ディクスン・カー(カーター・ディクスン) Part8

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478書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
「ユダの窓」と「皇帝のかぎ煙草入れ」は、オカルティズムとスラプスティックという
ジョン作品の特色を欠き、初学者に強く推すべき作ではない。
また「火刑法廷」や「夜歩く」には、これもユーモアというジョンの十八番が皆無。
このように見て行くと、「三つの棺」は案外とジョン作品の特色をまんべん無く備えた
初学者への推奨作品だとわかる。
他はベタだが、「プレーグコートの殺人」「曲った蝶番」といったところか。

>>477も誤読。(こんなのばっかがジョンの読者だとすると悲しいものがある)
訳者あとがきには、「…『三つの棺』が本格作品第一人者としてのカーの中でも
、第一級の傑作であるという意味だけではなく…」とあり、
まず作品そのものを高く評価したうえで、訳者は、後世へ影響を及ぼした
道標として「密室講義」の章を位置付け、この点でも必読である旨を述べているのである。
また、ネタバレ講義の趣さえあるものを初学者に薦めるなど非常識極まりないものがある
と言い得る。