都筑道夫PART3

このエントリーをはてなブックマークに追加
753書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
そもそも読み継がれる作家足り得るかの判断材料としては、大規模書店の在庫状況を
把握するのみでは意味をなさない。
リサーチを首都圏に限定するとしても、郊外駅前等の中規模書店、
アーケード商店街の書店、デパート・スーパー等の書籍売り場等をチエックする必要が
あるのである。
さて、まずこの問題を検討するにあたって、御三家の没年を確認することから始めたい。
大乱歩    65年 7月
横溝御大   81年12月
清張先生   92年 8月
近隣にある上記したような書店等に行ってみればわかるが、御三家中、一番近年と言える
清張先生の逝去からも優に10年以上が経過しているにもかかわらず、
全盛期より点数が減ったとはいえ、
角川文庫において、いまだに相当数の横溝作品(金田一シリーズ)は定番であり、
新潮文庫における清張作品も同様な位置付けにある。
大乱歩は、春陽文庫がかってほど多くの書店に常備されていない点が痛いが、
中規模な書店に行けば十分にゲット出来る。(光文社文庫の店頭における定着度を
判断するのは現時点では時期尚早と言える)
没後相当な年数を経ながらも、まさに御三家の凄さを実感させる。