1 :
ヽ( ・∀・)ノ:
ゲームブックとは、各パラグラフの終わりに選択肢を出し、
読者は自分の意志でどれかを選び、指定されたパラグラフを
読み進めるという形式の小説です。
>>2 読む
>>999 読まない
ここ2ヶ月依頼人はなく、閑古鳥が鳴いている四万十川探偵事務所。
助手のテトラポットが淹れるお茶もすっかり出涸らしだ。
>>20 へ
ピップ、君は失敗した。
>>14へ行って今度こそ手際よくやることだな。
歩いていると突然、
「すいませーん」
振り返ると高校生3人組が。
>>6 へ
なんてことだ。俺のせいでテトラポットが死んでしまった。
もうこれ以上捜査を進めることは不可能だ。
・・・ピップは山に篭った。
GAME OVER
「四万十川ピップさんですよね?」
中央の、目元の涼しげな女の子が聞いてくる。なかなか可愛い顔をしている。
「そうだけど、何?仕事の依頼かな?」
咥え煙草のまま冗談めかして言ってみると、驚いたことに「そうです」との答え。
俺は腕時計にちらりと視線を走らせた。待ち合わせには1時間ほど余裕がある。
俺は、
>>48「すまないが、今は時間が取れないので後日に」と追い返した。
>>12「君みたいな可愛い子の依頼なら大歓迎だよ」と言いつつ事務所に案内した。
もし《失踪した少女の写真》を持っているなら
>>30へ行って聞いてみてもいい。
真っ暗だ。夜の帳が下りている上、月の光もささない地下とあっては当然だが。
>>28ライターを取り出し、明かりをつける。
>>55ここに犯人が潜んでいる可能性は高い。明かりは点けず手探りで進む。
ピップは目の前の巨大なワニに対して3発銃を撃った。
*二個のダイスを3度振り、一度でも4以上が出れば
>>38へ
出なければ
>>15へ
ドアの向こうから聞こえてきたのは、大家のババアの声だ。
もう半年以上も家賃を貯めているので、できれば顔を合わせたくない。
俺は――
机の下に縮こまった
>>33 窓から飛び出した
>>17
「山狩りだ!」「山狩りだべ!」「いぶり出してやるだ!」
村のあちこちから叫び声があがった。俺は・・・
思わず立ち上がった。
>>40 テトラポットを振り返った。
>>51
「ピップさん?」
電話から聞こえた声は間違いなくテトラポットのものだった。
しかし、どうも様子がおかしい。
「テトラポットか。今どこにいるんだ?」
「ピップさん!僕の事はかまわずすぐに逃げてください!うわっ・・・」
ドサリと何かが倒れるような音が受話器のむこうから聞こえた。
「どうした!テトラッポット!」
「あんたがピップか?」
その声はテトラッポトとは似ても似つかないものだった。
「誰だ?テトラポットはどうした?」
「あんたの助手は預かっている。助けたければ一人で例の倉庫まで来るんだ。いいな。」
有無を言わさず切られた電話を見つめ、俺は呆然と立ちつくした。
「ピップ・・・」
俺はかわいい助手の名前を呟き、早速行動を開始した。
テトラポットを助けに倉庫へ行く。
>>28 その前にオナニーする。
>>11
12 :
名無しのオプ:02/05/21 08:26
事務所に三人組を連れ帰り、お茶を淹れてやる。
お茶入れは本来テトラポットの仕事なので、茶葉を探すのが大変だったが仕方ない。
当社は"可愛い子にはサービスがいい探偵社"がモットーなのだ。
「さて、話を聞こうか」
三人は目を合わせ、中央の子(リーダー格なのだろう)が口を開いた。
「友達が、もう三日も帰ってきてないんです。家の人に聞いても取り合ってくれないし……あの子の家、チョット特別なんです」
そこまで一息で言うと、大きく息をつく。緊張しているようだ。
しかし、どこかで聞いたような話ではないか。
まさかと思いつつ、俺は
>>25「磯部、香織?」よく似た境遇の少女の名前を口にした。
>>72「詳しく聞かせてくれないか」椅子に腰掛け、じっくり聞くことにした。
>>44「3人も相手にして持つだろうか……」すでにトリップしていた。
「14でなくてよかった……」と胸をなで下ろした君。それは甘い。
運命はかくのごとく扉をたたく。そして、君の前には
>>14への扉が音もなく開くのだ。
さあ、進むしかない。
14 :
名無しのオプ:02/05/21 11:57
……ブーンブーン
耳の奥で金属的な音が鳴っている。
ひどく頭が痛い。
「……ここはどこだ?」
ダメだ、なにも思い出せない。
なにか事件があった、彼はその渦中にいたはずだ。
最初から思い出すがいい、そう
>>2へ進むのだ。
15 :
名無しのオプ:02/05/21 12:04
彼の撃った弾はことごとく外れた。
「うぉおお、射撃の才能ゼロ!」
とか無内容なことをホザいている場合ではない、
ワニがその口を開けて迫ってくる。
口中に光る鋸歯のような鋭い牙。
「ぎゃああああああ、脚が、脚があああ!」
もうここから先はミステリではなくホラーだ。
彼はじきに死ぬだろう……GAME OVER
映画が終わり、クレジットが流れ出すと、
周りの人間がぽつぽつと席を立ちはじめた。
俺は、
まだ館内が暗いうちに立ち上がった。
>>52 誰もいなくなるまで、じっと座り続けた。
>>38
4階の窓から逆さに飛び出した俺は、
3階の時点で体をひねり、
2階に達するころには姿勢を整えて、
1階のコンクリートに見事に着地した。
ピップを残してきたのが気になるけど、このまま逃げよう。
>>22へ
俺はピップに話かけた。
「ワニは大きく分けてアリゲーター科、クロコダイル科とガビアル科の3科に分けられ、
現生のワニは3科8属21種だ。
同じは虫類でも、トカゲの3000種、ヘビの2700種、
カメでさえ200種もあるのだから、なんとも少ないね。
クロコダイルとアリゲーターの外見上の違いは、顎を閉じたときの歯の見え方で区別される。
顎を閉じたときにクロコダイルは下顎の4番目の歯が外にはみ出して見えるが、
アリゲーターは上顎の穴に収まって外からは見えない。
また、ガビアルは魚を捕らえるのに適した細長い特徴的な口をしている。
つまりこのワニは恐らくクロコダイルだろうね」
「先生、ウンチクはいいから後ろへさがってください!」
ピップは銃をワニに向けて叫んだ。
>>8へ
19 :
名無しのオプ:02/05/21 22:34
隻眼の大男は、ニヤニヤといやらしい笑いを浮かべて両手を広げた。
「探偵さん。残念だがここで行き止まりだぜ。事件の捜査も、あんたの人生も」
ぐっと姿勢を低くする。格闘技をやってるのは間違いない。
耳の潰れ具合からして、レスリングか柔道か。捕まればやられる。
俺は、
>>36「やる気なら、それなりの覚悟を決めるんだな」空手の構えを取った。
>>62「……誰に頼まれた?」悠然と煙草に火をつけながら言った。
>>42「も、もしもし警察ですか?」携帯電話に全てを賭けた。
20 :
名無しのオプ:02/05/21 23:32
ここは四万十川ピップが所長を務める探偵社。
ピップは冒険家としても有名で、アマゾンの秘境探索、チベットの新遺跡発見など、数々の逸話を残している。
冒険の成功は、ピップの限りない知的好奇心、頑強な肉体、そして状況を的確に分析し、先を読む明敏な推理力があればこそだ。
また、聡明な助手、テトラポットの存在も忘れてはならない。
海外の大学を飛び級かつ首席で卒業した彼は、7ヶ国語を操って世界をめぐり、新文明発掘に情熱を燃やす青年だった。
あるとき遺跡を巡る殺人事件でピップに助けられ、それ以来行動をともにするようになった。
まだ若さが見えるものの、冒険に際しても、冒険資金を稼ぐための探偵家業においても、テトラポットはその有能振りを遺憾なく発揮してきた。
四万十川探偵事務所には、もう一人所員(本人曰く名誉所員)がいる。
六道 清十郎という人類学を専攻する大学教授である。
大学内で起きた殺人事件で、御多分に漏れずピップに助けられ、ピップの類稀な才能に学術的な興味を惹かれて事務所に顔を出す様になった。
今は大学の教鞭をとるのも休みがちで、探偵の真似事に精を出している。
あらゆる学問に精通するだけでなく、齢40半ばながら卓抜した運動神経もあわせ持つ、謎の多い男。
ピップたちからは「先生」と呼ばれている。
以上の三人の中から、捜査を始める探偵を選ぶこと。
冒険探偵 四万十川ピップ
>>32 聡明な助手 テトラポット
>>41 「先生」 六道 清十郎
>>57
21 :
名無しのオプ:02/05/22 04:19
内容は至って退屈な映画だったが、
彼女らを満足させるには充分だったようだ。
このまま見る
>>16 「一服してくる」 一旦外へ出る >> 29
22 :
2ちゃんねるで超 〜有名サイトだよ:02/05/22 04:26
23 :
名無しのオプ:02/05/22 05:26
依頼人はとても美しい女性だった。ついつい視線が仕事とは関係のない部分へと
下りていってしまう。
(しかし、こう色っぽいと仕事にならんな……)
何度か視線を正しい位置に戻そうと試みた。すると突然、女性が切り出した。
「あの、すいません。やっぱりこの依頼は無かったことにして下さい」
「え? いや、あの、そんなつもりでは……」
言うやいなや、女性は事務所を出ていってしまった。
「しまった! せっかくのお客が」
不埒な考えを反省し、女性を追う
>>51 行ってしまったものは仕方がない。そそるものはそそるんだ!
>>22
「行先の数字が被りまくりだよ……検索ぐらいしようぜ」
俺の呟きに、台所からテトラポットが顔を出す。
「え?何か言いました?」
「いや、ひとり言だ。まあ、○○から来たなら××へ、△△から来たなら◇◇へって誘導してやればなんとか繋がるか。被った各々の話を辻褄を合わせて繋げると言うのも、こういう試みならではの楽しみではあるな」
テトラポットは俺の謎な呟きに困惑しつつ、お茶を淹れている。
「あと、広告の入ってしまった番号は、近い番号の名前欄にその番号を入れて、ナントカ繋げてみると言うのはどうだろう。行った先が広告とか話が繋がってなかったら近くの番号を探してみると言うことで」
ひとしきり呟き、ふとテトラポットの方を見ると、なにやら神妙な顔をしている。
「どうした?」
「ピップさん、これはもう出涸らしですらないですよ。ただのお湯です」
透き通ったお湯を眺めて、二人はため息をついた。
ここに来る前のパラグラフに戻ること。(戻るボタンを押す)
カーン
鋭い音と共に俺が投げた四球目のストレートはバットに弾き返された。
(やられた!)
一瞬そう思ったが後ろを振り返るとボールはショートの真正面に飛んだらしい。
ショートを守るテトラポットが自分のグラブに納まった白球を驚いたように見つめていた。
どうやらテトラポットのファインプレーというより、たまたま差し出したグラブに入ったということのようだ。
何はともあれこれで2アウトだ。しかし満塁、セカンドランナーがホームを踏めば逆転サヨナラ負けという
状況に変わりはない。
ストレートの球威が落ちてきていることは自分でもわかっている。しかし満塁なのでボール球でカウントを悪くしたくないし、サードにランナーがいる以上
ワイルドピッチの危険のあるフォークボールは投げづらい。
初球は何を投げるべきか・・・
俺はキャッチャーのサインを覗き込んだ。
(ストレート?相手は外国人選手だ。初球から狙ってくるのは間違いない。バカ正直にストレートから入って大丈夫か?)
疑問に思いながら俺は振りかぶって第一球を投じた。
サイン通りストレートを投げる
>>98 サインを無視してカーブを投げる
>>39
大家の襲撃を逃れて颯爽と町を歩く俺の前に、広告チラシが飛び込んできた。
「わりきり出会い、か」
口髭を撫で付けながら呟いて、猥雑な写真の入ったチラシを投げ捨てようとする。
そのときだ。ピン!と閃きが走ったのは。
この写真の女性は、失踪した少女ではないのか!?
写真を一度見たきりだが、俺が人の顔を見間違うはずはない。
驚きが去り、笑みがこぼれてきた。
「今回は俺の勝ちかもしれんな、ピップ」
大家に辟易しているだろうピップを思い浮かべてほくそえむと、俺はチラシの店へと向かった。
>>66
(7から来た場合)
カチッ。
ライターをつけると、苔むした石壁がほのかに浮かび上がった。
壁は通路になって、明かりの届かない闇へと続いている。
じめじめした空気とすえた臭いが鼻につく。
通路の奥をすかしても、何の気配も感じられない。
俺は覚悟を決めて足を踏み出した。
そのとき・・・!
>>47 (11から来た場合)
××湾第三埠頭28番倉庫の前に俺は立っていた。
すでに日は暮れて、あたりは不気味に静まり返っている。
この中にテトラポットが・・・。
いま行くぞテトラポット!!
俺は巨大な鉄の扉に手をかけた。
遠くで霧笛が鳴った。
>>70
俺は、まるで深呼吸でもするように大きく紫煙を吸い込んで、吐き出した。
彼女らを連れてきたのは失敗だったかもしれない。
犯人の顔を知ってるといっても、こんな映画館の暗がりでは探しようがない。
やはり、外で見張っていてもらうべきだったか……
その時、扉を越えてロビーにまで悲鳴が響き渡った。
まさか!?俺は長椅子から跳ねる様に立ち上がると、
>>68に向けて走った。
――己の甘さを悔いながら。
30 :
名無しのオプ:02/05/22 21:42
俺は周りに人がいないことを確認するとショルダーホルスターから銃を抜き出し思い切って引き金を引いた。
耳をつんざくような破裂音と火花と共に俺の手の中でベレッタM92Fが踊る踊る。
3人の女子高生はおそらく自分の身に何が起こったかもわからないままあの世に逝ったのだろう。
久しぶりに嗅ぐ硝煙のにおいは俺にベトナム時代を思い出させた。二度と戻りたくないあの地獄のような日々を・・・。
女子高生のふりをして俺を騙そうったってそうはいかない。彼女達が北朝鮮から送り込まれた秘密工作員であることはすぐにピンときた。
しかし何だって俺みたいなしがない探偵の命を・・・。
(まさかこの写真・・・?)
俺は数日前に行方を調査するよう依頼された「磯部香織」という名の少女の写真を見つめた。
まだあどけなさを残したこの少女と北朝鮮工作員がどう結びつく?
どうやら俺は引き返せないところまで事件に首をつっこんでしまったようだ。
とりあえず待ち合わせの場所へ急ぐ
>>31 待ち合わせはすっぽかし「磯部香織」捜しの依頼人に会う
>>37
待ち合わせの喫茶店『十角館』には、すでにテトラポットが待っていた。
「あれ、ピップさん!どうしたんですか、待ち合わせ時間はまだですよ」
俺は、驚くテトラポットを不機嫌そうに見やりながら席についた。
「俺が遅刻しないのが珍しいのはわかったから。それで、捜査の方はどうなんだ」
「はい、それがですね・・・」
テトラポット編の捜査を終えているなら
>>99へ進むこと。
まだなら、
>>41に進んでテトラポットの活躍を見てみよう。
閑古鳥がどんな生態なのかは知らないが、ここに生息してるのは間違いない。
茹だる様な暑い日々が続く中、事務所の財政事情は極地並の寒さだ。
テトラポットは「気候的には火の車の方が合ってますね」などと言っているが。
なんにせよ確かなのは、前の冒険で得た財もとうに底を尽き、今すぐにでも働かねば路上生活と言う冒険に出ねばならん事実だ。
「ああ、どこかで、難解絶無で複雑怪奇な猟奇連続殺人事件でも起きないかなあ」
俺の不謹慎な呟きは、事務所のひび割れた薄い壁に吸い込まれて消えた。
それと入れ替わりに、扉をノックする音が聞こえてくる。
とうとう幻聴が……?いや、擦りガラスに映るのは紛う事無き人影だ!
「どうぞ!」
興奮してちょっと声が裏返ってしまった。
そして、新たなる冒険への扉は開かれた。
>>46に進み、訪問者と対峙せよ。
机の下に、そうスマートでもない体を無理矢理に押し込む。
「ピップ、私は無論のこと居ない。物理的にも概念的にも存在しないものとして扱ってくれたまえ」
ピップは呆れながら俺を見ていたが、眉根をよせて呟いた。
「概念的にまで消滅されると、私がここに居る理由が説明できませんよ」
「簡単なことだ。見も知らぬ他人の家に上がりこんでいる事にすればいい」
「んな無茶な」
と、我々の作戦会議を中断させる音が響き、俺とピップは凍りついた。
大家の奴、合鍵で鍵を開けやがった。密室推理ものなら噴飯ものの行為だ。
机にみっちりと詰まったまま
>>75へ。
脱ぎ散らかされた服は点々と続いて道をつくり、
曇りガラスの向こうへ消えている。
そのガラスには彼女の影がなまめかしく映り、妖しく動いていた。
シャワーの音の音に混じって、かすかに鼻歌が聞こえる。
今、このラブホテルで、俺は彼女と二人きりだ。
さあこれからどうする・・・?
もう待てない。一緒にシャワー浴びるよ(;´Д`)ハァハァ
>>72 とりあえず服を調べてみよう
>>88
その名前を聞いた瞬間、三人の体に緊張が走ったのを俺は見逃さなかった
事務所に案内する間も、お茶は濃い目がいいか聞いたときも、三人は押黙っていた。
緊張はしていただろう。だが、それが理由ではあるまい。
先程だけ日本語を流暢に話したのは、「台詞」を執拗に練習してきた為だろう。
最近の女子高生にしては随分と長いスカート越しに、太股に括り付けられた物騒なモノが伺える。
それを除けば、上手く化けたものだ。
――だが、相手が悪かったな。
「そうそう、写真があるんだが見てくれるかな」
俺は何事もないように言いながら、懐に手を伸ばした。
>>30
俺の空手の構えを見て、大男はほくそ笑んだ。
「いい度胸だぜ。打撃系をやるようだが、組み付かれて出せる技があるのかい?」
じり、じり、と間合いを詰めながら、残された片目を眇めて男は言う。
「よく喋る殺し屋だな」
俺がそう言ったと同時に、大男は地を蹴った。
前蹴りで止める
>>82か、首に手刀を落とす
>>93か瞬時に決めろ。
依頼人に会うための経路は二つある。
事務所まで戻ってオンボロのスカイラインを出すか
>>60 このままタクシーを捕まえるか
>>49
(8から来た場合)
轟音が響き渡り、その残響音が静かに消えた時、
ワニはゆっくりと濁った水に沈んでいった。
「さすがはピップ。見事な腕だ」俺は褒めてやった。
ピップは「まだまだ、アマゾンはこんな物じゃないですよ」と言って、
ショットガンをリロードすると、先に立って油断無く歩き始めた。
頼もしい限りだ。
>>85へ
(16から来た場合)
ぞろぞろと退出していく客達を尻目に、彼女達と俺は離れて席に座ったままだ。
直接見ないように手鏡で背後の客を確認させていた女の子が、
こちらをちらりと見たので俺は目で聞いてみた。
(居たかい?)小さく首を振る女の子。
犯人の指定した席で、俺は身を捩って流れていく客を眺めた。
指定の時間はもう過ぎようとしている。
奴の目的はなんなのだろうか・・・
>>59へ
振りかぶり、剛速球を放つ。白球は外角高目へと風を切り進んでいく。
バッターは待ってましたとばかりにフルスイング。
しかし球は魔法のようにバットから逃げていき、バッターはきりきりと舞った。
が。
ストレートが来るものだとばかり思い込んでいたキャッチャーに、
俺のカーブは鋭すぎた。グローブで弾いて後逸……ワイルドピッチだ!
慌てて球を拾いに走るキャッチャー。ベースを蹴る三塁ランナー。
俺はベースカバーへと走る。俺に向けて放られる球。
球を素手で受け、そのままランナーにタッチしようとする。間に合うか!?
サイコロを二つ振り、7以上が出たら
>>56へ、出なければ
>>91へ進め。
俺は怒りに震えて立ち上がった。
いいかげんにしろ!おまえ達を救う為、あの子はあんな目に遭ったって言うのに。
我が身可愛さに、今度は生贄にしようってのか!
「ピップさん!何をしてるんです!? 見つかっちゃいますよ!」
テトラポットが小声で喚くのも、もはや俺の耳には入っていなかった。
>>64へ
ピップさんはあいも変わらず仕事をする気は無いみたいだ。
「冒険と探偵以外は俺の仕事じゃない」なんてふんぞり返っている。
まあ確かに、他の仕事をしている姿など考えられないけど。
試しにバーガーショップで働くピップさんを想像して、思わず吹き出した。
おっと店長がこちらを睨んでいる。
いけないいけない、仕事に集中しなくては。
ここはマクデリア。ファーストフードのトップ企業……の末端の販売店だ。
僕はポテトを揚げ、ポテトを揚げ、ポテトを揚げる仕事に就いている。
語学堪能で考古学の博士号まで持つ僕が、何故こんなバイトをしてるのか。
話は三日前にさかのぼる。
>>50
「もしも…グフゥ!」
俺の最後の台詞は、”もしもドラえもんがホントに居たら?”と言いかけた如く、
非常に情けないものだった。
強烈なタックルと同時に、俺の頭はコンクリに打ち付けられた。
全てが暗くなっていき・・・残念だが
>>14が君を待っている。
轟々と響きを立てて落ちゆく滝を見ながら、俺は腕を組んで考えた。
俺をこんなとこに置き去りにしながら命を奪わない理由はなにか。
人里離れてそうな場所。すぐには捜査に復帰できまい。
俺の捜査に追い詰められたが、殺す気は無かった犯人。
自ずと答えは導き出された。
謎は轟く滝が洗い流し、真相は俺の目の前にあった。
だが、間に合うだろうか。一応携帯を探るが案の定奪われていたので、
カレンダーが付いた冒険仕様の腕時計を見る。
犯人の時効成立まであと13時間。
腕時計内蔵のコンパスを見やり、川の流れる方向、地形を頭に叩き込んだ。
――いいだろう。あんたの相手にした男が、どこまでやれるか見せてやる。
俺は、焦らず急がず、培った知識と勘に従って山を降り始めた。
>>80
「! な、なに? コレ……」
女子校生三人組は俺の目の前でゆっくりと崩れ落ちた。
「ぐへへへ、よく効くだろ? 特製だからな」
俺は少女たちを見下ろし勝ち誇った。
「どうした? 意識はあるだろ。なんか言ってみろや。
へへ、出来ねえか、麻痺して舌も動かないってか。
そうか、恐いか、そうかそうか……」
少女たちは恐怖に目を見開いている。
俺の体は喜びに震えた。
「安心しな、たっぷりかわいがってやるからよ。
しかし、余計なことにクビつっこんじまったなあ。
かわいそうに……だけどよお、もうすぐ友達にも会えるからよ」
甲高くかすれた声はすでにこれからはじまる快楽を意識して、
狂気を帯びている。
「……やめろ、やめるんだ」
そのとき俺の頭の中に声が響いた。
このまま笹沢佐保的な背徳の世界に堕ちる。
>>127 自分が精神寄生体に操られていることに気付く。
>>978 はっと妄想から現実に引き戻される。
>>12
あっと思ったときには背後に車が迫っていた。
全く止まる気のない猛スピードでこちらへ突っ込んでくる。
轢かれる!
頭にその言葉が閃くと同時に体も反応した。
(ところで君は誰の視点で進めてきただろうか。)
冒険野郎・ピップ
>>47 脅威の運動神経男・先生
>>89 アルバイター・テトラポット
>>101
ややあって、擦りガラスがゆっくりと開かれた。
ひび割れた壁が四角く切り取られた空間に、ひとが立っている。
一瞬、どきりとしたが、大家や出前持ちの姿では、もちろんなかった。
ついに数ヶ月ぶりに、本物の依頼人が訪れたのだ!!
>>23
(28から来た場合)
足の下にグンニャリした感触があった。
あきらかに石や土の感触とは違う。
俺はおそるおそる、ライターの明かりを差し向けた。
こういう場合は死体を踏んだものと、相場が決まっている。
>>77 ひょっとして、ウンコ・・・?
>>63 (45からきた場合)
俺は横ざまに飛んで、走ってくる車を避けた。
地面をゴロゴロ転がって、店の前に止められている自転車の群れにぶつかり、
ようやく体がとまった。
すぐに起き上がって、今の車を罵ろうとしたが、
黒いクラウンはずっと遠くで小さな点になりかかっている。
「畜生、なめやがって」
俺は、周りの倒れ散らばった自転車の中から、一台を引き起こした。
ちゃちな鍵を蹴り壊すと、ひらりとサドルにまたがって、しゃにむに漕ぎ出す。
野郎、スイスの山道で鍛えた足を見せてやるぜ!
>>83
俺は断腸の思いでかわいこちゃんの誘いを振り切ると、背を向けて歩き出した。
社のモットーとの葛藤に苦しみつつ、数歩行ったところで未練がましく振り返る。
女子高生はスカートに手を入れ、何かを取り出そうとしているところだった。
俺は、
>>23神速のスピードで状況を判断し、臨戦態勢をとった。
>>109「な、な、生パン!?」大興奮して鼻血を抑えるのに必死だった。
事務所にも何か仕掛けられている可能性がある。
そう判断した俺は、裏路地から大通りに出てタクシーを捕まえた。
「N町××番地まで」行先を聞き、タクシーは走り出す。
テトラポットには待っていてもらうとしよう。なに、遅刻は毎度の事だ。
俺は背もたれに身を沈め、目をつぶった。
三ノ宮玲子の探して欲しいと言った少女。北朝鮮の工作員。
その繋がりは、依頼人自身に問いだたさねばわかるまい。
だが、正面切って聞いたとこで、はぐらかされるのは明白だ。
ここは搦め手を用いるべきだろう……
「お客さん、えーとその、着きましたよ。N町××番地、です」
運転手の歯切れの悪い声に思索を止められ、俺は不安に思いつつ窓の外を見た。
不安は的中、人気のない廃屋が目の前にあった。ご丁寧にも「売家」看板付だ。
俺は運転手に行先の変更を告げ、再び背もたれに身を沈めた。
……どうやら待ち合わせに間に合いそうじゃないか。俺は嘆息した。
>>31
「えっ、潜入捜査ですか?」
食べかけのバーガーを危うく取り落としそうになりながら、僕は言った。
「しっ、声が大きい。俺は失踪人探しで手一杯だ。そこでお前に、この仕事を頼みたい」
ピップさんは低い声で、重々しく僕に言う。
「わかりました、僕にできることなら。でも、どこに潜入するんです?」
僕の期待に満ちた眼差しを受け、ピップさんは一枚の紙を取り出した。
「……履歴、書?」
ピップさんは大真面目な顔でゆっくりと頷くと、
「さあ早く書け。この店のバイトは人気なんだ。ライバル達に遅れをとるな」
と、むやみに力強く言った。
最初は性質の悪いジョークかと思ったが、この依頼は警察から受けたものだった。
もっとも、正式な依頼ではなく、ピップさんと個人的に付き合いのある刑事からの依頼なのだが。
店のすぐ近くにある暴力団事務所の連中が、店の倉庫にやばいブツを隠しているらしい、それを調べてくれと言うのだ。
……ジョークでこそなかったが、性質が悪いのに変わりはない。
及び腰の僕に「なに、危険はない」と目を逸らしながら言うピップさん。不安だ。
「危険だと思ったらすぐに切り上げてかまわん。ただし、これだけは忘れるな」
ピップさんは真剣な表情で身を乗り出し、僕の目を見据えて言った。
「バイト代は日割りでちゃんと貰ってくるように」
全身から力が抜けながら
>>96に進め。
(10から来た場合)
テトラポットは、唇を噛みながら顔を伏せていた。
「ピップさん……今の、内に、館に潜入すべきです」
暴徒の群れの騒ぎを体から締め出すように、目を固く閉じてゆっくりと言う。
そんなことは、微塵も思っちゃいまい。
だが、テトラポットの判断は正しい。潜入するなら今を置いて他にない。
俺の脳裏に、儚げな少女の面影が像を結び、消えた。
館に潜入する
>>113か、断固として奴らを止める
>>40か。決断の時だ。
(23から来た場合)
依頼人は、事務所前にある階段の踊り場を過ぎようとしたところだった。
「ちょ、ちょっとお待ちください」
俺が焦って上から呼び止めると、どこか陰のある横顔を向け、女は言った。
「あの……でも、きっと無理ですから」
愁いを帯びた消えるような声で言うと、またしても踵を返そうとする。
「……無理?今、無理と言ったか?すなわち『不可能』と?」
俺の口調が変わったことに驚いて、女は振り返る。
「聞き捨てならないな。絶対無理とか不可能なんてものは存在しないんだ」
俺は昂ぶりを抑えるために煙草に火をつけると、大きく吸った。
「そういう言葉を聞くたびに、俺は全身の血が熱くなるんだよ。
『不可能』だというなら俺が、やって見せてやろうじゃないかってな」
階段の上で仁王立ちになりながら、俺は言い放った。効果音はバーン、だろう。
……沈黙。
又やってしまった。これをやると客は引き、呼び戻すのはそれこそ不可能だ。
女は驚きの表情を徐々に柔らかくすると、目元に愁いを残しながらも微笑んだ。
「……その言葉、信じてもいいのかしら?」
俺たちは事務所に戻り、出涸らしのお茶を前に話を再開した。
俺は思った。やはり、不可能なんてものは無いようだと。
>>76へ
相手が何を考えているかわからない以上、このまま席に着いているのは危険だ。
俺はまだ暗い内にするりと立ち上がると、普通の客に混じって歩き出す。
あの席自体に仕掛けは無かったが、どこか他から狙っているのかもしれない。
指定された席を狙えそうな場所を、角度を考えて探し出す。
二階席は真上だから、角度的には難しいだろう。
・・・待て、それは銃などの射出武器の話だ。
俺は立ち止まって視線を上に向けた。
危うくズッコケそうになった。
二階席の手すりに、鉄アレイが危なげに引っかかっているのだ。
うわー、そ、そんなバカミスなトリックで俺を殺そうとしてたの!?
入れ替わりの客が入ってきて、指定された席におっさんが座ってしまった。
鉄アレイは今にも落ちそうだ。
おっさんを助けるため、近づいて席を退くように言った。
>>107 付近にまだ犯人が潜んでいると読み、おっさんを見殺しにして二階席に行く。
>>121
ついた所は車のスクラップ場だった。
廃車がうずたかく積まれた中に、わずかに空き地が残っている。
追跡していた車はその空き地の真ん中に止まっていた。
その後ろに車を止めて降りようとした時、車体がぐらりと揺れた。
目の前の車が、窓の下に消えて行く。
「なんだ? 一体!?」
テトラポットが素っ頓狂な声を上げる。
俺はすぐに気がついて、
「罠だ! 降りろ!」
叫びながら、ドアを開けたが、体が飛び出して行かない。
シートベルトが引っかかっているのだ。
「何でこんな時に・・・」
振り返ると、テトラポットも、もがいている。
「ピップさん、こういう所くらいは、ちゃんと修理しておいてくださいよ!」
「君があの時、シートベルトしろなんて無理強いしてくれなきゃ良かったんだ!」
口論している間にも、みるみる周りの景色は低くなっていった。
すでに、スクラップの山は目の下にある。
やがて、錆びついたロックが、ようやく外れたころには、
俺たちの車は地上30メートル位の高さで、ゆらゆら揺れていた。
「ピップさん、これヤバいですよ」
「わかってる」
「きっと、スクラップ用の電磁石のクレーンで――」
「わかってる」
「磁石の電源を切られたら――」
「わかってる」
「どうしましょう?」
さあ、どうしよう?
このまま様子を見るべきか
>>97、すぐに行動するべきか
>>71・・・?
「つまり、犯人がわかったって事ですか!?」
テトラポットは、湧き上がる興奮に声を上ずらせながら言った。
「又俺の先を越したと言うのかね。気に食わんが聞いてやろうじゃないか」
先生は、意味もなく偉そうにふんぞり返りながら言った。
俺は煙草を灰皿の縁で揉み消し、吸殻の山頂に追加した後、推理を披露しはじめた。
「そう。俺の考えが正しければ、犯人は……」
君の推理した『犯人』の名前に存在する1〜10までの数字を足し合わせ、900に加えること。
(例えば四万十川ピップだと4と10を足し、さらに900を足して914になる)
導き出された数字こそ、君の推理が進むべき道だ。
55 :
名無しのオプ:02/05/29 00:31
俺は目を瞑り、暗闇に慣らすことにした。
闇の中、俺の息遣いだけが聞こえている。
スー、スー、ハー、ハー、スー、スー、ハー、ハー
・・・俺はマラソン選手のように”吸って吸って吐いて吐いて”をしてるのか?
そうじゃないとすれば、俺以外の誰かの息遣いが混じってると言うことだ。
俺は、強烈なパンチを前方に繰り出した
>>105 俺は、息を止め、足音を潜めて側方に回り込もうとした
>>135
地を抉る様なスライディング、流れるような華麗なタッチ。
好プレー特集にランクインするような、見事なクロスプレー。
俺とランナーは、土煙が押し流されて姿を現した審判を見る。
「アウツッ!」
審判が右手を大きく振り上げて叫ぶと同時に、わっという歓声が俺を包んだ。
「やった、やりましたよピップさん!」
テトラポットが後ろからがばっと抱き付いてくる。
続いてチーム名とたちも次々に駆け寄ってきて、俺はもみくちゃにされた。
騒ぎがひとしきり収まったところで、相手チームの監督……伊藤が近づいてきた。
「ナイスプレー。まさかあんたが、ここまでヤルとは思いもよらなかったよ」
伊藤の差し出した右手をがっちり握ると、俺は本題に入った。
「勝負は俺の勝ちだ。約束通り、有力な情報とやらを聞かせてもらおう」
「わかってる。ココまで完敗しちゃあ、文句も言えん。何でも話すさ」
伊藤は、豪快に笑いながら俺の肩を叩いて言った。
俺たちはシャワーを浴びて汚れを落とした後、「美味い店がある」と言う伊藤に連れられて近場のレストランに移動した。
勝利の美酒に酔うために
>>142に進め。
頭もすっきり快調、俺はこれ以上無いと言えるほど清々しい目覚めを迎えた。
問題が有るとすれば、目覚めた場所が布団の中で無く路上と言うことぐらいだ。
勿論、そんなことは問題では無い。
明けたばかりの朝日に向かって大きく伸びをすると、目を瞬かせ辺りを窺う。
徐々に甦ってくる記憶によれば、俺は酔いつぶれて道端で寝てしまったらしい。
それにしてはえらく快適な目覚めだ。特別酒に強い方ではないはずだが。
アルコール分解酵素が飛躍的にアップでもしたのだろうか。
いや待て。問題はそこではなく、俺はピップ達と飲んでいたと言う処にある。
「何故、俺だけ路上に転がっていたのか」が問題だ。
ふふん。これは中々に興味深い謎ではないか。
俺は道路にどっかり胡座をかくと、顎鬚を撫で付けながら考え込んだ。
単に、あの二人が俺を見捨てて置き去りにして行ったのだろうか。
>>138 はたまた、何らかの事件に巻き込まれている証拠だろうか。
>>103
「っらしゃいせぇぇっ!!」
暖簾をくぐると、威勢のいい掛け声が降ってきた。
カウンターしかない店内には、脂と醤油の濃い臭いが充満している。
あいている席に腰掛けると、俺は即座に叫んだ。
「チャーシューメン!」
>>111 「ネギラーメン!」
>>74
59 :
名無しのオプ:02/05/31 13:15
・・・ゴッ!
もの凄まじい衝撃が俺の後頭部を襲った。
背後には誰も居なかったはず・・・そんな思考が明滅する。
無音の中、悲鳴をあげている女の子が見える。
その姿が視界ごと朱に染まって行く。
そして俺は思った。
行き先はきっと
>>14だと・・・
俺は事務所の裏にある駐車場に急いだ。
キーを取り出しながらオンボロの愛車に近づく。
ドアを開ける前に、車の下部やトランク周りなどを確かめる。
周辺にコードなどが延びてないことを確認して、キーを差し込み、ドアを開けた。
……大丈夫そうだ。
奴らが何者にせよ、車に細工するほどの時間はなかったと見える。
俺は運転席に乗り込んでエンジンを始動させた。
随分と道が空いていたのは、俺にとって幸運なのか不運なのか。
峠を颯爽と下り始めた途端、異変は起きた。
……ブレーキが効かなくなってきた。
俺はハンドルを掌で殴りつけ、短く悪態をついた。
あれほど警戒しといて、なんて古典的な手にひっかかってんだ!
車は坂を下り、カーブを曲がるたび、徐々にスピードを増していく。
アクション映画を撮りたいのでなければ、こういう場合の決断は早い方がいい。
俺は、
躊躇いもなくドアを開けて道路に飛び出した。
>>116へ
サイドブレーキを使い、なんとか車をコントロールしようとした。
>>173へ
僕の前に横たわる人影は、頭から血を流している。
次いで目に入るのは、人影の横に転がる美女の胸像風の重そうなトロフィー。
こちらも頭から血を流している。
”落ち着かなきゃ。冷静にならないと”
僕は自分に言い聞かせた。頭の中で『冷静』という単語を八ヶ国語に変換する。
大丈夫。落ち着いてきた。僕は室内をもう一度観察した。
社長室と言う物にこれきりしか入ったことが無いのでなんとも言えないが、
僕の印象としては大学の学園長室を思わせる部屋だ。
壁にある棚の一つを、トロフィーが埋め尽くしてるところからの連想だろうか。
スチールの棚は壁に沿って二つ並んでいる。ガラス戸付で、戸は閉じている。
部屋の中央には大理石製のテーブルと、それを挟んで革張りのソファーが二つ。
奥には半円形の机があり、あるじ無き椅子がこちらを向いている。
そのあるじは机に向かいかけた体勢で、驚きの表情のまま床に倒れている。
高そうな緋色の絨毯が床一面に敷かれており、血は色的には目立たない。
水をこぼしても恐らくそうなるだろう染みは、かなり大きなものだ。
そして血塗れのトロフィー。裸の女性の上半身をかたどった胸像風。
「ミス〜」の賞だろうか。だとしたら社長がとった賞じゃ無いのは間違いない。
そこまでを10秒で観察し、僕は社長が本当に死んでるのか確かめるため、
意を決して室内に踏み込んだ。
>>139へ
62 :
名無しのオプ:02/06/08 07:16
男は意外にもアッサリと質問に答えた。
「イソベカオリって女だ」
・・・なんだって!?俺は思わず煙草を取り落としそうになるほど驚いた。
なんとか冷静を装いつつ煙草を燻らせる。
「探偵と違って、殺し屋には守秘義務は存在しないようだな」
「なぁに、冥土の土産って奴さ。遠慮なく受け取りな」
大男はじわじわと間合いを詰めてくる。決断しなければならない。
男に合わせて空手の構えを取る(
>>36)か、付き合ってられないので銃を抜き放つ(
>>147)か、携帯を抜き放ち「もしもし警察ですか!?」(
>>42)か選ぶこと。
俺は思わず足をぶんぶんして、靴についたであろう汚物を取り除こうとした。
その瞬間、ゴツンという鈍い音、爪先に感じた衝撃、くぐもった悲鳴が起きた。
言うなれば金的を命中させた状態によく似ている。見えないけど。
悲鳴の主は地面にうずくまっている(気がする)。
さて、どうしよう。
「だ、大丈夫か?」と、暖かく手を差し伸べる
>>118 「チェストー!」ここぞとばかりに止めの一撃を繰り出す
>>153
64 :
名無しのオプ:02/06/10 02:15
幾つもの松明の明かりが、狂気に満ちた村人達の姿を浮かび上がらせている。
ゆっくりと近づいていく俺の姿に、そのうちの一人が気づき、叫んだ。
「あ、お前は…!おい皆!悪魔の仲間がいたぞ!あそこだ!」
村人達の黒々としたシルエットが一斉に振り向き、口々に喚きだす。
「こいつを囮に…」「あいつも御館様に差し出せば…」「…俺たちは助かる」
「捕まえろ!」
誰かが叫んだ。わっ、とばかりに群れをなして俺に襲いかかってくる。
その動きと喧騒が、共にぴたりと止まった。
俺の手に、炎の煌きを受けて銃が黒光りしている。
「…で、誰をどうするつもりだったんだ?」
怒りを通り越した無表情のまま、俺は低い声で言った。
赤い炎が、村人達の蒼白な顔を照らしている。
「し、しかたないんだ。誰かが犠牲にならなきゃ、村が滅びるんだ」
そう口走った男に銃を向けて小さく悲鳴をあげさせ、俺は言った。
「じゃあ、お前が犠牲になるんだな」
俺は引き金に力を込め……
撃った。
>>132 思いとどまった。
>>166
65 :
名無しのオプ:02/06/10 05:12
……しかし、もしも犯人がこの事実に気づいていないとすれば。
まだ彼女を救う可能性はある、かもしれない。
俺は自分でも気づかないうちに、考えを声に出していた。
「そうだ。もしも……、もしも……」
俺は馬鹿だった。安全の確認を怠っていた。部屋は無人ではなかったのだ!
テトラポットが一緒にいるならば
>>201 一緒にいないならば
>>42 テトラポットは既に死んでいる? なら、俺はとっくに
>>5にいるべきだ!
66 :
名無しのオプ:02/06/12 00:06
「はいはい、カオリちゃんを御指名ですね?」
俺は目的の店に行くと、チラシの女性を指名した。
頭をオールバックに撫で付けた黒服が、奥に「指名でーす」と大声をあげる。
愛想笑いで「少々お待ちくださいね」と言う黒服の顔は、ひどくニヤけている。
お客さんも好きですねえ、と言わんばかりだ。
無論好きだ。が、今はそれが目的ではない。
薄暗い席で待たされながら、俺はピップを出し抜けるかもとほくほくしていた。
と、目の前にスッと名刺が差し出され、思考を中断させた。
「カオリですぅ。指名してくれてありがとぉ〜」
舌っ足らずな甘い声が耳に心地よい。しかし、顔は薄暗くてよくわからん。
さて、何から聞き出すべきかな。
「カオリってのは本名かね」いきなり確信を突いてみる
>>181 まずは顔の確認だ。煙草を取り出し、火をつける
>>123 「捜したよ。さあ行こう」おもむろに腕を掴み、外に連れ出す
>>145
俺はピップに話かけた。
「本能的な快・不快を司るのは脳の奥深く、アーモンド型の長さ15mmほどの扁桃体だと言われている。
例えば猫が犬に吠えられると、その情報が扁桃体に送られ、神経細胞が危険だと判断する。
視床下部がそれを受け、動悸が早まるなどの自律神経系の反応を引き起こすのさ。
中脳灰白質による反応も重要で、恐怖によるすくみを引き起こす。
最近はその辺に関する研究も進んできてね、恐怖を司る遺伝子まで見つかった。
fyn遺伝子というんだけどね。
神経細胞の膜の下で蛋白質にリン酸をくっつける酵素をつくる遺伝子だ。
実験によると、この遺伝子が欠損したマウスは恐怖に対する反応が非常に強く表れたそうだよ。
いやはや、感情すらも遺伝子に支配されているのだねえ」
「先生、こんなときに一体何が言いたいんですか」
扉をこじ開けようと躍起になっているピップが、いらついた声で言った。
「いや、我々はこの遺伝子の恩恵を多分に受けているのだな、と思って」
ちらと上を見ながら俺は言った。
「そのようですね。先生は特にね」
吊り天井は、もう半ばまで降りてきている。
こんな中で冷静に会話するとは流石はピップ。fyn遺伝子も活発なようだ。
とりあえず、扉の開錠が成功するのを祈るしかない。
頑張れピップ。俺は頭まで迫った天井を避けて屈みながら呟いた。
>>151へ
68 :
名無しのオプ:02/06/14 02:45
映画は今まさに佳境に入ったところだった。
明るい光と共に勢いよく飛び込んだ俺を、最後列の客達が睨みつける。
スクリーンでは残虐な殺人鬼がヒロインを追い詰めていた。
悲鳴の正体は映画によるものだったようだ。
わかりやすい演出に釣られ、そこかしこで大きな悲鳴が上がっている。
俺は溜め息をつき、ベタな落ちに苦笑した。
もう一度席について犯人の接触を待つべきだろうか
>>16 それとも女の子達に声をかけ、外に出た方がいいだろうか
>>168
69 :
名無しのオプ:02/06/21 07:56
ステージに上がった俺を、子供の歓声が包み込む。
「ニンジャマン、レッド!」
”鶴の構え”をとる俺に、甲高い声援が飛ぶ。
「ニィンジャァ・・・マンッ・・・ブッルーーー!」
先生がステージ袖からバク転しながら飛び出し、俺の右で一つ
ひねって着地、華麗にポーズを決める。ノリノリだ。子供にも大ウケ。
「ニ、ニンジャマン・・・ピ、ピンクー」
ステージ端からおずおずと現れて俺の左でしなを作るテトラポット。
「おいおい、もうちょっとシャンとしろよ」
小声で言う俺に、「だって恥ずかしいですよぅ」と情けない声。
司会のお姉さんが「みんなもう大丈夫ですよー」などと言っている。
ともかくも、ヒーローは出揃った。
後は悪役の到来を待つばかり。舞台袖に目をやると、黒い戦闘員服を
着た男達が手に手に銃を持って控えている。
・・・俺のかぶり物越しの目が狂っていないなら、あの銃は本物だ。
えーとつまり、どういう事だ?
危険を感じ、銃を構えた男達と遮蔽物を挟む為後退する。
>>155 先手必勝だ!先生達に意思を伝え、男達を不意打ちする。
>>129 なんて本格志向なんだと感心し、さあこいと待ち受ける。
>>183
俺の背後で重々しく扉が閉まり、霧笛の音をかき消した。
「よく来たな探偵さん。遠慮はいらん、くつろいでくれ」
「あいにく男と暗いとこでくつろぐ趣味は無い。早く本題に入れ」
暗闇から響く声に間髪入れず答え、俺は一歩前に進み出た。
「おっとそこまでだ。動くんじゃない。かわいい助手の命が惜しければな」
「陳腐な脅し文句だな。悪党の学校でそう言えと教わったのか」
俺は煙草に火をつけながら言う。暗闇が俺の周りだけ薄れた。
こちらの位置はどうやら筒抜けなようだし、禁煙は必要あるまい。
「ふん、そんなこたぁいい。ちゃんとブツは持ってきたんだろうな」
男の声が凄みを増したが、相手の底が知れた分、むしろ気分は落ち着いた。
俺は、
「ここにある」と胸元から包みを取り出した
>>149へ
「ここにはない」と言って交渉を持ちかけた
>>86へ
71 :
名無しのオプ:02/06/23 07:55
敵が行動を起こす前に、脱出しなければ。
飛び降りるには高すぎる。俺ならともかく、テトラポットには無理だ。
下まで降りるロープの代用に、用無しのシートベルトを使おう。
「そこを外して、ベルトにぶら下がってから山の頂上に飛び降りるんだ」
「わ、わかりました」
「いいか、そっちを持って引っ張るんだ。いっせーので、だぞ」
「の、で引くんですか?で、で引くんですか?」
「いいから早く!いっせーのでっ!」
ブチンと音をたててちぎれ、シートベルトは俺の手に納まった。
ついでに言うと、俺の体は勢い余って車の外に投げ出された。
「ピップさぁぁぁん・・・」
テトラポットの声が遠のく。
俺は地面にうつ伏せになるように体をひねった。
と、同時にスクラップの山の頂上に激突した。
強烈な衝撃にうめき声をあげ、それにより自分の無事を確認する。
俺はなんとか顔をあげると、クレーンの操縦席の方を見た。
レバーを操作しようとしている男と目が合う。
いかん!
銃を抜いて男に動くなと叫ぶ
>>115べきか?
テトラポットに飛び降りろと叫ぶ
>>193べきか?
(12から来た場合)
俺は興味津々でソファーに腰掛け、手を前で組んだ。
今思えば、無防備な体勢だった。
今、っていうのは下半身を打ちぬかれ、
悶絶したところに止めを刺された後の事だ。
俺はスーッと魂が抜け、血まみれの自分を見下ろしている。
それも長くはない。もうすぐ
>>14から迎えがくるだろう……
(34から来た場合)
俺は魔法のように全ての服を脱ぎ去ると、
曇りガラスを勢いよく開けた。
女はこちらに背を向けていたが、驚くべき事に
股の間から何か見慣れたものが覗いているではないか。
俺が口をパクパクしていると、女(?)は振り向きざま、
右手を鋭く振るった。
俺の喉が掻き切られ、鮮血が噴きだす。
口をパクパクさせたまま、俺は風呂場のタイルに崩れ落ちる。
最後の瞬間に俺が思ったのは、
「これだけ美人なら男でもアリ」だった……
>>14へ逝ってよし。
73 :
名無しのオプ:02/06/24 10:27
店の主人の動きが不意に止まった。
「お客さん冗談でしょう。メニューにありやせんぜ」
爆笑問題田中似の主人は引きつった顔で言う。
「いや。ネギラーメンだ。・・・わかってるよな?」
俺が頑として主張すると、主人はちらと辺りを見て、
カウンターから表に出て行った。
再び姿を現した主人は暖簾を手にしていた。
「・・・客が引くまで待ってくださいよ」
店にいた客達は、暖簾が仕舞われた事で急き立てられ、
ラーメンをかきこんで去っていった。
静かになった店内で、主人は口を開いた。
「で、武器ですかい。それとも情報ですかい」
「武器だ!」
>>158 「情報だ!」
>>212 それとも、騙されない為のテクニックを教わろうか?
>>73
入り口に姿を見せたひどく小柄な老婆は、皺を顔中に寄せてしかめ面をしている。
逆光でシルエットになったまま、腰に手を当てて老婆は言った。
「清十郎のオッサン!今日と言う今日は耳ィ揃えて家賃払ってもらうよ」
俺は呻き声をあげ、ピップになんとかしろと目で合図する。
ピップは頷いた。
「大家さん。先生はここに詰まってます。じゃ、俺はこれで」
俺は呆然と裏切り者がドアから出て行くのを眺めた後、大家と目を合わせた。
「何の遊びしてんだか知らないが、家賃キッチリ払ってからにしとくれよ」
大家はずかずかと人の部屋に入り込むと、物色をはじめる。
タンスを下から開け、机の引き出しを探り、背広のポケットを裏返す。
手馴れた空き巣のようなテクニックに感心しているうちに、財布は発見された。
「ひぃふぅみぃ……よし。確かに頂いてくよ。まいどさん」
大家は満足げにに去っていく。
俺はこれからの数週間を一体どうやって乗り切るか考えていた。
とりあえず机から出るのが先決だろう。
>>175に進め。
「自己紹介がまだでしたね。わたくしは、霧野こずえと申します。
依頼というのは、この方を捜して頂きたいのです」
差し出された写真には、学校の制服らしきブレザーに身を包んだ一人の少女が写っている。
「名前は磯部香織と申します。二日前に家を出たきり、行方不明になっているのです」
「行方不明?警察には届けたのですか?」
「いえ、それが・・・事情がありまして」霧野と名乗る女性は口ごもる。
「その事情というのは、こちらにも教えて頂けないのでしょうな」
「・・・はい」
なかなか訳有りのようだ。
「まずは、いくつかこちらから質問させて頂きましょう」
「あなたと磯部さんとの関係は?」
>>85 「行方不明になったときの状況は?」
>>90
77 :
名無しのオプ:02/07/25 01:38
仄かな明かりに照らされたのは、果たして、人間の腕だった。
……死体、なのか? 一体誰だ?
まだ息があるかもしれない。誰だか確認する
>>112 まずは、辺りを警戒するのが先だ
>>157
これはダイイングメッセージだ。
I E
普通に考えて頭文字だろうか。
もしくはローマ字読みでイエ?
家…言え…ローマ字で書くのは回りくどすぎるか。
それともインターネット・エクスプローラー?
部屋を見ると、オフィスに古めのマックが一つあった。
俺は、
手帳や携帯からI.E の頭文字の人物を探した。
>>125 家の中に犯人が潜んでないか探すことにした。
>>177 マックを起動させ、メールなどを調べてみた。
>>203