ディクスン・カー(カーター・ディクスン) Part8

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110書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
ジョンの歴史ものは、到底、大デュマ作品には比肩すべきものではないし、
サー・アーサー作品よりも劣るかに思う。
例えば、ジョン作品にミレディー処刑のような思わず息を呑むような迫真力に富む
シーンがあるかと言えば、答えは「無い」と言わざるを得ない。
ジェラールもののような渋い中に飄々とした味わいも乏しいし、
歴史ものの代表作と言われるビロード、喉切り、火燃え等も、所詮、あくどい趣向を
狙ったキワモノという感を強く持った。この点を楽しむか否ということでしょ。
現代ものに近い設定とタッチのニュー・オーリンズものは、独自の雰囲気で、
まずまず読ませるといったところか。