社会派ミステリーといえば松本清張 第四章

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56書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
「甲府在番」は、予想される修羅場をダイレクトに記すことはせずに、
「甲府勤番聞書」を引用しながらの締めが渋く効果的である。
「雀一羽」は、歴史上著名な綱吉の悪法に対する作者のシニカルな視点をも感じさせる
面白い一編だが、本書「増上寺刃傷」の収録作品中のイチオシは、
やはり最後に収録されている「明治金沢事件」かと思う。
前述したとおり、原題「明治忠臣蔵」がそのテーマ性を象徴している。