【フランシス】アントニイ・バークリー【アイリス】

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421書斎魔神 ◆SMz4F/WzF2
アイルズ名義作品には、バークリー名義作品の根底に一貫して流れる
「遵法精神にも勝る自己の信念の貫徹」という基本思想は見られない。
「殺意」や「犯行以前」でアントニイが書こうとしたのは、
犯罪を絡めた生の人間の生き様かと思う。
この点に「文学」への限り無い志向性を覗い見ることが出来る。
バークリー名義作品は、凝ったミステリとして面白いものが多数あり、
シェリンガムやチタウイックは面白いキャラではあるが、
それは、あくまで絵空事の世界においてという限定付きの話である。
オクスフォード卒の英国人作家ゆえに、やはりゲーム感覚のミステリのみ
書いていたのでは、内心忸怩たるものがあったのであろう。
422名無しのオプ:04/04/14 22:15
ドーモ。魔神さま。一番弟子のトオルです。(キャ、名前明かしちゃった)
まさにミステリ板に書斎魔神この人ありですね。
文学に対する深い知識に基づいた論考、ホントにいつもながら感服です。
先生と杯を傾けながら本について語り明かしたいですね。
年度始めでご多忙の最中の投稿には頭が下がります。
無理しすぎないでくださいね。