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書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :
小林信彦に関しては、小説は前記した「袋小路の休日」、評論は「日本の喜劇人」を
未読の者には何も語って欲しくはない。
評論(書籍に関するものの場合も該当するが)に関しては、辛口だが格別に辛辣という
ほどではない。この程度が評論としては一番面白いのである。
大乱歩についてだと、少年探偵団シリーズ執筆に際してのアドバイザーのひとりだった
(20面相を東京タワーに登場させるという案があり、高所恐怖症気味だった大乱歩が
難色を示したのは有名なエピだ)わけだし、全集の編集担当としては、
これほどドンピシャな人はいない。
出来得れば、中島河太郎氏存命中に小林氏と2人で文庫全集の編集に携わって欲しかった
ものだ。