山田風太郎　其の五

司馬→柳生一門
山風→虎眼流

念のために追記しておくと、司馬みたいに脳天気に人間賛歌しているのを
読めばある程度気持ちよくなる人間は多いってことな。
逆に山風読んでいると暗い気分になる人間も多いんでないの。
おもしろいけど、考えさせられるから。
人間は結局弱いもんだから、気持ちよくするほうが読みたいわな。つーこと

ちなみにうちのオヤジは山風＝エロ、荒唐無稽ときめつけて全然読んでくれません

司馬好きに山風を勧めたら、薄笑いで拒絶された。
あいつらの選民意識めいたものはなんだ！

司馬と山風の間に優劣つける気は無いが、そのニ作家の違いは作品に
「快適」を求めるか「快楽」を求めるかによって、読む人の嗜好や評価
が分かれてるだけだと思うよ。

>>943
そーいうおっさんの本棚を探れば山風の本がひょこっとでてきたりする。
つまりはそういうことだろ。司馬を読んでる人はどうこう、なんてのは
単純過ぎる区分だと思うがな。
まあ史観だの何だのとただの小説以上の価値を付与されがちな司馬小説は
そういう意味では不幸と言えなくもない。

>>945
うちの親父もそんな感じだけど、
何気に親父の本棚見たら、神曲崩壊が出てきた。
よりによって唯一読んでる山風が神曲崩壊とは・・・orz

おいらは司馬も山風も大好きなんだけど、2人ともわりとフランクに親しみやすい
歴史人物を描いてると思うなあ。
なんだかんだいって、司馬も女がらみで失敗する主人公得意だったり、「ほんまかいな」とか突っ込み入れたりするし。
おいらなりに両者の違いを考えてみたんだけど、

司馬：英雄は優れた人物だ・・・でも、僕たちと同じような悩みとかもあるよ
山風：英雄は僕たちとベースは同じ・・・でも、なにかこだわりとか飛びぬけた何かがある人

方法論が逆っぽいかな？　感情移入して、偉い人になった気分になれるのは司馬なのかなぁ。
司馬は歴史の予備知識ゼロでも楽しめるから入りやすいっての大きいけど、脱線ウンチク長いとか。
個人的には、同時代作品を司馬→山風で読むのはオススメかなと思ってる。テイストは近いと思う。池波とか清張よりも。

風太郎は英雄ではなく、一貫して魔人だろ。
司馬は読書暦浅い頃に、風太郎は目が肥えた頃に読むのが合っている。
風太郎はハッピーエンド少ないから。

『三菱忍法・火の車！』
『ゲェー！奴の車が燃えながら突っ込んでくる！』

『朝鮮忍法蛆の虫』
「ゲェー！パンにいつの間にか蛆虫が湧いている！死ぬ・・・」

俺は、職場に出入りしてる人と読んでる本について話した時、山風読んでるって言ったら、
さも山風の小説の歴史考証がデタラメだといわんばかりのことを言われて、かなりむかついたことがある。

>>954
山風読んでそんな事言う人がいるの？不幸な人だね〜。
山風と司馬は作家としての資質も違うし、方向性も違うから
並べて論ずるべきではないんだろうけど、司馬をもってくると
山風の面白さが引き立つ気がしてつい比べてしまうね。

一時期佐藤賢一が山風のレベルまでいけるかな？と思ったけど無理っぽ。

>>951
山風読んでいると歴史に名を残すくらいの人間て周りにいたら
たまらんくらいに濃いし恐いね、ってかんじだよね。

>>954
山風は忍法とかはトンデモなのに、時代考証とかはやったら整合していて
すごいと思うけどな。『金瓶梅』なんてそりゃ元ネタがすごいってのも
あるけど、あの中国！　という空気の濃さなんか凄まじい。
つーかむしろ纏足とかしつこく書かない作家が多い中で
纏足性欲をばっちり描写しているあたりとか、すげーなって。

あとチェスタトンと山風に対談をさせてみたかった。

>>957
纏足は間接的描写しかしてなかったような。○○○のオチは、纏足の知識がないと、威力半減なくらいだし。
纏足という単語も、一回しか出てなかったと思うし。

>>957
纏足は間接的描写しかしてなかったような。○○○のオチは、纏足の知識がないと、威力半減なくらいだし。
纏足という単語も、一回しか出てなかったと思うし。

↑右京太夫がふたり！？
根来忍法『壊れ甕』か…

>>959
「纏足をした女じゃあ無理」とか「金蓮は足が小さいから美人」
とか結構ある。注意して読めばわかる。
「つばくろ試合」でも纏足について言及してあってさすがだな、と
思った。
意外と見落としがちなところだからさ。

>>939
遅レスですが、ありがとうございました。
十三角、買ってみます。

なんか司馬氏の評価が低いようですね。
風太郎氏より通俗なところが嫌われる？

評価なんて好みだからね。
山風スレできけば「山風のが好き！」って答える人のほうが多くなるのが自然。

関口夏夫は両者のファンらしいな。
山風はエンターテイメント小説
司馬は大河歴史小説
両者ともに後年はエッセイだとかを執筆し
長編作品などは作らなかったな
言うなれば、湘南爆走族の光と影、江口と石川と言った処か？

そろそろ新スレを

ミス板で風太郎の方が評価が高いのは当然な気がする。
>>962
纏足性欲の描写はなかったろ。動○のインパクトの為にぼかしていたし。「纏足という単語」もその伯爵のセリフだけだし。

信者スレで他の作家をけなすのは当たり前だ。

山風なんて(ﾌﾟｯと言われた、というような書き込みを見ると
自分も同じようなことをしてしまわないように心がけたいと思う。

山プッ

司馬スレ行くと山風なんて知らんよ派が多そう・・・

やっぱしバンチのおもろいわ
あつすぎる！！
根来どもの前でカガリ火に裏切られて刺される城太郎！

工作員ﾌﾟｯ
ジェノサイドみたいな2番煎じｲﾗﾈ

こういう時は、作者認定するのが正しいにちゃんねらの在り方。

>>974
「山風必死だな」とか？

メール欄って何だろう？
レスによく書かれているけど、解らないから、何が言いたいのか解らん。
兎に角、メール欄とは何だろう？
山田風太郎の小説にそういう言葉が出てくるのだろうか？

新スレ立てて来るか。

立てられなかった。誰かよろしく。

立てられた、どぞ。

山田風太郎　其の六
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1093116934/

山田風太郎体験

全然、興味なく存在すら知らなかった頃、ある身長１８０台の人が読書しておりました。
あたしはその時、その長身さんの前で何かをやっていたのですが覚えておりません。
その時、そのお方が山田風太郎ってハマルよな〜！と一言。

それ以後、頭の片隅には残っていたのですが、その頃は大の司馬ファン。
興味わかなかったが、本屋で文春文庫の室町少年倶楽部の題名は気になっていた。
数年後、買おうと思い本屋巡るも見つからない。

数年後、山田さん亡くなったらしく「知ってるつもり」で特集される。
面白い人がいるもんだ、と感心していた。いつか征服してやるぜい！と。
てなわけでファースト風太郎は室町クラブではなく確か人間臨終図鑑。
こうゆうスタイルの作品を作ることに甚く感銘を受けた。
故に以後の甲賀忍法帖にもストーリ展開の巧みさに感心したものです。

それ以後、山田さんの遺作を漁るが甲賀伊賀忍法帖以降はどうも馴染めなかった。
司馬忍び者を読んでいたせいか、真面目で合理的な忍者を求めていたせいか、
クノイチや忍法忠臣蔵のセックスばかりの描写には辟易したものです。
それ以後、忍法帖を読み続けるうちに免疫がついたせいか、その馬鹿らしさにも慣れ
面白くなってきました。
山田はミステリー大御所の弟子であることを忘れずにおり、まずミステリー作家でしょう。
でありながらエンターテナー作家。読者を喜ばすことを意識している作家だ。
司馬と山田を比べて日本に多大な貢献及び影響を与えたのはどちらか知らないが
本屋に常にあるのは司馬であり山田じゃない。

コレデオシマイ。

半身棺桶状態板

>>954
遅レスだが。
どうもその人、山風は読んでないっぽい。
忍法帖シリーズ等に対する漠としたイメージで物言ってたみたい。
・・・・・まあ、なんにしろ、「読んでもないのに知った風なこと語るな、ゴルァ」
ってことだが。

甲賀忍法帖読了。
山風忍法帖は小学生の時分に図書館で読みまくっていたので不安もあったが
殆ど覚えていなくて安堵と共に記憶力の低下を嘆く。
まぁ1番記憶に残っているのは裏表紙のサンショウウオのような地虫なのですがｗ
同時に購入した江戸忍法帖と風来忍法帖、次はどちらを読もうか…
明日仕事なのは気にしない方向で。

サンショウウオは地虫じゃなくて雨夜では？

さっき俺も江戸読み終わったとこだよ。
序盤の家来の3人目の人と終盤の主人公がかっこよかった。

>>986
なにぶん小学生の頃の記憶なので曖昧ですが、サンショウウオが武器を持っていたか
くわえていたような絵だったので、それで地虫かなと…
記憶違いの線が濃厚なので雨夜なのかもしれませんね。

なんで、文庫本は角川と講談社の２つで発行されてるの？
著作権や版権って、出版業界はどういう仕組みになっているんだろう？

山風に限らず文庫化で他社の作品が出版されることあるよ。

私が知る範囲では岡島二人の作品は他社で
文庫化されていても講談社文庫で出版されている（現在進行形）。

「占星術殺人事件」とか他にも例はあるし
著作権所有者と出版社同士で了解がとれていれば、
まあいいんじゃないでしょうか。

差別用語の有無の違いとかあるんだよな、出版社によって。

ガイエこと田中芳樹は再販の女王(男だけど)といってもいいくらい、出版社を替えて出して、不労所得を稼いでいるよ。