ユリイカのエルロイ特集号で出ていたので 「ミス・ブランデイッシュの蘭」「蘭の肉体」「悪女イブ」 を新宿の紀伊国屋で購入しますた。 そしたら、異様に面白いんですよ、数十年前なのにその辺の ノワール作家なんて問題にならないくらい面白い。 聞けば、他にも著書を大量に出版してるらしいのに殆ど絶版。 というわけで、スレたてますた。情報おながいします。
2 :
ボストン・テラン :03/10/25 13:13
「神は銃弾」大好評発売中だYO!
プレイボーイスパイってどんな感じ? 007みたいなの?
レギュラーキャラとかいるの?
あぶく銭は身につかない
おや、こんなスレを立てる人がいるとは。 チェイスは巧い作家。アメリカを舞台にしたギャング小説、犯罪小説を得意と するが、本人はイギリス人。しかも、アメリカなんか行った事もなく、地図と米 語スラング辞典を頼りに作品を書きあげていた。初の渡米は、実にデビュー20年 以上たってから。 典型的な娯楽作家で、ストーリーテリングの巧みさは絶品。また、性格描写や 文章も上手い。高尚さや文学性などは乏しい作風のために毀誉褒貶が激しいが、 マンネリに陥らずに1作ごとに工夫を凝らした作品を書いており、ミステリ作家 としての実力は高く評価していい。 個人的なお薦めは『世界を俺のポケットに』、『ダイヤを抱いて地獄へ行け』、 『悪女イヴ』、『ある晴れた朝 突然に』あたり。ただ、基本的に技巧で読ませ る作家なので、ミステリ史に残る傑作もないかわりに、どの作品も一定の水準を 保っていて、大外れがない。 ちなみに処女作は『ミス・ブランディッシの蘭』どう発音しても「ブランディ シュ」が正しいのだが、なんでこんな邦題が付いたのかは不明。
作品を通してずっと登場するキャラとかっています? すべて1冊読みきり型ですか?
チェイスの作品は基本的にほとんど単発です。 インタビューで、書いてしまった作品にはなんの思い入れもないと言っていたので、キャラクターにも愛着はないようです。 ただし、何人かのキャラは複数作品に登場します。 1.「ブランディッシの蘭」の私立探偵フェナー。 処女作とTwelve Chinks and a Womanに顔を出しますが、すぐにフェードアウト。 固定キャラを使って書くのがむいていないことにチェイスはすぐ気づいたようです。 ちなみに翻訳があるのは「蘭」だけ。 2.ヴィク・マロリー 未詳。翻訳はありません。 3.スティーヴ・ハーマス ええと、たしか保険会社の調査員だったような。不正請求者の企みを暴くのが仕事です。 ただし物語はハーマスの側からではなく、犯人の視点で描かれるので、感情移入可能なキャラではないです。 「ダブル・ショック」「群がる鳥に網を張れ」などに登場。 (つづく)
(承前) 4.フランク・テレル&マーク・レプスキ チェイスが好んで舞台に使うフロリダ州の架空都市パラダイス・シティの警察署メンバーです。 たしかレプスキは途中で警察を辞めて保険調査員だか私立探偵だかになったような。 ガイ・ハミルトン監督「レプスキ危機一髪/ロシア皇帝の秘宝」(うろおぼえ)をはじめ、4作のレプスキ映画がフランスで作られています。 「その男凶暴につき」「カシノの金をまきあげろ」「ソフト・センター」などがあります。 5.マーク・ガーランド&ル・シルク 上に出ている「プレイボーイ・スパイ」がこいつです。ル・シルクは彼を付けねらうソ連のスパイだったかな? 007ものとの決定的な違いは、ガーランドが組織のはみ出し者である点で、祖国とも折り合いが悪いです。 ゲテモノスパイ小説と敬遠せずに読むと、なかなか酷薄な感じがして良。「1〜3」まであります。 6.ハーマン・ラドニッツ チェイス作品にたびたび顔を出す悪役のボスで、世界有数の大富豪という設定。「その男凶暴につき」などの作品の背後で暗躍しています。 未訳のThe Whiff of Moneyではル・シルクとも顔合わせしているみたいですね。 7.ヘルガ・ロルフェ 「切り札の男」の主役。大富豪の妻ですが、不能の夫に隠れて若い男と火遊びをしようとしたために事件に巻き込まれます。 未訳作品が二つありますが、彼女の登場作はすべてカードの用語が題名に付されている模様。 以上が、チェイス作品オール・スター・キャストというところです。
10 :
名無しのオプ :03/10/26 20:00
おっと忘れてた。 このほか、レイモンド・マーシャル名義の作品に、ブリックヘッド・コリガン、ドン・マッカラムという数作に登場するキャラクターがいました。 マッカラムは「ヴェニスを見て死ね」(ポケミス)が訳されてますね。 こんな感じ。お役に立てましたかしらん。
今気づきましたけど、
>>1 のハンネは「蘭の肉体」からですね。
「愛の肉体」という非常に原作に忠実な映画がありますが、ご覧になりましたか?
主演のシャーロット・ランプリングがどうしてくれようというくらいエロくて、はまり役でした。
では。
初版ヴァージョンの「ミス・ブランディッシの蘭」はかなりすごいらしいんですが 読んだ人はいらっしゃいますか?
13 :
目玉をえぐる :03/10/27 10:14
>>11 8さん詳細なレス有難う御座います。
そんな、映画があったんですか・・・・
図書館で「世界を俺のポケットに」を読了。
難航不落の現金輸送車を襲撃する、悪党4人組が破滅していくストーリー。
それまでは、ケチな盗みしかしていなかった4人組に、赤毛の美女が輸送車
襲撃の話を持ち込み(美女の襲撃の理由がノワール的)そこから、4人組が
疑心暗鬼になり、破滅していく様が、現代のノワールに通じるものがあって
非常に読み応えがありました。(個人的には、オチがやや、感傷的かな?)
4人組の中の副頭目は馳星周の小説にそのまま出てきそうですね。
>>12 初版の「蘭」読みたいですね。昔森英俊さんとこの目録でえらい値段がついていたのを見たことがありますが(もちろん原書)。
どこかで出版してくれないかなあ。
>>13 「世界を俺のポケットに」、いいですよね。副頭目の男が馳星周的というご指摘、なるほどです。あの身勝手さが似てますね。
ノワール的といえば、「幸いなるかな、貧しき者」も酷薄な感じがしてグッドです。
「郵便配達は二度ベルを鳴らす」タイプの小説なのですが、後半の妄執加減がたまらないですよ。
ちなみに「愛の肉体」はよくレンタルビデオ屋さんで見かけます。双生児の殺し屋とか、いちいちイメージ通りなんでびっくりさせられますよ。
15 :
名無しのオプ :03/10/27 11:32
創元も熱心に復刊してくれないとね〜 まだ半分しか読めてないよ。
17 :
目玉をえぐる :03/11/01 19:06
神保町の古本屋街に逝ってきますた。
ヤパーリ、全然売ってませんですタ。
渋谷の某書店で「悪女イブ」「ミス・ブランディシュの蘭」
「蘭の肉体」までは入手出来たんだすが・・・・
>>16 最後の目録を見た時点では97年ぐらいまではまだ絶版じゃ
なかったみたいです。
「その男凶暴につき」読了。
正直、話は少し、だるかったんですけど、シルクの酷薄なキャラはカコイイ!
18 :
サリバン先生兄弟 :03/11/02 03:08
あら、こんなスレが!驚きです。ミス ブランディッシュの初版は大変なきこう本 らしいですよ。 噂では、結末があまりにも悲劇的なことや、内容の一部にかなりな虐待シーンのある為 とか聞きました。私は、原書では探せませんでした。
>>18 不能の殺し屋がミス・ブランデッシをレイプするシーンや、冒頭でころされるチンピラがナイフで刺されてイッちゃったりするシーンは現行版にはないですね。
特に前者は、フォークナー「サンクチュアリ」との共通点を探す上で大事な場面だけに確認したいところです。
また、「悲劇的な結末」については映画化作品「傷だらけの挽歌」の結末が忠実に再現しているようです。
「傷だらけの挽歌」(たしかアルトマン)もDVD化されないですかねー。
20 :
B37 ◆P3udnAZtt. :03/11/02 09:15
「傷だらけの挽歌」はロバート・アルドリッチだよ。 一昔前は新刊書店にも古本屋でも本が必ずあった作家なのにいまや・・・ 邦題のセンスが独特なので読んでない作品でもタイトルは憶えてるな。 なんとなく語呂もいいし、誰がつけてたんだろ?
>>20 おお、アルドリッチでしたか。感謝、感謝。
題名をつけていたのは、たぶん厚木淳あたりではないですかね。
カトリーヌ・アルレーの題名とも似たものを感じません?
「2千万ドルと鰯一匹」とか。
このころのネーミング・センスをぜひ講談社文庫あたりは見習ってほしいですね。
22 :
サリバン先生兄弟 :03/11/03 02:06
フォークナーも、なんか削られてんですか・・? もう、10年近く昔に読んだような・・・黒人少年が主人公の話でしたっけ? しかし、ブランデイッシュの爪ってどんな構造なのかしら? ブルース リーの映画に出てくる悪者を思い出した。
>>22 うろ覚えですいません。
ものすごく略していうと、フォークナー「サンクチュアリ」は、処女をレイプした冤罪で私刑に遭う男の話です。
この作品が「ブランディッシ」に影響を与えたという説があるわけです。
代表例がジョージ・オーウェルのもので、「オーウェル評論集」(岩波文庫)で読むことができます。
ただ、オーウェルの文章を読むと、彼は明らかに初版の「ブランディッシ」を読んでいるので、削除版以降の人間では一部確認できない記述があるのですね。
24 :
サリバン先生兄弟 :03/11/03 05:28
23サン サンクスでし!確かフォウクナアはノーベル賞とってたような 気がしましたが・・それより、「ミス ブランー」の、表紙の絵素敵じゃないっすか? 「イブ」や「蘭の肉体」どれもいい! その前のカバー絵は、おどろオドロしかったな〜。 びりびりっ〜〜と、オノマトペ
age
>>24 遅レスすまそ。
ブランディッシの表紙絵って、傷だらけの挽歌のものでしたっけ。
コラージュの感じがいいっすね。
今手元に『プレイボーイ・スパイ1』の原書がありますけど、銃殺された男の死体を前に男女が立っている図柄で、これもなかなかグーです。
age
28 :
名無しのオプ :04/01/15 23:24
ホシュ
保守
30 :
名無しのオプ :04/10/10 20:29:52 ID:SHgxxhfQ
チェイス面白い!最近古本で十冊くらい安く入手したので一気読み。 面白すぎる。
31 :
名無しのオプ :04/10/11 04:17:44 ID:fFJ7PWAt
こんなスレがあったんだ。 懐かしい。昔ハマって読みました。 『とむらいは俺がする』『射撃の報酬5万ドル』『危険なやつは片付けろ』 あれこれ読んで手元に残したのは数冊のみ。もったいない事をしました。
32 :
板ルール変更議論中@自治スレ :04/11/15 01:54:58 ID:CVME+IJK
誰も書き込まない・・。 この間、何年間も積読してた埃にまみれた「クッキーの崩れるとき」を読んだけど、 いいと思った。チェイスってある程度読みなれると、ワンパターンだが、そのパターンが 気に入ったら、多分飽きにくい。自分は本格中心にしか読まないので、息抜きという 意味でも、重要な作家だ。
33 :
板ルール変更議論中@自治スレ :04/11/15 03:26:27 ID:ioFluWKP
1.蘭の肉体 わたしは、人も知るハドリー・チェイス・フリークだが、 中でもこの作品は出色のスリラーである。ここに出てくる、 兄弟の殺し屋の恐ろしさを見よ! チェイスは、どの作品を 読んでも失望することのない、真のプロフェッショナルだ。 逢坂GOの推薦文
34 :
名無しのオプ :04/12/30 23:36:12 ID:OQQqO1wu
うわっ、すっごく懐かしい。 ミステリ板に来るのもずいぶん久しぶりなのですが ハドリーチェイススレがあったなんて… 父の蔵書に何冊かあったから、 なんとなく小学生の頃から読んでましたがおかげで耳年増に(´Д⊂ヽ このスレ読んでたらもう一度読み返したくなりました。 昔、家にあった本は映画化された時なんかの表紙で俳優さんの写真だったと思います。 ジャン・ポール・ベルモンドだったかなぁ。
35 :
名無しのオプ :04/12/31 00:38:55 ID:cOvACGd9
あくまでも己の意思に忠実に、そしてモラルなんて糞食らえ、という感じがかえって(俺には)爽快だったな。ただ、作家としてデビューしたのが早すぎたのかな? 杉江マッコイも何かの解説で触れていたが、ジョージ・オーウェルの『オーウェル評論集』(岩波文庫)もついでに読んでみ。 チェイスの『ブランディッシ』について興味深い評論を書いてたよ。
36 :
名無しのオプ :05/01/09 04:53:16 ID:tPa4lqAk
チェイスの代表作が「ブランディッシ」ってのは、ちょっと納得いかん。 はっきりいって、「ブランディッシ」以外の作品の方が、面白い。多少失敗作が ないでもないが、読ませる力は、凄いものがある。個人的にお勧めは「切り札の男」 と、「ダブルショック」。「世界をおれのポケットに」とか最高に好き。
37 :
名無しのオプ :05/01/24 17:00:31 ID:P3su8frf
age
38 :
名無しのオプ :05/01/28 23:05:35 ID:bqsGNbuh
チェイス〜。誰も君のことを読まないんだ。だからこのスレは伸びないのさ。 頼むよ。皆読んでくれよ〜。貧乏くじは絶対にひかないから。何読んでも面白いからさあ〜
39 :
名無しのオプ :05/01/28 23:31:35 ID:V/t5Vq5T
おお、こんなスレがあったとは! 確か日本の作家でも、えらくこの人を尊崇している人いたよね? 大沢在昌→レナード・エルモア みたいなパターンで。 誰だっけ?
40 :
名無しのオプ :05/01/29 00:37:56 ID:W44EjGrU
>38 このスレみて懐かしくなって探してるんだけど 見つからないのよ
41 :
名無しのオプ :05/01/30 03:12:42 ID:xyfhsMiG
フッフ。ようやく書き込みが現れてくれた! 俺は大体の作品を100円以内で全部見つけてるんだけど、結構転がってるよ。 チェイスを尊敬してる作家って誰だっけ?逢坂さんとか? とにかくこれだけ読者を引きずりこむ作家はそういないと思う。 もっと高評価されるべき。
42 :
名無しのオプ :05/01/30 08:37:13 ID:+n9SZFA5
>39 逢坂剛は何度もチェイスを絶賛してるし「蘭の肉体」をプッシュしているよ。
43 :
名無しのオプ :05/01/30 22:24:06 ID:syVX0+U7
そういや、たけしの映画「その男凶暴につき」のタイトルを耳にした時に 真っ先にチェイスの同名小説が思い浮かんだよ。
44 :
ネタバレスレ議論&投票中@ローカルルールスレ :05/02/02 15:59:10 ID:RyapkdaK
チェイスって今手に入らないんだっけ? 確かにほとんど本屋で見かけなくなった気がする。
今、本屋で手に入るチェイスのは全部読んだけど、どれも面白いね。 特に「蘭の肉体」は、最近出版されたどの本よりも良かったヨ。 ところで、近くの古本屋で「プレイボーイ・スパイ」ってのが売ってるんだけど、 コレどうかな。なんかチェイスっぽくないんで買うの戸惑ってるんだけど、 誰か知ってる人教えてヨ。
こんなスレがあったとは。 俺、一時期チェイスに凝った時期があったけど、 数少ない読んでないチェイス作品が「プレイボーイ・スパイ」シリーズなんだよねえ。 けど、安いなら買ってたがいいよ。今は結構レアになってるから。 俺も本棚の奥深くに三冊とも揃ってるはず・・・。
>45 プレイボーイ・スパイ、部クオフで以前は時々見てたけど なんとなく見送ってた。最近見かけないんで激しく後悔です。
プレイボーイ・スパイ面白いぜえ。
49 :
名無しのオプ :2005/03/26(土) 01:44:17 ID:V2T+KY1H
プレイボーイスパイ読んだけど、まあ普通ですね。 チェイスにスパイ物は似合わないなあと思いました。
50 :
名無しのオプ :2005/03/27(日) 22:06:31 ID:AJ8g7yMU
それにしても「プレイボーイスパイ」ってすごい題名… タイトルだけ聞くとB級スパイ映画を連想してしまうよw 読んでみたいなぁ。
51 :
名無しのオプ :2005/07/05(火) 00:30:46 ID:+XP6JSNL
うわ〜。全く書き込み増えねえ〜。 チェイス読まれないんだろうな。チェイスほど面白い「小説」を読ませてくれる 作家はなかなかいないぞ〜。皆読むんだ〜。
52 :
名無しのオプ :2005/08/04(木) 11:14:04 ID:NmFfiNRk
「世界を俺のポケットに」100円でめっけて、一日で読んだ。 ラストは夜味わいたいと思い翌朝に持ち越さなかったけど、 深夜2時過ぎまでかかってしまったよ。 題名と序盤からは想像つかないラストだったなあ。 凝った謎解きに一切興味ない俺には合ってると思った。 他も読みたいねぇ。
53 :
名無しのオプ :2005/08/08(月) 19:15:12 ID:1JizMB7i
続いて「とむらいは俺がする」ハケーン。2日で読んだ。 これも、面白かった。 もっと単純なストーリーしかかけない人かと思ったけど、予想はいい意味で 裏切られた。 それにしても、街中の古本屋かけずりまわって2冊しか見つからない。 しかも程度があまりよくなく普段ではパスするようなコンディションのものを 我慢して買った。 今頃からファンになった人間には厳しい状況だな。
54 :
名無しのオプ :2005/08/08(月) 22:04:18 ID:pBykm7vm
俺もこの間、古本屋で「ダブル・ショック」「ある晴れた朝突然に」を見つけて即買いした。 何年か前までは古本屋にチェイスの本がけっこうあったんだけど、 最近は見かけなくなってきたから買い漁ってる。復刊してくれないかなぁ……東京創元社
55 :
名無しのオプ :2005/08/08(月) 22:48:10 ID:1JizMB7i
創元もこう不景気では冒険できないんだろう。 まあ長年の人気シリーズを簡単にリストから抹消するとも思えない。 待っていれば刷るだろう。
56 :
名無しのオプ :2005/09/21(水) 00:42:09 ID:YDKW1rxK
>>53 「とむらいは〜」って今いちだった記憶あるなあ。
「世界を俺の〜」は名作だよね。襲撃小説のトップ3に入ると思う。
>>54 ダブルショックも「ある晴れた朝に〜」もガチの名作だ。
何で創元はこういうの復刊しないかなあ?本当に傑作揃いの作家って珍しいのにね。
あげときます。
57 :
名無しのオプ :2005/09/21(水) 17:54:36 ID:m2eiu28L
レナードみたいに足で書いてるんじゃなくて、住んだ事無い土地を想像で 書いてるのがイメージの純化に繋がっていいムードをかもし出してる気が するな。
58 :
名無しのオプ :2005/09/21(水) 18:51:43 ID:YDKW1rxK
>>57 チェイスは旅行嫌いだったっけ?
ずっと一ヵ所に留まって書いてたと記憶してるが…。
それなのにあの臨場感を出せるって凄いな。
59 :
名無しのオプ :2005/09/21(水) 19:05:45 ID:m2eiu28L
なるほど、旅行嫌いなのか。 動的なシーンになると、ギラッと筆が冴えますよね。
60 :
名無しのオプ :2005/09/21(水) 19:08:16 ID:m2eiu28L
これ無しね、ちょっとよく読んでなかった→なるほど、旅行嫌いなのか。
61 :
58 :2005/09/21(水) 19:13:24 ID:YDKW1rxK
>>60 いや、前に何かで読んだ時そう書いてあったと思うんだよね。
旅行嫌いで、どこかに数十年も住んでたみたいな。
チェイスといえば、悪人たちの失敗を描かせると天才。
62 :
名無しのオプ :2005/09/21(水) 19:24:05 ID:m2eiu28L
凄惨な描写を織り込みながら、根っこの部分でまっとうなバランス感覚を 持ってたのかなという気がする。
63 :
書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :2005/09/29(木) 22:55:11 ID:LD8JV92O
フランスには珍しい本格の書き手であるポール・アルテもハドリー・チェイスの愛読者 だったそうだ。作風からすると不思議な感もあるが、ポケミスの解説(「カーテンの陰の死」)でも指摘されているとおり、ストーリーテリングの巧みさはハドリーに学ぶところが 多かったのではなかろうか。ちょっと日本人の時代劇好きにも通じるような フランス人の根強いノワール好きも覗える。 本のセールスマン上がりで学歴が皆無だったハドリーだが、逆にこの辺が小難しい 要素抜きで、ひたすら面白い物語作りに徹することが出来た所以であろうかと思う。 大藪春彦作品と同時期に読む耽った記憶があるので特にこの事を強く感じる
64 :
名無しのオプ :2005/09/30(金) 21:43:53 ID:A3f++Qrj
チェイス読んでる人は、やはり大藪とか西村寿行とかにはまって いたんだろうか。 俺は星新一氏などが好きで、この人のことは名前も知らなかった。 学生時代の友達には、松田優作とか探偵物語を好きな人がいたけど、 当時こういうノワールな世界観は理解できなかったよ。
65 :
名無しのオプ :2005/10/01(土) 15:16:46 ID:LzD8cXGQ
ダンボールにいれっぱなしにしてた本の山を整理してたら創元のチェイスが22冊くらい出てきた。 あとちょっとでコンプできてたのにと惜しみながら別のダンボールみるとポケミスが二冊。これも半端だ…。 全部で邦訳何冊あるんだっけ?
66 :
名無しのオプ :2005/10/01(土) 15:19:13 ID:zdsZwM9J
創元26 ポケミス3 計29
67 :
名無しのオプ :2005/10/01(土) 16:24:34 ID:zdsZwM9J
68 :
名無しのオプ :2005/10/01(土) 16:26:01 ID:zdsZwM9J
>自分は原書が読めないので、この時期にどういう話を書いていたのか >とても興味がある。 またヘンなこと書いてしまった・・・
69 :
名無しのオプ :2005/10/01(土) 19:30:09 ID:LzD8cXGQ
>>66 サンクス。
まだコンプは遠いな…。あ、また一冊見つけたから創元は23冊持ってる。
>>67 確かに…。今まで読んで来たチェイスは初期〜中期までだから、
正直作品がどれも似てることがあるから、後期がどうだったのか気になる。
70 :
書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :2005/10/01(土) 21:35:17 ID:Hsk0AOtt
創元のチェイス、早川のスピレインという感じかな。 創元のスピレインは、推理文庫に作品集2冊のみだし、 早川のチェイスは、過去ログにもあるとおり、ポケミスの3冊のみで文庫化された 作品は無い。 今、この2人の作家の作品は壊滅状態だが、今後、70年代以降のチェイス作品が 読めるとすれば、クラッシック好きのポケミスあたりかなと思っている。
71 :
名無しのオプ :2005/10/02(日) 21:16:59 ID:pgEn/kJg
今日初めて入った古本屋でカメラマンケイドを拾った これはネットで買うしかないとあきらめていたからうれしい 65さんとは別人だけど、俺もこれであと残り2冊まできた 年内に何とか邦訳版コンプめざす
72 :
名無しのオプ :2005/10/02(日) 21:34:33 ID:pgEn/kJg
>>70 ポケミス既刊は代表作ではないから、ハヤカワやる気起きないかも
未訳掘り起こし新刊の方が期待できそう
73 :
名無しのオプ :2005/11/27(日) 13:54:05 ID:39bBDDHO
和訳本全巻ゲット記念あげ。
74 :
名無しのオプ :2006/01/30(月) 17:05:15 ID:j4ia4+R7
「とむらいは俺がする」読みたいな。
75 :
名無しのオプ :2006/02/04(土) 17:43:27 ID:09u5BCCp
「貧乏くじは君がひく」は名訳の邦題だと思ったのに(原題:Just Another Sucker) なぜか「この手に孤独」というしょうもない題に改題されて、再販された。 フォルカー・シュレーンドルフで「パルメット」として映画化された時だった と思う。ちなみに主演はウディ・ハレルソン、ジーナ・ガーション、エリザベス・ シュー、クロエ・セヴィニーなど。本も映画もかなり面白いよ。
76 :
名無しのオプ :2006/03/14(火) 02:22:23 ID:7FOxYMBl
しばのさわ
77 :
名無しのオプ :2006/05/07(日) 09:49:43 ID:zgpQ4C0q
ダブルショック読了あげ
78 :
名無しのオプ :2006/09/13(水) 06:06:25 ID:b3SYg7Qs
保守
79 :
名無しのオプ :2006/09/26(火) 04:42:39 ID:TdkTj0pp
中学生の頃、創元文庫の目録をみていてこの人の作品が気になってたんだよ タイトルが印象的だし、内容はヴァイオレンス&エロって感じだし でも、もっと大人になってから読むもんだと思って放置していた そんで高校生になったら存在すら忘れていた で大人になってノワールやらに興味を持ったいま 面白そうな作品にかぎってほとんどが入手困難とはね
80 :
名無しのオプ :2006/11/12(日) 16:58:39 ID:cvhh7rWq
チェイスはそこまで入手困難じゃないはず 確かにブクオフ系列じゃ見ないけど昔ながらの古本屋には大抵一冊は転がってる
81 :
しんすけ :2006/12/27(水) 19:39:37 ID:BrCU47vb
今日、約40年ぶりにミス・ブランデイッシュの蘭に巡り合った。 本棚で、みつけたものは全部読んだつもりでいたが、 邦訳されていないのが、いっぱいあるんですねえ。 読みたいですねえ。
82 :
名無しのオプ :2006/12/29(金) 17:39:03 ID:/gHrMP7h
蘭の肉体とブランディッシは繋がってるから続けて読むといいよ
83 :
名無しのオプ :2007/04/14(土) 01:27:27 ID:3+4fvpwT
4ヶ月も書き込まれていないとは・・・ 「ダブルショック」読了しました。最近の小説は、500P〜600pと分厚くて読むのも一苦労なものが多いですがこの作品は、ちょうど200pであっという間に読み終わり面白かったです。上記にあがってない作品でほかに面白い作品があれば紹介してくださいお願いします。
84 :
名無しのオプ :2007/04/14(土) 05:48:40 ID:VeJriuJa
>>83 ダブルショックは隠れた傑作ですよね どーでもいい知識ですが、初版本は猫マークでした
一応創元推理文庫のチェイスは全部読んでるんですが、やや期待ハズレだったのは、
「プレイボーイ・スパイ」シリーズと、「殺人は血であがなえ」ですかね。それ以外はどれもそれなりに面白かったです。
「ダイヤを抱いて地獄へ行け」とか「ある晴れた朝〜」(上にあがってるけどw)も充分に面白くて、絶版が不思議なくらい
高水準です。チェイスは結構ワンパターンな作家だけど、物語作るのがうまいから、どれを読んでもハズレはないと思いますが。
特に「ダブルショック」はチェイス得意の悪女物なので、これがツボにハマッた人ならチェイスの悪女物はどれでも
ツボにハマれます。本当騙されたと思って全部読んでみても全然損はないですよ。
85 :
名無しのオプ :2007/04/15(日) 23:56:03 ID:unVdjm0r
83です。素早い返事ありがとうございます。 日本人作家ではなかなかだせない味がありますよね マドックスのキャラが良かったのでオクや古本屋で探してみます。 創元で復刊したのは全て読み終わりましたので出版社が変わってでもいいからどっかで復刊してもらいたいですね。
86 :
84 :2007/04/16(月) 01:19:00 ID:wBdWVmK2
>>85 ポケミスからもこっそり三冊ほど出てますよ 絶版だったかも・・・
多分ブックオフで創元は全部揃う。ひっそりと「世界をおれのポケットに〜」だけ「この手に孤独」に改題されてるので、
別作品と思って両方買う人もいるので注意が必要。
あと、「切り札の男」はバカミスとしても一読する価値あり
87 :
名無しのオプ :2007/04/16(月) 07:50:06 ID:I97sHoKY
>>86 改題は、こうかな?
貧乏くじはきみが引く → この手に孤独
88 :
84 :2007/04/16(月) 16:58:23 ID:wBdWVmK2
あ、そっちでしたっけw 失礼しました 自分で書きながら普通一番の代表作を改題するかなあと思ってちょっと違和感あったw チェイスファンが増えてくれたらいいなー
89 :
85 :2007/04/17(火) 01:08:40 ID:rW8jGyaK
確かに調べてみればポケミスで「殺人狂想曲」本国ではレイモンドマーシャル名義で出ている「ベニスを見て死ね」「フィナーレは念入りに」の計三冊がでていますね しかし地方在住のせいかもしれませんが、蘭、ミスと悪女以外は本当に手に入れずらいやっぽ売れてないからですかねぇ
90 :
名無しのオプ :2007/04/17(火) 15:02:42 ID:BL0M2vYV
>>89 創元では一時期一人作家あたりだと、クロフツと並ぶ勢いで訳されてたのに
けど復刊は見込みなさそう チェイスの本はどんな古本屋でも一冊は置いてると思うから
案外畑違いの普通の文学書扱ってるところとかの均一棚に眠ってるかも
91 :
89 :2007/04/19(木) 23:28:45 ID:nMh/qdkM
ん〜純文系のところも探したんですがね〜やっぱありませんでした。ネットで探して見ます。貴重なアドバイスありがとうございました。
92 :
フランス映画 :2007/07/10(火) 06:08:32 ID:kk1zw5pK
ジョゼフ・ロージー 『エヴァの匂い』 (「悪女イブ」) パトリス・シェロー 『蘭の肉体』 ジュリアン・デュヴィヴィエ 『殺人狂想曲』 アルヴァン・ラコッフ 『悪の報酬』 (「世界をおれのポケットに」) ジュリアン・デュヴィヴィエ 『めんどりの肉』 (「あぶく銭は身につかない」) ジャック・ドレ 『ある晴れた朝突然に』 ニコラス・ジェスネール 『ブロンドの罠』 (「プレイボーイ・スパイ2」) ジョルジュ・ロートネル 『レプスキー絶体絶命』 (「その男兇暴につき」) アンリ・ヴェルヌイユ 『女は一回勝負する』 (原作未訳?) ドニス・ド・ラ・パトリエール 『非情』 (原作未訳?) アンドレ・ヴェルシニ 『Voir Venise et Crever』 (「ベニスを見て死ね」) ジャン・シャルル・デュドルメ 『Dans la Gueule du Loup』 (「貧乏くじはきみが引く」) ジュルジャン・ロラン 『Coup de Gong à HONG-KONG』 (「ミス・クォンの蓮華」) エディ・マタロン 『Trop Petit Mon Ami』 (「クッキーの崩れるとき」)
イヴ・アレグレ 『目撃者』 (「Miss Callaghan Comes to Grief」) モーリス・ラブロ 『悪党ども』 (「You find him...I'll fix him」) ジャン・リュック・ゴダール 『映画というささやかな商売の栄華と衰退』 (「ソフト・センター」) ガイ・ハミルトン 『レプスキー危機一髪』 (「Try This One for Size」) ジャノー・シュワーク 『レプスキー大胆不敵』 (「Have a Nice Night」) クロード・ベルナール・オーベル 『レプスキー最後の挑戦』 (「Want to Stay Alive?」)
ベルナール・ボルドリー 『Délit de fuite』 (「Hit and Run」) Tony Saytor 『Ça n'arrive qu'aux vivants』 (「The Things Men Do」) ジャン・ジャベリ 『Une blonde comme ça』 (「Miss Shumway Waves a Wand」) セルジュ・コルベール 『La Petite vertu』 (「But a short time to live」) 補足@; 『女は一回勝負する』 (「The sucker punch」),『非情』 (「There's always a price tag」) 補足A; アメリカ、西ドイツ、イタリア、スペイン、ユーゴスラビア、アルゼンチンなどとの合作を含む。 補足B; 『レプスキー大胆不敵』『レプスキー最後の挑戦』はTVムービーであるが、劇場公開された。
95 :
名無しのオプ :2007/12/14(金) 21:50:12 ID:20N6PRlE
5ヶ月もカキコなしだからアゲてしまう
96 :
名無しのオプ :2007/12/15(土) 17:45:12 ID:pAWlbu1V
プレイボーイスパイ積んであるんだが、これ読むべきなのか?定価300円なのに何故か500円もした。
97 :
名無しのオプ :2008/03/29(土) 18:13:20 ID:o+jSIiMA
>>96 コレクター向けだと思う。007ブームに乗って書かれた通俗スパイ物の中では楽しめる作品だけど。
チェイスに限らず、80年代までは町の本屋で新刊書の長期在庫発見も可能だった
古書店でならいくらでも見付かった
90年代、ブコフのおかげで低価格古書市場に様々なジャンルの絶版文庫本のタマが飽和状態に
読書家の書棚から死蔵品が放出されたという面もあったろう
俺はこの時期に日本全国歩いていたおかげで、いろいろな名作の絶版文庫を入手し、
創元のチェイス作品も半分以上押さえた
00年代、新古書店でマニアにキャッチされ損なった「汚い」絶版本が抹殺されるようになり、
市場のタマ数が激減。90年代の反動で、絶版本は高騰
98 :
名無しのオプ :2008/04/02(水) 00:22:45 ID:08Dz3DRP
プレイボーイスパイは1から3まで全部読んだけど チェイスにしては珍しく今一つだった むしろこのシリーズ以外なら 全て佳作の部類に入るくらいに面白い
99 :
名無しのオプ :2008/07/19(土) 20:28:57 ID:G56jWwG0
良スレハケーン 保守
100 :
名無しのオプ :2008/08/28(木) 21:14:07 ID:JCk/fkC6
po
101 :
名無しのオプ :2009/03/08(日) 21:01:36 ID:9lIBjEQB
エオイカ発進
102 :
名無しのオプ :2009/06/01(月) 02:35:20 ID:3bmI8icz
世界をおれのポケットに読破アゲ ハードボイルドいいね オススメなにかある?
103 :
名無しのオプ :2009/06/01(月) 02:37:31 ID:3bmI8icz
age
104 :
名無しのオプ :2009/06/01(月) 07:01:21 ID:B7W+hG0p
土曜ワイド劇場でやったらしい「偽装誘拐(貧乏くじは君が引く)」と「誘拐山荘(ミスブランシェットの蘭)」が見たいです
105 :
名無しのオプ :2009/06/01(月) 11:17:04 ID:5oEejGyE
まだ落ちてなかったんだw 未訳のペーパーバックがずいぶんある 創元推理文庫で出ないかな?
106 :
名無しのオプ :2009/06/01(月) 14:58:22 ID:CUMuzMOn
意外と3部作構成になってたりする作品も1作しか訳されてなかったりするからなあ
107 :
名無しのオプ :2010/03/15(月) 22:22:35 ID:4gAQU9eS
最近はじめて「ミス・ブランディッシュの蘭」と「蘭の肉体」をブクオフで見つけて一気読み。 この勢いで保守保守。
108 :
名無しのオプ :2010/03/16(火) 15:41:54 ID:P0FZV6mj
創元でチェイスの新訳が出るかもしれないですよ。 乞うご期待!!
109 :
名無しのオプ :2010/03/16(火) 17:45:49 ID:3/ry94pe
マジかよw ここ最近のクラシックの流れでも一番驚愕だわ 切り札の男の続編でも訳してくれるのかな
110 :
名無しのオプ :2010/03/16(火) 18:02:38 ID:PE8AF5NL
111 :
名無しのオプ :2010/03/17(水) 10:14:17 ID:tWNot8pH
創元ではなくて早川の間違いでは?
112 :
名無しのオプ :
2010/09/07(火) 12:56:15 ID:ulljf/id すーぱーほしゅ。