ディクスン・カー(カーター・ディクスン) Part5
424 :
書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :
まず、国際的に読まれている作家であるという前提があってこそ、
国際的評価というものが成立するという簡単な事が、なぜわからないのか
不可思議千万である。
ジョンの場合は、英米の大書店になら在庫している、極東のミスヲタに結構人気がある、
といった程度の作家であり、バイブルと売れ行きを競う程に世界的に愛読にされて
いるアガサとは異なる。
国際的な評価という事は、同じ本格ミステリの作家であっても、アガサのような作家
にこそ妥当するものなのである。
以下に疑問点を記してみる。
(1) カーヲタ全員が「第四の扉」のあとがきにおけるポールの証言(フランスにおけるジョン作品の出版状況)を無視しているのは解せないものがある。
425 :
板ルール変更議論中@自治スレ:04/11/22 22:09:36 ID:2DJ96inB
>>423 クリスティは世界中で読まれてるけど、
カーは日本でしかない人気ないけどね。
こんにちでは
426 :
書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :04/11/22 22:09:42 ID:mp+NNojX
(2) 英国推理作家協会のアンケートによるランキング、オットーやピーターの評価、
MWAやCWAでの高評価等々をもってして、ジョンが国際的に評価されている
作家だと強弁したいのであろうが、いずれも限定された特殊な業界内における
評価に過ぎず、なんらジョン作品の国際性を証明するものではない。
特に、オットーの
>「この特殊なジャンルにおける第一人者として二十世紀中頃のミステリ界に
>君臨し続けた」
このコメントを読むと、つくづくジョンは過去の作家と認識されているのだなと
いう事が痛感される。
既知のとおり、米国では、ミステリの主流はリーガル・サスペンスと
ハードボイルド風のノワール等であり、本格ミステリは既に過去の遺物と化して
いるのである。
また、卑近な例とのことだが、
>私の父の知り合いの外国人の大学教授はクイーンは知りませんでしたが、
>カーの名前は知っていましたよ。
名前くらいは聞いたことがある。これがジョンの現在における知名度を如実に
示しているかと思う。こんな国際的な作家はいません(w
427 :
書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :04/11/22 22:10:24 ID:mp+NNojX
(3)ジョンの話題というよりは、余談めくが、
>ロースクールの進学が理詰めの論理とどう関係しているか
法律学は論理の学問である。
カレッジの段階で法律学に対してジョンは自己の不適性を感じたのではないか。
>数理系どころか学問一般が全然駄目といった印象を受ける。
ほとんど家庭内の教育に終始したアガサを上記のように断定するのは
誤りである。
いずれにしろ、教育歴と切り離した作品内容から見ても、
論理性の秀逸度は、エル>アガサ>ジョンの並びになる。
正規の教育過程に身を置いたジョンの場合は、その論理性の弱さを学生時代に
見出せるということである。