『読みました』報告・海外編Part.3

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337書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
>>335はギブアップレス。お粗末なものである(w

デイヴィッド・J・スカウ「狂嵐の銃弾」を読んだ。
本作に関しては、このスレに「ラリって書いたのではないか」という評が前に
あったが、やや同感する面がある。
途中でどんでん返しはあるものの、解説でも指摘されているとおりミステリでは
ありがちな趣向、最後の最後にもう一捻りがあるかと期待したのだが…
あえてミステリのジャンルの中で位置付ければ、サイコ・ミステリということになるが、
作品のタッチは、序盤はヘミングウェイ、中盤は大藪春彦のハードボイルドな世界を
想起させるうえに、ホラーの書き手によるものらしく嵐の夜が無気味な舞台背景として
設定されている(ただし、超常現象はない。それ以上に恐ろしい内容でもあるとは
言えるが)つまり、最近多いクロスオーバーな作であって、登場人物が妙に哲学的な
人生観を語るような現代文学を意識したような面があるかと思えば、
濃厚なSEXシーンにもかなりの筆を割いており、この辺はいかにも大衆を当て込んだ
ぺ―パーバック向きであったりもする。
以上ゆえに、評価が難しい作だが、「ストレンジなもの」に興を惹かれる向きは
一読してみてもよかろうかと思う。