今時、マーロウがどうだ、アーチャ―がどうだと言ってる初心者がスレ荒らし
しているようだな。
「狼は天使の匂い」を読了。
米国人作家の手になるフィラデルフィアを舞台にしたノワールだが、
こういった傾向の作品にありがちな殺伐とした雰囲気より、
アンニュイなフランスサスペンスミステリ風の味わいが強い。
「太陽がいっぱい」のルネ・クレマンが映画化したのにはうなずけるものがある。
次は、本作を脚本化したセバスチャン・ジャプリゾの「ウサギは野を駆ける」(HM)
を読む予定。
体系的な読書は、知識人たる者の心得るべき嗜みであり、またミステリヲタクという人種に
欠けた姿勢である。ミスヲタはキチガイじみた享楽的な濫読が多過ぎるのだ。
十分に注意されたい。