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書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :
相変わらず「サイコ」と言えばアルフレッドという月並みな発想が笑える。
トマス・バークあたりが出て来る気配も無いわな(w
結論としては、サイコ・ミステリに関する明確な定義は存在しないということである。
また、内容的には「樽」を警察小説、「ユダの窓」をリーガル・サスペンスと位置付ける
こと等が可能なことからもわかるように、
既に古典の時代からジャンルのクロスオーバー化が進行しており、
殊更にジャンルに拘泥しながらミステリを語るという姿勢そのものに問題が有る
と言わざるを得ない。
特に、乱歩作品を語る場合には、この「クロスオーバー」という概念は肝要であり、
古い固定観念に囚われると、「長編本格ミステリと言い得るものを1作しか書いていない
乱歩が日本ミステリ史のマエストロ?」となってしまう可能性さえ生じてしまうのである。