>>994-995と通説から外れたレスが書かれているが、この手のものは初学者にとり
害毒にしか成り得ない。
「女王蜂」は、なんで御大自身が推しているか理解に苦しむような駄作。
特に前にも話題に挙がった密室トリックは、日本ミステリの巨匠がやることとは
とても思えないアンフェアぶりだ。
「仮面舞踏会」も、謎解きの解り難さ等晩年の作では一番出来が悪く、
前述したとおり、
>>994が誉めている犯人パターンは過去作の使い回しに過ぎず、
衝撃度は薄い。
「悪魔の寵児」の駄作認定に異論はないところだが、「幽霊男」はストーリーそのものは
面白い。金田一東京もの中では、怪し気なヌードスタジオ等舞台設定を効果的に活かし、御大の怪奇・猟奇趣向が成功している数少ない例と言い得る。
また、初学者にはどうしても金田一シリーズ中心の推薦になるのは、
作品数(特に長編)等から見て致し方ない面もあるが、
金田一シリーズとは一味異なる感がある由利先生シリーズの代表作「真珠郎」は必読。
このスレでも度々話題に挙がる作だが、蝶々以上に由利先生シリーズの
特色(怪奇ロマン)が発揮されており、この手のものが好きなら推せる。