エラリー・クイーン&バーナビィ・ロス〜PART2〜

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160書斎魔神 ◆CMyVE4SVIw
事実のみ列挙すれば、

1 フランスでは、既にポール・アルテの少年時代に、カー作品のほとんどが絶版状態
  であった。

2 クイーンの「Yの悲劇」等の初期の代表作は絶版になっていた時期があった。
  現在でも入手は出来るという程度。
  アメリカにおけるミステリの売れ筋は、リーガル・サスペンスとノワール等である。
  書籍マーケットにおいては、本格ミステリは古典、新作を問わず、
  ジャンルそのものが低調(というか存在しないに等しい)

3 欧米におけるクイーン作品の存在感と読まれ方は、日本における国書刊行会の
  世界探偵小説全集程度か。
  ほとんど読まれていない。=少しは読まれている、
  くらいに把握しておけば間違い無い。
  そもそも、地方都市の中小規模の書店にまでクイーン作品が在庫している日本
  の方が異常ともいえる。海外におけるクイーンの読者は真性のヲタと見て間違いない。

>「ギリシア」の冒頭に新聞記事のコピーがある。
>これ、よく見ると面白いな。
>アイゼンハワー大統領とか自民党の川島幹事長とか
>えらく時代を感じさせる。
>初版当時の新聞から取ったんだろうが、今の版でも同じなんだろうか?
上記はスレ荒らしを狙った悪質なネタである。
このような悪意があるレスには、良識あるミステリ愛好家、クイーンファンのひとりとして、
心から怒りを感じざるをえない。
「ギリシア棺の秘密」の冒頭に登場する新聞記事のコピーは、
ゲオルグ・ハルキス(本事件のガイシャ)の死亡記事のみである。
次回は、「ギリシア棺の秘密」の犯人、トリック等にも具体的に関連させながら、
本書の「読み方」に関して教授することにしましょう。