―― 聞くまでもなかったな。 「しかし、きのう大旦那様の遺言状を開封したと思ったら、今朝にはお嬢様の遺言状を 公開することになろうとは……」 六車がぼそっと呟く。 坂田「しかし、あずみさんもよくあの年齢で遺言状を書こうなんて思ったもんやなー」 白鳥「それだけ責任が重いとも言えますよ。関原家の名前は」 綿貫「あずみお嬢様は聡明な方でしたから……」 刈谷「私も存じ上げませんでした。一体いつお書きになったのか?」 御手洗「あるいは何か感じてたのかもな。自分の身に何か起こるって……」 桐生「うるせぇ! そんなもん遺言を聞きゃあ全部分かることだろうが!!」 六車がオーディオの再生ボタンを押した。
177 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 16:24:06 ID:U6W/USZX
私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ、何故だ! 戦いはやや落着いた。諸君らはこの戦争を対岸の火と見 「あわわわわっす、すみません、テープを間違えました」 六車は慌ててテープをさしかえ、再生ボタンを押した
178 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 16:26:43 ID:FPbbJBFa
一同は間髪いれず六車に襲いかかった。
179 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 17:12:48 ID:ng4oYxSb
気を取り直して六車がテープを回す。 あずみの声が流れ出す・・・・。 あずみ「もし私の身に何かあって遺産を継げなかった場合は・・・。 "殺しあいなさい。そして生き残ったものに全ての遺産を与える”」 テープに残された遺言はそれだけであった。
180 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 18:27:21 ID:IvTt40+0
嫌な沈黙が漂った。あずみさんはいったい何を考えているんだ。 ただでさえ、みんな疑心暗鬼になっているのに……。 銀田一「み、み、みなさん、は、早まった真似をしてはいけません! このような遺言は裁判でおそらく無効化されるでしょう。ね、六車さん」 六車「そ、そうですね……はい……」
181 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 18:28:01 ID:PBT6pAyZ
その頃、山本は身動きができない状態で呟いていた。「うふふ、天の声、天の声。」
182 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 18:39:51 ID:XZsRS4N0
「あれ? このテープまだ続きがありますね」 テープがまだ回っていることに気づき、僕は言った。程なく、再びあずみの声が聞こえた。 「ウッソー。殺し合いなんて、そんなバカみたいなことさせるわけないでしょ」 「何なんだこの子供じみた遺言……ま、ちょっと大きな子供か、あずみさんは」 御手洗が得心して頷く。 「でかしたぞ、ブリーフマン田中!」 その名前で呼ぶな。僕は心の中で、妖刀村正で桐生をバッサリ斬り捨て、 「で、本当の遺言というのは」 「今、食堂に集まっている人間の中に一人だけ、招待されてもいない招かざる客が潜んでいます。その招かざる客の招待を最初に 暴いた者に、亡き父・関原俊太郎の全財産を与えます。以上」 招かざる客……僕は唾を飲み込んだ。銀田一が緊張した面持ちで、 「つまり、この中にいる招かざる客を突き止めれば、俺が全財産ブン獲りか。ヒャッホー」 「銀さん銀さん、それはあくまで遺産相続の権利がある人だけですよ」 「なーんだ。やる気なくした」 「じゃあ銀田一さん、私と組みましょう。あなたが協力してくれれば百人力」 商売人らしく阪田がしゃしゃり出て、さっさと話をつけた。他の相続人候補は明らかに不満そうだ。
183 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 18:50:57 ID:jgzxNod7
「『招待されていない人を暴いた者』と言っているので ここにいる全員に権利があるんじゃないですか?」 僕は疑問に思ったことを言ってみた。 それに招待されてない本人が「ぼくです」と言えば その人に相続されるんじゃないんだろうか。
184 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 18:59:27 ID:3g7/M/Wb
竜岡「招待されていない人って俺だろ?」
185 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 19:08:32 ID:jgzxNod7
一同「・・・・・・」 静まり返る食堂 「・・・や、やられた・・・」 誰かがポツリと言った
186 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 19:31:17 ID:XZsRS4N0
それは関原俊太郎の幽霊、ではなかった。六車が慌てて、 「あ、えーとですね、そもそも遺産相続の権利がある方は名前を控えてあります。そこに載っていない方は相続権がございません」 「だったらチンタラしてないで早く読め」 桐生がせかす。 「えー、関原俊太郎氏の遺産を相続する権利を持つのはこの館で生活していた者、及び関原俊太郎の招待を受けた知人」 「つまり竜岡刑事と山本圭一は除外されるわけだ。おっと、忘れていたがウルトラマンのプリント入りブリーフの親愛なる助手・田中君、君もだ」 「ええっ、銀さんは?」 「私は正式に関原氏から招待を受けている。うまくいけば、遺産は俺のモンだぜ!」 「そんなぁぁぁ〜」 「しかし、これではっきりしましたなぁ」 六車が言った。 「招かざる客は、阪田万吉、白鳥麗子、桐生力、御手洗虚子、四月一日加穂留、浅沼稲次郎、銀田一コースケ、そして私、六車六郎。 この中に誰かにいるっちゅうこっちゃ」 「何で最後だけ関西弁なんだ。しかも、秘書の四月一日さんは違うだろ」 「うんにゃ、ひょっとしたら遺言書に具体的に相続権を持つ者の名前が書かれていないのをいいことに、便乗して来ただけかも知れまへんからなぁ」 この弁護士、見かけによらず鋭いな。見ると、銀田一はしきりに頷いている。 「どうしたんです銀さん」 「あの四月一日って秘書ね、清楚に見えるけど、下着は黒のTバックだな」 何考えとんねんw
187 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 19:32:31 ID:0aAV3y/v
六車「まぁ、これはあきらかに無効ですね。たまにいるんですよ、こんな無理難題な遺言状。 だから遺産は皆に平等に分けられるでしょう」 法律上こんな遺言状が無効なのは民法で定められている、と彼は続けた。 「問題は誰が彼女を殺したか?です。」御手洗虚子が言った。「僕の父は潔って言うんですけど なんかいろんな事件を解決してるんです。そんな伯父が言っておりました『この世には不思議な事など何も無い』と」
188 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 20:54:12 ID:FPbbJBFa
「みなさん!! 落ち着いて」 白鳥が絶望したように叫ぶと、そのまま六車を睨んだ 「六車さん! あなたはさっきから遺言は有効だと主張したら、 いきなり前言をひるがえして無効だという。一体どっちなの!?」 次に御手洗の方を向くと 「御手洗潔という高名な探偵のことは私も有力者と話すことが多い仕事上 存じ上げています。でも、あなたの父親なの?伯父さんなの?はっきりしてよ。 これも何かのゲームなの?私を騙そうとしてるの?ホントはあずみさん だって生きてるんじゃないの?」 「いや、確かにあずみさんは亡くなっています」と六車が白鳥のヒステリーをなだめるの を聞きながら、僕は銀田一をつついた。 「銀さん。この一連の流れ、どう思います?」 「うむ! これはおもしろい予感とわるい予感がするッ!!」 その顔は太陽のように輝いていた。
189 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 21:19:25 ID:+ghEioWN
桐生「ちょっと待てや、そもそも俺らは関原先生がこの屋敷と何がしかの遺産をよこすって言うから参加したんだ。そして俺は会長の代理で来た。探偵さんはともかく、な。ってことは招待状持ってんだろ?早よ出せや!!」 御手洗「そ、そうだ!」 桐生「くぉら、てめえもだ!!」
190 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 22:12:34 ID:0aAV3y/v
と 全員が招待状を出した。 あずみの勘違いだったらしい。
191 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 22:48:07 ID:pROe9kR9
「・・・・・・無線が切れた」 ユークリッドからの連絡が途絶えた。彼が命を失ったのは明らかだ。 海岸で待機していたバックアップメンバーの出番だ。 「ユークリッド、お前の仇は討つ!」 ガイル大佐は装備を整えて出撃した。 遺産争いを隠れ蓑にテロ行為をしている奴らを排除するのだ。
192 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 22:57:03 ID:+ghEioWN
が、しかし突如海から現れたゴジラにメンバーは襲撃されました。 哀れアメ公は踏みつぶされて全滅しちゃいました。 ゴジラは海に引き上げて、屋敷での混乱は続きます♪
193 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 23:06:37 ID:mb8j//E/
六車弁護士はボソボソと続けた。 「ちなみに遺産の内容なのですが、この島の不動産および現金類は合計数億ほどで たいしたことはないのです。それよりも関原家が所有するこの辺一帯のの鉱物資源 発掘権がスゴイのです。最近、石油、天然ガス、メタルハイグレード等の埋蔵が確認 されましたので、この島周辺は「日本のブルネイ」なんて呼ばれてますからな」 僕は頭の中がカッとした。僕にもチャンスがないものだろうか? ある!! まず銀田一に協力して遺産を受け取らせ、その後、僕が・・・・ 僕は頭の中で精緻な完全犯罪の計画を練り始めた。
194 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 23:07:29 ID:0aAV3y/v
御手洗『潔は私の伯父です、』 六車『遺言書は無効です』 白鳥「宜しい」
195 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 23:20:12 ID:rpedHLE3
やりとりをよそに僕はさらに考えを巡らす。
(はッ!
銀田一宛てに届いた招待状
>>11 には、
助手を一人連れてくるように書いてある。と云うことは、だ。
僕も招かれし客の一人ではないのか?
それはそうとメタルハイグレードってなんだ六車さんww)
196 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 23:23:02 ID:roWFDCO8
「あれ? このテープまだ続きがありますね」 テープがまだ回っていることに気づき、僕は言った。程なく、再びあずみの声が聞こえた。 「ウッソー。皆さんの持っている招待状に幾つかの暗号が書かれてますね。その謎を解いて この島に隠された 関原家の家宝を探し出した人に全財産を譲ります。だって、頭のいい人に 財産を有効に使って欲しいですからね。 だから、この宝探しに参加できるのは招待状を持っている人だけなんです。助手とか言って 部外者が参加するのは遠慮してください。それから、二人以上の遺産受け取りはダメです。 共同で見つけても受け取れるのは一人だけなんです。たった一人だけですよ」 六車「関原家の家宝・・・戦争の時にどこかに埋めて失われたとかいうアレか・・・」
197 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 23:35:23 ID:jDgsjlvD
ゴジラの襲撃からたった一人逃れたガイル大佐。 山中を分け入って探索していると、納屋を見つけた。 「天気が大荒れだ。ここで休憩をとるか」 と、中には縛られた太った男がいる。 「エドモンド本田じゃないか。懐かしいなぁ」 ガイル大佐は山本の縄を解いてやった。
198 :
名無しのオプ :2007/03/17(土) 23:39:45 ID:rpedHLE3
竜「聞いたことがあるぞ・・・関原埋蔵金、“メタル・ハイグレード”・・・!その存在がGHQにより東京裁判でも取り沙汰され、一時はそのありかを巡りアメリカとソ連が諜報合戦を繰り広げたという・・・ かつて、都の予算で大規模な調査が行われたが、結局見つかっていない。しかも関原はその調査を「都政の私物化」と非難されたんだったな・・・ 最近では中国も極秘に採掘しようと狙っていると聞く。」 だれも、嵐にまぎれ屋敷に近づく小太りとホウキ頭の存在には気づいていないようだ。
199 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 01:18:40 ID:GhmfnlcX
日本近海に突如現れた神獣ゴジラに日本は揺れた。 漁船からタンカーまでゴジラに故障、転覆及び沈没された船体 に残された人々の救助に自衛隊が出場した。 ゴジラはどこに向かうのだろうか?その巨大な存在に自衛隊そして人間達はいかに立ち向かうのだろうか?
200 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 01:33:25 ID:r6kRrZe4
近 日 公 開
201 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 09:36:15 ID:C/EVYDX/
山本は天の声に従い落ちていた鎌でガイルの頚動脈をかき切った 「グヒヒヒヒ・・・皆殺しだ」 大量の血液を失ったガイルは絶命した
202 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 10:42:02 ID:oy92mEZk
ウミネコ(ヤマモトはただの狂ったデブかと思いきや、訓練された米兵すら倒す腕の持ち主とは… ただ現時点では人魚ではなさそうだミャァー そろそろ納屋も含めた屋敷の平面図が欲しいミャ。この天候では俺は飛べないからだれか頼む。)
203 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 10:50:35 ID:YGzznVmF
「おい、あれは何だ?」 竜岡兵太刑事が窓の外を指差し、言った。 「え?」 「あれは山本圭一だ!」 御手洗が叫んだ。しかも山本は全身血まみれ。まるでゾンビだ。 「てめえら皆殺しだあああああ!」 絶叫しながら走ってくる山本。白鳥麗子が悲鳴を上げ、危機を察知した銀田一はいち早く食堂から逃げ出す。 山本はそのまま突っ走り、窓に突進した。ハデに窓が割れて山本が飛び込んでくるのと、 竜岡刑事が腰のホルスターから拳銃を抜き、マシンガンのように乱射したのがほぼ同時だった。 断末魔の叫びを上げる間もなく、山本は蜂の巣にされ息絶えた。 「くぅ〜カ・イ・カ・ン!」 「赤川次郎かよ」 僕は素早くツッコミを入れる。竜岡はニタニタ笑いながら、 「いやぁ〜俺三十五年間の警察官生活で一度も拳銃を撃ったことがなくてさぁ。一度撃ってみたかったんだよねぇ」 「そんなことより、山本さんはどうするんだ」 「始末書じゃ済まないよなぁ〜」 何と呑気な。 「そんなこと言っている場合じゃありませんよ竜岡さん、山本さんの死体は」 「ゴチャゴチャ騒ぐなよ、ブリーフマン田中」 「ブリーフマン田中と呼ぶな!」 「ここは俺に任せろ。死体の処理ならプロ級だからな」 名乗りを上げたのは桐生だった。
204 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 11:13:58 ID:C/EVYDX/
「とりあえず毛布にでも包んで重しをつけて海にでも沈めるか
ここらへんは海流が速いから海に沈めれば死体は揚がらないからな
ところであんた
>>146 で既に銃を使ってないか?」
そのとき山本が起き上がった
どうやら竜岡刑事が撃ったのは空砲だったらしい
とりあえず縛って監禁しておく事にした
205 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 11:20:24 ID:Bo3NW/h2
遺言の話は、関原家の財宝探しで一応のケリがついたのだろうか? 桐生「よッしゃッ!話は決まったぜ。関原家の財宝は北辰会がいただく!!」 阪田「すべて個人に帰すというのがたまりませんなー。金に土地に貴金属。 その上に鉱物資源の採掘権とは……。これは莫大な金利を生みます。グフッ」 白鳥「体力ならともかく、頭を使う勝負なら、悪いけどあなた達に負ける気がしないわ」 銀田一「よーし。オラ、ワクワクしてきたぞ!!」 一同は思いのほか、自分達の取り分がふくれ上がったことに驚き、 怪気炎をあげている。 そんな今はたけなわの輪からはずれて御手洗が、窓際に椅子を移して ぼんやりとタバコを吸っていた。 「御手洗さんは輪にはいらないんですか。ほっといたらあの人達、本気で 財産をひとりじめしちゃいますよ」 「ああーッ」 御手洗は不機嫌そうに眉根にシワをよせた。そして一同の方を見て 「あー。いいんだよ。俺はほっとけッ」 とぷいと横を向いた 「興味ないんですか。一生が変わるほどの額ですよ」 「しつけーなぁ」 御手洗は僕を睨むと、ゆらりと立ち上がった。そのまま煙草の灰を床に落とし ながら 「俺は別に関原家の縁者でもなんでもないんだ。ただの雇われ人だよ。あずみ嬢の 主治医としてのな。その雇用主も亡くなった今、俺が本来ここにいる意味もないんだよ。 一生が変わる額?医者を続けてりゃ、食うに困ることもないし、若干の遊べる額は残る。 他人のことより自分のことを心配してろ。」 一気か成に吐き出すとまた御手洗は視線をはずし、窓外に目をやった。 この人はあまり人と目線を合わさない。 「はぁ。そうですか」 「ふん。それよか俺は誰があずみ嬢を殺したか……。あんな可哀想な子を どうしてまた殺そうなんて思ったのか?そっち方に興味があるね……」
206 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 13:53:19 ID:5L/kc9ob
御手洗さんの話を聞いて僕は正義の心に目醒めた! 田中「御手洗さん僕と一緒に犯人を探しませんか?」 御手洗「えっブリーフマン君と二人で?」 田中「ええ。銀田一さん達は遺産に目が眩んでるし 亡くなったあずみさんの為にも二人で犯人を捕まえましょう!」 僕の提案に一瞬驚いた様子だったが、すぐに僕の目を見てこう言った。 御手洗「わかった。どうやら今この館の中でまともなのは、僕らだけのようだな。」 田中「あと、一つ言い忘れてたんですけど、僕の名前は田中勇馬です。」 御手洗「わかった。とりあえずブリーフマン君の部屋で話をしよう。」 全然わかってないみたいだ・・・・
207 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 13:53:22 ID:YGzznVmF
「じゃあ竜岡さん、私と組もう!」 銀田一が嬉しそうに言った。 「この名探偵銀田一コースケと、八丈署一のサバイバー刑事が手を組めば、財宝は手に入ったも同然」 「へぇ、あんた名探偵なの。じゃあ一緒にやろう」 あっさり話をつけた銀田一と竜岡は、六車弁護士も抱き込んでチームプレイを承認させ、ふと僕の方を見やり、 「ま、ブリーフマン田中も仲間に入れてやるか。遺産手に入ってもあげないけどね」 何はともあれ、居場所ができるのはありがたいことだ。高校時代クラス中からハブられた僕にとっては。 「ふん! 俺は自分の力だけで財宝を見つけ出すぞ。北辰会の名にかけて!」 桐生が騒ぐ。守屋が「ケケケッ」と笑い、 「まったく欲深い連中が集まったもんだな。おい刈谷、お前は財宝に興味あるのか?」 「全然」 「俺もないな。競歩をやっていた時に金を貯めたから老後も困らないし。宝探しは勝手にやってくれ。 ただし、お前たちの世話はもう放棄するぞ」 「ええっ、メシも作らないつもりか」 「当たり前だ。関原先生もあずみお嬢さんも死んだ今、世話をする義理は……六車弁護士と御手洗先生くらいにしかないな」 「俺は関原の後援団体である北辰会の幹部だぞ」 「そんなことは知らんね。ケケケッ」 守屋はにべもない。 「カップラーメンがたんとあるから、それでも食ってな」 「やっぱカップラーメンはシーフードだよなぁ」 銀田一はどこまでも呑気である。
208 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 14:08:16 ID:5L/kc9ob
銀田一さんの誘いは嬉しかったが、やはり断ることにした。 田中「僕は御手洗さんと二人で犯人を見つけだすって決めたんです。 だから財宝はあなた達だけで探して下さい。」
209 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 14:52:10 ID:yLHn8BNA
銀「オイ!嬉しい悲しいの話じゃねえだろ?俺はボスでお前は助手だ。選択の余地はない」 御手洗「探偵さんもそう言ってるし、君は君でやんなさい」 田中「それじゃすいません」 銀「それに……探してりゃ嫌でも事件に向き合わなきゃいけないだろうしな(ボソッ)……」
210 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 15:11:05 ID:YGzznVmF
銀田一は同盟を組んだ二人、竜岡兵太刑事と六車六郎弁護士を部屋に招き入れ、 「おいブリーフマン田中! 早くお茶を淹れろ。気が利かないな、まったく」 突然横柄になった。畜生、銀の奴め! 僕は部屋に備え付けのポットと、ティーバッグのお茶を淹れ、 顔にスマイルを貼り付けて、 「お待たせしました〜」 「有り難う、ブリーフマン田中君」 丁寧なお礼は有り難いが、ブリーフマン田中って言うな、笑福亭鶴光め。 「ご苦労、ブリーフマン」 田中すら付けない。僕は竜岡刑事にお茶を差し出す直前、いつも持ち歩いているmyコショウを混ぜた。 もちろん、突然横柄になった銀田一の湯飲みには、既にたっぷり入れてある。
211 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 15:55:00 ID:XWnbkMmJ
銀田一「さて暗号を読んでみよう。読め、田の字」 僕は読むのは嫌だった、でも一応助手と言う事なので読み上げる事にした。 『た財た宝たはた島たの最た北た端になたるた洞窟の中たたにあたる。 たぬきより』 と書いてあったので大声で朗読した。 銀「なんだ、暗号と言うほどでもないではないか、ずばり『た』を飛ばして読めば良いだろ? 財宝は島の最北端の洞窟の中にある・・・・かよし田中!調べて来い」
212 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 16:06:59 ID:YGzznVmF
「ケケケケケッ」 またしても、ドアの隙間からあの笑い声。守屋ジョバーンだった。 「あっ、競歩界のスター、守屋ジョバーン師匠!」銀田一が興奮して叫ぶ。 「島の北の洞窟はなァ、大体朝五時から七時までの間しか入れねェんだよ。 それ以外の時間は、入口は海の中さ」 「成程、干潮時しか入れないってわけか」 「そんなぁ〜、僕、早起き苦手なんですよ」 「四の五の言うな! ブリーフマンなんだからできるだろ」 「何ですか、その特撮ヒーローアニメにありそうな科白! しかも僕をブリーフマンって呼ばないで下さい!」 「ああごめんごめん、ブリーフマン田中だった」 「そうじゃなくて・・・あ、守屋さん。協力してくれませんか」 「ケケケッ、断る。あの洞窟は広いからな。下手すりゃ二時間で出てこられなくて、お魚さんの餌になっちまう」 僕は、全身から血の気が引くのを感じた。
213 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 18:02:02 ID:ErMfkkrX
ウミネコ(同盟組むのはいいけど、宝が見つかったらどうすんの? 権利があるのは一人だけなのに。 血の雨が降るか?)
214 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 18:14:07 ID:MRiQNoSa
白鳥(この私が土を掘って宝探し? アホらしいわ。ここの男たちは女慣れしてないのが 多いから、頭を使わなくちゃあね。暗号を解くのが頭イイと考えているバカたちを利用 しなくちゃ) とりあえず白鳥は胸元の開いた服にミニスカート、下にはオレンジ色のTバックを履くこと にした。
215 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 18:31:08 ID:XWnbkMmJ
銀田一「じゃぁ、これ以上話すことも無いから宴じゃー!おい!ブリーフ!酒をもってこい」 僕「銀さんまでぇ・・・(童貞だって事バラシマスヨ)」 銀「(かく言うお前もな)」 そうだった、僕も童貞だった。 とりあえず酒を取りにキッチンへ言った。 するとそこには色気抜群の白鳥がM字開脚をして僕を誘惑していた。 しかし僕は20歳以下の女とは一切セックスをしないと心に決めていたのでこう言った。 「白鳥さん、そんな事はもう止めにしませんか、いくら僕がデブ専だからって、その体系でティーバッグはキツイです」 白鳥は100キロくらいあろうその体をわっさわっさと揺らし乍言った。 「
216 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 19:30:19 ID:q6O2WP8A
(
>>215 、お前アホか。二十歳以下が何でクラブのママなんだよw しかもデブって…)
僕は色気ムンムンの叶姉妹めいたボディーの白鳥麗子を何とか部屋へ追い返し、
酒を探した。しかし、あったのは発泡酒だけだった。関原俊太郎は意外とケチらしい。
僕は部屋に戻り、
「銀さん、酒ですよ」
「おおっ、ご苦労、ブリーフマン田中! お前のブリーフフェチを肴に一杯やるぞ! コールガール呼べ!」
「何でやねん。しかもこんな孤島にコールガールなんかいませんよ」
「ムラムラしちゃってんだよぉ〜女はいねぇのかぁ〜」
既に酔っているのか、この男。見ると、六車弁護士と竜岡刑事が酔い潰れ、僕のベッドで寝ていた。
どうやら、僕がいない間に六車か竜岡が持ち込んだ酒で宴会をやったらしい。
くそぅ、白鳥麗子につかまらなければ僕も参加できたのに。しかも、転がっている空き瓶は高級ウイスキーのものだった!
「誰かぁ〜僕の股間を慰めて〜」
ワケの分からない独り言を言いながら、銀田一は部屋を出ていった。僕は溜め息をつき、一人発泡酒をあおった。
217 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 19:55:29 ID:XWnbkMmJ
218 :
215 :2007/03/18(日) 19:57:22 ID:XWnbkMmJ
gobaku ita shimashita
>>216 様 、本当にに申し訳御座いませんでした、
219 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 20:18:17 ID:ndoiepDj
人魚姫(正体不明)は内心笑っていた。 ここまでは、まあ、計画通り。 もうすぐだ、もうすぐ行うのだ、 第二の殺人を…
220 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 20:19:13 ID:9Cuhl+cG
その頃、拘束された山本の縄をほどくXがいた。山本「ありがてぇ・・。でも、あんた、一体?」
221 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 21:38:13 ID:4Obzdxlh
「一体・・・何で生きてるんだ?ユークリッド。」 「あの時撃たれたのは私の影武者だ。ああ、それと、わかってるだろうが私はガイルのように隙は見せないぞ。 なんとなれば何時でもお前を殺せるんだからな。」
222 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 21:44:49 ID:XWnbkMmJ
山本は薄れていく意識の中でそんな妄想をしていた。 そして事件が終わるまで誰も彼の縄を解くものはいなかったと言う。
223 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 21:53:29 ID:4Obzdxlh
ウミネコ(前回の反省を踏まえてなのか?事件とは別に無理やり葬られる奴らが多いニャァ。恐ろしい・・・ これでもキャラをむやみに増やさないように妥当な所から使いまわしてみたんだがニャ。)
224 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 21:59:03 ID:XWnbkMmJ
ただの猫(だからさぁ、ユーグリットなんか登場したらgdgdになるの!
文句があるんだったら、
>>62 に言え!
ガイル&ユーグリットが再び出てくるんだったらクローズドの意味無いの!
だからもうユーグリットは出さないでくれ)
225 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 22:18:40 ID:4Obzdxlh
なにやら屋敷の外が騒がしいが・・・見るとウミネコと猫が睨み合っている。 大方魚の取り合いでもしているのだろう。それとも僕は発泡酒に酔ってしまったのか? そろそろ寝ることにしよう。 そのころ、白鳥は自室でシャワーを浴びていた。 (あのボウヤったら・・・ハタチ以下の女がどうとか、100キロがどうとか・・・頭オカシイのかしら? でも、あの若いカラダ・・・いいわ・・・。アソコもカワイイのかしら。フフ、それとも顔に似合わず・・・?ああ、いいのよ、もっと!) 嬌声は嵐の音にかき消され、ただ夜は更けていくのであった。
226 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 22:24:51 ID:kXf1tFxT
猫(久々wwにww来たら何この流れwwうぇw 前回をww遥かに越えるこの流れwwうぇww )
227 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 22:32:26 ID:yLHn8BNA
その頃桐生は一人自室で酒をあおっていた。 「くそ、まさか朝まで待たなきゃならんとは……。まあいい、結局男と女、両方の人魚伝説の秘密を知ってるのも俺だけだ。しかしこの天候じゃあ明日も洞窟に行けるか心配だぜ」 そして御手洗は――――
228 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 22:37:20 ID:Bo3NW/h2
部屋で一人、俳句を詠んでいた。
229 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 23:36:51 ID:+Z2FWMUr
「白鳥の 野を越え山越え 谷越えて」
230 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 23:41:37 ID:r6kRrZe4
コンコン 御手洗の部屋のドアがノックされた
231 :
名無しのオプ :2007/03/18(日) 23:52:32 ID:YGzznVmF
「キョ・シ・ちゃん。抱いて」 全裸の白鳥麗子が迫ってくる。御手洗の股間は燃えたぎり、そのまま麗子をベッドに押し倒し… 「おい、医者の先生。何自分の世界に入ってんだよ」 そこにいたのは全裸の白鳥麗子ではなく、貧相な初老の男。守屋ジョバーンだった。 「あ、ああ、何でしょう、守屋さん」 「朝食の仕込みをしていたら指を切っちまってさ。絆創膏があったらくれないか」 「ああ、はいはい」 見ると、守屋の視線は御手洗の股間に注がれていた。慌てて絆創膏を取りに行く御手洗の後ろ姿を眺めながら、 「ケケケケッ、モテない男はつれェなぁ」
232 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:03:19 ID:4Obzdxlh
「クソッ!あんなジジイにやる絆創膏は、古い買い置きで十分だ。ドクターバッグのストックを減らすのは勿体無い。」
ブツブツ言いながらデスクの引き出しを開く。黄色く変色した絆創膏の箱を手にとると、
・・・
「む、何だこれは?」
御手洗は、絆創膏の箱の中に、折りたたまれて入っている紙切れに気が付いた。
こ、これは・・・!!
ttp://rage13.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/oekaki/data/326.jpg 島の地図じゃないか。随分古いな、屋敷の建てられる1977年以前のものらしい。
この島は、何でも戦時中までは軍の研究施設があったらしいが、今ではコンクリ造りの廃墟と通信用アンテナの鉄塔が残っているだけだ。
それらのある島の南半分は、現在も民間人の立ち入りが禁止されている。
表向き、海岸線に沿って地雷が埋められているためと云うことだが、本当は、民間人の目に触れるとまずいものがあるのかも知れない。
そんなことはどうでもいい。南端の灯台は無人化されて現在も稼動中だったな・・・
無人とはいえ、八丈支庁との通信設備くらいは有るはずだ。上手くすればこの狂気の島を脱出できるかもしれん。
233 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:07:49 ID:aXkYEU8i
空想に浸りがちな性格には訳があった。 御手洗は、物心付いた頃から自分に自信を持てないでいたのだ。 特に女性の前となると、僅かに持ち合わせている自信はアッと言う間に霧散してしまう。 「守屋に気付かれてしまっただろうか」 軽い後悔を覚えながら急ぎ足でその場を離れた。 そのとき
234 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:20:19 ID:WRG/mOOZ
浅沼は
235 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:23:27 ID:AtnvNUij
ゆっくりと
236 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:28:40 ID:Mvt7byo0
揺らさないように… よし、完成だ
237 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:32:56 ID:9GPpmgww
心の刃を研いでいた。 そもそも彼は他の人間と違って、山本をとっちめることがこの島を訪れた大きな目的なのだ。 その山本は今、縛られ軟禁されている。自身の手で決着をつけられないという見込みは彼を不機嫌な気分に追い込んでいた。
238 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:38:37 ID:6h8nTJhe
と、部屋でトランプタワーを積み上げていた。 「ついにやった!よし、これをデジカメで撮って、帰ったらうp」 時を同じくして、御手洗からバンソウコウを受け取った守屋が部屋の前の廊下を通る 「ギシッ」 瞬間、崩れ落ちるトランプ。 「ぐわあああああああ!!!」 浅沼の絶叫。屋敷中の部屋に一斉に明かりが点った。
239 :
238 :2007/03/19(月) 00:40:28 ID:6h8nTJhe
スマヌ・・・以後気をつけます
240 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 00:42:37 ID:onjO39GX
241 :
240 :2007/03/19(月) 00:44:04 ID:onjO39GX
スマヌおれもだ
242 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 01:03:28 ID:AtnvNUij
(すまん俺のせいか?けど面白かった。
それから
>>232 の地図、普通に使えると思うのだが?いちおう乙!)
浅沼は震えながら眠りについた。
その内部には一つの篝火がごうごうと燃え盛っていた。
その炎のゆらめきが自らの愛娘を苦界に追いやった山本を燃やすためにあるものか
また、あれだけ心血をそそいだ労作、トランプの塔を無慈悲にも蹂躙した守屋を
燃やすためにあるものなのか、浅沼にはもはや分からなかった。
怒りなのか、寒さなのか、あるいは恐怖なのか、ガタガタと震えながら
浅沼はいつまでも眠れず、幾度も寝返りをうった。
243 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 01:48:04 ID:xeaUSUdK
(
>>232 地図乙)
田中「浅沼さんめ、なんて人騒がせな。あれ?所長、さっきからカバンをあさって何してるんですか?」
銀田一「財宝の話で思い出したんだ。ほら、昨日話していたあずみさんのお兄さん夫婦の落石事故のメモだ。
興味があったんでメモを残しておいたんだ。みつかって良かった」
田中「そういえば、不審な点があるとか」
銀田一「お兄さん夫婦は財宝は寄贈するという考えで、他のメンバーと対立していたらしい。不審な点は、
・事故現場付近は立ち入り禁止区域で、あったはずの立ち入り禁止の看板が崖下に捨てられていた。
・事故が起こった時間は明け方未明、お兄さん夫婦はいつもはそんな時間に作業はしない。
さらに、正門からでなく裏口から出て行ったらしい。私の推理だが、呼び出されたとみていいだろう。
・落ちてきた石があったところで誰かが作業していた形跡があったが、前日はその場所で作業はしていない。
・御手洗君が第一発見者らしいが、事故現場の近くにいた理由は本人曰く散歩」
田中「確かに、普通の事故とは考えられないですね」
銀田一「当時の警察の見解は、事故の数日前まで雨が降っていたことに加えて
石が落ちてきた所で誰かが作業をしたために地盤が緩んだのだろうとのこと。
あと、事故のときこの館にいたメンバーは私とブリーフ君を除いて全員。担当していた刑事は竜岡」
244 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 02:50:23 ID:+kp7HaLG
実は
>>224 の抗議にも関わらず、既にユークリッドは再登場していた。
大丈夫、彼はgdgdにせず、クローズドも守る気満々だった。
ある時は中国系アメリカ人の暗殺者、またある時は
秘伝の忍法帖を巡って伊賀忍者と死闘を繰り広げた、
「不死身」と呼ばれる男。
それらは皆、ユークリッドの経歴の一部にもすぎない。
しかし今回は、さしものユークリッドも再生に時間がかかった。
まだ左手の調子が、完璧とは言えないようだ。
そこでユークリッドは、外部からターゲットを狙う方法を捨て、
内部に潜入する方法をとった。
それは又、彼の狙撃を邪魔した殺人者を見つけだすためでもある。
一流のプロとして、アマチュアの殺人者に出し抜かれたまま、
というわけにはいかない。
必ず俺がその罪を暴いてから始末してやる。
ターゲットの始末はそれからでも充分だ。
245 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 02:51:53 ID:+kp7HaLG
彼は自身が持つ、遺伝子レベルで自由に組成を変えることのできる、
不死身の細胞を使って、登場人物の一人になりすますことにした。
最初、
>>215 で白鳥に化ける途中、ブリーフマンに目撃されたが、
奴は持って来た酒をつまみ飲みして酔っていたので、ばれずに済んだ(
>>216 )
思えばブリーフマンは、本当に抜けた野郎だ。
ユークリッドは、自分が仕掛けた盗聴器によって、犯行時部屋には
男がいたこと(
>>96-98 )を知っていた。
そいつは何者で、部屋からどうやって脱出したというのだ?
>>125 の図面によれば、唯一の可能性は寝室の全窓だが。
もしそこに、犯行時鍵がかかっていたとしたら、それは不可能だ。
まずそれを、確かめてみる必要があるな。
鍵がかかっていた方が話は面白くなるがな、とユークリッドはつぶやく。
さて、いつまでも白鳥の姿でいるわけにもいくまい。
>>240 で本物が戻る寸前に、ユークリッドは部屋を出ていた。
まずアイツを殺して、アイツと入れ替わろう。
アイツが犯人でないことは明白だし、その方が何かと便利だからな。
ユークリッドは早速その人物を始末すると、密かに海に投げ込んだ。
死体は一週間は上がるまい。
ユークリッドは、一体誰と入れ替わったのだろうか?
246 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 06:58:49 ID:oDHz3EsV
(一人でユークリッドネタ連投してるヤツうぜー。パート2になってつまんなくなったな)
247 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 08:06:53 ID:onjO39GX
(まあまあ。やはり色々とルールが必要ってことだな)
248 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 11:23:10 ID:m4+bU7QA
(じゃあ、>>244-
>>245 は無しにしようぜ。自治厨ウザスとか書かないでねw つーわけで
>>243 の続きを)
「ブリーフ君って言わないで下さい」
「ああ、ごめんごめん。ブリーフマン田中君だったな。被害者の名前は関原俊一とその妻のウンゲマ・ウンボボ・ウンポポダマス・フガール・カリブソ・アンジェリーナ・ジョリジョリ・関原」
「長っ……しかもアンジェリーナ・ジョリジョリって」
「南米のカジキスタン出身らしい」
「カジキスタン? タジキスタンじゃなくて?」
「何でもカジキマグロの水揚げ量が世界一らしいよ。首都はメカジキって言うんだって」
「カジキスタンのメカジキ……ギャグで付けられた名前としか思えない」
「関原俊一は関原俊太郎の長男であずみの兄。ウンゲマ・ウンボボ・ウンポポダマス・フガール・カリブソ・アンジェリーナ・ジョリジョリ・関原とは国際結婚で、
事故当時はたまたま、父親の別荘であるこの海響館を訪れていた。新婚で、妻のお披露目も兼ねていたらしい」
「うわぁ、災難だなぁ、新婚早々事故死なんて。僕は絶対に嫌ですよ、そんなの」
「大丈夫だろ、たぶん結婚できないし」
お前に言われたくない。銀田一はさらに追い討ちをかけた。
「それに、真性包茎の童貞だし」
「ほ、包茎じゃありませんッ!」
249 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 11:58:12 ID:+kp7HaLG
(おいおい。ユークリッドネタは俺は初めてだ。
無視される書き込みとか、読解力のない奴の書き込みすら、
物語に組み込もうと試みたら、これですかw)
ユークリッドは再度考えた。
ブリーフマンが盗み聞きしていたのを黙っているから仕方がないが、
犯行時部屋には男がいたこと(
>>96-98 )のに、
そいつは何者で、部屋からどうやって脱出したというのだ?
(こんな基本的なことすら無視ですかい。まあそれもいい。
俺の中でも、ユークリッドは一旦消滅させるよ)
250 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 12:13:35 ID:9GPpmgww
(それはありがたいけどユークリッドはちょっと住人の拒否反応が大きいし、わざわざ既存の人物と入れ替える必要性もない気が…(^_^;) 俺も>136とか書いちゃったけど、関係ないって意見も出たしね。) 「銀さん、人魚伝説の方はどうです?」
251 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 12:28:16 ID:6h8nTJhe
(ユークリッドの是非はともかく、遺伝子レベルで変装できるとか盗聴器を仕掛けてたとかは完全アウトだろ) 今日も朝からウミネコの鳴き声がうるさい。 銀「それがな、完全な創作とも言えないらしいのだ。実際いろんな怪奇現象が起きているんだよ。 この屋敷も『怪響館』なんて呼ばれて・・・?」 刈谷「みなさん、朝食の時間でございます」 しまった、もう8時過ぎだ。浅沼さんの叫び声で起こされてからすぐに洞窟に行けばよかった・・・
252 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 12:28:42 ID:m4+bU7QA
「関係ないだろ」 銀田一はあっさり言った。 「何だよ何だよ、ブリーフマン田中。まさか、関原あずみを殺したのは人魚だとか思ってるんじゃねーだろーな?」 「いや、でも、人魚伝説はこの島にあるし、もしかしたら関原俊太郎も人魚の呪いかも。 関原俊一と……えーと、ナントカカントカ関原」 「ウンゲマ・ウンボボ・ウンポポダマス・フガール・カリブソ・アンジェリーナ・ジョリジョリ・関原」 「それも、人魚の仕業かも」 「するとお前は何? 人魚が立ち入り禁止の看板を崖下へ放り投げて、ローレライ歌って関原夫婦を崖に誘い込んだとでも?」 「いや、別にローレライじゃなくても」 「うるさい、人魚はローレライって決まってるんだよ。俺はドイツのライン川べりの生まれだから間違いないぞ」 「銀さんは葛飾区金町の生まれでしょ」 「それを言っちゃあ、おしまいじゃないのおいちゃん……って何やらせる! しかも寅さんは柴又だ」 「自分でやったくせに。それはともかく、あずみを殺害した犯人を突き止めることが先決ですよね」 「ああ。あずみを殺した犯人が分かれば、あずみの兄夫婦を殺した犯人も分かるかも知れない。恐らく同一犯だな」 「明日にでも、竜岡さんに話を聞いてみましょう」
253 :
252 :2007/03/19(月) 12:29:31 ID:m4+bU7QA
やべぇ、順序が変だorz
254 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 12:36:02 ID:6h8nTJhe
「探偵はん、助手との打ち合わせもいいでっけど、食事中にブリーフだの、ジョリジョリだの、行儀わるいでっせ」 阪田万吉は、そういうとスープのボウルを口元に持っていき、大きな音を立ててすする。 行儀が悪いのはどっちだ。
255 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 13:01:59 ID:PzTRKsQy
「きったねー音立てて飲んでんじゃねーよコラ!!」 僕はキレた。
256 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 13:11:54 ID:3WIGcYNg
猫(少し前のレスも読まないで無駄に登場人物増やしたり いきなり出て来たユークリッドとか殺人起こしたり推理もくそもねぇじゃん せっかくパート2始めたのに・・・・ どうやって収集つけんだよw)
257 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 13:23:59 ID:AtnvNUij
脳の血管がぶちきれた僕は、 椅子を蹴るとそのまま、阪田に殴りかかった。 しかし・・・僕は捉えてしまった・・・・視界のすみに・・・ 浅沼の・・・なぜか食堂のテーブルの上で・・トランプの塔を 作っているのを・・・・
258 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 13:37:38 ID:6h8nTJhe
「まあまあ。」 竜岡がなだめるように口を挟む。 「関原俊一・アンジェリーナ夫妻の話だったね?その件については、俺の部屋に 当時の捜査資料の写しがあるから後ほど話をしよう。それより・・・」 竜は急に声のトーンを落とす。 「あずみさんの殺害現場についてなんだが・・・君は何か隠している事は無いか? 現場検証の結果、部屋の中には着弾跡は無かったし、あずみさんの銃創は、 君のいた扉のほうに向けて貫通している。つまり、あずみさんを撃った犯人は、部屋の中にいた・・・ 君はひょっとして、犯人とあずみさんの会話を聞いていたんじゃないか?」 僕はただ黙って聞いていた・・・あのことを言うべきか? 体中から汗が吹き出てくるのは、デザートのハバネロゼリーのせいだけではなさそうだ。 しかも他の人のはイチゴゼリーだ。嫌がらせか。
259 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 14:14:30 ID:9GPpmgww
(>256まあ過ぎたことだし、なんとかなったからその辺で勘弁してあげなきゃ) 田中「事件直後(>102)にあるように刈谷さん以降はみなさんそれぞれ現れたと思います。ですが、もともと室内に潜んでいて、人が揃ってからさも今駆けつけたかのように見せかけるというミステリー的な仕掛けは容易です。」 阪田「あんちゃん、そういや漏らしとったなw」 田中「…………」
260 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 14:17:38 ID:bCAJisHE
(
>>256 餠つけ。今後はユークリッドは登場させない方向で続行しよう)
そう、僕は聞いてしまったのだ。あずみの部屋で、あずみと誰かが……そのぅ、チョメチョメしているのを。
しかし、声だけで僕はあずみの相手が誰なのかは分からなかった。ただ僕の盗み聞きの時間、及びあずみの声から推察するに、
チョメチョメの相手のモノは約十八センチの大物、しかも前戯、本番、後戯を合わせて約一時間。その後、部屋から銃声が聞こえた。
犯人がチョメチョメの相手なのは間違いない。よし、あずみ殺しの犯人を便宜上、「絶倫くん」と呼ぶことにしよう。
阪田にお漏らしを指摘されたが、あれは実は漏らしたのではない。オナニーしていて、射精してしまったのである。
ちなみに僕の高校時代のアダ名は「おサル田中」だった。由来は猿なみにオナニー三昧だったこと。
261 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 14:47:45 ID:ELnPLWRL
人魚姫(正体不明)は、田中の暴走に内心あきれていた。 まったく、真相を掴まれないのはいいが、これは本当の馬鹿だ。 これなら、第二の殺人も、自分の勝ちだ…
262 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 14:54:02 ID:AtnvNUij
僕の灰色の脳細胞が、雷の一撃を食らったように、にわかに活動しはじめた。 当夜の光景が目の前に浮かぶ。つまりこうだ。 暗殺者は二人いた。一人はあの森で竜岡に射殺されたユークリッド。 そしてもう一人が、謎の絶倫君だ。 ユークリッドが屋外からあずみさんの部屋の扉を狙い撃つ。そのとき誰かが扉の前に いればよかったのだ。その誰か(つまり僕だが)が「外から撃たれました」とその場で 証言すれば、その場の目の外に向けられるだろう。その間、部屋の中の絶倫君は悠々と 逃げ出す時間が確保できる。もっと言えば、突然の銃声に驚き、無防備になった あずみさんのふいをついて音もなく犯行を終えることも計画の内だったのではないだろうか? つまり陽動作戦だ。ユークリッドが狙撃する時間もあらかじめ絶倫君には知らされて いたのだろう。ユークリッドは利用されていたのだろうか?それを知るすべは今はもうない。
263 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 15:14:25 ID:6h8nTJhe
いや・・・いかんいかん。ユークリッドなどという人物は居ないのだった。まだ昨日の酒が抜けていないようだ。 それより、いいかげん僕が盗み聞きを隠しているせいで所長や竜の推理に影響が出ているかも知れない。 やはり言うべきだろうか。 田「所長、実は・・・」 銀「ん?なんだね、ブリ田中」 田「いや、なんでもないです。ところで、早朝の洞窟探検も流れちゃって、今日一日何をするんです?」 銀「まぁ、あと38もすれば、そんなことは言っていられなくなるんだ。こっちはこっちで話を進めよう。」 所長は何を言っているのだろう・・・?
264 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 15:24:50 ID:AtnvNUij
そうだ。たしかに昨日は飲み過ぎた。 まだ、酔いが頭に残っているようだ。 僕はふらふらと水をもらいにキッチンに入った。
265 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 15:30:07 ID:bCAJisHE
「ユ、ユークリッド!」 僕は叫んだ。しかし、それは酒が見せる幻。キッチンでは、浅沼稲次郎が酒をあおっていた。 「あ、浅沼さん」 「おおっ、ブリーフマン田中君じゃないか。一緒に飲もう、俺はもうやってらんねーぜ、げふ」 「どうしたんです」 「山本の野郎だよ、あの野郎おお、今度こそタダじゃおかねぇ、ぶっ殺してやる」 「本当に山本さんが殺された時に疑われますよ。あまりそういうことは言わない方が」 「うっせーっ! 飲めゴルァ!」 浅沼は無理矢理僕に酒を勧めてくる。僕は付き合いで口をつけ、 「あのぅ、差し支えなければ、浅沼さんの娘さんと山本さんの間に何があったか教えてもらえます?」
266 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 15:50:22 ID:WRG/mOOZ
「私も聞きたいですな、職業柄…お役に立てるかもしれませんし。」 六車弁護士だ。なんだか久しぶりな気がする。
267 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 17:00:52 ID:bCAJisHE
「おお、弁護士さん! あんたにも是非聞いてもらいたい。場合によっちゃ、俺は娘と山本を訴えるぞ!」 「へっ、何で娘さんまで……?」 「俺の可愛い可愛い、ベリープリティーでキュートでコケティッシュな娘の名前は浅沼稲子」 「イナゴ?」 「違う、稲子! カミさんがカジキスタン人だから正式には稲子・ブリオッシュ・バクセンデール・浅沼って名前なんだが」 「長い」 「その稲子が北海道で、山本に無理矢理ホテルに連れ込まれたんだ! くそぅ!」 「ああ、思い出した。山本圭一ってテレビに出てましたよね。それで謹慎になったんだっけ」 「ああそうさ! くそぅ、よくも私の娘を……娘を裸にしてああしたりこうしたりできるのはこの私だけなのに! 娘も娘だ、親不孝者め!」 「えっ、それって近親相姦なんじゃ……」 「なぁ弁護士さん! 娘の稲子は私という相性バッチリのパートナーがありながら、山本とホテルでチョメチョメしようとしたんだ! 訴えれば、確実に勝てるよな!」 「いや、近親相姦という点を鑑みますと、そのぅ……」 「キッチン総監なんてどうでもいい! 私は山本から稲子を取り戻したいだけなんだ!」 六車弁護士は外人がやるように肩をすくめた。相当変態っぽい六車だが、近親相姦はさすがに有り得ないらしい。 「稲子おおお! 稲子・ブリオッシュ・バクセンデールゥゥゥゥゥ!」 浅沼は絶叫しながら泣き崩れる。まさしく一人地獄絵図。
268 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 17:11:38 ID:6h8nTJhe
四月一日「それからなんです・・・浅沼さんは、心を病んでしまったのか、時々ブツブツ独り言を言いながらトランプの塔をつんでいるんですよ」 おお、ワタヌキさん。これまた久しぶりだ。 田中勇馬「でも、近親相姦の時点で心を病んでますよ・・・」
269 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 18:28:36 ID:9GPpmgww
守屋「クックック、いや違うぞ、ブリ小僧。本当の快楽とは常軌を逸してこそ開かれるもの……」 「何を言って―――」 「タブーほど男をそそり立たせ、女を濡らすものはない。 浅沼とてそこに理性の一切を焼き尽くす程の快楽を認めたからこそ、喜んでその奴隷になったのよ。お前もそうは思わんか?のう、綿貫?」
270 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 19:16:24 ID:6h8nTJhe
271 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 19:19:02 ID:6h8nTJhe
ゴメン ×外で暖炉の薪を割っていたら〜 〇納屋で外で暖炉の薪を割っていたら〜
272 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 19:27:05 ID:bCAJisHE
「おい、田の字!」 銀田一だった。 「ああ、銀さん。今、御手洗さんから地図を……」 「バカヤロウ、お前さっさと部屋の掃除しろ!」 「へっ、掃除?」 「やっぱり気づいてないな。お前夕べ夢精しただろ! お前のアレでシーツがベトベトだ!」 「やーいやーい、漏らした漏らした! ケケケッ」 守屋が囃す。銀田一は珍しく本気でブチ切れているらしい。 「さっさと洗濯しろブリーフマン田中! このバカアホドジマヌケオタンコナスドテカボチャボケクソチンカス!」 ありったけの罵詈雑言を吐くと、銀田一は表情をがらりと変え、 「これはこれは守屋ジョバーン選手。よろしければ島を案内してもらえませんか?」 「おぅよ。ついでに競歩のトレーニングでもするか?」 「ああ、いいですね! 実は私も最近、痩せるためにウォーキングをしようと思っていましてね」 僕は泣きながら部屋へ戻り、シーツを洗濯した。ネトネトの白いものが乾き、妙な臭いを放っていた。
273 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 19:35:05 ID:WRG/mOOZ
それにしてもこのシーツ、夜までに乾くのだろうか。(天候は…?) もう生乾きのシーツはたくさんだ。(前スレ参照)
274 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 21:19:48 ID:Mvt7byo0
雨風は以前(
>>169 )と比べると少し弱まったものの、依然として空は厚い雲に覆われていた。
僕が乾燥機を探して屋敷内をウロウロしていると、
275 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 22:07:53 ID:nvs5Jx2n
誰だ、乾燥機で猫乾かそうとしたやつは!? 壊れたじゃないか。
276 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 22:17:36 ID:oDHz3EsV
(ついに前作の猫が登場か?)
277 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 22:37:12 ID:6h8nTJhe
「ごめんなさい・・・その乾燥機、私が猫を乾かそうとしたら、壊れちゃったの。」 柱の影から綿貫秘書が顔を出す。彼女が猫を飼っていたとは意外だ。 僕の疑問を察してか、彼女はさらに続けた。 「秘書って案外ストレスが溜まる仕事でね。疲れて帰ってきたとき、ただいまをいう相手が居ればいいな、って・・・ 森アーティーっていうの。可愛いでしょ。ちなみにメスなの。」 あまり可愛げはない。よく見ると、彼女も猫とお揃いのネコミミをつけている。 「こうしてアーティーと遊んでいると、日々のストレスを忘れて、完璧にネコの気分になれるのよ! ん〜でも私も新しいご主人さまを探さなきゃニャ〜。ねー。」 この屋敷にまともな人間は居ないのか。
278 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 22:42:22 ID:WRG/mOOZ
その頃、島の探険に出かけた 銀田一と竜岡、守屋ジョバーン一行は…
279 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 22:55:16 ID:nFJaVOi2
銀田一「いやーやはり此処に着てよかった!殺人事件が起こったというのに 推理をしようとする人間が一人もいないのは取り合えず置いて置いて。 守屋ジョバーン選手に競歩を教えていただけるなんて夢にも思って見ませんでしたよ! それに現役の刑事とこうやってレイプ犯罪について語っていただけるなんて! 此処は本当に素晴らしい所です! あ、貴方!竜岡さん!刑事だったら無線くらい持ってるでしょう? え?何?忘れたぁ??馬鹿か貴様は!如何に此処が楽しいと言っても 殺人事件が起こってるんだから、それにお前はユー何某を追っかけてて 聞くところによるとそいつはスパイなんだろ?そんな奴を追っているのに無線を忘れるなんて! え?どうしたんですか?そんな怖い顔して? ちょっと!痛いです!ぎゃーーーーーーーーー」
280 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 23:17:28 ID:9GPpmgww
銀は誰を相手にしても楽しそうだ。 屋敷で桐生は一人出立の準備を整えていた。 そしてその頃、出番が少なくなっている白鳥、御手洗、刈谷は――――
281 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 23:25:45 ID:nFJaVOi2
御手洗「いやー暇なんで僕の伯父の話でもしましょうか?御手洗潔って言うんですけどね なんか石岡とか言う奴を連れて事件を解決しまくってるらしいんですよ? え?興味ない?そ、そうですか。白鳥さんは所で部屋を変わったと言っておられましたけど もしかしたら自分が狙われていたかも知れないってことですよね? 怖くないんですか?え?ぁぁ!怖い!僕が守ります! 御手洗虚子!全霊を尽くして貴方を守ってみせます!ではちょっと20レス分待ってください! 貴方を守るためには準備が必要だ!」 と言って御手洗は部屋に入ってしまった。
282 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 23:36:44 ID:6h8nTJhe
そのとき・・・ 「大変だ!無い!ない!何処にも!」 浅沼の叫び声。 「また貴方ですか。一体どうしたというのです」 刈谷が駆けつける。 「無いんだよ・・・どこをさがしても!ああ、ない!」 「落ち着いてくださいませ浅沼様。何が無いのです?」 部屋のテーブルには作りかけのトランプタワー。刈谷は内心またか、と思った。 「無いんだ・・・スペードのジャックが!あれがないと完成しないんだよ!ほら!」 刈谷は大きく息を吸い込むと、トランプを吹き飛ばし、無言で部屋を去った。浅沼は失神している。 「全く人騒がせな・・・しかし、何かの伏せ・・・もとい、前兆でなければ良いが。」 刈谷は悪い予感を胸に、廊下の奥へと消えていった。
283 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 23:43:04 ID:nFJaVOi2
浅沼は起き上がり マイケルシェンカーグループの「ドクタードクター」を聞き出した、
284 :
名無しのオプ :2007/03/19(月) 23:52:37 ID:bCAJisHE
その頃、久し振りに登場の阪田万吉は、客間で電話をかけていた。 「なぁ〜そんなこと言わないでくれよぉ〜今月分のお手当てはなるべく早めに払うからさぁ〜ね?」 電話の相手はにべもない。阪田はペコペコ頭を下げ、 「ね? いい子だから、ボクとの愛人契約を解消するなんて言わないでよレオナちゃん」 電話の相手はレオナ・マツザキ。元女優だが現在は落ちぶれ、大阪のミナミの熟女パブで働く傍ら、阪田と愛人契約を結んでいる。 「分かった、分かった。今月中にお手当てを君の銀行口座に振り込んでおくから、ね? ホテル代も次からケチらずに、 ラブホじゃなくてちゃんとシティホテルを予約するから、うん、うん、勿論。君の欲しいものなら何でも買ってあげるよ、うん、じゃあね」 電話を切り、阪田は溜め息をついた。妻には逃げられ、娘からは生卵をぶつけられて家出され、残った息子はタバコと麻薬で精神を病み、 精神病院に入院中。阪田家は崩壊し、阪田が経営する古美術店の経営も左前だった。だからどうしても、関原俊太郎の遺産が欲しいのだ。 阪田は物思いに耽りながら、海響館を飛び出した。
285 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 01:04:04 ID:4YF8CF51
僕はまだ生乾きのシーツをもったまま屋敷内をさまよっていた。 ふと、バルコニーから外をながめると、船つき場のあたりに白鳥の姿を見つけた
286 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 01:18:32 ID:k0mycmv6
白鳥もまた、自身の悩みを関原の遺産で癒やそうとする一人だった。 亡き母の店を引き継ぎ、それなりに女を上げたものの、彼女は拭いがたい虚無感に憑かれていた。すなわち「このまま自分は終わるのか?」という問に。 ちなみに関原が亡くなる以前に関係は切れていた。 その後、桐生の所属する北辰会の若頭補佐、鬼塚から新たな愛人契約の誘いを受けるも判然としない思いを抱えていた。 彼女にとってこの遺産問題は虚無感からの脱出をはかるものでもあった。
287 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 01:19:26 ID:eIYM14a0
(
>>224 ユー「グ」リッドではなく、ユークリッドです。)
ユークリッドは「ザオラル」をとなえた。
ガイルは生き返った。
天気は悪いしHPは1なので、取りあえずキャンプを張って体力の回復を待つ事にした。
288 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 01:38:36 ID:tl7QfX17
「勝ちたいんや! 金が欲しいんや! 井川は裏切り者なんや!」 阪田万吉は叫んだ。 「天気が悪いなんて言ってられんわ。満ち潮がどうたらこうたら何ぬかしとんじゃ! 早いもの勝ちだから今すぐ出発や! 遅れたら負けなんや!」 そして、ある事に気が付いた。競争相手が全員大怪我したり、死んだりしたらどうだろう。 その時点で自分が勝者になった、といえる。 「寒い洞窟の中で穴掘りするより、頭のいい方法だわな」阪田は実は島根の出身だった。
289 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 01:44:25 ID:MiWW62EF
田中「そういえば晴れていなくても、ある程度の風さえ吹いていれば 洗濯物は乾くって死んだばあちゃんが言ってたな」 田中はおばあちゃん子であった。 ちなみにあの『ウルトラマンのプリント入りブリーフ』はおばあちゃんに買って貰った物だった。 田中「よし!雨のやんでる今のうちに、ここに干しておこう」
290 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 01:47:50 ID:MiWW62EF
(ごめんリロードしろ俺!
291 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 01:55:35 ID:k0mycmv6
引き続き白鳥はメンソールをくわえ、再び思案にくれた。 その時田中が話しかけてきた。 「白鳥さんは出掛けないんですか?」 白鳥はこの若者をまぶしく振り返った。 思えばこの場にいる参加者たちは 桐生や自分のように己の世界で成功を築き上げようとしつつも虚しいものを感じる者―――――― 浅沼や守屋のように自身の鬱屈した欲望を抑えきれない者―――――― 阪田や山本のように苦渋を舐めながら敗残者となった者―――――― おそらく御手洗や六車も何かを――――― どこか満たされない心の隙間をもっているものばかりだ。 そんな中で銀田一と田中には私たちにはない眩しい何かをもっている。 たとえ一時にせよ彼らが二人のそばでじゃれあうのはその光を感じているからかもしれない。 感傷を打ち切って白鳥は口を開く。なぜなら彼女は財宝を得たいから。
292 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 08:24:26 ID:poU+PCv6
人魚姫(正体不明)『フフフフフ………』
293 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 08:58:01 ID:XozCsyUs
白鳥「アンタ地図持ってるんでしょ、 よこしなさいよブリーフぼうや」 田中「田中ですって!それに地図は師匠達が持って行ってしまいましたよ」 刈谷が屋敷から出て来る。 刈谷「御三方はまだおもどりでないようですね。 昼食の用意ができたのですが… 私がお迎えにあがりますから、 お二人は先にお召し上がり下さい。」 こ、これは、白鳥さんと二人きりでランチ…?
294 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 10:11:42 ID:O0Kqlmvs
「白鳥さん、ランチの後に一緒に洞窟へ行きませんか?」 「はあ?あなたと?なんで?」 「あの、いや、刈谷さんと綿貫さんとなんですけど よかったら一緒にどうかなと」 僕の容姿から性格や雰囲気、今までの行動について 全てに悪態をつかれ罵られて断られた。 僕の全身はその全ての言葉を受け止めると 足元から脳天にかけてゾワゾワしたものが駆け上がると 気付いたときには僕の股間はカチカチに硬度を高めて 天翔る龍の如く天を突いていた。 そして昼食後、僕と刈谷さんと綿貫さんで洞窟へ向かった。
295 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 10:54:48 ID:XozCsyUs
人魚(正体不明) 「そう来たか…しかしメンバーがバラければ好都合。 予定通り殺るまでだ。」
296 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 11:49:12 ID:jjDNBKeD
その頃食堂では、浅沼稲次郎が新たなるトランプタワーに着手していた。 「ゆっくりと……揺らさないように……」 正午を過ぎた食堂には彼の他に誰もいない。 御手洗と六車は自分の部屋に籠もりっきりで、あれから顔を見せない。 他のメンバーは皆それぞれ外出をし、屋敷内はうすら寒いばかりの静寂が支配していた。 「……よしッ。あともう2段」 浅沼は、周りには目もくれず、一心不乱にタワーを積んでいる。 「あと、5枚ッ」
297 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 11:49:32 ID:v5PDs9/a
人魚(正体不明)は納屋に向かった。 山本を解放すれば犯行が幾分かやりやすくなると踏んだためだ。 途中でキャンプをしている二人組を見かけたので手に持ったナイフで一人は頚椎を刺し、もう一人は心臓を一突きで殺した。 そして死体を焼却した。 これで復活することもないだろう。 遺灰を海に撒きながら人魚(正体不明)はそう思った。
298 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 12:20:07 ID:XozCsyUs
山本「あ、あんたは…いや、 誰でもいい、早くヒモをほどいてくれ!」 山本の身体に自由が戻った。 山本「恩に着るぜ。守屋が薪割りに来て以来、 誰も来ないからよ。忘れられたかと思ったぜ」
299 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 12:32:30 ID:k0mycmv6
山本は納屋から離れながら考えた。 「しかしあいつ誰だ?」 なぜなら顔はおろか声さえ聞くこともできなかったからだ。 そして人魚は獲物を捕捉した!
300 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 12:44:16 ID:/qD2k59B
次の瞬間、屋敷の灯りが一斉に消えた。 「うわ、何だ?」 「停電よ、落ち着いて」 「すぐ戻りますかね…」 「泡沫となって消えた人形の気持ちはこんな感じなんだろな…」 「え?」 「あ、電気が…」
301 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:20:06 ID:cf1Uf9IY
電気が付いた時、僕は信じられない光景を目にした。 館にある一番大きな窓がある。 先ほど旅に出ていたはずの守屋ジョバーンがそこにはいた。 否、先ほどまで守屋だった。と言うべきか。 そこには嘗て守屋ジョバーンだった死体が貼り付けられていた。 そしてもう一つ信じられない事があった。 それは彼の首から下が紛失していた。
302 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:33:56 ID:XozCsyUs
そして、口にはカードが挿し込まれている… 「スペードのジャック…」
303 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:41:46 ID:v5PDs9/a
カードはもう一枚あった 「バーサーカーソウル…」
304 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:43:13 ID:poU+PCv6
きゃあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ!!!!!!
305 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:51:11 ID:XozCsyUs
停電の弾みで完成間近のタワーを崩してしまった浅沼が、半狂乱で入って来た。 「一体どういう状況なんだ!?おまえら出掛けてたんじゃ? 他の奴らは?だれか説明してくれ! だいたい、案内図が無いからいまだに館の構造がわからん! あぁ稲子ぉ〜」 なにやら意味不明のことをわめいている。
306 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:51:32 ID:4YF8CF51
守屋の首の前に呆然とたたずんでいた山本が、我にかえり絶叫した。 その悲鳴は洞窟近くにいた僕達にまで届いた
307 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:55:36 ID:v5PDs9/a
悲鳴がするので後ろを振り向くと鉈を持った山本が立っていた。 「・・・チッ」 山本は鉈を僕に向かって力任せに投げると、すぐさま逃走した。 鉈は僕の耳のすぐ傍を通過し、窓ガラスを突き破って外へ飛んでいった。
308 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:56:18 ID:v5PDs9/a
309 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 13:57:08 ID:k0mycmv6
(待て、田中は白鳥と一緒に屋敷の中だ。洞窟は銀一行だ) 田中「山本さん!あんたいつの間に納屋を……もしやあんたが守屋さんを!」
310 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 14:03:00 ID:4YF8CF51
311 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 14:03:01 ID:XozCsyUs
猫のアーティー(
>>294 は…
大体守屋が屋敷で死ぬ時点で無理があるニャ)
綿貫「どうしたの?アーたん…そうね、どうしようか…」
312 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 14:42:53 ID:XozCsyUs
山本の姿を認めるや、浅沼は正気を取り戻した。「おまえ!」 山本の咽元にトランプが突き立つ。 「今日のところはこれで許してやる。 こんど納屋から出てきたら命は無いぞ。」
313 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 15:13:50 ID:oBReWzfG
(?ちょっとここまで何が起きたかまとめてくれませんか? ?色んな情報が錯乱しすて意味がわからん? ??誰か俺のちんぷな脳でも何が起きているのかわかるように教えてくれ?)
314 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 16:11:00 ID:k0mycmv6
>301を優先すると 田中は白鳥と一緒にいて、守屋の首だけ死体を屋敷の停電が終わった直後に目撃。 それ以前の書き込みだと田中は屋敷の中の連中と一緒に洞窟へ移動中。 どちらをとりましょう?折衷案として外から目撃というのもあります。
315 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 16:20:57 ID:jjDNBKeD
銀、竜岡、守屋 → 洞窟 僕、綿貫、刈谷 → 洞窟へ移動中 浅沼 → 食堂 御手洗、六車 → 自室(在未確認) 白鳥、桐生、阪田 → 外出(居所不明) 山本 → 人魚の手により納屋から脱出。居所不明 299まではこんな感じだと思うけど……
316 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 16:28:56 ID:jjDNBKeD
ごめん。銀、竜岡、守屋は島を探索でした。。。
317 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 17:04:32 ID:T7MTBa6l
山本は逃げない自らが最強だと知っているからだ。 山本は敗れないその存在がすでに最強だからだ。 山本は敵に手加減をしない弱者はその存在その者が罪と考えるからだ。 しかし山本は一弱者に一々構うほど寛大ではない山本は余りにも最強だからだ。
318 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 18:35:41 ID:cf1Uf9IY
301の”僕”を取り消してください! 『僕』を浅沼に取り替えてください。 それでおkだと思います
319 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 18:52:02 ID:k0mycmv6
(301さん本人からぉkが出たので以降その展開で) 銀一行が息を切らせてこちらに来た。 竜「どうしたんだよ?こっちはお宝まであと少しだっ………! なんじゃありゃあ!?」
320 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 19:11:03 ID:wMchVaBM
アーティー(猫)
(まてまて、浅沼は305で犯行現場登場のようだが?
朝食以後の各人の動きをまとめると、
銀・竜・守ジョ
地図ゲット(
>>270-272 )→島の探検(
>>278-279 場所不明、実は競歩してただけ?)→守屋殺害さる(ほか2人は所在不明)
田中
シーツを洗濯、しかし乾燥機が故障(
>>272-277 )→白鳥を発見(
>>285 )→シーツを干して(
>>289 )→白鳥に話し掛ける(
>>291-294 ランチ同席を断られ、一人で食事?後、刈谷、綿貫と洞窟へ,ただし何処までいったか不明)
綿貫
乾燥機で猫(森アーティ)を乾かそうとし乾燥機を壊し、田中と遭遇(
>>277 )→田中と合流→猫と会話(
>>311 ネコミミモード?)
守屋
納屋で薪割り中ケガ、食堂にバンソーコーをもらいに現れる(
>>269-271 )→銀と合流
スマヌ、ちょっと行かねば。他の人物補完ヨロ、特に誰が館に居たか、お願いニャ)
321 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 20:33:18 ID:wMchVaBM
322 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 20:42:20 ID:wMchVaBM
阪田
朝食中、田中とカラミ→以降不明、客間で愛人に電話(
>>284 、料金滞納で止められてる筈なのに・・・携帯?)→物思いに耽りつつ外出、以降所在不明(屋敷周辺?)→意味不明な?思考(
>>288 )
六車
浅沼らと会話(
>>266-267 )→自室らしい(
>>296 )
浅沼は異様に描写が多い。
浅沼
朝食後、泥酔?しつつ田中らと会話(
>>265-267 )→食堂に残り?トランプタワーに挑戦、スペードのジャック紛失に気づく、刈谷にタワーを壊され失神→起き上がり音楽鑑賞(
>>282-283 )
→再度タワーに挑戦(
>>296 、まだ食堂)→停電(
>>300 )でタワーを崩し半狂乱に→殺害現場へ(
>>305 )→殺害現場で山本を発見、トランプを投げ仕留める?(
>>312 )
302-304、306-307は誰視点とするのが適当だろうか?
現在、犯行時の所在が不明なのは→六車・阪田・白鳥・御手洗・綿貫
(話の中のアリバイとは別)
守屋が死んだので銀と竜も不明だ(今後の展開による)
323 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 20:51:53 ID:wMchVaBM
324 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 21:27:43 ID:jjDNBKeD
(乙です!)
僕「…うん?今なにか聞こえたような……」 刈谷「悲鳴ですね。おそらく屋敷の方からです。しかもあの声はたしか山本……」 僕「屋敷へ戻りましょう!!」 刈谷「まってください!ブリーフ田中様」 僕「僕はプロレスラーですかッ! あれ?綿貫さんは」 刈谷「綿貫でしたら猫が気になると、途中で屋敷に戻りましたが……」 僕「まったく!みんな自己ちゅうなんだよなー」
326 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 21:59:28 ID:wMchVaBM
結局、僕と刈谷さん、綿貫さんが、所長と竜岡と守屋さんを呼びに行った時、所長と竜岡は館近くまで来ていた。
何でも、洞窟の見えるところまでは行ったものの、守屋さんと競歩ガチ対決をしたら、守屋さんが先行しすぎて見失ってしまったらしい。
それで、2人で探しながら引き返していたのだという。
僕らが合流し屋敷の周りを捜索していると、悲鳴が聞こえた。あとは>>325で云った通りってわけだ。
銀「さて、今皆さんにお聞きした限りでは、朝食後の皆さんの行動はこういったわけですな!」
おっといけない、つい考え事をしていた。館に帰ると、所長と竜岡は、皆を集めてアリバイ調査をはじめたのだった。
銀田一はメモを示した(
>>320-323 )。汚い字で所々読めない部分があるが、それはお察し下さいという奴だろう。
銀「殺害現場は・・・いいですか、今屋敷全体の図を描きますので待っててください・・・いいですか?みなさん。
ここ、2階のテラス前の窓際、二枚貝の開いたオブジェの中に、守屋さんの生首は据えられていた。
口の中には血まみれのカードが二枚、「バーサーカーソウル」と書かれたものと、トランプのスペードのジャック。これは貴方のものでしょう?浅沼さん」
327 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 22:08:10 ID:Cw0gCNRG
猫(職人さんGJ!!前作に比べて今回はグダグダでどうなることかと思ったが、 職人さんたちが流れを作るとやっぱ面白い!やっぱ銀さんはシリアスな方が イイ感じだニャー。自分はROMってるだけだが頑張ってくれー。)
328 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 22:11:13 ID:+ZwYZwbm
探偵銀田一はマイルドセブンに火を付けて言葉を続けた。
329 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 22:28:10 ID:wMchVaBM
銀「第一発見者は・・・」
ヤマモト「僕、じゃなかった、俺だよ!どうせ言っても信じないだろうがな!
俺は、何者かによって緊縛をとかれ、館をさまよってたんだよ。
持っていた鉈は納屋にあったものだ。護身用だよ。
大窓の前まで来ると、突然停電した。この通り外は雲が低く垂れこめて、暗いからな。
一瞬視界を奪われた。みんなそうだろう?
で、明かりがついたと思ったら、目の前に守屋の生首がありやがるじゃねえか(
>>301-303 )。
俺はあっけにとられたね。したら、浅沼の野郎が叫びながらこっちへ来るじゃねえか(
>>304-305 )。
奴は最初あさっての方向を向いていたが、俺も我に帰って、思わず叫んじまった。奴は振り返って俺を見た。(
>>306-307 )
やべえと思って鉈をぶん投げ、逃げようとした。
したらアイツの投げたカードに仕留められ(
>>312 )、とっ捕まってこのザマさ。
なあ、いいかげんこのヒモほどいてくれや。食い込んで仕方ねえ。」
竜「ダメだ。ずっと柱と仲良くしてろ!
それにしても、これでなんとか事件後の情況は収集できたかな。なあ銀や」
銀「おう、多少強引でも誰かがまとめねえと、誰も後を書けないからな!」
田中「何の話です?」
銀「こっちの話さ、捜査情況を取りまとめるのはこの天才名探偵銀田一様を差し置いて外にイネェっつったの!」
330 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 22:36:34 ID:k0mycmv6
田中「それより桐生さん達はまだ来てませんね。どうしてるんでしょう?」 銀「そろそろ来るだろ」
331 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 22:38:54 ID:r6dgBuYU
まるで、銀田一と竜岡兵太刑事が名コンビのようになってしまっている。まずい! これでは僕のアイデンティティが失われてしまうではないか! こうなったら、僕が手柄を立てて、名探偵・銀田一コースケには優秀な助手・ブリーフマン田中……じゃない、 田中勇馬が不可欠、という既成事実を作り上げなければならない。
332 :
名無しのオプ :2007/03/20(火) 23:42:21 ID:jjDNBKeD
白鳥さんを伴い、桐生が応接間に入ってきた。 事件の内容を聞いて、気分が悪くなった白鳥さんを介抱していたらしい。 彼女の腰のあたりに手をおいて、歩くのを手助けしているようだが、目は笑い口元は弛んでいる。 さすが、893もの!弱っている女性に取り入る術はこころえているようだ。 そんなご機嫌の桐生と対照的に、御手洗は口をへの字に曲げてムスッとしている。 「これで全員そろったようだぜ」 と、竜岡。 「うん。ほんじゃま、事件前後の皆さんの話を聞きましょうか?」 軽い調子で銀田一がうながす。鼻のあたりを掻きながら、口の辺りには余裕の笑み。 タバコを灰皿に押し付け、一同が見渡せる席についた。傍ら補佐するように立つ竜岡。 あの雪の山荘での、彼の活躍を思い出した。 とうとう彼が本気になった……。
333 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 00:05:49 ID:8JtDJEX9
「あのぉ この首はどこへ保管しておけば…」 僕が遠慮がちに持ってきた守屋の首を竜岡の目の前に差し出した その瞬間、銀田一と竜岡のこめかみに青筋が浮かんだ。 「てめぇ!!!現場荒らしてんじゃねえよ!!!!」 僕の助手しての地位はさらに低下した
334 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 00:39:41 ID:d7aqQHrE
335 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 00:42:09 ID:he8sTloC
六車弁護士 「まさか、私が容疑者の一人ではないと思うが、念のため、私のアリバイを証明しよう」 プリントアウトした紙を示した。 「私は自室で書類を整理しながら、パソコンでチャットをしてたんだ。 ログ名は『テク自慢の絶倫男』だよ」 チャットで、この弁護士は女性に乳頭の色を聞いたり、初めての注射の時期を聞いたり やりやい放題じゃないか。だけど、発言の時間が記録されてるので、机から離れなかった ことがはっきりしているようだ。
336 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 00:44:25 ID:iXp0vp8N
「桐生さんは朝食をとってから今まで」どこで何をしていましたか?」 「ふふっそうだなあ、…オレは部屋でオナニーしてたな」 「オナニーですか。ずっと今まで?」 「そうだ」 朝食が8時で今は12時30分。そんなに長い時間オナニーするだろうか。 僕はいつも10分以内で終わらせるのを心がけているのに。 桐生さん、怪しいな。 「証拠になるかどうか分からないが、部屋のゴミ箱に オレの出したのがティッシュにくるまって捨ててあるぜ。」 「一応あとで田中に調べさせます。」 「ええーっ!?」 そんなバカなー
337 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 00:50:34 ID:d7aqQHrE
アーティ(猫)(・・・この館はどうなっているニャ?
>>120 で電話止められて、
>>123-127 でネット回線もパソコン・交換機もろとも焼けてるってのに、
>>284 で阪田は電話してるし、今度は六車がチャット?
もしかしてこの島は携帯が通じるのかニャ?どうするニャ?
・・・行動まとめで桐生が抜けてたのは僕のミスですごめんニャ)
338 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 00:54:45 ID:iXp0vp8N
339 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 01:17:33 ID:d7aqQHrE
「む!これはッ」 鼻の下を伸ばしながらチャットログを読み込んでいた銀田一が口を開く。 「このIP・・・ローカルじゃないですか?」 刈谷が答える。 「ええ、館内LANはまだ生きてる筈ですから・・・ちなみに部屋ごとの固定IPですよ。これはですね、(手帳を確認しながら)・・・桐生様のお部屋のIPでございます。」 一同の目が桐生と六車に注がれる。二人とも顔面蒼白で顔を見合わせている。 「俺の興奮と精液を返せー!!」 二人の見事なユニゾンが響き渡った。
340 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 01:28:18 ID:pbRVgOkh
刈谷「いや待ってください。桐生様は(>280で)屋敷から探索に出られたではないですか?」 銀「もしや下手なアリバイ工作しやがったのか!?」
341 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 01:37:50 ID:d7aqQHrE
「・・・と思ったが、出発の準備はしていたものの出かけた様子は無いな。 きっと準備を整えて、最後にPCをチェックしたら、 なぜかエロチャットの接続要求が来ていてそのままネカマってたんだろ。」 桐生は黙っている。沈黙は即ち肯定なり、といったところだろうか。 「せや、わしかてアリバイありまっせ」 沈黙を破ったのは阪田だ。 「ほら、地球上何処でも通じる衛星携帯電話「イリジウム」! メニュー・・・開いて、この、通話記録をやな・・・ あ゛ー!!バッテリー切れよった!! しもた、充電器持ってきてへんがな!!オーマイガッ!!」 何たる自爆。そんなモノを持っているならもっと早く言え。 阪田が全員の袋叩きに遭ったのは言うまでも無い。
342 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 02:07:49 ID:0CTvHUE4
「畜生ッ。俺の無線機も、荒海を泳ぎきる間に失くしちまったし この孤島にゃ、もう外部と連絡する方法は残されてないのかよッ!!」 竜岡が毒づく。この人、本気であの海を泳いで渡ってきたのか!? 「ねー。竜ちゃんさぁー」 六車がいやに軽い声で言った。 「なんだYO! 気安く呼ぶなYO!」 「じゃー。竜オッカ!」 「酒みたいなあだ名で呼ぶなYO!」 竜岡は、何だかノリがおかしい。 「もう一度、海泳いで、本土に連絡してくれない?」 「それが、駄目なんだ……」 竜岡は急に、声のトーンを落として顔を伏せた。 「この島に来てからこなした仕事のハードさに、俺の心臓はもうあの荒海を 越えられそうにない。……すまん」 えッ!!竜岡さん、あなた、ユー(伏せ)ッドを倒した以外ぜんぜん活躍していませんYO!!??
343 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 03:30:03 ID:CxMi4xbV
竜「待て少年、おまえの言いたい事は分かる。 だがその名を出したら最期、おまえ、消されるぞ。 外部との通信手段は、可能性としては 灯台にあると思われる緊急無線だな。 しかし立入禁止エリア内は何があるか分からん。 危険すぎる。」 綿貫「そうですわ。とち狂った誰かさんが灯台一直線、 ってのもアリだったかも知れませんが、 この展開でそれは危険ですね。」 田中「だから何の話ですか」 銀「犯人を見付け出すのが先決、て事さ。 さて犯行可能な人物の割り出しを続けるぞ」
344 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 07:42:47 ID:+8mXFexQ
阪田 「ワイはその辺を散歩した後、部屋で静養しとったな。 人殺しなんて縁もゆかりもない人間なんや、ワイは。 我輩は金持ちやし、宝探しや遺産相続なんて全然興味無いし、金持ちケンカせず ちゅうことですよ。俺は人殺しなんてするわけないって! 疑うんなら、他のやつを詩がえって!」 田中(どうしたんだろう、随分動揺しているぞ・・・・)
345 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 08:02:46 ID:gs7xCX1T
ユークリッドは偵察中に2つの死体を発見した。 (こいつらは、イスラムのテロリスト、ユーグリットとモハメリットじゃないか。 のどを掻き切られているぞ。まさに、この島は戦場だ。支援を要請しよう。) ユークリッドの報告により事態の深刻化を悟った米軍は、横須賀港から中東へ向かう予定 だった第7艦隊を急遽派遣することになった。 ガイル「やられっ放しじゃあ、オレのプライドがゆるさねえ。全員皆殺しにしてやる」 闘志満々の二人だが、天候が回復するまでは体力を温存する事にした。
346 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 09:16:35 ID:d7aqQHrE
そのころ、横須賀より急行した第7艦隊、旗艦ブルーリッジ以下 巡洋艦・駆逐艦から数十発のトマホークミサイルが発射され・・・!」 田中「竜岡さん、アンタこそ消されますよ!」 竜岡「イカンイカン、すっかり空想に浸っていた。 さて、警察には『犯人は現場に戻る』という諺がある。これに照らせば、 最初に現場に現れた、山本さんと浅沼さんは怪しい。 守屋さんの口には差し込まれていたトランプは浅沼さんのものですし。 しかしコレは誰かが浅沼さんに罪をなすり付けようとしてやった可能性が高いですね。 自分から手がかりを残すバカは居ません。 もう一つ、『バーサーカーソウル』・・・狂戦士の魂、ですか。これも山本の事を暗示しているとも取れますねコレも以下略です。 まあ戦士といって思い当たる奴らがあと2人ほど居なくは無いですが、話の本筋には!無関係!です。分かりましたね皆さん!!」 田中「何を力んでるんです?(あれ?僕、すっかり突っ込みを入れるだけのキャラになってる・・・存在感を示さねば)」
347 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 09:22:33 ID:TqPlzc0j
人魚姫(正体不明) 『さぁ、次の人殺しだ。フフフフフ………』
348 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 09:49:37 ID:puvWXR7A
田中「犯人が首を切った理由はなんでしょうか? まさか、事件を猟奇的に見せたかったってわけではないでしょうし」 六車「ぱっと思いつくのは、首だけにして持ち運びやすくするためだな。 その気になれば首を放り投げるって手もあるし、これは私が読んだ小説にありました」 御手洗「私は首から下を探したほうがいいのではないかと思います。 もしかしたら、処分されてる可能性もありますが……」 銀田一「おそらく、犯人は首から下を隠したいなんらかの理由があったのでしょう」
349 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 10:08:41 ID:d7aqQHrE
「館内の見取り図も手に入った事ですし、夕食まで手分けして下半身を探しましょう。 あと、お話があるんですが・・・」 綿貫が銀田一に話し掛ける。 「この事件を解決して島を出たら、貴方は益々有名になりますよね? そして探偵事務所には依頼が殺到。忙しくなりますね。」 「はあ・・・そうですが、何が言いたいのです?」 「すると当然、有能な秘書が必要だと思います!ね? わたし、経理も出来るんですよ。どうです、助手も兼ねて私を雇っていただけませんか?ほら、アーティもそう言ってますし」 「ニ゛ャー!!(バーロー、こんな奴の下で働いたら、アホが移るわ!)」 「おお、それは素晴らしい。なにしろウチには役立たずなブリーフ助手が一人しか居ないですから。 とりあえず島に居る間、仮の助手としてサポートしていただけますか? 正式に雇用するかどうかは、この事件が終わるまでには決めましょう。そしたらあんな役立たずとはオサラバですな!」 「ええ!(ニヤリ)」 二人の楽しげな会話を聞きながら、田中は戦慄した。またもやブリーフを濡らしかねない程に。 思いがけず、助手の座を巡っての推理対決の様相も呈してきたこの孤島での事件。 (ヤバイ、このまま活躍しないと、次スレに俺の姿は無いかも知れないぞ・・・! 俺も何か独自の推理を発表しなければ。誰か、俺を活躍させてくれ!) ここへきてなお他力本願な田中であった。
350 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 10:09:29 ID:CmaUoBLA
白鳥「私、ちょっと気分が悪くなりました、そのせいで便意が催したようです」 と白鳥がうんこをしにトイレに立った。 御手洗「女性が堂々とうんこ宣言かぁ・・・」 銀田一「ちょっと怪しいな、よし!俺が見てくる!」 僕「何言ってるんですかぁ?」 銀田一「じゃぁお前が見に行け、ウへウへウへ」 僕「気持ち悪い・・・・・・」 六車「・・・」 御手洗「・・・・」 桐生「・・・・」 ユークリッド「・・・・」 そのとき 「ギャーーーーーーーーーーーーーーーー」と声がした。 白鳥の声だ!でかいうんこでも出たのか?
351 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 10:37:01 ID:pbRVgOkh
などと考えている内に銀は瞬間移動のように消えていた。 僕は助手としてそのあとを追跡する……そう、あくまで助手として! その時銀の悲鳴が! 追いついた僕の視界に捉えたのは、真っ赤なペンキをぶちまけたようなトイレで、腰を抜かしている銀と白鳥。 そして犬神気さながらに便器に首から下を突っ込み逆立ちしている守屋だった。 不快なアンモニア臭が鼻をついた。田中だった。 後から駆けつけた連中も言葉を失い、立ち尽くしている。
352 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 10:52:43 ID:pbRVgOkh
訂正 ×犬神気 〇犬神家 スマソ
353 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 11:19:40 ID:0CTvHUE4
綿貫が口を押さえて顔を伏せると、盛大にウエッとやった。 女性用トイレの中は、血やらアンモニアやら吐瀉物やらの匂いがごたまぜになり これはもう、えらいことになってる。 「どけッ、小便小僧」 竜岡が僕を押しのけた。そのまま犬神家スタイルで倒立している守屋の遺体に近づくと 中腰になり、言った。 「おいッ、銀公ッ。呆けてる場合じゃねぇぜ。こいつを見ろ!」 犬神守屋の遺体のズボンのチャックが開いていてそこから一枚の紙のような ものが垂れ下がっている。そこには血で書かれて一行が…… ――今夜中にもう一人殺す
354 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 11:51:17 ID:CxMi4xbV
銀「貝の中の生首、洋式便器に逆立ち首なし死体… さらに犯人は、不敵にも第三の殺人をも宣言してきた」 急に銀田一が芝居がかる。 竜「第一の殺人が単純な射殺の割に、今回はやけに凝ってるな それにしても何故守屋さんが?」 銀田一は険しい表情だ。銀「(人魚伝説との関連も気になるな、便器も貝の見立てかもしれん) …あークッサー!気分が悪いからとりあえず出ましょうや!」
355 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 12:40:12 ID:94unSPb6
猫(竜岡刑事スゲー。銀と田中が探偵としての地位を奪われつつあるなw)
356 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 12:51:10 ID:myiYDO3l
田中(前作のペンション事件での僕の活躍はマグレだったんだなぁ(遠い目))
357 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 14:18:42 ID:phr0i4TN
田中(とにかく今夜また誰か殺されるかもしれない この予告殺人を防げれば俺の地位は復活する!!)(`・ω・´)シャキーン
358 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 14:30:28 ID:0CTvHUE4
第三章 田中、残されたプライド
359 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 15:17:56 ID:8JtDJEX9
♪私はいまぁ 南のひとーつ星を 見上げてぇ誓ったぁ 僕は鼻歌を歌いながら、さっそく行動を開始した。
360 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 16:41:44 ID:CxMi4xbV
田中「所長、今回の殺人、僕が思うにですね…」銀田一「あ、ブリーフちびり。お前は白鳥さんと綿貫さんを介抱して差し上げたまえ」 田中「…」
361 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 18:43:25 ID:TqPlzc0j
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ところかわって、ここは軽井沢の別荘。 勅使河原「…ニュースだと、銀田一さんや田中くんが行った島で、何か事件があったようですね。」 黒真珠「おまけに悪天候…、私達が巻き込まれた事件を連想させて、何か嫌ですわ。」 ゆり「田中のお兄ちゃん…」 白水晶「大丈夫ですわ。田中くんなら、あの時のように終盤で逆転解決してくれますわ。」 ゆり「うん…でも…」 黒真珠「…自家用ヘリで向かえればいいのですが、海響館に………」 風がこちらでも強くなったようだ。それはまるで、人魚姫が前回の田中の活躍をせせら笑っているようだった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 銀田一「おい、田中くん。さっさと働いてくれ。 いや、喉が渇いたから茶だ、茶。」
362 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 19:40:46 ID:X6g2kuDj
「それどころじゃないんですよ銀さん!」 「何だよ、お前どうせ暇だろ」 「そんなわけないでしょう! さっきトイレでお漏らししちゃって、またもブリーフがダメになっちゃったんですよ、ほら」 僕は法廷で証拠品を提示する検察官のように、銀田一の前にビショ濡れのブリーフを突き出した。 「……これがなぁ、白鳥さんのTバックだったら発奮するのに」 「あそれ僕も興奮しますよ」 「つーかブリーフマン田中、お前ウルトラマンのプリント入りブリーフの翌日は、キティちゃんのプリント入りブリーフかよ。 どんな趣味してんだ。お前あれか? ロリコンの変態なのか?」 しまった。今日履いていたのはキティちゃんの、サンリオキャラクターのプリント入りブリーフだった。 ウルトラマンや仮面ライダーのような戦隊モノならまだしも、サンリオキャラクターでは変態に見られることうけあいだ。 「あ……明日は、もっと地味なのにします……仮面ライダー響鬼のとか」 銀田一がいかにも「開いた口が塞がらない」と言いたそうな顔をしていたが、たぶん僕の気のせいだろう。 仮面ライダーのプリント入りブリーフなら、誤解はされるまい。
363 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 19:47:09 ID:d7aqQHrE
そんなくだらない会話をしている間に、綿貫さんは全員分の金粉入り梅こぶ茶を淹れてしまった。 銀田一「いやー、さすがカオリちゃん、気が利くねぇ〜。それに較べてブリ漏れマンと来たら。ああ、そういえばさっき何か言いかけたな?」 かなりポイントを稼がれてしまったようだ。綿貫さんは下の名で呼ばれている。僕のアダ名はさらに嫌な方向へグレードアップしてしまった。 僕もポイントを稼がねば・・・ 田中「ええ!僕には第二の殺人の犯人が分かったんですよ。」 全員の目が僕に注がれる。こうなりゃ命がけだ。 田中「いいですか。犯人は・・・」 田中「現場がトイレだけに、オテアライさん!なーんちゃって」 銀「ブッ!!wwww」 やった!所長がお茶を吹いた!ウケてる!! しかしその高揚は、湯のみが割れる音で全て吹き飛んだ。 御手洗「私は ミ タ ラ イ だッ!!!!」 田中「あれー?怒るって事はまさか図星〜?いやー自分の才能が怖いっスよ〜」 御手洗「黙れ!!実に不愉快だ、今後君は私の名前を呼ばないでくれたまえ!」 御手洗は、普段の物静かな姿からは考えられない剣幕でそう言い捨てると、部屋に帰ってしまった。 銀「お前、人の名前を侮辱するとは、人間として最低な奴だな。大体空気読めよ・・・」 皆、心底軽蔑しきった目で僕を見ている。なんだよ。所長だってウケてたくせに・・・ その後、刈谷の呼びかけにより夕食となったが、殆ど会話は無かった。 結局御手洗は夕食にも姿を見せず、彼を除いた全員が自室へと散っていった。
364 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 20:15:27 ID:TqPlzc0j
綿貫「・・・(本当は私の名前は加穂留=カオルなのよね。名前間違えられてまじショックなんだけど。 やっぱ、今から平手打ちしに行こうかしら。 これじゃ、田中くんの方が数百倍マシよ!)」
365 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 21:11:00 ID:CmaUoBLA
綿貫が謎のびんたを銀田一に食らわせた時同時に 御手洗が部屋から出てきた。信じられないくらい気持ち悪い形相で。 銀田一「綿貫さん痛いですよぉ〜どうしたんですかぁ?ん?お、御手洗さん うわーなんですかその醜い顔は?」 御手洗「わ、私のへ、部屋にこんなメモが!」 『次はお前だ、23時丁度にお前の首も飛ばす 人魚姫the movieより』 田中「ムフフフフ、御手洗さん、駄目ですよ、こんなメモ偽造したら」 御手洗「何を言っている?」 田中「あんたが書いたんだろ?」 御手洗「筆跡を見ろ馬鹿!俺のとは違うだろ?」 田中「びょー」
366 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 21:27:52 ID:ho+H/k70
「てめえこそ、有り得ないような名前しやがって!」 銀田一の反撃の左ハイキックが綿貫の即頭部にクリーンヒット! 綿貫は意識を失い崩れ落ちた。 僕は銀田一の勝利をコールし彼の手をあげた。 「相手は銀田一の袴の方に目がいくんですよ。だから死角から左ハイが決まる。 ミルコの左ハイが刀だとすると銀田一の左ハイは斧ですね」 解説席の谷川貞治の大げさな説明は相変わらずだ。
367 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 21:48:39 ID:3VC8C94s
僕はもう我慢の限界だった。 「銀田一、オレはお前の噛ませ犬じゃないぞ。反逆だ!いや、反逆じゃないぞ、 維新だ。お前を倒して、この新日本島の新しい秩序を創るんだ!」 僕は助走をつけて、右腕を銀田一のノドもとに叩きつけた。 吹っ飛んだ銀田一は起き上がると踏ん張って右手をグーの形にした。 まさかと思った僕の顔面に銀田一は掟破りのグーパンチを叩き込んだ。 薄れゆく意識の中で、僕は思った。 御手洗は分かってくれただろうか。この乱闘は、御手洗に厳しい現実を忘れさせる 為に、僕たちの思いやりを表現したものなんだ。
368 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 22:08:42 ID:IlF6NaWd
物音を聞いたのか、桐生が自室から出てきた。 フジテレビ三宅アナ「おっと、桐生が銀田一を見る。それから足元に倒れこんでいる 綿貫と田中を見たぞ。座って震えている御手洗も見たぞ。桐生は、さあ、どうする。 打撃で勝負か、組んで戦うか、さあ、どうする桐生」 桐生は叫び声を上げると、館から飛び出していった。 谷川「桐生選手は誤解してますね。殺人鬼銀田一が正体を明らかにして、次々と人を 襲っていると思っているようですよ」
369 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 22:17:31 ID:CmaUoBLA
そして何とか誤解を解いて普通の体制に戻った。 ユークリッド「皆さん、オチツイテクダサイー」 銀田一「誰のモノマネだよブリーフ!」 僕「すいません、さてえーっと あ うんそうだ、御手洗さんが死ぬところからでしたね」 御手洗「俺はまだ生きてる」 僕「あ」 とまぁ呑気な会話が続く中、桐生はさきほどの逃亡を白鳥に非難されていた。
370 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 22:23:49 ID:phr0i4TN
六車「オマエら何してるんや・・・・ まぁいいわ刈谷さん知らんか? さっきから探してるんやけど見つからんのや」
371 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 22:44:40 ID:EYJjqpwL
僕「それはひどい」
372 :
名無しのオプ :2007/03/21(水) 23:46:22 ID:8JtDJEX9
「刈谷なら柱に縛られたままの山本に夕食を届けに行くと言ってましたが」 御手洗が答えた
373 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 00:01:26 ID:jmRc4bS7
取り乱している御手洗の耳にはフジテレビのアナウンサーらしい幻聴が聞こえてきたが、それすら彼の動揺自体にはなんら影響を与えなかった。 彼の頭の中にはあずみとの出会いしかなかった。 もともと御手洗は、明治時代から続く医者の名家の長男である。 しかし、当主となり家を継いでほしいという家の意向とは逆に、彼は在野の小児科医としてより多くの子供を助けたいとの意欲に燃えていた。 当然反対され、結果彼は家を出ることでその意志を貫いた。 だが現実は甘くなく、実際には新任の医者でしかない御手洗は早くも打ちのめされようとしていた。 そんな時だった。大物代議士関原の娘・あずみの専属医としての誘いを受けたのは。 当初御手洗は、関原が自分の出自によって専属医へのスカウトを決めたと聞いて、嫌悪する権威にすがるようで納得できなかった。しかしあずみが大病にも関わらず、屈託のない笑顔を浮かべるのを見て、御手洗は自分の求めていたものはここにあったと確信した。 だがあずみは死んだ。殺されてしまった。
374 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 00:14:31 ID:1xLrnaA4
・・・何故だ!? 「お嬢様だからさ・・・」 あずみを殺してまでも関原家遺産を手中に収めんとする者、 誰であろうと許すわけには行かない・・・ 犯人打倒への執念を燃やしつつあった。
375 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 03:19:54 ID:z1oNk/fX
御手洗が犯人に対し静かな怒りを燃やしていた頃、竜岡兵太は一階テラスにいた。 「畜生ッ!立ってるだけで風に足元をとられるぜ」 呪詛を吐く竜岡。さもありなん。 朝から昼過ぎにかけては一旦、収まりつつあった風が、夕方頃から急激に盛り返し、 更に勢力を増した大嵐となって、再びこの孤島を巻き込みつつあった。 「こいつは大嵐になるな」 竜岡は空を睨んだ。真っ黒い雲の層が竜岡に負いかぶさるに低く垂れている。 竜岡が一人でテラスに来たのは理由がある。第一の殺人、あずみ殺しの調査のためだった。 犯人はあずみを室内で射殺した後、煙のように消えている。その逃走経路を確認したかった。 それがとりもなおさず、第三の殺人を未然に防ぐことに繋がる。 竜岡は焦っていた。猶予はあまりない。時計を見ると午後9時を回っていた。 雨と風が吹き荒れる中、竜岡は呟いた。 「間に合うか……?」 西側の入り江より海鳴りが尾をひいて流れてくる。その長い響きはあまりにも不気味で幽鬼じみており、竜岡の足を竦ませた。 海面より突出した岩に、強風が引き裂かれて起こる現象と、頭では理解していたが、 竜岡にはそれが被害者達の無念の叫びにように聴こえてならなかった。
376 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 03:52:19 ID:z1oNk/fX
(ごめん。リロードして。あまりにも浮いてたorz) 銀「これ……。どこたて読みすればいいの?」 僕「さあ?」 竜岡「俺ならここにいるが」
377 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 07:29:34 ID:6k2GU/up
アーティー(別にいいと思うがニャ。 なにしろマトモに捜査してくれるレスは貴重ニャ。)
378 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 11:09:52 ID:07TGyU3l
「そんなことより田の字、明日は早起きだぞ」
「へっ? 銀さんまさか、また洞窟に行くなんて言い出すんじゃ」
「そのまさかだよ。それに、守屋ジョバーンが殺された詳しい状況も調べなきゃならないしな」
「それなら俺も行こう」
竜岡兵太が名乗りを上げた。
「それは有り難い。じゃあ、僕は」
「お前も行くんだよ、おもらし君」
「お、おもらし君はやめて下さいよ! ブリーフマン田中ならともかく、おもらし君だなんてひどい!」
「お前、ブリーフマン田中もそろそろ
>>200 レスくらいになるから飽きただろ。ここらで新しいあだ名をつけてやるよ。
おもらし君、「おそ松くん」みたいでカッコいいだろ」
「…………」
「あ、それから、ちゃんと替えのおパンツを用意しておけよ。お前またチビるかも知れないからな、ケケケケ」
銀田一は守屋のように笑った。そこへ、刈谷が駆け込んできた。
「あ、銀田一さん、竜岡さん! 大変なんです」
「どうしました刈谷さん。あ、それから、コイツのあだ名、ブリーフマン田中からおもらし君に変わりましたから、よろしく」
「は、はぁ、分かりました」
「で、何か? まさか、またしても山本圭一が消えたとか」
「いえ、山本は相変わらずです。ブツブツ言いながらも食事は平らげました。それより、阪田さんがいないんです」
「阪田? 古美術商の阪田万吉さんですか」
「ええ。お部屋にコーヒーをお持ちしたんですが、お姿が見えなくて。あちこち探したんですが……」
嫌な予感がした。
(何しろ、そろそろ
>>400 スレに到達するのだから…)
379 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 13:52:14 ID:8Nc5CUsM
その時、自室から白鳥が出てきた。 白鳥「阪田さんなら、今さっき、外にいたわ」 田中「こんな時間に?もう9時過ぎですよ。外は真っ暗だし、雨も風もひどいのに」 白鳥「…私は部屋の窓から見ただけよ。ひどく慌てたような様子で、走って林の方に行ったわ」 そう話す白鳥の髪の毛はほんの少し湿っているようだった。 田中「阪田さんは何しに外に行ったんですかね?殺人鬼が外をうろついてるかもしれないのに。何かあったんですかね?」 僕は銀田一先生に意見を求めた。 (夕食後みんな自室に戻って…。 今は、田中・銀田一・竜岡・刈谷はロビーにいるということでいいんですかね?読解力なくてorz)
380 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 16:46:30 ID:jmRc4bS7
白鳥「それにしてもおトイレの方、どうしましょう?あのままですか?」 竜「一応現場維持のためには必要なことなので」 銀「あの血まみれのトイレの状況からして守屋はあそこで首をはねられたんだな。ただトイレが殺された現場とは限らん。直接的な守屋の死因が決め手だが、竜岡さん、遺体の検分はどうでした?」
381 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 16:56:35 ID:5db8p0xs
「検死なら、御手洗医師にお願いしましたよ」 「そうですか……おい、おもらし君。御手洗さんを呼んでこい。呼びに行く途中にチビるなよ」 「チ、チビったりしませんよ! それからおもらし君はやめて下さい」 「うるさいな。早く行け、ブリーフマン田中おもらし君」 「ぐわ〜ん」
382 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 17:22:24 ID:1xLrnaA4
さてどうしたものか。僕のくだらないギャグが元で、御手洗は僕のことを、名前を呼ばれるのも嫌なくらい嫌っている。 呼びに行って、ついでにきちんと謝るべきだろうか。 「・・・でも、また怒鳴られると怖いしなぁ。」 御手洗の部屋の前まで来て、かれこれ小一時間も悩んでしまった。 僕はついに決心を固め、ドアーをノックした。 「・・・?返事が無い・・・」 そのとき、御手洗の姿は納屋にあった。
383 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 17:55:40 ID:yFomzbmY
ここでのキャラ崩壊が次スレでの「田中、銀田一」の不登場の原因とも言える
384 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 18:22:25 ID:6k2GU/up
…ふと、恐ろしい予感が頭をよぎる。 「ヤバイ…俺がしっかりしないと」 御手洗捜索に向かう田中。その足取りには強い決意が表れていた。
385 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 21:50:36 ID:FklJKecN
僕は納屋の方へ向かった。 誰かいるのだろう。納屋から話し声が聞こえる・・・・。 何故かとっさに戸の横に身を隠し聞き耳を立てる。 1人は御手洗のようだが、もう1人は・・・。 声が小さくてわからないが、言い争っているようだ。 御手洗「XXXXXしたのはXXXXなんだろ?他の素人どもは騙せても医者の俺の目はXXXXX。 あずみXXXXX守屋XXXX許さない!」 ガタッ!! ・・・・!!!ヤバイ! 音を立ててしまった! 僕は来た道を逃げ戻った。
386 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 22:05:27 ID:jmRc4bS7
だがこのままじゃマズいと思い、近くの茂みに身を隠した。 すると数分後に御手洗が息を切らせて納屋から出てきた。 そして屋敷への道を戻っていった。 ともかく気を取り直して御手洗を追う。 検死の結果を聞かねば!
387 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 22:13:41 ID:+Z/krHZS
その時、暗闇から桐生が飛び出して僕の行く手を遮った!御手洗を見失ってしまったぞ!
388 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 23:12:53 ID:UDLhhaCU
桐生はオレンジ色の女性下着を見せて言った。 「白鳥のパンティーだ。買わんかね?」 桐生の値段設定は強気だった。僕は泣く泣くそれを受け入れた。 獲物をゲットして自分のポケットにしまった。 さあ、屋敷へと帰ろう。 僕はここへ来た理由をすっかり忘れ早足で戻った。
389 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 23:21:53 ID:srmc43a5
屋敷に着くと、ロビーには綿貫さんがいた。 田中「御手洗さんは?部屋ですか?」 綿貫「お前には教えない」
390 :
名無しのオプ :2007/03/22(木) 23:28:41 ID:NuOVc+Zc
「御手洗くんは風呂やで」 とバスローブ姿の六車弁護士が言った。 「ところで綿貫のねえちゃん、ワシのチンポコ見るか?ワシ、ノーパンやで。 なんか盗まれたんや、ワシのオレンジ色のブリーフ」
391 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 00:22:15 ID:rChmvWN7
(オレンジ…) 田中「ち、ちっくしょう!!!ぶっ殺してやる!!!!」 僕は屋敷を飛び出した。 つい先程、桐生と出会った場所へと向かう。 まだあの場所にいるとは限らないが、いてもたってもいられなかったのだ。 六車「なんやあいつ。物騒なこと言うなぁ」 綿貫「すごい形相でしたね。本当に人を殺しかねないような…」 二人は、田中の突然の行動にわけがわからず、ただ立ち尽くしていた…
392 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 00:57:44 ID:atJdDm1r
僕は無我夢中で暴風雨の中を走った。今までの鬱憤を発散するがごとく全力で走ると 興奮していた気持ちも少しクールダウンしてきた。 さきほどの場所にたどり着いたが、当然ながら桐生の姿はなかった。 他を捜そうと思い身をひるがえした僕の足に何かが触れた。
393 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 01:16:23 ID:vVqoHTX3
手に取ってみた。 田中(……ウロコ……………?)
394 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 01:41:21 ID:roAsfMFY
同刻。
銀田一と竜岡は、第一・第二の殺人の情況を整理していた。
銀田一の部屋の前には『海響館連続殺人事件捜査本部』の張り紙。
銀「第一のあずみさん殺しは遺産目当てと取れなくも無いが、守屋さんを殺してメリットの有る奴なんているのかね?」
竜「どうもコイツら、何か裏がありそうなんだよな。そもそも招待状だってワープロ打ちだろう?関原本人が差し出したものか怪しい。普通はサインの一つも入れるもんだ。」
銀「つまり、何者かが、最初から殺人の舞台にするつもりで皆を集めた可能性があるわけか。関原の死自体も怪しいかも知れんな。」
ふいに綿貫が入ってくる。
綿「関原の死因は脳溢血ですよ。御手洗医師が確認しています。今回のパーティについては、招待状と指示書が『死後裁きにあう』と書かれた金庫に入っていました。」
竜「ふーん・・・まあいい。じゃああれだ、見立て殺人のセンはどうだい?」
銀「人魚伝説、か。そういえばこの海響館には別名があるんですってね。」
綿「ええ、使用人の間では、『怪響館』とか『怪奇洋館』と呼ばれていました。
風の強い日になると、何処からとも無く、人の泣き声のような音がするのです。
専門家の先生に見てもらったところ、この島と、隣の小島の間を抜ける風の音が共鳴するらしいのですが・・・」
銀「そういえば初日に、田中が桐生と人魚の話をしていたな・・・」
銀はやおら立ち上がり、田中の荷物をあさり始めた。ノートだ。「事件簿」と書いてある。
銀「お、エライエライ、ちゃんと書き込んでるな。
>>39 ふむ・・・
>>68-72 ふむふむ・・・」
竜「何か分かったか?」
銀「だめだな。手がかりが断片的すぎる。このバラバラの点をつなぐ、線が必要だ。」
綿貫が時計を指す。
綿「そろそろ・・・犯人が予告した、第三の犯行時刻、23時ですわ。」
395 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 02:19:15 ID:hSSEgMLI
僕はウロコを手にした瞬間、全ての謎が解けた。 人魚とは、女ひでりだった船員のまぼろしが生んだ見間違いで、 その正体とは、ジュゴンという動物であるという。 つまり、白鳥の下着が欲しければ人から買うのではなく、自分で 手に入れろ、ということだ。 僕は屋敷の方へ暴風雨の中を走った。
396 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 02:32:29 ID:AW6JiTVT
夜の早い六車が、そろそろ寝ようかと思っていた時、天の声が聞こえた。 「銀田一の部屋へ行って事件捜査本部の会議へ参加せよ」 全国のセクハラ、偽鶴光ファンの念力が伝わった瞬間であった。 天の声は、取りあえず銀田一と一緒にいれば生き延びられる、と伝えていた。 六車は銀田一の部屋へ行き、退屈な銀田一と竜岡の話を聞いていた。 「人魚伝説ってアホちゃうか」 実務肌の六車からすると、こんな伝説にこだわってる銀田一と竜岡が間抜けに 見えてしょうがなかった。
397 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 05:22:34 ID:3iY0soE7
銀田一「て、言うかパンツくらいはいてくださいよ六車さん セクハラで訴えるぞ。」 六車「それがパンツが行方不明ないや(汗)」 竜岡「そんなことよりもうこんな時間か・・・・ おい銀田一くん腹減らないか?」 六車「ほんなら綿貫さんに頼んでなんか作ってもらおうか?」 銀田一「僕が頼んで来ますよ。 少年が居ないのも気になる・・・・ 犯人に襲われてなければいいが・・・・ それとついでに代わりのパンツも持って来ますよ。」 銀田一は部屋を出て綿貫を捜しに行った
398 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 09:10:17 ID:n6TbKXts
部屋に残された僕は、六車に話しかけた。 「あの、好きな便器の形って、何かあります?」 「へっ? 便器?」 「ええ」 「そ、そうやなぁ……あの、完全なO型じゃなくて、Uみたいな形の、正面が切れている形の便器の、蓋か? あの形は好きやな」 「あ、そうですか」 会話を試みたが、六車は「好きな便器は何」ネタには乗ってこなかった。 「じ、じゃあ、好きなウンコの形は……?」 「ウンコの話なんかしてんじゃねぇよおもらし君。聞きました綿貫さん、コイツ人間のクズですよね」 銀田一が、綿貫秘書を連れて戻ってきた。手には、六車のものと思しきドラえもんのプリント入りトランクスを持っている。 もしかしたら、プリント入り下着の話が合うかも知れない……
399 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 09:27:01 ID:Y/krSvWC
銀田一はふと窓の外を見た。何と火だるまになった↓
400 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 09:33:49 ID:5Rmn9zZ5
人影が見えた! 炎に包まれ、もがき苦しんでいるようだ。 銀田一「た、大変だ!!」 部屋を飛び出した。 続いて僕らも窓の外の異変に気づき、銀田一さんの後を追った。 23時だった。
401 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 13:20:23 ID:3iY0soE7
猫(
>>398 >>400 僕は部屋に居ない)
僕は外にいる
銀田一と一緒に居るのは竜岡と六車
>>397 で銀が僕は居ないて言ってるのに
>>398 の書き出しが部屋に残された僕ってどういう意味?
それとも、僕とはもう田中を指さないのか?
何かもう意味わからん(汗)
402 :
398 :2007/03/23(金) 13:43:23 ID:0SZ5jgfP
(
>>401 スマソ、てっきり田中は室内にいると思ってた。ウロコを拾った後、銀田一らと合流したって理解で頼むわ)
403 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 14:39:48 ID:2p3MLwwx
404 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 14:44:15 ID:3iY0soE7
405 :
400 :2007/03/23(金) 15:14:23 ID:TumP4NRQ
(すみません、私も田中は銀田一たちと一緒にいるという設定のまま続きを書いてしまいました。 …ていうか第三の犠牲者は!?)
406 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 16:04:32 ID:3iY0soE7
そとに出て見ると黒こげになった死体があった
この体格から考えれば・・・・
田中「刈谷さん・・・・」
>>405 ごめんなさいスルーされてイライラして周りが見えずgobakuしましたOTL
>>1 無視して
>>401 書き込みして本当にごめんなさいm(__)m
407 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 17:03:23 ID:abKqkmj2
猫(はいはい 馬鹿の401のせいでこのスレッドgdgd。ユークリッドが出てきた時点で ちょっとおかしかったんだ)
408 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 17:21:56 ID:roAsfMFY
田中「おお・・・なんてことだ、我々の食事等の世話をしてくれる人が居なくなってしまった。
いやいやそんなことより、あずみさん、守屋さん、そして刈谷さんか。関原家の人間ばかりが殺されている。
これは怪しいな・・・」
銀田一「やはり、御手洗さんの部屋に置かれたメモ
>>365 は我々をひきつけるための罠だったか」
竜岡「・・・銀お前ひどい奴だな・・・本人不安がってたんだから付いててやれば良かったのに」
409 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 17:55:10 ID:vVqoHTX3
ヘビ(>407まあまあ、本人が謝ってるんだし、あんまり拘らなくても(^_^;)) 銀「うおぉ、ヘビじゃ!」 銀は道端にいたヘビに驚いている。 田中「とりあえず皆さんの所在を確認するためにいったん、屋敷に戻りましょう」
410 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 18:28:46 ID:K1nkZlZJ
田中「みなさんも確認して気を付けてくださいね!」 銀「なにを?」 田中「いや、暗いですから、足元を…」 "生存者"全員が、食堂に集まると、田中が口を開いた。 田中「さて、皆さんお集まりですね?」 綿貫「これから全員の今夜の足取りを確認したいと思います!」 銀「なんか急に二人で仕切り出したな」 竜「まあ、黙ってお手並み拝見と行こうぜ」
411 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 18:30:06 ID:0SZ5jgfP
「俺に命令するなおもらし田中!」 「お、おもらし田中はやめて下さいよ! ブリーフマン田中ならまだしも、おもらし君でも嫌なのにおもらし田中だなんて! まるで僕が毎日チビってるみたいじゃないですか!」 「少なくともお前、昨日はチビったよな」 「今日はチビってません!」 「そこまで言うのなら田の字、お前は刈谷さんの死体を見張っていろ」 「エッ……」 「チビるなよ。行きましょう、竜岡さん」 銀田一と竜岡は、僕に反論の隙も与えずスタコラサッサと屋敷へ向かった。 結局、僕は刈谷直祐の焼死体を前に、やはりチビってしまった。ウルトラマンに続き、仮面ライダーの顔にもシミができた。
412 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 18:35:49 ID:F6NA55Hl
全員とりあえず屋敷のダイニングに戻った。 刈谷さんが居なくなってなんだか部屋が寂しくなってしまった。 綿貫は号泣している。白鳥は挙動不審になり汗を流している。 女性たちがこんな調子だと言うのに御手洗は 「伯父さん!こんなときどうすればいいのぉ?」等と言っている。 僕は言ってやった 「死ね!」と。その一言に御手洗は激怒したらしい。 僕に右フックを食らわせた。しかし御手洗の華奢な体から放たれたパンチは少し痒かっただけで 痛くは無かった。 そんな僕たちのコントが終わったのを見計らって銀田一が 「さて、この死体の主は刈谷さんで間違いないでしょう、良く見たら心臓付近に細い穴が開いています 恐らく何かで刺されたんでしょう。しかし我々はもがき苦しむ仏を見ている。 これは犯人が心臓を刺す事に失敗した事を示します。しかし何故犯人は彼に火をつける必要があったのでしょうか? それは簡単です、犯人にとって不都合なものを彼は所持していた。しかし彼はそれが何処にあるのか言わなかった おそらく『私が今持っている』とだけ言ったのでしょう。そこで犯人は彼を殺し、物を奪う事にしたのです。しかし 犯人は刺した後念入りに彼の服を探ったが何も見つからなかった、だから犯人は焦った、そんな時に彼が息を吹き返した からストーブ用の灯油か何かをぶっ掛けた。そして火を付けたんだ。」 御手洗「その犯人にとって、ふ、不都合なものとは?」 銀田一「フフフ、犯人は焦ったでしょうね。なぜならそれを所持していたのは私なんですから。」
413 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 18:43:50 ID:K1nkZlZJ
アーティ「ニャ〜orz (言ってるそばから大混乱ニャ)」
414 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 19:16:50 ID:0SZ5jgfP
「あのぅ、銀さん」
「うるさいな。今松本清張の小説に出てくる刑事になりきって報告してるんだから黙ってろよ。
それでですね皆さん、その私が持っていた重大なものというのは」
「銀さん」
「黙らんかいゴルァァァァ! テメーは部屋でブリーフ仮面ごっこでもしてろ!」
「ブ、ブリーフ仮面? 何ですかそれ」
「知るか!」
「そんなことより銀さん、さっきから阪田万吉さんの姿が見えないんですよ」
「そんな下らないことでいちいち俺を……ああっ?」
そう、
>>378 で刈谷が言っていたが、阪田万吉の姿が見えないのである。沈着冷静な銀田一がこの時ばかりは焦り始めた。
「ま、まさか、関原あずみ、守屋ジョバーン、刈谷直祐に続いて、阪田まで殺されるんじゃ……いかん、俺の探偵生命に傷がつく!」
「大丈夫ですよ。金田一耕助なんか「八つ墓村」の事件で八十八人も死人出したのにお咎めなしだったじゃないですか」
「この名探偵・銀田一コースケを日本一防御率の悪いボンクラのヘッポコ探偵と同列に論じる気かキサマァァァ! ブッ殺すぞォォォォォ!」
さすがに連続殺人を未然に防げないことに苛立っているのか、銀田一は必要以上に巻き舌になり、おまけにキレやすくなった。
「と、とにかく、皆で手分けして……いや、それじゃまた事件が起こるかもしれないし……よ、よし、ブリーフマン田中、じゃないおもらし田中、
お前、竜岡刑事と一緒に阪田を探せ。俺はここに全員を集めて、これ以上事件が起こらないように見張っている。竜岡刑事、お願いします」
竜岡兵太刑事は頷き、
「よし行くぞおもらし!」
ついに、僕は「田中」という名前すら呼んでもらえなくなったのだった……
415 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 20:22:19 ID:UXHRahoG
銀さんに言われるがままに、僕らはとりあえず屋敷の中から捜索を 開始したのだが、そこに阪田の姿を見つける事は出来なかった。 「あとは外だな」 (言われなくてもっ…!) 僕は反抗心から竜岡警部よりも早く外に出ようと競歩で玄関へとむかい、扉に手をかけた。 その時、ふとした疑問が脳裏に浮かび、そのまま口をついて出た。 「竜岡さん」 「どうした、おもらし刑事!」 (コイツ…!) 僕は沸き上がる殺意を抑え、話を続けた。 「屋敷の中でストーブらしいモノ見掛けました?」
416 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 20:28:29 ID:roAsfMFY
竜岡「いや・・・アレは灯油じゃねぇ。燃え方からいって、草刈り機とかに使うガソリンだろうな。 この伊豆の暖かい島だ。屋敷の中でストーブというと、あずみの部屋にあった薪ストーブだけだな。 ダイニングの暖炉も作りは本格的だが火を入れた形跡は無い。」
417 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 21:29:26 ID:UXHRahoG
「ガソリン…」 玄関から外に出ると、吹き付ける雨風が火照った僕の頭を冷やしてくれた。 徐々に神経が冴えてくるのを感じる。前の事件の時の様に。 そうだ…竜岡警部の助手という手があった! 内容は勿論トラベルミステリー。 僕(通称:鶴さん)と共に時刻表片手に犯人のアリバイ崩しだけを考える……イケる。 じゃねぇ! 「十津…竜岡警部、先に納屋に行ってみませんか?」
418 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 21:44:16 ID:EB+wCrya
>>416 の竜岡の話を聞きながら、銀田一はマイルドセブンに火をつけ
思考をめぐらせた。
(竜岡の言うことはもっともだ・・・。灯油とガソリンでは引火性が異なる。
むろんガソリンの方が引火性は上・・。ガソリンはどこにあった?)
銀田一「綿貫さん、ガソリンはどこに?」
綿貫「ガソリンは守屋の管理で納屋にあったはずですが・・・。」
(納屋のガソリンを使ったか。ならば納屋に近づいた人間・・・・。
田中君は納屋で御手洗と]の会話を盗み聞いている。
・・・・!!
ここは定石どおり、御手洗に聞き込みをしてみるか。)
※一方、417にてパートナーである田中は竜岡と納屋の現況に向かう
419 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 22:21:36 ID:VWyguMAS
銀田一「御手洗医師!」 御手洗「あ、はい。なんですか?」 銀田一「実は、田中君から報告があったのですが、御手洗医師が刈谷さんの焼死の直前、 何者かと納屋にて口論していたと聞きまして」 御手洗「な、きっ、君達っ。どうしてそれをっ」 銀田一「私の助手はあれでなかなか優秀でして(今、田の字いないから誉めといてやるか) さあ、事件に関することは全部、話してもらいたいものですな。田中君は、 会話の内容から判断して、相手は犯人(人魚姫)かもしれないとまで言っていましたが」 驚く御手洗。しかし、観念したように上を見て 御手洗「今まで黙っていてすまなかった」 銀田一「それでは」 御手洗「いや、君達の期待通りとはいかない。僕が納屋で会っていたのは、実は刈谷さんなんだ」
420 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 22:35:50 ID:F6NA55Hl
銀田一「じゃぁ貴方が犯人なのか。」 御手洗「違う。実は刈谷さんは私の従兄弟なんだよ。」 銀田一「従兄弟????」 御手洗「ええ、潔伯父さんの息子なんだ。伯父が石岡と言う男に出会う数年前に 新宿で出会ったスナックの女との間に出来た子なんだ、刈谷は・・・」 銀田一「潔・・・それはあの有名な探偵の?」 御手洗「ええ、そうです。そして言いにくいのですが。そのスナックの名前が『スナック白鳥』なんです。」 銀田一「なるほど、貴方は白鳥さんが刈谷さんのお母さんとなんだかんだ関係があると睨んでるんですね」 御手洗「そうです、刈谷さんは12歳の時に母親に捨てられたんです、その時関原さんの出会ったんです。」 銀田一「だから白鳥さんが呼ばれたのか?」
421 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 22:45:28 ID:Y/krSvWC
銀田一(故関原と刈谷、御手洗、そして白鳥・・。やはり宿泊客同士は無関係じゃない!)
422 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 22:52:08 ID:VWyguMAS
「君達にまだ、守屋さんの検死報告を伝えてなかったね。守屋さんは正面から何か鈍器のようなもの で殴られ、昏倒した後に首を絞められて殺されたようだ。首は胴体から放されていたが、調べると頸部に 細い紐で絞められた線条痕が認められたよ」 「ほうほう。つまり守屋さんの直接の死因は、頸部圧迫による窒息死で切断による死ではないわけですな。 守屋さんは絞殺後に首を切られた……」と銀田一 「ああ。不幸中の幸いだ。遺体の検分後に俺はふと思った。守屋は正面から殴られている。俺がいうのも なんだが、守屋はかなりしたたかな人間だ。めったに人に隙を見せない。そんな人間が正面から易々と 殴打されるということは……」 「かなり親しい人間の犯行だと?」と、綿貫。 「うん。まず俺の頭に一番に浮かんだのは、俺の従兄弟、刈谷だった。死んだあずみさんを外せば、守屋さんと 最も親しいし、付き合いも長い。俺は奴を納屋に呼び出した」 「なぜ、あなたがそこまで犯人逮捕を願うのです?」と銀田一 「あずみさんのためだよ……」 と、御手洗は小さく呟く。一同にすべて了解したという空気が流れた。 「それで、どうだったんです?つまり……刈谷さんの反応は、」と、白鳥が言う。 「別に確信があってのことじゃなかった。『君が犯人じゃないのか?俺は医者だ!誤魔化せないぞ! 今ならまだ間に合う。俺達は従兄弟じゃないか?』俺はそう刈谷に言った。あたまは張ったり、 尻は泣き落としだ。詰まらん手だとは思うがね。もし、刈谷が犯人ならなにかしら反応があるはずだ。 そうしたら、竜岡さんに報告して逮捕してもらえばいい、そう思ってた。 そういう意味じゃ俺は悪い従兄弟かもな……」 御手洗が自嘲するように言った。 「実は今だから言うが俺は容疑者全員に同じ手ではったりをかけようと思っていた。刈谷さんが駄目なら次は綿貫さん。そんな感じだった」 「いやにもったいぶるやないですか。それで刈谷さんの反応はどないだったんです?」 六車が焦れたように、御手洗をせっついた。
423 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 22:57:22 ID:vVqoHTX3
銀「いや、白鳥さんでは年齢的に釣り合わない。おそらく彼女の母親でしょう。確か親子二代で店をやってるばずでしたから」
424 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 22:57:42 ID:Y/krSvWC
猫アーティ(銀がちゃんと推理してて、久々にいい感じの流れだニャー。)
425 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 23:08:30 ID:F6NA55Hl
御手洗「銀田一さん!いきなり何わかりきったことを!、 話を続けましょう、刈谷は『やっていない』と言うだけでした。 しかし私はそんな彼の言葉は信じませんでした。だから攻め続けたんです すると彼は言いました 『私は絶対にやってはいない、信じてくれ虚子!実は私・・・・見たんだ』と 私はいったい何を見たんだ、と聞きました、けれども彼は 『いや、やはり言わないほうが…いずれ解る』と言ってダッシュで帰ってしまったのです」 銀田一「ふむ、やはり彼はなんだかんだで犯人の秘密を握っていたのですな」 御手洗「そのようです、ところで私は殺されるのでしょうか?」 銀田一「ああ、あの脅迫状の件もありますしね、おい田中!」 久しぶりに名前で呼んでもらった。銀田一も普通モードに入ったようだ。 銀田一「御手洗さんを部屋にお連れして、もっと詳しく話しを聞いてやれ」 そう言った銀田一の目は真剣そのものだった。彼は何だかたくましかった。 僕は「はい」としっかり答え、御手洗をつれて彼の部屋へ向かった。
426 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 23:12:36 ID:vVqoHTX3
御手洗は田中に任せて今度は六車の尋問に移る銀。 「そういや、事件が起きてから尋問っぽいのはあんまりなかったからな。あんたも弁護士という立場上、関原家にいろいろ通じてるばずだ。そこらへんも踏まえて、事件の時の何してたか説明してもらおうか?」
427 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 23:23:36 ID:K1nkZlZJ
猫アーティ「ニャーゴ(もう一度いうが、みんな前のレス良く読もうぜ。 人物が瞬間移動しすぎニャ。 あと書き込み前にリロードな。)」
428 :
名無しのオプ :2007/03/23(金) 23:39:22 ID:roAsfMFY
そのころ、納屋の竜岡は。
>>416-418 竜「あれ?田中のボウヤは何処いっちまったんだ?またおもらしして逃亡か?まあいい。一人で検分するか。」
芝刈り機に草刈り機・・・チェンソーもあるな。どれもエンジン式だ。とするとこのこのあたりに・・・
あった。赤色の金属製ガソリン携行容器。ポリタンクじゃなくてちゃんと携行缶に入れてるとは感心感心。
どうやら刈谷を焼いたのはこのガソリンで間違いないだろう。
壁面には数々の農具が掛けられ、整然と太い薪の束がつまれている。しかし酷くホコリをかぶっているな。
どうやらこの薪を少しずつ鉈で細く割って、特に寒い時期だけ
あずみの部屋(現在白鳥が泊まってる部屋)の薪ストーブで使ってたようだな。
竜「む、このホコリ跡は・・・?」
斧の形だ。どうやらここには長年使用されていない斧が置かれていたらしい。
竜「誰かが斧を持ち出したのか・・・何のために?」
竜岡は胸騒ぎを感じながら、捜査本部へと引き返した。
429 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 00:24:15 ID:/ZIJXK48
ここで当事者の一人である竜岡兵太について補完しておこう。 彼もまた、関原あずみに対し因縁浅からぬものを持っている人物なのである。 彼の関原あずみとの出会いは10年前に遡る。 その頃竜岡は水上課でなく刑事課に所属していた。 体力もあり、頭も切れ、愛想は無いが粘り強く事件に食らいついては本星をあげてくる竜岡は、 課内でも信頼が厚く、ゆくゆくは刑事部長かと噂されるような将来有望な刑事であった。 そんな彼が始めてぶつかった壁、それこそが関原家の長子――関原俊一、関原アンジェリーナ夫妻の 変死事件だったのである。
430 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 00:40:39 ID:xIAVovXr
巻貝「…(ゴメン、俺勝手に警部とか言ってた。今気付いた。ゴメンね)」
431 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 00:51:57 ID:KkgnOHpg
六車は銀田一をせせら笑った。 「事件の時の何してたかって? 捜査本部と称するアンタの部屋にいたよ。 人魚がどうしたこうしたって、人魚の話をアンタらしてなかったっけ? ワシは人魚は好かん。大事なものがついとらんからな。デヘヘヘヘ」
432 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 01:01:13 ID:3LOQVCzQ
山本は明日がプロ野球の開幕だと思うと胸がワクワクしてきた。 あずみの部屋から持ち出した斧を振り回した。 自分も今日から開幕だ。 まず最初に、恨み重なる竜岡の頭を吹っ飛ばしてやる、と思った。
433 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 01:11:54 ID:HdKeVh46
作戦成功だ! 僕は、殺人事件でみんなが騒然している隙を付いて白鳥の部屋に忍び込んだ。 白鳥の洗濯物を探してカバンの中を調べていた。 すると中から汚れた下着、じゃなくて汚れた手袋を見つけた。 一体、何のためなのだろう? まさか、指紋をつけたくない事をした・・・・
434 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 01:22:46 ID:/ZIJXK48
田中は事件解決に向け、確実な一歩を踏み出し、山本は斧を片手に仇敵、竜岡を待つ! 嵐に見舞われた孤島は、予断を許さない状況にある。 しかし、今は更に竜岡の来歴について補完することとしよう。 別荘での夫妻の不審な死。現場に足を運んだ竜岡はまず臭いと感じた。それは、長年の経験からくる一種の刑事の勘といっても良かった。 担架に乗せられた関原俊一の遺体にとりすがり大声で泣いている少女がいた。関原あずみ――小学生だった。 竜岡は近づく。あずみは怯えたように彼を見上げた。 「お兄さんの無念は俺が晴らしてやる!だから泣くな!!」 あずみは最初、驚いたように竜岡の顔を見つめていたが、やがて唇を強く噛み、鼻を一回大きく啜り上げると、 うんうんと何度も肯いた。竜岡はにっかと笑った。 憑かれたように捜査を進める竜岡に、捜査打ち切りと知らせが届いた。上からの命令――竜岡は上に逆らった。 有力者である関原俊太郎を巡る権力の権謀術数には竜岡は興味なかった。ただあずみとの約束を果たしたかった。 一人で集めた捜査資料――天井に届くまでになった。真実に近づきつつあるとの手ごたえ――資料をひとつ積み上げるごとに感じていた。 不眠不休の日々に時おり、あずみの顔を思い出すことがあった。彼女の顔を思い出すとぼろ雑巾のように疲弊した体にも、不思議と力が湧いてくるのだった。 捜査も最終段階に進もうというそんな時期――竜岡は上司に呼び出された。刑事課から水上課への移動命令。 竜岡は上司を殴った。もう刑事課へは戻れないだろう。出世の道も閉ざされた。
435 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 02:00:11 ID:uuSESTdo
モリアーティー(BGMには中島みゆきを起用しよう)
436 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 11:32:15 ID:PafwuhYS
銀田一「六車さん、あなた、本当の人魚伝説をご存知なんでしょう?」
437 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 11:48:43 ID:gx2FF9JD
「本当の?くだらない。そもそも人魚なんているわけないだろう」六車は吐き捨てるように言った。
438 :
414 :2007/03/24(土) 12:48:11 ID:aGRffwx2
海響館の天井裏にいるゴキブリ(
>>430 気づきましたか。ヨカタ。実は竜岡兵太刑事を登場させたの俺なんだよねw)
「それになぁ、ワテは人魚なんぞに興味ないんや。足が二本生えてる女の、足と足の間が特に好きなんや」
(この鶴光の劣化コピー版みたいな変態オヤジは…)
銀田一は心の中で六車を罵った。
その頃竜岡刑事と僕は、何故かまたも自由の身になった山本に出くわした。
「竜岡あああ! 死ねえええ!」
しかも、またしても斧を持っている。余程斧と援助交際が好きな男なのだろう。
竜岡は肉眼では見えないような超高速で腰のホルスターから拳銃を引き抜き、今度こそ実弾を乱射した。効果音(ババババババ!)
僕は驚くべき光景を目にした。山本のかぶっている野球帽、持っている斧、履いている二足の靴、全て山本から離れていた。
そう竜岡刑事は山本を傷つけることなく斧と、ついでに野球帽と靴だけを吹っ飛ばしたのだ。素晴らしい射撃の腕の持ち主だ!
呆気なく武器を失った山本は、「ひぇぇぇ〜ごめんなさぁぁいぃぃぃ〜H本監督ぅぅぅ〜また球団に入れて下さぁぁぁいぃぃぃ〜」とか
ワケの分からないことを言い始めた。間もなく、山本は竜岡刑事の手で納屋に放り込まれ、柱に縛り付けられた揚げ句、
南京錠で入口を施錠された。何故か、南京錠は竜岡がいつも持ち歩いているものらしい。
439 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 19:40:04 ID:ahrLhXcI
六車は問い詰める探偵"銀田一"を睨みつけたまま考えをめぐらす・・・・。 六車 (少なくとも探偵はこの六車に対して疑いを持ち始めている・・・。 ただのカスかと思っていたが、なるほどあの「ペンション事件」を 解決しただけのことはある・・・・・。 面白いよ・・・・・。 でも最後に笑うのは探偵でも刑事でもない。この私だ! まずは僕から探偵の目をそらさせるか・・・。) 六車「銀田一さん、そんなことより失踪した阪田が気にならないか? こういう場合、拘束されている山本や失踪している阪田を まず疑うのがセオリーじゃないかね?」 一同(銀田一を除く)は六車の言葉に納得してうなずいている・・・・。
440 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 22:07:51 ID:x73JMBlf
六車(フフ、この程度で欺けるとは、素人探偵なんてチョロいもんだな。 それに、もう一人、第二の殺人以降一度も姿を見せない人物が居ることも、皆気づいていないようだ。) 捜査本部のドアが開き、竜岡が滑り込んでくる。 銀「遅かったじゃねーか。納屋はどうだった?」 竜「ガソリンは納屋にあったぜ。その後チィーと山チャンに襲われてな」 銀「ふーん。やっぱりさっきの銃声はそうだったか。」 竜「とりあえず納屋にブチこんでカギかけて来た。 その後館内でゴキブリを見かけたんで始末してやったぜ。それにしてもおかしいねェ・・・」 竜岡は左手を懐に突っ込む。再びジャケットの身頃から出てきた左手には、コルト・ガバメントが握られていた。 そのまま左腕が正面に伸びる。照準の先に居るのは六車だ。 空いた右手で胸ポケットのタバコを一本つまむと、口に咥えながら一言。 竜「・・・一体誰が山本を放ったのだろうな?六車さん・・・」 六「な、何を証拠に・・・!」 竜岡はそのまま左手を口元へやると、エコーの先端に火を点した。 カチッ、シュゴ・・・ 田中「二挺流かと思ったら、片方は銃型ライターかよ!!」 竜岡は、三村流のツッコミを聞き流しながら、右ポケットの物体の感触を確かめていた。 竜(この弁護士バッジが何処に落ちてたかを知っても、大口が叩けるかな・・・?まあ、今は泳がしておく方がいいだろう。) 竜岡のくゆらす紫煙と、田中の股間の染みから立ち上る湯気が、不思議なシンクロを見せていた。
441 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 22:09:06 ID:9dvxxyzT
綿貫「では、みなさん何組かにわかれて阪田さんを捜しませんか?」
442 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 22:21:48 ID:qvQsXKqB
銀「いやぁ、かおるチャン、そうしたいのはヤマヤマだが、明日にしないか? もう真夜中だよ。丑三つ刻。外真っ暗だし。」
443 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 22:35:50 ID:9xhWZAZB
猫アーティ「ギギギギ(しばらくぶりに来たら何故か銀田一の頭が冴えてるじぇねーかw)」
444 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 22:36:53 ID:ALvtQaNg
ユークリッドが南京錠を開けると、柱に縛り付けられた山本を発見した。 「イスラムの奴らにやられたな」 山本を助けると、キャンプまで連れて行き休養を取らせた。 山本は強襲班に入れよう。 明日は決戦の予感がする。 ユークリッドの血は騒いだ。
445 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 22:40:43 ID:ahrLhXcI
猫アーティ「フンハッ(はーい、皆さん。
>>444 はスルーでよろしく)」
446 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 22:50:43 ID:IcNM8Uao
「六車、てめえが一番怪しいんだよ。このうすらハゲ!」 僕は何時になく強気だった。 「銀さん、竜の字、ちょいと痛い思いしてもらって吐いてもらおうかねぇ」 六車の胸を小突きながら、拷問の許可を求めた。 僕の強気の原因は下着。実は白鳥のパンティを穿いているのだ。 この締めつけられる感じがたまらん。癖になりそうだ。
447 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 23:28:46 ID:3LGbTmIZ
とりあえず、この夜はお開きにして寝る事になった。 六車は心の中で激怒していた。 「あのアホども、ワシを犯人扱いにしおって。 では、肝心のお宝が見つかったら、発見者を認定して遺産贈与の手続き代行は 誰がやるっちゅうねん。まさにグダグダや! あの自称スーパー刑事の竜岡が「本職は弁護士でした、テヘ」ちゅうオチかいな。 大体、あの3バカどもの内、正式な警察官は一人でもいるんかいな」 六車は決心した。 「やられる前にやる、ちゅうことや」
448 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 23:40:38 ID:x73JMBlf
皆が寝静まった頃、銀田一と竜岡は納屋へと向かった。 御手洗医師に「処方」してもらった睡眠薬を投与した後、山本を本館二階の階段前ロビーに移送。手錠、足錠をそれぞれ二重に着け、 石でできた二枚貝のオブジェの台座に、納屋から持ち出した頑丈な鎖と、竜岡の南京錠を幾つも使い厳重に固定する。 竜「ふう、これでとりあえず安心だろ。コイツが納屋にいたんじゃオチオチ寝てられん」 銀「ま、ここなら室内だしみんなの目があるし。守屋さんの首が乗ってたオブジェに固定するのもアレだが、他に適当な場所が無いしな。」 竜「それにしてもこの鎖、プリンセス・テンコーのイリュージョン並だぜ」 銀「オイオイ、不吉なコト言うなや!ここにあるのが西洋甲冑じゃなくてアイアン・メイデンとかなら良かったな。」 竜「悪趣味だなぁ。」 竜&銀「オイ、田中起きろ!君は朝までコイツを見張ってなさい。絶対眠るなよ!」 ・・・嫌がらせか。
449 :
名無しのオプ :2007/03/24(土) 23:55:56 ID:uuSESTdo
その頃すっかり影が薄くなってしまった桐生と白鳥は秘密の会合を開いていた。
450 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 00:49:42 ID:0ewn0rYz
会合というか交合だった。 夢中で絡み合う二人は、ひそかに仕掛けられたカメラには気付かなかった。 竜岡は隣の部屋でモニターを見ながら、六車、桐生、白鳥の人間像がつかめてきた ことを確信した。後は行方不明の阪田だけだ。 しかし、桐生と白鳥がこうした関係だったとは・・・・・ とりあえず、編集してDVDで永久保存だ。お宝だ。 安藤美姫は金メダルゲット、竜岡は素人お宝ものをゲットした夜は更けていった。
451 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 01:01:48 ID:Kp8GVA1g
コンコン 白鳥「綿貫さんいますか?」 ガチャ 少し扉を開ける 綿貫「何か?」 白鳥「恐くてなかなか眠れなくて 一緒に眠らせてもらえませんか? 男は信用出来なくて・・・・」 よく考えよう犯人は巨漢刈谷を殺害できる力を持ち守屋ほどの競歩の実力の持ち主ですら逃げる事を許さないのだ もしかしたら犯人はスピードとパワーを兼ね備えてるバーサーカーかもしれない女性1人なら恐くて当然だろう
452 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 01:52:47 ID:5Oiy3zXA
白鳥は、ドアから出てきた綿貫を見て少し驚く。
綿貫が猫をかかえ、それとおそろいのネコミミカチューシャをつけたネコミミモード形態
>>277 だったからだ。
しかし女は順応が早い。白鳥も直ぐに馴染んだ。
夜中の女同士のおしゃべりは・・・内容はとてもここには書けないが、ともかく大いに花を咲かせた。
東の空が白み始めるころには、綿貫が語尾に「ニャ」をつけて喋るのが白鳥にもつい移ってしまうほどだった。
そのころ山本の寝ずの番にある田中は。
田中「なんか屋敷じゅうの部屋から物音がしてるんだけど。結局みんな徹夜なんじゃないの・・・?
大分空が明るくなってきたなぁ。ふぁ〜あ。眠い。ヒマだから情報の整理でもするか。
島々に伝わる人魚伝説・・・関原埋蔵金・・・関原の死と遺言披露パーティ・・・招待客らの不可思議な人間関係
・・・息子俊太郎夫妻の不審死・・・そして娘あずみの死を皮切りにかつての使用人たちが殺されていく・・・。考えなければならない事が多い、多すぎる!一体この館には何があるんだ?」
日の出だ。島での三日目の朝があけた。
453 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 01:59:59 ID:EL4JWB9t
そして僕は気づいた。起きているにもかかわらずおもらしをしてしまった。
しかも、銀田一と竜岡刑事にそれを見られてしまった。
銀「やーいやーいもらしたもらした」
竜「プッ…その年でおもらし」
銀「お子ちゃまだなぁ、おもらし君は。早く部屋に戻ってパンツ替えてこいよヴォケクソチンカス」
田「ぐわわわ〜ん」
またしても「おもらし君」を連発された。くそぅ、この事件が解決したら絶対帰る途中に海に突き落としてやる!
(それから
>>452 、息子は俊太郎じゃなくて俊一だよ)
454 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 07:54:06 ID:AYe2qwlg
竜岡は僕のパンツを引き下ろすと、洗濯機の中に投げ込んだ。 そして、銃を素早く取り出すと3発打った。 1発目は洗濯機のボタンをかすめスイッチが入り、2発目は雉を打ち落とした。 「朝食の支度もおれたちがやるのかな?食材は手に入ったな」 フルチンの僕を後にして竜岡は立ち去った。 「田中、今日は何かが起きるぞ。気を抜くな 3発目はマムシの頭を正確に射抜いていた。
455 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 08:11:50 ID:6hksMtzl
>>451 白鳥「男は信用出来なくて・・・・」
白鳥の人間像がつかめん。451はもしかして白鳥という苗字に騙されているのか?
叶姉妹系じゃなかったのか。
>>29 白鳥は水商売の女らしく上は豊満な胸を見せ付ける様な
>>74 白鳥 麗子(しらとり・れいこ) ……… 銀座のクラブのママ。関原の愛人(?)
>>104 白鳥「あんた顧問弁護士でしょ、なんとかしなさいよ」
>>214 白鳥(この私が土を掘って宝探し? アホらしいわ。 バカたちを利用しなくちゃ
>>293 白鳥「アンタ地図持ってるんでしょ、よこしなさいよブリーフぼうや」
456 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 10:10:22 ID:SM7RsUvN
(白鳥はしたたかな女性だから演技だろう) ダイニングに行くと、白鳥と綿貫がキッチンに立ち、 朝食の用意が整っていた。なぜか二人の息がピッタリだ。 ああ、それにしても今朝もまた洞窟へ行けなかった。
457 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 10:52:13 ID:7TtF7B5Q
竜岡が戻ってきて報告した。 「波が静かになっているし、風も弱まっているな。もうすぐ天気が回復するぞ」 晴れた後は洞窟へ行く事になり、犯人の真の目的が明らかになるかもしれない。 そのときに何が起こるのだろう。 竜岡は僕に囁いた。 「あんちゃん。いいビデオがあるんだけどな。安くしておくよ」 スケベ心で同じ失敗をするもんか。僕は二度と詐欺にあわないぞ! 「お断りします。二度と僕にスケベな話は持ち込まないで下さい」 はっきりと断ってやった。
458 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 12:40:58 ID:YhJwK7eM
「君は、いいビデオと言ったらスケベDVDでも連想するのか。エロ弁護士と 同じ低俗さだな。軽蔑するよ。地球環境に関するビデオなんだよ!!」 竜岡は怒った。 「さて、朝食前に、島の周囲をジョギングするか。朝食後は国連に頼まれた 環境問題に関するレポートでも書くか。ユニセフの仕事もたまってるし、バカを 相手にしてる暇はないよ」 かなり怒らせてしまったな。
459 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 12:54:09 ID:MwA+IC+k
でも、いずれにせよ僕は地球環境のビデオなんか要らない。実を言えばエロビデオの方が見たい。
僕は若く見られるが、もう三十五歳。銀田一は三十二歳だから、年下にこき使われているのだ。
しかも、三十五歳で真性童貞、おまけに包茎気味。しかもしかも、プリント入りブリーフを愛用し、すぐおもらしをしてしまう。
今回の事件は、僕の名誉挽回のチャンスだ。もうすぐ
>>500 だ、
>>500 を過ぎたら、僕の名推理の歯車が少しずつ動き出すのだ! オーオオー!
「きゃああああ!」
突然、綿貫秘書が悲鳴を上げた。窓を指差している。
「おおおっ! あれはっ!」
竜岡が叫んだ。窓の外には、阪田万吉の姿があった。倒れていて、生きているのか死んでいるのかは分からないが…
460 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 15:18:55 ID:sM08wepm
竜岡は素早く阪田に駆け寄ると、すぐに脈を確かめた。 「まだ大丈夫かもしれない」 ためらいもなく人工呼吸を始めた。阪田の顔に血色が戻る。 竜岡は自分の黒カバンから注射器を取り出し静脈注射を行った。 「僕は医者の免許ももっているのさ。最初は医者を目指していたんだが、 一人の命を救う仕事ではなく、社会全体の病気、つまり犯罪だね、を治す仕事に 魅力を感じるようになったんだ」 綿貫秘書がうっとりと竜岡の野郎を見つめている。かっこつけやがって!
461 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 16:35:30 ID:PQGdGYPN
田は意識を取り戻した。口がパクパク動くが声が出ない。 顔は硬直していて、相当な精神的なショックを受けているようだ。 「ほぅ、なるほど。私は休日は介護施設でボランティアをしているので、口が不自由な 方の相手は慣れています。阪田さんが何を言いたいのかわかるんですよ」 再び綿貫秘書がうっとりと竜岡の野郎を見つめている。 「なにか信じられないものを見た、と言っていますね。どれ、私が退治してきましょう」 綿「私も行きます。お供をさせてください」 竜「いや、あなたを危険に近づけるわけにはいきません。私は警視庁の特別(ゴニョゴニョ ・・・僕には聞こえなかったが、まさか殺人なんて言ってない・・と思う・・・)許可証を 持っていますので、ご心配なく」 また綿貫秘書がうっとりと竜岡の野郎を見つめている。
462 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 17:13:53 ID:5Oiy3zXA
御手洗「ま、また(
>>110 )出番を奪われた・・・OTL」
田中 「マアマア、しょーがないっすよミッチャン。竜ちゃんが急に究極超人になっちゃったから。」
御手洗「五月蝿い!!僕は、君を、未だ赦していないぞ!!」
田中 「それにしても竜ちゃん、ただのハッタリなのか、これが本来の姿なのか・・・」
また綿貫秘書の頭にネコミミが生えている。
463 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 20:21:31 ID:luwgSDuB
>>459 猫アーティ
「ギギギ(一応、前スレで田中は大学中退で20歳前後の設定らしい。
銀さんは・・・・・何歳なんだ?誰か全スレから読んでる人教えて)」
464 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 20:55:10 ID:V3wGg38i
ヘビ(銀の過去編も作りたいから年齢不詳で) 御手洗「うわっヘビだ」 竜は御手洗の悲鳴を背に謎の脅威に挑む。
465 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 21:15:40 ID:eZ8Dry1Z
竜「田中、気持ちがもう35歳になってるなんて若年寄りぶりやがって。ブリーフは ガキぶってるくせに。もっと、年相応、普通の20代前半の男になれ」 といって、僕にDVDをくれた。「裏・白鳥」と書いてあった。 白鳥桜かな白鳥あきらかな?今はAVなんて見る気になれない。事件が無事に解決 したら見ることにしよう。 竜「山本のいた納屋あたりを見回ってくるよ。それに、北京への選考会レースが目前 なんで、トレーニングを休むわけにはいかないんだ」 と言って雨の中を竜岡は走っていった。陸上のオリンピック選手もやってるらしい。 綿貫「竜さま、お気をつけて」 僕はトレーニングや地球温暖化より事件解決に本腰をいれてほしいと思った。
466 :
名無しのオプ :2007/03/25(日) 22:38:50 ID:46y8DCdh
しかし良く考えてみろ。 竜は明らかに招かれざる客だ、ユー何某を追い掛けていたらしいが。 いったい何の権利があって、この場を取り仕切っているんだ? 普通に考えて一番怪しいのは奴じゃないか!あずみの殺人は不可能だが… 僕はこの意見を銀田一に伝えた。 「ウム、私も怪しいと思っていたところだ、トレーニングと称して次の犯行を練ってる可能性もある。」 銀田一はさっきまでの竜との仲など覚えていない様子だ。 「よし!奴を縛ろう!桐生さんを呼べ!皆で捕まえよう!」 数分後、竜は山本の隣の柱に縛り付けられた。
467 :
名無しのオプ :2007/03/26(月) 11:09:07 ID:KLZwdGP+
「おいおい、俺が犯人ってのは無謀だな。それに俺の特技は忍法の縄抜けの術なんでね」 そう言って、竜岡はいとも容易くロープをほどいた。銀田一はさっき竜岡を縛ったことも忘れたらしく、 「やはりあなたは捜査に必要な人材だ。おい、おもらし君。君が代わりに縛られてなさい。どうせ何の役にも立たないんだから」 「そんなぁ〜」
468 :
名無しのオプ :2007/03/26(月) 13:16:26 ID:e2FDctvs
銀「やかましいっ!お前も俺の助手なら、もっと謎への探究心を持ち、犯人解明への情熱を燃やせっ!それができなくて何がこの俺の助手だっ!」 それを聞いて僕ははっと気づかされた。銀田一は銀田一なりに僕を育てる意志はしっかり持っていてくれたんだと。 銀「それより阪田を休ませている部屋に全員集まってほしい。今までの出来事を整理し……犯人へ近づくために………」 今まで思い思いに過ごしていた面々も屋敷のホールに集まった。
469 :
名無しのオプ :2007/03/26(月) 23:45:21 ID:5rrFuklT
沈黙が続く。
470 :
名無しのオプ :2007/03/26(月) 23:58:08 ID:tej+ZSK2
そのころ2階で縛られたままの田中。 田中「銀さぁん、ほどいてくださいよぉ〜」 山本「仲良くしようぜボウヤ」 田中「冗談じゃない!誰かほどいて〜!」 田中の叫びも空しく、あたりは静まり返っている。暫くすると、人影が見えた。 竜「たすけて!ヘルプミー!」 その人は、、口の前に人差し指を当て、(静かに)のジェスチャーを送った。 謎の人物はレオタードに腰布の女性だ。顔は覆面でよく分からないが、頭にネコミミをつけている。 謎「私は、怪盗キャッツ★イヤー。関原家の遺産を狙ってたんだけど、殺人事件は管轄外なの。 とりあえず逃がしてあげるから、あなたが事件の真犯人を見つけなさい。事件が解決したら遺産はいただくわ。」 そういって、僕を縛っている紐を解くと、何処かへ消えてしまった。 とりあえず皆がいる玄関ホールへと向かう。 銀「遅ェぞ田中!もう皆集まってんだよ!(フム、縄を抜けてきたか。それくらいの芸当が出来ねばこの私の助手は勤まらんからな。及第点及第点。)」 銀さんったら自分が縛った癖にもう忘れたんだろうか。健忘症だな。 銀「さて、田中も来たし、綿貫さんもお手洗いから戻ったようですし、始めましょうかね。」
471 :
名無しのオプ :2007/03/27(火) 00:41:43 ID:3DbRdWvo
銀「まず最初に起きたあずみお嬢さん殺害事件だが…これは田中によって盗聴された殺人だった……」 田中に改めて一同の視線が突き刺さる。 「そして彼の話によると、もう一人部屋にいて彼女と会話していた人間が犯人だと言う……しかし現場にはあずみの遺体しかなかった……これを浅沼さん、あんたはどうみる?」 浅沼「前に誰かが言ってたが、みんなが集まってくる時にさも今着いたかのように見せかけたんじゃないか?田中は茫然自失だったようだし………」 浅沼はチクリと言う。再び視線が突き刺さる。 銀「部屋に抜け穴がないなら、おそらくそうだろう。だが、田中が盗聴しているのが想定外だったか、そうでないかで結論はだいぶ違ってくる」 六車「どういうこった?」 銀「つまりあずみに何らかの計略があって田中、もしくはそれに類する人物に何者かの存在、もしくは会話を聞かせるつもりだったんだ」
472 :
名無しのオプ :2007/03/27(火) 01:39:33 ID:rqRRsva4
六車「ちょい待ち。事件が起きたのは深夜やで?
田中を始め、みんなもう眠ってしまっているかも知れへんやろ」
銀「だから前もって今晩何時に来てとか何とか、そっと耳打ちすれば、
助平な田中のことだから、ギンギンになって絶対に眠らないと踏んで…」
田中は思い切り首を振った。
「め、滅相も無い。第一、僕が本当に覗きたかったのは白…(
>>94 )
いや、ゲフンゲフン…あ、でも、そう言えば!
僕は、なぜか眠れなかったんだ!(
>>90 )」
六車「ほな、何か覚醒する薬でも盛られたんか…
しかし、もともとは白鳥はんの部屋やったんやろ?(
>>112 )
白鳥はん、ホンマにあずみさんに言われたんか?
部屋を代わってくれなんて。
そうアンタが主張しているだけで、裏づけはおまへなあ」
473 :
名無しのオプ :2007/03/27(火) 09:14:04 ID:r634CBCe
白鳥「これは、あずみさんの名誉にかかわることだから、今まで黙っていたの だけれど・・・・ 実はあのとき・・・・・・・」 御手洗「やめてくれ!!!約束が違うじゃないか!!!!」
474 :
名無しのオプ :2007/03/27(火) 12:20:10 ID:GlXwsV/i
「それを聞きたいなぁ」 銀田一が何故かへらへら笑っている。御手洗の制止を無視し、 「あの藪医者、あずみさんを狙ってたのよ」 「えええッ! トイレのくせにあず……」 「チャック開いてるぞ、おもらし君。ブリーフ丸見えだ」 銀田一が余計な茶々を入れる。僕は慌てて、チャックを閉めた。白鳥が続け、 「でも、ドアを開けてみたらあたしがいたってわけ。で、何を言うかと思ったら、『この際アンタでもいい!』って 襲いかかってきたのよ。まぁ、見た目イイ男だったから一回ヤッてみたんだけど、下半身はダメだったわよ、あのフニャチン男」 「フ、フニャチン男とは何だ! これは名誉毀損だ!」 「ま、白鳥さんが言うくらいだから、ヘナチョコのチ○コ、略してヘナチンなんでしょう」 「ヘナチンじゃない、フニャチンだ!」 「あ、自分で認めた。認めた認めた。やーいやーい」 まるで子供である。僕ははしゃぐ銀田一を抑え、 「つまり、白鳥さんとオテア……じゃなくて御手洗さんはあずみさんが殺された時のアリバイが成立しますね」 「フニャチンで助かったな」 いつも銀さんは一言多い。
475 :
名無しのオプ :2007/03/27(火) 21:23:37 ID:BHHGR+U5
はしゃいで踊っている銀田一をよそに僕は思考をめぐらす・・・。 田中 (あずみ殺し・・・・。犯人は白鳥を殺すつもりで白鳥の部屋を狙撃したが 誤ってあずみを殺したと考えるのが普通だろう。いや、そんなことでは今回の 犯人には勝てない・・・。むしろ、最初から狙いはあずみだったのではないか? 現場が白鳥の部屋なのはカモフラージュ・・・。なぜあずみは白鳥の部屋にいたのか。 白鳥はどうしてあずみの部屋にいたのか。 ・・・・・!!!
476 :
名無しのオプ :2007/03/27(火) 23:30:33 ID:3DbRdWvo
田中(いや、白鳥はあずみの方が交換を申し込んだと証言している。しかも御手洗と一緒にいたということはまずあずみ殺しについては白だろう。) 竜「つまりあんたら二人には無理ってことか、まあ共犯ならやりやすいだろうが」 白鳥がキッと竜を睨む。 銀「何にしろあずみさんには目的があって白鳥さんの部屋にいたんだろう、そしてその相手が犯人になった。この件に関しては田中以外みな犯行が可能と言える。 続けて守屋が殺された件だが……」
477 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 01:02:49 ID:obBJZ2TA
田中は更に思考を廻らす。水の中の魚を手探りで掴むように――慎重に、そして大胆に。
田中(今回の事件は、僕たちは常に後手を踏んできた。あの銀田一にでさえそうだ。
吟味すべき情報が多すぎて、目くらましをくらったように、なにが真実で、なにが胡乱か
今まで判別できなかった。守屋――不審な点が多い。白鳥さんとあずみさんとの部屋の交換に
関しても、守屋はそこに居合わせている。更に刈谷も。(
>>153 )
あずみさんの死がすべての始まりとするならば、やはり捨て置けない事実であるに違いない。
それに、殺された者がすべて屋敷側の人間で、招待客でないというのも定石はずれだ。
これは、関原家の遺産がらみの事件じゃないのか?分からない。犯人の思考がまるで読めない。
くそう!!頭がこんがらがってきた!)
田中は、そっと銀田一を盗み見る。
(銀さん。アンタはどこまで事件を把握してるんだ。どこまで肉薄してる?僕たちは解決に向けて
進めてるのか?いいのか、このままじゃまた誰かやられるぞ!)
478 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 01:26:05 ID:yVOdvyUg
銀「とはいったものの… 守屋氏殺害の件に関してはまったくお手上げです」 (ぎ、銀さん、本気なのか…)
479 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 04:39:49 ID:eD+0tKwK
銀田一(なんと言うか守屋さんと刈谷さんは何故あんな酷い殺され方をしたんだろう? これは怨みだろうか? 怨みだとした物凄い怨みだな…… あずみさんの殺され方はあっさりしすぎている。 どうしてだ?) 六車「なんだかセキハラの一族って呪われてるみたいやな。 そんで、一族にかかわった人物も呪われて死んでいく・・・・ その証拠にセキハラと繋がりが強い奴から死んでいっとる。」 田中「六車さんにしてはオカルトな発想ですね。」
480 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 07:56:27 ID:hfmMFW9p
人魚姫(正体不明) 『フフフ…フフフフフ…』
481 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 10:20:20 ID:FufKTIWG
竜「この場合、二つの可能性があるな。一つは使用人たちにはあずみに比べ、特別に恨みがあった。もう一つは使用人たちの惨殺のされ方には犯人の意図が介在していたというものだ」 田中「わからないと言えば、なぜ刈谷殺害のことを守屋の死体を使って予告したかというのも気になりますね」 銀「どちらの問題にも被害者のバックグラウンドに関する情報が足りん……あと…綿貫さん、関原の使用人が続けて殺されてるんだ。次はあなたが狙われる可能性が一番高い…」 みなが引き伸ばし続けていた結論を銀が重苦しく告げた。
482 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 21:27:16 ID:nf61FXf2
「そ、そんな…!…私、どうしたらいいんでしょう…」綿貫は困惑している。
483 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 22:28:37 ID:AhUN4yBZ
「ヘヘヘ、夜はワシの部屋で寝ればええんや。ええか?ええか?」 六車が下卑た笑いを浮かべながら綿貫にせまった。 バシッ! 竜岡が六車の頬を張った。 そして竜岡はバーボンを含む。 「どんな女でもレディとして扱えよ」 ハードボイルドだ。 竜岡は六車に落ちてた弁護士バッジを出して問い詰めた。 しかし六車は盗まれた、との一点張りでちっともこたえない。 竜岡は六車を睨みつけた。 コワイ顔だ。
484 :
名無しのオプ :2007/03/28(水) 22:49:02 ID:8pMhI9pC
竜「ならば、今まで黙ってたことを言うぜ、六車の旦那よ。銀も知っている通り、俺は弁護士 資格を持っている。大学在学中に取ったんだよ」 六車の顔がスッと青くなった。 「アンタは懲戒処分開けだよな。依頼人の金品をネコババしたって疑いでな。随分、金に困って るようだな。弁護士仲間の間では誰でも知ってるぜ」 六車も反撃を始めた。 「ワシも言う事あるで。エロDVD販売など猥褻物販売、児童ポルノ販売で巨額の富を気づく築き あげた新宿の竜とは・」 竜岡の蹴りが六車のアゴにはいった。 六車は吹っ飛んで動かなくなった。 竜「こいつは気にくわねえ野郎だなあ。ウソばっかりつきやがる」
485 :
名無しのオプ :2007/03/29(木) 00:02:24 ID:nyID00IV
「アンタじゃないの、私の部屋と浴室に隠しカメラを仕掛けたのは」と白鳥は竜に叫んだ。 白「そして私の下着まで盗んだんでしょ」 竜「ふざけるな!俺は犯罪捜査のためならどんな汚い手でも使うが、下着ドロなんてしない」 白「このド変態」 僕は下着ドロの話題を変えたかった。 「あずみさんは不運でしたね。部屋を替わったこととか部屋の中にいたのに狙撃されたこと とか、あり得ないことが重なったんですね」 白鳥はニヤリと笑った。 白「探偵ごっこをしてるのはアンタたちだけじゃないのよ。なんか、あずみさん殺しは仕組ま れたみたいなのよ。私がその謎をといてみせるわ」
486 :
名無しのオプ :2007/03/29(木) 00:39:41 ID:NLR9DKgm
白鳥「まず銀田一さん、あなたが知りたがってる関原の関係人物についてだけど、私は少しだけ知ってるわ」 浅沼「なんせ元二号さんだからな」 白鳥「あんたは黙ってなさい」 ぴしゃりと浅沼に言い放つと彼女の知る関原代議士の話を始めた。 「彼と私の付き合いは銀座に店を持たせてもらうちょっと前からだから、だいたい六年間くらいね。 当時政財界に大きな影響力を持つようになった関原は、さらなる大金と権力を得るためにどんどん人を食いつぶしていたわ。そう……文字通り人の命を……」 そこで白鳥はいったん言葉を切り、桐生を見る。 「そこの桐生が所属してる北辰会がその主な手足だった……今の会長の辰宮と組んでね。そしてつなぎ役を務めていたのが桐生。 内容を端的に言えば、表じゃ解決出来ないことを裏に任せ、裏の抱える問題を表が合法的に処理する… けど関原はそれだけじゃ満足しなかった……」 一同(?) 白鳥「関原は自分でも裏をこなせる人間を作ろうとしたのよ、それも裏社会の連中に匹敵するくらいの力を持つ……そしてその筆頭が守屋だった……」
487 :
名無しのオプ :2007/03/29(木) 18:07:27 ID:92xQbTq9
(ううう…何なんだこのヨタ話は。つーかお前ら、この俺様、名探偵の銀田一コースケ先生は本格ミステリの探偵だぞ。 北辰会だの新宿の竜だの裏社会だの、そんなもんはフィリップ・マーロウと新宿鮫に任せときゃあいいんだ。 俺はこんな裏事情で事件を解決するのは嫌だぞ。絶対に証拠かき集めて、完璧な推理組み立てて解決してやるからな) 銀田一は本格ミステリに登場する名探偵としての威信をかけて、事件解決を誓った。 「あー、ちょっと、皆さん。テレビの暴露番組じゃないんだから、裏話ネタはその辺でいいでしょう」 「何を言う! 今は俺が下着ドロで盗撮マニアの疑いをかけられているんだぞ」 竜岡が怒鳴る。ムキになるところを見ると、どうやらこの刑事も大した奴ではないらしい。 「せやせや! ワテの業務上横領疑惑も晴らさなあかんで! コラ新宿の竜、お前なんぞにバカにされる覚えはあらへんぞ!」 「何だとこのでもしか弁護士! ニセ鶴光!」 「ちゃうちゃう! これがワテの素顔や。鶴光の方がワテのキャラをパクったんや!」 「お前芸能人じゃねぇだろ!」 「黙らんかいゴルァァァ!」 たまりかねて、銀田一がブチ切れた。一同は、静かになった。・・・
488 :
名無しのオプ :2007/03/29(木) 19:16:53 ID:bUhL6Gex
田中(銀さん、はじめる気だな) だけどまだ、材料がたりないんじゃないか・・・? ふと、僕はあることを思い出した。
489 :
名無しのオプ :2007/03/29(木) 19:56:45 ID:zVhIX8KP
竜は自分が刑事で無いことを告白しはじめた。
490 :
名無しのオプ :2007/03/29(木) 20:40:19 ID:yLmL3FCD
竜の告白によると、銀田一の推察した通りフィリップ・マーロウと新宿鮫に心酔している ハードボイルドマニアらしい。本業は歌舞伎町でエロ関係の本・DVD販売業らしい。 竜が六車に「店長のお勧め品」を進呈すると、六車の機嫌はすぐに直り、2人は仲直りをした。 2人は最近のAV業界の問題点について熱く楽しそうに語り合っている。 白鳥と綿貫は顔をしかめて部屋の隅へ移動した。 これで邪魔者する奴らはいなくなった。銀田一との捜査会議に戻ろう。 「銀さん、関原の使用人が続けて殺されているというのは、やはり遺産争いを有利に進める ためだろうか。それとも人魚伝説と関係しているのかな」 「田中、人魚伝説なんて持ち出したら犯人の思う壺だぞ。この連続殺人は、あずみ殺しが最大の ポイントなのさ。かなり練りこまれた殺人だぞ。銃弾がどこから飛んできたのかが問題だ。 田中の傍を飛んできた銃弾はダミーなのさ」 銀田一は自信満々だ。トリックを解明したのだろうか。 「続けて起きた2つの殺人の理由は想像できるさ。だったら逆に犯人が次に動き出す所に罠を 仕掛ければいいのさ。犯人は僕がこの島に来たことを後悔することになるだろう」 銀田一は被害者が増えるにつれて頭が冴える体質らしい。
491 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 03:41:19 ID:X09Ee95R
六車「何か腹減らんか?」 綿貫「それなら私が何か作って来ますね。」 桐生「ちょっとまてよw オマエ一番殺される可能性が高いのに1人で行動する気かよw」 銀田一「そうだな・・・・ 少年、オマエ暇だろ? ちょっと厨房行って何か作って来い。 いつも事務所で作ってるやつでいいから行け。」 ガシャ パタン 僕は強制的に部屋から追い出された・・・・ まぁ何か食べればみんなの気分も晴れるかもしれないし それに、コレはチャンスだみんながあの部屋で固まって居てくれれば誰にも邪魔されず殺人現場を調査し直す事もできる!!
492 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 07:59:24 ID:y7aCpmk3
僕は食事を出し終えると一人で屋敷を出て例の洞窟へと向かった。
493 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 16:01:24 ID:3tFnQye+
屋敷では―――― 銀田一「あれ?田中はどこ行った?もしやひとりで洞窟に――!?」 阪田「銀さん、ヨタ話はないやろ。政治家には常に影の部分がつきものでっせ」 阪田が話に割り込んだ。 銀「うぉっあんた、いつの間に起きて―――!?」 阪田「そんなことより死んだ守屋のことや。あいつは桐生に以上にえげつないことしてたらしいでえ。 あずみの両親はその報復で殺されたっちゅう噂もあるぐらいや。最も守屋のことは表には出ずに、関原先生に矛先は向こうたけどな」 銀「それよりなんであんた、なんで気絶してたんだ?」 阪田「クックッ、そないに急がんでもあの兄ちゃんが帰ってきたらわかるわ」 その頃田中は洞窟への道を急いでいた。
494 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 19:45:23 ID:oDAWXGAG
なんだか緊張からか腹が痛くなってきた。洞窟に入る前に野糞をしよう。 僕は茂みに飛びこんだ。
495 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 21:16:57 ID:ChmjqBvI
ブッ!ブビ!ブビビビィィィ……! ブリッ、ブリリリ……ッ…… ビリュリュルルルブビッ!! もう少しのところで下着を下ろすのが間に合わなかった。
496 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 22:06:13 ID:vaYjn9ZB
その頃、野球への恐ろしい執念の成せる業で山本は納屋から脱出し、洞窟へ向かっていた。
497 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 22:54:42 ID:MxEuhns9
六車はあずみの部屋で書類の整理をしていた。あずみの遺体も安置されている。 ふと、気になった六車は、あずみの頭部の傷を調べてみた。 (!・・傷口はライフル銃で撃たれたにしては大きな穴だ・・御手洗のヤブ医者め・・・ ん?・・御手洗・・・・○○先生・・・○○○事件上・下ともブクオフで100円・・・・・) 六車は閃いた。 田中が弾道を感じた、と言っていた付近の柱を調べると、きれいな円の穴を発見した。 中にはライフルの弾がめりこんでいる。これがユークリッドの遠方射撃による銃弾だ。 つまりユークリッドの射撃は、あずみ殺しにはまったく無関係なのである。 真犯人の殺害とほぼ同時期に射撃を行い、田中を驚かせただけで終わったのだ。 そして六車は中庭の端の井戸の窪みが犯人の射撃ポイントであることをつきとめた。 この窪みにライフル銃をのせそのまま撃つと、弾丸は中庭の彫像の腹部に当たり角度 を変え、部屋の中に飛び込み、中の人間に命中するように調整されている。 あずみの車イスを特定の場所に 置いておけば難しい犯罪ではない。 弾頭部は多少傷つけられるので、被害者の傷口はライフル銃の弾が直接当たった時と 比較して大きめになる。 つまり、このコンクリートの窪みにピッタリあう銃を持っているやつが犯人だ。 (これは相当練りこまれた計画だぞ)
498 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 23:16:28 ID:7mh3KCzo
山本は縛り付けられた柱から、広い意味で言えば納屋から脱出し、それを察知した竜の追跡が始まった。 竜岡が山本に追いついた時、偶然、ユークリッド率いる米軍の生き残りグループと出合った。 遂に最終決戦が始まった。しかしユークリッドの体はもうボロボロだった。 もはやユークリッドは竜岡の敵ではなかった。竜岡は倒したユークリッドの遺体になにやら呪文を唱えた。 ユークリッドの体は崩れ始めた。灰になり、その灰は風にとばされ消えてしまった。 ロスト状態となったユークリッドはこの物語世界から永遠に去る事になった。復活不可能である。 と、油断した竜岡にガイルのサマーソルトがきまった。 ガイルは竜岡の首と両手の小指を切り取った。 次の作戦、新宿での戦いの味方を増やす為には必要なのだ。 ガイル「もう、この島にいる必要はないな。引き上げるぞ」 彼らはゴムボートに乗って島から去っていった。 後には、呆然とした山本だけが残された。 「竜岡の死体ぐらい埋めておいてやるか。その後、宝探しだ」
499 :
名無しのオプ :2007/03/30(金) 23:20:20 ID:+c95yx60
銀田一「今日は何かが起こる気がする。犯人が動き出すはずだ」 そして心に誓った。犯人を絶対に捕まえてやる・・・
500 :
名無しのオプ :2007/03/31(土) 00:18:05 ID:UbXYMPJm
綿貫は新宿のビデオ屋なんぞに騙された自分を責めた。 方針転換だ。 「銀さま。私を守ってくださる?」 と銀田一のそばから離れなかった。
501 :
名無しのオプ :2007/03/31(土) 18:09:04 ID:OYfyVcoa
銀田一「関原氏は表だけでなく、裏社会をも牛耳ろうとしていた…綿貫さん、あなたもそのことをご存知で?」
502 :
名無しのオプ :2007/03/31(土) 20:53:54 ID:5jz+4GL6
綿貫「そんな・・・・ 私そんな事しりません」 そのころ田中は洞窟でノートのようなものを見つけていた 田中「なんだこれ?」 ペラペラとノートをめくる 田中「数字が沢山書いてあるだけのようだけど・・・・ こいつぁ裏帳簿だ!!」
503 :
タブレット :2007/03/31(土) 20:56:58 ID:oQdQkrYg
植木まさしの春画発見
504 :
名無しのオプ :2007/03/31(土) 21:01:39 ID:OqWDkAqs
僕は裏帳簿をめくる・・・。 内容は・・・・ @故関原氏の事業において恒常的に脱税が行われていたこと A脱税の協力者として阪田美術店、六車弁護士が関与していたこと B帳簿の筆跡は女性の字であること C脱税でできた裏金は裏社会進出のためにばら撒かれていたこと 僕は急いで洞窟を出て屋敷へと急いだ。
505 :
タブレット :2007/03/31(土) 21:08:23 ID:oQdQkrYg
一旦CMで〜す 野田クルゼ
506 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 00:36:40 ID:+k1dSrhR
僕は、ノートの最初の一ページを見落としていた。 ノートの最初のページの一番上には、今日の日付が書かれていた。 [4/1]
507 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 12:24:13 ID:MBHfqk/z
そのとき山本が現れた。 「財宝だな! 俺のものだ」と叫んで山本は帳簿を奪い取った。 僕「返せ! それがあれば連続殺人の背景がわかるんだ」 山「なんだ、宝じゃないのか。チキショー。だが、返さないぞ。俺を縛り付けたお前らが 殺されようが、俺の知った事じゃない。ん・・・これは金になるな。皆に伝えておけ。 この帳簿を大金出して買取りたい奴がいるはずだ。俺が預かっておくぜ」 山本は森の中に消えた。
508 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 13:49:05 ID:BgxmL3b+
山本は田中から逃げるように森を走り続けた結果、
屋敷を通り越して軍の研究所まで来てしまった(
>>232 の地図参照)
山本「ん?ここはどこだ?まぁ、いいさ。この裏帳簿さえあれば・・・。」
山本は田中の発見した関原の裏帳簿に目を通す。
山本「ふむふむ。脱税で裏金を作っていたのか。阪田や六車もグルだと・・・。
あいつら、この帳簿をいくらで買うかな?フフフ。
あとは作った金を誰にばら撒いたかだな・・・。そいつらからも金をむしりとってやる。
ん??金のばら撒き先が破られているじゃないか?畜生!!誰が破りやがったんだ?」
悔しがる山本の背後に忍び寄る影・・・・。
山本は意識を失った(注:
>>1 のテンプレどおりで死んではいません)。
509 :
タブレット :2007/04/01(日) 17:19:04 ID:OaSnRypz
一旦CMで〜す えっ!? ジャパン建材?
510 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 17:19:25 ID:BgxmL3b+
――――一方、屋敷の銀・田中の相部屋−−−−−
銀田一「そうだったのか・・・・。」
屋敷に戻った田中は銀田一に洞窟での裏帳簿発見を告げていた。
考え込む銀田一・・・・。
(故関原氏の裏金作りは裏社会進出のため・・・。
資金作りには阪田、六車が絡んでいた。そして、裏社会進出には
当然に暴力団の桐生が間に入っていたはず・・・・。窓口は白鳥か?
刈谷、守屋も故関原の手足となって動いていた。帳簿は秘書の綿貫あたりだろう(
>>504 )。
しかし、その金は誰にばら撒いていたんだ?なぜ、そのページが破かれていた?
・・・・・・!!!
刈谷が火ダルマにされたのはそのページを持っていたからではないのか?
そして刈谷を殺したのはそのページが公表されると不都合のあった人物!!
511 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 17:29:21 ID:7TZxKtWx
猫アーティ(着眼点はいいが、あずみ殺しをどう説明すんだ?)
512 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 18:20:51 ID:5HRSZr+n
人魚は冷静にことを進める。 まず、山本の傍らに落ちているノートを拾い上げると、中を確認して懐に入れる。 そして意識のない山本を前に、しばらく考え込むようなそぶりを見せる。 軍事関係の施設に特有の、高い位置にある小さな窓から、西日が斜めに射し込み人魚の顔を赤く染める。 やがて、人魚は山本の投げ出された二本の足を掴むと、ずるりずるりと引きずり出す。 廊下を隔てた一室に山本を運び込むと、短い距離なのに人魚はへとへとに疲れてしまい、しばし息を整えなくてならない。 山本を部屋に設置された鉄格子のケージに入れると人魚は少しほっとする。 山本の右腕とケージの鉄棒とを、研究室から失敬してきた手錠で結びつけ、人魚の仕事は一応の終わりを告げる。 不意に山本が息を漏らして、なにか口の辺りをもぞもぞさせる。人魚は無言で山本の頭を掴み、後ろの鉄棒に思い切り叩きつける。 山本がまた静かになると人魚はケージを出て、南京錠に鍵をかける。 元の研究室に戻ると、人魚は投げ出された椅子を立て、自分が腰を据える。懐からノートを出し、ぱらぱらとめくる。 やがて飽きたようにノートをとじると、ポケットから出したライターで火をつける。 めらめらと燃えるノートの端が反り返り始めると、人魚は手をはなして、後は床で完全に灰になるのを静かに見届ける。
513 :
タブレット :2007/04/01(日) 19:50:19 ID:OaSnRypz
♪ガ〜ス〜を選ぶなら〜 こう言う具合に しやさんせ〜 アウト!セーフ! メロンガス! 元気!安心! メタンガス!!
514 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 20:10:04 ID:O8Sf1YKP
銀田一「ところで少年その帳簿はどこに?」 田中「それが山本さんに奪われてしまって・・・・」 銀田一「バカヤロウ!!大事な証拠品だぞ・・・・ 犯人を追い詰める決め手になったかもしれないのに」
515 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 21:07:12 ID:lmsMZBlb
何時の間にか傍に来ていた阪田が口をはさんだ。
「勝手に帳簿を掘り出して人に奪われた、ちゅう話らしいが、どこまでが本当だか。
案外、田中君の作り話だったりして」
阪田に皮肉を言われるまでもなく、僕の大失敗は事件解決を遠ざけるかもしれない。
今回の事件は物証が少ないのだ。
>>504 で判明した事も、「お前の作り話だろ」と言われれば返す言葉も無い。
僕は自分が情けなかった。
516 :
名無しのオプ :2007/04/01(日) 22:05:53 ID:OF1hSphE
六車も僕に強烈な追い討ちをかける。 「田中君は如何にも頭が悪そうに見えるが、本当は頭が凄く切れる人かもしれんのぉ。 架空の裏帳簿の話を隠れ蓑にして連続殺人をしてたりして。ヘヘヘ、冗談、冗談」 阪田「いやいや、田中くんが例の伝説の人魚男かもしれませんぜ。なんたって、人が殺された 現場には田中あり、ていうぐらい近くにいますからな。ハハハ、勿論、冗談、冗談」 2人は執拗に僕を責めた。本当の悪党はこいつらなのに。 僕は助けを求めて綿貫さんを見た。 綿貫「キャー、人殺しが私の方を見ているぅー。私の命は助けてぇー」 綿貫さんまでふざけて私を犯人扱いしている。
517 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 01:42:04 ID:6RPeDGnN
「しょ、所長ー」「仕方ないよ田中クン。証拠もないのに言う方が悪いよ。ああ。ありがとう」 銀田一所長が、珈琲を綿貫さんから笑顔で受け取った。 綿貫さんは、媚びるように銀田一の傍らに立ち、節をとって「そうですよねー」と言う。 「そ、そんな……」(銀さんまでそんなことを。折角、事件の背景を明らかにする事実を掴んできたのに……)「さみし」 つい、言葉が口をついて出た。 「うん?」綿貫さんが、気になったように僕の呟きに反応して 「まあ、がんばれ探偵助手!ということで」と僕の前に茶碗を置いた。珈琲の香ばしい香りが鼻腔をくすぐった。 「ど、どうも」「うむ」綿貫さんは、一つ肯くと、僕と銀田一の位置の丁度真ん中にクッキーを盛った皿を置く と下がっていった。 僕はどぎまぎして、カップで顔を隠すように珈琲を飲んだ。目を上げると銀田一がにやにやしながらこちらを見ていた。 「まあ、ノートがないというのならしょうがない。別の証拠を探すとしましょう!おい!田の字、早く飲んじまえよ。刈谷さんの部屋にいくぞ!」 「は、はいッ」僕は淡い思いに浸る暇もなく、滝のように珈琲を流し込むと、クッキーを口に押し込み立ち上がった。 クッキーを二、三つまみながら銀田一も「下品な飲み方だなぁ」と笑って立ち上がった。
518 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 05:53:28 ID:bOBsu4Bi
刈谷さんの部屋に2人で移動中 銀田一「まあ少年しょぼくれるな。 この情報化社会でノートだけに帳簿つける馬鹿がどこにいてるんだよw」 田中「どういう意味ですか?」 銀田一「パソコンだよパソコン 今はブログて言う日記もノートじゃなくてパソコンに書くんだろ? 帳簿をデータ化してどっかに保存している可能性だって充分あると思わねえか? 更にデータは関原氏の関係者が隠し持っている可能性が高い。」 田中「それじゃあ、もしかして・・・・・」 銀田一「そうだ、犯人の目的は帳簿をこの世の中から消す事 犯人は関原氏の関係者が帳簿を持っていると知っていた だから関原氏の肉親や付き人の人達を殺したんだよ。」
519 :
タブレット ◆SsvKey0CbI :2007/04/02(月) 12:51:02 ID:yIQQAP/n
一旦CMで〜す 思われニキビが 出来ちゃった! 誰の〜かな〜? 俺の! 俺の!
520 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 19:09:03 ID:lFtFtxrN
「銀さん、そんな裏社会の話なんかから謎解きするのはフェアじゃない、って言ってませんでした?」 「うるさいなおもらし君。証拠なんてのは犯人が自白してから探せばいいんだ。この際、一人ずつ締め上げて吐かせてもいいんだが」 「そんなぁ……それからおもらし君はやめて下さい」 「グチャグチャうるさいなおもらしは。俺の探偵術にケチつけてる暇があるなら、おねしょ直せよ」 「君くらい付けて下さいよ! おもらし、だなんていくら何でもあんまりだ! 訴えてやる!」 「史上最強の弁護士軍団によろしくな」 銀さんはそう言って、僕の股間にパンチを食らわせた。僕は薄れ行く意識の中で漏精した。
521 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 21:35:23 ID:MFQmEnXf
銀田一は気絶した田中にささやく・・・・。 「すまんな、田中君。今回の事件を物証などから暴くのは厳しい・・。 だから、動機面から責めるんだ。」 探偵はマイルドセブンに火をともすと刈谷のパソコン机に向かった。 タバコをくわえたままキーボードを叩く探偵・・・・。 「会計ソフトはあるが、中身は表向きのモノだな・・・。どの取引もキレイなもんだ。 ここから当たるのは無理か・・・。」 探偵は会計ソフトを閉じると何気なく「写真フォルダ」を開いた。 マウスをクリックし写真をチェックしていく手が止まる。 「生前の関原氏とその家族か・・。これはあずみさんの両親かな。 そして手を引かれているのはあずみさんだな・・・。 おや、もう1人の女の子は誰だろう?この瞳はどこかで見たような気がするが・・・。 気のせいか・・・・?」
522 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 21:46:24 ID:gARA9wPy
猫アーティ(今作の主役は完全に銀になってるな〜。カッコよすぎだろw)
523 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 22:01:50 ID:SfSd2vH4
ふと気づくと目の前にあずみがいた。あずみは訴えるような目で僕を見ていた。 そ、そうだ・・・・あずみの無念を晴らさなくてはいけない。 意識が戻ってきた僕は、なぜあずみが殺されたのかわかる様な気がした。 あずみは父親の裏金作りの仕組みを受け継ぐ事を拒否したのだ。だからすぐに殺された。 犯人はその秘密を守る為なら人殺しもする奴だ。六車、阪田、綿貫は怪しいぞ。 怪しくないのは白鳥さんぐらいか、ん、パンツが冷たい。 そうだ、また白鳥さんのパンツを盗みに、じゃなくて借りにいこう。
524 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 22:51:34 ID:MFQmEnXf
そのころ、綿貫は六車と阪田に一階のテラスに呼び出されていた。 綿貫に詰め寄る阪田。 阪田「綿貫ー。お前、裏帳簿を洞窟に隠しとってんなぁ。しかも それをあんな小僧に見つけられよってからに。俺と先生(六車)が どんだけ不利な立場になる思ってんねん?」 怯える綿貫。 綿貫「あそこなら見つからないと思って・・・、私、私・・・。」 六車「
525 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 23:08:21 ID:bEdf6pBK
銀田一と田中が真相究明に向けて走り出した頃、桐生はひとり自室で物思いにふけっていた。 桐生(なぜ俺がこんな目に……クソッ 今回は辰宮の組長からの代理で来た遺産相続の会なのにおかしな方に向かってやがる……このままだと過去のシノギも公に……… それどころか下手すりゃ組でも突き上げを食らっちまう) 現在桐生の所属する北辰会は組長の辰宮が持病のために引退を決意し、桐生が後がまに座る大事な時期であった。 もしここで下手を打つようなら、それが若頭補佐の鬼塚に移ってしまうことも最悪あり得る。 (なんとかしなくちゃならねえ。帳簿かデータを手に入れないことには………そうすりゃ他の連中の首根っこも抑えられる! いざとなったらこれで………) デスクの引き出しの中には静かにグロック17が寝息をたてていた。 (もっとも連中もヤベえ場所だってことは承知してるからな。俺の他にも拳銃の一丁や二丁はあるかもしれん………)
526 :
名無しのオプ :2007/04/02(月) 23:10:17 ID:bEdf6pBK
リロードしちまった。ゴメン >525と>524は順番逆で
527 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 04:10:22 ID:ODwBOmWX
六「ほんまドン臭いやっちゃで。アンタ一人のポカでワシまでお縄になるのは御免やわ。」 綿「も、もうやめにしませんか。関原の旦那様もなくなって……。あずみさんもこんな 恥ずべき所業は祖父の代で終わりにしますって言ってたじゃないですか。」 坂「お前ッ、意見できる立場っておもっとんのかッ」 綿「ですが、あずみさんや守屋さん、刈谷さんが殺されたのもこれが原因なんじゃないんですか? そうでしょう?」 六「ほんま ――ほんまに…腹立つ奴やで」 六車の手の甲が風を切って綿貫の頬を張った。倒れる綿貫。石畳にポタポタと血がこぼれた。 坂「あ、鼻血……」 口元辺りに手を置いていた綿貫は、鼻から血が出ていることに気づき、ハンカチを出し隠した。 六「あずみさん等をやった奴は、今ワシが捜しとるッ。殺害方法も判明したし、誰がやったかの 見当もついとるッ。後は時間の問題やッ。それより問題は、関原俊太郎が生前に作った闇金の流れを、 誰が継ぐか先やッ。桐生と白鳥は結託してそれを狙っとる。金の成る木なんや。ワシはこのチャンス をのがさへんでッ」
528 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 07:17:21 ID:tgxB+hPZ
綿貫「あなた達そんな事考えていると本当に殺されるわよ。」 再び張り手が飛ぶ バシッ 六車「ったっくアホこと抜かしとっとら 俺らが死ぬ前に殺してまうぞゴラァ!!」 更に六車は綿貫の腹に蹴りを入れた ゲシッ 綿貫「うっ・・・・・ごめんなさい」 (なんで私ばかりこんなめに・・・・) 六車「次何かヘマしたらこんなもんじゃすまさんからなw」 阪田と六車は部屋から去って行った・・・・ 綿貫「どうしてこんな事に・・・・ 誰か・・・・たすけて・・・・」
529 :
タブレット ◆SsvKey0CbI :2007/04/03(火) 09:22:38 ID:4rdPKdWq
はっかったの〜塩!!
530 :
タブレット ◆SsvKey0CbI :2007/04/03(火) 09:35:43 ID:4rdPKdWq
泣かないで〜枝毛 ばーゆーびおーふぁーい
531 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 16:59:50 ID:ylKJPj6P
海響館の食堂にあるハト時計のハト(何じゃいこのストーリーは。孤島っちゅうたら本格ミステリやのに、何で政治家とヤクザの 裏社会の話になるんじゃい) 「女に乱暴とは感心しないな」 六車と阪田の前に現れたのは、御手洗だった。 「何やアンタは。あずみ狙いだったくせに」 「し、失礼なことを言うな! それにな、私は亡くなった関原先生からあずみさんと、関原家のことをよろしく頼まれていた。 アンタらみたいな財産狙いの薄汚い連中を関原家に近づけるな、とね!」 「盛り上がっているところ申し訳ありませんが」 僕は三人の間に割り込み、 「六車さんと阪田さんには、お話を伺う必要があるとウチの銀さんが申しております。脱税指南の件で」 僕は最後だけ大声で言った。案の定、六車と阪田は面白いくらい慌てふためき、 「こ、このおもらし男め! 名誉毀損で告訴するぞ!」 「せやせや! 告訴や告訴! ワテは弁護士やぞ、あんまり敵に回さん方がええで」 「うるせーにせ弁護士! お前は引っ込んでろ、やーいやーい」 後ろから、御手洗が余計な合いの手を入れる。 「静かにして下さいオテアライさん」 御手洗の顔が怒りで赤くなった。僕はそれを無視し、 「さぁ六車さん、阪田さん。ウチのボスのところへ来てもらいましょう」
532 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 18:40:49 ID:onad36Ne
傷ついたウミネコ(今までの館ミステリーの流れ(?)だとグダグダだろ。無理やりにでも流れ作らないと)
533 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 20:21:45 ID:BJEWE5Ce
シオマネキ「(もう本格は無理じゃね?アリバイとかグチャグチャだし)」
534 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 20:56:11 ID:AppYPu0h
ヒトデ(2CHにそんな事期待する方がどうかしている。1ではっきりと判った) 弁護士「やめてぇー、やめないか!このバカモノ!!じどうしゃにのれないじゃないか!!!」
535 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 22:28:58 ID:/zfmQaKl
冬眠開けのアリ
(
>>527 はGJ!! 流れが1つにまとまったからね。空中分解しても
おかしくないストーリーがよく持ち直したよ。スケールは前作よりデカイし)
僕「横山さん、じゃなくて六車さん。連続殺人犯がいるのですよ。
捜査に協力してください」
536 :
名無しのオプ :2007/04/03(火) 23:19:01 ID:FjAXPCNd
(ただの遺産争いじゃなくて、背後に闇の部分があって1より面白いと思うよ) 六車は大声で言った。 「人が大勢殺されてるのに、今更事情聴取とは銀さんは探偵に向いていないんやろな。 あずみお嬢さん殺しのトリックはワシ解明したで。肝心の犯人の見当もついたしな。 まあ、キミらが土下座してどうしても、っちゅうなら教えんでもないで。 ただ、人から教えてもらって楽しちゃいかんな、まだ若いんやから。ガハハハ」 そして僕の耳元に口を近づけて囁いた。 「人殺しがワシの競争相手を消してくれるんやからありがたいやんけ」 六車は銀田一の要請を無視して、ガハハと笑いながら立ち去った。 (六車のおっさん、あんたがアホだ。自分で死亡フラグ立ててるぞ)
537 :
名無しのオプ :2007/04/04(水) 00:23:17 ID:fzU+3PGu
一方浅沼はそれぞれグループから孤立し、これからどうするか考えあぐねていた。 浅沼(参ったな。山本はどっかに逃げ出すし、関原先生の影は明るみに出るし………… 最初は娘に手を出した山本さえとっちめられたら、別に遺産についちゃたいして興味はなかったんだが………… こうなったら保身のために動くしかないか。とはいえ六車と阪田はべったりやし、綿貫はその言いなり……桐生と白鳥も組んだらしいし……。 そうだ!いっそ探偵連中とつるんでみるか!そうすれば犯人がわかった時に罪を押し付けるようにもっていけるし、仮にわからない場合も何がしかの金を掴ませてワシのことは見逃してもらう、と。) 「そうと決まればさっそく銀田一に相談じゃ!手土産の情報としては関原家とあずみの両親についてでいいじゃろ」 浅沼は銀の部屋に向かった。
538 :
名無しのオプ :2007/04/04(水) 04:59:19 ID:Mb32oWvV
銀田一の部屋に行く途中で浅沼は六車に鉢合わせしてしまった なんとも気まずかったが会釈でもしないと怪しまれると思った浅沼は軽く挨拶をする 浅沼「どうも・・・・」 すると六車はすれ違いざまにこう言ってきた 六車「あの探偵に余計な告げ口したら生きて帰れても殺したるからな。」 浅沼「!?」 六車が去って行った 浅沼はガクガク震えていた 浅沼(何故今作1番地味な私の行動が筒抜けになっているんだ?) 浅沼がどうしようか考えていたら不意に後ろから声をかけられた 綿貫「どうかなさいましたか?」 ビックリして振り向く浅沼 浅沼(もしかして私を綿貫さんに見張らさせていたのか?) 浅沼「いえ、少し考え事を・・・・ それより顔が少し腫れてますよ。 どうかしたんですか?」
539 :
タブレット ◆SsvKey0CbI :2007/04/04(水) 11:54:09 ID:MZ6+4p6V
閉じてるやつ と 開いてるやつ
540 :
タブレット ◆SsvKey0CbI :2007/04/04(水) 11:55:51 ID:MZ6+4p6V
『帰って!帰って下さい!』 ホームラン軒
541 :
名無しのオプ :2007/04/04(水) 19:13:08 ID:3KIJBsV7
綿貫「いえ・・。何でもないんです。」 綿貫は逃げるようにその場を去った
542 :
名無しのオプ :2007/04/04(水) 21:01:17 ID:1Ags9+wi
======その頃、銀田一・田中の相部屋では======== ベッドに寝転んで天井を根気よく眺めている探偵に僕は尋ねた。 田中「銀さん、あなたとは長い付き合いだ。あなたはもうこの事件について 何かしらの結論を出している。それを教えてくれないか?」 バネの様に勢いよく起き上がって探偵はタバコに火をつける・・・。 そして探偵銀田一は結論を語りだした。 「君が見つけたという裏帳簿のおかげでハッキリした。今回の孤島への招待は単純な遺産相続なんかじゃない。 故関原氏が作り上げた裏社会の権力者の後継争いだったんだ。 僕は今回の招待客を4グループに分けた。 六車グループ :脱税指南の「六車」弁護士。美術品を使った不正関与の「阪田」。記帳役の「綿貫」。 桐生グループ :裏社会進出の窓口となった「桐生」。桐生への橋渡しである桐生の女「白鳥」。 関原グループ :故関原氏の正当後継者「あずみ」、あずみの医者「御手洗」、腹心「刈谷」「守屋」 その他 :「銀」「田中」「竜岡」「山本」「浅沼」 あのワープロの招待状は関原氏の後継者をめぐって敵対するグループを皆殺しにするための 呼び出し状だったんだよ。
543 :
名無しのオプ :2007/04/04(水) 21:15:22 ID:1Ags9+wi
はっきり言おう・・・・。今回の事件の犯人は「桐生 力」だ。 全てのベクトルが桐生を指しているんだ。 桐生の目的は敵グループを皆殺しにすること・・・。 まずは目の上のタンコブで関原氏の正当後継者である「あずみ」を殺すことにした。 しかし、あずみには御手洗が付き添っている。そこで白鳥を使って御手洗を誘惑させることで あずみを1人にして射殺した。 次にあずみグループの守屋を惨殺。あの残忍な殺害方法は六車グループへの威嚇だろう。 「次はお前らだぞ!」とね。 残った刈谷は恐怖を感じただろうね。そこで刈谷は裏帳簿からリストを破って、それを手土産に桐生へ取引を 持ち掛けた。しかし、桐生によってリストごと燃やされてしまったというわけさ。」 僕は銀田一の推理に違和感を覚えていた・・・。 (銀さんの推理は一応の筋はとおっている・・・。だが、何かが・・・。何かが引っかかるんだ。)
544 :
名無しのオプ :2007/04/04(水) 23:46:14 ID:fzU+3PGu
田中「確かに桐生はヤクザだし、あずみ殺害の凶器である拳銃も入手しやすい………けど桐生が犯人だとするなら少しおかしくないですか?」 銀「ん?」 田中「裏社会の人間である桐生は殺しのプロでその道に精通しているはずでしょう。 だとすれば守屋や刈谷のような非合理な殺し方はしないのでは?あずみはともかくあの二人の殺害方法と遺棄の仕方は異常ですよ」 銀田一はそれを聞いてニヤリと唇を歪めた。 田中(銀さんはまだ何か隠しているのか………?) その時ノックなしで、青ざめた顔の浅沼が入ってきた。
545 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 06:30:50 ID:GaHtisUy
浅沼さんは酷く疲れているように見えた。 よろよろとドア口から入ってきて、僕と銀田一を見て、弱く笑った。 浅沼「ヤア、ギンダイチクン。タナカクン。ジケンノソウサカイ。セイガデルネ」 僕「ちょっ、ちょっとおー。どうしたんですか浅沼さん。言葉が片言ですよっ」 銀田一「アサヌマサンコソ、コンナヨフケニドウシタンデスカ?」 僕「銀さん・・・」 浅沼さんは、幽霊のように頼りない足取りで、空いているスツールに腰をおろした。 浅「銀田一君、君に頼みがある。もし、私がこの島から生きて出ることができなかったら・・・」 銀「何を言ってるんですか」 浅「いや、仮定の話だ。もしも私がこの島で命を落とすようなことがあったら、これを・・・」 浅沼さんは、しっかり糊付けされた白い封筒を差し出した。 浅「・・・これを私の娘に渡してくれないか?頼む」 それだけ言うと浅沼さんは、部屋を出て行った。 僕「浅沼さん、どうしたんですかね。何かもう真っ白ていうか・・・。ちょっ、所長ォー。 何勝手に開けちゃっているんですかー。あー、びりびりに破いちゃったあ・・・」 銀「いやあれはもう中を見てくれと言ってるのと同じだろ。田の字は見たくないの。俺は見たい」 僕「いつか、誰かに刺されますよ・・・」 銀田一は笑って読み出す。 銀「えーと。稲子へ・・・」
546 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 16:42:39 ID:f7FTsi6n
浅沼が娘に宛てた手紙。それはおよそ便箋100枚以上にもおよぶ長い手紙だった。 「お前がこれを読んでいるということは、父さんはもうこの世にはいないのだろう。 そもそも、こんな島に来たことが間違いだったのだろうか。 思い返せば、父さんの人生は間違いだらけだった。 そう、あれは、6歳の時…」 銀「長っ!ちょっとした自伝になってるぞ。前の方はいらないな」 そう言うと銀田一は、手紙の前半部分をくしゃくしゃぽいした。 田中「ちょw 銀田一さん!だめですよ!浅沼さんが娘さんに宛てた大事な手紙を… もしかしたらそれが遺書になるかもしれないし…」 田中は浅沼の言葉が気になっていた。まるで誰かに命を狙われているような… 手紙を読み進める銀田一。 銀「…う〜ん、どれどれ……ん?……こ、これは…!!」
547 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 17:14:02 ID:Ik4FsNtI
書くにつれ浅沼も飽きたのか、後半は投げ槍な文章が続いていた。 銀「こりゃかなりの手抜きだな。思えばお前が12歳の時に父さんはあれしたわけで、 お前があれしたために父さんは大変あれだった。お前が15歳の時もそうだ。 あれがそうしたのは父さんがあれしたからで、あれはかなりあれだった」 田「指示代名詞ばっかりじゃないですか」 銀「これを国語のテストのテキストにして、指示語の問題出したら誰も答えられないだろうな」 田「読み飛ばしましょう。最後は?」 銀「えー……稲子よ、もしも父さんがあれしたら、お前は関原のあれをあれしてくれ」 田「へー、関原のあれをあれして……チクショウ、事件の鍵になりそうな文章まで指示代名詞かよ!」 銀「ふむふむ、分かったぞ」 田「えっ、銀さん、何か分かったんですか?」 銀「この遺書には二千四百九十一回、「あれ」が使われている!」 田「そこかいな」
548 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 20:04:34 ID:YJcXhWKC
窓のナメクジ(銀さんは今作もかませ推理してるし。やっぱり主役は田中なんだなw)
549 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 21:46:02 ID:xVT5Emt5
銀「ふふ。よく見たまえ。ある部分を立て読みするとだね…」 僕は手紙を覗き込んだ。
550 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 21:54:38 ID:Ik4FsNtI
銀「ま、一応これで分かったな。関原俊太郎の秘密を浅沼稲次郎の娘の稲子が」 田「正確には稲子・ブリオッシュ・バクセンデールって名前らしいですよ」 銀「父親の遺書も娘の名前も長いな」 田「関原俊一の妻の名前なんかその三倍くらい長かったですよ。ウンゲマ・ウンボボ・ウンポポダマス・フガール・カリブソ・アンジェリーナ・ジョリジョリ・関原」 銀「ま、これで稲子・ウォシュレット・パック転デキールが」 田「だから稲子・ブリオッシュ・バクセンデール」 銀「それが関原俊太郎の何らかの秘密を握っていることが分かったな。大きな一歩だ」 そこへ現れたのは、竜岡兵太だった。 田「あっ、新宿の竜! さんざん僕らを騙しやがって!」 竜「そう騒ぐな、おもらし少年。あれはハッタリだ。俺はモノホンの刑事だ」 銀「モノホンって言い方からして893だな」 竜「実は俺はな、八丈署水上課の刑事に扮する新宿の竜に扮するインターポールの秘密捜査官なんだ」 銀「実は八丈署水上課刑事に扮する新宿の竜に扮するインターポールの秘密捜査官に扮するニートだったりして」 竜「うるさい。四の五の言わずに俺の捜査に協力しろ」
551 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 22:25:34 ID:QzsG88vr
窓の外のヘビ(竜は刑事だけどメインは銀と田中ってことでFA?) 銀「いよいよ舞台が整ってきたな。あとお前ら二人にはいざとなったらやってもらいたいことがある……」 三人で輪になりゴニョゴニョ・・・ 田中「銀さん………本気ですか?」 銀「あたぼうよ!できれば使いたくはない手だけどな」 竜「だが……上手くはまれば強力だぜ、それ。いけるな。そうとなったらさっそく俺は準備をしてくる」 そう言って竜は部屋から出ていった。 銀「俺たちは引き続き事件の整理だ」
552 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 23:01:10 ID:PWKg/Pv+
部屋から出ていった竜は六車の部屋に飛び込んだ。 竜「六車のおっさんよ、オレは銀みたいな甘ちゃんじゃないぜ」 いきなり竜は六車を殴りつけた。 六「ゲゲッ、何でお前生きてんの? 目茶苦茶やわ」 竜「素直に吐かないと、お前の首が取れることになるぜ」 観念した六車は自分の推理を竜に話したが、脱税の件に関しては頑として否定した。 竜は六車の腹に蹴りを入れた。六車は悶絶した。
553 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 23:14:09 ID:tWR7cpg6
------ 一時場面はかわる ------
雪女(正体不明)「こんにちは」
人魚姫(正体不明)「こんにちは。あなたは誰?」
雪女(正体不明)「あたし?前スレの犯人よ」
人魚姫(正体不明)「死んだはずよね?」
雪女(正体不明)「ちょっと気になる事があって化けて出てきたのよ」
人魚姫(正体不明)「ってゆーか、アンタ正体不明じゃないじゃん。何が気になったの?」
雪女(戒名=雪山報復信女)「えっとぉー
>>212 で守屋が『大体朝五時から七時までの間しか入れねェんだよ。』
と言ってるでしょ。これ、おかしくないよ」
人魚姫(正体不明)「どこが?」
雪山報復信女「浣腸、いえ干潮は日に二回あるの。つまり守屋は嘘をついていたのよ」
人魚姫(正体不明)「つまり、守屋は嘘をついたから針千本飲まされて死んだかもしれない、って事ね」
雪山報復信女「何ゆうてまんがな。『かもしれない』ってあんたは犯人でっしゃろ!もうアンタとはやっとられへんがな」
うそ臭い大阪弁を交えて「ペシッ」と鋭い突込みの音が響く。
両人「どーもー、失礼しました」
漫才を終えた幽霊は、陽光を浴びて溶けるように消えていった。
最期に残した「ゴメンね、田中君……」という言葉も、波の音に掻き消され、彼の耳には届かなかった。
------ そして場面は戻る ------
554 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 23:28:14 ID:d/cZpg8w
六車の部屋から出た竜は肩を掴まれた。 なんと山本だった。 竜「山本、脱走したのか」 山「うるせえ、ゾンビ野郎!ロリコンの方がまだましだぜ」 組み合った二人は館から出て、森の中に出た。ついに最後の戦いが始まった。 しかし考えてみると山本は数日間何も食事を取っていなくてフラフラだった。 呆気なく捕まった山本は再び鉄格子のケージに放りこまれたが、竜に携帯食料と水を与えられた。 竜「山本、体力をつけておけ。どうやら人魚はお前を駒として利用するつもりだからな」 竜岡は館へ戻る為に歩き出した。 突然、竜岡の体が吹っ飛んだ。米軍の仕掛けた地雷を踏んだらしい。 竜岡の首が森の彼方へ飛んでいった。 山「この島には、絶対、ということはねえ。オレだったこのままでは終わらん!」
555 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 23:39:39 ID:YJcXhWKC
(1のテンプレも読めない548はスルーでよろしく。ってか、ユークリッド書いてた奴だろ。)
556 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 23:41:11 ID:YJcXhWKC
(間違えた。548じゃなくて554ね)
557 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 23:43:02 ID:GaHtisUy
僕「あれっ?」 銀「ん」 事件をノートに纏めていた銀田一がペンを止めて顔を上げた。 銀「おい!田の字!どうした。なにかあったか?」 僕「いえ、あれっ、何でかな、涙が――」 僕は泣いていた。 別に悲しいわけじゃないのに――。さびしいわけじゃないのに――。 後から後から涙が湧いてきて止まらないかった。 手でこすっても一向に止まる気配はなく、次々と溢れては頬を伝い床に落ちた。 それは永いあいだ凍っていた心のある部分が、一気に溶け出し、流露したようだった。 銀「おらよ」 銀田一がハンカチを差し出した。 僕「いえ、銀さん、これは……ちがうんです。なんか、分からないけど涙が止まらないだけなんです」 銀「ああ、分かってる。長く生きてりゃそういう時もある。 ほら、これをもって外の空気を吸ってこい。少しは楽になる。 こういう現象を医学用語で淋病という」 僕「銀さん……」 僕は外に出た。
558 :
名無しのオプ :2007/04/05(木) 23:48:27 ID:CfuNZANB
銀田一も外に出てきて言った。 「風がやんでるな。雨も小降りになっている。この分なら明日ぐらいには船便が回復するな」 田「良かった。やっと帰れますね」 銀「バカ野郎。何を呑気なこと言ってるんだ。ということは、犯人は連続殺人の仕上げをしてくる ってことだ。間違いなく今日明日中に次の殺しがあるだろう」 田「エーッ、次は一体誰が、もしかして僕なんてことになったら」 銀「田中を狙う暇なんて犯人にない。かなり焦っているはずだ」 銀田一は自信満々に宣言した。 「今までは後手後手に回ったが、反撃開始だ。犯人に罠をかけてやる。 結局、この島で信用できるのは田中だけだ。だから俺達2人で犯人を挙げるしかないんだ」 田「銀さん・・・・(俺が頼りにされてるぞ。嬉しい)」
559 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 00:02:34 ID:GaHtisUy
ウミネコ(うお!リロードし忘れた。orz 一応>557は>553の続きで書いたつもり。)
560 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 00:52:55 ID:d8oQi4Au
田中「っていうか淋しい病気って性病じゃねえか!!」 銀「おせえよ!!この童帝がっ! …………だが…まあ……元気出せよ。せっかく俺が柄にもなく二枚目やってやったんだ。 涙はふいて前をみとけ。大詰めに近づいてきてるんだ」 田中(銀さん………) 一方白鳥はテラスで策略を巡らせていた。 白鳥(桐生と組んだのはいいけど、あのデータにはまだ遠いわね。それには誰かを切り崩すか、消えてもらうか……)
561 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 02:01:49 ID:kKgMgDT0
-------------------------------------------------------------------- その時、コルトが爆音と共に火を噴いた。 僕…、いや、既に僕から俺になった田中は「俺はトランクスマンだ。もうブリーフマンなんて言わせない!」と、 叫びながら走り出した。ペイズり−柄のトランクスは思った以上に気持ちいい。 持ち主に対して「御免なさい」の気持ちはあるのだけれど、(洗濯してるから大丈夫だよな) この開放感は、パンツ泥棒をした甲斐があるってもんだ。 その5分後に俺は、火を噴いたコルトの前に立っていた。 そう。丸焼けになった○菱のコルトだった。
562 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 02:17:07 ID:mb7ldB2w
とりあえず必死で消火活動にはげんだ。 なんとか鎮火した後、○菱コルトの中を恐る恐る覗いてみると
563 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 06:52:18 ID:6oswIMYb
中で猫アーティが焼けていた。そしてその頃
564 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 09:31:46 ID:hVq2KYEm
浅沼は、自室で布団をかぶりじっとしていた。
565 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 13:24:57 ID:5pgpfdM+
そのころキャットフードを持って綿貫が屋敷をウロウロしていた 綿貫「あの、六車さん私のアーティー知りませんか? 餌の時間になっても帰って来ないんですよ」 六車「ああ、あの糞猫か? それやったら、わしの手ひっかいた罰に表で縛って火つけたったわ みゃーみゃー鳴いとったけどもしかしたら今頃死んでるんちゃうかw」
566 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 15:51:04 ID:FKMPxwNt
綿貫「ぱおーーん!!」 綿貫は激怒し、六車に体当たりした。 六車は小さくうめき声を上げ、白目をむいてその場で気絶した。 綿貫は、アーティーを探しに行った。
567 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 18:48:26 ID:+lhuFzlP
しかし、その時!
568 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 19:21:46 ID:eaqCLR84
綿貫が玄関の扉に手をかけようとすると、阪田が勢いよく中に飛び込んできた。危うくぶつかりそうになる。 「わっ阪田さんどこへ行っていたんですか? そうそう、私の猫アーティーを見かけませんでしたか?」 「わしは何も知らん」阪田は早足に自室へ戻った。 綿貫は外へ出た。 外には田中と銀田一がいた。 二人の前には丸焦げの車があった。近づく綿貫。 銀「綿貫さん!あなたは見ない方がいい!」 しかし遅かった。綿貫は焦げた車の中をのぞいた。
569 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 22:47:58 ID:0wCnYbyA
綿貫の悲鳴と絶叫が響いた。 僕には彼女にかける言葉がうかばなかった。 「何だよ、また誰かが殺されたかと思ったら猫かよ」 いつのまにか隣にいた桐生が吐き捨てると自室へ戻っていった。
570 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 23:10:13 ID:l8NF+nte
人魚姫(正体不明)は驚愕していた。 物置に隠しておいたダイナマイトに僅かな違和感を感じて中を調べてみた。 中の火薬が抜き取られ砂が詰め込まれていた。 (一体誰の仕業?・・・そういえば銀田一がこの辺をウロチョロしてたっけ・・・) 危ない、危ない。このまま使用してたら第4の殺人が失敗するところだった。 気が付いてラッキーだった。予定を変更して違う策を練るしかない。 銀田一め、第5の標的はおまえに決まりだ・・・・ 人魚姫(正体不明)は忍び笑いをした。
571 :
名無しのオプ :2007/04/06(金) 23:46:46 ID:p3jiZhex
「いや、まだ間に合うかもしれない」 いつの間に来たのか御手洗医師が、そう呟くと綿貫さんの胸からアーティーをひったくり 医療バックから出した器具を出して、仔細に検め始めた。 目の光をあてたり、鼓動を確認した後、おもむろに出した注射器をアーティーのわき腹あたり に狙いを定め、押し当てた。 息をつくのもためらわれる数秒間、やがてアーティは目をぱっちり開けると、ばね仕掛けのように 飛び上がった。 「ニャニャニャーーー(ああーーー。死ぬかと思ったにゃー)」 抱きしめる綿貫さん。黒こげのアーティーは主人の胸の中で幸せそう咽喉を鳴らした。 「ありがとうございます。御手洗医師!」 「いや、僕は無類の猫好きだからね。まあ普通、即死だろうが今回は奇跡的ということで勘弁してくれ。」 御手洗医師はなぜか弁解するような口調でそう言うと、屋敷に戻っていった。
572 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 02:33:05 ID:5Se/KnzQ
その時、御手洗医師からカードのようなものがヒラヒラと落ちるのを確認した。 「こ…これは!」
573 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 10:07:55 ID:8+6MMsM5
「人妻専用テレクラのチラシ!?」 綿貫は見てしまった事に軽い後悔を覚えた。 人には知って欲しくない事の一つや二つはあるものだ。特に男性ともなれば 拘りのフェチズムだってあるだろう。 それにしても、猫を蘇生させる技術といい、テレクラといい、何だかよく解らない人だ。
574 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 13:04:04 ID:Fj6Wo8cz
綿貫は猫を抱きしめ泣きながら 「よかった、よかった、」 と何回も呟いていた 田中「でも、誰がこんな酷い事したんだろう?」 綿貫「六車さんと阪田さんですよ・・・・ 私、あの人達怖いです お金の為に生き物を平気で・・・・」
575 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 13:08:19 ID:PDsenuWv
銀田一「お金のために生き物を?…綿貫さん、あなたは何か隠している。話してみてはくれませんか?」
576 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 14:44:13 ID:QfPopYnJ
綿貫「それは………その…………」 銀「あなたは使用人たちの中で唯一阪田と六車の側に回った人間だ。 裏を返せば阪田と六車が他のグループに対抗できるようになったのは、それほど強力な情報をあんたが有していたってことだ」 田中「お願いだ!綿貫さん、ホントのことを話してくれ!」 「私には………できないっ!」 悲鳴に近い綿貫の叫び。 銀は辛抱強く続ける 「人が何人も死んでるんだ。これ以上犠牲者を出さないためにもあんたの力が必要なんだよ」
577 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 15:00:12 ID:fdiCTKt7
犯人は田中
578 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 16:00:15 ID:fdiCTKt7
え? 当たり?
579 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 18:56:02 ID:JPQHR3cj
綿貫は探偵から逃げるように一階のウッドデッキに出た(
>>334 の見取り図)。
そこには星空を眺めている御手洗がいた。
何故か安堵の表情を見せる綿貫。
綿貫「御手洗さん・・・・。さっきはアーティのこと・・・、ありがとう。」
笑顔で応じる御手洗。
御手洗「どういたしまして。でも僕と二人のときは昔みたく虚子(きよし)くんで
呼んでいいんだよ?加穂留ちゃん・・・。」
綿貫「虚子くん・・・。」
御手洗は綿貫の目を見つめる。
御手洗「加穂留ちゃん・・・。もう六車みたいなゲスとつるむのはやめなよ・・・。
それに関原あずみさんももういない。もう関原家とは離れて僕とここを出ないか。」
長い沈黙の後、下を向いて押し黙っていた綿貫は目に涙を浮かべて言葉をつなげる。
綿貫「ありがとう、虚子くん・・・。」
猫アーティは二人が抱き合うのを見とどけて「ニャーゴ」と鳴いた。
========一方そのころ、銀と田中の相部屋==========
580 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 19:25:52 ID:fdiCTKt7
え? 田中ぢゃないの?
581 :
名無しのオプ :2007/04/07(土) 23:29:35 ID:WR1Gwexj
「ロリッ子幼稚園パブ すみれ組 園児 みたらい きよし くん」 「人妻クラブ お客様割引カード 御手洗様」 「SMバイオレンス スペシャルMコース 御手洗奴隷男」 「セルビデオ専門店 1000円割引券」 僕「銀さん、拾ったものなんだけど捜査の役に立つかな」 銀「さっきの騒ぎの時に御手洗が落としたものだな。うーん。御手洗という男の人間像の参考にはなるな。 あいつは、許容量が大きいと言うか、好奇心旺盛なただのスケベだろう」 犯行の解明には役に立たないみたいだ。ビデオ割引券以外は御手洗の部屋に返しておこう。
582 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 09:11:34 ID:L1fdlgIN
僕はスケベ本を返すため御手洗の部屋へ向かった。 御手洗の部屋のドアをノックしようとしたが、中から男女の営みの声が 漏れてくる・・・。 ・・・・!!! 相手の女性は・・・・綿貫さんだ!僕にはわかるッ! 僕は↓
583 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 09:46:39 ID:xLqL6lSc
もちろん部屋に踏み入った。
584 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 10:05:24 ID:4AudUjB1
ベッドでは御手洗と綿貫が絡み合っていた。僕は気づかれないようこっそりロッカーに隠れた。
585 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 10:25:30 ID:CZDgpT/H
しかし、なんとロッカー内には先客が! 六車と阪田が体を縮めて入っており、僕を見ると指を口に当て、静かにするよう促がした。 くそ!ひとまず停戦だ!! 僕は手振りで一人分の場所を空けるよう伝達して、体を入れた。
586 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 10:43:20 ID:L1fdlgIN
−−−−−その頃、銀と田中の相部屋−−−−−
探偵と竜岡刑事は
>>551 のとおり来るべき
>>601 に備えて
「人魚」を罠にかける算段を練っていた・・・。
竜「よし、これなら行ける。」
銀「うむ。あとは田中くん次第だな。ああ見えても優秀なんだ。
今頃、きっと来るべき
>>601 に備えて奔走しているはずだよ。」
竜「そうか、それは頼もしいな。」
−−−−−場面は戻って御手洗の部屋のロッカーでは−−−−−
587 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 20:08:38 ID:ESSWm3AV
僕はテレパシーで、阪田・六車コンビと会話していた。 田『あれ、よく見たら綿貫さんじゃないですよね?』 六『今頃気づいたのかおもらし』 田『おもらしって言うなッ!』 阪『しかし驚きだな。御手洗と、あの浅沼稲次郎にホモっ気があったとは』 そう、ベッドの上で御手洗と絡み合っているのは綿貫さんではなく、何と浅沼だった。 元々甲高い声の浅沼は、完全に女声だった。非常に不気味である。 両者とも相当欲求不満だったのか、ベッドの上で壮絶なバトルロイヤルを繰り広げていた。 田『御手洗と浅沼は同性愛で結ばれている……しかも、浅沼は娘と近親相姦。これは銀さんに報告しなくちゃ!』 僕はゆっくり、ロッカーの扉を開けた。それとほぼ同時に、浅沼がベッドの上で果て、その拍子に、僕と目が合った。
588 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 21:18:59 ID:ddjXv6h3
(まずい…ばれた!?)僕の心臓は今までに無く高鳴っている。
589 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 21:36:19 ID:P9S+Q0Nr
僕は眼を疑った。浅沼ではなかったのだ。 浅沼ではなく綿貫さんだった。ヨガると顔がゆがんで浅沼のような顔になるのだ。 綿「田中くん!どうしてここに・・・・」 狼狽した僕はロッカーの扉を勢いよく開けて六車と阪田の姿をさらした。 激怒した御手洗が二人に飛びかかっていくのを尻目に僕は部屋を飛び出した。 田「銀さん、えらいめにあったよ。ん?誰かと話してたの?」 銀「いや、竜岡の事が懐かしくなって奴と話をしている気になってたよ。 奴はもういないしな、田中、人魚に立ち向かうのは君と僕だけなんだ。頑張ろう」
590 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 21:46:09 ID:JP9/dcM/
田中「銀さんの推理では犯人がそろそろ動き出すんでしょ」 銀「うん。奴の狙撃ポイントは全部潰したし、爆薬も砂に取り替えておいた。 俺のできることは全てやり尽くしたよ。後は犯人がどう行動するかだ。今夜 は忙しくなるぞ。交代で休もう。お先に失礼させてもらうよ」 と言うなり銀田一は寝息を立て始めた。 (そういえば六車達はどうなっただろうか。御手洗は怒らせると怖そうだぞ)
591 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 21:57:29 ID:Z3HEcNUb
一方こちらは桐生と白鳥が密談中。 桐生「天候も回復してきてる・・・おそらく今夜か明日が山場だ」 白鳥「そうね、にしても人魚って何なんでしょうね?こんなに殺人を犯して・・・」 桐生「単に荒っぽいやり口とは思えないところがよくわからねえ。それなりに場を踏んでる俺でも守屋の時は背筋が冷えたからな。どうも俺らと同じ遺産と後継者狙いとは違う匂いがする」 白鳥「この期に及んで怖じ気づいた?そんなことだから守屋を使った関原に出し抜かれるのよ」
592 :
名無しのオプ :2007/04/08(日) 23:01:10 ID:Db+c3wxF
桐生「なあ、今夜は何かヤバそうだ。一緒にいようぜ」 白鳥「フン。調子乗るんじゃないよ。亭主気取りかい」 白鳥の部屋を締め出された桐生は自室に戻るしかなかった。
593 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 00:03:27 ID:Jg4Q5fYo
桐生は自室に戻る途中、食堂へ行って酒を調達する事にした
594 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 00:24:42 ID:sXiQaMyg
どこかの部屋が何やら騒がしい。 どんちゃん騒ぎでもしているようだ。 桐生は気にせず食堂へと入ると、先客がいるようだった。
595 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 01:14:41 ID:HXhPQ9gz
食堂にいたのは銀と竜だった。 勝手につまみを用意し、酒を酌み交わしながらバカ騒ぎをしている。 竜「おお、お前もこっち来て一緒に飲め」 桐生は竜の求めに応じて席についた。ふと視線を床に向けると浅沼がいびきをかいて眠りこけている。 銀「浅沼さんは意外とだらしないんですよ。桐生さんは違いますよね?」 そう言って一方的に酒をついでくる。 ひとりでいるのも心細かった桐生はこの宴会に加わることにした。
596 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 05:52:18 ID:3Q2KnA00
同時刻。御手洗の部屋 六車と阪田を叩き出した御手洗は、まだ興奮が治まらない様子でドタドタと足音を立てながら、 綿貫の所に戻った。御手洗は下着姿、綿貫は先ほどの騒動の間に、手早く服を身につけ、いつもの 地味目の黒いスーツ姿でベッドの端に腰を下ろしていた。 「まったく、六車も阪田も本当にゲス野郎だよ!でもこれではっきりした。君をこんな狼たちの巣に 一人でおいてはおけない。船便が回復したら一緒にこの島を出よう!」 綿貫はうつむき、じっと自分の組んだ手を見つめて顔を上げない。 「……君もあずみちゃんもこの島に留め置かれて、一度も本島の土を踏んだことがないんだろう。 関原のじいさんも酷なことをしたもんだ。でももう彼も死んで君は自由だ。君のことが心配なんだ。 このままじゃ君まで、あずみちゃんと同じことになりそうで……」 「きょし君――」 「うん?」 綿貫が顔を上げた。その顔は何か必死に感情を抑えているようで、声が震え、目は濡れていた。 「ありがとう。でもいいの。私は私の意志でここにいるの。」 御手洗は、苦しそうな表情になり、軽く奥歯を噛んだ後、綿貫の隣に腰を下ろした。 「僕はあずみちゃんに好意を持ってたけど、それはどちらかというと齢の離れた妹を思うような気持ち だったんだと思う。ずっと好きだったのは君なんだよ。前にも言ったと思うけど。僕は君と一緒に なりたいと――」 最後の方は声が小さくなってごにょごにょ声になってしまう。 綿貫はそんな御手洗を見て、やさしく微笑むと、 「分かってる。――きょし君、アーティが気になるからもう行くね!」 軽く御手洗の頬にキスすると、綿貫は部屋を出て行った。 後の残された御手洗は、自分がまるで二十歳代の男から、まだ頑是ない少年に戻ったようで、頼りない気持ち になりごろりとベッドに横になった。 そのころ時間を前後して田中は
597 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 05:53:49 ID:KvE/ob2Q
桐生もイケる口であったが、なぜか酔いがすすみ寝てしまった・・。
598 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 12:41:19 ID:dvcdJQOn
田中と銀田一は交代で休むことにしていた。 自分が休む番になった田中は、自室のベッドに横になった。 そして気がつくと眠っていたらしい。 (…少しだけど眠っていたみたいだ…銀さんはどこだ?…) 田中は、部屋から廊下へ出た。
599 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 15:21:07 ID:sHbRvykR
廊下に、誰かがうずくまっていた。あの後ろ姿は・・・浅沼だ! まさか、関原俊太郎の秘密を掴んでいるらしい浅沼が、犯人に狙われたのか? 僕は慌てて浅沼に駆け寄り、体を揺すった。 「浅沼さん浅沼さん! しっかりして下さい! 大丈夫ですか!」 「うぎゃああああああ」 浅沼の絶叫が響き渡る。僕は必死で、浅沼を助け起こした。 「浅沼さんしっかり! 何があったんです? 誰に襲われたんですか!」 「き……」 「き? 桐生? 桐生に襲われたんですね?」 間違いない! この一連の殺人事件の犯人は桐生力だ! しかし、僕の予想は外れ、浅沼は僕に絡みついた。 「キッサマアァァァ! せっかくのトランプタワーが崩れちまったじゃねぇか! どうしてくれるんだよ!!!」 浅沼は犯人に襲われたわけでも、気絶していたわけでもなかった。単に廊下で四つん這いになって、床にトランプタワーを 立てていただけだったのだ。しかも僕が浅沼の体を揺すったせいで、トランプタワーは完全に崩壊していた。 「このバカヤロオオオ! スペードのエースをのせれば完成だったのに! このおもらし男が!」 浅沼は僕の股間を思い切り蹴り上げた。僕は遠のく意識の中で、自分の体から液体が放出されているような気がした。 その頃、海響館をまたしても異変が襲った。
600 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 16:25:11 ID:HXhPQ9gz
それは凄まじい振動と爆音だった。 ちゅどーん!! 海響館は揺れに揺れまくった。屋敷と言うよりもまるで島全体が地震のようだ。 僕はなんとか柱につかまったが浅沼はトランプと共に揺れに翻弄されている。 揺れはようやくおさまったが、もしかすると長く感じただけで実際はたいした時間ではなかったかもしれない。 皆が扉から顔を出した時、再び悲鳴が屋敷の空気を切り裂いた!
601 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 16:41:34 ID:KvE/ob2Q
悲鳴の原因は、銀がハンマーを持った綿貫の手を捻りあげていたのだ!人魚は綿貫だったのだ。
602 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 19:26:00 ID:0VXTau79
神(愚かな人間達よ。ワシが少し力を貸してやろう) そしてBSを十一回押した。 悲鳴の原因は、銀がハンマーを持った綿貫の手を捻りあげていたのだ!人魚は綿貫だったのだ。
603 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 19:27:45 ID:0VXTau79
スマン 悲鳴の原因は、銀がハンマーを持った綿貫の手を捻りあげていたのだ! だった。
604 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 20:38:32 ID:1ooBCZwZ
綿貫は観念したのかハンマーを落とし、その場にしゃがみこんだ・・・。
探偵は悲しい顔で綿貫に話しかけた。
銀「見事だったよ・・・。ワープロで打たれた招待状にきな臭い遺産相続話。
犯行は遺産相続者と思ってしまう。極めつけは裏帳簿の発見だ。これで完全に
僕らの目は六車や桐生に注がれてしまった。僕も途中までは桐生が犯人だと
思っていた。しかし、刈谷の部屋で写真を発見して(
>>521 )「人魚」の
正体に気づいてしまった・・・・。
人魚は「綿貫 加穂留」。いや、「関原 加穂留」だとね。」
綿貫は顔を上げて真相を語りだした。
綿貫「・・・・・。そう、私が人魚よ。」
605 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 22:41:52 ID:zo0/eJbS
田中「綿貫さんが…人魚!?」
606 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 23:23:59 ID:WN1Xqtvn
御手洗が叫んだ。 「嘘だろ、加穂留!きみが人を殺せるはずがないんだ!」 綿貫「・・・・・」 六車「まあ、何はどうあれ、犯人が捕まって良かったでんなぁ」 阪田「まさか、犯人が女だったとはなぁ」 六車「しかし女って判らんもんやな。よがった直後に人殺しとは」 阪田「精力が余ってんやろな。若いってええなぁ」 綿貫の沈黙の間、六車と阪田の無遠慮な会話が続いた。
607 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 23:37:55 ID:4uz+nODZ
僕と銀田一は綿貫の顔を見つめ、綿貫の告白を待っていた。 桐生と白鳥は寄り添い、浅沼は疲れ果てた様に座り込んでいた。 六車と阪田はにやけながらボソボソと話を続けていた。 御手洗は悲痛な声を張り上げ「嘘だ、嘘だ」と繰り返していた。 僕「どうする銀さん、皆はまだ信じられないみたいだ。銀さんから、犯人確定の根拠とか 犯行方法の説明とかをした方がいいみたいだね」
608 :
名無しのオプ :2007/04/09(月) 23:48:15 ID:0VXTau79
磯巾着(オイオイ、それでいいのか?水戸の隠居が8:20に印籠を出すようなマネをして) その時、田中が磯に向かって来た。(余計な事を言うな)と血走った目が言ってる。 ズボンのファスナーからは、硬直したナマコが磯巾着を睨みつける。 おい、何をする気だ。や、やだ、ちょっ、イヤァァァァーーーーッ 抵抗できない磯巾着の内側に田中が入ってきた。 暫く稚拙な運動をした後、「お、まえ、が!」と叫びながら白濁したものを吐き出した。 彼のナマコに毒が注入されたとも知らずに…
609 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 01:14:50 ID:OAhhJZ7M
そのころ山本は洞窟の奥で文字を見つけた そんな…より……、ちょいと…いてくれよ。……とあんま……ないけどさ。 このあいだ、……の…………ったんです。………。 そしたらなんか…がめちゃくちゃいっぱいで…れないんです。 で、よく…たらなんか…れ……がってて、……………き、とか…いてあるんです。 もうね、……かと。……かと。 お…らな、……………き…きで………てない………に…てんじゃねーよ、……が。 …………だよ、…………。 なんか………れとかもいるし。…………で………か。おめでてーな。 よーし……………んじゃうぞー、とか…ってるの。もう…てらんない。 お…らな、…………やるからその……けろと。 ………ってのはな、もっと……としてるべきなんだよ。 …の……………の…かいに…った…といつ……が…まってもおかしくない、 …すか…されるか、そんな………がいいんじゃねーか。………は、すっこんでろ。 で、やっと…れたかと…ったら、…の…が、……つゆだくで、とか…ってるんです。 そこでまたぶち…れですよ。 あのな、つゆだくなんてきょうび……んねーんだよ。……が。 ……げな…して…が、つゆだくで、だ。 お…は……につゆだくを…いたいのかと…いたい。…い…めたい。……………い…めたい。 お…、つゆだくって…いたいだけちゃうんかと。 …の…から…わせてもらえば…、…………の…での…………はやっぱり、 ねぎだく、これだね。 ……りねぎだく………。これが…の…み…。 ねぎだくってのはねぎが…めに…ってる。そん…わり…が…なめ。これ。 で、それに……り………(……)。これ……。 しかしこれを…むと…から……に………されるという……も…う、……の…。 ……にはお…め……ない。 まあお…、…は、…………でも…ってなさいってこった。
610 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 01:44:24 ID:EC/KZs/O
(
>>607 しょうがないよ、
>>1 の予定通りなんだから。それに今回は反省会っていうか、
誰のレスが悪かったかとか、改善点の討論とかのためにレスを多めに取っておく必要が
あるので、8:20に印籠を出すような早めの展開もやむを得ない)
綿貫が口を開いた。
「私は、残念ですが 関原 加穂留ではありません。なぜならば関原慎太郎の認知を
受けていないのです。
関原慎太郎は、皆様もご存知の通り、選挙中というか私の母への求愛中は低姿勢だった
のですが、当選後というか妊娠後は態度を一変させたのです。私の母は少額の手切れ金
と共に関原家を追い出されたのです。
母はその後、浅野という男に膨大な借金を背負わされ苦労続きの一生でした。
結局私は関原家の血を引く人間でありながら、綿貫として、そして関原家に仕える秘書
として生きていかなくてはならなかったのです」
611 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 03:12:34 ID:Obqnunl8
浅沼は俺は悪くない、とぶつぶつ呟いている。 銀「本当はあなたも守屋と刈谷と一緒に裏秘書としても動いていたんでしょう?この屋敷の使用人であなただけが加わっていないというのは不自然だ。もっとも関原氏は気づいていなかったのだろうが」 綿貫「いえ、気づいていましたよ。雇ってほしいと申し入れた時に私から実の娘だと」 一同(!) 「母が亡くなった時、頼る親戚もいなかった私は藁にもすがる思いで関原の事務所を訪れました………それを聞いて開口一番に『裏に回って動け』って………信じられます?私の身の上話には塵ほどの興味も価値もないって顔で ……終わった女とその子供など心の底からどうでもよかったんでしょう」
612 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 11:43:09 ID:dqZz/xW4
銀「ここでは何だから取りあえず向こうに行きましょう」 一同はゾロゾロと崖の上に移動した。
613 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 12:22:06 ID:WWC2jhy4
と・・・ いきなり地面が無くなった! 崖が崩れたのだ!
614 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 13:56:07 ID:c7Ifbl9B
崖がなくなったので屋敷に戻って話が再開した。
615 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 15:30:15 ID:moRPD4B4
そうこうしていると田中が磯から戻ってきた。
田「で、銀さん。何があったんですか?僕がここに来たときには、既に銀さんが綿貫さんの腕を捩じり
あげてましたけど」
銀「ん!まあ、あれを見てくれ」
銀田一が目配せをする。その方向を見ると、頭を血でしとど濡らした桐生が、白鳥さんに寄り添われながら
立っていた。傷口を押さえるためのタオルは、毒々しい赤に染め抜かれている。
桐「畜生!このアマが俺をハンマーで殴ってきたんだよ!!ふざけやがって!くそっ!くそっ!」
桐生は半泣きだった。そんな半狂乱の桐生を白鳥は心配そうに見つめている。
銀「食堂で浅沼さんと桐生くんとで寝酒を飲んでいたんだ。数杯重ねたところで二人は眠ってしまったけどね。
しばらくすると、浅沼さんは起きてきてどこかにいってしまった。僕もそろそろ自室に戻ろうと思ったから、
桐生くんを起こして、食堂を出た。桐生くんはふらふらとトイレの方向に歩いていったんだが、それから、
直ぐに彼の悲鳴が聞こえたんだ」
田(もしかして、加穂留さん。
>>542-543 の僕たちの会話を聞いていたんじゃ・・・)
田中がぐいっと銀田一に近づき、小声で言った。
田「銀さん。僕には気になることが三つあるんです。
@綿貫さんがこの一連の事件の犯人(人魚姫)に間違いないのか?
A犯人(人魚姫)ではないとしたら彼女は共犯、もしくは利用されているのか?その場合の彼女の役割とは?
B竜岡兵太は存在しているのか、いないのか?
この、みっつです!」
616 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 16:19:37 ID:Obqnunl8
庭のヘビ(まとめ乙です。一応>1には殺人未遂事件が起きると書いてあるだけで犯人の判明ではないよね?竜岡は割と登場してるからいてもいいのでは。@とAはこれから解明でも大丈夫だし) 銀田一「竜岡なら…ほれ、あそこだ」 銀田一の指差す先に立ち尽くす竜岡の姿があった。 と、突如綿貫が走り出し、屋敷から脱出した。
617 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 18:04:39 ID:bG6xnLQU
田「綿貫さん! 銀さん、追いかけましょう」 銀「やだ」 田「何でですか! このままじゃ綿貫さん、自殺しちゃいますよ」 銀「お前アホか。サスペンスのラストシーンってのはな、崖って相場が決まってるんだよ。今追いかけたらすぐ捕まえられるだろ」 田「そりゃ二時間サスペンスの話じゃないですか」 銀「一度やってみたいんだよ。崖に犯人を追い詰めるってのを。……よし、そろそろ行くか」 田「もぉ〜下らないことにばっかり頭が回るんだから」 銀「うるさいな。お前はさっさと部屋に戻って糞して寝ろよ」 田「何言ってるんですか。僕も行きますよ」 銀「いいよ。助っ人は御手洗先生に頼むから。サスペンスのラストシーンはな、崖の上で、犯人の恋人か家族が説得するモンなんだよ」 田「そんなぁ〜」 銀「早く糞して寝ろよ。あ、蒲団かけるの忘れるなよ。お風邪ひいちゃうぞ」 田「こ、子供扱いしないで下さいッ! 僕は先に行きますよッ!」 田中は海響館を飛び出した。その後を銀が「お、俺の見せ場を奪うつもりだな! そうはさせないぞ!」とか叫びながら、 御手洗と一緒についてきた。
618 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 19:39:15 ID:poOeyKVz
逃走した綿貫を追いかけて一同は崖に集まった。 綿貫は完全に息切れしてうずくまっている。 白鳥が近づき、うずくまっている綿貫に容赦のない蹴りを浴びせ続ける。 白鳥「このクソ女!3人も殺したうえに桐生も殺そうとしたわねッ!」 御手洗が飛び出し綿貫を庇うように覆いかぶさる。 御手洗「やめろーーーーーッ!お願いだ・・・。やめてくれ・・・。」 白鳥はかまわず御手洗の上から蹴り続ける。 僕は蹴られ続ける二人を見て思い出していた・・・。 そう、雪女だった「凍子」が蹴られ続ける様を。 あんな思いはもう嫌だ・・・・。 田中「やめ・・・」 その時だった! 僕の脇を飛び出した銀田一は白鳥の腕をつかんで捻ると白鳥の体は一回転して そのままカエルの様に地面にひっくり返った! 銀田一「・・・・・。そのへんにしておけ。」 僕はこんな真剣な銀さんを初めて見た
619 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 19:58:56 ID:c7Ifbl9B
崖のカエル(618泣ける・・・。こういうのもイイ!けど、今作は銀の活躍が目立ちすぎだろw)
620 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 21:49:48 ID:RJXj3hkN
(やっぱりこういう場合は操りテーマでいく?)
621 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 22:09:54 ID:Obqnunl8
(操りだと→綿貫あぼーん→自殺だからテンプレよりぉk→めでたしめでたし→実は真犯人は――の流れになるけど) その一瞬の隙をついて綿貫は崖から身を踊らせ――――
622 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 22:42:14 ID:oaLhsxDe
海の中に姿を消した・・・・・ ちなみに綿貫は素潜りが得意ということは無い、という。
623 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 23:01:10 ID:wTPP7POv
そのとき、ボーという音がきこえ、朝もやの中に赤いライトが点滅するのが見えた。 警察の巡視艇だろう。 「助かったみたいやな」 六車がつぶやいた。
624 :
名無しのオプ :2007/04/10(火) 23:05:36 ID:bG6xnLQU
「フハハハハハ! これで遺産の取り分が増えたぞ! わーいわーい!」 嬉々として叫んだのは、何と御手洗だった。 「ちょwwwwwおまwwwww綿貫さんを愛してたんじゃなかったのかよ!」 僕は思わず感傷的になって叫んだ。 「うるせー青二才は早く糞して寝てろバーロー。そもそも俺はなぁ、関原俊太郎の遺産を手に入れるためにあいつを篭絡しただけなんだ。 これで邪魔者はいなくなった。俺が関原の遺産を独り占めしてやる」 「篭絡って……何歳なんだアンタ」 銀が地味なツッコミを入れたが、御手洗は聞いていなかった。 「関原の遺産は俺のモンだぜアヒャヒャヒャヒャ! ついでに綿貫の下着もみんな俺のモンだ!」 「じゃあTバックがあったら一枚売ってくれ。子供の頃のブルマーなんかあったら尚更いい」 「銀さんッッッ!」 僕は銀さんを軽蔑の目で睨み、 「そんなことより、白鳥さんはどうします? 銀さんが投げ飛ばしたせいで気絶しちゃいましたよ」 「綿貫と一緒に沈めるか」 「それはいけません」 「じゃあ突き落とそう」 「それもダメです。屋敷に連れ帰りましょう。投げ飛ばしたんだから銀さんがおぶって下さいよ」 「何だよぉ〜ブリーフマンのくせに俺に命令するなんて生意気な」 「懐かしいですねその呼び名」
625 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 01:48:23 ID:LNBeSsJU
何はともあれ田中たちは屋敷に戻り、全員がホールに集合した。 六車「あのアマが犯人やったとは……ホントに恐ろしい」 田中「そのことなんですが……僕にはちょっと引っかかることが――――」 その時ドヤドヤと足音がして救助隊が踏み込んできた。
626 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 03:07:30 ID:Ba/p4TLj
心残りはあるが、とりあえず今は心身とも疲れがピークで脳がうまく働かない… 探偵事務所の僕の寝床と化したあのおそろしく固いソファーすら恋しく思える。 帰れる…その安心感からか僕は救助隊員の肩にもたれかかるように気を失った――
627 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 06:54:08 ID:X6FE4aAl
3日後、警察の事情聴取から解放された僕と探偵は新宿の探偵事務所へと戻ることができた。
628 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 09:37:48 ID:aHofJcBy
事務所は全焼していた。
629 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 12:00:42 ID:LQhiDeec
銀田一が燃え残っていた板切れを持ち上げた。 『銀田一探偵事務所』と以前は書かれていたもの。 下半分は焼けきれてなくなっている。 僕は腰から下が突如なくなってしまった人のようにくず折れた。 銀「ふん」 まだぶすぶすと燻っている看板を種に、銀田一はタバコに火をつけた。 田「昨晩遅く、黒ずくめの怪しい男が事務所の周りをうろついていたそうです・・・」 銀「北辰会か、六車の部下か、はたまた別の誰かか・・・」 銀田一の独白が、むなしく僕の耳に響いた。
630 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 13:39:14 ID:LNBeSsJU
銀「どうやら人魚はまだ……生きてるみたいだな……」 田中「そんな……綿貫さんは死んだじゃないですか!!」
631 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 14:18:02 ID:TERG8WR+
「おもらし君は相変わらずヘボだな。この僕の足元にも及ばない」 銀田一がイヤミったらしく言う。 「じゃあ銀さん、人魚って誰なんですか?」 「……人魚は人魚だろ」 「綿貫さんは身代わりの犯人なんでしょ? 綿貫さんに殺人を命令した黒幕は誰なんですか?」 「いや、だからそれは、綿貫の命令が大脳から脊髄を伝わって綿貫の体に伝わったんだ」 「何ワケの分からないこと言ってるんですかッ!」 「あっ、あそこに誰か倒れてるぞ」 焼け跡の中に、何かきたならしい老人が倒れていた。 「おじいさんおじいさん! おいクソじじい起きろ」 「銀さん、もっと敬老精神を持たないと」 「おい、クソじじい、早く起きろ。何やってんだこんなところで。あっ! さてはこのじじい、北辰会の回し者じゃないか?」 「まさか、こんなよぼよぼのおじいさんが」 「いや、分からないぞ。中国の仙人なんか千年くらい生きるらしいしな。人魚の肉食って八百年生きた女も何か福井にいるらしいし」 「八百比丘尼ですか。そんなことより、おじいさん大丈夫ですか?」 「お、おお」 「薄汚ねぇじじいだな。ここはオレ様の事務所だぞ。早く出て行け」 「すまんのぅ、そこのコンビニで万引きしたカップラーメンを食べようと思ったら、事務所が燃えちまって」 ……放火犯はこのじじいか。北辰会も綿貫さんも人魚も、関係なかったのだ。単に不運なだけだった。 だが、事件はまだ終わっていなかった。
632 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 19:51:39 ID:jbSYX7nm
僕はハッと思い出した。 事務所の焼失にばかり気を取られていたが「ユリちゃん(前作参照)」は大丈夫だろうか? 僕は電話ボックスに入って勅使河原さん(前作参照)のダイヤルを回す。 田中「・・・・。あっ、勅使河原さん?うん、大丈夫だよ。ところでユリちゃんは? うんうん・・・。そうか!よかった!預っててくれたんだね! ところで僕と銀さんなんだけど今日寝るところがないんだ・・・。 そうそう・・・。で、もし勅使河原さんさえよかったら僕らも泊め・・・。」 探偵「ど、どうだった?勅使河原さんOKって?」 田中「き、切られちゃいました・・・。」 一瞬、絶望の表情を見せた銀田一だったが、すぐに復活して「新宿駅に行くぞ」と僕の手を引っ張る。 新宿から丸の内線に乗って銀座駅で降りると、銀はずんずん歩いて雑居ビルの前で停まった。 僕はテナントのなかに「クラブ白鳥」の名前を見つけた。 クラブの中に入ると白鳥と桐生がいた。 白鳥「あーら、いらっしゃい。」 桐生「よう。」 銀さんは何を考えているのだろう・・・。
633 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 20:24:17 ID:TERG8WR+
銀「アンタら、暇か」 白「ご覧の通り、今は準備中。この人はウチのオーナーなの」 銀「謎は解けた。海響館で事件を説明するから来てほしい」 桐「ハァ? 勘弁してくれよ、もう二度とあんな島には行きたくないな」 銀「事件解決のためには、生存者があの島に集まることが不可欠なんだ。協力してくれ、俺のためにも」 桐「まあ、協力しないわけじゃないが……ん? 待て、何でアンタのためなんだ?」 田「そうですよ銀さん、何で銀さんのためになるんですか?」 銀田一、声を落として、 銀「バカ、島へ行けば海響館がある。とりあえず雨露をしのぐ場所になるじゃないか」 田「そ、そんな! 事件解決するんじゃないんですか?」 銀「オレ様を誰だと思っている。稀代の名探偵・銀田一コースケだぞ。行く途中の船の中で推理すれば、夜には解ける」 田「そんなどんぶり勘定な・・・」 銀「そういうわけで、島へ来てほしい。それから、浅沼稲次郎と阪田万吉、六車六郎の連絡先を知っていたら教えてくれ」
634 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 21:13:56 ID:X6FE4aAl
白鳥「帰りな」 僕らは店を追い出された。 途方に暮れた僕らの前を浮浪者が通りかかった。 それは竜岡刑事だった。 銀「竜岡刑事じゃないか!一体どうしたんだ?」 竜「ふっ、刑事は刑事でも例の事件の責任を取らされて謹慎中さ…。」 竜岡は八王子の自宅で謹慎中だったのだ。 銀「…。竜岡さん、僕らと一緒にもう一度事件を捜査しないか?」 銀は真剣な目で刑事を見つめた。
635 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 22:42:37 ID:TERG8WR+
三人の上空を旋回するカラス(
>>634 八丈署の刑事の自宅が何で八王子にあるんだいw)
636 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 23:08:17 ID:LRWqfNgw
惨劇があった島の近くにある別の島ではその頃 長い時を闇の中で過ごしていた。 その闇に呑み込まれてから太陽が二度、月は三度水平線に沈んだ。 僅かな光に導かれ、闇から抜け出た彼女が最初に感じたのは、生臭いような磯の香りだった。 重い瞼を開くと、それまでの闇とは反対に白一色に塗り込められた部屋と、 その白い壁を切り取るようなサッシの窓を通して蒼い海が見えた。 意識を取り戻した彼女のところに、医師や看護師がやって来て色々と検査した。 彼女は、顎や両大腿骨の他多数の箇所を骨折していたために医師の質問に答える事出来なかった。 仮にそうで無くても出来なかっただろう。彼女は記憶の一部分を失っていたから。 彼女は思い出そうとした。 (誰が…殺人…どこで…どうやって………) 頭が激しく痛む。やがて彼女は深い眠りに落ちた。 目覚める前の闇とは違う白い霧に包まれながら。
637 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 23:15:18 ID:l0HRFFaV
八丈署の刑事に新宿で会うわけなかった。 僕「銀さん、人違いだよ」 竜岡刑事に似た男は立ち去っていった。 銀「あれ、ところで山本を縛っていた縄はどうしたっけ?」 僕「銀さん、そのままだよ。アイツは今ごろ――――」 僕と銀田一は急遽、島に戻る事になった。 そして僕達は事件の完全解決のための最後のピースを手に入れることになったのである。
638 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 23:45:09 ID:qfLlaI1u
島に到着した銀田一は意外なところへ向かった。 島の北の洞窟へ到着すると銀田一はスコップで猛然と穴を掘り始め、しばらくすると何かを 拾い出した。金の仏像だった。 銀「これが遺産相続権のある関原家の家宝さ」 皆が血眼になって探していたものを銀田一は見つけ出したのだ。 「裏帳簿がこの洞窟に置いてあった事は、殺人のの真相を隠す人魚の作戦だったのだ」 銀田一は自信に満ち溢れていた。 「さあ、山本を助けに行こう。人魚が誰だあるかを知っているのは山本と綿貫の二人だけだ。 人魚は二人の内のどちらかを冤罪で殺人犯の汚名を負わせる計画だったのだ。 山本は、人魚、いや、悪魔の名前を知っている。御手洗という悪魔の名前をね」
639 :
名無しのオプ :2007/04/11(水) 23:50:27 ID:E+a7Q6Wl
事件の大詰めにきて銀田一は興奮していたのだろう、少し訛った。 「殺人のの」は「殺人の」がどもったのであり、「誰だあるか」は銀田一の 故郷、東北弁が出たのである。 我々は、衰弱しきった山本を発見した。
640 :
名無しのオプ :2007/04/12(木) 00:11:25 ID:mKGjimdn
銀田一の「くぉら、おきろや!」という巻き舌とローキックが山本に炸裂した。 げふっとうめき声を漏らして山本は覚醒した。 「何すんだよ!探偵さん!」 「やかましいっ!てめえが見た犯人について教えろ!」 「俺は何も知らねえよ!後ろから殴られて誰も見てない!」 使えねえ、銀田一は舌打ちして吐き捨てると山本は涙目になってこぼした。 「だいたいなんでみんな島に帰ってきたのに最初に俺を救わないんだ!」 「待て!俺たち以外にも誰か来てるのか?」 「ああ、なのに誰も俺を………」 銀田一はなおも言い募る山本を蹴り飛ばすと 「やっぱり終わっちゃいなかった! 関原の亡霊はまだこの宝と例のものを手に入れちゃいない!」
641 :
名無しのオプ :2007/04/12(木) 00:38:13 ID:qnR3XGCM
「ちょっと銀さん、関原俊太郎の亡霊ってどういうことですか?」 「あん? 俺がいつ関原俊太郎の亡霊の話なんかした? ついでに言うと鳥越俊太郎の話もしてないぞ」 「そんなことは分かってますよ! 関原の亡霊ってさっき……」 「おもらし、お前はどこまでもアフォだな! 俺が言ったのは息子の方! 関原俊一の方だよ。この事件の裏にあるのは 関原俊太郎の遺産なんかじゃない、関原俊一と、えーと……何か長ったらしいカジキマグロ人妻の」 「それを言うならカジキスタン人妻でしょ」 「そうだ、関原俊一とそのカジキスタン人妻殺し。それがこの事件の動機だ!」
642 :
名無しのオプ :2007/04/12(木) 01:04:58 ID:i/FjA9EI
関原の亡霊(お前ら俺の名前を何だと思ってるんだ?新太郎やら俊太郎とか慎太郎とか・・・) 銀田一 「せきはら しんたろう、せきはらしんたろう、せきはらしたろう……… セクハラ したろう!」 一同 「ギクッ!!」
643 :
名無しのオプ :2007/04/12(木) 01:32:52 ID:IeUc9Eub
「ご、ごめんなさい!」 僕と山本はとっさにハモリながら謝ってしまった。
644 :
名無しのオプ :2007/04/12(木) 20:43:15 ID:mKGjimdn
「ああ、すまない。関原の亡霊ってのは単なる比喩だ。」 銀田一は訂正を加えた。 「なんだ。そういう意味ですか。でもそれと人魚に何の関わりがあるんです?」 「正直言ってこの島で起きた一連の事件について俺は把握しきれてはいなかった。というのも遺産相続、島の財宝、裏社会の権益と様々な要因が絡み合っていたからだ。 動機についてもそれらを巡る対立から…とも考えられる。しかし犯人と思われる綿貫の被害者たちへの動機はイマイチはっきりしない。語ったのは関原氏への恨みだけ……あずみについてはそれが成立しても、なぜそれが守屋と刈谷の殺害に結びつくかは説明できない」 「言われてみれば確かに………じゃあ…!?」 「綿貫を影から操っていた人間がいたんだ。 恐らく綿貫の関原家への憎悪を利用して、守屋と刈谷殺害に協力させた…憎い関原の忘れ形見のあずみ殺害を持ち掛けて… いや、ひょっとすると関原氏自身も綿貫たちに謀殺されたのかも……」 「そんな……でもそれであずみと守屋、刈谷の殺害方法に違いがあったんですね」 「ああ、それも綿貫とは比べものにならないくらいの憎悪をこめてな」
645 :
名無しのオプ :2007/04/12(木) 22:39:28 ID:uxc5iBp4
縄を解かれた山本はグッタリと横たわっていた。 銀「山本はここで休んでいた方がいいな。田中、関原邸へ行くぞ。真犯人と対決だ」 田「はい」 山「じゃあ、これを持っていってくれ。犯人に引導を渡す決め手になるはずだ」 山本は白い布切れをポケットから取り出し僕に渡した。 「?」 「あずみさんの下着だ」 「山本、お前ってやつは!」 山本は性癖も手癖も問題ありだ。しかしあずみさん殺しの犯人を捕まえて欲しい、という 気持ちは強く伝わってきた。同じ趣味を持つ男としてこの想いに応えるぞ!
646 :
名無しのオプ :2007/04/12(木) 22:57:39 ID:Sx6f5AZ2
僕らは関原邸の前にたどり着いた。 関原邸の前に立ちはだかる影。 影は痛々しく包帯で巻かれた綿貫さんを抱きかかえている…。 そう、影の正体は御手洗だ! その表情は綿貫を守っていた優しいそれではなく、能面のように表情がない。 御手洗は僕らに言った。 「…。どうしてわかった?」
647 :
名無しのオプ :2007/04/13(金) 19:03:47 ID:fbntxyYD
田中「何が?」
648 :
名無しのオプ :2007/04/13(金) 21:20:55 ID:GmPi3mht
銀田一が耳元に口を近付けて囁いた。 「よく見ろ田中。あれは綿貫じゃない」 生暖かい息を首筋に受け、鳥肌を立てながら田中は答える。 「確かに。アレはよく出来た人形でしょうね。彼女は死んだ筈です。もし生きていたとしても・・・」 「それなら奴の芝居に乗った振りをしてみようか?」と、銀田一は悪戯小僧のように笑った。
649 :
名無しのオプ :2007/04/13(金) 23:58:30 ID:BCyXbe5n
御手洗は綿貫に拳銃を押し当てて言った。 「銀田一よ、お前が手に持っている金の仏像を地面に置け。そして前を向いたまま10メートル 後ろに下がれ。逃げようとしたら綿貫を撃ち殺すぞ」 僕「銀さん、御手洗はマジだよ。どうする?」 事務所は全焼して、僕らは無一文だった。だが、この金の仏像を関原家遺産管理機構へ持って いけば、あずみの遺言の条件を満たす人間として認定され大金持ちになるのである。 人形に拳銃を向けているバカなんて相手にすることないぞ。 そのとき綿貫の人形が動いた。生きているじゃないか!
650 :
名無しのオプ :2007/04/14(土) 00:25:46 ID:zbKKeSnp
「俺は莫大な資産を手に入れるため今までやってきたんだ。今更邪魔はさせんよ」 御手洗は長々と語り始めたが、これって推理ものに定番の犯人の告白なのだろうか? 「俺はあずみをモノにするのが最初の計画だった。ところが綿貫も関原の子供だと聞いた。 だからあずみと綿貫の二股をかけていたのさ。保険というか押さえでね。 しかし綿貫は認知されておらず、綿貫との浮気があずみにばれてしまった。 全てが裏目に出てしまった。 ならば、やるしかないじゃないか。綿貫を仲間に入れてあずみや邪魔者を殺す。 そして犯行を山本の責任にする。最後にDNA鑑定で綿貫と関原の親子関係を証明し全財産をいただく。 綿貫が罪の意識で海に飛び込んだのは想定外だったがね。 さあ、銀田一よ、金の仏像を渡してもらおうか」 どうする銀さん? アレッ、銀田一の姿が無い。一人で逃げたのか?
651 :
名無しのオプ :2007/04/14(土) 11:02:00 ID:hnXPM1ka
田中(あの野郎〜勝手にひとりでに逃げやがって………こうなったら事件についてさらに聞き込んで結論の引き伸ばしだ!) 「おい!あずみ殺害についての動機はわかったが、守屋と刈谷まで殺したのはどういうわけだ!?」
652 :
名無しのオプ :2007/04/14(土) 18:03:56 ID://1OareS
(何かがおかしい、何かが引っ掛かる) 僕にはそんな感覚がある。 もしも……、この御手洗も真犯人ではないとしたら? そんなことがありうるだろうか。 (あの、招待状) 最初からこの事件には「探偵」が必要とされていたのだ。そこに重大な意味があったのではないか。 (「操り」だと思って欲しかった……? 自分は犯人ではないと?)
653 :
名無しのオプ :2007/04/14(土) 23:00:11 ID:C8lYEQcM
御手洗「守屋と刈谷は綿貫認知作戦の障害になるし・・・って気分良く喋ってたら銀田一が いないじゃないか。まさか、遺産を独り占めにするために逃げたか?」 田中「名探偵銀田一が逃げるわけないだろ」 (しかし銀の野郎は金に汚いところがあるから、もしかして) 田中は御手洗に拳銃で脅され、綿貫を抱え海響館まで運ばされた。 なんと、そこにはスコップを持った六車と阪田がいた。 浅沼、白鳥、桐生がテーブルの上の地図を見て話し合いをしていた。 役者は揃った。
654 :
名無しのオプ :2007/04/15(日) 00:41:37 ID:iv/PzFeb
阪田「なんや、御手洗。遅かったやないか……ってそれ仏像やん」 御手洗「ああ、これから掘り出そうと思ってたが、探偵さんと田中がやってくれたよ」 桐生「へっ、何にしても手間が省けたぜ」 田中「あんたら……もしかして最初からグルだったのか!?」 白鳥「今ごろ気がついてえらそうにしてんじゃないわよ!」 白鳥の蹴りが腹に飛んできた。
655 :
名無しのオプ :2007/04/15(日) 17:58:39 ID:mVOvKk2E
僕はコンマゼロゼロ1秒のタイミングで、白鳥の蹴りをかわした。 (ミステリーやサスペンスの主役は、ラストシーンになって急に強くなるものなのである!) 僕はその勢いで六車の股間を蹴り上げ、阪田の頭に肘鉄を食らわせ、さらに白鳥を羽交い絞めにしてちょっとだけ胸と股間を撫で回し、 御手洗の腹にマグナムパンチをぶち込んだ。体を折り、ゲロを吐く御手洗。 「よし、よくやったぞ田の字。じゃなかったおもらし君」 いつの間にか、銀田一が背後に立っていた。僕はにこやかに笑い、 「よくも敵前逃亡しやがったなこのチンカスが!」 銀田一の顔にエルボーを喰らわせる。銀田一は鼻血を撒き散らしながら倒れ、 「何だよぉ・・・急に強くなりやがってぇ・・・」
656 :
名無しのオプ :2007/04/15(日) 21:22:18 ID:V4yQbwlQ
僕「銀、事件の真相が見えてきたな」 銀「これは、クリスティの○○事件と同じ構造ですね、ってなんでオマエは威張っているんだ。 俺が射なかったのは警察に電話してたんだよ」 と私立探偵らしからぬ事を言った。 やっぱり最後は警察頼みか。
657 :
名無しのオプ :2007/04/15(日) 22:11:41 ID:iv/PzFeb
「ごちゃごちゃ抜かしてんじゃねえよ!」 桐生の怒声! 瞬間右足に焼け付くような激痛が走った。思わず膝をつく。 桐生が構えているのはいつぞやのグロック17。狙いはピタリと僕達に合わせている。 「ここにサツが着くのに約一時間。それだけあればてめえらを始末して埋めちまうのは十分だ」 「待て!グループが対立していても殺害については共謀してい―――」 ダーンと銃声がこだまして、銀田一の声が途切れた。 ゆっくりと体を折る銀田一。 「銀さ―ん!!!!」
658 :
名無しのオプ :2007/04/15(日) 22:20:04 ID:iv/PzFeb
僕は床に崩れ落ちた銀田一を呆然と見下ろした。 「はっ、探偵さんお得意の゛推理の追求による時間稼ぎ″なんてさせるわけねえだろ」 桐生が嘲笑うように言う。 「次はてめえだ、田中。師弟仲良くあの世に逝け!」 桐生の指が引き金にかかった。 その時視界の端で何かが動いた。
659 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 00:26:14 ID:Yytpybyv
左から竜岡兵太刑事、右から何故か山本圭一が現れ、桐生らにピタリと拳銃の狙いを定めたのだ! 竜「残念だったねぇ、おふたり……ん? お三方も違うな。お四方とは言わないよな」 山「カルテット」 竜「何か変だがまぁいいか。残念だったな、カルテット。申し訳ないが、我々はもう到着しちゃったんだよ。先遣隊がいたからな」 六「先遣隊? や、山本、キサマやな!」 山「その通り。言っておくが、山本圭一なんて名前は偽名だ。俺がタレントのそっくりさんだから名乗っただけだ」 銀「じゃあ本名は?」 山「申し遅れた。俺は八丈警察署水上課の臨時職員で、東京地検特捜部から派遣された検事の柿の木坂権六だ」 田「名前がややこし過ぎる」 山(柿の木坂権六)「うるさい。親が変人だっただけだ。それにたとえ柿の木坂太郎だったとしても結構ややこしいぞ」 銀「確かに。どこで切ればいいのか迷っちゃうな」 竜「そういうわけでお前たちを逮捕する。あ、ちなみにこの島は八丈警察署の捜査員が……まぁ二十人くらいなんだけど、包囲してるからな」 山「あっ、しまった。さっき銀田一に防弾チョッキなんかやるんじゃなかった。もし撃たれてたら、罪状が一つ増えたのに」 銀「そんなことを後悔するなッ!」
660 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 01:46:41 ID:8zcBezFE
うろたえる桐生。 その時再び銃声が!! しかもマシンガンの断続的なものだ! 血しぶきを上げて大きく後方に吹っ飛ぶ山本。 「娘を!よくも俺の娘を!」 ひとりだけ仕留め損なった浅沼がマシンガンを小脇に抱えている。 桐生「よくやったぜ、浅沼」 が、浅沼はその桐生にもマシンガンを放った。 「結局誰も関原の後は継げそうもないへたればかりか……だがまあ娘に手を出したケダモノは滅んだ!」 田中「浅沼さん、あんたいったい何がしたいんだ!?山本を殺したかったのか、関原氏の跡を継ぎたかったのか!?」 浅沼「両方だよ。いや、正確に言えば全てか……私は若い頃から欲しいものは全て手に入れてきた。会社も!地位も!女も!名誉も!金も!娘も!みんな私のものなんだよ! ……だがこんなんじゃまだまだ私の欲望は満たされない!こんなもんじゃとても足りないんだよ!そのためには関原の数々の遺産が必要なんだ!」 銀田一「…イカれてやがる……」 浅沼「守屋も言ってただろう?本当の快楽とは常軌を逸してこそ開かれると……そして今…私は新しい快楽に目覚めた……人を撃つという……私をもっと楽しませてくれ!」 浅沼は三度発射の構えをとる。
661 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 02:51:12 ID:8zcBezFE
銀田一(田中は足を撃たれてる。なんとか俺が隙を作らねば!) 「浅沼!お前が守屋と刈谷殺害の真犯人だな!」 浅沼「ククッ私は桐生のように探偵の推理を邪魔するような無粋なマネはせんよ。もったいないからね。そう、私だ」 「多分御手洗あたりが薬で眠らせたところをあんたがヤッたんだろう。だがそれにしちゃみんなの反応は自然過ぎた。 おまけにあずみの時とあまりに手口が乖離している。 大方あんたは勝手に予定にない殺害方法をとったんだな」 「そうだよ。初めて人間の首を切り落としてみたがあれは難しいねえ。御手洗にあとで聞いたら刃が骨につかえてたそうだ。 刈谷の焼殺の方が思ったよりずっと簡単だったよ。まあ綿貫にあずみ殺害を任せていたから、やる気が先走ってしまったんだね」 そう言って破顔一笑する浅沼。 竜岡「この狂人がっ!お前は既に包囲されてるんだぞ!」 浅沼「だから何だね?君らは私の手の上だ。 ああ、そう言えばこの場の役立たずも一緒に始末しちゃおうか?」 銀田一「待ちなよ。話はまだ終わっちゃいないんだから」
662 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 17:21:07 ID:8EcdXiSn
田「そーだそーだ!」 竜「残念ながら、我々がアンタの手の上にいるならば、アンタは八丈署の留置場の見張り番の手の上にいるってことになるよ。 例えここで全員皆殺しにしても、少なくともアンタの持っている弾の数よりも捜査員の数の方が多い。逃げ場はないね」 浅「うるさい! 俺は娘の復讐を果たして、関原の遺産を手に入れれば満足だ」 銀「あのさ。この山本って名乗ってた柿の木さんは」 柿「違う、俺は柿の木じゃない、柿の木坂だ」 銀「そうそう、柿の木坂さんはアンタの娘をかどわかした山本とは別人なんだから、そもそも復讐も果たせてないよ」 浅「あ・・・」 田「あのぅ、柿の木坂さんは撃たれたのでは」 銀「あっ、ホントだ。何で生きてるんだ」 柿「アンタに防弾チョッキを渡しただろ。俺が着てないわけないだろうが」 銀「それもそうだな。えーと、そういうわけで君らはもう逃げられないわけなんだな、うん。どうする? カルテットの諸君は」
663 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 21:02:21 ID:6ktAVZP2
傍らから「クインテットだ・・・俺・・・だ生きてるんだぜ」と掠れた声が聞こえた。 「それ・・・も山本、いや柿之木坂が検事だっ・・・」 桐生が銃撃のショックから立ち直り、顔を歪めながら桐生は言った。 彼は激しい衝撃を三回受けた。 しかし近距離で発射された5.56mmのフルメタルジャケットのそれは、身体をキレイに貫通した。 出血は派手だが命に別状はないだろう。 (これ以上誰も殺させない!) 銀田一と田中の眼差しが交差した瞬間、お互いの眼が言っていた。
664 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 21:38:11 ID:0Pj4xR3z
僕と探偵はお互いに頷きあい、身体を低く構えた。 ただならぬ気配を察したのか、浅沼はマシンガンを乱射するッ! だが、二人とも側転で銃弾をかわして浅沼の左右に回り込むッ! 浅沼「ウオッーーーーッ!」 浅沼は狂気の表情で探偵にマシンガンを向けて乱射するが、 探偵はバク転しながら銃弾を交わしてしまう。 田中「今だッ!くらえッ!」 僕は浅沼の背後に回り正拳突きの構えに入るッ! 田中「ぐおおおおーーーッ!」
665 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 22:18:41 ID:HtAOKLbA
成功するわけがない。ここで失敗するのがいつものパターンだ。 もはや誰だってそう思う。僕だってそう思う。 だから、渾身の突きが綺麗に決まって、浅沼が呻き声もあげずに気絶したとき―― 一番驚いたのは僕だった。
666 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 23:34:07 ID:8zcBezFE
「よくやったな」 銀田一が声をかけてくる。 見ると突入した警官隊に浅沼や桐生、御手洗、阪田、六車、白鳥らが取り押さえられ連行されようとしていた。 「それと……お前足は大丈夫か!?」 そう言えば右足を撃たれていた。 田中は思い出した瞬間気が遠くなった。
667 :
名無しのオプ :2007/04/17(火) 01:52:45 ID:bb/Og3pU
気が遠くなった田中は、鼻の奥に痛みを感じて意識を取り戻した。 目の前には銀田一の靴下があった 田中「くっ…」(さー!)と言う前に気が遠くなった。
668 :
名無しのオプ :2007/04/17(火) 02:04:37 ID:kSTR0LVs
気が付くと知らない部屋のベッドの上だった。 窓の外では吹雪が勢いを増していた。 だがちょっと待って欲しい、今は三月でここは東京のはずだ。 周りを見回す。 知らない部屋ではない、ここはシュプールの僕の部屋だ。 「確か僕は浅沼に右足を銃で撃たれて・・・」 右足を見たが銃で撃たれた跡などなかった。 「いったいどうなっているんだ?」
669 :
名無しのオプ :2007/04/17(火) 21:11:26 ID:qQ+piopU
銀「夢を見ていたんだよ」
670 :
名無しのオプ :2007/04/17(火) 21:48:26 ID:PgscRsTB
僕はあの後都内まで運ばれて聖路加国際病院に入院していたのだった。 隣のベッドでは探偵銀田一がつまらなさそうに週刊誌を読んでいる・・・。 脇机には果物が置いてある。送り主は勅使河原さんだそうだ・・・。 そう、僕たちはあの悪魔の島から無事に生還できたのだった。
671 :
名無しのオプ :2007/04/17(火) 21:54:13 ID:tOW9iRQC
窓の蜘蛛(銀さん、新宿の事務所焼かれてたり怪我したりどんだけ不幸やねんw)
672 :
名無しのオプ :2007/04/17(火) 22:31:46 ID:1Vcitdbj
「おっ気がついたか」 「銀さん……僕はいったい……」 「意外に出血がひどくてな、三日も眠ってたんだぞ! しかしお前が起き出すとマズいな。そろそろ付き添いの名目で病院に居座るのも限界に近いし……」
673 :
名無しのオプ :2007/04/18(水) 06:47:10 ID:GZfDbjpK
その時、バタンと音をたててドアが開き、勅使河原さんと水城ゆりちゃんが入ってきた。 ゆり「田中のお兄ちゃん!」 僕「ああ、ゆりちゃん…」 勅使河原「とりあえず、怪我が酷くなくて良かったわ。 お医者さんの話だと、2・3週間安静にしていれば大丈夫みたい。弾丸は太い血管を逸れていたみたいだから…」 僕「どうも…。今回は、いまいち上手く事件を解決出来なかったな…」 勅使河原「仕方ないわよ。そもそも複数で関わった事件だもの、混線するのは当たり前よ。 次回に生かそうと思う気持ち、それが大切なんだわ。」 僕「…」
674 :
名無しのオプ :2007/04/18(水) 20:03:24 ID:yewikz5W
病院の看護婦のアソコに寄生したクラミジア(おいおい、まさかこれで終わりか? 最後のドンデン返しを忘れないでくれよ! じゃなきゃこれ、単なるつまらない話になっちまうよ!) 田「で、銀さん。事件の方は?」 銀「うん、それがなぁ・・・」 田「何かまだ疑問でも?」 竜「疑問は大ありさ」 病室のドアが開き、竜岡兵太と山本=柿の木坂権六が現れた。 田「竜岡さん! それに柿の木さん」 柿「何度言えば分かる。俺は柿の木坂権六、かきのきざか・ごんろくだ」 田「ああ、申し訳ありません。で、疑問は大ありというのは?」 竜「逮捕された五人を厳しく取り調べたら、あずみ、刈谷、守屋、綿貫の殺害に関しては自供した。 関原元議員に関しては完全な病死で間違いない」 田「じゃあ、事件はもう解決してるじゃないですか」 銀「忘れたのかおもらし」 田「その呼び方やめて下さいッッッ!」 銀「うるさい。おもらし、よく思い出せ。もう二人、死んでるだろ」 田「もう二人・・・? あっ、関原の息子とその妻!」 竜「関原元議員の息子夫婦の死に関しては、他殺の疑いが濃厚なんだが、五人は関与を否定している」 田「じゃあ、関原俊一とその妻・・・えーと、カジキスタン人の妻でしたっけ? カジキスタン人妻を殺したのは、別の人間?」 銀「そういうことになる。どうやら、事件はまだ終わっていないようだな」
675 :
名無しのオプ :2007/04/18(水) 20:29:27 ID:LZAq7u2H
銀田一のベッドのダニ(
>>674 こんな状況でもこのスレを見捨てないとは・・・大したヤツだ。)
銀田一はベッドからバネのように飛び起きた!
その目は事件の真相を掴んでやろうという目だ。
田中(すまない、銀さん。僕はこんな足じゃ助手はできない・・・。後は頼む・・・・。)
田中は再び深い眠りについた。
探偵は"ここは俺に任せてゆっくり休め"と目で田中に告げて勅使河原とユリの方に向き直った。
銀「勅使河原さん、ユリちゃん。田中はこんな状態だ。すまないが、僕の捜査を
手伝ってくれないか? 頼む・・・・。」
直立不動で頭を下げる探偵に勅使河原とユリはコクンと頷く。探偵は笑顔を見せる。
銀「よし!まずは新宿の事務所に戻って活動開始だ!!」
676 :
名無しのオプ :2007/04/18(水) 21:13:42 ID:AKkk4w+T
田「銀さん。事務所は全焼してますよ。痴呆でも始まったんですか?」
677 :
名無しのオプ :2007/04/18(水) 21:51:00 ID:Rbr+YJvF
庭のヘビ(>674グッジョブ!) 銀「お前は寝てろっ!」 咽頭に空手チョップを見舞ってきた。 銀「そんなに焦らんでも後でちゃんと参加させてやる。そう、この病室を対策本部としてな!」 一同はずっこけた。 銀「焼け出されちまったんだからしょうがねえだろ。俺たちはひとまず外に調査に行くが、竜岡も当時の資料を揃えといててくれ」
678 :
名無しのオプ :2007/04/18(水) 23:37:32 ID:HDUBW5Pl
隣室の患者に寄生したクラミジア(
>>674 GJ)
銀田一は思い出したように振り向いて言った。
「そうだ、田中。お前は俺のマンションを覚えてるか?」
そういえば…銀田一さんは新宿の事務所の近くに「日当り良好。駅から一分。閑静な住宅街」と銘打ったマンションに住んでたな。
(取りあえず、自宅を事務所にするぞ)と、銀田一さんは考えているんだろう。
そんなこと考えながら、気になっていた事を尋ねた。「やっぱり綿貫さんは亡くなったんですね?」
「YesとNo、どちらも正解だ。しかし両方とも誤答だ」悲しそうに銀田一は言った。
679 :
名無しのオプ :2007/04/19(木) 17:35:23 ID:SQsQem+b
「かといって植物状態かと言えばそうでもないんだ」 そこで言葉を切って胸を指差した。 「ここを、ね……長年に渡る裏仕事と御手洗らの度重なる裏切り、あずみ殺害のショック……今回のドタバタで、それらが一度に噴出し、彼女の精神は完全に壊れてしまった… 綿貫カオルはもう自分が誰なのかさえもわからない……」
680 :
674 :2007/04/19(木) 20:05:01 ID:sMbqmW2e
病院の看護婦のアソコに寄生したクラミジア(
>>675 >>677 >678 いやーさすがにこのまんまじゃあんまりだろ、と思ってねw)
田「つーか、浅沼稲次郎の娘の一件は、事件とは全く関係ないんですか?」
銀「ああ、稲子・ブリオッシュ・バクセンデール・浅沼な。本物の山本が今朝、逮捕されたそうだ」
柿「俺はそっくりさんのせいでいい迷惑だ。クソッ」
竜「縛られたりして災難だったな」
柿「お前も面白がって何度も縛っただろッッッ!」
田「それより、関原俊一とカジキスタン人妻に関して、何か殺しの有力な証拠はあるんですか?」
竜・柿「ないね」
田「あっさり言うな・・・」
銀「それを調べるのが俺たち探偵の仕事だ。探偵はタフでなければ生きていけないんだよ」
銀を除く全員「・・・このエセマーロウ」
銀「うるさい。こうなったら俺は何が何でも関原俊一とその妻を殺した犯人を挙げるぞ。一言文句言ってやる」
田「文句?」
銀「だってそうだろ。そもそもそいつが関原俊一を殺さなければ、今回の事件だって起きなかったかもしれないのに」
竜「まぁ確かに、関原俊一が生きていれば関原元議員の遺産は俊一とあずみが相続して、何の問題も起こらなかったな」
銀「おまけに俺は事務所を燃やされた」
田「それはあのホームレスのおじいさんのせいでしょ」
銀「そうだ! あのくそじじい、今度会ったら段ボールハウス燃やしてやる」
681 :
名無しのオプ :2007/04/20(金) 00:40:11 ID:YNAs2ZDg
682 :
名無しのオプ :2007/04/20(金) 00:51:42 ID:4qNp8GGd
竜「細かいことを気にしてるようじゃお前は一生ヒラ止まりだぜ」
683 :
名無しのオプ :2007/04/20(金) 12:52:31 ID:xayAOamV
田「そーですよ。大体柿の木坂さんが殺されかけたのは、山本圭一なんて偽名使ったからでしょ」 柿「うるさいうるさい。仕方ねぇだろ、他に思いつかなかったんだから」 銀「だからって何も警察官、あ、柿の木坂さんは検事だったっけ、検事が犯罪者の名前を騙らなくても」 柿「それしか思い浮かばなかったんだ。浅沼に襲われたのは不可抗力だ」 竜「まあいい。話を戻そう。関原俊一とカジキスタン人妻を殺したのは誰なんだろうな?」 銀「人魚!」 竜・柿・田「…………」
684 :
名無しのオプ :2007/04/21(土) 00:07:06 ID:U8U3eHEh
竜「そもそも君らはなぜ犯人を人魚と呼んでいるんだ?」 田中「それは……そう言えばなぜだろう? 確か島の伝説にちなんでいたはずだけど……」
685 :
名無しのオプ :2007/04/21(土) 00:51:30 ID:za+BdqGa
ホームズ「(現在の主要登場人物をまとめといたニャ。)」 関原 俊太郎(せきはら・しゅんたろう) ……… 元国会議員。海響館の主。『故人』 関原 あずみ(せきはら・あずみ) ……… その娘。『第一の被害者』 四月一日 加穂留(わたぬき・かおる) ……… 関原俊太郎の秘書。『人格崩壊』 阪田 万吉(さかた・まんきち) ……… 美術商。関原が生前出入りしていた古美術店の店主。『逮捕』 白鳥 麗子(しらとり・れいこ) ……… 銀座のクラブのママ。関原の愛人(?)『逮捕』 六車 六郎(むぐるま・ろくろう) ……… 関原の顧問弁護士。笑福亭鶴光のファンで、時代劇マニア。『逮捕』 桐生 力(きりう・りき) ……… 関原の支持基盤だった広域暴力団「北辰会」の若頭。『逮捕』 御手洗 虚子(みたらい・きょし) ……… 関原家お抱えの医者。あずみの主治医。『逮捕』 浅沼 稲次郎(あさぬま・いなじろう) ……… 招待客。山本圭一に娘を強姦されたらしい。『逮捕』 刈谷 直祐(かりや・なおすけ) ……… 海響館の執事。『第三の被害者』 守屋 ジョバーン(もりや・じょばーん) ……… 海響館の管理人。元競歩選手。『第二の被害者』 柿の木坂 権六(かきのきざか・ごんろく) ……… 検事。山本圭一という偽名を名乗る。 銀田一 コースケ(ぎんだいち・こーすけ)……… 私立探偵。 田中 勇馬(たなか・ゆうま) ……… その助手。 竜岡 兵太(りゅうおか・ひょうた) ……… 警視庁八丈警察署水上課巡査部長。人呼んで「サバイバーの竜」 関原俊一(せきはら・しゅんいち) ……… 関原 俊太郎の息子。『故人』 ウンゲマ・ウンボボ・ウンポポダマス・フガール・カリブソ・アンジェリーナ・ジョリジョリ・関原 ……… その妻。カジキスタン人。『故人』 中村青司(なかむら・せいじ) ……… 謎の建築家。甥が海響館を設計。
686 :
名無しのオプ :2007/04/21(土) 01:56:22 ID:B7JqYYT+
ホームズ(今
>>685 を見て桐生力が回文になっていることに初めて気が付いたニャー
687 :
名無しのオプ :2007/04/21(土) 03:17:32 ID:sUZiV3Iy
「そういえば…総入れ歯。そうだ!関原といえばそんな名前の町があります」 地図を開いて田中が示したのは東北や北陸ではなく、ましてや関東と呼べない位置にあるN県だった。 銀田一「あの辺は確か中田代議士の地元だったよな。柿の種君」 柿の木坂「正確に言えば父親の"(故)中田代議士"の地元ですね。」 銀田一「ムダだとは思うが、その関原とかいう町に行ってみるか?柿の種君。」 柿の木坂「さっきから柿の種、柿の種と言って何なんですか!」 銀田一「気を悪くしたのなら謝る。だが柿の種君。関原から其処から遠くない所に”元祖◇◇◇の柿の種”があるんだ」 柿の木坂「それで?」 銀田一「元祖柿の種にはピーナッツが入っていないんだ」 柿の木坂「………」 銀田一「君はピーナッツを食べたんだろう!」 柿の木坂「………」 銀田一「どうだ。グゥの音も出ないだろう」」 柿の木坂「ぐぅ…ぐぅ……ぐぅ……」 眠り込む柿の木坂に田中は同情した。 (今時ピーナッツの隠語が分かる方がどうかしている。)
688 :
名無しのオプ :2007/04/21(土) 17:49:46 ID:u/XTQglC
(正直無理に続けなくともあれで終わりで良かったと思うのは俺だけ? いまのほうが何倍もグダグダ感を覚える。 テンション低くなっちゃったから書き込む気にならないし。)
689 :
名無しのオプ :2007/04/21(土) 22:17:59 ID:za+BdqGa
690 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 01:05:26 ID:0b+h+vIw
(1は悪くないだろ前スレ目より早く終わるようにして ぐだぐだにならないようにしたんだから 変なキャラ書く奴さえいなければうまくいったのに
691 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 01:20:38 ID:SGDGU5He
(
>>690 は明らかにユークリッドを登場させた奴を意識してるねw)
銀「まぁ柿の種云々はさておき、関原俊一とカジキスタン人妻が殺された動機は一体何なんだろうな?」
692 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 11:39:27 ID:VKrIXK8r
>>691 お前は相当鈍感なやつだな。ユークリッドの事なんてみんな忘れているよ。
柿の木坂とかカジキスタン夫人とかのことを言ってんの。
どんでん返しの繰り返しで話がだれているのだから、必要なのは結末への着地なんだよ。
話をこれ以上二転三転させる気をみんなは書く気を失っているので、あくまで
>>1 の予定に従う
つもりなら、お前が柿の木坂とかカジキ夫人とかが活躍する大河小説を仕上げてくれ。
693 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 14:17:13 ID:czSrXDcA
694 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 16:27:58 ID:RfNRC7Th
(もう強引に終わらせてとっとと反省会やれば?)
695 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 18:58:22 ID:CZvLUXRc
壁のシミ(俺はロムってるだけだけど、このスレ大好きなんだよな。 時々マジでいい文章書く人いるし。 どういう結果でもいいから次作もやって下さい!)
696 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 23:51:21 ID:aANv7iNE
どもっ、1です。
>>690-691 じつはユークリッドを最初に登場させたのは
>>1 である私です
スケジュールについては>>が1レスにつき10個しか使えない事情もあったが
もう少し考えるべきであった。いろんな意味で反省している
と道端の草の揺れる音がそう聞こえたとか聞こえないとか
697 :
名無しのオプ :2007/04/22(日) 23:55:46 ID:RfNRC7Th
>>696 (シリーズ中で一番の衝撃的事実だよw)
698 :
名無しのオプ :2007/04/23(月) 12:07:33 ID:5l3Y8LMG
=========田中の後日談=========
その後、銀さんたちは
>>678 の関原家ゆかりの地を訪れて事件の真相を掴んだということだった。
真相にたどり着いた銀さんだったが、その表情はとても暗かった。
同行した竜岡や勅使河原も堅く口を閉ざしている・・・。
僕はそれ以上何も知らされていない。
きっと悲しい事実がそこにはあったのだろう。
今回の事件で失われたものはたくさんある。
多数の死者、銀田一さんの事務所、そして
>>517 で見せた綿貫さんの笑顔・・。
僕は病院のベッドから起きて窓の外を眺めた。
「To be continued」
699 :
名無しのオプ :2007/04/23(月) 18:44:06 ID:6GZwCwPl
早く反省会をしよう。みんな色々あるはず!
700 :
名無しのオプ :2007/04/23(月) 19:36:57 ID:l/eA2IhB
>>401 をミスった事
あとは適当に裏帳簿とか書いたら
みんながうまいこと話広げてくれて正直たすかった
701 :
名無しのオプ :2007/04/23(月) 21:23:43 ID:jlQqf+oV
>>1 のテンプレで一度に複数人殺したりできるように第一の事件というふうにしたほうがいいかな
702 :
名無しのオプ :2007/04/23(月) 22:16:54 ID:DN+claMH
今回、微妙に社会派だった? クローズドのサスペンス感がなかったな。
703 :
名無しのオプ :2007/04/23(月) 22:40:58 ID:vUghxzLH
つーか前スレで邪魔が入ってもなるべく利用するって決めたのに ユークリッド排除する方向は駄目だと思う
704 :
名無しのオプ :2007/04/23(月) 23:20:29 ID:GlQu+yF5
推理期間をある程度設けるのは定石として、 真相が明らかになる部分は項を分けたほうが良くない? 今回は推理らしい推理を捻り出す暇がなかった。操りテーマに持っていったのは苦肉の策という印象。 推理合戦(屁理屈合戦でも)を楽しむ時間が欲しい。
705 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 00:46:53 ID:U0XLoz58
>>703 いくらなるべく利用すると言っても
外から大勢入ってきたらクローズドじゃなくなるだろ
706 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 00:49:24 ID:VHsrBljS
707 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 01:53:02 ID:t0NGKFeN
ユークリッドに関しては暴走する前というか登場してすぐに 排除しようとしたのはどうかなと思ったな そのときはまだ問題ではなかったんだし
708 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 02:08:32 ID:tQMMHnMa
もう反省会やるのねw
登場人物の制限は必要。多すぎて把握できない。
最初に登場人物何人と決めておくとか
レス100以降は新しく登場させないとか。
それから犠牲者と同様にレスで真犯人を
決めるのがいいと思う
>>701 真犯人
のようなかんじで。
>>706 の後半スケジュールはいいと思う。
709 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 02:52:21 ID:jqWh6LbT
ところでクローズにする意味はなぜ?次スレは非クローズにして欲しい 登場人物(探偵、被害者、容疑者、犯人、その他の関係者)を"最大10人"とか"レス50まで"にすればクローズにする必 要ない それと1事件=1スレはちょっと長くないか? 登場人物や事件の発生まではスレが伸びるけど推理になると頭打ちになる 例えば1-500で一つの事件、501-1000では別事件、ってのはどうか
710 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 06:49:21 ID:LsSRQzQj
裏帳簿を発見→桐生が犯人(銀のかませ推理)の頃は「あぁ、この流れは絶対に 綿貫が犯人だな」って思ったのに…。
711 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 16:15:55 ID:4ZDsvJow
>>709 まさに掲示板形式のクローズドサークルだな。
これは新しい。
712 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 19:53:17 ID:it6scDjs
>>709 それイイ!!めっちゃワクワクする。
自分としては500レスぐらいの中編もいいが200レスぐらいの短編もやってほしい。
例えば・・・
1〜200 「G I N D A I C H I」←短編
201〜400 「青山霊園の怪」←短編
401〜900 「鬼武者の村」←中編
とかw
これなら非クローズドでもダレずに完結できるし、みんながやってみたい
ストーリーがあれば長編とか中編では無理っぽくても短編にぶち込める。
713 :
名無しのオプ :2007/04/24(火) 23:58:32 ID:U0XLoz58
犯行と死体発見を分けるとかもいいかもね
714 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 01:09:30 ID:aRWCJtF0
それと笑いは控えた方がよくない? これは前作からだけど、やたらと笑いのネタが多いのが気になった。 『お漏らし君』とか銀をガキみたいなキャラにしたり笑いのネタばかりで肝心の事件がまとまらない。 多少は笑いの部分はあってもいいと思うけど今作ではあまりにもふざけ過ぎてて話が進まないし、単純につまらないと感じた。
715 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 01:23:16 ID:m2WPVQek
>>709 俺もそのアイデアは面白いと思う。キャラ作りが面倒だったら
1−600 第一の事件
601−900 同じキャラを使ったもう1つの世界の事件 にしてもいいね。
「1」の反省会の時、自分の張った伏線は自分で回収するっていう約束だったけど、流れが
自分の予測しない方向に行くので結局そのままになっちゃうんだよね。
だからメ欄を使ったらどうだろうか。
(メ欄)あずみ以外にも関原家の血縁者がこの中にいる
(メ欄)この密室は島荘のアレの応用
とか、メッセージを付けて貰うとその方向で書き込めるし、縛られるのが嫌な人はメ欄を無視
して逆の展開にしていくのも構わないし。
716 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 01:24:00 ID:5sfJrTEF
717 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 03:04:26 ID:vBGjvvYu
>>714 おれもそれは面白くなかった。たぶんそれは同じ人の
書き込みなんだろうけど。
それと芸能人の名前を使われると萎えるのでやめてほしい。
あと文章とは別に自分の意見や感想、
今後の展開についての要望などを言うときは
メル欄ではなくて書き込みの最後に( )で
言うようにしませんか?
(ひと段落ついたら反省会の意見をまとめて試しに
>>1000 までもう一本やりませんか?こんな感じで)
718 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 06:59:13 ID:iuvn9/AC
みんな基本的にはシリアス路線を希望しているんだね。 私もお笑いは嫌いじゃないけど、お笑いなら「一行ずつミステリーを作るスレッド」が別にあるし…。 あと前スレ読めないんだけど、主役は銀さんなの?田中なの?わからなくなった。
719 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 18:29:51 ID:5sfJrTEF
720 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 21:00:09 ID:DJc5e42k
>>718 ,719
何か実際には銀が準主役っていうか主役になりつつある様な気が・・・・。
それは置いといて、笑いが欲しければ「一行ずつミステリーry」に行けば
いいと思うのだが。
笑いもあっていいのだが、空気を読まずに一行レスぶちかましていくヤツも結構いるし。
ま、ドタバタが好きってヤツもいるだろうけど基本的にはシリアスなレスのほうが
望まれているのでは?
721 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 21:55:59 ID:Yydur3jd
>718 田中と銀のコンビもいいけど、確かに全体としてぼやけるというか、そういう部分は確かにあると思う。 なんなら次回はどっちかピンでやるってのもアリかと。
722 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 23:19:57 ID:7xR5jAW0
田中と銀のコンビはバランスが取れてていいと思うけどね。 それより竜岡の存在が疑問だったな。「絶対に犯人ではない」って反則だろ。 クローズドの約束違反 →最初の殺人の時にいない →絶対に犯人ではない →銀の仲間に 探偵が2人いるならお互いに対立して推理合戦をするような展開ならいいのに、2人で一緒に 行動するので竜岡が銀田一の存在感を食っちゃうんだよね。もうやめて欲しい。 その点田中と銀は突っ込みとボケの分担が明確なんでいいコンビだと思う。
723 :
名無しのオプ :2007/04/25(水) 23:44:17 ID:t6OJ0y7/
おれは笑いネタでもいいと思うんだけどね。
確かにおれも『お漏らし君』は面白くなかったけど、まじめに書き込んでくれた人だからね。
こういう人にはドンドン書き込んでもらった方がいいんじゃないかな。
たまに変なのもあるけど、それをリカバリーするのが腕の見せ所だと思う。
おれのGJ賞
1.
>>10 >>2 のふざけた書き込みを逆手に取って、このスレを関原家の事件にしたところ
2.
>>232 地図の出来がいい
BJ賞 後から入り込んできた竜岡に一票
724 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 00:41:11 ID:mJPs/P5u
竜は真犯人解明の推理にさえ絡んでこなければ、いいと思う。 刑事って役どころはミステリーにつき物だし。 今回はちょっと中途半端な登場だったから後を引きずったけど、普通に出てきたらもっと受け入れられてた。
725 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 00:46:05 ID:YHeK/wOr
短篇いいね 犠牲者1人に容疑者3人くらいでコナンぽい感じとか 短篇なら1〜400はギャグ編で450〜850はシリアス路線とか決めたりして
726 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 01:24:09 ID:GVCS8/xZ
う〜む、非CCになったら登場人物が無限に増えそうで不安なんだが。
727 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 02:19:12 ID:aq5n5ZcE
>>726 ちゃんと読んでる?
リロード出来てるの
アンタみたいな奴が無差別に人を殺してgdgdにするんだよ。
728 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 04:07:50 ID:PJKPsZ4E
真面目にやる気ある人ならちょっと位レス読んでほしい時がある
せっかくいいネタ投下してくれてるのに全然話が繋がってない事
それに田中や銀がワープしすぎて焦る
そして無駄に登場人物増える現象もあった
例
>>60 竜は何か知らんがすんなりとけ込んでましたね
しかし、あとから出てきた竜の登場で影の薄い脇役の影が更に薄くなった
クローズドなら竜みたいな飛び入りキャラはカバーしきれない部分があるかもしれない
729 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 14:14:31 ID:lLeVRgcQ
>>727 もちつけ
で、次スレどうする?
個人的には、横溝的な村モノがやりやすいと思う
730 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 18:44:23 ID:hQa0os47
村でいいけど400レスぐらいの中編で頼む。長編はダレる。 短編は……200レスぐらいのを二話ぐらいか?
731 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 18:52:05 ID:KnDbZuQh
しかしこのスレを見て、東京創元社「ミステリーズ!」のリレー小説がいかにうまく繋がっていたかをひしひしと感じるw
732 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 19:21:35 ID:qCgJZA2R
竜岡登場の原因はユークリッドだけどな
733 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 20:38:56 ID:Oymhr5E+
この反省会で意見している人はギャグとかのルールが決まったら 遵守するんだろうけど、反省会どころか前スレ、今スレも読んでない 人は絶対に空気読まないレスすると思う。 いずれにせよ、次スレでは1で厳守ルールはテンプレに張っとくべき。 それでもルール守れないようなレスは仕方ないけど速攻で「夢オチ」かますしかないな。
734 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 21:41:46 ID:jyRLfxyU
誰か意見まとめてテンプレ作ってくれよ。
735 :
名無しのオプ :2007/04/26(木) 22:08:20 ID:Oymhr5E+
>> 1〜200 「G I N D A I C H I」←短編 って、これなんやねんw
736 :
名無しのオプ :2007/04/27(金) 00:05:59 ID:m4LjSqSo
短中編をするのは良いんだけど、予告アンカーの実施は残るんだよね? 道筋がないと確実に迷走すると思うし、何より予告に合わせて進めるのが楽しいからさ。
737 :
名無しのオプ :2007/04/27(金) 00:41:03 ID:nP6HdUH8
短編で心配なのはキャラクターが確立するまで少しスレ数が掛かる事を解決できるかなんだよ。 前スレで最初の事件までの200スレが長すぎたということで、今回は100で最初の殺人ということ になったんだけど、100が短いような気もする。 100までに目立つ事ができない登場人物はそのまま殺されちゃうって感じだったよね、今回は。 みんなの書き込みも人気者?の六車とか白鳥、綿貫に集中してしまったでしょ。 短編にするなら登場人物数は相当絞る必要があるんじゃないかな。
738 :
名無しのオプ :2007/04/27(金) 18:47:03 ID:EXITRJB3
短編は300ぐらいがイイかもね。で、中編が500と。 中編は村でイイけど短編はどうする?
739 :
名無しのオプ :2007/04/27(金) 19:35:59 ID:+1E3FIxq
740 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 00:09:50 ID:H+o6Mzkp
前スレではそれなりの効果もあった見立て殺人も、今回は不発に終わった感がある。 次回は見立ては一休みではどうだろう? 村モノなら、横溝ものの加藤武?がやってた頭の固い田舎警察の警部を是非入れて欲しい。 事あるごとに銀田一を馬鹿にして、トンデモ推理で次々と善人を犯人扱いして誤認逮捕する人。
741 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 00:22:22 ID:dnU2qn/u
トンデモ推理は銀田一の役目なんだがな・・・ まあ、二人居てもいいか
742 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 00:25:50 ID:tbmIyYWe
【テンプレ案】
・書き込む前に必ずリロード&過去レスを確認すること。
・
>>50 で登場人物リストを作成。
・それ以降で新キャラが出た場合、すぐに妄想あぼ〜んせず、しばらく様子を見ること。
・
>>1 の予定を守ること。
・数日間レスが付かないような修復不可能な状況でない限り、
妄想あぼ〜んはなるべくしない。
こんな感じでok?
743 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 00:26:21 ID:VPO3Bpql
自分なりに750からの短編を前提にタイトルとテンプレの雛形を考えてみた。 ============================================================== ここだけ殺人事件2.75 〜学園の悪夢〜 750-800 プロローグ-事件の予感 801-805 惨劇の発生 806-845 事実と推理 846-850 惨劇の犠牲者 851-950 推理と真実 951-1000 エピローグ-顛末と探偵の悔悟 事件の関係者は最大七名です。但し、それに満たない場合でも"800"をもって登場人物は打ち切ります。 (タバコ屋のオバちゃんや聞き込みの刑事、週刊誌の記者などは除外する) ユーモアやジョークはOKですが、下らないギャグは遠慮して下さい。 前レス、次レスの人を考え書き込みして下さい。 無闇矢鱈に人を殺さない、意味もなく遺体を損傷させないことを心がけて下さい。 銃は一事件につき一丁ないし二丁に留め、実弾は最大で五個とすること。 爆弾・手榴弾・地雷・ミサイル等の類は、これの使用を堅く禁じる。 意見・感想等は書き込み最終行の冒頭に#を付け丸括弧で括って記してください。 例) #(それってアリ?) ============================================================== 〜学園の悪夢〜 は思い付きだから変更して下さい。 その他も適当に変えて下さい。
744 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 02:39:38 ID:0sWXz8cO
中編はともかく短編は田中も銀田一も登場させずに スピンオフみたいな感じで他の人を主役にしてほしい
745 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 07:38:31 ID:wUWlj5Pv
>>743 真剣なのはわかるけど、制約が細かすぎてついてこれないと思うよ。
あと短編はスレ後半スタートよりスレ前半の方がいいと思う。
中編は長いので終盤にグダグダになるだろうし・・・。
746 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 09:55:27 ID:+Sc+qkgp
747 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 12:52:42 ID:tbmIyYWe
>>750 からの短編の反省会&打ち合わせは
次スレでやるのか?
748 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 13:40:32 ID:5WyjfB9l
749 :
名無しのオプ :2007/04/28(土) 15:27:19 ID:mRHhW0lK
今度は村かぁ〜。 懐中電灯の角を生やした鬼が出てきて銀&田中と対決するんだろうね。 やべー、ワクワクする!
750 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 01:06:51 ID:kJxgTAZK
村はずれの地蔵尊(
>>743 さんではありませんが設定させていただきます。舞台案は村で。)
【テンプレ】
750-800 プロローグ-事件の予感
801-805 惨劇の発生
806-845 事実と推理
846-850 惨劇の犠牲者
851-950 推理と真実
951-1000 エピローグ-顛末と探偵の悔悟
事件の関係者は最大七名です。但し、それに満たない場合でも"800"をもって登場人物は打ち切ります。
(タバコ屋のオバちゃんや聞き込みの刑事、週刊誌の記者などは除外する)
ユーモアやジョークはOKですが、下らないギャグは遠慮して下さい。
前レス、次レスの人を考え書き込みして下さい。
無闇矢鱈に人を殺さない、意味もなく遺体を損傷させないことを心がけて下さい。
銃は一事件につき一丁ないし二丁に留め、実弾は最大で五個とすること。
爆弾・手榴弾・地雷・ミサイル等の類は、これの使用を堅く禁じる。
意見・感想等は書き込み最終行の冒頭に#を付け丸括弧で括って記してください。
例) #(それってアリ?)
・書き込む前に必ずリロード& 過去レスを確認すること。
・
>>50 で登場人物リストを作成。
・それ以降で新キャラが出た場合、すぐに妄想あぼ〜んせず、しばらく様子を見ること。
751 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 01:33:31 ID:3gQzR5wB
た、た、た、た、たたりじゃぁぁぁぁぁぁぁ
752 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 01:38:20 ID:GkCCFAAb
(てっきり次スレで長編「ここだけ殺人事件3 ○○村事件」となるのかと思っていたが―――) 孤島から生還した六車弁護士は故郷の村に帰って骨休みをしていた。 学生の時に上京して以来、ほとんど帰ることの無かった村なので、初老の六車にとっては決して 居心地のいい場所ではなかったが、都会の事務所にいるとマスコミの取材に追いまわされて、 ゆっくり休養もできなかったのだ。 しかし故郷の村もけっして平穏な場所ではなかった。 過疎化の進む村では、超大型ゴミ処理施設を誘致して村の財政健全化を計る一派と、絶対反対派が 激しく対立をしていた。 村内には深刻な亀裂が生じていた。 (短編だと無駄な事書けないので書き込みのプレッシャーが・・・こんな事初めてだ・・・)
753 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 02:59:41 ID:kJxgTAZK
(短編では田中と銀田一は参加させなくても、との意見もあり、プロトタイプとしても使えると思ったので村を選択しました。) 六車は古ぼけた椅子に腰掛けている。 彼が家を出て以来、両親の面倒をみていたのは姉の朋子だ。両親は既にないが朋子はこの土地の男と結婚し、二子をもうけている。子供たちは成人し、六車と同じように都会に出ている。 この村では若者は高校卒業とともにほとんどが村を進学、就職で離れる。もっとも六車の学生時代から高校は2つ隣りの町に通っていたが。 だが姉夫婦は村には今いない。六車が海響館事件のほとぼりが冷めるまで滞在するということで、金を渡して旅行に行ってもらっている。 (なので姉夫婦はノーカンで) (こんな状況じゃなかったら、どさくさに紛れて一儲けしてやるのに……) いつも通りに銭ゲバ精神剥き出しの六車だが、ふと視界の端に捉えた机の書き込みを見て思わず口元がほころんだ。 (そういや、この机で勉強したんだよなあ。お古はイヤだって駄々こねて、新品を無理して買ってもらって、自分の名前を彫ったっけ) ピンポーン! 玄関の錆びついたチャイムが六車の感傷を断ち切った。
754 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 04:06:02 ID:ygYbKJpy
六車「まったくドコのドイツや!」 六車はしぶしぶながら玄関へ向かった ガチャ 六車「ドコのドチラさんで・・・・ おまんは!?」 扉を開けると20代位の少し小柄な若い男が立っていた ?「探しましたよ六車さん 何も言わないで急に姿くらますんですから ここ捜すのも苦労しましたよ(汗)」 六車「何でわかった?バレないように巧いことまいてきたハズやのに・・・・」 六車はこの男の事を知っているらしい ?「マスコミの情報力をなめないでくださいよ! まあ、俺の独占取材に答えてくれれば 誰にもここに居る事はバラしませんよw」 どうやらこの男孤島の事件の記事を書くために六車をずっとストーキングしていたらしい なんども事務所に押しかけてくるものだから六車も顔くらいは覚えていたらしい 六車「ほんなら名刺くらい渡したらどや?」
755 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 04:08:35 ID:3gQzR5wB
こんなド田舎でもご丁寧にチャイムを鳴らすやつがいるのか と思いつつ六車は玄関へ向うと、そこには紺のスーツで身を固めた男が立っていた。 都会に染まってしまった自分も今この村の中では完全に浮いた存在だが、 この男はそれ以上に異質な臭いを漂わせている。 役人だな…しかも地方レベルではない中央省庁の… 六車のベテラン弁護士としての勘が男を一瞥しただけでそう判断した
756 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 04:10:20 ID:3gQzR5wB
(リロード忘れた。すまん無視して。短い話なのに無駄レスすまん)
757 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 04:44:26 ID:cdX70uwI
『骨肉新聞 ○○支局 記者 朴 李値太』 「ぱく りねた・・・さん?」 「はいそうです。今お時間は大丈夫でしょうか?」 「かまへんから早よしてや」
758 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 10:16:09 ID:ATn4sKdD
仕方なく、六車は朴に孤島での出来事をかいつまんで話した。 だが、プライベートな部分は伏せておいた。 朴「ところでね……最近、妙な噂が流れているのを知っていますか」
759 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 14:15:11 ID:/iGfODWc
「有名な明智小五郎賞で盗作問題が起きているんですよ」 朴はそう言うと、値踏みするような目で六車を見た。 「で、その盗作された側の人間がこの村にいるというんですがね……」 六車は一人の人間を思い出した。 ――中森瑛雄、大型ゴミ処理施設の反対派のリーダーだ。 昔からミステリーを耽読して、数年前からは創作もしていると聞いた事がある。 朴は「ご存知ありませんか?」と、考え込んでいる六車に探りを入れてくる。 ゴミ処理施設と盗作問題、どうやら俺はとことんトラブルに好かれているようだ。 六車は、腐肉を嗅ぎつけたハイエナのような笑いを浮かべた。
760 :
名無しのオプ :2007/04/29(日) 19:16:17 ID:kJxgTAZK
(なんか六車がアウトローっぽくてカッコイい) 六車は内心の興奮を悟られぬようにあえてそっけなく返した。 「いや、中森は高校の先輩だが、詳しくは知らんな」 「本当ですかあ?」と、朴は疑わしい視線を向けてきたがすぐに口調を変えて 「で、六車さんにもう一つお願いがあるんですよ!」 「なんや?これ以上は何も知らんで、ワシ」 「いえ、そっちじゃなくて顔をつないでもらいたいんですよ。その中森さんに。 幸い今日は処理施設の賛成反対両派の会合があるんです」 「まあ、そんくらいならええけど」 「あと賛成派の世羅猛にもお願いします、どうせ同郷でしょ?」 世羅猛―――確か中学までは同じクラスだったヤツだ。性格は典型的なガキ大将タイプだったと記憶している。 六車「アイツが賛成派の………」 朴「ええ、そしてその参謀兼協力者として中央省庁からこの男が―――」 朴が懐から取り出した写真には、紺のスーツに身を包み、一見して都会の人間と分かる男が写っていた。 六車「コイツは?」 (>755さんのアイデア使わしてもらいます)
761 :
名無しのオプ :2007/04/30(月) 00:42:34 ID:YSaNhjwm
「名前は仏郷真実(ふつごう・しんじ)と言いまして、環境省の人間です。 よくよく調べて見ますとね、数々のプロジェクトを成功させている反面 黒い噂は絶えない男です…」 と言った後、朴は笑みをたたえながら 「六車さん、あなたのようにね」 と付け加えた。眼は笑っていない。 「一言多いちゅーねん」 表情を変えずさらりと流した六車は朴に背を向けると外出の支度をするため部屋に戻った
762 :
名無しのオプ :2007/04/30(月) 02:39:55 ID:7PgDsoHb
六車(ふん、ここらで釘刺しといた方がええかもな) 背後の朴に声をかけた。 「朴はん、あんたなんや知らんけどゴミ処理施設の争議にエラい興味津々やなあ。いったい盗作問題とどっちの取材がしたいんや?」 一瞬の沈黙のあと開き直ったようの答えが返ってきた。 「どちらも……ですよ。争いごとに食指を動かされるのはお互い様じゃないですか?」 喰えない男だ。 「ま、あんたが何考えようがワシには関係ないしな。それより会合とやらはどこで始まるんや?」 「公民館ですよ。そろそろ時間です。行きましょう」 朴と六車は家を後にした。もちろん胸には弁護士バッチが光っている。
763 :
名無しのオプ :2007/04/30(月) 10:17:07 ID:sn7o1zcD
六車邸から公民館へは峠を一つ超えなければならないのだが、 幸いにも朴がジープに乗ってきていたので甘えることとした。 六車はタバコをふかしながら車窓の外を見つめる。 数十年前と何も変わっていない田舎の風景だ。 その時だった。ジープの前に1人の老婆が飛び出して道を塞いだのだ。 老婆の目は狂気を帯びており、しかもとんでもない醜女である。 朴が腹ただしげにクラクションを鳴らすが老婆はビクともしない。 どうやら老婆は「引き返せ・・・・。死ぬぞえ!鬼武者さまはお怒りじゃ・・。」と わけのわからぬことを言ってるようだ。 朴が無理やり老婆を道端に倒したことでジープは再び動き出した。 朴「おかしい婆ァですわ。死ぬだの。鬼武者がお怒りだの。」 六車は頭の中でガンガンと警報機が鳴るのを聞いたが、とりあえず無視しておくこととした。 後に六車はここで引き返さなかったことを後悔することになるとは夢に思っていなかった。
764 :
名無しのオプ :2007/04/30(月) 16:13:18 ID:ffIBAyii
謎の老婆の恐怖を引きずりながら、ジープは公民館に到着した。 建てられてからかなりの年月が経っているのだろう、 木とコンクリートの壁面にはたくさんの傷が付いていた。 風が吹くたびに、周囲の木々が死者の嘆きのような音を立てる。 六車は思わず身震いした。
765 :
名無しのオプ :2007/04/30(月) 20:06:40 ID:dW5JM07d
公民館の入り口脇に立っていた女が六車の姿を認めて声を掛けた。 「むっ君?むっ君よね!いゃー久しぶりやねぇー。」 「そや、そのむっ君や。せやけどその呼び方、やめちゅーたやろ。」 六車は、怪訝な顔をしている朴にその女を紹介した。 「朴はん、幼なじみの森 文子(もり・あやこ)はんや」 「森さんて…あの森さんですか?」と朴は驚いた。
766 :
名無しのオプ :2007/04/30(月) 20:11:14 ID:YSaNhjwm
その時、公民館の中から勢い良く飛び出してきた人物が六車にぶつかった 「うわっ」 六車はつき飛ばされる格好になり地面に尻をしたたかに打ちつけた。 つき飛ばした当人も多少よろめいたが、すぐに体勢をたてなおすと ふたたび玄関から飛び出して来た時と同じ勢いで公民館の裏手に広がる森の中へ走り去った。 「お怪我はありませんか、六車さん」 「だ、大丈夫?むっ君」 「な、な、なんやねん、あいつ! 謝罪はおろかワシのほうに顔すら向けんかったぞ!」 六車は駆寄った朴のさしだした手につかまりなんとか起きあがり 「あぁ痛たたたたた…。おい、新聞屋。あいつの顔見たか?…くそぉ今度会ったら ***して***して***してから大阪湾に沈めたる…」 尻をさすりながら物騒な言葉を並べた。
767 :
名無しのオプ :2007/04/30(月) 23:49:43 ID:7PgDsoHb
朴「六車さん……一応法の側に立つ人間なんだし、せめて訴えてやる!くらいにしましょうよ……」 六「やかましっ!ホントに腹の立つヤツやで」 森「威勢の良さは変わっとらんねえ、むっ君…」 森がしみじみと言う。 六「当たり前や。それより朴はん、文子はんのこと知っとるんか?」
768 :
名無しのオプ :2007/05/01(火) 01:02:29 ID:5wiu7pWM
「そりゃあもちろん知ってますよ!だってさきほど六車さんに話した俺が追ってる盗作問題って 盗作を疑われた明智小五郎賞作家というのがこの森さんですから」 朴がそう告げると、六車は心底驚いた顔で森を見つめ、一方森は朴がマスコミ関係者だと知り 露骨に表情を曇らせた。
769 :
名無しのオプ :2007/05/01(火) 02:46:09 ID:Qqn+/8vn
「あの……じゃ私はこれで……」 森は挨拶もそこそこにそさくさと帰っていった。 「なんや森はんが受賞者でしかもパクリ屋言うんか? ほな本人のいる前で言うなや」 六車はため息をついた。 「すいません…つい…驚いた拍子に……」 「まあ過ぎたことはしゃあないわ。しかし森はんが中森の作品をのう……」 六車がひとりごちた。 朴が己の失態から話をそらすように建物を見上げた。 「赤羽村公民館……ん〜建物は古くさくても看板だけは新しいですね」 「それはな……本当の名前はちゃうんや…… 本当は赤い屍で“赤屍村”や。さっきの婆さんが鬼武者がどうとか言ってたやろ? この村は戦国時代は国境で血みどろの争いが絶えなかったんや。当然血にまみれた屍が溢れかえっとった。そいつらが死んでも動き出す言うんでついた名前や。 最近は聞こえが悪い、言うて赤羽村に改めようとしてるらしいけどな。この看板もその一環やろ」 「は、はは。そんな非科学的な…」 朴がその由来に思わず寒気を感じた時、館内から怒声が響き渡った。 「そない抜かすなら、伏見のくそ野郎を今すぐここに連れてこいやっ!」 六車と朴は顔を見合わせると限界ロビーを目指した。
770 :
名無しのオプ :2007/05/02(水) 09:06:30 ID:SJvQ0O0G
六車たちは玄関を抜け小ホールに入った。 長机が並べられており、賛成派と反対派が向き合って座っている。
771 :
名無しのオプ :2007/05/02(水) 20:29:14 ID:sBOsUsNQ
六車と朴はホールの隅に場所を取って村民らの会話に耳をそばだてている。
会話に熱中しているためだろうか、二人が入ってきたことさえ気づいていないようだ。
六車はマルボロを取り出して火をつける。たちまち紫煙が立ち昇っていく・・・。
賛成派の中心は「世羅猛」で反対派に中心は「中森瑛雄」である。先ほどの怒声(
>>769 )は世羅のようだ。
何年かぶりに見る世羅は丸々と太っており、いかにも土建屋の風体だ(実際に土建屋なのだが)。
今回のプロジェクトで一儲け考えているのだろう。
一方で中森は神経質そうな面立ちであり、世羅とは正反対の風体である。
世羅は反対派のトップで伏見家当主である「伏見 春代(20歳)」との面会を要求しているようだ。
というのも今回の産廃施設建設予定地は伏見家の領分であるからだ。
なお、伏見家は赤羽村の東の分限者である。西の分限者は世羅家であるが、その歴史や格式では
伏見家には遠く及ばない。
村民の多くはこの現代社会においても伏見家の当主を「伏見の殿様」と呼んでいるほどだ。
前述の森家(森文子)、中森家(中森瑛雄)も元をたどれば伏見家の分家であるのだ。
772 :
名無しのオプ :2007/05/02(水) 20:44:13 ID:muRkt9UP
六車の眼が世良の後方に隠れるように座る仏郷の姿をとらえた。 本人は役人という立場上目立たないようにしているつもりらしいが その眼光、その身なり、どれをとっても田舎の公民館には不釣合いである。
773 :
名無しのオプ :2007/05/02(水) 23:11:27 ID:RoM8sP1j
公民館の中では怒号が渦巻いている。 西の尾久山と東の深井山間の沢に「埋立容量 約650万m3の管理型処分場」を建設する事の是非をめぐり、 お互いを口汚く罵っている。 深井山にあった白羽村は戦後間も無い頃に廃村になり、今は僅かにその痕跡を残しているだけだ。 処分場に面した東地区と尾久山の峰を挟んだ西地区は、過去にも色々な揉め事があって仲は良くない。 当然の様に東地区は反対派、西地区は賛成派へと別れる。 視線を感じた仏郷が軽く会釈をする。 六車にはその眼鏡の奥がニヤリと笑ったように見えた。
774 :
名無しのオプ :2007/05/02(水) 23:39:04 ID:+TnF4Tz3
六車(ケモノはケモノを知るっちゅうことか……まあ、同じ穴の狢やな) 朴が肘でわき腹をつついてきた。 朴「お願いしますよ。六車さん」 正直言って中森と世羅の二人にはここ何十年と会っていない。向こうもこちらをはっきりと覚えているかどうか。 六車「会が終わるまで待っとき」 とは言ったものの話し合いは難航しているようで一向に解決に向かう様子はない。 いい加減六車の五本目のタバコがフィルター近くまで短くなった時、世羅が罵声とともに席を蹴った。朴が口を開きかけたが六車は目でそれを制した。 世羅の退席を合図に賛成反対両派の住民も続々と引き上げていく。どうやら今回の会合は決裂したようだ。 去り際に住民たちが見慣れぬ来訪者の二人を怪訝そうな顔で見た。 朴「世羅と仏郷は帰っちゃいましたよ」 六車「わかっとる。今は中森だけで満足せい」 朴にそう告げると六車はひとり席に残っている中森に近づいた。
775 :
名無しのオプ :2007/05/03(木) 00:40:36 ID:1vXjJEau
中森は今後の策でも考えているのか会合中と同じ強張った表情のまま黙って下を向いていた。 近づいた六車にも気づいていないのか「テルさん、お久しぶりです」という問いに 三回目でようやく顔を上げた。 住民たちと同じように怪訝そうな顔で六車を見つめていた中森だったが、 しばらくすると六車の左頬に走る傷と昔の記憶がつながったようだ 「おまえ… 六車か…」
776 :
名無しのオプ :2007/05/03(木) 21:05:41 ID:QHCyFstZ
中森の標準語を聞いて、六車は中森が東京に出て、再び村に戻ってきたことを思い出した。 「いやあ、テルさんは何も変わってへんなあ。昔より若いくらいでっせ」 「冗談はよせよ。今じゃ単なるくたびれたオッサンさ」 中森はそう言って寂しく笑った。 「珍しいじゃないか?お前がこうして顔を見せるのは」 「ええ、いろいろ事情がありまして……」 「まあいいさ。ただこの村もゴタゴタしてるからな。あまり落ち着かないだろう」 「ああ、そのことでテルさんに取材したいって言うやつがおるんです」 中森が六車の背後の朴に視線を向けると、紹介とその要望を切り出した。
777 :
名無しのオプ :2007/05/04(金) 00:34:39 ID:4f94Voj2
朴としては面白そうなネタだから処分場の件もあれこれ聞き出したというのが本心だろうが 名刺を渡し「盗作の件につきまして」と話を切り出した。 名刺を一瞥した中森は 「それについては、会合が終った後ここで文子と話し合う予定なんだが… 同席しても私はかまわんよ。文子が許可すればの話だが。」 と座ったまま上目がちに答えた。
778 :
名無しのオプ :2007/05/04(金) 15:54:18 ID:BuSEev4W
公民館のネズミ(短編になってから無駄レスが減ったなあ)
779 :
名無しのオプ :2007/05/04(金) 18:38:35 ID:ScvDguhM
朴「いや、ありがとうございます。」 六車「けど文子はん、さっき公民館から出て行きましたで」 中森「おかしいな、私は見ていないが……まあ彼女にとってはもう村の将来なんて関係ないだろう」 口調は物静かだが、机の下の拳はきつく握りしめられていた。
780 :
名無しのオプ :2007/05/04(金) 20:02:24 ID:t2Ow4p6h
フゥと溜め息を一つ吐いた中森は腰を上げると六車と朴に言った。 「悪いが、もう失礼させてもらうよ。これから春代さんと今後の話し合いを する約束になっているんだ。すまないね。」 席を立とうとする中森を朴が呼び止める。 「あの、もしよかったら我々も同行させていただけませんか?」 当初は渋っていた中森も朴の必死の説得についには応じてしまった。 かくして三人は伏見邸へと向かうのであった。
781 :
名無しのオプ :2007/05/04(金) 21:14:48 ID:d87YMl/Q
六車の一行は朴のジープに乗り込み公民館を後にした。 行き先は東地区にある伏見邸である。 公民館から伏見邸へ向かう道中で問題になっている産廃予定地を通らなければ ならない。 マルボロをふかしつつ車窓の外を眺めていた六車はなんとも異様な光景を目にしたのだ。 予定地の沢にある社で例の老婆が狂気の表情で祈祷をしていたのだ。 中森は言う。 ―あの社には戦国時代に死んだ武者を祭っている― ―地獄より鬼武者となって甦り、村に災いをもたらす者を斬るのだ― 「ばかばかしい・・・。」 六車はつぶやく。むろん、六車とて子供の時分より鬼武者伝説は知っている。 イタズラをした折りなどは親に「鬼武者が来るぞ」と脅されたものだ。 今度の産廃問題で世羅たちが鬼武者に斬り捨てられるというのか? 俺も老いたが、テルさんも老いたな。 六車が苦笑いをしている間にジープは伏見邸に到着した。
782 :
名無しのオプ :2007/05/05(土) 00:55:54 ID:7lZ7uY+b
村の人々から「御殿」と呼ばれる伏見邸は、古い神社のように凛とした空気が漂っていた。 朴が溜息を吐きながら言った。 「しかし、何と言うか、凄い家ですね」 玄関だけが現代風のアルミに替えられているが建物自体はかなり古い。 普通ならば朽ちても不思議でないはずだ。きっと手入れが行き届いているからだろう。 その建物は古さよりも風格が勝っていた。 「まぁ、伏見御殿ができたのが安政というからね。きっと百五十年くらい前だろう」 前を歩く中森が説明した。
783 :
名無しのオプ :2007/05/05(土) 01:20:10 ID:JXJOdLRo
三人がいざ「御殿」内へというところで、背後で砂利の鳴る音がし 三人が乗ってきたジープの横に一台のベンツが止まった。 「どうやら…世良とあの役人が業を煮やして伏見家に乗りこんできたらしいな…」 そう言って後ろを振り返った中森の表情にはなぜか余裕すら感じさせた
784 :
名無しのオプ :2007/05/05(土) 10:07:12 ID:8Upb7yPy
世羅はベンツから降りるや否や中森と侃々諤々の言い争いをしている。 世羅と一緒にやってきた仏郷はといえば表情一つ変えることなく二人の争いを聞いているのだが 時折こちらを盗み見しているのを六車は見逃さなかった。 言い争いが始まって15分も経った頃だろうか、伏見邸の門がギギギと音を立てて開いた。 中から車椅子に乗った若い女性が出てきた。 それははたして伏見家当主「伏見春代」その人であった。 肌は白くてきめ細かく一重の切れ長な目と合わさってまるで日本人形の様である。 その美しさの前には六車でさえ一瞬目を奪われたほどである。 春代は興奮している世羅と中森を宥めて「ここではなんですから」と我々を母屋の座敷へと誘った。 一同はぞろぞろと座敷へと向かったのだった。 #(もうそろそろ殺人の準備しないとやばいのでは?)
785 :
名無しのオプ :2007/05/06(日) 19:12:47 ID:MZt95ckV
皆が通されたのはだだっ広い座敷だった。正面の床の間には武者の鎧と太刀が飾ってある。 それを背に伏見春代は車椅子に座し、向かい合う形で六車、朴、世羅、仏郷が腰を下ろした。ちなみに中森は伏見春代の後ろに控えている。 話の口火を切ったのは世羅だった。 (テンプレ通りだとまだ予感の段階だからいいんじゃない?)
786 :
名無しのオプ :2007/05/08(火) 01:35:18 ID:ly+bkZ1O
・・・・・・・・・<少し早いけど 登場人物一覧>・・・・・・・・・・・ 六車六郎(むぐるま・ろくろう) 弁護士。「むっ君」と呼ばれることも。 朴李値太 (ぱく・りねた) 骨肉新聞の支局記者。 中森瑛雄(なかもり・てるお) 反対派のリーダー。ミステリー作家。盗作の被害者(?) 世羅猛(せら・たけし) 賛成派のリーダー。土建屋。 仏郷真実(ふつごう・しんじ) 環境省の役人。 森文子(もり・あやこ) 六車の幼なじみ。明智小五郎賞作家。中森瑛雄を盗作(?) 伏見春代(ふしみ・はるよ) 20歳。赤羽村の旧家の当主。森家・中森家の古い本家。 某(正体不明)
787 :
名無しのオプ :2007/05/08(火) 21:13:33 ID:ywCU4juJ
世羅は脅したり賺したりしながら産廃施設建設の利を説くが当の春代は一向に怯まない。 春代の堂々たる態度にただただ一同は舌を巻くばかりである。 また、その尋常でない美しさには女に心を動かされることのない六車でさえも胸が躍ってしまうのだ。 春代「世羅さまがなんと申されようが、私は「中森のおじ様」と同様に産廃施設の建設には反対でございます。 決して村の発展を望まぬわけではありませぬが、あの沢では戦国の世に多くの 武者が無念の死を遂げたのはご存知でしょう?沢の社には"鬼武者さま"がおわします。 今に"鬼武者さま”のたたりがありましょうえ・・・・。」 美しい春代から発せられる"鬼武者さま"という言葉には豪胆な世羅でさえも黙りこくってしまった。 そう、この村の者で”鬼武者さま”を恐れぬものはおらぬのだ。 押し黙ってしまった世羅に仏郷が耳元で何やらささやく・・・。 世羅は不満そうな顔をしながらも春代と中森に一瞥をくらわせると仏郷とともに 出て行ってしまった。 そして、入れ替わりに女中が襖越しで森文子の来訪を春代に告げた。 春代「森のおば様、どうぞお入りくださいませ。」
788 :
名無しのオプ :2007/05/08(火) 22:12:04 ID:T9Fhbt2R
座敷に入ってきた森文子の顔は心なしか六車に、先ほど会った時とは違った傲慢な印象を与えた。 が、森は六車と朴の姿気づくと大きく目を見開いた。 森「むっ君たちも来とったの?」 六車が答えようとすると中森がそれを制して、口を開いた。 「そちらの記者さんが興味があると言うものでね。君も構わないだろう?」 中森の口調にははっきりとわかる挑発があった。 それに答えるように森も嘲るように返した。 「ふん、そうやね。くだらん疑惑を晴らすにはちょうどええわ」 早くも火花を散らせる二人だったが、伏見春代の一言で黙り込んだ。
789 :
名無しのオプ :2007/05/11(金) 22:16:55 ID:c6AvuVkd
==========一方、世羅と仏郷は・・・=============
伏見邸を後にした世羅と仏郷は帰路の途中であった。
世羅は一人毒づく。
世羅「しかし、中森も腹立つけど、あの伏見の小娘も腹立つヮ!
伏見家がなんぼのもんやねん。」
仏郷「まぁ、落ち着いてください・・・・。」
ベンツがちょうど沢(
>>781 )を通りかかった時であった。
鬼武者の社から飛び出してきた老婆が道を塞いだのだ!
老婆「世羅!!この地は鬼武者さまのモノぞえ!!オマエには必ずや鬼武者さまの天罰がくだろうぞ!!」
世羅は「じゃかぁしいわい!」と怒鳴り返す。老婆も負けじと罵る。
老婆の視線が仏郷に向けられた。
老婆「・・・・!?その顔立ちはどこかで・・・。まさか、お主はあの・・・」
その時だった!無表情だった仏郷の顔がみるみる怒気を含んだかと思うと
老婆の口を遮るようにボコボコになぐりつけたのだ!
老婆は「ヒィィ・・・」と泣きながらどこかへと行ってしまった。
世羅「オイオイ・・・。どないしてん、仏郷はん。そら、やりすぎやで・・・。」
仏郷は落ち着きを取り戻すと「・・・。あの老婆、気がおかしいようですね。さぁ、行きましょう。」と言うと
何事もなかったようにベンツに戻った。
790 :
名無しのオプ :2007/05/11(金) 22:49:39 ID:pkUBT8ab
「そして誰もいなくなった。」 春代はポツリと呟く
791 :
名無しのオプ :2007/05/11(金) 23:32:35 ID:uXYnowY9
「なんですか?そりゃあ?」 朴が口を挟む。 「……赤屍村の鬼武者伝説の結末だ……鬼武者の怒りを買った者はおろかそれに関わった人間も死に絶えるという……」 六車「そやけど春代はん、何でそんなことを今……?」
792 :
名無しのオプ :2007/05/12(土) 00:09:39 ID:Kl5/J30P
「そうか、君もあれに気がついたんだな」 森はそう言うと座敷の奥へ歩き出した。 朴もそちらをずっと見つめている。 六車「あっ!まさか!」 座敷の奥から森が持ち上げた“ある物”を見て思わず六車は声を上げた
793 :
名無しのオプ :2007/05/12(土) 01:23:22 ID:uvECC3DT
春代は思った。 (六車さんって森のおば様のモノマネが上手いのね) 「そうか、君もあれに気がついたんだな」 六車はそう言うと座敷の奥へ歩き出した。 朴もそちらをずっと見つめている。 森「あっ!まさか!」 座敷の奥から六車が持ち上げた“ある物”を見て思わず一同は声を上げた
794 :
名無しのオプ :2007/05/12(土) 18:15:42 ID:vbMFLEly
六車は座敷の奥にいる中森の頭を引っこ抜いた! 否!抜けたのはカツラだった! そう、中森はヅラだったのだ!
795 :
名無しのオプ :2007/05/12(土) 20:26:52 ID:3/OdL9gT
鬘を取られた中森の姿は滑稽であった。 森文子や朴は大笑いをし、慎み深い春代まで下を向いて必死に笑いを堪えている。 中森は顔を真っ赤にして六車から鬘を取り返すと屋敷を飛び出してしまった。 さらに文子も用はなくなったと言わぬばかりに春代らに挨拶をすると屋敷を後にしてしまった。 朴「先生。そりゃ、僕も中森さんのヅラは気づいてましたけど、あんなことをしちゃぁ可哀想ですよ。」 六「アホいうな。あれはテルさんと文子さんのためを思てやったことやねんで?あの空気やとドツキ合いしとったで、二人とも。」 そうこうしてるうちに日も暮れて六・朴も屋敷を後にしたのだった。 〜〜〜〜〜〜その夜、建設予定地の沢〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 時刻は午前0時・・・・。 人気のない沢の社ではお婆が暖をとっている。 お婆は不眠不休で社に泊まりこんで、世羅を始めとした産廃施設建設推進派から沢を護っているつもりなのだ。 しかし、昼間に仏郷に殴りつけらたこともあってかお婆はウトウトとしている・・・。 その時だった。 「カチャリ、カチャリ・・・・・。」 お婆は寝ぼけ眼をこすりながら音がする方向を見た。 その時、お婆の目に飛び込んできたのは社から出て行く鎧兜に身を包んだ武者だった!!! 瞬間、お婆が気絶をしたのは言うまでもない。
796 :
名無しのオプ :2007/05/12(土) 21:35:52 ID:JB72BMze
朴は六車宅に泊まることにした。 が! 朴「六車さあ〜ん、お腹減りましたよ」 六車「ええい、やかましい!そこら辺にあるカップ麺でも食うとれ!」 ということで夜遅くに男二人で向かいあってカップ麺を啜っていると、夜がふけるにつれて風が強くなってきたのか表のガラス戸がガタガタ鳴り始めた。 朴「なんか嫌な感じの風ですね。私はなんだか怖くなって―――――――――」 という朴の顔から一瞬で紙のように白くなった。 六車が怪訝そうに朴の視線の先を追うと古びたガラス戸に武者姿の影が映っているではないか! しかし六車が小さく声を洩らす間に影は掻き消えてしまった。
797 :
名無しのオプ :2007/05/13(日) 12:20:59 ID:QQE3xu/l
六車は外に飛び出したがすでに武者の姿はなかった。 六車は幻でも見たのかと考えたが、ガラス戸の下にははっきりと具足の跡が残っており、 武者が夢でも幻でもないことははっきりしているのだ。 六車「やれやれ、こりゃまた何か事件が起きるぜ…。」 六車はマルボロに火をつけてつぶやいた。
798 :
名無しのオプ :2007/05/14(月) 20:35:15 ID:1RLFpYg/
同刻、世羅邸――――――――――― 床の間の座敷にて世羅と仏郷は酒を酌み交わしていた。 夕方から飲み始めており、世羅はすでにすっかり酩酊しているが、仏郷はといえば 世羅に負けじと飲んでいるのだが全く酔うている気色がない。 世羅「いや、世羅はん。アンタがおってくれてよかったわ。正直、あんたの力がなかったら この産廃施設の話もここまでこやんかったで。ホンマ、おおきに。ゲラゲラ。」 仏郷「いえいえ・・・・。私などほとんど何もしておりません。ひとえに世羅社長のご人徳でしょう。ささ、もう一献」 世羅「おぅおぅ、これはこれは。しかし、問題は伏見の小娘ですなー。あれを何とかせな・・・。グゥグゥ・・・。」 世羅は酔いつぶれると、すぐにイビキをかきはじめた。 仏郷は世羅が完全に寝入ったことを確認すると、パンパンと手を叩いた。 手の音を聞きつけて女中のおミキさんが襖を開けて入ってくる。 おミキさんは布団をもってくると実に手際よく世羅を寝かせてしまった。 仏郷は自分もそろそろ旅館に失礼することをおミキさんに告げると、床の間の電気を消した。 「パチッ、パチパチッ。パチッ。」 仏郷はなぜかスイッチをなぜか点けたり消したりを繰り返してから電気を消した。 (事件後、おミキさんはこの行動について「その時は電気のことは何もおかしいと思わなかった」と語っている)
799 :
名無しのオプ :2007/05/15(火) 00:52:32 ID:p4kt+VRI
一方六車宅では――――――――――― 六車と朴は先ほど目撃した鬼武者によって眠気も吹っ飛ばされ、茶をすすっていた。 朴「いったい何だったんでしょう?あの鎧武者は」 六車「さあな、一応足跡があったから人間やろ。 ただ迷信深いこの村の人間があんな罰当たりなことはせんと思うけどな……いずれにしても伊達や酔狂にしても度が過ぎとるわ」 朴「やれやれ、盗作問題にゴミ処理施設の争議、挙げ句の果てに鬼武者ですか……さすがに参りますよ」 六車「ふん、トラブル好きのあんたが応えとるのは鬼武者だけやろ」 図星を突かれたのか朴は黙り込んだ。六車がふと柱時計を見上げると時刻はそろそろ午前2時になろうとしていた。
800 :
名無しのオプ :2007/05/15(火) 01:05:55 ID:gdAdskE8
「ところで、今、何時やろ?」 六車の問いに 「5月15日の二時十五分ですよ」 カップ麺の豚骨スープをすすりながら腕時計を見て朴は答えた。 「明日、いや今日の朝にぎょうさん霧が出よるで」 窓の外を見ている六車の目の前にも薄い靄が流れていた。
801 :
名無しのオプ :2007/05/15(火) 01:14:39 ID:p4kt+VRI
<赤屍村殺人事件登場人物一覧> ・六車六郎(むぐるま・ろくろう) 今回の短編の主人公。弁護士。「むっ君」と呼ばれることも。 ・朴李値太 (ぱく・りねた) 骨肉新聞の支局記者。 ・中森瑛雄(なかもり・てるお) 反対派のリーダー。ミステリー作家。盗作の被害者(?) バレバレのカツラをしている。 ・世羅猛(せら・たけし) 賛成派のリーダー。土建屋。 ・仏郷真実(ふつごう・しんじ) 環境省の役人。 ・森文子(もり・あやこ) 六車の幼なじみ。明智小五郎賞作家。中森瑛雄を盗作(?) ・伏見春代(ふしみ・はるよ) 20歳。赤羽村の旧家の当主。森家・中森家の古い本家。 車椅子に乗っている。かなりの美貌の持ち主。 ・某(正体不明) 公民館から飛び出してきて六車に衝突した人物。 (テンプレに従い人物紹介です)
802 :
名無しのオプ :2007/05/15(火) 19:57:06 ID:2zKGA7BN
世羅邸の裏の林に一つの怪しい者がある―――鬼武者である―― 煌々と灯りが燈っていた世羅邸から灯りがひとつまたひとつと消えていく。 そして、ある部屋の灯りが「パッ、パッ、パッ」と点滅して消えたのを確認すると、 鬼武者は林を出て世羅邸へと向かう。 世羅邸の裏戸へたどりつくと戸へ手をかけるとなぜかスーッと開いてしまう。 鬼武者は悠々と屋敷へ侵入をすると、縁側から上がって部屋の障子を音もたてずに開ける。 そこで寝ていたのは―――世羅猛である。 鬼武者は手ぬぐいを取り出すと世羅の首を締め上げる。 世羅は「グッ」と小さく一声うなるが、すぐに動かなくなってしまった。 鬼武者は完全に死んだことを確認した後、世羅を元通りに世羅を寝かせて屋敷を後にした。 ===========数刻後=============== 世羅の部屋に一人の武者が立っている。武者の呼吸は荒くひどく興奮している。 武者は手に持っていた太刀を振り上げると何度も何度も世羅を刺す。 武者は奇妙なことに気づいた。太刀で刺されたにもかかわらず世羅が悲鳴を上げないのだ。 ―――世羅はすでに死んでいたのではないか?――― 動揺した武者は音を立てるのも構わずドタドタと部屋を飛び出して屋敷を後にした。 だが武者は部屋に自身を追い詰めることになる決定的なモノを落としたことに気づいていなかった。
803 :
名無しのオプ :2007/05/15(火) 22:09:45 ID:BnXHRBej
離れで寝ていたおミキさんは騒がしい音に目を覚ました。 何事かと障子を開けると鎧兜の武者がドタバタと裏戸から出て行くではないか。 腰を抜かしたおミキさんは悲鳴をあげて他の奉公人を呼んだのだった。
804 :
名無しのオプ :2007/05/16(水) 06:25:46 ID:luCNY3ns
しばらくして奉公人が駆けつけると、そこに倒れていたのはなんとダースベーダーであった。 奉公人が恐る恐るダースベーダーに近付くと、突然ダースベーダーが起き上がり裏戸を指差しながら叫んだ。 「そ・・そこから・・・う・・裏戸から・・・・武者が・・!!」 奉公人はそのダースベーダーの声が、おミキさんに似ているなあと思いながら後ろの布団の上に倒れていった。 奉公人の額から噴き出した鮮血が布団に飛び散った。起き上がったダースベーダーの兜が、奉公人の額を直撃したのだ。 そして奉公人が倒れた布団の上に世羅猛の姿はなかった。それどころか部屋の何処にも世羅の姿は見当たらない。 おミキさんは自分が兜をつけていることに気づいた。そして何故自分はこんなものを、そう思いながらまた悲鳴を上げた。
805 :
名無しのオプ :2007/05/16(水) 12:48:41 ID:dcRwzxxW
その頃、武者は世羅の遺体を背負って山を登っていた。 甲冑を身に付けたまま遺体を運んでいるため、牛馬のように足取りは遅い。 武者「ハァハァ…。何でこんな目になったんだ…。」 武者は一人つぶやくのであった。
806 :
名無しのオプ :2007/05/16(水) 20:10:18 ID:VqW/GbS6
「・・・・・。で?」 警部補の尋問におトメさんは泣いてばかりいる。 最初は駐在所から老巡査が駆けつけたのだが、老巡査の手に負える事件ではなかったため 神戸の県警本部から続々と応援が駆けつけたので世羅邸は捜査員でごった返しているのだ。 警部補「世羅猛がいなくなったのはわかるよ?布団には世羅さんの血痕も残っているし(奉公人の血痕もあるが)、 世羅さんに何かやんごとなきことがあったのは事実だろう。でも鬼武者を見たってアンタ・・・・。」 おトメ「アタシは確かに見たんですよぅ、警部補さん。裏戸から鬼武者さまが出ていくのを見たんですよぅ。」 おトメさんは再びオイオイと泣き始めたので警部補はまたかとうんざりするのであった・・・。 頃を見計らったのか、若い刑事が警部補のところに近寄ってきた。 刑事「警部補。これが現場に落ちてました。」 刑事が手にしていたのはカツラだった。
807 :
名無しのオプ :2007/05/16(水) 21:01:50 ID:sbuyNDn4
警部補「………何だね?それは……… 私への当てつけかねっ!?」 警部補は怒声とともに、正面の机に拳を叩きつけた。 その勢いで髪の毛が……いや警部補自身もヅラだったのか見事にズレている。 刑事「いや、そうではなく、現場に……」 警部補「チッならそう言えっ!! ガイシャの遺留品ではないのかね?」 警部補は逆ギレの挙げ句、顔を赤く染めている。 刑事「いえ、ガイシャは毛には不自由していなかったようです」 警部補「なら犯人の遺留品だろうがっ!!それぐらい自分で考えてから話せ!!」 刑事「はっはい」 警部補「とりあえず朝になったら、事情聴取も兼ねてそれらしい奴引っ張りに行くぞ!」 再び逆ギレを決めて警部補は引き続き、世羅の使用人たちの聞きこみに戻った。 そして空が明け始めた頃、浅い眠りから六車は目覚めた。
808 :
名無しのオプ :2007/05/17(木) 00:24:39 ID:zgTKm3hP
「センセー!大変な事がー」と、近所のオバサンが飛び込んで来た。 話を聞き現場に駆けつけると、人相の悪い警部補が六車を出迎えた。 「おや?こんなに早く弁護士先生が来るとは。さては被疑者に依頼されたとか」 「アホ抜かせ。(被)がおらん状態で弁護士に出番は無いわ」 苦笑しながら顔見知りの警部補に質問する。 「で、(害)は誰や?」 「世羅猛だと考えるのが普通でしょう。が、現時点では(害)の確定には至っていません」 薄毛だが切れ者の警部補は答えた。
809 :
名無しのオプ :2007/05/17(木) 01:40:11 ID:/0ZIFMym
警部補の言葉をメモにとる朴の姿に、マスコミ関係者だと気づいた警部補は 一瞬堅い表情をしたが、再び温和な顔に戻り六車に質問した 「ところで、おトメとかいうあのばあさんが鬼武者を見たと言っているんだが… 六車さん、あんたらはそれらしき怪しい人物を見たり、物音を聞いたりしてないか?」 その質問に六車は昨夜のあのガラス戸に写ったものを思い出し朴のほうに顔を向けた すると朴が小声で「話すんですか?」と少し不満顔をした。
810 :
名無しのオプ :2007/05/17(木) 18:47:32 ID:lY5Z1JXZ
六車は朴の顔を見つめため息をついた。この男の記者としての粘りは確かに本物だが、やはりこと交渉事においては六車のキャリアに遠く及ばない。 「ええか、朴はん。相手から情報を得たり、それなりの付き合いをしよう思たら、まず自分の手を晒さなあかん。そっからホンマのやりとりが始まるんや。よう覚えとき。 それにこの警部補はんはどんなつまらんことでも疑いはしても、笑ったりはせえへん男や。なあ鳥羽警部補はん」 最後のセリフは鳥羽警部補に向き直って言った。 それを聞いて鳥羽警部補の口端がつり上がった。 「ああ、話してみてくれ。それなりのお返しはするつもりだ」 #(登場人物も出尽くしたし、このままだと呼びにくいので警部補に便宜上名前をつけてみたんですがどうでしょう?ダメなら次の方、スルーしてください)
811 :
名無しのオプ :2007/05/17(木) 18:49:26 ID:yb+FTBby
六車は表情ひとつ変えずに「鬼武者?いんや、見てへんよ。」と警部補に言った。 朴はさすが海千山千の弁護士だと感心している。 警部補は言った。「じゃあ、このカツラに見覚えないかな?現場にあったんだけど。」 瞬間、二人とも目が飛び出しそうになった! なにをかくそう、警部補が持っているカツラはあの中森がつけていたカツラだったのだ!
812 :
809 :2007/05/17(木) 18:55:01 ID:yb+FTBby
(すまん。リロードし忘れた。展開上で無理っぽかったらスルーしてください。)
813 :
名無しのオプ :2007/05/17(木) 21:10:40 ID:B8f48l4/
六車(テルさんのカツラが現場に落ちとったやて!?いずれにせよ、テルさんは何かやらかしてるのは間違いない。
しかし、ここはテルさんのためにも我慢の子や!)
六車は相変わらずのポーカーフェイスを維持したが、一方の朴は口をパクパクさせている。
もちろん百戦錬磨の鳥羽警部補はそんな朴を見逃さなかった。
鳥羽(フン、弁護士もブン屋(新聞屋)もこのカツラの持ち主を知ってるようだな・・・。
だがブン屋はともかく弁護士は簡単には落ちそうにない。ここはひとつ賭けだ・・・・。)
警部補は百万ドルの笑顔で言った。
鳥羽「まぁ何だ。カツラについてはまた何か思い出したら教えてくれないか。ところで話は変わるが
君らは何かとこの事件について興味があるようだし(
>>810 )、我々に協力してくれないか?」
〜〜〜数時間後、公民館の臨時捜査本部(世羅猛失踪事件)〜〜〜〜
ひな壇には所轄署署長、県警本部捜査一課一係長、所轄署刑事課長が座っている。
対面には県警本部捜査1係、所轄署刑事、赤羽村青年部などの面々だ。係長が口火を切る。
係長「世羅猛の"捜索専従班”を発表・点呼する!まず一班XXX、XXX、XXX!〜中略〜次は十班ッ!鳥羽!」
鳥羽警部補「うす!」
係長「同じく十班ッ!六車ッ!」
六車「毎度ッ(やけくそ気味)!」
係長「・・・・・。同じく最後十班ッ!朴ッ!」
朴 「ハイ・・・・・(か細い声)。」
こうして我らが六車は否応なく事件に巻き込まれることになったのだった。
814 :
名無しのオプ :2007/05/18(金) 21:03:41 ID:Qa2+MhMz
鳥羽警部補率いる十班の行動は迅速だった。 もともと物証の多いお粗末な事件である。部屋からつづく血痕からホシが裏戸を通って裏山に逃げ込んだことが明白だったのだ。l 裏山に入ると地元住民である六車の先導もあって正午には鬼武者「中森 瑛雄」の発見・任意同行となった。 発見当時の中森の姿は哀れであった。 太刀に甲冑姿となるほど鬼武者ではあるが、禿げ頭をあらわにしており"鬼武者"ならぬ"落武者"であったからである。 ただ肝心の世羅の遺体はなく、中森いわく「重かったので途中で谷へ落とした」とのことであった。 捜査本部に戻ってから物証の鑑識によって中森は世羅猛殺人事件の犯人としてすぐに逮捕となる。 一.現場にあったカツラが中森のモノであることが断定されたこと 二.中森が所持していた太刀に付着していた血痕と世羅の血液が完全に一致したこと 三.事件当夜に中森のアリバイは何ひとつないこと 四.動機面として産廃施設建設をめぐり被害者と激しく対立していたこと 五.事件当夜に世羅邸付近を徘徊する武者が目撃されていること これほど明らかな証拠がありながら鬼武者"中森"は頑なに「お、俺じゃない!俺じゃないんだ・・・。」と 完全否認を続けるのであった。
815 :
名無しのオプ :2007/05/19(土) 01:59:30 ID:Z5OXCm04
中森はしばらく黙った後。とぎれとぎれに話し始めた 「あの時間は… 少しだけ… 脅かしてやろうと…」 中森の供述によると、犯行のあったと思われる時間、森文子と署名の入った手紙で呼び出され 指定された待ち合わせ場所に出向く途中だったという。 そこへ甲冑姿でむかったのは、その指定された場所が処分場予定地のあの沢だったから という子供のような悪戯心だったと中森は釈明した。 甲冑は秋の収穫祭に使うもので、この村の住人なら大抵は所持しているとのことだった
816 :
名無しのオプ :2007/05/19(土) 18:48:17 ID:d38Gx/CQ
「・・・・・で?」 中森を尋問している鳥羽警部補が言葉を促すが、中森はうなだれたままだ。 鳥羽「話にならんな・・・・・。ん?もうこんな時間か。オイ、弁護士との面会時間だ。行ってこい。」 ガラス越しに中森は六車弁護士と向き合った。
817 :
名無しのオプ :2007/05/19(土) 19:55:14 ID:xMmFpbYe
面会室のガラス越しに六車は中森と向き合っている。 中森は警察の執拗な尋問でげっそりとしており、その表情に精気はない。 六車「テルさん。あんた、ホンマに世羅を殺したんか?」 中森「・・・・・!!! 違う、俺じゃない!俺じゃないんだ。」 六車「けど、世羅を太刀で刺したんは事実なんやろ?この事実をどうやって言い逃れするんや?」 中森「・・・。確かに俺は世羅を刺した。刺したのは事実だ。けどな、刺した時には“すでに世羅は死んでたんだよ”」 六車「・・・・!!それがホンマやとしたらアンタは殺人犯じゃない。他に殺人犯がいるってことやないか!」 中森「そうだ。六車、真犯人を・・・真犯人を探してくれ。頼む・・・。」 警官「時間だ。」 面会時間が終わって警官に引っ張られていく中森を見送りながら、六車は決心をした。 六車(テルさん、安心しろ。俺が真犯人を見つけてアンタの濡れ衣は晴らしてやる・・・。 もちろん報酬はたっぷりいただくけどな。)
818 :
名無しのオプ :2007/05/20(日) 22:05:18 ID:WL9Ncwwe
六車は警察署から歩きながら事件について考えた。 (とはいえ中森先輩の話は穴だらけや。供述では森はんに逢いに行ったと言っとるが、それが世羅を刺したことに刷り変わっとる。鎧を身につけたのは理解できるとして、何で沢に向かったのに世羅の家に…… しかも、すでに世羅は死んでいたものの、遺体に何度も突きたてられた太刀は明らかな殺意が読み取れる…これは中森先輩は本気で世羅を殺そうとしたってことや……さらに言えば何故中途半端な死体遺棄をしたのか? ……………ひょっとして中森先輩にはワシにも言えないような秘密があるんか……たとえ殺人犯の疑いをかけられても言えんような……) いつの間にか六車の足は森邸に向かっていた。
819 :
名無しのオプ :2007/05/20(日) 23:57:05 ID:NqbG2ZsI
「わたしは手紙なんて出してない…」 玄関に現れた六車が中森の証言を簡潔に説明すると、森文子は第一声でそう告げた。 「そもそもあんな不気味な場所に自ら行きたいと思わないわ」 文子は続けてそう言った後、しばらく考えこむような表情をし 「ふふ… ふふふ…」といきなり笑いをふきだした。 六車は怪訝な表情でいると、文子は「ごめんなさい。ハゲの甲冑姿を想像したら笑えてきちゃって…」 となんとか笑い収めた。その直後、文子が「いい気味だわ」と呟いたのを 六車は聞き逃さなかったがあえて触れずに、文子の昨晩の行動についての質問に移った。
820 :
名無しのオプ :2007/05/23(水) 20:26:54 ID:mJVGqo8v
森「昨日はあの後すぐに寝ちゃったわよ。特にすることもなかったし」 六車「それを証明できる人間は?」 森「何?私を疑ってるん?犯人は中森はんで決まりやろ」 六車「それはわからん。ただ前後の状況から言っても不可解な点が多すぎる。怪しいと言えばこの村の連中全体が怪しいと言えるんや」 六車は森の背後に飾られた鎧に視線を移しながら言った。もちろん村の慣習に習って森も鎧を所有していた。 森「ふ〜ん。まあいいわ。どっちにしても中森はんもええ加減な言い掛かりをつけるからこんな目に合うんや」 六車は盗作騒動について森に聞ただそうと思ったが、ふと気にかかることを思い出し、森の家を出た。 六車の頭をよぎったのは仏郷だった。世羅にべったりだったあの男を今朝から見ていない。
821 :
名無しのオプ :2007/05/24(木) 21:33:45 ID:CR8SmRKp
「へぇ、仏郷さんは春代さまのお屋敷へ行かれてます。」 旅館の女将が答えた。 六車は朴と仏郷が泊まっている旅館を訪れたのだが、伏見邸へ行って留守だという。 この騒ぎの中で産廃施設建設の交渉だろうか。 六車は伏見邸へと急いだ。 伏見邸の門へ着いた六車と朴。ジープを降りて門をくぐると軒先から話し声が聞こえる。 どうやら会話の主は春代と仏郷らしく内容までは聞き取れないが、どうやら談笑してるようだ。 賛成派と反対派が談笑している!?―――六車は疑問に思った。 六車「・・・・・!! 朴。仏郷はどこの出身なんや?」 朴 「さぁ、関東の出身らしいですが、それがどうしたんですか。」 六車「どうやら仏郷が関東の出身というのは嘘やぞ。今、仏郷は関西弁をしゃべっているぞ。 しかもこの“地方特有のイントネーション”でや。」 朴 「へぇ・・・、どうして出身地を偽っているんでしょうかね。」
822 :
名無しのオプ :2007/05/26(土) 19:30:44 ID:FiFeIqH4
伏見邸の門を出る仏郷に六車が声をかけた。 「毎度。仏郷さん、今日はどないしはったんです?」 「あぁ、確か弁護士の・・・・。いや、今日は春代さんと大事な話があってね。」 「そーですかぁ。なんやエライ話が弾んどったようですけどあんじょういってますの?」 「うむ、世羅さんがあんな状況だし、産廃の話も白紙にする方向で春代さんと話していたところだ。」 「へぇ・・・・、それはなんとまあ。で、世羅はんと言えば先生は何か心あたりあります?」 「どうしてだい?」 「この朴君いうのが新聞記者やってますねん。朴君の情報によると先生は昨日の夜は世羅はんと一緒やったとか・・・。」 「・・・・!!! 確かにそうだが、世羅さんは途中でつぶれてしまってね。僕は午前零時過ぎには失礼したよ。」 「そうですかぁ。失礼ですけど証人はいてます?」 「どうしてそんな質問をするのかわからないが、おミキさんって女中さんが証明してくれるはずだよ。」 「おミキさんね(メモメモ)。どうもお手間取らせました。」 仏郷はベンツで伏見邸を後にするのを見送りながら六車は朴に言った。 「朴くん。どうやらこの事件はオモロイことになりそうやでー。ほな、春代さんとこ行こか。」
823 :
名無しのオプ :2007/05/31(木) 14:23:26 ID:ObQeZDGW
そこに通りがかった村人は思った・・・ (テンプレが曖昧で話し合いがきちんと行われなかったから 急に過疎ったな・・・・・・・・・・・・・・・・。) (面白味も無くなり、誰でもレスつけれるスレでは無くなった・・・・・・・・。)
824 :
名無しのオプ :2007/06/06(水) 01:00:17 ID:wfCv70a1
どうする?これ完結させる? 新スレで仕切りなおす?
825 :
名無しのオプ :2007/06/06(水) 01:06:13 ID:sIL94jlK
内容とか結構しっかりしてたんだけどな。
826 :
名無しのオプ :2007/06/06(水) 09:10:03 ID:t8X9T0ZW
新スレで長編でやろうよ>村もの
827 :
名無しのオプ :2007/06/06(水) 20:39:54 ID:x4sDfhbz
ていうか誰か一人が書いてたって感じだったね
828 :
名無しのオプ :2007/06/06(水) 23:59:23 ID:UGwWcWzl
たぶん俺含めて4人くらいじゃないかな
829 :
名無しのオプ :2007/06/07(木) 22:26:14 ID:GvVJu+CF
だってネタが面白くないんだもの・・・ なによりも、前みたいに気軽にレスできる雰囲気じゃなくなった
830 :
名無しのオプ :2007/06/07(木) 23:19:57 ID:miDp0MAC
また田中と銀のシリーズやりたくなってきた。 初代スレみたいに、くだらないギャグみんなで回したり、 矛盾を妄想で誤魔化したりしつつ書いていくのが面白かったし。 どなたかスレ立てお願いします
831 :
名無しのオプ :2007/06/11(月) 21:06:10 ID:937QCivC
一応使い切らなきゃスレ立てちゃ駄目なんじゃない? 950あたりまで、のんびりタイトルか>1でも考えようよ。
832 :
名無しのオプ :2007/06/12(火) 01:20:56 ID:lHGk+Ovn
【舞台】山奥の村 【登場人物】田中、銀
833 :
名無しのオプ :2007/06/14(木) 23:16:29 ID:GBzAO5Xb
田中、銀出演がいいな。
834 :
名無しのオプ :2007/06/17(日) 10:16:12 ID:Xjn7fej0
なんとなく保守age
835 :
名無しのオプ :2007/06/18(月) 01:28:10 ID:4oVgjBFe
絶海の孤島で漁師の村と猟師の村が対立してて 猟師の村にある山荘に嵐の為に一晩閉じ込められて そこで事件が起きる いろいろな要素を詰め込んでみた
836 :
名無しのオプ :2007/06/18(月) 03:10:51 ID:voMsNpSA
固すぎると書き込みづらいから 「ここだけちょっとおかしな殺人事件」 にして空気読んで何でもありで
837 :
名無しのオプ :2007/07/01(日) 07:10:42 ID:yiraML8/
朝だからage
838 :
名無しのオプ :2007/07/03(火) 23:41:44 ID:but6gW9B
あの事件から一年後のある日のこと。 世羅猛の墓に線香を上げた終わった六車の背中に「酷い事件でしたね」と朴が声をかけた。 二人目の犠牲者の墓に向かいながら「……ああ、とんでもない事件だったな。 この人まで殺されるとは思ってもみなかった」 朴「あんな理由で殺された世羅さんや、この人が哀れでなりませんよ」 六車「あの人も本当は、こんな事はしたくなかったんや。」 朴「だけど、あのトリックは凄かったですね。見破った六車さんはもっと凄いけど」 六車「アホ。最初に見破ったのはこの人や。だから殺されたんや」 朴「その人も可哀相な人でしたね」 村人によってボロボロにされた墓に菊の花を手向けて、六車は言った。 「あんたも辛かったんやろな……そやろ」 朴は、彼が最後に「しんぶんし」と呟き一筋の涙を流したことに気づかなかった。 -------------------山奥の村殺人事件・・・了----------------------------------
839 :
名無しのオプ :2007/07/15(日) 23:07:17 ID:7LsXoxWk
あげ
840 :
名無しのオプ :2007/07/16(月) 19:19:26 ID:rHIQ63v5
そろそろ次スレのプロットでも立てる? つーかあるのか次スレ・・・w 銀や田の字が登場しない単発モノで「吹雪の山荘」ネタキボンヌ。
841 :
名無しのオプ :2007/07/16(月) 20:15:30 ID:Qqr8cB0c
2chミステリー板連続殺人事件 書き込んだ人が次から次へと殺されていく そして最後には誰も書き込まなくなって板が廃れる
842 :
名無しのオプ :2007/07/17(火) 00:43:17 ID:UeCi9NqN
また初代スレみたいにまっさらな状態でやる?
843 :
名無しのオプ :2007/07/17(火) 02:51:30 ID:REvvTfyI
>>842 同意。
同じキャラを使い続けると新規さんが入り辛いし流れが同じでつまらん。
844 :
名無しのオプ :2007/08/20(月) 01:21:04 ID:1aRGp7Q0
うへへageるぜwww
845 :
名無しのオプ :2007/09/04(火) 08:08:47 ID:+OwS4Keu
ゆり「わーい。」
846 :
名無しのオプ :2007/09/06(木) 10:35:35 ID:Dww6wz7X
そろそろ始動する?
847 :
名無しのオプ :2007/09/06(木) 11:28:25 ID:zv6U/W5U
848 :
名無しのオプ :2007/09/06(木) 14:58:53 ID:ncg9CfZ5
タイトル:aibooooow! 探偵:松下左京 助手:鶴山薫
849 :
名無しのオプ :2007/09/06(木) 17:57:52 ID:euJjJEIk
これが悲劇の始まりだとは誰も気づかなかった・・・・・
850 :
名無しのオプ :2007/09/10(月) 18:57:06 ID:0jw6wJl5
「あっ!」と男が叫んだ瞬間、彼の心臓は停止した。
851 :
名無しのオプ :2007/09/17(月) 12:15:33 ID:n9DDARFj
・・・終了?
852 :
名無しのオプ :2007/10/12(金) 08:34:06 ID:Jay7vMOj
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
853 :
名無しのオプ :2007/11/29(木) 03:05:37 ID:wH1xSOFr
「これで良し…と」
(>852)を確認してエンターキーを押すと私は伸びをした。
こちとらしがないOLだ。たまにはガス抜きしないとストレス溜まる。
とその時、アパートのどこかから男の叫び声が聞こえた。(
>>850 )
…なんだろう、様子を見に行ったほうがいいのかしら?
854 :
名無しのオプ :2007/11/29(木) 07:49:19 ID:HVa/KoXz
「そんなの関係ねぇっ!そんなの関係ねぇっ!そんなの関係ねぇっ!」
855 :
名無しのオプ :2007/12/19(水) 23:57:53 ID:SFdvkqtW
宇奈月の曇り空は、テレビの空きチャンネルの色だった。 電車に揺られる銀田一は煙草を吸い終えると、 羽織の内ポケットからくしゃくしゃになった手紙を取り出した。
856 :
名無しのオプ :2008/01/02(水) 01:32:08 ID:CtCOsETp
857 :
名無しのオプ :2008/01/02(水) 13:31:19 ID:SVciNeoQ
3スレ目ではマトモな孤島ネタやらないか?
858 :
名無しのオプ :2008/01/03(木) 03:33:25 ID:R9rJBTTH
クローズドは雪山と孤島くらいか。
859 :
名無しのオプ :2008/01/03(木) 16:11:05 ID:KWuAZubm
多少ふざけてるレスを許容しないと人が来ないし書き込みしにくくなる。 それが今の現状になった理由。
860 :
名無しのオプ :2008/01/03(木) 21:17:52 ID:R9rJBTTH
参加者の意欲しだいでしょ。皆が書きやすいテーマにすればいいんじゃ?
861 :
名無しのオプ :2008/01/06(日) 02:52:42 ID:l+zU465V
冬だし雪山がいいんじゃね?
862 :
名無しのオプ :2008/01/06(日) 03:49:48 ID:iW+0GO/L
殺人事件が起こったとして刑事が捜査するって展開は? 聞き込みとかして関連人物のアリバイを埋めていく。
863 :
名無しのオプ :2008/01/07(月) 04:52:33 ID:Ez1SAw1h
じゃあ主人公の刑事が時効になった事件を 趣味で捜査するっていうのはどうだ?
864 :
名無しのオプ :2008/01/07(月) 05:43:06 ID:jxiODDJq
三日月くん、カードを
865 :
名無しのオプ :2008/01/07(月) 11:14:48 ID:apgJorS9
捜査という話の進め方なら軌道修正も簡単そうだ。
866 :
名無しのオプ :2008/01/10(木) 21:10:12 ID:ccQ804os
誰かいままでのストーリーをまとめてくれ
867 :
名無しのオプ :2008/01/10(木) 23:38:15 ID:lZrPkSMx
雪山で起きた時効寸前の殺人事件を刑事が捜査する。 ってこんなまとめでいいかい?
868 :
名無しのオプ :2008/01/11(金) 07:49:30 ID:AuPYCf/P
匿名の招待状が当時の関係者と刑事に届いて 雪山に大集合したら吹雪いてきて・・・みたいな?
869 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 02:23:26 ID:kfqEE+85
残りの埋め殺人事件 取り合えず何でも有り
870 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 02:25:25 ID:kfqEE+85
新宿の銀田一の事務所を何者かによる放火にの為に、 放火されムバラク、否、しばらく使えなかった仕事場が 3月8日に再開される事となった.
871 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 02:27:45 ID:kfqEE+85
仕事の準備をしているとドアホーンが鳴る。 田中が出てみると見知らぬ男が立っていた。
872 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 02:29:21 ID:kfqEE+85
奥から銀田一がでて来ると 「Hey! 必死ぶりだな銀田一」 見知らぬ男が大声で呼びかける。 「お前こそ変わらないな」 銀田一がそれに応えながら、田中に言う。 「こいつは古い友人で、おまけに同業者だ」
873 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 02:33:09 ID:kfqEE+85
銀田一は古い友人を部屋に招きながら、小声で 「アイツの名は 金田一(キム・ノンイル」)凄腕の探偵だ」 「所長より凄腕の探偵が居るわけないでしょ」 と田中はオベッカを使った.
874 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 11:39:54 ID:hlOfw5Qn
金「実はある事件の調査を27年ぶりに依頼されたんだ。それで、銀にも手伝ってもらいたい」 銀「27年? そりゃまた長いな」 金「アメリカには時効がないんでね。当時俺はロサンゼルス市警の刑事課にいたんだ。 その時起こった事件を、アメリカ側が再捜査するって話になってな。久々に俺にお呼びがかかったのさ」 田「何処かで聞いたような話ですね」 金「誰だこいつは」 銀「ああ、これは助手の田中だ。通称ブリ田中」 田「もうええやんそれは」
875 :
age :2008/03/08(土) 22:47:00 ID:z5PdxCmZ
金田一の申し出に銀田一は毅然とした態度で口を開いた。 銀田一「断固として断る」 金田一「何故だ?理由を聞かせろ」 銀田一「金が無い」 金田一「金なら前払いで出す。***でどうだ」 銀田一「是が非でも協力させていただきます。……へへへっ、旦那もお人が悪いや」
876 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 23:39:28 ID:7X8sixAK
その時、今までソファーで絵本を読んでいたゆりちゃんが口を開いた。 「お兄ちゃんたち、またお出掛けしちゃうの?」 そうだ…前回の孤島の事件では、ゆりちゃんは勅使河原さんの所にずっといてもらったのだ。これでまた長く事務所を離れるのは、2人にとっても申し訳ない。 勅使河原さんは京東大学の医学部生で助けになるし、2人も一緒に行動できないだろうか…。 そんな僕の心を読んだのか、銀田一所長は言った。
877 :
age :2008/03/08(土) 23:44:11 ID:z5PdxCmZ
銀「ファー、眠い」 ところで僕はどうしたら?との質問に、金田一曰く 「君も来い。事件発生時に産まれてない君から見た感想も聞きたいからな」 「でも、僕は『ゆり』という5歳(そろそろ6歳か?)の養女が居るんですよ。」 「アー面倒くさい。お前らスグにパスパート取って来い」 長髪の頭を掻き毟りフケをまき散らしながら、金田一は怒鳴った。 やがて「金田一・銀田一・田中・ゆり」一行を乗せた飛行機が、日本から飛び立った
878 :
名無しのオプ :2008/03/08(土) 23:57:30 ID:hlOfw5Qn
機内では、金田一の言いまつがい(「パスパート」)の話題で持ちきりだった。 銀「やーいやーい、島国の猿め。英語もマトモに話せないのか」 金「う、うるさい! 俺も昔はアメリカに住んでたんだぞ! 英語だってフツーに喋れるんだぞ!」 田「例えば?」 金「ディス・イズ・ア・ペン! アイ・アム・ア・ボーイ!」 銀「中一レベルじゃん」 その頃、ロスでは新たな動きがあった。 金田一が再捜査を依頼された事件をかつて調べていた捜査官が急遽、殺人課の特殊捜査班に加わったのだ。 かつてロス市警殺人課の敏腕刑事だった、ジミーざこばの登板である。
879 :
名無しのオプ :2008/03/09(日) 02:42:19 ID:eGjARJTh
窓から外を見ていたゆりが、つぶやくように言った。 「飛行機の方向が違うみたい」 一同は「そんなバカな」と、取り合わない。 やがて飛行機はゆっくりと減速しながら滑走路に着陸した。 空港から出た一同は皆、同じように欠伸をして辺りを見回した。 プレートには「Hawaii」と書いてあった。 誰が叫んだか知らない。もしかしたら僕かもしれない。 「オーマイガッ!!」
880 :
名無しのオプ :2008/03/09(日) 15:12:00 ID:BmT6K38E
金「慌てるな。今、ジミーざこばが事件の捜査の一環でハワイに来ている。合流してからロスへ向かう」 銀「ヒャッホー、ビーチで可愛いネーチャンにサンオイル塗ってあげるぞ」 ゆ「は? 死ねやヴォケ」 一同、唖然。ゆりちゃんって、こんな子だったか…?
881 :
名無しのオプ :2008/03/10(月) 17:39:41 ID:9O+BiOym
72歳にしてロス市警殺人課に復帰したジミーざこば氏は、見た目日本人そのものだった。 まぁ、銀所長は実はブルボン王朝から続く由緒正しいフランス貴族の、出来損ないの三男坊の曾孫だが見た目は まるっきり日本人なのでさして珍しくはあるまい。 ジ「ヤアヤア」 金「これはジミーざこば捜査官。この度は老骨に鞭打ってご苦労様です」 田「それ失礼じゃ」 金「いいんだよ。日本語なんか分かるもんか」 ジ「おい金の字よ。俺をジジイ呼ばわりはねーだろーが、あん?」 銀「おお、日本語通じてる! しかも微妙にベランメェ口調だ」 田「あのざこばさん、こんな連中は放っておいて事件の説明をお願いします」 金・銀「こんな連中たぁ何だ!」 田「何で二人までベランメェ口調に…しかもダブルで」
882 :
名無しのオプ :2008/03/14(金) 02:06:47 ID:6YA7hGLr
ゆり「わたしちょっとトイレ行ってくる」 そう言い残してゆりちゃんは1人で行ってしまった。
883 :
名無しのオプ :2008/03/14(金) 22:47:13 ID:o1Yd20i5
田中 「ところで『ざこば』さんは何故ハワイにいるんですか?」 ざこば「君は知らないのか?あの事件の容疑者がハワイで逮捕されたのを」 田中 「あれ?それってグアムじゃないんですか」 ざこば「ストーリー上、色々都合があってな。ともかくハワイで逮捕されたんだ」 田中 「で、二十七年前の事件の被害者と言うのは?」 ざこば「ミセス香子。容疑者の妻だ」
884 :
名無しのオプ :2008/03/14(金) 22:48:58 ID:o1Yd20i5
の頃、ロスのとある所で二人のオッサンが話をしていた。 通称を"トビー"と"カーク"と呼ばれている。 トビー「シカシ、ナンダッテイマゴロニナッテアノ”ヤマ”ガムシカエサレルンダ」 カーク「知るか。それより英語の振りしてカタカナで話すのは止めろ。普通に日本語で話せ」 トビー「了解」 はたして、この二人は一体何者なのだろうか?
885 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 01:05:39 ID:2WFSuM7y
「アタシとしては、使われたのがホローポイントなのが気に掛かるのよ」 トイレから戻ったゆりが呟いた。 「ホローポイントって何?」田中が聞いた。ゆりの口調がさっきより大人びている事に気づいた 「弾丸の先端に切れ込みを入れたり穴を空けて、体内に入ると拡散して臓器等を傷つけるの。 殆どの場合体内を貫通する事はないわ。ハローポイントと言いかたもあるわ」
886 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 01:11:01 ID:2WFSuM7y
ゆりは続けて言う。 「だから今の、制式銃の弾丸はフルメタルジャケット弾なのよ ついでに言うと、マカロフの発射速度は420m/s と非常に高速なのよ。 この場合には撃たれても射入口や射出口はとても綺麗だし、医者が言うには 骨や臓器を傷つけてなければ、最高の銃創らしいわ」
887 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 01:12:48 ID:2WFSuM7y
ざこば「君は何でそんなに銃器に詳しいんだ」 ゆり 「トイレの落書きに書いてありましたもの」
888 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 11:18:33 ID:tXqGpAzq
ざこば「さては…ツモ長谷川の仕業だな」
889 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 13:16:30 ID:tXqGpAzq
銀「ツモ長谷川? ツモ長谷川って誰です?」 ざこば「ツモ長谷川はロス市警の元警察官で、俺の同僚だった男だ」 田「トイレの壁に落書きするなんて、子供じみた人ですね」 金「何言ってんだお前は。えー、名前何だっけ?」 銀「こいつはブリーフマン田中だ」 田「それはもうええっちゅーねん」 金「ブリ田中か。いいか、ツモ長谷川の落書きは落書きじゃない、ウォールペイントだ」 田「ウォール・ペイント?」 ざこば「その通り。お子ちゃまの落書きレベルのモノではない。文化の一つのジャンルだ」 田「はぁ…」 銀「で、ミスタ・ざこば。我々が再調査する事件の名前は?」
890 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 20:46:58 ID:URzRJeF6
ざこばは何の前触れもなく失禁した
891 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 21:14:09 ID:tXqGpAzq
金銀田「ひぇーっ!!!」
ざこば「す、すまん、年のせいで、ついついもらしちゃった」
金「もらしちゃった、じゃないですよ! あーあ、誰か職員を呼んで掃除してもらわなきゃ」
銀「まったく、これだからくたばり損ないのジジイは」
田「また敬老精神のカケラもない・・・」
銀「うるせー、俺に敬老精神がないのは
>>631 でバレてるからいいんだよ、もう!
やいクソジジイ、お前こんな公衆の面前でもらしやがってこん畜生め」
その時、背後に殺気を感じた。次の瞬間、勝ち誇った態度の銀田一が捕われの身になった。
銀「だ、誰だお前らは!」
銀田一を羽交い絞めにしたのは、
>>884 に登場したトビー&カークだった。
ト&カ「我々はロス市警殺人課の刑事だ。侮辱罪でお前を逮捕する」
銀「そんなぁ〜お代官様逮捕だけはお許しをぉぉ」
途端にヘタレっぷりを晒す銀田一。金田一がニヤニヤ笑いながら、
金「まぁええじゃないかええじゃないか。今回は記念すべき国際編だ。主役はこんなショボい奴じゃない。
国際的な探偵であるこの私だ。ブリ田中君、今回は私が君のパートナーだ」
こうして僕は銀田一の助手ではなく、金田一探偵の臨時助手になったのだった。
侮辱罪で逮捕された銀田一は、号泣しながら連行されていった。
892 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 23:21:07 ID:QS3Y15p1
Mrざこば「先程の事件の名前だが、ズバリ言おう。ロスト疑惑だ」 「あの事件はロストの駐車場で日本人の夫婦が二人組の強盗に襲われた。 妻は頭部を、夫の方は太腿を撃たれた。使われた弾丸は22口径のホローポイントだった。 事件後、妻は軍用機で日本に移送された。だが植物状態だった彼女、 ミセス香子は一年も経たずに亡くなった」
893 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 23:23:30 ID:QS3Y15p1
「あの時彼女は、もしかしたらこの様な事態を予想していたのかもしれない」 ここに当時の資料の一部がある。読んでみるか?」 そこには、「あの時、姉『ミセス香子』はロス行きには消極的でした。その前にも殴打事件がありましたからね」 当時の記録には被害者の弟の歩(あゆむ)が、そのように証言していた。
894 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 23:39:54 ID:QS3Y15p1
「ちょっと待って下さい。ロス疑惑じゃないんですか」 と、田中は言った。(@@京太郎風に) Mrざこば「日本も似たような地名があるだろ?例えば岡山と和歌山、香川と神奈川とか。 事件があったのは、LostAngeles =ロストエンジェル。失われた天使という意味だ。皮肉なもんだ」
895 :
名無しのオプ :2008/03/15(土) 23:41:47 ID:tXqGpAzq
金「そう言えばさ、聞くの忘れてたが、肝心の犯人の名前は何なんだ? その、ミセス香子の夫」
896 :
名無しのオプ :2008/03/18(火) 23:15:10 ID:3s7RYjdt
……長い沈黙の後に、ざこばが言った。 「犯人という呼び方には感心できないな。逮捕された時点では未だ犯人とは言えないからな。 被疑者、あるいは容疑者と言うべきだね。因みに被疑者というのは主に警察が使い、 容疑者という呼び方はマスコミが好んで使うんだ。日本の国営放送は最初に○○容疑者と言った後は、 ○○元社長という呼び方をしている。それもこれも人権がナンタラ・カンタラ……」
897 :
名無しのオプ :2008/03/18(火) 23:16:38 ID:3s7RYjdt
田中は思った。(この薀蓄[うんちく]はトイレの落書きに書いてあったんだな) 田中「俺、ちょっと便所に行ってくるわ」 そう言い残して1人で行ってしまった。
898 :
名無しのオプ :2008/03/18(火) 23:22:35 ID:L10S3GgB
田中が便所に向かうと、入り口の近くのベンチに座っている男がいた。 男はおもむろにツナギのファスナーを下ろし、 男「やらないか」 田中「結構です」
899 :
名無しのオプ :2008/03/18(火) 23:27:18 ID:hESvjAOL
金「何だあいつ。助手のくせに。しかもさっきまで僕って言ってたのに、何急に一人称「俺」に変えてんだ」 ゆ「おじさん一人で何言ってるの?」 金「お、おじさん……このナウでガッツでガイなヤングに言ってるのか」 田「古っ」 金「お前いつの間に」 田「最近残尿が多くて。今行ったら全然出ないんです。たぶん、残尿で全部出ますから」 ざこば「それは残尿じゃないだろう」 金「オシッコの話はいい。それより元社長の名前は」 ざこば「犯人の名前は阿津村芳樹(あつむら・よしき)」 田「それって、まさかア…」 ざこば「ホゥ、よく分かったな。阿津村芳樹は日本にいた時、アパレル関係の企業の社長だったんだ」
900 :
名無しのオプ :2008/03/19(水) 00:15:56 ID:wmANGqBB
田中「俺、思うんだけどさー、その阿津村芳樹って、結構暴力沙汰起こしてんじゃない。 ざこば「何故そう思うんだ?」 田中「だって"暴れる"関係の企業の社長だったんだろ」 ざこばは判断した。(こいつは銀田一の近くに居ないと暴走するかも知れない) 連絡するとすぐにトビーとカークが銀田一を連れて来た。
901 :
名無しのオプ :2008/03/19(水) 02:55:44 ID:zRRT909e
銀田一「おれは召喚獣か」
902 :
名無しのオプ :2008/03/19(水) 15:13:56 ID:0xA215mJ
ざこば「話を戻そう。事件は27年前、阿津村香子が射殺されたロスト疑惑だ。その時、夫の阿津村も負傷している」 金「その阿津村が27年の時を経て逮捕されたわけか」 ざこば「そうだ。ロス市警の捜査官が極秘に捜査を継続していたんだ。それで今回、ツモ長谷川も私も復職を要請された」 銀「我々もその捜査に協力するわけですね」 金「元々は俺が呼ばれたんだが、名探偵には少々知能的に劣るボンクラ助手が必要だからな、なぁ銀田一君」 銀「そうそう。知能的に劣る助手はストーリーの展開上欠かせない。なぁブリ田中」 田中「まったくその通りですね、所長!(……あれ? 僕の助手って誰だ?)」 それぞれの思惑は噛み合わず、交錯した。
903 :
名無しのオプ :2008/03/20(木) 14:45:40 ID:DCkYplSH
ざこばの車で、一行はロスへ向かった。 ちなみに銀さんは再びトビー&カークに捕らえられてしまい、二人の車に乗せられて、 後ろからついてきている。グルグル巻きに縛られて泣きじゃくる銀さんを想像し、僕はほくそ笑んだ。
904 :
名無しのオプ :2008/03/21(金) 14:10:57 ID:1lvAcMVs
その頃ロスでは、新たな登場人物が動き出していた。 ロスト疑惑の時現職の検事だったアンルイス伊藤が、ジミーざこば、ツモ長谷川に続き捜査に加わったのである。 金「にしても、腹減ったな。ハムバガァ食いたいぞ」 田「何ですかその変な発音」 金「へ、変じゃない! これは英語的発音だ。島国の猿ははんばーがーなんて言ってるがな、 正式な発音はハムバガァだ、ハムバガァ」 ゆ「おじさん唾飛ばさないでよ」
905 :
名無しのオプ :2008/03/21(金) 23:23:36 ID:wXKpg+ow
突然ですが、 「登場人物一覧」 ジミーざこば ロス市警殺人課の元敏腕刑事。 ツモ長谷川 ロス市警の元警察官で、ざこばの同僚。 アンルイス伊藤 当時現職検事だった元検事。 阿津村芳樹 疑惑の中心人物。元社長。 トビー ロス市警殺人課の現職刑事。 カーク 同じくロス市警殺人課の現職刑事。 金田一(キム・ノンイル) 凄腕の探偵。 銀田一 凄腕の探偵U。 田中勇馬 凄腕の探偵のどちらかの助手。 阿津村香子 阿津村芳樹の妻。銃撃により死亡。 歩(あゆむ) 姓不明。香子の弟。 ゆり 就学前の少女。訳あって田中の養女となる。
906 :
名無しのオプ :2008/03/22(土) 00:15:33 ID:RUFAVsBG
その時『ざこば』の姿が掻き消すように消えた。 金田一「心配するな。彼は日本に飛んだんだ」 銀田一「そう、警察関係者に情報や資料の提供を求めにな」 田中(この二人、一体どっちの方が凄腕なんだろうか)
907 :
名無しのオプ :2008/03/22(土) 00:17:06 ID:RUFAVsBG
銀田一「ところで あと一人足りない人物がいるんじゃないか?」 金田一「?」 銀田一「まだ気が付かないのか? 『金』田一 『銀』田一 田中勇『馬』 『香』子 『歩』 トビー=『飛』 カーク=『角』だ」 銀田一「あと一人足りないんだ」 「もしかして私の事を言っているのかね?」 ロス市警殺人課課長、リチャード王が登場した。
908 :
名無しのオプ :2008/03/22(土) 12:38:30 ID:1g6UlKRU
金「おいおい弟よ。その論理は成り立たないぞ。仲間はずれがいちゃ、コンプリートしたことにはならない」 銀「何っ?」 金「田中君の下の名前は確かに勇馬だが…他は全て、二文字の上の文字だ。田中君だけ下の文字ではフルコンプにはならないぞ」 銀「し、しまったぁ〜」 王「何だか知らんが、いる必要がないなら私は帰るぞ」 ……… 金「おい、何ブツブツ寝言を言ってるんだ」 銀「ふ、ふあ……な、何だ。夢だったのか。何か夢の中に王……そう、王貞治が出てきたんだ!」 金「ふぅん。それは事件解決のための景気づけだな。エイ、エイ、王!」 田・ゆ「さむ……」
909 :
名無しのオプ :2008/03/25(火) 00:36:40 ID:2Zuz/R1M
銀「総入れ歯。じゃなくて、そういえば君の母方の姓は何だっけ。」 田「あぁ、俺の母親の旧姓は『馬渕』ってんだ。」 そこに課長がやって来た。 リチャード王「ざこばが帰ってきたそうだ。『ミセス香子』の妹の『香織』と弟の『歩』を連れてな。」 今頃は、ツモ長谷川と一緒に現場に行っているだろう。」
910 :
名無しのオプ :2008/03/25(火) 00:38:06 ID:2Zuz/R1M
田「俺たちも行ってみるか?」 一同は黙って頷いた。 王「ワシはここを離れるわけにはいかない。君達だけで言ってくるがいい。」
911 :
名無しのオプ :2008/03/25(火) 00:39:38 ID:2Zuz/R1M
当時の現場に一同が車で近づいたとき、乾いた銃声が「パンッ!」「パンッ!」と二回聞こえた。 皆が現場に殺到し、そこで見たものは...... 土手の中腹で頭を撃たれた「ざこば」と太腿を撃たれた「ツモ長谷川」だった。
912 :
名無しのオプ :2008/03/25(火) 22:10:09 ID:rG3NuC9s
金銀田「なにぃぃぃっ!」 ゆ「…………」 王「諸君、案ずるな。我々ロス市警殺人課はリアリズム重視だ。捜査員を使って、事件を再現したのさ」 金「びっくりさせんなよな」 王「現場百遍って言葉を知らんのか」 銀「何でロス市警の刑事が日本のデカの常套句使うんだ」 王「うるさいうるさい。臨機応変に話は進むんだ。おい、ジミー、ツモ。もういいぞ」 ざ「やれやれ、まったく」 ツ「しかしこれで、犯人が拳銃を発射した位置がおおよそ特定できるな。今、アンルイス伊藤がいる位置だ」 以心伝心か、数メートル離れた茂みの向こうでアンルイス伊藤らしき人物が立ち上がり、こちらへ手を振った。
913 :
名無しのオプ :2008/03/27(木) 20:16:14 ID:Ab3pXT2H
その時、元気に立ち上がった筈のジミーがゆっくりと倒れた。 ツモ「だから言わんこっちゃない。」と軽く足を引きずりながらジミーに近寄った。 金 「どう結う事です?」 ツモ「これ、見てみい。血ィが出とらんやろ」と太腿に穴の空いた自分のズボンを示した。 ベルトを緩めてズボンを下げると、その下は股引(ももひき)だった。 ツモ「こいつは防弾股引だ。俺は太腿をやられる筈だったからコレを穿いてきた。 そしてジミーは頭を撃たれる役だった。だからコンタクトレンズをはめてきた。」
914 :
名無しのオプ :2008/03/27(木) 20:17:16 ID:Ab3pXT2H
銀 「まっ、まさか防弾コンタクトレンズ……ですか?」 ツモ「あぁ、他にも防弾眼鏡や防弾手袋とか防弾ソックス、防弾カツラ・防弾ストッキング・防弾スカート・防弾マフラーなどがある。何しろこの国ときたら、自由と銃の国だからな。NASAとCIAとFBIとペンタゴンが協力して作ったものだ。」 話をしている間に、アンルイス伊藤がジミーに[活!]を入れた。 ジミー「ウゥッ……眼がイテー。やいツモ!次に事件の再現をするときはお前がこの役をやれ!」 ツモ 「うるせー。ジャンケンに負けたお前が悪いんだ。」 田(しかし、アンルイス伊藤の銃の腕は凄いものだな)
915 :
名無しのオプ :2008/03/27(木) 20:47:35 ID:tvFgeqbH
銀「おいそこの外人。それを言うなら[喝!]じゃないのか?」 田「まったくもう銀さんってば、いい歳なのに初心者ねらーみたいなツッコミしちゃってw」 銀「うるせー! 俺の日曜日は大沢親分で始まるんだ」 金「俺はサンジャポの青木裕子だな。ゆうこりんはやっぱいいよなぁ」 銀「青木裕子って確か、あの番組のディレクターが彼氏だよな」 orz←金田一
916 :
名無しのオプ :2008/03/27(木) 22:32:19 ID:Ab3pXT2H
突然トビーが現れて銀田一に、A4(210X297mm)の紙を突き出して言った。 「オマエ、ニホンジンノクセニ、ジブンノクニノ、コトバヲ、アマリリカイシテイナイヨウダ」 その紙には以下の事が書いてあった。 ------------------------------------------- 【喝】 [1] 大きな声で叱ること、おどす・・・。 [2] 禅宗で、指導者が修行者を叱ったり導いたりする手段として大声を出すこと。また、その際に・・・。 【活】 [1] 生きる・・・。 [2] 柔道などで、気絶した人の意識を取り戻させる・・・方法。 [3] 勢いがよいこと。いきいきとして・・・。 ------------------------------------------- 銀「searched it with Toby, you PC. I do not mind it, but do not become troublesome in the future when I send it to such a place?」 (トビー、お前パソコンで検索したな。 それは構わないが、こんな所に出すと後々面倒な事にならないか?) トビー「ソレハダイジョウブダトオモウ。ナゼナラ(・・・)ヲツカッテ、ゼンブンヲインヨウシタワケジャナイカラ」 カーク「だから普通に日本語で喋れよ。」 トビー「俺としては大沢親分は嫌いじゃないが隣の萩本だか張本が気に入らん。やたら喝!を連発してやがる。 一体自分は何様だと思っているんだ!」
917 :
名無しのオプ :2008/03/27(木) 22:37:58 ID:xkv1v/Qi
歩 「あんた達、真面目にやらないんなら帰りますよ、僕たち」 香織 「そうよ、事件の再現なんて27年前にワイドショーが さんざんやったことよ。今度こそ阿津村を有罪にできるって言うから わざわざ来たのにさ!」 歩 「そうだ姉さん、こうなったら僕たちで独自に捜査しよう」 香織 「そうね、それがいいわ。でも、捜査には助手が必要ね。 おい、そこの君!」 香織は、ギラギラにネイルアートを施した爪で、田中をピッと指した。
918 :
名無しのオプ :2008/03/30(日) 01:45:45 ID:OA1I2hIt
その下品で派手、ケバくて悪趣味な指先を見つめ、田中は毅然とした態度で答えた。 田中「断固として断る!」 香織「何故?理由を聞かせて」 田中「金が無い」 香織「お金なら前払いで出す。***でどうです」 どこかで聞いたような会話だ。 田中「金が無いって言うのは冗談だ。だけどあなた方の助手を勤める気はない。」 香織「何故?理由を聞かせて」と、さっきと同じ台詞を繰り返す。たぶんコピペだろう。 田中「第一に、あなた方は素人だ。俺は素人の助手をする気はない。」
919 :
名無しのオプ :2008/03/30(日) 01:48:15 ID:OA1I2hIt
金+銀「よく言った田中!さすが俺らの助手だ。」
田中「誤解しないで下さい。
>>899 あたりで一人称が『僕』から『俺』に変わったのは、
何故だと思います。俺はピンでやりたいんです。」
金+銀「何だって!!」
王「私もMr田中に賛成だ。金田一君と銀田一君は助手として彼をサポートしてくれないか。」
金+銀「ブーブー!!」
田中「貴方達は、このスレの最初に出てきた『関原 俊太郎』の実弟で俳優だった『関原 貧次郎(故人)』を
プロデュースしたのが『阿津村芳樹』の叔母だか伯母だったのをご存知でしたか?」
金+銀「……」
920 :
名無しのオプ :2008/03/30(日) 01:49:57 ID:OA1I2hIt
田中は続ける。 「因みに当時の時代背景としては、 『なめ猫』『なんとなく、クリスタル』『ノーパン喫茶』『おれたちひょうきん族』『タケノコ族』 なんかが流行しました。 歌謡曲なんかは 寺尾聰『ルビーの指環』 堀江淳『メモリーグラス』 伊藤敏博『サヨナラ模様』 イモ欽トリオ『ハイスクールララバイ』 T.C.R.横浜銀蝿R.S. 『ツッパリHigh School Rock'n Roll (登校篇)』 西田敏行『もしもピアノが弾けたなら』 杉田かおる『鳥の詩』 ザ・ヴィーナス『キッスは目にして!』 ザ・ぼんち『恋のぼんちシート』 矢野顕子『春咲小紅』 薬師丸ひろ子『セーラー服と機関銃』 雅夢『愛はかげろう』『悲しくて』 アラジン『完全無欠のロックンローラー』 などがヒットしましたね。(どれも一発屋だけど) ロナルド・レーガンが、第40代アメリカ合衆国大統領に就任。 最初のAIDS患者が発見されたのもこの年ですね。」
921 :
名無しのオプ :2008/03/30(日) 13:13:09 ID:lEfBB6dp
田中の長広舌を遮るように、銀田一が口火を切った。
銀「いずれにせよ俺はブリ田中の助手なんてお断りだ。しかも誰だよ関原俊太郎って。
このスレの一番上にはセキハラ・シンタロウって書いてあるんだぞ。名前間違ってるぞ!
その程度の貧弱な記憶力では探偵は務まらなああああいっ!」
金「そうだそうだ! さては
>>897 も
>>900 も、全部ここへ至るまでの伏線だったわけだな!
主役の座はやってもいいが、名探偵の座はやらんぞ! 名探偵は俺だ!」
銀「違う俺だ。俺こそ名探偵だ! それにピンでやるなんて、スレのルール的に駄目だ! 次スレが続かないじゃないか!」
ジ・ツ・ア(……さっきからコイツらは何の話をしてるんだ?)
922 :
名無しのオプ :2008/04/01(火) 11:18:33 ID:ctC+0dSj
「え〜い、黙れ金銀!」 と、どこで買ったか1980年高田ケンゾーデザインの花柄ドレスの裾をからげて 仁王立ちする香織。 「一字違いは爪の垢! 関原貧次郎様をご存じのアナタ、田中先生にこの事件は解決していただきますわ。 田中先生、助手だなんて先程は失礼ごめんあそばせ。 私たち、謙虚に、控えめに、大金払って依頼人になります。 どうぞよろしゅう、へへーっ」 とひれ伏す香織にならい、歩も土下座で語る語る。 「貧次郎様は幼い我ら三姉弟を引き取って育ててくださった大恩人。 プロデューサーの水の戸カキコにだまされ、エキストラかチョイ役ばかり の役者人生でしたが、デビュー当時は裕次郎に迫るほどのスターでした。 くそっ、あのカキコさえ近づいてこなければ、香子姉さんもあんなことには ならなかったんだー(泣」
923 :
名無しのオプ :2008/04/01(火) 14:56:09 ID:cKspQzvg
田中はデジャ・ヴを覚えた。あれは確か、
>>73 辺りだったな…
ジミー「オイ、ナンナンダコイツラハ(英語)」
アンルイス「コレハオソラク、カミノクニジャパンデイウ、ジダイゲキトイウヤツダ」
ツモ「スルトコレガ、アノユーメーナオーオカエチゼンカ」
アンルイス「イヤ、ソレハチガウ。オソラクコレハ、エチゼンデハナクエチゴダロウ」
ジミー「オオ! オダイカンサマ、トイウヤツカ?」
アンルイス「ソウダ。カシオリノソコニオーバンコバン、エチゴヤ、オヌシモワルヨノー、トイウヤツニチガイアルメェ」
ツモ「ナンデサイゴダケベランメークチョーナンダ」
アンルイス「ニッケーニセーラシイトコロヲスコシハミセネバナラン」
ジミー「シカシ、ジャパニーズトイウヤツハニチジョーカイワニモジダイゲキヲトリイレテイルノカ。ナントメンヨーナ・・・」
銀「やめてくれぇ、こっちの頭までおかしくなってきた!」
金「…………(思考停止)」
924 :
名無しのオプ :2008/04/01(火) 15:04:06 ID:cKspQzvg
トビー「ソレヨリモジミーザコバソーサカン、ツモハセガワソーサカン、ソシテアンルイスイトーケンジ。ソロソロモドリマセント」 カーク「ソロソロ、ハワイカライソーサレタヨシキ・アツムラガロスシケーホンブニトーチャクシマス。ワレワレモトリシラベニサンカシマセント」 ジミー「ソウダナ。シカシヒサシブリノゴタイメンダナ。ニジューナナネンブリカ」 ツモ「アツムラノヤツモ、ダイブフケチマッタダローナ」 アンルイス「ワレワレモトシヲトッタガ、セメテシヌマエニヨシキ・アツムラガハンニンデアルトリッショウシタイモノダナァ」 ト&カ「デハ、ワレワレハクルマデサキニロスシケーホンブヘモドリマス。ミナサンモ、アノオカシナレンチューヲツレテ」 ジミー「アア、ワカッタ。ワカッタガ・・・アイツラ、ナニヤッテンダ?」 銀「ぐぉぉぉぉ・・・ワケワカメ」 ゆり「古っ」 田中「銀さん、やっぱり縁起が悪いですよ。早く日本に帰りましょうよ」 銀「何をぉぉぉぉっ、俺はなぁっ、名探偵の銀田一コースケだぞぉぉぉ・・・ここでみすみす帰国してなるものかっ・・・」 田中「飛行機で酔っちゃったんですか?」 銀「フンッ・・・愚鈍ってのはおめでてーな」
925 :
名無しのオプ :2008/04/02(水) 00:07:57 ID:tpnyXIcK
田中「愚鈍hはともかく、饂飩は旨い。ただし関西のケツネうどんだけやけどな。
ところで銀田一所長、いや銀の字。
>>921 の事やがな
>>74 に、
【主要登場人物】
関原 俊太郎(せきはら・しゅんたろう) ……… 元国会議員。海響館の主。故人。
ってあるやないか。その程度の貧弱な記憶力でも探偵は務まるんかい。」
何故か田中の関西弁が目立つ。
926 :
名無しのオプ :2008/04/02(水) 01:42:28 ID:N06VBC/i
銀「ハーハハハ!
ったく相変わらず笑わせやがるぜ、おもらし田中が。
その
>>74 のメモをつくったのはお前じゃねーか。
お前が新と俊を間違って書いたんだよ。
関原翁が草葉の陰で泣いてらぁ!」
田中「そ、そうだったのか」
何たる屈辱。僕はショックのあまり、しまじろう柄のブリーフをちょっとだけ
濡らしてしまった。
927 :
名無しのオプ :2008/04/02(水) 14:22:55 ID:oc4APTqa
(ちなみに
>>10 にはせきはら・しんたろうって書いてあるな。登場人物の表を作った奴が間違えたのだろう)
田中の名探偵への道は今や完全に閉ざされた。やはり今回も、忠実なるしもべのまま終わるようである。
そんな田中の憂鬱をよそに、英語の応酬による苦悩から解脱した名探偵はにわかにやる気を見せ始めた。
銀「何が英語だ。何がガイジンだ。俺は国際的に通用する名探偵だぞ。それを証明してやる」
田「でも銀さん、勝算はあるんですか?」
銀「この銀田一の灰色の脳細胞をフル回転させれば、事件はすぐに解決するぞ。三日で帰れるな」
田「ンな無茶な」
銀「あれ、そう言えばあの外人連中や、阿津村の姉弟は?」
金「先にロスへ向かった。俺らもグズグズしていられない。早く行こう。もうだいぶスレを無駄にしてしまった」
銀「おお我が友よ! いつの間に意識を回復したんだ」
金「俺は日本の探偵みたいなボンクラじゃない。超人的な、スーパーマン探偵だ。あれくらいのダメージではへこたれない」
銀「日本をバカにするのか」
ゆ「何でもいいから早く行こうよおじさんたち」
金銀「おじさん…orz」
がっかりする二人のおじさん、そしてゆりを連れて、田中もロス市警の車に乗り込んだ。
928 :
名無しのオプ :2008/04/02(水) 16:19:40 ID:FaVTPr0H
その頃、ロス市警では、ハワイから移送されてきた阿津村芳樹がリチャード王の 取り調べを受けていた。 (取り調べは英語ですが、同時通訳でお届けします) 阿津村「言っておくがね。僕は訴訟のプロだから。 ほんのわずかでも人権侵害があれば、即訴えるからそのつもりで」 王「はいはい、わかってますよ、ミスター阿津村。 何ね、捜査と言ったって形ばかりですから。ちょっと確認したらすぐ終わりますよ」 阿津村「ぜひそう願いたいね。煙草を吸っても構わんかね、課長」 王「ええええ、どうぞどうぞ。シガーもありますよ」 阿津村「ほほう、気がきくね。いただこう」 とくわえた葉巻に、王が恭しく火をつけ、阿津村がゆったりと吸い込んだそのとき、 阿津村「うっ!おぉっ!ぐへっ!ゴホゴホ!ウェ〜〜〜〜ッ」 激しく咳き込んだ阿津村は、喉を掻きむしりながら床に倒れ込み、 ほんの数秒のたうった後、動かなくなった。 王「大変だ!誰か、救急車を!」
929 :
名無しのオプ :2008/04/02(水) 18:44:18 ID:oc4APTqa
バーンッッッ!!! いきなり取調室の扉が開き、駆け込んできたのはロス市警に戻ってきたトビー&カークだった。
ト「ナニヤッテンデスカカチョー!」
リ「イ、イヤ、トビーソーサカン。コレハチガウンダ、コイツガタバコスイタイッテユーカラ、ソウシタライキナリクルシミダシテ・・・」
カ「トリシラベシツハキンエンデスヨカチョー。ヨーギシャニジサツデモサレタラドースンデスカ」
リ「ソ、ソンナコトヨリハヤクキューキューシャヲヨバナイト・・・」
阿「ナニヲゴチャゴチャウチワモメシテルンダ」
ト「ナニッテ、ヨシキ・アツムラガクルシミダシタカラ・・・ナ、ナンダオマエ、イキテルジャナイカッ!」
リ「ナニッ、シンダンジャナカッタノカ!」
カ「ナンテマギラワシイコトヲシヤガルンダコイツ!」
阿「チョットシバイヲシテミタダケジャナイカ。ナノニ、ナニマジニナッテンダキミラw
イマノマジナカオチョーオモシレーw
アヒャヒャヒャヒ(ry
_,,_ パーン
(‘д‘)
⊂彡☆))Д´)グェ
そのころ、ロス市警の前では…
銀「ぐぉぉぉぉぉ、何かまた嫌な予感がするぞ。またしてもワケワカメな状態に陥りそうだ」
ゆ「だからそれは古いんだってば、おじさん」
銀「俺はおじさんじゃないっ! ナウでガッツでガイなヤングだ!」
ゆ「それも古いよ」
田「それよりも銀さん、僕たち
>>927 ではハワイにいたのに、もうロスに着いちゃうなんて、何かおかしくありませんか?」
銀「フン、ブリ田中は愚鈍のくせに細かいな。時空が歪んでるか何かしてるんだろ」
金「そうだそうだクリームソーダ。もう
>>100 もないからな、些事に気を払ってはいられないぞ」
田(この二人は一体、何の話をしているんだろう・・・)
930 :
名無しのオプ :2008/04/02(水) 20:03:21 ID:ZLy9lN7p
その頃、取調室ではリチャード王、トビー、カークが阿津村の死体を前に 途方に暮れていた。 王「マズイコトニナッタナ」 ト「タッタ一発ナグッタダケナノニ」 カ「死ンヂマウトハオ釈迦サマデモ知ラヌ仏ノオトミサンダヨ」
931 :
名無しのオプ :2008/04/03(木) 01:23:49 ID:Jcts4EvM
署に向かう車の中で田中が抗議していた。
「以下の証言があります。勿論『慎太郎』という表現もありますが。
>>149 【主要登場人物】
関原 俊太郎(せきはら・しゅんたろう) ……… 元国会議員。海響館の主。故人。
>>157 「考えてみろ。関原俊太郎は女性専用車両導入を推進した混迷党の議員だっただろ。女性専用風呂と女性専用トイレさ」
>>183 関原俊太郎の全財産を与えます。以上
>>186 それは関原俊太郎の幽霊
>>248 関原俊一は関原俊太郎の長男
>>252 もしかしたら関原俊太郎も
>>550 関原俊太郎の秘密を浅沼稲次郎の娘の稲子が
それが関原俊太郎の何らかの秘密
932 :
名無しのオプ :2008/04/03(木) 01:25:34 ID:Jcts4EvM
田中は続ける。
>>599 関原俊太郎の秘密を掴んでいるらしい浅沼が、
>>810 なぜならば関原慎太郎の認知を
関原慎太郎は、皆様もご存知の通り、
>>624 関原俊太郎の遺産を手に入れるためにあいつを
>>641 関原俊太郎の亡霊ってどういうことですか?」
>>642 関原の亡霊(お前ら俺の名前を何だと思ってるんだ?新太郎やら俊太郎とか慎太郎とか・・・)
>>685 関原 俊太郎(せきはら・しゅんたろう) ……… 元国会議員。海響館の主。『故人』
933 :
名無しのオプ :2008/04/03(木) 01:26:51 ID:Jcts4EvM
ムクッ!! 死体がゆっくりと起き上がった。 阿津村「冗談だよw 何マジになってんだよ王の字w 今のマジな顔面白ぇw あひゃひゃひ(ry 」 _,,_ パーン (‘д‘) ⊂彡☆))Д´)グェ
934 :
名無しのオプ :2008/04/03(木) 01:28:31 ID:Jcts4EvM
銀田一 「
>>927 の『ハワイにいたのに、もうロスに着いちゃうなんて』という疑問も、もっともだよな。」
金・田 「しっかりしろ銀。
>>903 で俺たちは、車でハワイからロスまで移動した事を覚えていないのか。」
銀田一 「そういえばハワイから随分と長いトンネルを通って来たね。あれ、何なんだ?」
金田一 「此処だけの話だがな亜米利加本土とハワイの間に、地下通路が開通しているんだよ。」
銀田一 「そ、ソ連じゃなく、それって世界一長いトンネルじゃないか。
この事は高度な軍事機密に属する……」
被せるように金田一が言った。
「それ以上言うな!……俺達は、お前と何一つ話をしていない。そしてこれからもな。
長生きしたければ、この事は忘れる事だ」
935 :
名無しのオプ :2008/04/03(木) 01:49:56 ID:iGTNUVAF
その頃、取調室ではリチャード王、トビー、カークが阿津村の死体を担架に 載せていた。 王「早イトコ霊安室ニ持ッテッチャオウ」 ト「サッキノ一発デマタ死ンジャウトハネ」 カ「ダライラマデモ知ラヌ仏ノオトミサンダヨ」 3人は阿津村芳樹の死体を霊安室のロッカーにしまい、鍵をかけた。 王「コレデヨシ。アトハ 行旅死亡人トシテ処理シテオク」 ト「課長、口止メ料高イヨ」 カ「チャント払ッテクレルンダロウナ」 王「ワ、ワカッテル」 そうこうする間に、金・銀、田中、ゆりら一行が警察庁舎に入ってきた。
936 :
名無しのオプ :2008/04/03(木) 22:33:56 ID:w9JMf/21
銀「これは所謂「シュレディンガーの猫」、一つの世界が猫が死ぬ世界、生きる世界に二分化し・・・ムニャラムニャラ」
田「銀さん、さっきから何ブツブツ言ってるんですか」
銀「愚鈍には俺様の高尚な哲学の話が分からんのだよ」
田「何を言っているのかツッパリ分かりません」
銀「それを言うならサッパリだろ。つーか古典的なボケだなw よし、今の状況を客観的に分析してみよう。
>>930 で、ZLy9lN7pなる人物の筋書きによって、王、トビー、カークの三人が阿津村を取調室で殺害した。
しかし
>>933 が・・・ん? 何か、
>>933 の筋書きには見覚えがあるが・・・まぁいい。恐らく気のせいだろう。
>>933 を書いたJcts4EvMにより阿津村の死が覆されたわけだ。しかし、
>>935 でiGTNUVAFなる人物が再び、
阿津村は取調中に殺害された、なる筋書きが再び登場し、今、この世界は二分化している。
一方の世界では阿津村は生きて一瞬慌てふためいた三人の捜査官をからかい、もう一方の世界では阿津村は死んだ」
田「ワケワカメwwwww」
銀「古っw 田の字、それマジ古杉wwwww」
田「・・・銀さんがさんざん連発してたくせに」
銀「しっかし、いよいよ先が見えなくなったなぁ・・・っつーか、もしかして途中から夢なんじゃね?」
937 :
936 :2008/04/03(木) 22:38:59 ID:w9JMf/21
銀さん&田の字 オーディオコメンタリー
田(銀さん、
>>936 の8行目から9行目の台詞、少しおかしくありませんか?)
銀(俺もトーダイホーガクブ出身だが、そこまで頭がおよろしいわけでもないからな。たまには思考が停止してしまうのさ)
田(嘘だぁ、初耳ですよ東大法学部なんて)
銀(アレッ? 田の字まさか、トーダイホーガクブが東京大学法学部だなんて思ってるんじゃないだろうな?)
田(えっ、違うんですか?)
銀(よく考えろよ。トーダイホーガクブって言ったら、頭狂大学呆学部だろ)
田(ツマンネwwwww)
938 :
名無しのオプ :2008/04/04(金) 00:19:48 ID:2EWL9TQt
ゆり「何言ってんの、銀爺」
銀「爺!?」
ゆり「
>>935 の4行目を読めばわかるとおり、阿津村は『マタ』死んだ、
つまり二度死んでいるのよ。
世界が二つに分かれたのじゃなくて、阿津村の死が二回に分かれたと
考えるべきでしょ」
田中「うーん、なるほど」
ゆり「もっとも最初の1回は偽の死だったみたいだから、今回も本当に死んだか
どうかはまだ不明。
まー、ロス市警に着いたばかりのあたしたちが知っちゃってるのも不自然だから、
何も知らなかったことにして、阿津村の取り調べに立ち合わせろと
要求すればいいんじゃない、ね、銀爺?」
銀「爺と呼ぶな!中村賀津男を思い出す!」
939 :
名無しのオプ :2008/04/04(金) 10:45:30 ID:wUzS3u3L
金「おい! 俺にも喋らせろ。なかなかよく出来たお説だが、それは成り立たないな」 ゆ「why?」 金「トビーもカークも王もプロの捜査官だ。一回目の死が仮に偽の死だったら、普通気づくだろ」 田「プロの捜査官が容疑者のお芝居に気づかないのはおかしいですね」 銀「やっぱりシュレディンガーの猫だ。おお、バッカスよ! 世界の二分化ッ!」 田「そんなおかしな話があるわけないじゃないですか。探偵なんだから、もう少しリアルな答えを考えて下さいよ」 銀「愚鈍のくせにお前はゴチャゴチャ五月蠅いな。これはリレー小説なんだから、多少の齟齬は出るもんなんだよ!」 金・田・ゆ「そんなオチかよw」
940 :
名無しのオプ :2008/04/04(金) 12:21:38 ID:/isr4aji
おあとがよろしいようで
941 :
名無しのオプ :2008/04/04(金) 15:12:27 ID:wUzS3u3L
銀「しかし、
>>869 から始まったこの物語はザ・カイキョウカン・マーダーケースよりも複雑怪奇な事件だな。
事件そのものは大したモンじゃないのに、何か時空が歪んでる気がしてならないぞ」
田「齟齬が出るのはリレー小説の宿命だって言ったのは銀さんじゃないですか」
銀「ブリ田中は少し騒々しいな。そもそも、取調中に捜査官が容疑者を死なせるってのはおかしいだろう。最近じゃ日本でもそんな事件はないぞ」
田「でも、そもそもこの物語自体が虚構なんですよ」
銀「エッ、そうなのか? ワクワクするなぁ、何かメタミステリーみたいになってきたぞ。
こうなったら阿津村だのロスト疑惑だの、そんなものは一切無視だ。小説の概念を根底から覆すような実験小説にするぞ」
ゆ「おじさん、一人で暴走しないでよ」
銀「俺はおじさんじゃないし、暴走もしてない。小説の概念の崩壊、そして再構築が我々の手に
委ねられたわけだ。何か筒井康隆みたいだなぁ俺ら」
その時、廊下に並んだ扉の一つがいきなり開き、中から三人の男が飛び出してきた。トビー、カーク、王の三人である。
続いてその部屋から出てきたのは、髪の毛のやや薄い、六十過ぎくらいの丸顔の男…ヨシキ・アツムラだ!
逃げ惑う三人の男、その三人を鬼の形相で追いかける阿津村。阿津村が何か叫んでいる。
阿「待て貴様ら! 俺は人を殺して、27年間冤罪を主張して世間を欺いてきたんだ! それなのにここで殺されてたまるか!」
金銀田ゆ「エエエエーッ!」
942 :
名無しのオプ :2008/04/04(金) 23:18:39 ID:dOqhlMli
阿津村の一言を聞いて、リチャード王はクルリと振り向いた。 王「語ルニ落チマシタネ、阿津村サン!」 阿「な、何を」 王「貴方、今言ッタジャナイデスカ!ココニチャント録音シマシタヨ!」 とボイスレコーダーを取り出し、再生ボタンを押すと・・・ <阿「待て貴様ら! 俺は人を殺して、27年間冤罪を主張して世間を欺いてきたんだ! > リチャード王はスイッチを切り「コレデヨロシイデスカ、アン・ルイス伊藤検事?」 アン・ルイス「オ見事デス、王課長。計画通リ、ウマクユキマシタネ」 にんまりと見つめ合う二人。
943 :
名無しのオプ :2008/04/04(金) 23:47:22 ID:efjHAI8F
「フン、バカね。」と『ゆり』がつぶやく。 その口調はクスリを飲まされ、”身体は子供。頭脳は大人”になった アニメの女子小学生によく似ていた。 「その阿津村は、同じ阿津村でも良樹よ。芳樹の弟よ」 「多分、阿津村芳樹はサイパンで裁判にかけられるわ」 田中(ダジャレ…?)
944 :
名無しのオプ :2008/04/04(金) 23:48:49 ID:efjHAI8F
田中 (もしかして時空が歪んでるのか。 ……まさかあれの影響かも) 昨年の7月に、ゆりにせがまれて見に行ったポケモン映画を思い出した。 「ディアルガVSパルキュアVSダークライ」の事だった。 時を司るディアルガと、空間を司るパルキュアが喧嘩する話だ。 田中は、終盤になって思わず涙目になったものだった。 ふと気が付くと辺りは静かになっていた。 取調室を覗いてみるとトビーが正面に、カークが斜め後ろに立って阿津村を尋問している。 刑事部屋に行ってみると金・銀・ゆりが各々ヘロインやコカイン、LSDをやっている。 いや違った。各々がコーヒーや紅茶、オレンジジュースなどを飲んでいた。
945 :
名無しのオプ :2008/04/05(土) 01:31:15 ID:kwnUvGti
ゆりはオレンジジュースを一気に飲み干すとおもむろに立ち上がり田中にむかって 「ここで私が毒入りオレンジジュースを飲んで死ぬ予定だったけど・・・気が変わったわ。 田中、あなたが死になさい」と告げた
946 :
名無しのオプ :2008/04/05(土) 12:05:00 ID:ewLjVGr9
そう言うと、ゆりはカッターナイフで田中に襲いかかったきた。 田中「ゆりちゃん、一体どうしたの!」 ゆり「ぬっ殺す!ぬっ殺す!ぬっ殺す!」 執拗なゆりの攻撃をかわしながら、田中は、ゆりの心に癒し難い傷がある ことを感じていた。 昨年7月、映画館の喫茶コーナーでの出来事だ・・・。
947 :
名無しのオプ :2008/04/05(土) 14:47:07 ID:aNffv0Ib
田中は、目を開けた。 田「ん……?」 金「おい、銀の字。間抜けな助手が目を覚ましたぞ」 銀「毎度毎度手間かけさせんなよブリ男」 遂に名前も呼んでもらえなくなったようだ。 田「僕は、一体・・・」 神の声「お前は夢を見ていたのさ」 田「夢? そ、そうか、つまり・・・銀さん、阿津村芳樹に弟っていたりしません?」 金「いねーよそんなもん。日本に立ち寄った時に、阿津村については詳しく調べたから確かだぞ」 田「そうですか……」
948 :
名無しのオプ :2008/04/05(土) 18:42:15 ID:eLS8A+t5
銀「俺が聞かれてるんだから勝手に答えるなよ金!
いいか田中、阿津村芳樹に弟はいない。
それどころか、あいつの両親が誰かさえ謎なんだ。
伯母の隠し子説もあるくらいなんだぜ」
田中「とすると、
>>943 で聞いた、ゆりちゃんの一言は何だったんだ?」
ゆりは何ごともなかったかのようにオレンジジュースを飲んでいる。
田中「ひょっとすると、
>>943-946 はすべて僕の夢だったのか?それとも・・・」
新たな謎に立ちすくむ田中。
949 :
名無しのオプ :2008/04/05(土) 22:47:52 ID:aNffv0Ib
田「
>>943-946 は全部夢・・・」
見れば、オレンジ色のツナギを着た阿津村芳樹が再び、取調室へ放り込まれている。
いきなり、背中を突き飛ばされた。田中を突き飛ばしたのはジミーざこば。ざこばは軽やかなステップを踏みながら、
取調室へ駆け込んでいく。その後にツモ長谷川、アンルイス伊藤が続いた。
ジ「アア、ツイニニジューナナネンライノユメガカナッタゾ! コンドコソヤツヲユーザイニシテヤル」
ツ「ココデヤツノハンザイヲナントシテデモリッショーシナケレバ、シンデモシニキレン」
ア「ソノトオリダ! ワレワレニトッテモサイゴノジケンニナルカモシレン。ナントシテデモヨシキ・アツムラノハンコーヲリッショウスルゾ」
銀「ぐわわわわわわ〜」
金「んぎゃおぇ〜」
金田一はアメリカ暮らしをしていたにもかかわらず、三人の英語に悶絶している。まさか……
田「さては、経歴詐称だな!」
金「ギクッ!」
950 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 00:05:25 ID:JhZvet+c
ガツン!と頭を机にぶつけて田中は眼を覚ました。 少し永い居眠りをしていたようだ。 (いけね、今日は事務所再開の初日だ。) 銀田一の事務所は、今日3月8日に再開される事となったのだった。 (それにしても妙な夢だったな。)
951 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 00:06:27 ID:JhZvet+c
その時、「ピンポーン!たっきゅう便ですヨ!」とドアの外から声がした。 銀田一は、廊下から聞こえる声に思わず苦笑している。 「アイツだな。相変わらず下手な駄洒落を飛ばしていやがる。」 田中「?」 銀田一「つまり、『ピンポン』と『卓球』を掛けた洒落のつもりだ。」
952 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 00:07:26 ID:JhZvet+c
田中がドアを開けると、男が大きな声で話しかけてきた。 「Oh! Are you Tanaka of the assistant? I hear the rumor.」 (おお!君が助手の田中君か? 噂は聞いているぞ。) 「May I encounter "GINDAICHI" at once?」 (早速だが、銀田一に会わせてくれないか?)
953 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 00:08:53 ID:JhZvet+c
銀田一「久しぶりだな、金田一。いや『キム・ノンイル』。」 金田一「……Do you feel like having worked together just until recently?」 (……つい最近まで、一緒に仕事をしていたような気がするが?) 銀田一「気のせいだ。大方、田中が夢でも見てたんだろうよ。」
954 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 00:09:56 ID:Uria4Q0U
田「Sorry! This office is Japanese only.」 銀「郷に入っては郷に従え、だ。ここはJapanだからな。Please speak Japanese.」
955 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 00:09:59 ID:JhZvet+c
金田一「In fact, it was asked for the investigation of a certain case. I want it to be responsible for Gindaichi.」 (実はある事件の調査を依頼されたんだ。それを、銀田一にも手伝ってもらいたい。) 「With the case……」 (その事件とは……) 田中(これは、既視感なのか?)
956 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 00:12:50 ID:Uria4Q0U
銀「そろそろ英語ヤメレw ここは日本だぞ」 金「五月蠅いな。今や英語は国際的言語だぞ。日本も英語を公用語にすべきだ」 田「それはいけませんよ。日本語は日本でも最上級の文化の一つですからね」 銀「最上級の文化の一つ、って言い回しが既に英語的なわけだがwww」
957 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 01:09:26 ID:JhZvet+c
ゆり「
>>954 と
>>955 の間には3秒しか空いていないわ。きっと悪気は無いのよ。
ソレヨリカタカナデナガナガトカイワスルヤツラノホウガヨホドアクシツダワ」
銀田一「んで、その事件とは何?」
金田一「実は、斯く斯くシカジカという訳なんだ」
という訳で翌日には金・銀・田・ゆりがロス市警に飛んだ。
そして、王課長・トビー・カーク・香織・歩に会った。
958 :
名無しのオプ :2008/04/10(木) 11:31:28 ID:Uria4Q0U
トリオ・ザ・ロスアンジェルス
ジミー「オレタチノソンザイガ
>>957 デマルッキリムシサレテイルゾ」
ツモ「コレハオソラク、ヨシキ・アツムラノジケンヲインペーセントスルナニモノカノインボーニチガイアルマイ」
アンルイス「ワレワレハコノヨウナコソクナボーガイニハクッセズニ、ヨシキ・アツムラノユーザイヲナントシテデモショーメイセネバ」
ジミー「コンナスレニイツマデモジョーチューシテイルノハジカンノムダダナ」
ツモ「ソウダナ、ソノトーリダ。ヨシ、マズハトウジノシリョーヲアライナオスンダ」
アンルイス「……コンナスレ? イッタイフタリハナンノハナシヲシテイルンダ?」
959 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 00:43:53 ID:GKXZi0TO
結局、一行は捜査に何も貢献しないまま、ハワイのビーチで三日間過ごし、帰国した。 成田に着いた一行はなぜか大勢のマスコミ関係者がたむろしているのを見た。 銀「まさかオレ様を待ち伏せしてるのか? ギン様ーって叫びながらファンが寄ってきたりして…ウシシシシ」 田「違うみたいですよ。今日、イギリスから軽尻エリカが帰国するので、それを待っているみたいです」 銀「軽尻エリカ? 知らないな。俺は小娘に興味ないんだ」 ゆ「おじさん、何でエリカ様が小娘だって知ってるの?」 銀「…………」
960 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 04:09:34 ID:aOiKC6H0
<てぃろりーん! てぃろりろりんりん> そのとき、じみぃーのけいたいでんわがなった。 かれのちゃくめろは、ばっはの[つぅかったーとふーが]だった。 でんわにでた、じみぃーのみみに、わんかちょうのどなりごえがきこえてきた。 「おまえら、どこであぶらをうってんだ。」 ぎく! じみぃーのせなかがこわばった。 (なんで、わんかちょうは、おれたちがげんゆさきものしじょうにてをだしてるのをしってるんだ) わん「ともかく、すぐにかえってこい。」
961 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 04:11:45 ID:aOiKC6H0
じみぃー「いま、われわれはそうさのさいちゅうです」 わん「じつをいうとにっぽんから、たのもしいすけっとがきてくれたんだ。 えーと、なまえは『ごーるど』さんと『しるばー』さん、ぷりてぃがーる『ゆり』さんだ。」 すこしのまをおいて「ほかにもがひとり、へんなのがいるがな」といって、わんかちょうでんわをきった。
962 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 04:13:07 ID:aOiKC6H0
ジミー・ツモ・アンルイスが慌てて署に帰ると、 王課長は、眉毛を九時十八分の形にして申し訳なさそうに言った。 「彼らは、つい先ほどハワイ経由で日本に帰った。 仕方ない。この件は我々で決着を付けるしかない。」 それっきり彼らの存在は世間から忘れ去られてしまった。
963 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 04:51:52 ID:aOiKC6H0
軽尻エリカのおかげで、マスコミ関係者で成田は混雑していた。 が、それをものともせずに人々の間を縫い 目付きの鋭い二人の男が銀田一達の前に歩み寄ってきた。 一人は背が高く痩せ型、もう一人は小柄はで小太りだった。 しかし、スーツの内側に筋肉の鎧を纏っているのが一目で判る。
964 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 04:53:31 ID:aOiKC6H0
小柄の男が目の前に立つと口を開いた。「銀田一コースケさんですね?」 「いや、あの……。 一体何ですか?」声が震える。 後ろに立った背の高い男が、固いものを腰の辺りに突きつけたせいだった。
965 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 14:18:40 ID:7T3yeURR
「アッー!」 銀田一はそのままトイレに連れて行かれ、掘られてしまった。
966 :
名無しのオプ :2008/04/12(土) 17:41:36 ID:J4LJyTyj
銀「ぐぉら、田中、てめぇ何書いてやがんでぃ!!」 田中「何ってあの・・・」 言い訳する暇もなく、田中は手にしていたノートを取り上げられてしまった。 せっかく雑誌「薔薇属」に投稿しようと書きためていた小説が、 銀田一に読まれてしまう! 田中はボストンバッグに隠しておいたジャンピングシューズに履き替えると、 銀田一目掛け、思いっきりジャンプした。 びょょょ〜〜〜ん!
967 :
名無しのオプ :2008/04/13(日) 20:10:19 ID:4e9SnpDR
「させるかーっ」 田中の後頭部を、金田一の膝が直撃した。金田一は正座の体型で約三メートル(田中目分量)飛び上がり、 攻撃を仕掛けてきたのだ! 「ウグッ」 田中はその場にくずおれた。薄れ行く意識の中で、なぜかドクター中松の顔が脳裏をよぎった。
968 :
名無しのオプ :2008/04/14(月) 23:49:37 ID:2GVX1hpv
その時、事務所に「ピンポーン!」と呼び出し音が鳴った。 その音で意識を取り戻した田中は、 (まさか、このあとに『たっきゅう便ですヨ!』なんて言うんじゃないだろうな) そんな心配をしながらもドアを開けた。
969 :
名無しのオプ :2008/04/14(月) 23:51:19 ID:2GVX1hpv
そこには、軽尻エリカが立っていた。 田中「!……」 軽尻「……」 田中「……エーっと、軽尻エリカさんですね」 軽尻「……」 田中「……」 長い沈黙の後、田中「……何か御用ですか」 軽尻「別に…」と不機嫌そうに言った。 一体この女は此処に、何のために来たのだろう。
970 :
名無しのオプ :2008/04/20(日) 03:26:37 ID:Y3FoI9h0
田中「ぐへへwサ、サインいいですかね」 僕はヨダレを拭わず着ている服を脱いだ
971 :
名無しのオプ :2008/04/20(日) 18:08:12 ID:3ZDh8NAH
田中の金玉は砕け散った
972 :
名無しのオプ :2008/04/21(月) 05:40:45 ID:2ZX4h7kb
田中はザオラルを唱えた! しかし金玉はいきかえらなかった!
973 :
名無しのオプ :2008/04/24(木) 00:52:57 ID:XOwyaGqn
「別に……」 そう言いながら、軽尻エリカの首がゆっくりと回り始めた。 「別に……別に……別に……」 ぐるぐると3回半回ってから首は傾き、 「べ、べ、べ、べ……」 と言いながら床に落ちた。
974 :
名無しのオプ :2008/04/24(木) 10:54:09 ID:T6PlfXeO
金「フハハハハハ田の字! ひっかかったな」 田「お、お前は金田一!」 軽尻エリカの首は、分かりやすく言えば、スケキヨのマスクに着色を施したようなものだった。 極度の弱視である僕は、おもちゃの塗装レベルのチャチなマスクに気づかなかったのだ! マスクの中身は膨らませた風船で、その偽者の首は胴体部分に乗っかっていただけだった。 軽尻エリカ(正確には数秒前まで軽尻エリカだった)の中身は、身長百五十センチのチビ男、金田一だったのだ! 田「金田一さん、しっかしチビですねあなた」 金「う、うるさァァァい! チビって言うなァァァ!」
975 :
名無しのオプ :2008/04/24(木) 12:05:45 ID:375bOn2n
田「チビにチビと言って何が悪いんです? チビの金田一さん」
金「それ以上チビって言うともう一つの金玉も失うことになるぞ」
そう、
>>971 で砕け散った金玉は片方だけだった。
ところで砕け散った田中の右の金玉の破片は、中に一から七の赤い星の入った玉になり
その七つの玉は世界中に散らばった。
---そして「七つの玉を集めると竜が現われ願い事を叶えてくれる」という伝説が残った。
余談ではあるが、田中は何年か後に学生時代の友人と漫才コンビ「**問題」を結成する事になる。
976 :
名無しのオプ :2008/04/24(木) 17:49:23 ID:T6PlfXeO
もはや、物語は崩壊に向かいつつあった… キャスト 田中勇馬 田中裕二 銀田一コースケ 太田光 金田一 マギー
977 :
名無しのオプ :2008/04/24(木) 18:00:45 ID:PMTmvBKd
銀田一「おいおい、何を喧嘩してるんだ。 チビの金田一」 頭に血が上った金田一は「ウルセー!」と怒鳴り、銀田一の金玉を蹴り上げた。 砕け散った銀田一の金玉の破片は、「仁」「義」「礼」「智」「忠」「信」「孝」「悌」 の文字を持つ八つの玉になり、千葉県方面に飛んでいった。
978 :
名無しのオプ :2008/04/24(木) 18:02:05 ID:PMTmvBKd
銀田一「ところで何のようだ」
金田一「そうだ、大事な用件を忘れる所だった。
>>850 の事件が未解決なんだ」
銀田一「あぁ、
>>853 でOLが被害者らしきの男の叫び声を聞いた以外に手がかりの無い事件だ」
979 :
名無しのオプ :2008/04/25(金) 00:35:50 ID:Iif0loBi
金「ところが、そうでもないんだ。最近になって目撃者が現われた」 銀「何だって! そんな話は聞いてないぞ」 金田一は軽く溜息をついて言った。 「実はな……目撃者というのは下校途中の小学生の三人組なんだ」 「つまり、第一に証言の信憑性が疑われる。第二に目撃が本当なら、 その小学生達が狙われる可能性がある」 銀「なるほど。それなら俺達も協力を惜しまないぜ」
980 :
名無しのオプ :2008/04/25(金) 01:03:25 ID:bUPTU2+I
金「よし!じゃ早速、歌舞伎町小学校へ行こう! 目撃者は保健体育の授業中だが知ったこっちゃない」
981 :
名無しのオプ :
2008/04/25(金) 03:00:55 ID:nHXmgHwK ;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_, や 公 帰 そ ,、,、,ミッン、,._ _,、-'゙_,、-'゙. っ 園. り ん 、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙ __, て の 道 な }; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_| 来 ト に わ ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''" .|_ た イ あ け ,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴ ''"_|_| の. レ る で └i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴ ''"_|_ だ に |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ __.|_|_ |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _| |エ | ニエ, |[8] _エ ┴ └‐_|_|__l__,|⊥ |__ |エ | ニエ, |二 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_ |エ | ニエ, |┴ _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__| |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_ |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__ -,-=''┷━━|┬ニエ ┬-- .|__|__| _|_|_ ''ーニ_''ー::、_ ゙┷ 工_二'‐-、,_|_|__l__,|⊥ |__ 二二二`''ーニ`_''ー-、_¨''━、L|__|__| _|_|_ 二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_ |⊥ |__