960 :
名無しのオプ:2007/01/18(木) 13:08:33 ID:eyv5pDBk
>>958 最初の4行なかったら何の本かわからないよハゲ
961 :
名無しのオプ:2007/01/19(金) 00:10:36 ID:miw7H+i0
だから反応するなって…どうしてスルーできないんだ。
反応するお前も荒らしなんだぞ。
962 :
名無しのオプ:2007/01/19(金) 00:25:30 ID:aBAcuC6A
963 :
あらすじごめん:2007/01/19(金) 18:52:41 ID:LnteW32x
斎藤栄『金糸雀の唄殺人事件』(ケイブンシャ文庫)【7.5点】
五年前に友人柳瀬を生き埋めにした5人の下に再会を促す手紙が届く。
疑心暗鬼のまま指定された湖に赴くが、1人が失踪。現場には血痕が。
本当にあのとき柳瀬は死んだのか? そしてまた1人・・・
某スレよりのセレクト。新本格風の見立て殺人(あんまり意味ないが)、
密室トリックなどが使用され、伏線はていねいに張られている。
警察の捜査が無能すぎるなどいろいろ矛盾もあるけど、
ここは大家による意図せざるバカミスということで評価しておきたい。
陳舜臣『孔雀の道』(双葉文庫)【6点】
日英ハーフのローズは13年ぶりに日本に帰国し、焼死した母親、
スパイ事件に巻き込まれた父親にせまろうとするが、帰国早々
隣室のフランス人女性が殺害される。過去に両親に何があったのか?
第23回日本推理作家協会受賞作。
調査の舞台は神戸・金沢・広島など多岐にわたるが観光案内めいていて、
単調。主人公男女二人のロマンスも時代がかっていてこれまたタイクツ。
事件の真相はシンプルなトリックが用いられており、これにはひっかかったが、
それまでの平板な物語がかなりマイナス。
965 :
あらすじごめん:2007/01/20(土) 06:20:22 ID:xJMbOjxw
歌野昌午
『密室殺人ゲーム王手飛車取り』(講談社ノベルス)【8.5点】
ネット上でリアルな推理クイズを愉しむ怪しい面々。
出題者は実際に犯罪を犯し、他のメンバーがそれを推理するのだが・・
個々の事件の真相だけ取り出すとさほどの出来ではないが、
悪趣味で異常なかれらのチャット、遊び心溢れる犯罪計画が、
単なる推理クイズには終わらせていない。しかもあの歌野の作品なので、
終盤まで気が抜けない。好き嫌いは分かれそうだが、とりあえず問題作
であることは疑いない。ただ最後の一章は蛇足のような気がするが・・
「正解」(プツン)w
966 :
書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :2007/01/20(土) 12:53:07 ID:oiLVCSEV
佐々木俊尚「グーグル 既存ビジネスを破壊する」(文春新書)を読んだ。
国内の個人サイトに過ぎない2ちゃんねる閉鎖騒動で阿鼻叫喚している輩に
付き付けて読ませたい書である。
「もっとネット社会をグローバル、かつ、トータルに把握しろ!」と。
また、ブンヤ上がりの気鋭のライターの手になるミステリ、スリラー色濃厚な
非常に面白い書でもあった。
新書中でも、ベストセラーとなったちくま新書「ウェブ進化論」が
ネット社会の「明」の部分をクローズアップしたポジティブ志向なのに対して、
本書は、今や単なる検索エンジンの域を越えて、マイクロソフトにも比肩される
巨大ネット産業と化したグーグルを通して「暗」の部分(グーグル八分の問題等)
にも目を向けているのが特色であり、ここが読ませどころと言い得る。
ただし、抑え気味の筆致ではあるが、いかに巨大化し、権威化したとはいえ、
グーグルの脅威を強調し過ぎている感は否めないものがある。
特に、著者が批判しているメリケンやチャイナといった国家からの規制に対する追従は、
グーグルもゴーイング・コンサーンを志向する一企業に過ぎない以上、当然の帰結であり、
このような事は歴史的にも繰り返されて来たことなのである。
あ、×昌午 → ○晶午 だった。
>>951 個人的にはコロンボ氏の事件がおもしろかった。
(気の長い伏線含めて)
968 :
名無しのオプ:2007/01/21(日) 21:34:25 ID:K4+v1hFd
おなか痛い
969 :
名無しのオプ:2007/01/22(月) 12:20:16 ID:giBJ2xTz
伴野朗「必殺者」(集英社文庫)
1983年の長編。
駅のホームで急死したロシア人の老人。彼が自宅に残していた手記には驚くべき秘密が隠されていた。日露戦争の
旅順口で戦死したはずの「軍神」広瀬武夫中佐と杉野兵曹長が実は生きており、日本軍の密名を帯びて満州から
ロシアに潜入したというのだ・・・。広瀬と杉野は、ロシアの秘密警察や謎の工作員たちの追及を潜ってシベリアの
原野を西へ向かう。目指すはペテルブルグ、狙うは皇帝ニコライ二世の首・・・。
これは傑作。肩の凝らない冒険小説として非常に面白く読めました。広瀬武夫が登場するミステリは、海渡英祐の
「白夜の密室−ペテルブルグ一九○一年」があるけど、あれと同様、上手く広瀬武夫を描けていると思います。しかし
杉野兵曹長、強すぎる・・・w
ただ、現代での手記を巡るストーリーは思い切って省略し、広瀬と杉野のシベリア潜入行だけにしても良かったかも。
970 :
名無しのオプ:2007/01/22(月) 12:41:56 ID:giBJ2xTz
連投スマソ
小杉健治「絆」(集英社文庫)
1987年の推理作家協会賞受賞作。
夫殺しで起訴された美貌の妻。本人は全面的に起訴事実を認めているが、何故か弁護士の原島は無実と
確信する。殺人罪に問われても被告が隠そうとする謎とは何なのか。裁判が進むにつれて明らかになった
意外な事実とは・・・。
ミステリとしての評価はともかく、確かに感動する話ではあります。似たテーマの横山秀夫「半落ち」より
も上だと思う。でも読者としては、殆ど手掛かりも与えられずに、弁護士だけが知っている意外な事実を
次から次へと拝聴するだけの独演会に付き合わされる感じなので、真相に驚いて感動しても、何か割り切れ
ない思いが残りました。
971 :
名無しのオプ:2007/01/22(月) 18:33:12 ID:17WkCBdq
972 :
名無しのオプ:2007/01/23(火) 00:50:10 ID:+oAH3g9g
>>971 お前、あらすじに何か恨みでもあるのか?
あらすじがあると何が困るんだよ、早く言えやw
973 :
名無しのオプ:2007/01/23(火) 04:11:52 ID:e5ydTt1b
喧嘩すんなってば〜
974 :
名無しのオプ:2007/01/23(火) 09:19:15 ID:n1Um/Fxs
>>971 厨房のころ読書感想文書かされて、まんまあらすじになってしまってバカにされた過去を持つバカ
975 :
名無しのオプ:2007/01/23(火) 09:28:31 ID:ZucEsVFq
西澤保彦 「彼女が死んだ夜」
お酒を飲みながらgdgdとくだらない推理をしてたと思ったら
急に気持が暗くなるような切れ味鋭い妄想推理が飛び出す。
一部の登場人物の心理が本当に小汚い。現実的過ぎる。
気の弱い人なら凹むよ。俺はちょっと凹んだ。
長編なんだけど途中で独立した短編みたいな話がある。
面白かったけど、本編には寄与しないので省いて欲しかったかな。
レギュラーになるであろう登場人物らは個性的でよさげ。
もともと綱渡りみたいな現実性しかないのに
その綱をさらに頼りなくするようなエピローグ。
後味的にも不要だったんじゃないかなぁ。
お酒飲んでる雰囲気は好きだ。
下戸なので憧れる。
あとシリーズを色々な出版社に跨って発表するのはまじ勘弁。
976 :
読後感:2007/01/23(火) 16:01:34 ID:4QwrXjf+
「ぬはは殺人者」中原涼(光風社)
ヤクザの息子でいいことにした超能力を使えない裕次郎が
学校の地上げの邪魔になる殺人犯を探す話
いやぁ僕初めてゲロを読みました。まあこんな見るからにイロモンを
買った自分も大概だけども、まさかここまでとは予測がつかないわえ。
かずいのいないこんな世の中じゃ早く記憶が風化するのを祈るばかり。
977 :
名無しのオプ:2007/01/23(火) 20:25:39 ID:Bxxzs2iZ
>>976 「ぬはは〜」はある筋では有名な作品だねw
978 :
名無しのオプ:2007/01/23(火) 20:56:50 ID:EDUXB3jO
>>976 ヤクザから探す話までは不要だと思います
979 :
名無しのオプ:2007/01/23(火) 22:00:40 ID:c2k87EW2
>>975 西澤作品は初期をのぞけばどれもこれも後味悪いからな……
ちょうどこのスレ立って1年ですね。
数えたら再読含めて94冊の感想書いてました。
野沢尚や深谷忠記を初読みしましたが、
今年もいいミステリに出会えますように・・・
981 :
名無しのオプ:2007/01/26(金) 19:19:05 ID:3Qm6fM2P
982 :
名無しのオプ:2007/01/26(金) 21:09:04 ID:ug3zT6w7
983 :
読後感:2007/01/27(土) 01:02:10 ID:KeQ1L4Hr
「平井骸惚此中ニ有リ」田代裕彦(富士見書房)
時は大正十二年。今をときめく帝大生河上太一は探偵小説家
平井骸惚の門を叩いた。骸惚の探偵小説に心酔の余り弟子入りを
志願した太一は奥方の口添えもあって居候として平井家に潜り込むが、
弟子入りは認められず娘の一人凉からは冷たくされて前途は多難。
そんなとき著名な評論家が不可解な死を遂げ、太一は弟子入りを
認めてもらうためにその謎を解くことになるが――。
ラノベなどといふものは精々高校3年の初夏頃までには卒業すべき
ものであり、それ以降も読み続けるのは大変きもひと言はざるを
得ないわけでありまして。
で、本書でありますが、キャラクターが弱く感じられました。
密室殺人のトリックなどはシンプルで意表を衝いており
分かりやすく、それは動機に関しても同様で正しくラノベ本格と
呼ぶにふさわしい代物ではないかと思ふのでございまして。
ただ矢張りキャラクターの立ち具合いが今一つに感じられまして、
これが5巻完結といふラノベとしては聊か短命な結果に繋がったの
ではないかと要らぬ勘繰りまでも覚える始末でございました。
ただ涼嬢の分かりやすいツンデレは好ましく思えましたので、
2巻以降もとりあえず読もうかと思っているわけでございます。
984 :
名無しのオプ:2007/01/27(土) 12:58:48 ID:BgfVgGNL
985 :
名無しのオプ:2007/01/27(土) 13:16:00 ID:kN7mxa89
>>983 時は大正十二年。から 謎を解くことになるが――。 までが不要
986 :
名無しのオプ:2007/01/27(土) 16:54:30 ID:O26agub5
やっぱり、あらすじがあると便利だね。
987 :
名無しのオプ:2007/01/27(土) 17:18:19 ID:elGqjamN
なんか荒れてるのでしばらくこないことにした
985みたいなあほうがいつか消えてくれるのを待つ
988 :
名無しのオプ:2007/01/27(土) 19:06:01 ID:kN7mxa89
これを荒れていると思うようでは…
まぁ、元気でやってくださいな。
ごきげんよう。
989 :
読後感:2007/01/28(日) 03:59:19 ID:4cjcvT+u
「密室と奇蹟」(東京創元社)
カー生誕百周年記念アンソロジー。
「ジョン・ディクスン・カー氏、ギデオン・フェル博士に会う」芦辺拓
センスはあると思うがプロットを重視する余り解明が単調になって
いる気が。蘊蓄は流石。
「少年バンコラン! 夜歩く犬」桜庭一樹
話としてはなかなかだと思うが何故(少年にしてまで)バンコランなのかが
良く分からない。あと文体が雰囲気に流されているように感じた。
「忠臣蔵の密室」田中啓文
題材も真相も面白いと思うが後付け臭さが拭えない。
ラストのこじつけも笑えない。
「鉄路に消えた断頭吏」加賀美雅之
これが首席かな。トリックにカーっぽさが出てると思う。
ただ、ハドレイ警視の名前が違ってるような?
「ロイス殺し」小林泰三
トリックはかなり手垢が付いてるものだし話もありがち。
「幽霊トンネルの怪」鳥飼否宇
これが一番ショボい。恐ろしくオーソドックスなネタにホワイトキック。
こじつけも寒い。
「ジョン・D・カーの最終定理」柄刀一
作品としての面白さはピカイチだがコンセプト的には他者に譲るかな。
「亡霊館の殺人」二階堂黎人
何かまんまやな〜と思っていたがトリックは鮎哲ぽくて好き。3番。
990 :
名無しのオプ:
読後感自体がいらない