このミス2003統一スレッド

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1名無しのオプ
来年までマターリ逝きましょう。
2名無しのオプ:01/12/16 23:53
      ∧∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     (,,  )  < 2ゲットしようと来てみれば
     .(  つ   |  こりゃまた とんだ先走りスレだなぁ オイ
     | , |    \____________
     U U


 |  まあ せっかくだからやっといてやるよ  |
 \  ハイハイ 今だ2ゲットズザー っとくらぁ  /
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

            ∧∧
           (゚Д゚O =3
      ⊆⊂´ ̄  ソ ヤレヤレ
3名無しのオプ:01/12/17 01:57
ほんとに早いなあ
落ちてしまわないようにちゃんと管理してね>>1
4名無しのオプ :01/12/17 21:26
とりあえず「私の隠し玉」からベスト20を予想してみるっていうのはどうよ?
えーと笠井の「オイディプス症候群」と真保の「発火点」とそれからそれから・・・
5:01/12/17 21:37
隠し玉一覧その1

◆芦部拓
「グラン・ギニョール城」(長編・本格)
「名探偵Z」(連作・ナンセンス)
「メトロポリスに死の罠を」(長編・?)
「殺しはエレキテル」(連作?・?)
「名探偵博覧会U」(短編・?)

◆飛鳥部勝則
「バラバの方を」(長編・本格)

◆綾辻行人
「最後の記憶」(長編・サスペンス)
「暗黒館の殺人」(長編・本格)

◆有栖川有栖
「マレー鉄道の謎」(長編・本格)
「砂男」(長編・本格?)

◆泡坂妻夫
「夢裡庵先生捕物帖シリーズ」(連作・本格)

◆井上夢人
「クリスマスの4人」(長編・サスペンス)

◆岩井志麻子
「自由恋愛と醜関係」(長編・ホラー)
「岡山男」(短編・ホラー)
「黒焦げ美人」(長編・自叙伝?)
6:01/12/17 21:43
その2

◆梅原克文
「サイファイ・メタモルフォーゼス」(長編・サイファイ)

◆小川勝己
「iの遠近法的盗作」(長編・本格?)
「餓楽苦多」(長編・サスペンス)
「イヴの夜」(長編・恋愛?)

◆奥泉光
「黙示的な行軍の記録」(長編・幻想)

◆折原一
「沈黙者」(長編・サスペンス)

◆笠井潔
「オイディプス症候群」(長編・本格)

◆加納朋子
「虹の家のアリス」(連作・本格)

◆香納諒一
「女検察官」(長編・サスペンス)
「異邦人」(長編・サスペンス)
「エディターズ・ライターズ」(長編・?)

◆貴志祐介
「死が二人を結ぶまで」(長編・サスペンス)
「新世界より」(長編・SF)
「硝子のハンマー」(長編・本格)
7:01/12/17 21:49
◆北村薫
「謎のギャラリー」(アンソロジー・本格)

◆鯨統一郎
「隕石探偵」(長編・本格)

◆倉知淳
講談社ノベルス、猫丸シリーズ、書き下ろし

◆今野敏
「人狼」(長編・ハードボイルド)
「不定期な動機」(長編・サスペンス)

◆篠田節子
「コンタクト・ゾーン」(長編・普通)

◆柴田よしき
「宙都」(長編・?)
「R−0(リアル・ゼロ)」(長編・?)
8:01/12/17 21:54
◆白川道
やくざふうな小説

◆真保裕一
「ダイスを転がせ!」(長編・サスペンス)
「発火点」(長編・サスペンス?)

◆鈴木光司
「神々のプロムナード」(長編・サスペンス)
短編集

◆瀬名秀明
「大空のドロテ」(長編・冒険)

◆高橋克彦
「ゴッホ殺人事件」(長編・本格)

◆竹本健治
「クレシェンド」(長編・ホラー)
9:01/12/17 21:58
ちょっと休止
10名無しのオプ:01/12/17 22:19
隠し玉っつーか、ただの執筆(or上梓)予定じゃん?
11名無しのオプ:01/12/17 22:22
>隠し玉っつーか、ただの執筆(or上梓)予定じゃん?
だから、とりあえず、そっからベストに入りそうなものを予想して
みようってことだろ?
12名無しのオプ:01/12/17 22:23
とりあえず京極作品なら入るんだろうし、(もしあるなら)
執筆予定の京極作品。
13名無しのオプ:01/12/17 23:24
「暗黒館」
14名無しのオプ:01/12/17 23:28
>>13
期間内に出ない方に二万点。
15名無しのオプ:01/12/17 23:36
「白樺荘事件」
16名無しのオプ:01/12/17 23:49
>>15
だから、出ないっつーの(w
17名無しのオプ:01/12/17 23:52
じゃ、「黒いトランク」でいいや。
18名無しのオプ:01/12/17 23:56
「陰摩羅鬼の瑕」
19名無しのオプ:01/12/18 00:15
「鏡の中は日曜日」は入るでしょう?
面白かった
20名無しのオプ:01/12/18 00:20
香住泰「錯覚都市」(双葉社)。好短編集。
21名無しのオブ:01/12/18 00:28
谷原秋桜子『龍の館の秘密』(富士見ミステリー文庫)。
まだ出てないけど。
今年,東大のミステリ研が一票いれていたぞ。富士見では画期的事件だ。
22名無しのオプ:01/12/18 01:15
>6
鮎川氏は、『白樺荘事件』なんて書くより、昔の短編に
新作を2〜3編付け足して出せば、ベストテン入り
しそうなのにね。泡坂妻夫の柳の下の泥鰌を目指せば、
1位も夢ではないかも!?
23名無しのオプ:01/12/18 01:24
>>21
作者が東大卒だからだよ。
24名無しのオプ:01/12/18 06:42
ぶっちゃけた話、「私の隠し玉」のうち
このミス2003年版の期限内に刊行されるのは半分くらいじゃない?
「オイディプス症候群」なんて蕎麦屋の出前状態に陥っているし
25本格初段:01/12/18 14:08
じゃ、本格ベストだけ先走り予想(ていうか期待順)

1.オイディプス症候群(笠井潔)
2.陰摩羅鬼の瑕(京極夏彦)
3.螢(麻耶雄嵩)
4.奇偶(山口雅也)
5.鏡の中は日曜日(殊能将之)
6.崑崙奴(古泉迦十)
7.マレー鉄道の謎(有栖川有栖)
8.グラン・ギニョール城(芦辺拓)
9.虹の家のアリス(加納朋子)
10.今日を忘れた明日の僕へ(黒田研二)

挙げているやつが全部来年中に出てくれれば幸せです。
5・8はすでに読み終えて満足した作品です。

本格以外もカバーできる方、よろしく! ダークムーンは面白そうですな。
26名無しのオプ:01/12/18 14:15
危ないのは1、2、4ぐらいで、あとは出るんでないの?
4も連載が始まったから、2003年にはなんとか。
27本格初段:01/12/18 14:38
>>26
オイディプスは3月発売と明言するからには絶対出してもらわねば。

3,6,7もあぶないなあ。
28名無しのオプ:01/12/18 14:44
法月の生首に聞いてみろは面白い?
29名無しのオプ:01/12/18 14:51
去年の隠し玉の被出版率は、何パーセントくらいだった
のかな? 誰か集計にチャレンジする、マメな人いません?
30名無しのオプ:01/12/18 16:04
恩田陸 『黒と茶の幻想』『図書館の海』 『刧尽童女』 『ロミオとロミオは永遠に』
    『ねじの回転』 『禁じられた楽園』 『まひるの月を追いかけて』 『不連続の世界』
    『カタツムリの歯』 『中庭の出来事』(←幻?)
   
31名無しのオプ:01/12/18 17:05
新潮ミステリー倶楽部
宮部みゆき 『ソロモンの偽証』
32名無しのオプ:01/12/18 17:08
高村薫8000枚の第1部。
33名無しのオプ:01/12/19 01:03
福井なんたら氏の潜水艦ものは?
樋口なんたら氏による映像化も進行してるやつ
34名無しのオプ:01/12/19 21:27
東野圭吾「幻夜」
志水辰夫「約束の地」
35名無しのオプ:01/12/20 13:54
岩井志麻子 『オメコ電球』
36名無しのオプ:01/12/20 14:06
若桜木センセーの新作
37名無しのオプ:01/12/23 22:55
西澤保彦「両性具有迷宮」読了。

 森奈津子以下、実在の作家達が登場する実名小説。
 宇宙人によって男性性器を付けられた女性達を狙う殺人鬼の正体とは?
 実名作家の変人ぶりは楽しいがミステリとしては・・・・。
 「驚愕のロジックとマジック」と帯に謳っているわりには、事件は成り行きで解決するわ、語られるのは推測だけだわでちっともロジカルではない。
 基本的にはバカミスなんだけど、それを支えるバカトリックや脱力オチもないし。
 推理よりもイっちゃってる世界観を愉しむ作品。

 このミス予想順位
  両性具有迷宮:ランク外
38名無しのオプ:01/12/24 01:57
貴志に期待。少なくとも十位以内には入るね
39名無しのオプ:01/12/25 22:57
>>37
殊能将之「鏡の中は日曜日」読了。

 探偵・石動戯作は14年前、著名な仏文学者の館で起こった殺人事件の再調査を依頼される。
 それは彼が愛読している名探偵水城優臣シリーズの最終作「梵貝荘事件」で描かれている事件そのものだった。
 依頼者の説明で石動はこのシリーズがノンフィクションであることを初めて知る。
 上記の設定にいささか無理を感じるが、全体としては上質な本格ミステリー。
 本編は主に「痴呆症患者のモノローグ」「石動戯作による関係者への聞き込み」「小説・梵貝荘事件」の3つのパートに分かれており、それぞれに巧みな罠が張られ、読者をミスリードしていく。
 「ハサミ男」ほどの衝撃はないもののパズラーとして十分に堪能できる出来。

 このミス予想順位
    14位 鏡の中は日曜日
  ランク外 両性具有迷宮

 
40世界@名無史さん:01/12/26 01:32
とりあえず暫定ベスト。

1位 馳『ダーク・ムーン』
2位 井上夢人『クリスマスの四人』
3位 殊能『鏡の中は日曜日』
4位 芦辺『グラン・ギニョール城』
5位 折原『沈黙者』

本格系統が好きなんで偏ってるが自分としては
いまのところこんなとこかな。
ミステリーがどうかはともかく、ミヤベの『ドリ・バス』
もおもしろかった。
41名無しのオプ:01/12/26 10:24
トップランド2003 清涼院流水
42名無しのオプ:01/12/26 15:57
「クリスマスの4人」は本格ですか?
43名無しのオプ:01/12/26 15:59
>>42
ちがいます。ネタに直結するので、くわしくはいえないけど。
44世界@名無史さん:01/12/26 17:38
>>43
微妙にネタばれしてるよーな。
45名無しのオプ:01/12/26 19:17
今更ながら今年の本ミス買った。
コラムや回答者の数も増えてるし、頑張ってるじゃん原書房。
このミスよりはずっと読みごたえがあった。
山田風太郎の追悼特集がなかったのだけは不満。
46名無しのオプ:01/12/26 19:37
>山田風太郎の追悼特集がなかったのだけは不満。
たぶん、本格ミステリ作家と見なしていないんだろねえ…。
探偵小説研究会でまともに山田風太郎を読んでいるのって、
横井司氏ぐらいだろうし。

あと、毎年のことだが、復刊本レビューの間違いの多さには
呆れる。光文社の風太郎シリーズ、一巻しか見ないで書いた
のがモロバレ。
47名無しのオプ:01/12/27 15:34
>毎年のことだが、復刊本レビューの間違いの多さには呆れる。
そんなに間違いが多いの?
48名無しのオプ:01/12/27 23:11
>>39

 井上夢人「クリスマスの4人」読了

 1970年、クリスマスの夜に4人の若い男女は誤って人を轢き殺してしまい、恐怖から死体を山中に遺棄してしまう。4人はその秘密を胸に秘め、それぞれの人生を歩んでいくが、10年ごとに不可解な出来事が彼らを襲う。
 ストーリーのテンポもよく、読んでいる間は話に引き込まれたが、オチに使っているアイデアがちょっと古臭く、竜頭蛇尾の印象あり。

 このミス予想順位
    14位 鏡の中は日曜日
  ランク外 両性具有迷宮
       クリスマスの4人





 
49本格初段:01/12/28 12:33
>>37,39,48
なんか批評ページみたいだけど、購読の際とても参考になるのでこれからもがんばってください。
「このミス予想順位」の絶対評価っぷりは賛否両論ありそうですね。
「まだ他の本も出てないのに・・・」とか。
50世界@名無史さん:01/12/28 12:44
翔田寛の短編集『影踏み鬼』読了。
うーん、文章のこなれない北森鴻って感じ。
まあまあ佳作の70点(ただしラストの話しは90点)。
51名無しのオプ:01/12/28 19:25
>>49

 どうもです。
 予想順位については読んでいる作品が少ないうちから既読のものだけで順位をつけてみても面白さの度合いが分かりにくいかと思ってこういう形にしてみました。
 ただまあ、予想は作品の話題性、作者の知名度、このミスの傾向などを加味していくので必ずしも面白かった順にはならないと思いますが。
 それとランキングが埋まってくれば、予想順位の入れ替えはしていくつもりです。
 極端な話、他に注目すべき作品がなければ既読3作が1位〜3位に繰り上げられることも・・・。
52世界@名無史さん:01/12/29 12:35
クイーン兄弟の『キラー・X』読了。
……。
彩湖ジュンでの教訓を生かせなかった自分に鬱。
53名無しのオプ:01/12/29 23:56
>>48
恩田陸「黒と茶の幻想」読了。

 大学時代に親しかった4人の男女がふとしたきっかけから十数年ぶりに集まり、旅に出かけることになる。
 彼らは旅の中で、今まで自分達の経験した大小さまざまな「謎」について語り合うが、やがて話題は彼らの間でわだかまりとなっていたある事件へと向かっていく。

 著者の代表作のひとつ「三月は深き紅の淵を」の作中作として紹介されていたお話の作品化(ただしいくつか設定上の違いあり)
 特徴的なのは4人の語り手の回想シーンを繰り返し丹念に描くことで、登場人物の性格や人間関係を重層的に浮かび上がらせようとしている点である。
 そのためミステリとしての派手な展開を期待している人には少々退屈かもしれない。
 そもそも作品自体、ミステリと言うよりもミステリ色の強い文学作品といった印象を受ける。
 ただ、小説としては巧緻で重厚、読み応えはあり。

このミス予想順位
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
  ランク外 両性具有迷宮
       クリスマスの4人
54名無しのオプ:01/12/30 00:30
>>53
さては『三月は深き紅の淵を』を読んでへんな。
55名無しのオプ:01/12/30 03:20
◆梅原克文
「サイファイ・メタモルフォーゼス」(長編・サイファイ)

大丈夫なのかな。
56名無しのオプ:01/12/30 07:02
>>54
? 読んでますが。
もしかして「黒と茶の幻想」は「三月は深き紅の淵を」の単なる作中作ではないということでしょうか?
57名無しのオプ:01/12/30 19:38
↑訂正
 もしかして「黒と茶の幻想」は「三月は深き紅の淵を」の単なる作中作ではないという点を指摘してのことでしょうか?
58世界@名無史さん:01/12/31 13:13
船戸与一『緋色の時代』読了。すげえおもしろかった。
59世界@名無史さん :01/12/31 18:45
皆川博子『妖櫻忌』読了。
期待が大きすぎたのかな。
つまらなくはなかったけど。
60名無しのオプ:01/12/31 21:10
>皆川博子『妖櫻忌』読了。
篠田節子じゃなくて?
61名無しのオプ:01/12/31 23:08
篠田節子は「妖櫻忌」、皆川博子は「妖櫻記」。
マギラワシイネ。
62名無しのオプ:02/01/03 01:53
楡周平『マリア・プロジェクト』、誰か読んだ人いる?
本屋で平積みになってるんだけど、面白いんでしょうか?
63名無しのオプ:02/01/07 18:58
>>53

馳星周「ダーク・ムーン」読了。

 チャイニーズマフィアのボスに娘の行方を探すように命じられた日本人の元刑事。子供達を呼び寄せる金を作るために実業家の犬となって汚い仕事をする中国人の悪徳警官。出世のために政治家の娘と婚約する日系人のエリート刑事。
 カナダのヴァンクーヴァーを舞台にそれぞれ別の目的を持った3人の「悪党」は、マフィアに対する連続ヘロイン強奪事件を通じて邂逅し、三つ巴の壮絶な騙し合いを繰り広げる。

 失踪したボスの娘、ヘロイン強奪事件、エリート刑事に投げかけられる「豚の息子」という言葉。様々な謎が3人の主人公の視点を通じて次第にひとつに結びついていくプロセスはスピーディな文体と相まって読み応え十分。
 そして自らのサガに逆らえず、苛烈な運命に翻弄される悪党たちの姿は悲壮で、強いインパクトを読んでいる者に残す。ただそれは著者のひとつのパターンとなっているので、展開は読めなくても結末はなんとなく読めてしまうのが欠点といえば欠点。

このミス予想順位
4位 ダーク・ムーン
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
  ランク外 両性具有迷宮
       クリスマスの4人
64名無しのオプ:02/01/09 23:06
>>63

折原一「沈黙者」読了

 雪の夜、一家4人が惨殺されるという事件が起きる。殺されたのは老夫婦とその息子夫婦。孫娘は無事だったが、彼女の弟は現場から姿を消していた。
 警察は彼が事件の鍵を握るものと見るもその行方はようとして知れず、捜査は難航する。
 一方、東京の百貨店で万引きをした男は警察の尋問を受けるが、決して自分の名前を言おうとはせず、沈黙を守り続ける。
 果たして彼は誰なのか、そして殺人事件との関連は?

 真相の意外さを演出するあまり、いくつか不自然な部分はあるものの最後のどんでん返しには十分驚かされる。ただ、問題は殺人事件の部分より、沈黙者のパート。
 どんなに不利な状況になっても決して本名を明かさない「沈黙者」。なぜ彼は自分の正体を明らかにしないのか?
 当然、そこには何か大きな秘密が隠されているはずだと誰しも思うはず。ところが、実は秘密など何もないのである。彼が本名を明かさないのは単に伏線としての必要性であって「なぜ明かさないのか?」という謎は存在しない。
そのことを頭に入れて読まないと最後に肩透かしを食らうことになる。

このミス予想順位
     4位 ダーク・ムーン
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    19位 沈黙者
  ランク外 両性具有迷宮
       クリスマスの4人
ねつてつ さあ? 生活習慣病かい???
66名無し:02/01/13 02:09
とりあえず恒例の装丁賞には、
講談社ノベルスの密室しりーずが特別賞受賞だね。
67名無しのオプ:02/01/13 03:20
上の順位予想、このミスのHPで茶木氏がやってた
企画に似てるな。まさか本人では‥‥。
6864:02/01/13 13:51
>>67
とんでもないです(w
単なる一介のミステリ読みです(と言ってもまともにミステリを読むのは数年ぶりですが)
予想順位はおまけみたいなもんで、どうせ秋まで盛り上がらないだろうからそれまでにデータベースになりそうなものでも作ってみようと思い立って書き始めたものです(ミステリおたくというよりも、むしろデータおたくなもんで).
69名無しのオプ:02/01/13 13:58
古川日出男「アラビアの夜の種族」がけっこー評判良いみたいですね。
まだ読んでないんで(読むつもりだけど)ミステリーと言えるかどうか
解らんのですが。64さんも機会があれば読んで順位予想に加えてみては?
いらんお世話だな・・・スマソ
70名無しのオプ:02/01/14 12:01
茶木のランキング、今年もやるの?
7164:02/01/14 12:26
>>69

あ、それは買おうかどうか迷って、ミステリーじゃないだろうと思って購入しなかったやつです。
もしよろしければ、どういう点が評判になっているのか教えていただけますか。
72名無しのオプ:02/01/14 12:34
>>64
逢坂剛「遠ざかる祖国」読了。

 1941年、スペイン。第2次世界大戦のさなか中立国であるこの国では各国のスパイによる虚々実々の駆け引きが繰り広げられていた。
 そんな中、日本のスパイとイギリスの女スパイは出会い、次第に惹かれあう。しかし、世界大戦の行方は日米開戦へと向かい始め、2人を敵味方に引き裂こうとしていた。

 様々な人物が入り乱れての世界大戦の裏舞台は、巧みに虚実を交えて描かれており、興味深く読むことができる。しかし、一方で歴史の裏舞台の描写にかなりの枚数がさかれているためにストリーの中心であるはずのスパイ同士の恋は添え物のような印象さえ受ける。
 全体的に物語としての躍動感に乏しい気がするが、ただこれはシリーズ物の一編であるので本作だけでの評価は難しい。

このミス予想順位
     4位 ダーク・ムーン
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    19位 沈黙者
  ランク外 遠ざかる祖国・他
73名無しのオプ:02/01/14 13:05
>>69
>>71

『アラビアの夜の種族』はどんな言葉を駆使しても
「ミステリー」だと主張するのは難しいと思います。
まあ、ものすごい殺人トリック(?)があるにはあるんですけど。
74名無しのオプ:02/01/17 10:17
逢坂、またスペインかよ・・・好きだねえ。
75名無しのオプ:02/01/17 18:07
>>72
黒田研二「今日を忘れた明日の僕へ」読了。

 3月の雨の夜、「僕」は事故に巻き込まれ、意識を失ってしまう。自分の部屋で目を覚ました「僕」は季節がいつの間にか夏へと変わっていることに気がつき、愕然とする。
 事故で記憶を1日分しか蓄積できない体質になってしまった主人公が、自分の日記を頼りに親友の死の真相に迫ってゆく本格ミステリ。

 記憶障害の男が日記の記述を手がかりにして事件の謎を推理してゆく趣向は面白いが、その記述に対する真偽の保証がどこにもないのでご都合主義な印象を受ける。事件の真相もミステリとしてはちょっとありきたりな感じがする。
 記憶を1日しか保てない男の目を通して描かれる世界の儚げな雰囲気は良し。

  このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    19位 沈黙者
  ランク外 今日を忘れた明日の僕へ・他

76名無しのオプ:02/01/17 20:01
>>75
いま公開中の『メメント』を観て書いたような話だな…
77名無しのオプ:02/01/17 21:31
>>76
北川歩実の「透明な一日」も間違いなく読んでるとみた。
78世界@名無史さん:02/01/18 08:49
>>76・77
黒ケンは、あれを3〜4年前にメフィストに投稿して
おしくも落選していた。概要も当時のメフィストに
書いてあったような。
79名無しのオプ:02/01/18 11:54
受賞作ですら、レベルが低い作品が多いのに
落選したような作品を商品化するなよ(藁

メフィスト賞作家の場合、ネタが尽きてくる
3〜4作目あたりに、この手の作品が出て
きそうなので、要注意だな。
80名無しのオプ:02/01/18 12:40
>>79
まあ、でもMementoが出てなければお蔵入りの予定だったのを、悔しさにまかせて出した可能性はある。(藁
81本格初段:02/01/18 15:32
俺はくろけんけっこう好きだな。
「マトリョーシカ」もメフィスト賞に応募して落選した作品らしいし、
引出しが多いのはいいことじゃないですか? あとは書き方次第ってことで。
文章とかも結構成長してると思うよ。
82世界@名無史さん:02/01/19 22:12
黒ケン『今日を忘れた明日の僕へ』 個人的にはベスト10級
岩井シマコ『摩羅節』 評価不可能。意味分からん。

これから『リカ』『ダイスを転がせ!』読みまする。
83名無し:02/01/19 22:19
>>82
真保の「ダイス〜」はおもしろくなかった。
おれに選挙の知識がないからか、あるいは書き込みが足りないのか。
「黄金の島」もそうだったけど、どうも「密告」以降の
この作家はすごく力が落ちた気がする。
84名無しのオプ:02/01/20 12:32
>>75

 逢坂剛「無防備都市−禿鷹の夜U−」読了。

 札付きの悪徳刑事・禿富鷹秋は、マフィアの男に脅されるバーのママを救ったことから、マフィアと彼らの息のかかった警察内部の人間の両方から付け狙われることになる。
 しかし、禿富はそんなことはものともせず、逆に罠をかけて彼らを追いつめていく。
 
 ある時はヒーローらしく悪漢どもを蹴散らし、またある時はヤクザも眉をひそめるような卑劣な行為を平気で行う。主人公の心理描写が全くないため、読者は彼の極端な行動に戸惑うことになる。
 しかし、その一方で世間一般の倫理観や安っぽい正義感に囚われない、奔放な彼の生き方は小気味よくもある。
 ストーリーもテンポよく、軽快。
 ただ、敵役に彼と対抗できるような存在感のある人物がいないため緊迫感に欠けるのが難。

このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    19位 沈黙者
  ランク外 今日を忘れた明日の僕へ・他

85 ◆.Sf2RJok :02/01/20 22:13
五十嵐貴久『リカ』(ホラーサスペンス大賞)読了
出会い系で知り合った女性と四十路過ぎの男が会おうとするが女の異常さに気付きそれを反故に。
携帯を解約されたために男との連絡が取れなくなるとストーキング行為開始。徐々にエスカレート。
警察では相手にされなかった男は、大学時代の同期で探偵をやっている男を雇うが・・・

すごく気になった事が一つ。殺されて(メール欄)いたっていうのはどういうこと?
あと、臭いの原因は何なのか結局明らかにされなかったし。
でも、ネットの世界をR.P.G以上には上手に書いていると思う。
ラストは生身の人間が怪物に移行したような感じで無理にホラーたらしめようと
したようでちょっとマイナスです。
文章も去年の受賞作よりはましです。

このミスは絶対圏外だね。
86世界@名無史さん:02/01/22 13:42
『ダイスを転がせ!』読了。うーむ、期待値が大きすぎたか…
『リカ』読了。後半面白かったけど、それまでに挫折しそうになった。
『式の密室』読了。あいかわらず、トリックと薀蓄が乖離。
87名無しのオプ:02/01/24 12:57
>>84

春口裕子「火群の館」読了。

 親友の真弓と一緒にマンションで暮らすことになった明日香は、引越しの日から奇怪な現象に悩まされる。
 開かない窓、毎夜続く悪夢、壁の割れ目から生えてくる髪の毛、そして旧友の失踪。
 彼女の日常は次第に破綻し、そして闇に潜む悪意がついに牙を剥く。
 第2回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作品。

 引っ越したマンションで次々と不可解な出来事が起こる導入部は、ゴーストハウス物として手堅い出来で、じわじわと恐怖を盛り上げていくことに成功している。
 しかし、後半のミステリ的な部分は最後に提示されたテーマも含め、少し凡庸な感じがする。また、そのためにホラーとしてのストレートな恐怖は後退してしまっている。
 いくつか説明不足の部分もあり、全体としては物足りなさを覚えた。

 このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    19位 沈黙者
  ランク外 火群の館・他

 
 
 
 
88名無しのオプ:02/01/24 15:32
古川日出男 「アラビアの夜の種族」 は上質なメタ・ミステリーだ!!!
・・・・・ゴメソ
89名無しのオプ:02/01/24 17:33
ホラーサスペンス大賞ってあんまり良いの出ないね。なんでだろ?
90 ◆.Sf2RJok :02/01/24 22:11
>>89
選考委員?
91名無しのオプ:02/01/25 00:51
柴田よしきの『宙都』もミステリですか?
92名無しのオプ:02/01/25 01:53
>>90
選考委員は何度もランクインしている実力派だが……
まあ、好みのかたよったひとたちではある。
93名無しのオプ:02/01/25 10:16
若竹七海『死んでも治らない』読了。
良かったよ。
94世界@名無史さん:02/01/25 20:00
>>93
うん、同感。
佳品。ベスト20ありうるかも…
95名無しのオプ:02/01/31 14:14
>>87

 黒武洋「メロス・レヴェル」読了。

 個人主義が発達し、人間関係が極端に希薄になった近未来。政府はファミリー法を施行し、国家権力によって強引に家族の絆を取り戻させようとしていた。
 さらに政府は人間の絆の素晴らしさを賛美するイベントとして「メロス・ステージ」の開催を発表する。
 それは出場するペアに試練を与え、二人がどれほど深い絆で結ばれているかを試すものであった。
 優勝賞金は百億円。しかし、敗者には過酷な運命が待ち受けている。
 恋人、親子、兄弟、親友。日本中が注目する中、様々な絆で結ばれた十組のペアが今、「メロス・ステージ」に挑戦する。

 前作「そして粛清の扉を」とはまた違う意味で「バトルロワイアル」を連想させる設定であるが、中身は派手で過激な「視聴者参加番組」の紹介といった趣。
 描かれているのは主に参加者の人間模様であってサスペンスもミステリ的仕掛けも乏しい。

  このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    19位 沈黙者
  ランク外 メロス・レヴェル/他



 
96世界@名無史さん:02/02/04 01:20
清明の『聚楽』読了。
す、すげええええええええ!!!!!

絶対みんな読んでくれ!!!!
ぶっちぎりのベスト1だっ!
伝奇モノが好きな奴は買って読んでみて。

前作の『アンドロギュヌス』も読んでみようっと。
97名無しのオプ:02/02/04 02:21
>>96

そんなに絶賛するほどは感心しなかったが、一気読みしたのは確か。
75点は上げても良い。伝奇ミステリーが好きな奴は、さらに+10点だ。

98名無しのオプ:02/02/04 02:47
とうでもいいけど、何で「ダーク・ムーン」が4位なんだ?
馳の中でも最低の出来だと思われ
99名無しのオプ:02/02/04 10:12
清明ってだれよ?
100 ◆.Sf2RJok :02/02/04 13:19
>>99
安倍
101名無しのオプ:02/02/05 00:21
宇月原清明。
102 ◆.Sf2RJok :02/02/05 15:27
くだらなかった、反省します。
103名無しさん:02/02/05 23:04
つられて『じゅらく〜太閤の錬金窟』買ったよ。
まだ序盤だけどイイカンジ。
104名無しさん:02/02/07 09:42
103

『じゅらく』読了。
後半ちょっと前半のパワーが薄れたかな?
でもラストにのけぞる。

前半95点
後半75点
終盤85点
ラスト95点

ってとこですか?
105名無しのオプ:02/02/08 13:01
>>95
 若竹七海「死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−」読了。

 警察を辞職した大道寺は自分が扱った事件での犯罪者の間抜け振りを描いた本を出版し、作家として生計を立て始める。
 しかし、そのことがきっかけで彼の前に次々と間抜けな犯罪者たちが現れ、大道寺は奇妙な事件に巻き込まれていく。

 それぞれ独立した短編の間幕に主人公が刑事を辞めるきっかけとなった事件の顛末を挟み込むという凝った構成を取っていることから最後は大どんでん返しでもあるのかと思えばそれほどでもなく、また話としては出来すぎであるようにも感じられる。
 だが、短編ひとつひとつは奇抜なアイデアとブラックなユーモアが効いていて秀抜。テンポもよく、気軽に楽しめる作品。
 
   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない
    19位 沈黙者
  ランク外 メロス・レヴェル/他
106名無しのオプ:02/02/14 12:53
>>105

 戸梶圭太「牛乳アンタッチャブル」読了。

 大手牛乳メーカーの雲印は杜撰な商品管理の末、被害者1万人以上という前代未聞の集団食中毒を引き起こしてしまう。
この大不祥事に、自分の保身しか考えない幹部達に絶望した人事担当役員の柴田は会社の命運をかけて特別調査班を組織し、幹部から末端にいたるまで、責任者全員の徹底粛清を決意する。

 現実の事件に題材を得たこの作品、あらすじだけを読むとガチガチの社会派作品に思えるかもしれないが、内容は劇画調のギャグ漫画といった感じ。
 調査チームに新入女子社員や女性恐怖症の関西弁男がスカウトされる辺りはまだまともな内で、台詞が四文字熟語のみの男や敵役に二重人格の武闘派副工場長、スティンク・ミルクと名乗る変態エージェント。
さらには脈略もなく現れる悪魔的美女と、登場人物が増える度にリアリティは奈落の底に落ちてゆく。
 その逝きっぷりは大変おもしろいが、アクが強いので読者を選ぶ作品ではある。
 ミステリとしては評価外。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
  ランク外 牛乳アンタッチャブル/他
107名無しのオプ:02/02/14 12:57
>106
ご苦労様。
でも、なかなか10位以内の作品が出ませんねえ。
今年は不作なのかな?
108名無しのオプ:02/02/14 13:20
>>107
まだ、二月・・・
109名無しのオプ:02/02/14 13:26
>>108
ってか、まだ2月だし
110名無しのオプ:02/02/14 16:04
プロ野球同様、完全にオフシーズン化してるからね(藁
4月くらいに開幕するでしょう。
111名無しのオプ:02/02/14 21:05
いまがんばってる106氏も半年後には順位を矯正してるに違いない。
112名無しのオプ:02/02/14 22:13
>>1はスレ立てたんだから責任持ってレスしろ。
ほんと使えんカスだな。
113名無しのオプ:02/02/14 23:15
>>111

 >>51にも書いている通り、予想順位は矯正することを前提に立ててます。
 ただ、前後の順位は入れ替えないようにしようと思っています、今のところ。
114名無しのオプ:02/02/16 14:07
>>106
 船戸与一「緋色の時代」読了。

 ソ連のアフガニスタン撤退後、国内に溢れ返った帰還兵たちは生活のために犯罪ビジネスに手を染め、やがてそれは政府を裏から動かすほどの巨大な犯罪組織を作り上げていく。
 アフガニスタンで血の盟約を交わした4人の若者たちと彼らの冷酷な上官2人もまた、それぞれ犯罪と暴力の世界に身を投じていった。
 そして2000年、夏。2つのマフィアが抗争を繰り広げる街・エカテリンブルグで4人の戦友と2人の上官は邂逅する。
 敵味方に分かれての非情な血の闘争の始まりだった。

 本の帯にも書かれている通り、これは「船戸版・ゴッドファーザー」。ロシアの現状とマフィアの抗争を軸にしたストーリー自体にさほど新味はないが、緻密な取材と圧倒的な書き込みでとにかく読ませる。
 上下巻2段組9百ページ超の大作なので暇つぶしに読むのには向かないが、じっくりと腰を据えて何かを読みたい人にはおすすめ。
 難点としては登場人物が多い上に、やたらと「血と暴力を好む精神的破綻者」ばかり登場するので時折キャラがかぶって混乱するところか。
 後、ギャング物の定番かもしれないが、主要人物たちのルーチン的とも言えるあっけない死には少し物足りなさを覚えた。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
  ランク外 牛乳アンタッチャブル/他
115名無しのオプ:02/02/16 17:09
>>114
>難点としては登場人物が多い上に、やたらと「血と暴力を好む精神的破綻者」ばかり登場するので時折キャラがかぶって混乱するところか。
>後、ギャング物の定番かもしれないが、主要人物たちのルーチン的とも言えるあっけない死には少し物足りなさを覚えた。

まあ、船戸の作品は基本的にみんなそう。むしろその度合が強い作品ほど傑作が多いかも。
俺も早く読んでみたい。
116SFが読みたい!2002:02/02/17 01:27
1 「かめくん」 北野勇作 徳間デュアル文庫
2 「AΩ」 小林泰三 角川書店
3 「鳥類学者のファンタジア」 奥泉光 集英社
4 「銀河帝国の弘法も筆の誤り」 田中啓文 ハヤカワ文庫JA
5 「ドッグファイト」 谷口裕貴 徳間書店
6 「ふわふわの泉」 野尻抱介 エンターブレイン・ファミ通文庫
7 「新世紀未来科学」 金子隆一 八幡書店
8 「黒い仏」 殊能将之 講談社ノベルス
9 「ペロー・ザ・キャット全仕事」 吉川良太郎 徳間書店
10 「ソドムの林檎」 野阿梓 早川書房
117世界@名無史さん:02/02/17 12:54
いままでの個人的暫定トップ10

1位 宇月原清明『聚楽―太閤の錬金窟―』
2位 馳星周『ダーク・ムーン』
3位 殊能将之『鏡の中は日曜日』
4位 黒田研二『今日を忘れた明日の僕へ』
5位 船戸与一『緋色の時代』
6位 折原一『沈黙者』
7位 芦辺拓『グラン・ギニョール城』
8位 井上夢人『クリスマスの四人』
9位 宮部みゆき『ドリーム・バスター』
10位 若竹七海『死んでもなおらない』

伝奇・本格好きなひとには1位をお勧めします。
118名無しのオプ:02/02/17 14:43
>>114

西尾維新「クビキリサイクル−青色サヴァンと戯言遣い−」読了。

 孤島に暮らす大富豪の孫娘と4人のメイド。そして、その島に招待された5人の天才美女と付き添いの男性2人。総勢12人しかいない島で事件は起きる。
天才女流画家の伊吹かなみが、首なし死体となって発見されたのだ。
 女主人の赤神イリアが警察への通報を拒否する中、「ぼく」は幼馴染の天才少女・玖渚友の協力を得て独自に調査を開始するが、その矢先に第2の事件が発生する。
 第23回メフィスト賞受賞作品。

 美女が支配する孤島という人工的な舞台に、三つ子のメイドや神技に等しい能力を持つ美女達が跋扈するという極めてライトノベル的な物語であり、同時に若い作家にありがちな極めて観念的な作品でもある。
 登場人物たちが語るペダントリーや観念的人生観がファンタジックな舞台を包み込み、それがこの作品を特徴付けているが、本格ミステリとして見た場合、メイントリックや小道具の使い方など、悪くはないものの全体として小粒な印象は免れない。
 犯人の計画も緻密に見えてよくよく考えてみると結構杜撰な感じがするのもマイナス点。
 とは言え、台詞のやり取りや文章はなかなかに巧みで「うにー、可哀想な僕様ちゃん」といったオタク的表現に拒絶反応を示さず、観念的な物言いがうざいと感じない人ならば興味深く読むことができると思う。
 少なくとも二十歳でここまで書けるというのは結構凄い。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
  ランク外 クビキリサイクル−青色サヴァンと戯言遣い−/他
119名無しのオプ:02/02/17 14:59
個人的に密室本が、ここにどう絡むか気になるんだけど。
120名無しのオプ:02/02/18 02:43
でも、ランキングだけ見ると、118さんの好みは、
本格よりも冒険・ハードボイルド系なのかな、と
思うのだが・・・
121118:02/02/18 04:20
>>120
 このランキングは個人ベストではなく、予想ランキングなのでこういう順位になっています。
 本格系の作品は今のところ小粒な作品が多いのでまだベスト10に値する作品はないとみています。「黒と茶の幻想」がもっとミステリ色が強ければ上位にあげたいのですが。
 無防備都市はもうちょっと下かなという気もしますが前作の3位の実績を買ってこの位置です。

 自分自身の読書傾向は基本的にジャンルは問いませんが、どちらかというと本格よりではないかと思います。
 
 
122名無しのオプ:02/02/18 11:57
>>116
「黒い仏」8位かよ!?
SF新人賞よりも順位が上とは…恐るべし殊能タン、恐るべしアントニオ!!

>>121
なんとなく思うのは、できれば「このミス」にランクイン確実!と思われる
作品のみを、このスレに書いて欲しいと思うわけですが。
その他のいまいちだった作品の感想は「新刊情報」スレでやってみては?
123名無しのオプ:02/02/18 12:01
最近SFにも手を出し始めたんで「SFが読みたい」も買いたいんだけどミステリじゃないからネタバレが多いってことないですか?
124121:02/02/18 13:04
>>122
 うーん、自分としては逆にベスト20にランクインする可能性のある作品は全部紹介してデータベースとしてまとめてみようかなという狙いがあったので。
 でも、予想順位にランク外と書かれると読む気が失せちゃいますかね(実際には、ランク外と予想した作品でもおもしろかったものはあるのですが)
 まあ、これに関しては他の方の意見も聞いてみたいですね。
125名無しのオプ:02/02/18 13:22
僕は、124さんのやり方でいいと思うし、楽しんで読んでますが。

でも、本気で順位予想するなら、時代小説やSFの話題作も読むべきでは?
毎年1,2作は そういうのもランクインするからね。
126124:02/02/19 05:32
>>125
 ありがとうございます。

 >>でも、本気で順位予想するなら、時代小説やSFの話題作も読むべきでは?

 それは分かっているのですが、さすがにそこまで手を広げる余裕はないので、ジャンル外の作品についてはある程度評価が固まるのを待ってからタイトルを厳選して読んでいくつもりです。



127名無しのオプ:02/02/20 03:43
>>118
 霧舎巧「名探偵はもういない」読了。

 犯罪学者を自称する木岬研吾は幼い弟との旅の途中、雪崩による不通で立ち往生し、とあるペンションに転がり込む。
 そこで彼はペンションの若き女主人と運命の再会を果たす。彼らは5年目にある事件を通して出会っており、その時の強い印象と共に2人は互いに恋慕の情を覚える。
 しかし、その頃、ペンションは不穏な空気に包まれていた。名うての恐喝者が客として紛れ込み、呼びつけた被害者達をもてあそんでいたのだ。
 そのことに気付いた木岬は恐喝者との対決を決意するが、その矢先、地震による被害でペンションは陸の孤島と化し、そして事件は起きた。

名探偵はまだいない(事件の発端)
 舞台は昭和四十年代。素人探偵を思わせる男、吹雪の夜、謎の犯行予告、ペンションの怪しげな面々といった道具立てはやや時代掛かっていて黎明期の新本格を連想させるが、なによりラブシーンのあまりの唐突さとベタさには思わずのけぞってしまった。

名探偵は名乗らない(事件の発生)
 いきなりとんでもない展開に。荒唐無稽とも言えるが意表をついていておもしろい。
 ただ、描写不足のせいで時折、何がどうなっているのか状況が分からなくなるのは困りもの。

名探偵はもういない(事件の真相)
 伏線の回収はなかなか見事。だが、真相はひねりの効いた部分と自明とも言える部分が混在していて、意外なのか意外でないのか、ちょっとすっきりしない。
 ひねりの効いた部分に関しては、なるほどそういう趣向がやりたかったのかと感心させられたが、その渦中にいた人物の行動については(ネタバレになるので具体的なことは書けないが)いろんな意味でツッコミたい気分にさせられた。

 全体的な印象としては、本格テイストあふれるユニークな作品だが欠点も多く、傑作になり損ねた意欲作といったところ。


   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
  ランク外 名探偵はもういない/他
128名無しのオプ:02/02/20 03:47
>>127
訂正 5年目に→5年前に
129名無しのオプ:02/02/20 07:10
正直、良いスレだ。
一介のネタ職人では太刀打ちできない。
脱帽。
応援させていただく。
130名無しのオプ:02/02/20 12:00
霧舎まで読んでるのか・・・
このミスにはランクインせんだろ、最初っから。
131 ◆.Sf2RJok :02/02/20 21:07
>>130
>>121で本格よりって言ってるから読むんじゃないの?霧舎でも。
132世界@名無史さん:02/02/20 23:19
連城三紀彦の『白光』読了。

後味はよくないが、初期の連城を髣髴とさせるラスト。
これ以上書くとネタバレになる…
格調高い。80点。このミスでもランクインは堅い。


133名無しのオプ:02/02/21 14:38
>>127
 連城三紀彦「白光」読了。

 夫と娘と義理の父を一家に持つ主婦の聡子はカルチャースクールに通う妹から4歳になる娘を預かるが、彼女を家に残して外出している間に忽然と姿を消してしまう。
 やがて娘は死体となって庭に埋められているのを発見される。
 警察は当初、娘と一緒に家に残っていた痴呆症の義父を疑うが、不審な若者が家を出入りしていたという目撃者が見つかり、事件は複雑な様相を示し始める。

 132さんが言っている通り、格調高い文体で書かれた秀作。
 事件の関係者が、それぞれに心に秘めた思いを語るが、語られる事実の混迷ぶりが全体を幻想的な雰囲気にしている。
 本格ミステリとしては派手なトリックはないし、サスペンスとしては手に汗握る展開もないが、人間の心の闇を解き明かす文学ミステリとして白眉の出来。
 若い作家の作品を読みなれている人には少々古く感じられるかもしれないが、完成度は飛びぬけている。


   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
  ランク外 名探偵はもういない/他
134名無しのオプ:02/02/21 15:07
貫井徳郎『殺人症候群』、ハングマンVS必殺――面白い!! かなり重いテーマ
だが、テーマ性とエンタメ性のバランスは絶妙だと思う(ミステリ的な仕掛けはイマイチだが)。
「週間文春」の千街晶之の書評でも☆4.5だったが、本格系以外(たとえばボイルド系)
からも票を集めそうな気もする。
前2作を読んでこその面白さというのも多々あるのだが・・・。
135名無しのオプ:02/02/22 01:07
>>133
 氷川透「人魚とミノタウロス」読了。

 推理作家志望の氷川透は、旧友の生田を訪ねて彼の勤務する精神科病院を訪れるが、そこで出火騒ぎに遭遇する。
 出火場所は生田のいたはずの面接室で、そこには黒焦げの死体が残されていた。
 一部で名探偵と称される氷川は独自に捜査を開始するが、数時間後には第2の焼死事件が発生する。
 果たして黒焦げの死体は生田なのか?そして事件の真相は?

 新本格作家の引用や安易な楽屋落ちなどが頻出するところが、どこか同人的で最初、若干の読みづらさを感じた。
 しかし、事件発生からは奇妙な女刑事の登場などで物語は軽快に流れ始め、独特のアマチュアっぽさもそれほど気にならなくなる。
 作品の骨子は純本格推理で、めくるめく謎もまさかのどんでん返しも息詰まる犯人との対決もないが、論理によって真相にたどり着こうとする姿勢だけは過剰なまでに満ち溢れている。
 実際には論理だけの推理にはどこかに欺瞞があり、本作品にもそれは感じられるが、それでも最後の居酒屋での推理は圧巻である。
 トリックなしのロジックオンリーのミステリなので派手さには欠けるが本格好きの人にはおすすめの作品。


   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
    20位 人魚とミノタウロス
  ランク外 名探偵はもういない/他
136名無しのオプ:02/02/22 13:46
おお、連城の新作ミステリが読めるなんて久しぶりだ。
ここの常連さんが誉めているので、早速読んでみます。
137親切な人:02/02/22 13:50

ヤフーオークションで、幻の人気商品、発見!!!

今は無き「コピーガードキャンセラー」↓
http://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/42757955

ヤフーオークション内では、現在、このオークション
の話題で、持ちきりです。
138名無しのオプ:02/02/22 19:06
正直、>>135にとってミステリーとは何か?を問いたい。問い詰めたい。
139名無しのオプ:02/02/22 23:37
アンチ・ロジック派ですか? > 138
140名無しのオプ:02/02/23 02:36
 
 
 
今年の一位は古川日出男『アラビアの夜の種族』という噂。
水面下での工作が着々と進行中。

141世界@名無史さん:02/02/23 06:44
貫井徳郎『殺人症候群』読了。

前2作は読んでないけど楽しめました。
昨年の宗教ミステリに続き、貫井絶好調。
でもいまだにワタシ的には『慟哭』が貫井のベスト。
初心なころに読んだからなあ…
80点。
142名無しのオプ:02/02/24 12:57
>>135
 北川歩実「お喋り鳥の呪縛」読了。

 ある夜、フリーライターの倉橋渡は妹が轢き逃げにあって意識不明の重態であることを知らされる。
 妹の意識はそのまま戻らず、昏睡状態を続けていたが、しばらくしてTV局のプロジューサーから連絡を受ける。
 妹と合作で新人賞に応募したシナリオ「愛を運ぶオウム」をドラマ化したいというのだ。
 しかも、ゴールデンタイムの放送で主演は人気タレントの榊修輔という破格の扱いである。
 妹の夢をかなえるために追加シナリオの執筆を引き受けた倉橋はプロジューサーの嶋野と共に応募シナリオのモデルとなった言語研究所を訪れるが、それからしばらくして研究所の天才オウム・パルが行方不明となり、やがてそれは殺人事件へと発展してゆく。

 錯綜する人間関係、二転三転するプロットはそれなりだが、タイトルにもなっているお喋り鳥=天才オウムが作品に彩りを添えるだけで結局、謎にそれほど絡んでこないのが大きな不満。
 ストーリーも先が読めずに引き込まれるが、どこか手軽で、雰囲気は火曜サスペンス劇場といった印象。


   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
    20位 人魚とミノタウロス
  ランク外 お喋り鳥の呪縛/他
143名無しのオプ:02/02/25 12:45
>>142
 梁石日(ヤン・ソギル)「裏と表」読了。
 
 独立して金券ショップを始めた樋口は、大手運送会社に勤める親友の高瀬から裏金作りの協力を求められる。
 日頃の付き合いから要請を断りきれない樋口は、今度は裏金を横領する相談を持ちかけられ、次第に深みにはまってゆく。

 前半は金券ショップの実態を丹念に描き、情報小説の色合いが強い。
 中盤以降、運送会社の会長や手形割引会社の顧問との手形を巡る駆け引きなどがあるが、これといった山場もなく、物語はどちらかというと淡々と進んでいく。
 最後まで読んで、これは金融サスペンスというより一人の女と三人の男を巡る愛憎劇だなと思う。
 出来は普通。


   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
    20位 人魚とミノタウロス
  ランク外 裏と表/他
144名無しのオプ:02/02/25 18:23
>>138
要するに「人魚とミノタウロス」が20位とはどういう了見かと。
そういうことですかね?
確かにあれはツマラン。デビュー作のほうがまし。
買って損したとまでは思わないが、ランク外。
145 ◆.Sf2RJok :02/02/25 19:28
>>143
何かの仕事をしている人ですか?
乱読過ぎるような気がチラホラしてきた。
このスレ良いので応援しますけど。
146名無しのオプ:02/02/26 03:28
>>145
 乱読しています(w
 梁石日はランキング経験者ということで、
 北川歩実は何回かおしい所までいっていたので、
 氷川透の「人魚とミノタウロス」は複数のサイトで絶賛されていたので読んでみました。
 どうせなら、ベスト20になる可能性のある作品をなるべく多く押えといた方が発表後、予想のはずれっぷりを楽しむことが出来ます。
 まあ、1年限りのお遊びということで。

>>144
 私の感覚ではギリギリ佳作かなということで20位。
 デビュー作は読んでません。
 まあ、暫定20位なのでランキング予想が埋まっていくといずれランク外に落ちていく運命なのですが・・・。

147名無しのオプ:02/02/26 04:54
ダークムーン4位とか言ってる奴はおっさん
148世界@名無史さん:02/02/26 06:45
え、ダークムーン好きだけどなあ… 
どちらかといえば本格好きなわたしですけど。
149名無しのオプ:02/02/26 07:28
おっさんってノワール好きだよね。
150名無しのオプ:02/02/26 14:40
ていうか「このミス」は書評家諸氏の票で決まるんだから、もうちょっとそこらへん
を参考にして読んでみれば。
少なくとも、>>143の今の予想は「このミス」予想というより自分の好み度でしょ。
151名無しのオプ:02/02/26 15:56
>>150
確かに。
自分のランキングならいいけどそれならこのミス予想順位っての外せよなと思う。
152名無しのオプ:02/02/26 18:16
つまり、「自分の好みじゃないけど、このミスでは入選確実」とかね。
153名無しのオプ:02/02/26 18:33
>150,>151
どきどきしながら発言して良いですか?
でしたら、あなた方の意見もこのスレに書き込んでは如何でしょうか?
154名無しのオプ:02/02/26 19:30
まあまあ。このミスの予想っていうのも、意外に傾向が掴みにくく難しい。
(傾向として「大作志向・常連志向(あとシリーズ志向も少々)っていうのはあると思うが)
とりあえず面白いと思ったものは、入れといても良いのでは?
いまのところ傾向的にはそれほどはずしてないと思うよ。
一冊も読んでないけど(藁
155143:02/02/27 02:51
>>154
 同感です。
 4位、8位は大作志向・常連志向を意識した順位です。
 下位はいつも得票数に差がなくて混沌としているのでとりあえず佳作と思われる作品を並べて、徐々に入れ替えていこうかなという感じですね。
>>150
>>151
 少なくとも自分のベストとは全然違うのですが。
 うーん。
>>153
 そうですね。
 どうせならいろんな人の予想を比べあった方が楽しいだろうし。
 
 
  
156名無しのオプ:02/02/27 06:27
>少なくとも自分のベストとは全然違うのですが。
 確かに>>51>>121にはそう書いてあるわな。
157名無しのオプ:02/02/27 14:57
そもそも、「このミス」予想だからって自分で読む必要性はあるのか?
自分で読むと逆に先入観が生まれないか? 
ネットや月刊小説誌を見回るだけでも可能といえば可能だよね。
158名無しのオプ:02/02/27 15:17
 そりゃ可能だろうけど、別にいいんじゃないかな。楽しみ方は人それぞれだし。
 ミステリーを楽しみながら予想も楽しむってことでは?
159世界@名無史さん:02/02/27 21:52
辻真先『天使の殺人(完全版)』読了。

なんか、メフィスト賞某作家の第3作目みたいな内容だね。
これを1983年に書いていたのか…。
おもしろかったので70点。
でも、「このミス」対象外かも?
160名無しのオプ:02/02/28 03:47
>>143
 恩田陸「図書室の海」読了。

1.春よ、こい(卒業式、桜、デジャ・ヴをキーワードにしたファンタジー)
2.茶色の小壜(血を見て微笑むOL。ホラータッチの作品)
3.イサオ・オサリヴァンを捜して(大長編SF「グリーンスリーブス」のプロローグ)
4.睡蓮(「麦の海に沈む果実」の登場人物、水野理瀬の幼年時代を描く)
5.ある映画の記憶(男が少年時代に経験した不可能状況での叔母の死の謎)
6.ピクニックの準備(大長編「夜のピクニック」のプロローグ)
7.国境の南(にこやかで誰からも愛されたウエイトレスの正体は?)
8.オデュッセイヤ(大勢の住民を乗せて旅をする山とも生き物ともつかぬココロコの歴史)
9.図書室の海(「六番目の小夜子」の番外編)
10.ノスタルジア(凝った構成で語られる怪談風味の物語)
 
 著者が今までに発表してきたノンシリーズの短編を集めた作品集。
 小粒ながらも情感豊かで幻想的な味わいのある佳品が並ぶ。
 ただ、他の長編のプロローグや番外編が多いので独立した作品としてはやや苦しいものもある。
 ミステリタッチの作品は少なく、ホラーやファンタジーが中心。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    17位 黒と茶の幻想
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    19位 沈黙者
    20位 人魚とミノタウロス
  ランク外 図書室の海/他
161160:02/02/28 22:32
 このミス2003の対象期間もちょうど3分の1を消化したのでこの辺で1度総括を。

○このミスベスト20にランクインしそうな作品

 当確
  ・馳星周「ダーク・ムーン」
  ・船戸与一「緋色の時代」
  ・連城三紀彦「白光」

 有力
  ・殊能将之「鏡の中は日曜日」
  ・貫井徳郎「殺人症候群」(未読)
  ・逢坂剛「無防備都市−禿鷹の夜U−」

 微妙
  ・恩田陸「黒と茶の幻想」
  ・折原一「沈黙者」
  ・若竹七海「死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−」

 ジャンル外有力作品
  ・古川日出男「アラビアの夜の種族」(未読)
  ・宇月清明の「聚楽−太閤の錬金窟−」(未読)

 こんな感じでしょうか?どうでしょう?
 また、仮に自分がこのミスに投票するとしたら、

 1.連城三紀彦「白光」(予想:10位)
 2.恩田陸「黒と茶の幻想」(予想:17位)
 3.殊能将之「鏡の中は日曜日」(予想:14位)
 4.黒田研二「今日を忘れた明日の僕へ」(予想:ランク外)
 5.若竹七海「死んでも治らない」(予想:18位)
 6.恩田陸「図書室の海」(予想:ランク外)

 純粋に好みで選ぶとこうなるけど我ながらインパクトに欠けるラインナップだと思う。
 今後の作品に期待ですね。
162世界@名無史さん:02/03/04 17:36
健康診断でちょっと●発見(うわーん)。
これからオペ・入院生活に入ります。

結構長引くみたいだから、ミステリ読みまくろっと。
160さんみたいにこれからも逐次報告しまーす。
163名無しのオプ:02/03/06 03:09
age
164名無しのオプ:02/03/06 08:48
>>160
歌野晶午「世界の終わり、あるいは始まり」が入りそうですね

歌野スレ参照
165名無しのオプ:02/03/06 12:08
>>164
近所の小学生の誘拐事件。
そして小学6年の息子の部屋から誘拐の証拠物件を見つけてしまった父親か。
傑作と呼び声高いけど、近所の本屋には置いてない・・・。
誰か感想求む。
 
166名無しのオプ:02/03/07 04:31
>>160
宇月原清明「聚楽−太閤の錬金窟−」読了。

 朝鮮出兵は泥沼と化し、国内では伴天連追法令により切支丹が迫害を受け始めた文禄の世。
 秀吉の甥で時の関白・豊臣秀次は、かどわかした多くの美女たちを聚楽第に取り囲み、地下では南蛮人による秘儀が日夜執り行われていた。
 その背後には御伽衆の曾呂利と異端の宣教師・ポステルの姿があった。
 秀次の目的は一体何か?
 その秘密を巡って、秀吉配下の蜂須賀党が、家康配下の服部党が、そしてポステルを追うカトリックの宣教師たちが動き出す。

 史実の中に奇想をふんだんに盛り込んで書き上げた伝奇小説の傑作。
 登場人物も存在感があって魅力的。特に秀吉と家康の造形は素晴らしい。
 終盤が駆け足なのが残念だが、物語の構成上しかたがないところか。

このミス予想順位
 「聚楽」の小説としての密度・娯楽性は、4位予想の「ダークムーン」よりも上のように感じる。
 ただし、ジャンル外の作品がこのミスでどの程度評価されるかが謎。
 前作の「信長 あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」はランク外だったけど、飯嶋和一「始祖鳥記」5位の例もあるし。
 ということでジャンル外作品に関しては、候補作が出揃うまで予想は保留。
167世界@名無史さん:02/03/07 08:14
>>166
ね? ね? おもしろかったでしょ?
自分的にはオールタイムベスト級のおもしろさだったよ〜。
伝奇ファンにはぜひ読んでほしい。

関係ないけど、入院したまま仰向けで読むには最近のハードカバーは
厚すぎ・重すぎ。さっき看護婦さんにとりあげられてしまった。
とほほ。でも歌野の新作、途中までしか読めなかったがオモシロイ。

これからオペにいってきマース。
168名無しのオプ:02/03/07 11:24
ところで、厚かましい お願いですが、作品の出版社を明記して
もらえませんか? 面白そうなので買いに行こうとすると、いつも
出版社を調べるために検索せねばならないので・・・
169名無しのオプ:02/03/08 17:44
ttp://www.mystery.co.jp/home.html
ここって参考になるかなぁ・・・? 微妙な面子だけど。
170名無しのオプ:02/03/08 17:47
↑あっ、ベストブックスね
171名無しのオプ:02/03/09 04:46
age
172名無しのオプ:02/03/09 12:19
>>169
ちなみに去年のベスト10は以下の通り。

1 「国境」          黒川博行 講談社
2 「なぎら☆ツイスター」   戸梶圭太 角川書店
3 「煙か土か食い物」     舞城王太郎 講談社
4 「鳥類学者のファンタジア」 奥泉 光 集英社
5 「邪魔」          奥田英朗 講談社
6 「擬態」          北方謙三 文藝春秋
7 「眩暈を愛して夢を見よ」  小川勝己 新潮社
8 「模倣犯」         宮部みゆき 小学館
9 「上と外 1〜6」     恩田 陸 幻冬舎
10 「悲鳴」          東 直己 角川春樹事務所

独自性があっておもしろいが、
このミス予想の参考にはなりそうもない・・・。
173名無しのオプ:02/03/11 10:26
なんだか、急に読書ペースが落ちましたな・・・
174名無しのオプ:02/03/11 13:38
167さん、オペ終わりました?
はやく復帰してください。
175名無しのオプ:02/03/11 14:29
>>166
柴田よしき「残響」(新潮社・¥1500)読了。

 クラブ歌手の杏子は暴力団の夫によって受けた心の傷が原因で、過去の声を聞くことが出来る能力に目覚める。
 ある日、杏子は別れた夫の突然の訪問に戦慄する。
 彼は杏子を強引に連れ出し、警視庁へと向かう。
 彼女の力を知った警察が捜査の協力を要請してきたというのだ。
 能力者の苦悩と成長を描いた連作ミステリー。

 事件現場にいた人間の残留思念から「過去の声」を聞き取るという設定はユニーク。
 またそれに伴う能力者の苦悩も手堅く描かれていて、派手さはないものの結末では静かな感動を生み出している。
 しかし、ヒロインの能力が発揮された時点で真相はほぼ明らかとなり、謎解きの要素もほとんどないのでミステリとしての魅力は希薄である。

このミス予想順位
 柴田よしき「残響」:ランク外

 
 
 
176名無しのオプ:02/03/12 10:57
>>175
鯨統一郎「タイムスリップ森鴎外」(講談社ノベルス・¥780)読了。

 大正11年。61歳の森鴎外は渋谷道玄坂で何者かに襲われ、崖から転落する。
 次の瞬間、彼は2002年の東京にタイムスリップしていた。
 通りかかったコギャルに助けられた鴎外は持ち前の順応力の高さで21世紀の生活に馴染んでいき、その文化を吸収していく。
 しかし、近代日本文学史を読み耽っていた彼はある不可解な事実に気付く。
 昭和初期の文学者に異様なほど若死にが多いのだ。
 鴎外はそこに彼が襲われた事件との関連性を感じ取る。

 21世紀の森鴎外というシチュエーションコメディとして楽しめる作品。すらすらと読めるので暇つぶしには最適。
 ミステリとしてはある意味、義経=チンギスハン説以上のトンデモ推理をどう受け止めるかによって評価が分かれそう。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    16位 黒と茶の幻想
    17位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    18位 沈黙者
    19位 タイムスリップ森鴎外
    20位 人魚とミノタウロス
    ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−
177名無しのオプ:02/03/12 11:54
創元推理文庫の「本格ミステリ・これがベストだ」は今年も出るみたい。
178名無しのオプ:02/03/14 14:17
>>176
 北山猛邦「クロック城殺人事件」(講談社ノベルス・¥800)読了。

 世界がゆっくりと滅びへと向かう世紀末。
 探偵の深騎は、場所さえ定かでない謎の館・クロック城に住む令嬢から化物退治を依頼される。
 地下室に浮かび上がる人面が、時に穴を開ける怪物・スキップマンの仕業だというのだ。
 翌日、令嬢の案内で深騎と幼馴染の菜実はクロック城を訪れる。
 三つの大時計を有する館で世俗から切り離された生活を営む黒鴣一族と謎めいた滞在客。
 異様な雰囲気の中で夜は更け、惨劇は起きる。
 第24回メフィスト賞受賞作品。

 「閉ざされた人工的な舞台」「芝居がかったキャラクター」「衒学趣味」
 「厭世主義的な主人公」「主人公の幼馴染である異能のヒロイン」
 「ヒロインに対する主人公のトラウマ」「首なし死体」
 「全体を覆うライトノベル的感覚」「続編を匂わせるラスト」
 先のメフィスト賞「クビキリサイクル」と多くの類似点を持つ本作だが、「クビキリ」よりもユーモア感覚が乏しい分、その雰囲気はより観念的で重苦しい。
 「クビキリ」ではトリックが小粒であったのに対し、本作では大トリックを使用していることが最大のセールスポイントであろうが、これがあまり効果を上げていない。
 というのも物語が、
 世界の破滅の謎→世界の命運を握る「真夜中の鍵」の存在→世界の救済を巡る「民間自警組織・SEEM」と「十一人委員会」の対立
 と、大風呂敷を広げ続けるの中で、殺人トリックなどもうにどうでもよくなってくるのだ。
 このトリックを中心にすえるのであれば、ユーモアミステリーかバカミスとして描いた方が効果的だったと思う。
 また、上記の物語も思わせぶりなだけで一向に核心に向かわないので中途半端な印象を受ける。
 トリックのユニークさは買うが、総合力では「クビキリサイクル」に軍配をあげたい。
 
  このミス予想順位
   クロック城殺人事件:ランク外
179名無しのオプ:02/03/15 19:29
>>177
よせばいいのにねえ。
「鏡の中は日曜日」と「グランギニョール城」がどのくらいに食い込むかは
気になるけど。
180名無しのオプ:02/03/16 00:09
東野圭吾「レイクサイド」ってどうです?
181名無しのオプ:02/03/16 04:41
>>180
確か今日発売予定ですよね?
大本命の一人である東野圭吾。
今回は本格推理みたいだけど、果たして?



182名無しのオプ:02/03/16 20:17
>>178
戸梶圭太「アウトリミット」(徳間書店・¥1600)読了。

 ケチなコソ泥を逮捕するために窃盗係の刑事・井川は、同僚の刑事と共にボロアパートを訪ねるが、思わぬ反撃にあう。
 犯人の突然の発砲により、同僚の刑事は即死。
 応援を求めるために慌てて車に戻ろうとした井川は道に迷ってしまい、逃走中の犯人と鉢合わせになってしまう。
 はずみで犯人を殴り殺す井川。
 犯人のポケットを探ってみるとプリペイドケータイとデジカメのメモリーカード。
 ケータイをかけてみるとアニメ声の女から三千万の取引の話を告げられる。
 井川の欲望に火が点く。
 犯人の死体を隠し、自分は犯人を単独追跡するふりをする。その上で、警察の包囲網をかわし、取引場所向かう。
 井川は大雑把な計画を立て、行動に移った。

 著者お得意の猥雑なパワーで押し切るブラック風味のドタバタコメディ。
 物語は同日の夕刻から宵の口までの下町という極めて限定された舞台で展開され、より密度の濃いものに仕上がっている。
 ただし、ミステリやハードボイルドの観点からみた場合、中身は極めて薄い、というより皆無に等しい。


   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    14位 鏡の中は日曜日
    15位 黒と茶の幻想
    16位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    17位 沈黙者
    18位 タイムスリップ森鴎外
    19位 アウトリミット
    20位 人魚とミノタウロス
    ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−
183名無しのオプ:02/03/17 01:42
>>182
東野圭吾「レイクサイド」(実業之日本社・¥1500)読了。

 俊介は義理の息子と妻の美菜子がいる姫神湖別荘地を訪れる。
 そこで私立中学受験のための合宿が行われているのだ。
 合宿に参加しているのはその他に3組の親子と若い進学塾の講師。
 そこに俊介の愛人が現れ、不穏な空気が流れる。
 その夜、俊介は密かに愛人と会うために外出するが、結局、彼女とは会えずに別荘に戻ってみると、愛人はそこに死体となって横たわっていた。
 離婚を強要する愛人を美菜子がかっとして殺したのだという。
 発見者となった2組の夫婦は美菜子を庇い、死体を隠すことを提案する。
 俊介は腑に落ちないものを感じながらも隠蔽工作に参加する。

 さすがは超長編殺人事件の作者。過剰な装飾を廃し、シンプルに事件の経過だけを描いていく姿勢には好感がもてる。
 内容も随所に職人の技が光る出来となっている。
 ただ、惜しむらくは少し地味。
 ジャンル的には本格推理サスペンスと言えると思うが、近年のランクイン作品と比べ、積極的なセールスポイントには欠ける。
 ただ、出来は悪くなく、新本格のこってりとした味に食傷気味の人にはおすすめ。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    13位 鏡の中は日曜日
    14位 黒と茶の幻想
    15位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    16位 沈黙者
    17位 タイムスリップ森鴎外
    18位 レイクサイド
    19位 アウトリミット
    20位 人魚とミノタウロス
    ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−
184名無しのオプ:02/03/17 15:47
しかし、見事に10位以下ばかりが埋まっていきますね。
やっぱり渾身の力作は、夏以降に集中するのでしょうか?
185名無しのオプ:02/03/17 17:44
>>184
でも、一昨年みたいに最後まで本命が現れない年もあるからなあ。
186名無しのオプ:02/03/18 18:51
3月の主な新刊予定

キャピタルダンス    井上尚登  角川書店
タイムスリップ森鴎外  鯨統一郎  講談社ノベルス
「クロック城」殺人事件 山猛邦   講談社ノベルス
左眼放浪       浅暮三文  講談社ノベルス
水没ピアノ       佐藤友哉  講談社ノベルス
自由戀愛        岩井志麻子  中央公論新社
非在          鳥飼否宇  角川書店
昆虫探偵        鳥飼否宇  世界文化社
武打星         今野敏   毎日新聞社
あかんべえ       宮部みゆき PHP研究所
アウトリミット     戸梶圭太  徳間書店
左手首         黒川博行  新潮社
テロリスト潜入     柊治郎   廣済堂出版
レイクサイド      東野圭吾  実業之日本社
デッドウォーター    永瀬隼介  文藝春秋
オイディプス症候群   笠井潔   光文社
天空への回廊      笹本稜平  光文社
善魂宿         坂東眞砂子 新潮社
レインコート      柴田よしき 角川書店
警視庁捜査一課特殊班  毛利文彦  角川書店
聖悪女         土屋隆夫  東京創元社  
メトロポリスに死の罠を 芦辺拓   双葉社

注目作は?
187名無しのオプ:02/03/20 20:02
>>183
宮部みゆき「あかんべえ」(PHP研究所・¥1800)読了。

 長年勤めてきた賄い屋からのれん分けをされた包丁人の太一郎は、深川に料理屋を開くことになる。
 ところが、その地は寺の住職が大量殺人を行ったといういわくつきの場所で、亡者たちの棲家だった。
 12歳になる太一郎のひとり娘・おりんは、生死を彷徨う病がきっかけで亡者たちの姿が見えるようになる。
 亡者たちは案外人間くさく、すぐにおりんに語りかけてくるようになった。
 彼らはなぜ自分たちが成仏できないのか、その理由を覚えてないという。
 おりんはその理由を見つけ出すために、住職の事件を調べ始める。

 ジャンルとしては人情時代劇+怪談+ミステリ。
 登場人物は健気で可愛い主人公を始めとしてなかなか魅力的に描かれているし、話もよくまとまっており、読後感も良い。
 ミステリ的な仕掛けは特に驚くほどのものはなく、そういう意味では水準作だが、場面描写はさすがにうまく、最後まで退屈することなく読むことができる。
 「模倣犯」のような濃厚さはなく、気楽に読める作品。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    12位 鏡の中は日曜日
    13位 黒と茶の幻想
    14位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    15位 沈黙者
    16位 タイムスリップ森鴎外
    17位 レイクサイド
    18位 あかんべえ
    19位 アウトリミット
    20位 人魚とミノタウロス
    ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−
188名無しのオプ:02/03/23 17:38
そろそろ10位以下の本が消えそうな予感・・・

本格ファンとしては歌野の本がどう評価されるか気になるところ。読んでないんですか?
189名無しのオプ:02/03/23 18:53
「太閤の錬金屈」を絶賛してた
(世界@名無史さん)を最近見かけない。。。。
オペ室から帰還できなかったのか?

「太閤。。。」むちゃくちゃツボにはまった。
感謝する。
190名無しのオプ:02/03/23 19:33
↑とは違うけど、「太閤暗殺」とか言うのも面白そう。

「オイディプス」も読みたいけど、3200円は高すぎて・・・
191みゃーるす:02/03/24 01:38
アウトリミットないでしょ?戸梶の中じゃ出来の悪いほうだと思う。
まだ、というか、全然牛乳アンタッチャブルの方が出来がいいと思う。
このミスにはアウトリミットの方が向いてるかもしれんが。
192名無しのオプ:02/03/24 19:12
>>188
 今日、アマゾンから本が届きました。もう少しお待ちください。

>>191
 そうですね。素材的には「牛乳アンタッチャブル」の方がおもしろいと思うけど
「アウトリミット」の方がまだしもミステリ的だったのでこちらを選んでみました。
 どちらにしろこれは暫定ベストなので最終的にはランク外に落ちると思います。
 実際には「沈黙者」あたりがボーダーラインになると考えているのですが。
193名無しのオプ:02/03/25 13:12
>>187
二階堂黎人「宇宙捜査艦《ギガンテス》」(徳間デュアル文庫・¥505)

 乗組員全員が特別捜査官という捜査艦《ギガンテス》は、ザルルン帝国で起こった「地球人大使バラバラ死体事件」の解決のために帝国へ急行する。
 ザルルン帝国は現在、二つの国家に分かれて争っており、その平和的解決のために大使は派遣されていたのだ。
 幾多の異星人から構成される恒星連邦は現在、外宇宙からの未知の敵の攻撃にさらされており、その脅威に立ち向かうために防衛戦の最前線となる帝国両国の一刻も早い和解が必要とされていた。
 その矢先に起こったこの事件は両国の和平ムードを一気に吹き飛ばしかねない。しかも現場は完全な密室という不可解な状況だった。
 《ギガンデス》の副艦長・シュトルム中佐は事件の一刻も早い解決のためにその謎に立ち向かう。

 文章やイラストから醸し出す雰囲気はひと昔前のハードSFという感じ。
 SFミステリらしくSF的設定を利用したトリックを用いているが、トリックの本質そのものは結構古臭い。
 さらに犯罪の細部が少し描写不足で全体的に薄っぺらな印象を受ける。
 乗組員全員が特別捜査官のわりに活躍するのはシュトルム中佐だけだが、これはシリーズ化するらしいので続編に期待という事か。

 このミス予想順位
   宇宙捜査艦《ギガンテス》:ランク外
194名無しのオプ:02/03/28 17:20
おいおいなんか閑散としてるよ。
みんな『オイディプス』読んでて時間を食われているんだね。
195名無しのオプ:02/03/28 21:31
>>193
歌野晶午「世界の終わり、あるいは始まり」(角川書店¥1600)読了。

 小学生の男児を狙った凶悪な連続誘拐殺人事件。
 いずれの事件でも犯人は身代金要求の前に人質を殺害しており、しかも要求額が極端に少ないのが特徴だった。
 最初の犠牲者の近所に住んでいる富樫は、小学6年生の息子の部屋から偶然、被害者の父親の名刺を見つけてしまう。
 息子は事件と関係しているのか?
 疑心暗鬼に陥った富樫は息子の身辺を探り始める。

 本格ミステリとしてこの作品が賛否両論なのはよく分かる。
 趣向は奇抜ではあるが、似たようなものであれば先例は存在するし、それらと比べて本格ミステリとして特にすぐれているわけでもない。
 結末が弱いのも確かである。
 ただ、同時にこれは本格色の強いノワールとして読むことも可能で、そう考えるとなかなか斬新な傑作にも思えてくる。
 なにより物語の中心的人物である、主人公の息子のキャラ作りがうまく、この趣向をより効果的なものにしている。
 これで結末が衝撃的であれば大傑作になっていたかもしれないが、逆にああいう終わり方がベストのような気もする。
 順位予想は難しいが5位〜15位の間が妥当な線か。
 トリックよりも趣向のおもしろさが際立つ本格系作品という位置付けをすれば、
 生ける屍の死/ぼくのミステリな日常/ウロボロスの偽書/煙か土か食い物
 この辺りの作品と近い順位になるかもしれない。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    8位 緋色の時代
    9位 世界の終わり、あるいは始まり
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    12位 鏡の中は日曜日
    13位 黒と茶の幻想
    14位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    15位 沈黙者
    16位 タイムスリップ森鴎外
    17位 レイクサイド
    18位 あかんべえ
    19位 アウトリミット
    20位 人魚とミノタウロス
    ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟− 
196名無しのオプ:02/03/29 15:36
>本格色の強いノワールとして読むことも可能

なるほど〜。そう考えると「本ミス」より「このミス」のほうで評価されそうだね。
本格好きには評価に困るけど、面白くなかったかといえばそうでもないし。
197名無しのオプ:02/03/29 19:05
本格物の作家は、もともとプロットを組む力はあるわけだから、
ノワールっぽいのを書かせれば、けっこう面白そう。
これから増えるかもね。でも、よく考えれば「模倣犯」や
「盤上の敵」なんかも、そういう部分があるよね。
198名無しのオプ:02/03/30 07:34
>>195
西澤保彦「聯愁殺」(原書房¥1700)読了。

 平凡なOLだった一礼比梢絵はマンションの自室に侵入してきた若い男に襲われ、危うく命を落としそうになる。
 男の正体は口羽公彦という高校生で、生徒手帳に書かれた殺人計画メモから警察は、連続無差別殺人事件の犯人と断定。
 ところが、公彦はすでに行方を消しており、警察の必死の捜査にもかかわらず、事件は迷宮入りの方向へと向かう。
 それから4年。梢絵は事件のショックから立ち直れず、鬱屈した日々を過ごしていた。
 せめて自分がなぜ狙われたのか、その理由だけでも知りたいと思っていた。
 そんな時、かつての事件担当刑事からミステリ作家の集まりである「恋迷会」を紹介してもらうことになる。
 その会合で連続無差別殺人のミッシング・リンクの謎を解き明かそうというのだ。

 本格ミステリのスタンダードのひとつ、推理合戦ものである。
 意外な事実が徐々に明らかになる過程はおもしろいが、最初の段階で伏せられている情報が多いので推理合戦としてはいまいち。
 そう思っていたら最後の推理で完全に意表を突かれました。
 その時点で初めて巧みに伏線が張られていることに気付かされる。
 ネタ的には前例があるものだが、その使い方が絶妙。
 個人的には今年度本格ミステリNO.1。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    7位 緋色の時代
    8位 世界の終わり、あるいは始まり
    9位 白光
    10位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    11位 鏡の中は日曜日
    12位 黒と茶の幻想 
    13位 聯愁殺
    14位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    15位 沈黙者
    16位 タイムスリップ森鴎外
    17位 レイクサイド
    18位 あかんべえ
    19位 アウトリミット
    20位 人魚とミノタウロス
    ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−

199名無しのオプ:02/03/30 11:11
>>195さん、「殺人症候群」は? 
>本格色の強いノワールとして読むことも可能
という点ではどちらかいえばこっちのほうが当てはまるよ。

200名無しのオプ:02/03/30 14:17
本多孝好のMOMENTが、すばるの四月号で終わるらしいが、どうだろう?
201名無しのオプ:02/03/30 20:37
>>199
未読です。
近所の本屋に置いていないためアマゾンに注文しましたが、いまだ未入荷ということで本が届くまで時間が掛かりそうです。
202名無しのオプ:02/04/01 23:25
>>198
黒川博行「左手首」(新潮社¥1400)読了。

 ○内会
  車泥棒を生業にしている男は素人賭場への押し込み強盗を持ちかけられる。
 ○徒花
  ファンションヘルスを買い取る金を作るために奔走する男は・・・。
 ○左手首
  女と組んでの美人局。カモに選んだ男がヤクザ者で・・・。
 ○淡雪
  妻にそそのかされ、不法投棄を行っている廃棄処理場を脅迫する男。
 ○帳尻
  ホスト上がりの占い師が証券会社の外務員の横領に協力するが・・・。
 ○解体
  車買取業者の男の前に刑事が現れ、取引先の車両鑑定人の失踪を告げる。
 ○冬桜
  警察官を装って賭場を荒らす4人組が大きな勝負にでることになり。

 関西を舞台にしたノワールの短編を集めた作品集。
 帯に「命を賭した丁々発止の化かし合い。最後に笑うのは誰か?」と書いてあったので、コンゲームのようなものを想像したら、実際にはちんけな犯罪に手を染めて破滅していく男達の姿が延々と繰り返し描かれているばかりで、頭脳戦とは程遠いものだった。
 その淡々としたシニカルな描写が持ち味といえるが、ひねりのない展開は少し退屈。

 このミス予想順位
   左手首:ランク外
203名無しのオプ:02/04/03 21:29
>>202
芦辺拓「グラン・ギョニ−ル城」(原書房¥1700)読了。

 電車の中で変死した男。
 たまたま現場に居合わせた刑事弁護士の森江春策は男が息を引き取る寸前に「グラン・ギョニ−ル城の謎を解いて」という言葉を洩らすのを耳にする。
 グラン・ギョニ−ル城。
 それは探偵小説の黄金時代にアメリカの覆面作家が書いた未完のミステリだった。
 森江はその作品に描かれている奇怪な事件の謎に引き込まれながら、同時に現実の変死事件の真相に迫っていく。

 推理小説の作中に30年代に書かれたという設定の探偵小説を組み込む大胆な構成。
 怪奇趣味を盛り込んだ不可能犯罪やダーイングメッセージ、読者の挑戦といった本格ミステリならではの様々な要素。
 そして現実の事件と作中作である探偵小説がリンクしていくクライマックス。
 本格ファンにとってこれ以上ないという贅沢な作りになっているが、その豪華絢爛な趣向に対してトリックや結末がいささか弱く感じるのが残念。
 決して悪い作品ではないのだが、決定打に欠ける感じがする。

  このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    6位 緋色の時代
    8位 世界の終わり、あるいは始まり
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    12位 鏡の中は日曜日
    14位 黒と茶の幻想 
    16位 聯愁殺
    18位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
    20位 沈黙者

 補欠候補1 タイムスリップ森鴎外
 補欠候補2 レイクサイド
 補欠候補3 あかんべえ 
 補欠候補4 グラン・ギョニ−ル城 
 補欠候補5 アウトリミット
 補欠候補6 人魚とミノタウロス

 ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−
204名無しのオプ:02/04/05 05:34
>>203
首藤瓜於「事故係 生稲昇太の多感」(講談社¥1700)読了。

 交通課巡査・生稲昇太22歳。
 純情で真直ぐな性格の彼は日々発生する事故の処理にひたむきに取り組むが、そこには様々な大人の事情や社会の壁が存在し・・。   
 ひとりの若き警察官の挫折と成長を描いた警察小説の新境地。

 「脳男」で江戸川乱歩賞を受賞した作者の受賞後第一作。
 だが、これはミステリというより限りなく普通小説に近い。
 事件は次々と起こるが、それらはあくまでも主人公の警察官としての成長を語る上でのエピソードに過ぎず、ミステリ的な意味での謎やサスペンスには乏しい。
 また、ひとつひとつのエピソードはそれなりに読ませるが、それらが絡み合って大きな流れを成し、山場を作り上げるということも一切ない。
 物語はエピソードを積み重ねながら実に淡々と進む。
 そして残りページも少なくなり、どう決着を付けるかと思っていたら本当に唐突に終わってしまった。
 日常ミステリならぬ警察官の日常を描いた小説。
 確かにこれはこれで新境地かもしれないが、感動なり衝撃なり、何らかのカタルシスを期待していた身としては物足りないことおびただしい。

  このミス予想順位   
   事故係 生稲昇太の多感:ランク外
205名無しのオプ:02/04/06 15:30
>>204
佐藤友哉「水没ピアノ−鏡創士がひきもどす犯罪−」(講談社ノベルス ¥1000)読了。

 メル友の女子高生との交流を唯一のなぐさめにする引きこもりの青年。
 精神に異常をきたした長女によって屋敷に閉じ込められ、一人づつ処刑される家族。
 少女を世界の悪意から守るため絶望的な戦いを続ける小学生の男の子。
 救いのない三つの物語はやがて鏡七兄弟のひとり鏡創士によってひとつに結び付けられ、悲しい愛の結末を紡ぎだす。

 西尾維新、北山猛邦と並んで最近のメフィスト賞作家の特徴たるライトノベル的な雰囲気を醸し出す佐藤友哉。
 しかも、その物語は先の二人以上に沈痛で救いがない。
 最後に独立したストーリーがひとつに結び付けられていくというミステリ的展開があるが、そこでも意外性に対する驚きよりもさらに厚みを増す沈痛感に心が重くなる。
 とにかく現実離れした日常を舞台に心の底の傷をひたすら舐め続けているような独特の作風は、はまる人ははまるのだろうけど、受け付けない人はとことん受け付けないものだと思う。
 個人的には読み続けるのがひどく疲れた作品。

  このミス予想順位   
   水没ピアノ−鏡創士がひきもどす犯罪−:ランク外
206名無し:02/04/06 20:29
あいかわらの一人舞台。
かなり参考になりますので、ぜひ続けてください。
……お金かかりそうだけどガンバッテ。
207名無しのオプ:02/04/07 00:02
古処は有力候補だと思いますが、「ルール」読みました?
208名無しのオプ:02/04/07 14:27
>>205
ちょっと古いが絶望の世界みたいなもん?
209名無しのオプ:02/04/07 20:52
>>206
ありがとうございます。
でも、最近は他の方の感想がないのがちょっと寂しいですね。

>>207
まだ本屋には入荷されてないです。
ちなみに大沢在昌の「ザ・ジョーカー」も未入荷。

>>208
あそこまでストレートではありませんが近いものはあります。
210名無しのオプ:02/04/07 22:08
>>205
東直己「探偵は吹雪の果てに」(早川書房¥1800)読了。

 チンピラたちに袋叩きにされた「俺」は病院に担ぎ込まれ、そこで昔の恋人と再会する。
 ある人に手紙を渡してほしいとの彼女の頼み。
 「俺」はその頼みを引き受け、雪深い田舎町を訪れるが、そこは少年による金属バット殺傷事件で話題になった町だった。
 結局、「俺」は目的の人物に会うことができず、やむなくこの田舎町に滞在することにする。
 しかし、閉鎖的なこの町でそのことはすぐに住民の知れ渡るところとなり、「俺」の周りには不審な影が付きまとい始めた。

 ススキノ便利屋シリーズ第5弾。
 ハードボイルドではあるが、出てくる人々は主人公をはじめとして、あらゆる困難を信じられないタフさで乗り切るような超越的な人物は存在しない。
 時に男らしく時に女々しい、あるいはエゴイストであり、同時に義憤を内に秘めているといった二面性を登場人物たちに持たすことで深みとリアリティを与えることに成功している。
 シリアスなストーリーの中にも珍妙なやりとりがあってそこはかとないユーモアが滲み出ているのも良い。
 ただ、それまで絶妙なテンポで進んでいた物語が、終盤のクライマックスと事件の絵解きの段になって急にバタバタした感じになったのは残念。
 それにしても45歳の主人公の前に現れる昔の女はなんと61歳。
 他の登場人物も熟年層からご老体がほとんどで、実に枯れた味わいのハードボイルドである。

  このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    6位 緋色の時代
    8位 世界の終わり、あるいは始まり
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    12位 鏡の中は日曜日
    14位 黒と茶の幻想 
    16位 聯愁殺
    18位 探偵は吹雪の果てに
    20位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
  
 補欠候補1 沈黙者
 補欠候補2 タイムスリップ森鴎外
 補欠候補3 レイクサイド
 補欠候補4 あかんべえ 
 補欠候補5 グラン・ギョニ−ル城 
 補欠候補6 アウトリミット
 補欠候補7 人魚とミノタウロス

 ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−
211名無し:02/04/07 23:04
前は結構カキコしてた「世界@名無史さん」。。。
マジで逝っちゃたのかな。。。
(不謹慎スマソ。リハビリ終わったら戻ってきてね)
212名無しのオプ:02/04/08 02:46
作者、出版社を入れて整理するとこんな感じか。間違ってたら訂正よろしく。

    4位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    6位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    8位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    12位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社
    14位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    16位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
    18位 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房
    20位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−(若竹七海) 光文社
  
 補欠候補1 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補2 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社
 補欠候補3 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補4 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補5 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房
 補欠候補6 アウトリミット(戸梶圭太) 徳間書店
 補欠候補7 人魚とミノタウロス(氷川透) 講談社

 ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社
213名無しのオプ:02/04/08 02:47
読みにくいね。。ごめん。
214名無しのオプ:02/04/08 08:48
書評の人と整理している人は同一人物?
ごくろうさまです。
書評は参考にさせてもらってます。
よろしく。
215名無しのオプ:02/04/08 22:26
>>214
>>書評の人と整理している人は同一人物?
  別の方です。

>>210
芦辺拓「名探偵Z−不可能推理−」(ハルキノベルス¥895)

 事件が起こればいずこともなく姿を現し、強引な推理でなしくずしに事件を解決する男。
 世間のヒーロー、捜査当局の頭痛の種。
 乙名探偵(おとな・とるただ)、人呼んで名探偵Z!
 彼の快刀乱麻の活躍の前に立ち塞がるは、宿敵・少女怪盗Ψ(プシー)。
 地方都市Q市を舞台に白熱する彼らの対決の行方は、果たして?

 「名探偵の掟」や「超・殺人事件」のようなミステリの世界をパロった連作ユーモアミステリである。
 ただ、技巧を凝らした東野作品に比べ、本作は何か勢いだけで書ききったような印象を受ける。
 もちろん、実際には色々な小技小ネタが駆使されているのだが、「怪物質オババニウム」や「鰓井教授の情熱」のようなあまりにも何でもありの設定が全体を大味なイメージにさせているのだ。
 しかし、逆にこういうぶっ飛んだ設定こそがバカミスの真髄だという人もいると思うので、これは読み手の資質の問題も大きいと思う。
 個人的には底抜けにバカバカしいトリックの「26人消失す」やミステリのロジックを逆手に取った「殺意は鉄路を駆ける」などがなかなか楽しめる作品だった。
 書き下ろし新作に登場する少女怪盗Ψについては、表紙イラストからみてもいかにも販売戦略用のキャラで、派手な活躍をするわりに今ひとつ個性に欠けるのが気に掛かった。

  このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン
    6位 緋色の時代
    8位 世界の終わり、あるいは始まり
    10位 白光
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U− 
    12位 鏡の中は日曜日
    14位 黒と茶の幻想 
    16位 聯愁殺
    18位 探偵は吹雪の果てに
    20位 死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−
  
 補欠候補1 沈黙者
 補欠候補2 タイムスリップ森鴎外
 補欠候補3 レイクサイド
 補欠候補4 あかんべえ
 補欠候補5 名探偵Z
 補欠候補6 グラン・ギョニ−ル城 
 補欠候補7 アウトリミット
 補欠候補8 人魚とミノタウロス

 ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−
216名無しのオプ:02/04/09 20:45
>>215
>212が整理した奴つけろや。

左眼を忘れた男 浅暮三文
買ってみた。どうだろうか。
217砂絵:02/04/09 21:40
連城三紀彦スレでちょっと話題になっていた
「人間動物園」という本はまだでていませんか?

「連城三紀彦」
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/mystery/984399572/l50
218216:02/04/10 01:35
前述の左眼を忘れた男読み終えた。無駄に長かった。。
219名無しのオプ:02/04/10 01:39
宮部みゆき「あっかんべー」読了。

途中解読不能になりました。
220名無しのオプ:02/04/10 01:41
>>217
今日発売みたい。
221名無しのオプ:02/04/10 06:48
>>215
舞城王太郎「世界は密室でできている。」(講談社ノベルス¥760)読了。

 福井の中学生だった「僕」は中3の春、修学旅行で東京へ上京する。
 そこで「僕」は不倫相手の男をタコ殴りにするエキセントリックなOL・ツバキとその妹で情緒不安定な女子高生・エノキと出会う。
 そして、夏。
 「僕」はエノキから、姉と一緒に福井に向かっているという連絡を受ける。
 キレた不倫男の過激なストーキングに東京から逃げ出したというのだ。
 慌てた「僕」は親友の中学生探偵・ルンババに相談を持ちかける。
 ルンババは僕に1本のビデオテープを見せる。
 そこには不倫男の妻と二人の息子が自宅で惨殺されたという二日前のニュースがおさめられていた。

 少年時代のルンババ12が活躍する奈津川家サーガの番外編。
 相変わらずのマシンガントーク、マシンガン推理で読むものを楽しませてくれる。
 密室・見立て殺人・ダイイングメッセージとミステリ的要素は過剰に満ちてるが、その本質はほろ苦く、甘酸っぱい青春小説(グログロだけど)。
 生真面目な本格ファンが読んだら怒りそうなハッタリだらけの謎とトリックもいい感じ。
 ただこのパターンはずっと続けていくとマンネリになりそうな気もする。
 また、番外編という位置付けと二百ページあまりの小品であることから熱心なファンにとってはちょっと食い足りなさを覚えるかもしれない。

  このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    6位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    8位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    11位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    12位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    14位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    16位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
    18位 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房
    20位 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス
  
 補欠候補1 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補2 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補3 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補4 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補5 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 補欠候補6 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房
 補欠候補7 世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス
 補欠候補8 アウトリミット(戸梶圭太) 徳間書店
 補欠候補9 人魚とミノタウロス(氷川透) 講談社ノベルス
222名無しさん:02/04/10 13:28
講談社ノベルス 積木鏡介著「芙路魅」の感想求む!!!!!
223名無しのオプ:02/04/10 14:37
このミスで見る目がある投票者って誰?
224名無しのオプ:02/04/10 16:28
>>223
個人的には、昨年「スティームタイガー」に投票してた人は信用しない。
あと、このミスじゃないけど、「新本陣殺人事件」に投票してた人。
こいつら、ミステリー板でもウロウロしてる荒らしageとおんなじ。
225名無しのオプ:02/04/10 20:08
スティーム読んだけれど普通だったと思うよ。
4位は行き過ぎだが20位以内には入ってもおかしくないかと。
期待しすぎて読んでない?

大体、見る目って何よ?
良い本、面白い本を見抜く目?価値観の違いもあるだろうに。
それとも売れる本を見抜く目?それだったらこのミスの順位通りに選んでる奴探せよ。
226名無しのオプ:02/04/10 20:46
>>225
まあ、確かにおもしろさは人それぞれだけど、それを言ったら評論家の存在価値なんてなくなっちゃうわけだし。
個人的な意見としては、見る目のある人とは面白い本を探し出せる人。
メジャーな作品をおもしろいということは誰でも出来るわけで、作品の話題性や作家ブランドに影響力されずに、有象無象の作品の山の中から的確におもしろいものを見つけ出して、紹介することが出来る人が、見る目がある人ではないでしょうか。
逆に見る目のない人とは話題性だけに引きずられたり、お気に入りの作家だけに固執して自分から積極的におもしろい本を探そうとしない人。
実際に無名の作品の中にもおもしろいものは沢山あるはずだし。
「スティームタイガー」に関しては私は未読なのでなんとも言えませんが。
ただ、いかにも本ミス好みの作品なのに(そしてこのミスでは4位なのに)本ミスからは全く評価されていなかったのが不思議だった。
227砂絵:02/04/10 21:51
>220

ありがとうございます。
228名無しのオプ:02/04/11 03:12
>>221
大沢在昌「ザ・ジョーカー」(講談社¥1700)読了。

 窓口は六本木の裏通りにあるバー。
 着手金は100万円。
 引き受ける仕事は、殺し以外すべて。
 警察にも探偵にも頼れないトラブルにたった一人で立ち向かう男。
 つながらない数字を埋める最後の切り札。
 ジョーカーと呼ばれる裏社会最高のプロフェッショナルの活躍を描く連作短編。

 タフでクールな主人公が活躍する古いタイプのハードボイルドである。
 設定として特に目新しいものはなく、意表をつくような仕掛けが用意されているわけでもない。
 ジョーカーという名からして陳腐だし。
 でも、娯楽作品としては非常に良く出来ている。
 まず、キャラが立っていて、端役にいたるまでが生き生きと動いている。
 ジョーカーがかかわる人物も、
 「風俗嬢」「ガンスミス」「家出娘」
        「革命家」「プロレスラー」「伝説の殺し屋」
 とバラエティに富んでおり、その組み合わせの妙を手馴れた筆致でまとめて飽きさせない。
 ラストもやや予定調和ながらもカッコよく決め、見事。
 ベテラン作家による王道的作品である。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    6位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    8位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    11位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    12位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    14位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    16位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    18位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
    20位 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房
    
 補欠候補1 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補2 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補3 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補4 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補5 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補6 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 補欠候補7 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房
 補欠候補8 世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス
 補欠候補9 アウトリミット(戸梶圭太) 徳間書店
 補欠候補10 人魚とミノタウロス(氷川透) 講談社ノベルス
229228:02/04/11 03:29
 これでとりあえず暫定で20作品そろいました。
 今はちょうど折り返し地点なので暫定ベスト10作品、補欠候補10作品に設定しています(来月は暫定ベスト12作品、補欠候補8作品)。
 あとは本命格の「ルール」「オイディプス症候群」「殺人症候群」「アラビアの夜の種族」を早く読みたいです。
230名無しのオプ:02/04/11 11:58
ここおもしろい!
231名無しのオプ:02/04/11 14:32
本格偏愛の俺から見て、「スティームタイガー」は全然評価できない。
奇想系ミステリとして評価するべきなのだが、初期綾辻もかくやと思われる文章の
下手さ加減で萎えた。パズラーとしても伏線(手がかり)がほとんどない時点で、
あんな馬鹿トリックを持ち出しても、寒いだけだ。
本格ミステリベスト10でほとんど無視されたのも当たり前かと。
正直、富士見ミステリーの「御手洗学園」とかといい勝負だ。
232名無しのオプ:02/04/11 22:06
>>228
近藤史恵「桜姫」(角川書店¥1700)読了。

 大物歌舞伎役者・市村朔二郎の跡取息子の訃報。
 その後、愛人の娘として市村家の養女となった幼き日の「わたし」。
 「わたし」は兄とは会ったことがないにもかかわらず、いつしか兄を自分の手で殺したと思い込むようになる。
 それから十余年。
 大部屋で女形をやっている青年が「わたし」に接触してくる。
 彼は兄の昔の友達で、兄が死んだ筈の日より後に兄と一緒に遊んだ記憶があるというのだ。

 女流らしい繊細なタッチで書かれた歌舞伎ミステリ。
 派手な展開は全くないが、男女の愛を絡めた静かなサスペンスには思わず引き込まれる。
 オチは小説としては別にいいが、本格ミステリとしてはちょっと強引。
 しかし、それでも真相が明らかになることで登場人物たちの不可解な行動が全て腑に落ちる構成には感心させられた。
 余韻を残して終わるラストも美しい。
 一応、今泉というシリーズ探偵が出てくるがこちらの方はあまり印象に残らない。
 逆にその控えめな所がこの作品にマッチしているとも言えるが。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    6位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    8位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    11位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    12位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    14位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    16位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    18位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
    20位 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房
    
 補欠候補1 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補2 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補3 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補4 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補5 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補6 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 補欠候補7 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房
 補欠候補8 世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス
 補欠候補9 桜姫(近藤史恵)角川書店
 補欠候補10 アウトリミット(戸梶圭太) 徳間書店

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社

      ランク落ち:人魚とミノタウロス(氷川透) 講談社ノベルス
233名無しのオプ:02/04/12 19:26
>>232
積木鏡介「芙路魅 Fujimi」(講談社ノベルス¥700)読了。

 弓削教授の屋敷に今、刑事たちが踏み込もうとしていた。
 19年前の連続幼児殺人事件。
 13年前の4人の高校生の怪死。
 7年前の無残な看護婦殺し。
 9日前のサラリーマン惨殺。
 長きに渡って凶悪な犯行を繰り返してきた犯人が今、この屋敷の中にいるのだ。
 警官による包囲の中、刑事たちは屋敷の中に突入する。
 しかし、そこに犯人の姿はなく、子供達と弓削教授の無残な死体だけが残されていた。
 犯罪史上類を見ないこの凶悪な犯人の正体とは?
 そして、時は19年前にさかのぼる・・・。

 とにかく短い。
 わずか130ページで19年にわたる犯罪を描いているので物語やキャラにふくらみがない。
 暗黒の本格ミステリと謳っているわりにはミステリとしての仕掛けは浅く、特に驚くべき所もなし。
 一方、畳み掛ける残酷描写はなかなかで、ホラーとしてはそこそこ楽しめる出来。
 ただ問題は結末で、これは明らかにアレのパクリ。ちょっと興醒めする。

 このミス予想順位
   芙路魅 Fujimi(積木鏡介):ランク外 
234名無しのオプ:02/04/12 21:39

>>225
スティームタイガー。
好意的に見ても、一過性の読み捨てミステリ。
これに投票した人を信用しないって人が出てきても仕方ないだろう。
このミス4位を不思議に思わない人のほうが気持ち悪い。
誰だっけ?これに投票したやつ。
235名無しのオプ:02/04/12 22:13
1位に選んだのは逆密室の人

>悪夢のごときクライマックスは今も目に焼きついて離れません

もう絶賛です
236名無しのオプ:02/04/12 23:14
スティームタイガーに投票した方
野村宏平 2位
小山正 1位
川出正樹 2位
東京大学新月お茶の会 2位
ワセダミステリクラブ 2位
村上貴史 4位
慶應大学推理小説同好会 6位
福井建太 6位
237名無しのオプ:02/04/12 23:18
古処誠二の「ルール」の感想お願いします!
238名無しのオプ:02/04/13 00:35
>>236
サンキュー。個人的ブラックリストに入れて、注意します。
でも、投票者はきっと奇を衒った投票で注目されたかったんだろうね。
悪気は無かったと思いたい。

霞流一にしても、かわいそうだよ。見るからに場違いで浮いてたもん。
4位って以外すでにスティーム、忘れ去られてるし…。

239名無しさん:02/04/13 12:49
 『人間動物園』連城三紀彦 双葉社 1700円
が4月中旬に発売されるそうです。読まれた方は感想お願いします。
買おうかどうか迷っています。
ちなみにあらすじは以下のよなものです。(ミステリーズより抜粋)
 数年振りの大雪で都市機能が麻痺した中、献金疑惑渦中の大物政治家の孫娘が誘
拐され…。

240名無しのオプ:02/04/13 14:03
スティーム、私はおもしろかったよ。腹かかえて笑いました。
それとも私が異常なの?
241名無しのオプ:02/04/13 14:28

頭悪そう
242名無しのオプ:02/04/13 15:12

頭もっと悪そう
243名無しのオプ:02/04/13 17:31
>>233
連城三紀彦「人間動物園」(双葉社¥1700)読了。

 記録的な雪の日、中年女性から隣の家の娘が誘拐されたという通報がある。
 しかし、現場へ向かう刑事たちは半信半疑だった。
 その女性は前日にもペットの犬が誘拐されたといって大騒ぎをしているからだ。
 だが、現場に到着して彼らは彼女の通報がいたずらでないことを知る。
 娘の母親が直接通報しなかったのは、犯人によって家中に取り付けられた盗聴器でその行動を監視されているためだった。
 隣家に陣取り、窓から手紙のやり取りで、母親から状況を聞きだす捜査陣。
 母親の名は芳江(43歳)、娘の名はユキ(4歳)。身代金は1億円。
 しかも、芳江の別れた夫の父親は1億円の賄賂疑惑の渦中にある大物政治家だった。

 評価が非常に難しい作品である。
 盗聴器で被害者の家を監視する誘拐犯、誘拐され殺される動物達、見えない犯人によって翻弄される捜査陣。
 謎とサスペンスに満ちた冒頭でつかみはOK。
 その後、犯人からの動きがなかなかなくて多少焦らされるが、後半になると一気に目まぐるしい展開となり、引き込まれる。
 ただ、その真相は犯人の行動が回りくどくてちょっと分かりにくい。
 確かに作者お得意の、騙し絵のような事実の反転があるのだが、それがストレートな驚きに結びついてこないのだ。
 しかし、それはもしかすると自分の読解不足によるものだろうかとも思ったりもする。
 要は犯人の行動原理とその成果。
 それに納得いくかどうかでこの作品の評価は分かれそう。

   このミス予想順位
    4位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    6位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    8位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    11位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    12位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    14位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    16位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    18位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
    20位 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房
    
 補欠候補1 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補2 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補3 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補4 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補5 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補6 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 補欠候補7 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房
 補欠候補8 世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス
 補欠候補9 桜姫(近藤史恵)角川書店
 補欠候補10 人間動物園(連城三紀彦)双葉社

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社

      ランク落ち:アウトリミット(戸梶圭太) 徳間書店
244名無しのオプ:02/04/13 23:31
241
 ↑
頭固そう
245名無しのオプ:02/04/14 08:55
なんか、「スティーム・タイガー」が話題になってるが、私としてもそれほど高い評価はあげられない。
ただ、ネタとしては面白い部分も結構あると思う。
同じネタで10年くらい前の島荘あたりが書いたら傑作になったかもしれない。
246名無しのオプ:02/04/14 18:16
>>243
佐藤友哉「エナメルを塗った魂の比重−鏡稜子ときせかえ密室−」
                  (講談社ノベルス¥1050)読了。

 鷹乃羽高校2年B組の不可解な連中たち。
 人肉しか食うことが出来ない少女・砂絵。
 人殺しの母親のために凄まじいイジメに会う千鶴。
 自己の凡庸さを嫌悪し、コスプレに己の変身願望を重ねていく羽美。
 上品なふるまいの中に不思議な支配力を発揮していく転校生のお嬢様・綾香。
 そして彼らの中でも一層の異彩を放つ少女・鏡稜子。
 その理不尽な日常の連鎖の末に起きる密室殺人。
 それは新たな悲劇を生み、虚飾の世界は暴走の渦の中に飲み込まれていく。

 最新作「沈没ピアノ」以上に陰惨な場面が続く本作。
 ただ、登場人物が妙にマンガチックなので「沈没ピアノ」ほどの重苦しさは感じない。
 その代わり、ストーリーは混沌として掴み所がなく、結末に至っては強引というよりはむしろ乱暴ですらある。
 随所にちりばめられた同人ネタも含め、全体として習作という印象が強い。

 このミス予想順位
  「エナメルを塗った魂の比重」(佐藤友哉):ランク外
247名無しのオプ:02/04/14 19:23
>>239
人間動物園に関しては連城スレで絶賛レスがひとつあるよ
248名無しのオプ:02/04/15 07:17
>>186の四月のが見たい・・・
249砂絵:02/04/15 20:42
土屋隆夫の「聖悪女」ってどうですか?
評価お願いします。
250ほれ:02/04/15 21:26
251名無しのオプ:02/04/15 21:26
あ、まちがえた
>>248
252名無しのオプ:02/04/15 22:29
このミスってもういらないよね・・・

登場時は、この手の本って古典名作しか載ってないようなのばっかり
(Yの悲劇とかアクロイドとかそういうのだけ)で、今現在刊行されてる
新作のベスト10企画みたいのってあんまなくて、こういうのが新鮮だった
けれど、今は単なるプチ権威って感じだしィ。

ベスト10てのがそもそも前時代的というか今の時代にあわないというか
253名無しのオプ:02/04/15 22:36
>>246
柄刀一「奇蹟審問官アーサー・神の手の不可能犯罪」(講談社ノベルス¥1200)

 カトリック信者から報告された不思議な出来事を真の奇蹟であるか調査する奇蹟審問官。
 その中でも一流の腕を持つアーサーは、炎上する教会から恐るべき偶然によって命を救われた12人のカトリック信者についての調査に出向いていた。
 彼らは現代の十二使徒と呼ばれ、大きな話題となっていた。
 神は本当に彼らを自らの代弁者として選び、命を救いたもうたのか?
 しかし、その十二使徒のメンバーが次々と殺されていく。
 しかも、そのどれもが神の仕業としか思えない不可能状況での犯罪だった。

 奇蹟審問官・十二使途・四つの不可能犯罪・荒れ狂う火山の村。
 魅力的な要素を数多く兼ね備えたケレン味たっぷりの本格巨編である。
 しかし、その魅力的な設定に対して肝心のトリックの方は切れ味が今ひとつ。
 トリックの数自体は多く、それなりに楽しませてくれるが、どれも決定打には欠ける。
 犯人の動機はちょっとおもしろいが、これも本格ミステリとしての面白さとはいいがたい。
 結論として本作は、力作ではあるが、傑作と呼ぶには少し物足りないと言える。

 このミス予想順位
   奇蹟審問官アーサー・神の手の不可能犯罪(柄刀一):ランク外
 
254名無しのオプ:02/04/16 04:55
>>252
権威化してきていることは確か。
ただ、ここで上位ランキングされることによって隠れた良作が注目され、本も売れるといういい面もある。
でも、最近は常連作家、大作への票の集中が顕著だからなあ。
255名無しのオプ:02/04/16 05:51
「帝京大生お断り」っていうアパートがかなりあるらしいよ(実話)
マナーがヤンキー高校の生徒よりも悪いんだってさ。
帝京ってオウム並みに差別されてるね。
憂さ晴らしに教員を二人がかりでリンチしたアホや警備員の顔に
スパイクを履いたまま跳び蹴りを食らわせたキチガイもいたってさ。
ものすごいイジメにあって校舎から飛び降りた学生もいたらしい。
学生食堂は暴走族のたまり場みたいになっていて勝手に席に座るとイジメられるとかもね。
このドキュソ以下の大学は他にも麻薬とか放火とか臭い話は挙げればキリがないよ。

http://choco.2ch.net/test/read.cgi/news/1015445145/
256名無しのオプ:02/04/16 15:37
>>253
笠井潔「オイディプス症候群」(光文社¥3200)読了。

 パリ大学の女学生・ナディアは、正体不明の伝染病に感染し、余命幾ばくもない友人からギリシャに滞在しているウイルス研究の専門家に封筒を届けてくれるよう頼まれる。
 ギリシャに渡ったナディアは目的の人物に会うために大富豪が所有する孤島・ミノタウロス島へと渡る。
 そこには数人の男女が招待客として招かれており、その中には高名な哲学者ミッシェル・ダジールとその秘書に扮するヤブキ・カケルの姿があった。
 その夜、事件は起きる。
 招待客の一人が謎の墜落死を遂げ、さらに嵐の中に船を出したと思われる召使と彼を助けようとして荒れ狂う海に近づいた彼の妻が行方不明になったのだ。
 電話線は切断され、外界との連絡のすべはない。
 完全に孤立した島の中でやがて第二の惨劇が起きる。

 矢吹駆シリーズの第5弾。
 前作「哲学者の密室」は、「ハイデッカ−の実存主義哲学」を中核に「密室殺人」と「ナチスのユダヤ人大量虐殺」の意味について論じていたが、今回は「ミッシェル・フーコの構造主義哲学」「エイズ」「孤島の連続殺人」の三題噺。
 例によって哲学的思索が延々と続き、物語の進行は遅々として進まない。
 ようやく孤島での連続殺人が始まるのは普通の長編小説1冊分の分量を消費してからである。
 それ以後は一転、スリリングな展開となるが、姿なき殺人者に命が狙われている状況でも哲学論争は当たり前のように起き、物語は中断される。
 したがって、この作品を楽しむためには腰を据えてじっくり本と向き合う必要がある。
 少なくとも気軽に謎解きを楽しみたいという人にはおすすめできない。
 最後に展開されるカケルの怒涛の推理は読み応えがあるが、純粋に本格ミステリとして見た場合、この作品は佳作以上のものではないし、パズラーとしてはアンフェアとさえ言える。
 だが、そこに仕掛けられた幾重もの要素によってこの小説は深みのある傑作に仕上がっている。
 カケルとナディアの関係や宿敵イリイチのテロ活動も新たな局面を見せ、シリーズものとしても興味深い出来。
 ただ、最大の欠点はミッシェル・フーコの分身であるミッシェル・ダジールの存在で、「哲学者の密室」の実存哲学/ハイデッカ−と比べるとその存在意義は薄い。
 単なるゲスト出演のようにも思えてしまう。

   このミス予想順位
    3位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    4位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    6位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    8位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    12位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    14位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    16位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    18位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    20位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房

 補欠候補1 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補2 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補3 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補4 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補5 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補6 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補7 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 補欠候補8 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房
 補欠候補9 世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス
 補欠候補10 桜姫(近藤史恵)角川書店

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社

      ランク落ち:人間動物園(連城三紀彦)双葉社
 
257名無しのオプ:02/04/22 12:13
>>256
古処誠二「ルール」(集英社 ¥1600)読了。

 太平洋戦争の末期、ルソン島の日本軍は米軍を相手に一方的な消耗戦を強いられていた。
 武器も食料もろくにない劣悪な環境で兵たちは饑疲していく。
 輸送の任に着いた和泉大尉率いる中隊もそのほとんどが野戦病院から徴収した半病人というありさまだった。
 輸送部隊は途中、米軍の偵察機を撃墜し、脱出したパイロットを捕虜にする。
 しかしそれも余計な荷物がひとつ増えただけのこと。
 食料はすぐに底をつき、餓えた兵たちは餓鬼の群れのようにジャングルの中をさ迷い歩く。
 それはまさに地獄巡りそのものだった。

 とにかく餓えに対する臨場感が半端ではない。
 読みつづけるのが苦痛なほどの惨状を切れのいい文章で描き出し、ギリギリの所で娯楽作品として成立させている。
 また、捕虜の米兵の視点を取り入れることにより作品に厚みを持たせることに成功し、それが感動的な結末へと結びついていく。
 ミステリテイストは隠し味程度だが、おそらく今年度もっとも優れた小説のひとつとして数えられるであろう傑作。

   このミス予想順位
    2位 ルール(古処誠二)集英社
    4位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    6位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    8位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    10位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    12位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    14位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    16位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    18位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    20位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    

 補欠候補1 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
 補欠候補2 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補3 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補4 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補5 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補6 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補7 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補8 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 補欠候補9 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房
 補欠候補10 世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社

      ランク落ち:桜姫(近藤史恵)角川書店 
258名無しのオプ:02/04/22 15:11
>>243
「人間動物園」読んだ。
感想にはまさに同意。連城スレでは激賞されていたが、連城のピークと比べるとやはり物足りない。
これから「白光」読むけど、上記の評価通りこっちの方がおもしろいかな。
259名無しのオプ:02/04/23 03:28
>>257
飛鳥部勝則「バラバの方を」(徳間ノベルス¥914)読了。

 大物画家の山田明は私設美術館の開館を明日に控えた夜に、親しい者を集めてささやかなパーティを催した。
 しかし、そこに集まった人々はさまざまな殺意を胸に秘め、パーティは異様な雰囲気に包まれていた。
 翌朝。
 異変に気付いた人々が展示室のドアを開けるとそこには山田明を始めとした幾人もの死体が解体され、美術館のオープンを祝うオブジェのごとく飾られている。
 
 パーティに出席した人々が胸の内に秘めた様々な憎悪と正体不明の犯人の犯行シーンを交互に描く第1部は、狂気に満ちていて最高にスリリング。
 第2部の捜査編になると元プロレスラーの画家が探偵役をつとめたりしてユニークだがテンションそのものは下がってくる。
 解明編の第3部に入って再び狂気じみた展開になるが、肝心の真相が平凡なので全体的に尻すぼみの印象を受ける。

 飛鳥部勝則「バラバの方を」(徳間ノベルス):ランク外
260名無しのオプ:02/04/23 21:33
>>259
貫井徳郎「殺人症候群」(双葉社¥2200)読了。

 正式な捜査では立件できない事件を追う警視庁の特殊チーム。
 退職警官で組織され、犯人逮捕のためには証拠捏造も厭わない非合法集団だ。
 今回彼らは一見無関係な六件の死亡事件に注目する。
 それらの事件の被害者には、過去に殺人の経験があるという共通点があり、しかもその全員が未成年や精神障害であるという理由から厳罰に服すことなく短期間で社会復帰しているのだ。
 そしてまた新たに発生する殺人経験者の死。
 その背後には、遺族に代わって恨みを晴らす職業的殺人者の影があった。

 ハードボイルドタッチの娯楽作品であると同時に非常に重い社会派ミステリである。
 加害者が厳罰に服すことのない時の遺族の無念を余すことなく描き、復讐は是か非かを正面から問うている。
 この作品を読むと同時期に発売された作品「世界の終わり、あるいは始まり」を想起させる。
 この二つの作品はいろんな意味で好対照を成している。
 「世界」が加害者の家族の物語であるのに対して「症候群」は被害者の遺族たちの物語。
 「世界」が罪の物語であるのに対し「症候群」は罰の物語。
 「世界」が繊細な搦め手で描かれるのに対して「症候群」は骨太な直球。
  白に対して赤。(表紙が)
 そして共通するのはこれまで中堅ミステリ作家だった者による渾身の力作であるということである。
 このミスの結果が非常に興味深い紅白合戦である。

   このミス予想順位
    2位 ルール(古処誠二)集英社
    4位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    6位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    8位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    9位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    12位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    14位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    16位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    18位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    20位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    

 補欠候補1 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
 補欠候補2 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補3 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補4 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補5 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補6 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補7 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補8 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 補欠候補9 グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社

   ランク落ち:世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス 
261勝手に索引:02/04/23 22:29
西澤保彦「両性具有迷宮」>>37
殊能将之「鏡の中は日曜日」>>39
井上夢人「クリスマスの4人」>>48
恩田陸「黒と茶の幻想」>>53
馳星周「ダーク・ムーン」>>63
折原一「沈黙者」>>64
逢坂剛「遠ざかる祖国」>>72
黒田研二「今日を忘れた明日の僕へ」>>75
逢坂剛「無防備都市−禿鷹の夜U−」>>84
春口裕子「火群の館」>>87
黒武洋「メロス・レヴェル」>>95
若竹七海「死んでも治らない−大道寺圭の事件簿−」>>105
戸梶圭太「牛乳アンタッチャブル」>>106
船戸与一「緋色の時代」>>114
西尾維新「クビキリサイクル−青色サヴァンと戯言遣い−」>>118
262勝手に索引:02/04/23 22:30
霧舎巧「名探偵はもういない」>>127
連城三紀彦「白光」>>133
氷川透「人魚とミノタウロス」>>135
北川歩実「お喋り鳥の呪縛」>>142
梁石日(ヤン・ソギル)「裏と表」>>143
恩田陸「図書室の海」>>160
宇月原清明「聚楽−太閤の錬金窟−」>>166
柴田よしき「残響」(新潮社¥1500)>>175
鯨統一郎「タイムスリップ森鴎外」(講談社ノベルス¥780)>>176
北山猛邦「クロック城殺人事件」(講談社ノベルス¥800)>>178
戸梶圭太「アウトリミット」(徳間書店¥1600)>>182
東野圭吾「レイクサイド」(実業之日本社¥1500)>>183
宮部みゆき「あかんべえ」(PHP研究所¥1800)>>187
二階堂黎人「宇宙捜査艦《ギガンテス》」(徳間デュアル文庫¥505)>>193
歌野晶午「世界の終わり、あるいは始まり」(角川書店¥1600)>>195
263勝手に索引:02/04/23 22:31
西澤保彦「聯愁殺」(原書房¥1700)>>198
黒川博行「左手首」(新潮社¥1400)>>202
芦辺拓「グラン・ギョニ−ル城」(原書房¥1700)>>203
首藤瓜於「事故係 生稲昇太の多感」(講談社¥1700)>>204
佐藤友哉「水没ピアノ−鏡創士がひきもどす犯罪−」(講談社ノベルス¥1000)>>205
東直己「探偵は吹雪の果てに」(早川書房¥1800)>>210
芦辺拓「名探偵Z−不可能推理−」(ハルキノベルス¥895)>>215
舞城王太郎「世界は密室でできている。」(講談社ノベルス¥760)>>221
大沢在昌「ザ・ジョーカー」(講談社¥1700)>>228
近藤史恵「桜姫」(角川書店¥1700)>>232
積木鏡介「芙路魅 Fujimi」(講談社ノベルス¥700)>>233
連城三紀彦「人間動物園」(双葉社¥1700)>>243
佐藤友哉「エナメルを塗った魂の比重−鏡稜子ときせかえ密室−」(講談社ノベルス¥1050)>>246
柄刀一「奇蹟審問官アーサー・神の手の不可能犯罪」(講談社ノベルス¥1200)>>253
笠井潔「オイディプス症候群」(光文社¥3200)>>256
古処誠二「ルール」(集英社 ¥1600)>>257
飛鳥部勝則「バラバの方を」(徳間ノベルス¥914)>>259
貫井徳郎「殺人症候群」(双葉社¥2200)>>260
264名無しのオプ:02/04/24 09:51
>>261-263
おつかれさんです〜

いやあ、こうして見ると壮観ですな。>>260氏の半年の蓄積はたいしたものです。
ていうかこれだけ読んでいるなら「このミス」への投票資格十分だよなあ。

次はカッパの新レーベルをよろしくお願いします>260さま。
265お役立ちサイトです。:02/04/24 09:54
役立つサイトを満載したサイトです。
是非見にきてください。
http://home9.highway.ne.jp/cym10262/
266名無しのオブ:02/04/24 11:27
>>261-263
何かすごいですね。お疲れさまです。

永瀬隼介の「デットウォーター」もなかなか面白いですよ。
さすが犯罪ジャーナリストと思うところが随所にあって。
267名無しのオプ:02/04/24 15:48
>>264
どうもです。
でも、ちょっとオーバーペースですね。
最初は1年で50冊も押えておけば充分だろと思っていたのが、半年ですでにその数を越えてしまいました(書評はまだですが)。
どうもチェックしだすといろんな作品が気になって。
さすがにしんどいので来月からペースを落とします。
だいたい週1冊ぐらいのペースにしようと思っています。
未読(このミス有力)ランキングを作ってランクインの可能性が高そうなものから読んでいこうかと。
フィーリングで選んだランキングなので、作品を読んだ人がいれば意見とかもらえればうれしいです。

ちなみにもし自分が現時点でこのミスに投票したとしたらこうなります。

1.聯愁殺(西澤保彦) 原書房
2.世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
3.白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
4.ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
5.世界は密室でできている。(舞城王太郎)講談社ノベルス
6.桜姫(近藤史恵)角川書店    

>>161の頃と比べ、自分好みの作品も大分充実してきました。
268未読ランキング:02/04/24 16:03
1.アリゾナ無宿 逢坂剛 新潮社
 アリゾナの地でガンマンとサムライと小娘が賞金首を追う。
2.劫尽童女 恩田陸 光文社 
 父親に動物の優れた五感と戦闘能力を与えられた少女の軌跡を描く。
3.暗いところで待ち合わせ 乙一 幻冬舎
 殺人の容疑で追われる男は、盲目の女の部屋に忍び込み、息を潜めて暮らす。気付かないふりをする女。奇妙な同棲生活。
4.篠婆 骨の街の殺人 山田正紀 講談社ノベルス
 出入り不可能な走行中の列車内に男の死体が・・・。
5.永瀬隼介 デットウォーター 文芸春秋
 死刑をも恐れぬ殺人鬼への復讐の手段は存在するのか?
6.負け犬 志水辰夫 講談社
 アウトローの男たちが、人生の分岐点に立った時・・・。柴田鎌三郎賞受賞第一作。
7.蚊トンボ白鬚の冒険 藤原伊織 講談社
 蚊トンボの声と対話によって若い水道職人の日常は一変する。
8.聖悪女 土屋隆夫 東京創元社
 副乳という三つ目の乳房を持つ美しき女性の数奇な運命。
 9.昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
 昆虫界に起こった怪事件に三匹の昆虫が挑む異色本格。
10.アイルランドの薔薇 石持 浅海 カッパ・ノベルスカッパ・ワン
 アイルランド和平実現を目前にアイルランド武装勢力NCFの副議長が何者かに殺される。
11.The Unseen 見えない精霊 林 泰広 カッパ・ノベルスカッパ・ワン
「不可能な4つの死」とは? 巧妙な論理の罠を次々突き破る少女の論理と精霊の力。
12.密室の鍵貸します 東川篤哉 カッパ・ノベルスカッパ・ワン
 女の死に容疑をかけられた男のアリバイは他の死体と密室で一緒だったことで・・・。
13.双月城の惨劇 加賀美雅之 カッパ・ノベルスカッパ・ワン
 首と両手首が切り取られた無惨な死体は双子の城主のどちらのものか。
14. サロメの夢は血の夢 平石 貴樹著 南雲堂
 首だけになって発見された社長。部屋の壁にはサロメの絵が。
15.シルヴィウス・サークル 迫光 東京創元社
 自作の巨大芸術作品の中で、女芸術家は死体となって発見された。鮎川哲也賞最終候補作
16.幽霊船が消えるまで
 貨物船に広がる怪談とネックレス盗難事件。連作短編。
17.溝鼠 新堂冬樹 徳間書店 
復讐代行屋の徹底した仕事ぶり。
18.スノウグッピー 五條瑛 光文社
 日本海で国産試作機が墜落。暗躍するスパイと自衛隊調査部の動きに開発会社の社員が巻き込まれる。良質な自衛隊サスペンス。
19.武打星 今野敏 毎日新聞社
 アクション・スターを目指す空手青年の香港での戦い。
20.マリア・プロジェクト 楡 周平著  角川書店
 人類史を覆す驚愕のプロジェクト。胎児の卵巣が生み出す巨万の富とは?
                    (ランキングは常時変更予定)

>>266
評判いいみたいですね。来月にでも読んでみようかと思っています。
269名無しのオプ:02/04/24 23:33

このスレッドは偏りもないし、的を射た書評ばかりで参考になるね。
「天空への回廊」も面白かったよ。
ぜひ感想きぼん。
270名無しのオプ:02/04/25 00:26
アラビアの夜の種族、はやく読んでね〜
271名無しのオプ:02/04/25 11:08
正直、これほど役に立つスレはないと思う。
新刊をほぼリアルタイムで総なめしてコメントを付し、かつそのほぼすべてに当座の順位を付けるなんてことは、プロの書評家でもできないこと。
完結が待たれるダイソー100円ミステリースレと並ぶ偉業だと思う。
272名無しのオプ:02/04/25 22:28
>>260
芦辺拓「メガロポリスに死の罠を」(双葉社¥1700)読了。

 廃県置市により大阪府全域と兵庫、和歌山の一部を統合し、一大メガロポリスとして生まれ変わった大阪市。
 その巨大都市を使用済み核燃料を乗せた輸送列車が通過するという。
 環境破壊を危惧する市民団体と大阪市長直属の自治警特捜は協力体制のもと輸送列車を監視するが、その列車は突如閃光に包まれ、謎の消失を遂げてしまう。
 そして核物質を背景としたテロの可能性に巨大都市は未曾有の恐怖に晒される。
 その恐怖を演出する男こそ自治警特捜の仇敵、“知性を備えた野獣”こと小野瀬一雄だった。
 
 波乱万丈のストーリーはおもしろいことはおもしろいが、深みに欠け、強く心に残るものがない。
 設定、登場人物、随所に見られる官僚批判も紋切り型で上滑りな感じがする。
 凶悪な犯人との対決もどこか牧歌的で、ルパン対ホームズとか明智対二十面相といった大時代的なものを連想させる。
 もしかしたらそう言った路線を狙っているのかも知れないが、サスペンスミステリにしては緊迫感に欠けるのが難。

 このミス予想順位
  芦辺拓「メガロポリスに死の罠を」(双葉社):ランク外 
273名無しのオプ:02/04/25 22:53
>>272
う〜ん。
「怪人対名探偵」みたいな話ってことか?
274名無しのオプ:02/04/25 23:10
>>273

どこかのんきで気楽な活劇小説
人死にの出ないワイルド7てとこか(たとえが古い?)
275名無しのオプ:02/04/26 22:28
>>272
津原泰水「少年トレチア」(講談社¥2000)読了。

 「キジツだ」との宣言と共に悪事を働き、時には人をも殺す小学生の男の子・トレチア。
 それは単なる都市伝説のはずだった。
 ところが36棟の高層マンションが立ち並ぶ緋沼サテライトでは実際にトレチアの犯行と思われる事件が頻発していた。
 それはサテライトに住む小学生の間で何年にも渡り受け継がれてきた邪悪な遊戯。
 その災いはトレチア伝説が生まれるきっかけを作ったかつての少年達にも及ぶ。

 前半、サテライトに住む屈折した人々を描きながら次第に都市伝説の正体が明らかになっていく下りは読むものの不安感を煽り、サスペンスホラーあるいは少しファンタジーチックなノワールとして秀逸な出来。
 ところが物語は後半に入っても一向に収束していく気配を見せず、何か不気味なものの影を匂わせながらも登場人物たちの危うい日々を並列的に描いていくばかりである。
 そして最後の大カタストロフィに唖然とする。
 結局この小説はトレチアをめぐるノワール・・・などでは全然なかった。
 各シーンの描写はうまいし、終盤のインパクトも大だが前半と後半のバランスの悪さが惜しまれる。

   このミス予想順位
    2位 ルール(古処誠二)集英社
    4位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    6位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    8位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    9位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    12位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    14位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    16位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    18位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    20位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    

 補欠候補1 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
 補欠候補2 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補3 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補4 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補5 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補6 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補7 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補8 少年トレチア(津原泰水)講談社
 補欠候補9 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス
 

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社

   ランク落ち:グラン・ギョニ−ル城(芦辺拓) 原書房 
276名無しのオプ:02/04/28 15:33
>>275
古川日出男「アラビアの夜の種族」(角川書店¥2700)

 エジプトに迫るナポレオンの遠征軍。
 この未曾有の危機にエジプトの有力者のひとりであるイスマーイール・ベイは彼の忠実な奴隷であり、同時に有能な参謀でもあるアイユーブを頼りにする。
 アイユーブはイスマーイールに起死回生の秘策があることを告げる。
 読んだ者を書に溺れさせ、正常な判断力を奪ってしまうという伝説の書物「災厄の書」。
 これをフランス語に訳し、ナポレオンに献上しようというのだ。
 ところが彼が密かに訪れた屋敷で待っていたのは翻訳家ではなく、ズームレットという美しい女物語り師だった。
 アイユーブはズームレットに告げる。
 「災厄の書などは存在しない。それは我らが今より創り上げるのだ」と。
 そしてズームレットは語り始める。
 蟲惑的な夜の物語を。

 タイトルが示す通りアラビアンナイトを意識した「物語りのための物語」。
 ページの大半はズームレットが語る物語によって費やされているのだが、この剣と魔法と官能と迷宮の物語が実に魅力的。
 魅力のひとつは登場人物で、
 強大な力を持つ邪悪な妖術師、淫乱な美女に姿を変えた蛇神、野望を胸に秘めた美しき魔術師、王族の血を引く美少年義賊。
 この4人の主要キャラが生き生きと個性的に描かれていて読者を楽しませてくれる。
 もうひとつの魅力は想像力を駆使して描かれた地下迷宮の描写。
 これが本当に奇想に満ちていてファンタージーとして秀逸である。
 翻訳本の体裁を取った文章は独特の生硬さがあるが、決して悪文ではなく、慣れてくるとその独特のリズムが心地よい。
 小説全体の仕掛けもこの作中作の魅力に支えられて説得力を持ってくる。
 物語ることの至福に満ちたメタ小説の傑作。

   このミス予想順位
    2位 ルール(古処誠二)集英社
    4位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    6位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    8位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    9位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    12位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    14位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    16位 無防備都市−禿鷹の夜U−(逢坂剛) 文芸春秋
    18位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    20位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    

 補欠候補1 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
 補欠候補2 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補3 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補4 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補5 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補6 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補7 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補8 少年トレチア(津原泰水)講談社
 補欠候補9 名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社
            アラビアの夜の物語(古河日出男)角川書店
277名無しのオプ:02/04/28 15:56
訂正:ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社
               アラビアの夜の種族(古川日出男)角川書店


278名無しのオブ:02/04/29 00:14
>>268
「デットウォーター」面白かったですよ。

事件を取材していた、第三者だったはずの事件ライターが
当事者へと変わってしまう。

事件ライターと中国残留孤児三世の少年ボクサーを翻弄する連続強姦殺人犯・穂積のキャラが際立っていてよかった。
‘拘置所・警察関係の方々からも貴重な話をうかがった’
作者のこの言葉通り、読者の期待を裏切らない作品だと思います。
死刑囚の死刑執行シーンは鳥肌ものでした。
279名無しのオプ:02/04/29 23:14
>>276
宮部みゆき「ドリームバスター」(徳間書店¥1600)読了。

 夫が単身赴任の道子と小学3年生になる娘の真由は、毎夜「踊る黒い影」の悪夢に悩まされていた。
 その夢の中に奇妙な格好をした少年とスキンヘッドの大男が現れる。
 彼らは時空の穴を越えてやってきた遥か未来あるいは遥か過去のテーラと呼ばれる星の人間で、ある実験で意識だけの存在となった凶暴な死刑囚を追う賞金稼ぎだという。
 死刑囚の目的は心の弱った人間の夢に忍び込み、精神的ダメージを与えてその肉体を乗っ取ることであると聞かされた道子は、賞金稼ぎたちの協力を得て、夢の中で死刑囚と対決する。
 ドリームバスターと呼ばれる賞金稼ぎの活躍を描いた連作SFアクション。

 宮部みゆきとしては珍しい本格的なSF作品。
 SF的設定は専門作家のそれと比べると甘さを感じるが、物語を楽しむ上で気になるほどではない。
 ストーリーテラーとしての冴えは相変わらず。
 第1話で悪夢の恐怖を軽快なテンポで描き、第2話では賞金稼ぎの少年の一人称でドリームバスターの誕生した背景を語る。
 そして第3話ではそれまでの夢の話から一転して、賞金稼ぎの住む町で起こった現実の事件の顛末を描く。
 1話1話趣向を変えて読者を飽きさせない。
 シリーズ化を想定した構成なので最終的な評価は出来ないが、なかなかの佳品である。

 このミス予想順位
  宮部みゆき「ドリームバスター」(徳間書店):ランク外
280279:02/04/29 23:22
これで前半戦は終わりです。
後半戦は前に言った通り未読ランキングを作って、その上位から週イチのペースで読んでいこうと思います。

>>269さん
>>278さん
ランキングの参考にさせていただきます。
281みゃーるす:02/04/30 08:40
>>278
「スノウ・グッピー」は説明の通り、良質な自衛隊サスペンス。
作者が防衛庁出身だけあって、細部に渡ってリアリティがある。
縦軸の事件を、横軸の人間関係、双方に謎があって、それで最後までしっかり引っ張る。

バイセクシャルの江崎がいい味出していて、キャラ立ちでは、彼が一番。
ただし、五條瑛の作品を読んで来た人間には、少し見慣れたラストかも。
とは言うものの、作者が自分の経歴を消化して、
遺憾なく作品世界に、昇華されていて面白いです。

ところで、黒川博行「国境」は読まないのかな?
感想聞いてみたいんだけどなぁ。
282みゃーるす:02/04/30 08:40
>>281
>>268の間違いです。すいませんでした
283名無しのオプ:02/04/30 21:30
>>281
 ありがとうございます。
 このところ自分以外の人の感想が多くてうれしいです。
 それでは推薦のあった作品は未読ランキングの順位を上げていくということで。

 国境は2002年度版対象作品なので今回は対象外です。
 ちなみにこちらの間違いで、>>268 4位の篠婆 骨の街の殺人も2002年度版対象作品でした。
284名無しのオプ:02/05/02 14:29
>>279

逢坂剛「アリゾナ無宿」(新潮社¥1600)読了。

 1875年、アリゾナ。
 かつてインディアンに育てられ、今では拾われた男に小間使いのように扱われている少女・マニ−タ。
 ある日彼女は町で、名うての賞金稼ぎのストーンと剣の達人でアメリカに渡る前の記憶を失っている日本人・サグワロに出会う。
 新たな人生を歩むことを決意した彼女はストーンの助手になることを一方的に宣言。
 脅迫同然の説得でストーンに同行を承諾させるマニ−タ。
 最初は迷惑がっていたストーンだが、サグワロを加え、一緒に賞金首を追っているうちに互いの絆は強まっていく。

 ベテラン作家の手馴れた筆で設定、物語、登場人物を作り上げ、そつなく仕上げた佳作。
 テンポもよく、楽しめたが、一方でこれといって特筆する点もなく、手堅さだけが印象に残る作品でもある。
 結末も大河小説第1巻の幕引きといった程度で大きな盛り上がりには欠ける。
 出来は悪くないので、こういう話が好きなひとにはおすすめ。

 このミス予想順位
  逢坂剛「アリゾナ無宿」:ランク外
285未読ランキング:02/05/02 14:37

1.デットウォーター 永瀬隼介 文芸春秋
 死刑を宣告された獄中の殺人鬼と事件ライターを繋ぐ絆とは?
2.暗いところで待ち合わせ 乙一 幻冬舎
 殺人の容疑で追われる男は、盲目の女の部屋に忍び込み、息を潜めて暮らす。気付かないふりをする女。奇妙な同棲生活(ミステリの仕掛けは普通だがユニークな設定とこまやかに織り込まれた伏線が素晴らしい)
3.アイルランドの薔薇 石持 浅海 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 アイルランド和平実現を目前にアイルランド武装勢力NCFの副議長が何者かに殺さる。(地味ながら堅実な出来の本格ミステリ)
4.劫尽童女 恩田陸 光文社 
 父親に動物の優れた五感と戦闘能力を与えられた少女の軌跡を描く。(恩田陸の作品としてはイマイチ。またラストが弱いのは相変わらず)
5. スノウグッピー 五條瑛 光文社
 日本海で国産試作機が墜落。暗躍するスパイと自衛隊調査部の動きに開発会社の社員が巻き込まれる(良質な自衛隊サスペンス)
6.溝鼠(ドブネズミ) 新堂冬樹 徳間書店 
 復讐代行屋の徹底した仕事ぶり。やるべきことはただひとつ。他人の幸福をぶち壊すこと(これぞ本物のノワール)。
7.天空への回廊 笹本 稜平著 光文社
 エベレストの頂上に落ちてきた歓迎されざる冷戦の遺物。そして山頂へアタックする男の壮絶な苦闘。
8.双月城の惨劇 加賀美雅之 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 美しき双子の城主。首と両手首が切り取られた無惨な死体は果たしてどちらのものか?(コテコテの新本格、黄金期の薫り。佳品)
9.密室の鍵貸します 東川篤哉 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 元恋人殺害の嫌疑をかけられた男のアリバイは死体になった男と密室で一夜を過ごしたことで・・・。(軽妙なユーモアミステリ)
10.空のオルゴール 中島らも  新潮社
 パリで伝説の奇術師を調査する一行に立ちはだかる謎の組織。次々と殺される仲間達。奇術小説と格闘小説の融合。
11.蚊トンボ白鬚の冒険 藤原伊織 講談社
 蚊トンボの声と対話によって若い水道職人の日常は一変する。
12.聖悪女 土屋隆夫 東京創元社
 副乳という三つ目の乳房を持つ美しき女性の数奇な運命(おもしろさの大半はヒロインの半生記にあり、ミステリとしては地味)。
13.昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
 昆虫界に起こった怪事件に三匹の昆虫が挑む異色本格(設定はおもしろいが謎解きはもうひとつ)
14.The Unseen 見えない精霊 林 泰広 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 「不可能な4つの死」とは? 見たものしか信じない伝説のカメラマンと彼を殺そうとする少女。巧妙な論理の罠。(神秘的な設定はおもしろいがネタバレしやすいのが弱点)
15.負け犬 志水辰夫 講談社
 アウトローの男たちが、人生の分岐点に立った時・・・。柴田鎌三郎賞受賞第一作(ミステリ色の薄い短編集なのでランクインの可能性は低い)
16. サロメの夢は血の夢 平石 貴樹著 南雲堂
 首だけになって発見された社長。部屋の壁にはサロメの絵が。
17.罰 新野剛志 幻冬舎
 女を寝取られた男は父親を殺した。それから7年後、空港近くのパーキングに勤めていた男は上司からアルバイトを持ちかけられる。
18.シルヴィウス・サークル 迫光 東京創元社
 自作の巨大芸術作品の中で、女芸術家は死体となって発見された。
 鮎川哲也賞最終候補作
19.幽霊船が消えるまで 柄刀一 祥伝社
 貨物船に広がる怪談とネックレス盗難事件。連作短編。
20.武打星 今野敏 毎日新聞社
 アクション・スターを目指す空手青年の香港での戦い。
        (ランキングは常時変更予定/カッコ内は世評からの推定評価)
286名無しのオプ:02/05/04 07:33
age
287名無しのオプ:02/05/07 02:15
>>284
「デットウォーター」(永瀬隼介・文芸春秋・¥2000)読了。

 才能はあるがヒット作に恵まれない事件ライターの加瀬は、起死回生の一発として獄中の殺人鬼への独占取材に執念を燃やす。
 8年前、18の歳で5人の女性をレイプし、惨殺した稀有の殺人鬼・穂積壱郎。
 最高裁の死刑判決を待つだけとなった彼は、しかし、加瀬の前で凶悪犯とは思えない穏やかな表情を見せる。
 それどころか穂積は死刑に対してもわずかな恐怖も感じていないようであった。
 加瀬は穂積の不思議な魅力に魅せられる。
 だが、穂積の周りでは不審な出来事が相次ぎ、やがて加瀬自身も彼の魔力に追いつめられていく。

 異能の人格を持つ殺人鬼と主人公とのやりとりは異様な緊張感が漲っていて読み応え充分。
 さらにそこに様々な人物−死刑執行を恐れる刑務官、不良の世界から足を洗いチャンピョンを目指す新人ボクサー、彼のかつての盟友で狂気を孕んだ執念でのしあがろうとする若者などが絡み合い、サスペンスに満ちた物語が展開される。
 また指摘のあったように刑務官や死刑に対する実態を描いたシーンは臨場感に満ち、丹念な取材の成果が十二分に生かされているように思われる。
 ただ、終盤になると話がトントン拍子に進みすぎ、ストーリーが安直に流れていくのが残念。
 そのため、それまで重厚なイメージであったのが、結末部分だけが妙に俗っぽい印象を与えてしまっている。
 それでも充分に面白くはあるのだが、最後にもう一工夫あれば今年度屈指の傑作にもなりえた作品である。

 このミス予想順位
  「デットウォーター」(永瀬隼介・文芸春秋):ランク外
288他の書評との比較1:02/05/07 02:27
「奇蹟審問官アーサー・神の手の不可能犯罪」(柄刀一・講談社ノベルス・¥1200)
 
 本格ファンから絶賛の声がよく聞かれる作品である。
 立て続けに起きる不可能犯罪を、快刀乱麻の推理で解き明かしていくという本格としてのスケールの大きさが支持されたようである。
 確かにそれは同感。
 それでも個人的には肝心のトリックにいささか無理があるのではないかと思うのだが?
 しかし、考えてみれば、本作と似たような欠点を持ちながら名作と呼ばれる作品は存在する。
 例えば、ディスクン・カーの「三つの棺」
 例えば、島田荘司の「奇想、天を動かす」。
 連続不可能事件というスケールの大きな謎とその魅力を損ないかねない無理のある(特にメール欄がネック)トリック。
 だが、それでもこれらの作品が名作たりえたのは、全体を包む強烈な幻想的雰囲気が多少の無理やご都合主義は吹き飛ばし、読者を魅了した故ではないだろうか(あいにく自分的にはこの2作品はピンとこなかったので断言はできないが)
 そう言えば本作においても作品全体を覆っているのは強烈な幻想性である。
 そいう点からすると本作は「三つの棺」や「寄想、天を動かす」などを楽しめる人にとっては大いに感銘を受ける作品なのかもしれない。

 感想:>>253

289未読ランキング:02/05/07 02:33
1.アイルランドの薔薇 石持 浅海 カッパ・ノベルス
 アイルランド武装勢力NCFの副議長が何者かに殺さる。微妙な政治情勢から事件が明るみになることを恐れたNCFは・・・。(地味ながら堅実な出来の本格ミステリ。特異な設定、抜群の構成力)
2.溝鼠(ドブネズミ) 新堂冬樹 徳間書店 
復讐代行屋の徹底した仕事ぶり。やるべきことはただひとつ。他人の幸福をぶち壊すこと(これぞ本物のノワール、異質なヒロインの存在がこの話を一層おもしろくしている)。
3.暗いところで待ち合わせ 乙一 幻冬舎
 殺人の容疑で追われる男は、盲目の女の部屋に忍び込み、息を潜めて暮らす。気付かないふりをする女。奇妙な同棲生活(ミステリの仕掛けは普通だがユニークな設定とこまやかに織り込まれた伏線が素晴らしい、泣ける感動作)
4.双月城の惨劇 加賀美雅之 カッパ・ノベルス
 美しき双子の城主。首と両手首が切り取られた無惨な死体は果たしてどちらのものか?(黄金期の薫り。新本格ルネサンス、佳品)
5.劫尽童女 恩田陸 光文社 
 父親に動物の優れた五感と戦闘能力を与えられた少女の軌跡を描く。(おもしろさが中途半端。またラストが弱いのは相変わらず)
6.密室の鍵貸します 東川篤哉 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 元恋人殺害の嫌疑をかけられた男のアリバイは死体になった男と密室で一夜を過ごしたことで・・・。(軽妙なユーモアミステリ)
7. スノウグッピー 五條瑛 光文社
 日本海で国産試作機が墜落。暗躍するスパイと自衛隊調査部の動きに開発会社の社員が巻き込まれる(良質な自衛隊サスペンス)
8.空のオルゴール 中島 らも  新潮社
 パリで伝説の奇術師を調査する一行に立ちはだかる謎の組織。次々と殺される仲間達。奴らの目的は? 正体は? 奇術小説と格闘小説の融合。奇才・中島らもによる全く新しいエンターテインメント。
9. 天空への回廊 笹本 稜平著 光文社
 エベレストの頂上に落ちてきた歓迎されざる冷戦の遺物。そして山頂へアタックする男の壮絶な苦闘。(魅力的な登場人物、後半の畳み掛けるような展開が見事)
10.蚊トンボ白鬚の冒険 藤原伊織 講談社
 蚊トンボの声と対話によって若い水道職人の日常は一変する。
11.聖悪女 土屋隆夫 東京創元社
 副乳という三つ目の乳房を持つ美しき女性の数奇な運命(おもしろさの大半はヒロインの半生記にあり、ミステリとしては地味)。
12.昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
 昆虫界に起こった怪事件に三匹の昆虫が挑む異色本格(設定はおもしろいが謎解きはもうひとつ)
13.The Unseen 見えない精霊 林 泰広 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 「不可能な4つの死」とは? 見たものしか信じない伝説のカメラマンと彼を殺そうとする少女。巧妙な論理の罠。(神秘的な設定はおもしろいがネタバレしやすいのが弱点、喜寿的大トリック)
14.負け犬 志水辰夫 講談社
 アウトローの男たちが、人生の分岐点に立った時・・・。柴田鎌三郎賞受賞第一作(ミステリ色の薄い短編集なのでランクインの可能性は低い)
15.罰 新野剛志 幻冬舎
 女を寝取られた男は父親を殺した。それから7年後、空港近くのパーキングに勤めていた男は上司からアルバイトを持ちかけられる。
16.幽霊船が消えるまで 柄刀一 祥伝社
 貨物船に広がる怪談とネックレス盗難事件。連作短編。
17.武打星 今野敏 毎日新聞社
 アクション・スターを目指す空手青年の香港での戦い。
18.シルヴィウス・サークル 迫光 東京創元社
 自作の巨大芸術作品の中で、女芸術家は死体となって発見された。
 鮎川哲也賞最終候補作
19. サロメの夢は血の夢 平石 貴樹著 南雲堂
 首だけになって発見された社長。部屋の壁にはサロメの絵が。(テレビの2時間サスペンスのようなノリ)
20.マリア・プロジェクト 楡 周平著 角川書店
 人類史を覆す驚愕のプロジェクト。胎児の卵巣が生み出す巨万の富とは?(後半のアクションシーンはおもしろいがちょっと強引)

ジャンル外作品
 太陽の簒奪者 野尻抱介 早川書房
 水星から噴出した金属粒子によって形成された巨大なリング。人類の存亡をかけてリングの破壊に向かう宇宙船と4人のクルー(読みやすく面白いハードSF)
  (ランキングは常時変更予定/カッコ内は世評を参考にした推定評価)
290名無しのオブ:02/05/10 15:46
>>287
書評ありがとうございました。
確かに、終盤はトントン拍子すぎる感はありますね。
某誌の書評でも、ひねり技が強引すぎると書かれていました。

この作者は、今現在二本の連載を持っているのでそちらに期待しています。

291東極冬彦:02/05/10 15:54
今年中に間に合えば覗き小平次とオンモラキのキズのワンツーフィニッシュ
292名無しのオプ:02/05/10 16:33
そういや京極ってランクインしてないよね
293ありすたー:02/05/10 16:37
一位マレー鉄道
当確
294名無し:02/05/10 16:57
明石散人だ
あぼーん
295名無しさん:02/05/10 18:58
有栖川有栖『マレー鉄道の謎』の感想お願いしまーす!!!
296名無しのオプ:02/05/10 20:03
>>292
ミステリーって感じじゃなくなったからかな。
でも百鬼〜とかランクインしてたような気もするが。
このランキングって結局読者投票なのか?
297sage:02/05/12 12:43
>>287
「アイルランドの薔薇」(石持浅海・光文社カッパノベルス・¥781)読了。

 アイルランド統一を目指す武装勢力NCF。その指導者であるマイケル・ライアンは英国政府との和平交渉を前に、裏切り者である副議長の暗殺を殺し屋に依頼する。
 しかし、自然死に見せかけての暗殺がその条件にもかかわらず、彼はスライゴ−の宿屋で他殺死体として発見されてしまう。
 しかも、その場に居合わせた殺し屋は殺人への関与を否定。
 事態の混乱を恐れたNCFの参謀長は宿屋の客を拘束し、事件が公になる前に犯人を割り出そうとするが・・・。

 人里離れた宿での殺人事件という古典的なミステリの要素と北アイルランド問題というポリティカルな要素を組み合わせた構想の妙が光る作品である。
 そのプロットのユニークさを生かし、抜群の構成力と巧みな文章で読者を飽きさせずに結末まで導くことに成功している(一部、人称表現におかしなところがあるが、おもしろさを損なうほどではない)。
 よく出来た佳品と言える。
 ただ、飽きさせることもない代わりに展開、トリック、登場人物と、どれをとっても強いインパクトを与えるものはない。
 全体に地味な印象は拭えず、傑作と呼ぶにはパンチ不足。
 古典に例えるならば、クリスティの代表作ではないが、数多在る佳作のひとつといったところか。

   このミス予想順位
    2位 ルール(古処誠二)集英社
    4位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    6位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    8位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    9位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    12位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    14位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    16位 無防備都市−禿鷹の夜−(逢坂剛) 文芸春秋
    18位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    19位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    20位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房

 補欠候補1 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補2 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補3 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補4 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補5 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補6 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所
 補欠候補7 少年トレチア(津原泰水)講談社
 補欠候補8 アイルランドの薔薇(石持浅海・光文社カッパノベルス)

ランク落ち:名探偵Z−不可能推理−(芦辺拓)ハルキノベルス

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社
            アラビアの夜の種族(古川日出男)角川書店
298他の書評との比較2:02/05/12 12:49
>>288
「人間動物園」(連城三紀彦・双葉社・¥1700)

 これも絶賛の声が多く聞かれる作品である。
 確かに傑作の香りのする作品ではある。
 そして多くの人はその意外性に満ちた展開を評価している。
 だが、個人的にはこの意外性の方向が引っかかっているのだ。
 途中まではいいのだが、最後の最後で明らかになる真相がどうも納得できない。
 具体的に言えば、メール欄に違和感を覚えてしまうのだ。
 これを屁理屈と思うか優れたレトリックと感心するかで、この作品の評価は分かれると思う。
 これに関しては他の方の意見も聞いてみたい気がします。

 感想:>>243
299未読ランキング:02/05/12 12:56

1.溝鼠(ドブネズミ) 新堂冬樹 徳間書店 
復讐代行屋の徹底した仕事ぶり。やるべきことはただひとつ。他人の幸福をぶち壊すこと(これぞ本物のノワール、異質なヒロインの存在がこの話を一層おもしろくしている)。
2.暗いところで待ち合わせ 乙一 幻冬舎
 殺人の容疑で追われる男は、盲目の女の部屋に忍び込み、息を潜めて暮らす。気付かないふりをする女。奇妙な同棲生活(ミステリの仕掛けは普通だがユニークな設定とこまやかに織り込まれた伏線が素晴らしい、泣ける感動作)
3.双月城の惨劇 加賀美雅之 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 美しき双子の城主。首と両手首が切り取られた無惨な死体は果たしてどちらのものか?(黄金期の薫り。新本格ルネサンス、佳品)
4.劫尽童女 恩田陸 光文社 
 父親に動物の優れた五感と戦闘能力を与えられた少女の軌跡を描く。(中途半端なおもしろさ。またラストが弱いのは相変わらず)
5.密室の鍵貸します 東川篤哉 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 元恋人殺害の嫌疑をかけられた男のアリバイは死体になった男と密室で一夜を過ごしたことで・・・。(軽妙なユーモアミステリ)
6. スノウグッピー 五條瑛 光文社
 日本海で国産試作機が墜落。暗躍するスパイと自衛隊調査部の動きに開発会社の社員が巻き込まれる(良質な自衛隊サスペンス)
7.空のオルゴール 中島 らも  新潮社
 パリで伝説の奇術師を調査する一行に立ちはだかる謎の組織。次々と殺される仲間達。奴らの目的は? 正体は? 奇術小説と格闘小説の融合。奇才・中島らもによる全く新しいエンターテインメント。
8. 天空への回廊 笹本 稜平著 光文社
 エベレストの頂上に落ちてきた歓迎されざる冷戦の遺物。そして山頂へアタックする男の壮絶な苦闘。(魅力的な登場人物、後半の畳み掛けるような展開が見事)
9. クビシメロマンチスト 西尾維新 講談社ノベルス
 京都に出没する人間失格の殺人鬼と戯言遣いの対決(メフィスト賞受賞後第1作。作家としての成長が見られる出来)
10.マレー鉄道の謎 有栖川有栖 講談社ノベルス
 魅惑のマレー半島を舞台に火村英生の推理が冴える(まずまずの出来)
11.蚊トンボ白鬚の冒険 藤原伊織 講談社
 蚊トンボの声と対話によって若い水道職人の日常は一変する。(SF的設定のアクション色の強い作品)
12.聖悪女 土屋隆夫 東京創元社
副乳という三つ目の乳房を持つ美しき女性の数奇な運命(おもしろさの大半はヒロインの半生記にあり、ミステリとしては地味)。
13.昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
 昆虫界に起こった怪事件に三匹の昆虫が挑む異色本格(設定はおもしろいが謎解きはもうひとつ)
14.The Unseen 見えない精霊 林 泰広 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 「不可能な4つの死」とは? 見たものしか信じない伝説のカメラマンと彼を殺そうとする少女。巧妙な論理の罠。(神秘的な設定はおもしろいがネタバレしやすいのが弱点、奇術的大トリック)
15.負け犬 志水辰夫 講談社
 アウトローの男たちが、人生の分岐点に立った時・・・。柴田鎌三郎賞受賞第一作(ミステリ色の薄い短編集なのでランクインの可能性は低い)
16.罰 新野剛志 幻冬舎
 女を寝取られた男は父親を殺した。それから7年後、空港近くのパーキングに勤めていた男は上司からアルバイトを持ちかけられる。
17.幽霊船が消えるまで 柄刀一 祥伝社
 貨物船に広がる怪談とネックレス盗難事件。連作短編。
18.浦賀和宏殺人事件 浦賀和宏 講談社ノベルス
 執筆が難航している浦賀に女子大生猟奇殺人の嫌疑が。
19.朽ちる散る落ちる 森博嗣 講談社ノベルス
 研究所の地下密室で発見された謎の死体は自殺か他殺か、そして何者なのか?瀬在丸紅子が事件の謎に挑む
20.武打星 今野敏 毎日新聞社
 アクション・スターを目指す空手青年の香港での戦い。

ジャンル外作品
太陽の簒奪者 野尻抱介 早川書房
 水星から噴出した金属粒子によって形成された巨大なリング。人類の存亡をかけてリングの破壊に向かう宇宙船と4人のクルー(読みやすく面白いハードSF)

 (ランキングは常時変更予定/カッコ内は世評を参考にした推定評価)
300名無しのオプ:02/05/13 01:35
『ハルビン・カフェ』はどうですか?
301名無しのオプ:02/05/13 04:43
ミステリ板て腐ってるの?
雑談スレに書こうと思ったんだが機能してないようだから間借り。

『スピカ』高嶋哲夫 を読み始めたんだがあまりに無味乾燥とした文章に
まったくページが進まない。50ページくらいでほったらかしになっている。
この小説この後おもしろくなるんですか?
302名無しのオプ:02/05/14 10:29
今年は去年みたいなダントツ1位候補はまだ現れていないみたいだね。
ルールはミステリ色が希薄だし、アラビアはミステリですらない。
オイディプスには、本格長編は1位を取れないというジンクスがあるし、ダークムーンと緋色はマンネリ感が少々鼻につく。
世界と症候群はトップを取るほどのパワーは感じられないし、京極や奥泉の新作が出たらますます混戦になりそうだな。
303名無しのオプ:02/05/14 10:47
>>298
まったく同感。
あの動機を一種の(メール欄)と解することは可能ではあるが、それと読者の納得感とは別問題であろう。
その辺、もう一つアッといわせる工夫があれば、と思わざるを得ない。
304名無しのオプ:02/05/14 15:32
奥田英朗 「イン・ザ・プール」 はどうだろう?
305名無しのオプ:02/05/14 20:45
バックナンバー文庫化してほしいな。
古本屋にも全然置いてないし。
306みゃーるす:02/05/15 19:32
>>304
今日本屋で見たけど、帯にいかれた精神科医が主人公の爆笑小説と。
このミスで扱われる作品では無い感じがした。

新堂冬樹「溝鼠」
作者がダヴィンチのインタビューで答えてるように、感情移入を拒絶してる感じ。
どいつこもいつも、いかれている。感情移入できない。
確かに出し抜くのは誰か、最後に笑うのは誰か、というのはノワールらしい
メール欄のオチも。ただ、それ以上に登場人物がどうしようもない。
個人的には読めたが、万人向けではないのは確か。
登場人物のえぐさはダーク・ムーンの比ではない。
出てくる人間の内面は正にノワールに相応しい真っ黒。
ランキング1位なので、書評を読みたいところです
307名無しのオプ:02/05/15 20:01
2年連続宮部
308名無しのオプ:02/05/16 01:02
>>302
新しい読者を開拓できそうな傑作を、若手・中堅実力作家が相次いでものにしてる。

これはいい傾向だと思う。
内輪うけエンタテインメントは、新しい読者を取り込めないし、
やっぱりランキングである以上、結果は出版の活性化につながってほしい。
だから今年の結果は楽しみ。
出来レースより、結果が見えないレースの方がスリリングだし。
309名無しのオプ:02/05/16 07:14
>298
>303
あの動機は連城ファンならそんなに違和感覚えることはないと思うんだけど。
知ってるかもしれないけど、連城三紀彦といえばトンデモ動機のオンパレードだから。
人間動物園は連城三紀彦の総まとめというか、ファンのためのミステリーという一面があるからね。
実際、あの動機は「美女」収録の短編で似たものがあったりする。
まあその短編の動機自体、某有名誘拐ミステリーでの動機と全く同じネタなんだけど、
某誘拐ミステリーのスケールの大きさの前では、いかんせん嵩が段違いで、見劣りしていた。
今回の人間動物園でも、その卑小さが動機の薄弱に繋がってしまっているところは否めないね(作中で犯人自ら認めてはいるが)。

ただ美女の短編の読み所は、奇抜な設定であるし、
人間動物園は周到な伏線と、大仕掛けにあるからなあ。
310名無しのオプ:02/05/16 07:21
ルールはそもそも数が出回っていないので、ランキング上位は今回ムリかと。
乙一がランキングに今年辺り入ってくるかなという気はするが。
ただ1位となると、東野圭吾がファン人気でそのまま獲ってしまいそうで、
ここ数年は悪意と白夜行しか楽しめなかった元東野ファンの一人としてはちょい辛い。
311298:02/05/16 10:40
>>309

 動機よりも私が気になったのは、「本当にメール欄1のはメール欄2である」というくだりです。
 あの程度のことで本当にメール欄1といえるのかということですね。
 犯人にメール欄3されたのは確かですが、「メール欄1」というのには無理があると思うのですが、どうでしょう。
312名無しのオプ:02/05/17 10:16
>>297

「溝鼠(ドブネズミ)」(新堂冬樹 徳間書店 ¥1800)読了。

多額の報酬をもらい、依頼人の恨みを晴らす復讐代行屋。
金さえもらえば逆恨みだろうと言いがかりだろうと復讐の動機は一切問わないドブネズミの仕事。
27歳の鷹場は天職ともいえるこの仕事を精力的にこなしていたが、9年ぶりに再会した父親の罠に落ち、広域暴力団の組長を相手に2億円を掠め取る計画を手伝わされるはめになる。
しかもその計画の手引きをするのは、組長の情婦であり、鷹場が密かに慕う彼の姉だった。
彼女は金と自由を手に入れるためにこの上なく危険な父と弟を手玉に取ろうとしていた。
ドブネズミたちの騙し合いが始まる。

復讐代行屋という設定から考えて、「悪の必殺仕事人」のような話かと思いきや、主人公は早々に罠にはめられ、それ以後は悪党どもによる騙し騙されのオーソドックスなノワールの展開に。
話的にはループする部分などが少々目立ち、はっきり言って完成度はそれほど高いとは思えない。
だが、後半以後、屈折した登場人物たちの奇人変人変態ぶりが一気に過激さを増し、ブラックなユーモアが醸し出される部分がインパクト大。
ノワールと言うよりは強烈なキワモノ小説。
313名無しのオプ:02/05/17 10:30
>>312

「クビキリロマンチスト−人間失格・零崎人織−」
(西尾維新・講談社ノベルス・¥980)読了。

 2週間で6人。
 老若男女関係なく人間を解体していく殺人鬼の出現に震撼する京都。
 そんな中、大学に通う「ぼく」はクラスメートの女の子から強引に誘われ、彼女の親友の誕生日会に参加することになる。
 やがて誕生日会の前日。
 「ぼく」は殺人鬼に狙われ、九死に一生を得る。
 戯言遣いと殺人鬼の邂逅。
 2人は意気投合し、夜を通して語り合う。
 そして、誕生の当日。
 にぎやかに時は過ぎ、ひそかに起きる惨劇。
 今度は絞殺魔の出現だった。

 戯言遣いシリーズ第2弾。
 ライトノベル的な雰囲気、観念的な言い回しは相変わらずだが、読後のインパクトは、前作とは桁違い。
 片鱗を感じさせていた才能がここにきて開花した感が強い。
 まずなにより、本来ダークであるはずの話を登場人物たちの軽妙なやりとりで一気に読ませ、そのままダークゾーンに突き落としてしまうような構成が素晴らしい。
 そして前作では奇天烈な天才美女たち囲まれて埋没しがちだった戯言遣いの個性が、今回は強烈に浮かび上がっている点が印象的である。
 ミステリとしては前作同様小粒だが、今回は本格的要素を無理に前面に出そうとはせず、謎をあくまでストーリーの一部として従事させている事が全体のまとまりをよくしている。
 個人的には「人類最強の請負人」とか「謎の一賊」とかいった無根拠に大風呂敷を広げる作風は好みではないのだが、それを差し引いてもこの作品から強い感銘を受けたことは否定しがたい処である。
 マイランキングでは現在「聯愁殺」を抜いての第1位作品。

   このミス予想順位
    2位 ルール(古処誠二)集英社
    4位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    6位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    8位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    9位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    12位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    14位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    16位 無防備都市−禿鷹の夜−(逢坂剛) 文芸春秋
    18位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    19位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
    20位 聯愁殺(西澤保彦) 原書房

 補欠候補1 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補2 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補3 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補4 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補5 溝鼠・ドブネズミ(新堂冬樹)徳間書店
 補欠候補6 クビキリロマンチスト(西尾維新)講談社ノベルス
 補欠候補7 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社
 補欠候補8 あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所

ランク落ち:少年トレチア(津原泰水)講談社
      アイルランドの薔薇(石持浅海)光文社カッパノベルス

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社
            アラビアの夜の種族(古川日出男)角川書店
314他の書評との比較3:02/05/17 10:35
>>298

「人魚とミノタウロス」(氷川透・講談社ノベルス)

 一部でこれぞ本格の粋を極めた作品と絶賛される一方で、地味、華がない、つまらんと否定的意見も多く見られる作品である。
 小説としては決してうまいとは言えない上に話の興味は「ロジックによる事件の解明」ほぼ一点にしぼられているので、このロジックの部分を楽しめなければ後者の意見になってしまうのは必然である。
 その肝心のロジックの部分はどうかというと、そのこだわり具合は圧倒的で重箱の隅まで丹念につつき回すその推論の波状攻撃は感動的ですらある。
 ただ、そこにはアクロバチックな驚きはなく、質よりもむしろ量にまかした力押しといった印象は否めず、つまりロジック自体に対しても今ひとつ華を感じないのも事実である。
 その辺りが一部の評価に留まっている原因だと思う。

 感想>>135

315未読ランキング:02/05/17 10:59

1.暗いところで待ち合わせ 乙一 幻冬舎
 殺人の容疑で追われる男は、盲目の女の部屋に忍び込み、息を潜めて暮らす。気付かないふりをする女。奇妙な同棲生活(ミステリの仕掛けは普通だがユニークな設定とこまやかに織り込まれた伏線が素晴らしい、泣ける感動作)
2.双月城の惨劇 加賀美雅之 カッパ・ノベルス
 美しき双子の城主。首と両手首が切り取られた無惨な死体は果たしてどちらのものか?(黄金期の薫り。新本格ルネサンス、佳品)
3. スノウグッピー 五條瑛 光文社
 日本海で国産試作機が墜落。暗躍するスパイと自衛隊調査部の動きに開発会社の社員が巻き込まれる(良質な自衛隊サスペンス)
4.劫尽童女 恩田陸 光文社 
 父親に動物の優れた五感と戦闘能力を与えられた少女の軌跡を描く。(中途半端なおもしろさ。またラストが弱いのは相変わらず)
5.密室の鍵貸します 東川篤哉 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 元恋人殺害の嫌疑をかけられた男のアリバイは死体になった男と密室で一夜を過ごしたことで・・・。(軽妙なユーモアミステリ)
6. 天空への回廊 笹本 稜平著 光文社
 エベレストの頂上に落ちてきた歓迎されざる冷戦の遺物。そして山頂へアタックする男の壮絶な苦闘。(魅力的な登場人物、後半の畳み掛けるような展開が見事)
7.マレー鉄道の謎
 魅惑のマレー半島を舞台に火村英生の推理が冴える(旅情豊か、まとまりのある本格)
8.ハルビン・カフェ 打海文三
 福井県の中国人街と朝鮮人街でのマフィアの対立は、警官の殉職率が東京をはるかに凌駕するレベルにまで達していた。動乱の7日間。
9.イン・ザ・プール 奥田英朗 文芸春秋
 奇妙な精神科の元を訪れる奇妙な患者。爆笑の連作短篇集。
10.蚊トンボ白鬚の冒険 藤原伊織 講談社
 蚊トンボの声と対話によって若い水道職人の日常は一変する。(SF的設定のアクション色の強い作品)
11.バカラ 服部真澄 文芸春秋
 多額の借金に喘ぐ雑誌記者が探り当てたカジノ合法化を巡る巨大な陰謀。
12.空のオルゴール 中島 らも  新潮社
 パリで伝説の奇術師を調査する一行に立ちはだかる謎の組織。次々と殺される仲間達。奴らの目的は? 正体は? 奇術小説と格闘小説の融合。奇才・中島らもによる全く新しいエンターテインメント。
13.聖悪女 土屋隆夫 東京創元社
副乳という三つ目の乳房を持つ美しき女性の数奇な運命(おもしろさの大半はヒロインの半生記にあり、ミステリとしては地味)。
14.昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
 昆虫界に起こった怪事件に三匹の昆虫が挑む異色本格(設定はおもしろいが謎解きはもうひとつ)
15.The Unseen 見えない精霊 林 泰広 カッパ・ノベルス
 「不可能な4つの死」とは? 見たものしか信じない伝説のカメラマンと彼を殺そうとする少女。巧妙な論理の罠。(神秘的な設定はおもしろいがネタバレしやすいのが弱点、奇術的大トリック)
16.負け犬 志水辰夫 講談社
 アウトローの男たちが、人生の分岐点に立った時・・・。柴田鎌三郎賞受賞第一作(ミステリ色の薄い短編集なのでランクインの可能性は低い)
17.罰 新野剛志 幻冬舎
 女を寝取られた男は父親を殺した。それから7年後、空港近くのパーキングに勤めていた男は上司からアルバイトを持ちかけられる。
18.幽霊船が消えるまで 柄刀一 祥伝社
 貨物船に広がる怪談とネックレス盗難事件。連作短編。
19.竜の仮面(ペルソナ) 佐々木敏 徳間書店
 CIAに拾われたエリカは整形手術で絶世の美女に生まれ変わり、特殊任務を与えらる。中・台問題を舞台にした国際サスペンス。
20.浦賀和宏殺人事件 浦賀和宏 講談社ノベルス
 執筆が難航している浦賀に女子大生猟奇殺人の嫌疑が。

ジャンル外作品
太陽の簒奪者 野尻抱介 早川書房
 水星から噴出した金属粒子によって形成された巨大なリング。人類の存亡をかけてリングの破壊に向かう宇宙船と4人のクルー(読みやすく面白いハードSF)

     (ランキングは常時変更予定/カッコ内は世評を参考にした推定評価)

316313:02/05/17 11:16
訂正
×クビキリロマンチスト
○クビシメロマンチスト
317名無しのオプ:02/05/22 16:35
>>313

「暗いところで待ち合わせ」(乙一・幻冬舎文庫・¥495)読了。

 殺人容疑で追われる若い男は、近所に暮らす盲目の女の家に忍び込む。
 声を殺し、女に気付かれないように彼はその家を隠れ家として利用する。
 女はいつもとは違う家の気配に次第に違和感を募らせる。
 女の孤独な暮らし振りをじっと見つめる男。
 彼女はやがて男の存在に気がつくが、自分の身に危険が及ぶのを恐れ、知らぬ振りをする。
 それは奇妙な同棲生活の始まりだった。

 ミステリとしてはひねりのない凡庸な作品だが、他人とのコミュニケーションが苦手な若い男女の静かな恋愛小説として捉えれば、極めて優れた作品といえる。
 闇に包まれた世界に住む孤独な女と息を潜めてそれを見守る男の姿を、切なさを帯びた繊細なタッチで浮き彫りにし、全く言葉を交わさないふたりが次第に相手の存在を強く意識し、愛しく思うようになっていく過程を巧みに描いている。
 そしてそれがやがて訪れる感動的なクライマックスに繋がっていく。
 小品ながら非常に完成度の高い傑作。

 このミス予想順位
    2位 ルール(古処誠二)集英社
    4位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    6位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    8位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    9位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    10位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    12位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    14位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    16位 無防備都市−禿鷹の夜−(逢坂剛) 文芸春秋
    18位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    19位 暗いところで待ち合わせ(乙一・幻冬舎文庫)
    20位 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社

 補欠候補1 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
 補欠候補2 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補3 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補4 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補5 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補6 溝鼠・ドブネズミ(新堂冬樹)徳間書店
 補欠候補7 クビシメロマンチスト(西尾維新)講談社ノベルス
 補欠候補8 レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社

ランク落ち:あかんべえ(宮部みゆき) PHP研究所

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社
            アラビアの夜の種族(古川日出男)角川書店
318名無しのオプ:02/05/22 16:40
>>314

「あかんべえ」(宮部みゆきPHP研究所)

 意外と絶賛の評価も多い。
 総合的には良く出来た佳品ところが妥当な線だと思うが、問題は書評より、予想ランキングの方である。
 ミステリとして弱いのと、常連作家ばかりをこれ以上増やすのはどうかと思って、低めの位置に押えておいたところ今回、ランク外に落ちてしまった。
 しかし、宮部みゆきといえばこのミスの常連。しかも去年の覇者、過去5年では新作6作品の内、5作品をランクインさせた最強のブランド作家である。
 よく考えてみるとこれほどの作家の佳作長編ならランクインする可能性は極めて高いと言えるのではないだろうか(「ぼんくら」はランク外だったので絶対とは言えないが)。
 がいしゅつ作品同士の順位は入れ替えないという自己内ルールがあるので、この作品はこのままランク外とするが、もし新たに予想し直すとすれば、思ったより評価の低い「ザ・ジョーカー」と入れ替えてもいいかもしれない。

>>187
319未読ランキング:02/05/22 16:45

1.双月城の惨劇 加賀美雅之 光文社カッパノベルス
 美しき双子の城主。首と両手首が切り取られた無惨な死体は果たしてどちらのものか?(黄金期の薫り。新本格ルネサンス、佳品)
2. スノウグッピー 五條瑛 光文社
 日本海で自衛隊の偵察機が墜落。暗躍するスパイと自衛隊調査部の動きに開発会社の社員が巻き込まれる(良質な自衛隊サスペンス)
3.劫尽童女 恩田陸 光文社 
 父親に動物の優れた五感と戦闘能力を与えられた少女の軌跡を描く。(中途半端なおもしろさ。またラストが弱いのは相変わらず)
4.密室の鍵貸します 東川篤哉 光文社カッパ・ノベルス
 元恋人殺害の嫌疑をかけられた男のアリバイは死体になった男と密室で一夜を過ごしたことで・・・。(軽妙なユーモアミステリ)
5. 天空への回廊 笹本 稜平著 光文社
 エベレストの頂上に落ちてきた歓迎されざる冷戦の遺物。そして山頂へアタックする男の壮絶な苦闘。(魅力的な登場人物、後半の畳み掛けるような展開が見事)
6.イン・ザ・プール 奥田英朗 文芸春秋
 奇妙な精神科の元を訪れる奇妙な症状を持つ患者。爆笑の連作短篇集。
7.マレー鉄道の謎 有栖川有栖 講談社ノベルス
 魅惑のマレー半島を舞台に火村英生の推理が冴える(旅情豊か、まとまりのある本格。が、全体的に小粒)
8.ハルビン・カフェ 打海文三
 福井県の中国人街と朝鮮人街でのマフィアの対立は、警官の殉職率が東京をはるかに凌駕するレベルにまで達していた。動乱の7日間。
9.蚊トンボ白鬚の冒険 藤原伊織 講談社
 蚊トンボの声と対話によって若い水道職人の日常は一変する。(SF的設定のアクション色の強い作品)
10.バカラ 服部真澄 文芸春秋
 多額の借金に喘ぐ雑誌記者が探り当てたカジノ合法化を巡る巨大な陰謀。
11.殺人ライセンス 今野敏 メディアファクトリー
四十五歳でリストラにあった男が新たな人生を歩む。リストラ探偵登場。
12.竜の仮面(ペルソナ) 佐々木敏 徳間書店
 CIAに拾われたエリカは整形手術で絶世の美女に生まれ変わり、特殊任務を与えらる。中・台問題を舞台にした国際サスペンス。
13.聖悪女 土屋隆夫 東京創元社
副乳という三つ目の乳房を持つ美しき女性の数奇な運命(おもしろさの大半はヒロインの半生記にあり、ミステリとしては地味)。
14.昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
 昆虫界に起こった怪事件に三匹の昆虫が挑む異色本格(設定はおもしろいが謎解きはもうひとつ)
15.負け犬 志水辰夫 講談社
 アウトローの男たちが、人生の分岐点に立った時・・・。柴田鎌三郎賞受賞第一作(ミステリ色の薄い短編集なのでランクインの可能性は低い)
16.空のオルゴール 中島 らも  新潮社
 パリで伝説の奇術師を調査する一行に立ちはだかる謎の組織。次々と殺される仲間達。奴らの目的は? 正体は? 奇術小説と格闘小説の融合。奇才・中島らもによる全く新しいエンターテインメント。(全盛期に比べると緊迫感の落ちる出来)
17.幽霊船が消えるまで 柄刀一 祥伝社
 貨物船に広がる怪談とネックレス盗難事件。連作短編。
18.浦賀和宏殺人事件 浦賀和宏 講談社ノベルス
 執筆が難航している浦賀に女子大生猟奇殺人の嫌疑が。
19.朽ちる散る落ちる 森博嗣 講談社ノベルス
 研究所の地下密室で発見された謎の死体は自殺か他殺か、そして何者なのか?瀬在丸紅子が事件の謎に挑む
20.武打星 今野敏 毎日新聞社
 アクション・スターを目指す空手青年の香港での戦い。

ジャンル外作品
太陽の簒奪者 野尻抱介 早川書房
 水星から噴出した金属粒子によって形成された巨大なリング。人類の存亡をかけてリングの破壊に向かう宇宙船と4人のクルー(読みやすく面白いハードSF)

     (ランキングは常時変更予定/カッコ内は世評を参考にした推定評価)


320名無しのオプ:02/05/23 13:34
>>317

 古川日出男の「アラビアの夜の種族」が山田正紀の「ミステリ・オペラ」と共に第55回日本推理作家協会賞長編部門を受賞しました。
 評論家筋に非常に高い評価を受けていた本作品ですが、これでジャンル外という最大の弱点が事実上消え失せ、このミスの大本命に浮上することになります。
 そーゆーわけで以下、予想順位の修正。
 >>276

 このミス予想順位
    1位 アラビアの夜の種族(古川日出男)角川書店
    3位 ルール(古処誠二)集英社
    5位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    7位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    9位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    10位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    12位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    14位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    16位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    18位 無防備都市−禿鷹の夜−(逢坂剛) 文芸春秋
    19位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    20位 暗いところで待ち合わせ(乙一・幻冬舎文庫)
    
 補欠候補1 黒と茶の幻想(恩田陸) 講談社
 補欠候補2 聯愁殺(西澤保彦) 原書房
 補欠候補3 探偵は吹雪の果てに(東直己) 早川書房   
 補欠候補4 死んでも治らない(若竹七海) 光文社・カッパノベルス  
 補欠候補5 沈黙者(折原一) 文芸春秋
 補欠候補6 タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎) 講談社ノベルス
 補欠候補7 溝鼠・ドブネズミ(新堂冬樹)徳間書店
 補欠候補8 クビシメロマンチスト(西尾維新)講談社ノベルス

ランク落ち:レイクサイド(東野圭吾) 実業之日本社

ジャンル外予想保留作品:聚楽−太閤の錬金窟−(宇月原清明) 新潮社
321名無しのオプ:02/05/25 14:47
海外ものだけどポール・アルテの「第4の扉」はえらく評判がいいよね。
フランスミステリーだけど中身はまんまディスクン・カーらしい。
だれか読んでいる人がいたら感想キボヌ。
322名無しのオプ :02/05/29 09:33
このスレ楽しみなんだけどなー。
未読ランキングなんていらないよ。
読む基準にさせてもらってる。
323名無しのオプ:02/05/29 12:47
俺も未読ランキングはいらんと思うけどね。申し訳ないが。

ところで、「アラビアの夜の種族」ってそんなにおもしろいの?
読んでみようかなあ・・・
324名無しのオプ:02/05/29 13:12
「第四の扉」は、まず間違いなく海外部門にランクインするだらう
325名無しのオプ:02/05/29 15:45
>>322-323
つうか、これ(未読リスト)こそ月一くらいでウプしてくれたらいいよ。
326名無しのオプ:02/05/29 21:34
「双月城の惨劇」(加賀美雅之・光文社カッパノベルス・¥952)読了。

美しき双子を城主に持つ双月城は「黒い騎士」の不気味な伝説があった。
そこにかつての城の使用人の息子であり、ハリウッドで俳優として成功を収めたラインハルトが滞在することによって城は不穏な空気に包まれる。
双子の妹の主治医であるノイヴァンシュタイン博士は危惧を覚え、かつての教え子のスミスに手紙を出し、彼の叔父で高名なパリの警察予審判事であるベルトランの出馬を要請する。
一足先に城を訪れたスミスであったが、晩餐の席でラインハルトが双子の妹との婚約を発表し、妹が自身の妊娠を告げると姉は怒り狂い、その場は修羅場と化した。
そしてその夜、惨劇は起きる。
双子のひとりが「満月の塔」で首と両手首を切り落とされて死んでいるのが発見される。
現場は完全な密室。
黒騎士の伝説をなぞらえたような状況。
その上、双子の片割れは行方知れずとなっていた。
果たして満月の塔の死体は姉と妹、どちらのものなのか。そして犯人の正体は?

 30年代のドイツを舞台にディスクン・カーそっくりな世界が展開される古典派本格ミステリ。
 怪奇趣味、密室殺人、古きよき時代の名探偵と懐かしの趣向がオンパレードで古典好きにはうれしい一品。
 ただ、あまりにも古典的なおもしろさだけに終始し、現代の作家ならではの視点や工夫が全く見られないのは残念である。
 また、トリックや謎解きもこれが実際に30年代に書かれ、発掘された作品であるならば大いに評価もできるが現代作家の手によるものとしては(大技で楽しませてはくれるが)やや切れ味に欠ける印象を受ける。
 それに探偵役のベルトランに「恐るべき好敵手」と言わしめたライバル的人物に全く精彩がないために今ひとつサスペンスが盛り上がらず、物足りない。
 他にも不満はいくつかあるが、しかし、あくまでも古典の再現を狙った作品として割り切って読めば、結構楽しめる作品であることは確かである。
 
このミス予想順位
「双月城の惨劇」(加賀美雅之・光文社カッパノベルス):ランク外
327名無しのオプ:02/05/29 21:39

1.スノウグッピー 五條瑛 光文社
日本海で自衛隊の偵察機が墜落。暗躍するスパイと自衛隊調査部の動きに開発会社の社員が巻き込まれる(良質な自衛隊サスペンス)
2.密室の鍵貸します 東川篤哉 カッパ・ノベルスカッパ・ワン−登竜門−
 元恋人殺害の嫌疑をかけられた男のアリバイは死体になった男と密室で一夜を過ごしたことで・・・。(軽妙なユーモアミステリ)
3.劫尽童女 恩田陸 光文社 
父親に動物の優れた五感と戦闘能力を与えられた少女の軌跡を描く。(中途半端なおもしろさ。またラストが弱いのは相変わらず)
4.天空への回廊 笹本 稜平著 光文社
エベレストの頂上に落ちてきた歓迎されざる冷戦の遺物。そして山頂へアタックする男の壮絶な苦闘。(魅力的な登場人物、後半の畳み掛けるような展開が見事)
5.イン・ザ・プール 奥田英朗 文芸春秋
奇妙な精神科の元を訪れる奇妙な症状を持つ患者。爆笑の連作短篇集。
6.マレー鉄道の謎 有栖川有栖 講談社ノベルス
魅惑のマレー半島を舞台に火村英生の推理が冴える(旅情豊か、まとまりのある本格。全体的に小粒)
7.紫嵐 Violet storm 五条瑛 双葉社
虐殺のカンボジアから日本に逃れてきた鳩。どん底の生活の彼に手を差し伸べたスミレは日本に嵐を起そうという。「革命小説」シリーズ第2弾。
8.昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
 昆虫界に起こった怪事件に三匹の昆虫が挑む異色本格(専門的な知識が必要なので純粋な本格としては楽しめないが、ユニークな作品である)
9.ハルビン・カフェ 打海文三
福井県の中国人街と朝鮮人街でのマフィアの対立は、警官の殉職率が東京をはるかに凌駕するレベルにまで達していた。動乱の7日間。
10.蚊トンボ白鬚の冒険 藤原伊織 講談社
蚊トンボの声と対話によって若い水道職人の日常は一変する。(SF的設定のアクション色の強い作品)
11.バカラ 服部真澄 文芸春秋
多額の借金に喘ぐ雑誌記者が探り当てたカジノ合法化を巡る巨大な陰謀。
12.殺人ライセンス 今野敏 メディアファクトリー
四十五歳でリストラにあった男が新たな人生を歩む。リストラ探偵登場。
13.竜の仮面(ペルソナ) 佐々木敏 徳間書店
CIAに拾われたエリカは整形手術で絶世の美女に生まれ変わり、特殊任務を与えらる。中・台問題を舞台にした国際サスペンス。
14.ふたり探偵 寝台特急「カシオペア」の二重密室 黒田研二 光文社カッパ・ノベルス
寝台特急「カシオペア」で発生した移動する二重密室の謎。
15.聖悪女 土屋隆夫 東京創元社
副乳という三つ目の乳房を持つ美しき女性の数奇な運命(おもしろさの大半はヒロインの半生記にあり、ミステリとしては地味)。
16.負け犬 志水辰夫 講談社
アウトローの男たちが、人生の分岐点に立った時・・・。柴田鎌三郎賞受賞第一作(ミステリ色の薄い短編集なのでランクインの可能性は低い)
17.空のオルゴール 中島 らも  新潮社
パリで伝説の奇術師を調査する一行に立ちはだかる謎の組織。次々と殺される仲間達。奴らの目的は? 正体は? 奇術小説と格闘小説の融合。奇才・中島らもによる全く新しいエンターテインメント。(全盛期に比べると緊迫感の落ちる出来)
18.幽霊船が消えるまで 柄刀一 祥伝社
貨物船に広がる怪談とネックレス盗難事件。連作短編。
19.浦賀和宏殺人事件 浦賀和宏 講談社ノベルス
執筆が難航している浦賀に女子大生猟奇殺人の嫌疑が。
20.朽ちる散る落ちる 森博嗣 講談社ノベルス
研究所の地下密室で発見された謎の死体は自殺か他殺か、そして何者なのか?瀬在丸紅子が事件の謎に挑む.

ジャンル外作品
太陽の簒奪者 野尻抱介 早川書房
 水星から噴出した金属粒子によって形成された巨大なリング。人類の存亡をかけてリングの破壊に向かう宇宙船と4人のクルー(読みやすく面白いハードSF)

     (ランキングは常時変更予定/カッコ内は世評を参考にした推定評価)


328名無しのオプ:02/05/29 21:57
>>322-323
>>325

 未読ランキングを始めたというのは、
 最近前のようなペースで読むのがきつくなってきたので作品を絞って読んでいこうかと。
 そこで読む順番を整理してそれに対する意見を聞いてみようと思ったわけです。
 (ランキングは低い、またはランキング外だけど)この作品はおもしろいよという意見があればランキングの順位を上げて優先的に読む(例えばスノウグッピーや天空への回廊)ということを行って読書量が減っても取りこぼしのないようにしようかと考えたのですが。
 まあ、これからどうするかは他の方の意見も聞いて決めたいと思います。
 他に意見がない場合は325さんの言うように月イチにしようかなと考えています。
 
329名無しのオプ:02/06/11 05:10
再開きぼんぬage
330名無しのオプ:02/06/11 10:21
しかし、「ルール」って「オイディプス」や「ダークムーン」の
上にまで来るかな? 悪くはなかったけど、そこまでのインパクトは
感じなかったのだが・・・
331名無しのオプ:02/06/20 00:03
保存sage
カキコまってます
332名無しのオプ:02/06/27 17:52
>>330
このミスってけっこう売れてない良作や知名度の低い作家を持ち上げる傾向があるよ。
そういう作品を読んで「こりゃすごい! この面白さをみんな分かってない!」とか
勘違いして多くの人がマイナーな良作に投票する。
去年の「スティームタイガー」なんてそうだったな。
333名無しのオプ:02/06/27 19:01
>>326
だから、ディスクンじゃ無くってディクスンだっつーの。
334名無しのオプ:02/06/27 21:38
>330
オレはもの凄いインパクトだった>ルール
こんなに没頭して読んだ小説は初めてだった。
ラストは比喩じゃなく震えた。
335名無しのオプ:02/06/27 23:00
>>334
「ルール」に感動して、祖父(戦争中兵隊にとられて昭和21年復員)に勧めました。
祖父の感想は「泣いちゃったよ」でした。
内容もさることながら、若い作家が書いたことに感極まったようで。
それまで古処はまあまあの作家でしたが、一気にファンになりました。
336名無しのオプ:02/06/28 01:33
山岡荘八を愛読してるうちのじいちゃんは、「ルール」の新聞広告みて自分で買ってきたYO(笑
おかげで漏れは書籍代が浮いた。
じいちゃんも「ルール」を絶賛。
この手の兵隊小説はもう出てこないと思ってたそうな。
ちなみに「兵隊小説」は、じいちゃんのネーミング。
ナイスだと漏れはおもう。
337名無しのオプ:02/06/28 13:58
>>335
>>336
ええ話や…
338名無しのオプ:02/06/28 17:01
このスレ読んで、俺もおじいちゃんに貸したら、
今、夢中で読んでるよ(藁。
おばあちゃんがいくら呼んでも気付かないくらい(藁
ちなみに、ボケてるんじゃないからな
339名無しのオプ:02/06/29 23:34
何故かジーンとなるね。
340名無しのオプ:02/07/01 02:23
しかし、「このミス」の投票者に、お爺ちゃんは少ないからな(w
やっぱり、読者を選ぶ作品ではあるよな・・・
341名無しのオプ:02/07/01 03:03
この題材でバカミスにしとけば票を集めただろうにね
342名無しのオプ:02/07/01 03:07
>>323
「アラビアの夜の種族」は読者を選ぶね。
だめなやつはだめ!
343名無しのオプ:02/07/03 15:38
「アラビアの夜の種族」は確かに読者を選ぶかも知れない。
けど面白かったよ!
そもそも、大抵の小説は読者を選ぶし、そうでないと退屈なだけの話になると思う?
勿論「質」による選別とは別でね。
344名無しのオプ:02/07/04 02:41
まぁね。
でも「アラビア〜」の語りかけるような
文体はどうもいまいちだな〜
345名無しのオプ:02/07/06 14:02
法月の新作、ランクインは堅いと思いますが・・・
346名無しのオプ :02/07/09 21:27
定期上げ。ついでカキコ。
高橋克彦の「ゴッホ殺人事件」はどうだった?読んだ人いない?
347名無しのオプ:02/07/09 21:42
>>345
「新冒険」のほうは13位ぐらいだっけ? 今回は・・・ライバル多そう。
20位以内には入らないんじゃないかと思うが・・・。
348名無しのオプ:02/07/09 23:16
なんだかんだ言って黒田研二が食い込んでくるんだろ
WEBもってる作家は組織票とれていいね〜
349名無しのオプ:02/07/09 23:28
>348
本格ベストならわからんでもないが、このミスの場合ウェブ持ってる作家
よりワセミス関係者とか昔ながらつながりのほうが役に立ちそう。
350名無しのオプ:02/07/10 04:06
ここで作品を語っても意味ない。
投票者は仲良し作家に投票してゴマするだけ。
これこそ、自力では生き残れないゴミ業界人の処世術。
351名無しのオプ:02/07/10 17:09
>>350
うむ。そういう経路で高得点を挙げた作品と、ほんとに凄いミステリーを書いて
有無を言わさず投票させた作品を、きちんと見分けなければな。
352名無しのオプ:02/07/11 00:51
投票者を見分ける方が確実かな
353名無しのオプ:02/07/11 01:41
ちなみに前回の胡麻すり投票だと思われる作品はなんでしょうか
354名無しのオプ:02/07/11 01:45
>353
誰がどう見ても、「スティームタイガーの死走」は不自然
355名無しのオプ:02/07/11 02:04
>>354
「スティームタイガー」は俺的には面白かったよ。年間ベスト1とか
いわれたら抵抗あるけど、4〜6位に入れるのは許容範囲じゃない?
ま、こだわりのある人はいいんだけど、コネに頼ろうとするだけの年
寄りはたしかにウザいかもな。
356名無しのオプ:02/07/11 06:09
赤川次郎の名前しか知らなかった同級生が初めて読んだミステリーがスティーム。
このミスを立ち読みした時タイトルの奇抜さが頭に残ってて、つい買っちゃったらしい。
買う前になぜ相談してくれなかったんだよ!と思ったけど後の祭。
ミステリーは下らないって思いこんじゃった…
ミステリー版の過疎化の原因を見た気がした春ですた。
357名無しのオプ:02/07/11 14:24
>>353
つーか、霞にゴマをすってもメリットはないだろ。何も考えずに
大御所に入れる連中のほうがうさんくさい。
358名無しのオプ:02/07/11 15:12
>>353
このミスじゃないが、文春の方ならバカサギだな。
9割以上はごますり票だろ。
359354:02/07/11 18:22
あっあれは護摩すりじゃなくて馴れ合いだね。
360名無しのオプ:02/07/11 19:24
>356
飛躍しすぎ
361名無しのオプ:02/07/13 03:51
若桜木氏の新作

362暇つぶし:02/07/17 15:37
夏だ! パパ本格ベストの予想しちゃうぞー

1.オイディプス症候群(笠井潔)
  :こればっかりは不動。笠井信者も満足の出来だし、投票者には信者多いし(w
2.鏡の中は日曜日(殊能将之)
  :昨年の発売次点で評価が定まっている。本格大賞の候補にもなった。
3.聯愁殺(西澤保彦)
  :ネットでの評判も上々。ラストの展開は西澤の新境地?
4.殺人症候群(貫井徳郎)
  :「本格ではない」という批判もあったが、笠井が「これは本格」といっているからOK。
5.法月綸太郎の功績(法月綸太郎)
  :前短編集は1位を獲っているし、推理協会賞も獲ったが、こんなもんだろ(w
6.アイルランドの薔薇(石持浅海)
  :カッパワンからはこれが一番だと思うのだが・・・端正な本格。
7.マレー鉄道の謎(有栖川有栖)
  :待たされた上にそこそこの出来だったので、けっこう票を集めそう。
8.世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午)
  :賛否両論があり、好きな人は一番に推しそうだ。
9.まほろ市の殺人・秋(麻耶雄嵩)
  :他にマヤの新作が出なかったらこれのランクインもありうる。400円というお買い得度もあり。
10.双月城の惨劇(加賀美雅之)
  :お好きな人にはたまらない本格。冷凍が票集めをしたりして・・・(w

北森鴻の「狐闇」、柳広司の「はじまりの島」はまだ読んでいないが、気になる。
夏以降の新作では、島田荘司「魔神の遊戯」、加納朋子「虹の家のアリス」が上位に
絡んでくるでしょう。
363名無しのオプ:02/07/17 15:50
本格ベストはこっちの管轄では。
http://book.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1011426809/
364名無しのオプ:02/07/17 16:00
>>363
どうやろ。探偵小説研究会スレは研究会メンバーの書評・行動とかだけじゃないの?
去年はここで本格ベストも取り扱ってたけど…うーん、微妙。

年末ベストは「このミス」「文春」「ダヴィンチ」「本ミス」があるが、「このミス」
以外はめったに話題にならないし、たまにはいいのでは?
365363:02/07/17 16:06
>364
あっそうか。では、いざ「本格ベスト」が出たら、その話題は探偵小説研究会の
スレでするということでどないでしょ。
366名無しのオプ:02/07/17 17:20
探偵小説研究会のコメントとか、座談会の発言とかね。
俺らの間での遊び的ベスト選びは、ここでいいでしょ。

そーいや「週間小説」のこの夏最強のミステリーはいつだ? 投票者のメンツにもよ
るかもしれんが毎年本格系が強いよねー。>>362の1・3・4はまず入るだろ。
367名無しのオプ:02/07/26 00:00
トキオ
368名無しのオプ:02/07/26 00:15
発火点
369名無しのオプ:02/07/26 12:30
「GOTH」は入るかな?
370名無しのオプ:02/07/26 16:27
奥田英朗「イン・ザ・プール」は是非入って欲しい。
371名無しのオプ:02/07/27 17:20
「ルール」読了。
それなりに読ませる小説だとは思うが、リーグ違いの感が強い。
どんでん返しなどを期待しないで読むのがいいのでは。
372名無しのオプ:02/07/27 19:55
>>366
「週刊小説」はもうないよ。「月刊J-novel」がどうするのかは知らんけど。
373名無しのオプ:02/07/27 20:04
ハルビンカフェの奇跡の1位と見た。
374名無しのオプ:02/07/31 00:44
9月くらいに大作を出したヤツが取るんじゃない?
恒例のパターンだが、読む方は分散して出して欲しいと思ってる
人が多いだろう。毎年、秋口から年末までは、読む本の厚さが
1.5倍くらいにはなってるぞ。。。
375名無しのオプ:02/08/08 14:02
探偵・トリック小説→本格ミステリ→本格ベスト
その他エンタメ→ミステリー→このミス

分けるならこんな感じですか?
376名無しのオプ:02/08/18 20:25
本格の傑作は、年に10作も出ないでしょう。
だから探偵小説研究会の方はベスト5でいいよ。
逆に「このミス」の方は、豊作の年には20作でも
足りないと思うことがある。
377名無しのオプ:02/08/18 21:15
傑作と呼べるようなものは5作くらいだろうけど
なるべく多くの作品紹介を読みたいから今のままでいい
読む読まないは自分で判断したらいいし
378名無しのオプ:02/08/23 18:42
「アラビアの夜」なんかがランキングに入ったらミステリの衰退に繋がる
と思うのは私だけでしょうか。
379名無しのオプ:02/08/23 18:44
おまえだけだ。
380名無し物書き@推敲中?:02/08/28 00:26
いや、おれもいるぞ!
381名無しのオプ:02/08/28 10:51
来月、馳星周『マンゴーレイン』が出るようだが、『ダーク・ムーン』と
票が割れたりするのかなぁ?
382名無しのオプ:02/08/28 13:14
「このミス大賞」受賞作の自作自演は勘弁願いたいね。
383名無しのオプ:02/08/28 14:28
age
384名無しのオプ:02/08/28 17:12
>382
たしか宝島社から出てる本は対象外だったと思う
385名無しのオプ:02/08/28 17:51
>>384
え、マジ?!
良心的だなぁw
386楡周平:02/08/28 17:54
そ、そうだったのか……
387名無しのオプ:02/08/28 18:25

そういえば、原書房ミステリ・リーグの作品がぽんぽんランクインする
ランキング本がどっかから出てたね(w
388名無しのオプ:02/08/28 20:16
でも原書房や文芸春秋は出版点数が違うからしょうと思う
389388:02/08/28 20:35
「しょうがないと思う」でした
390中田英寿司:02/08/30 02:04
宝島社ってミステリー出してるの?
391名無しのオプ:02/08/30 02:07
>390
>>386
392名無しのオプ:02/09/08 02:23
半落ち
393名無しのオプ:02/09/08 02:23
最後の記憶
394名無しのオプ:02/09/09 00:13
砂の狩人
395名無しのオプ:02/09/26 06:35
保全
396名無しのオプ:02/10/11 09:16
保全age
397名無しのオプ:02/10/11 09:58
今月末、
桐野夏生「ダーク」
加納朋子「虹の家のアリス」
折原一「倒錯のオブジェ 天井男の奇想」、
小川勝己「撓田(しおなだ)村事件 iの遠近法的倒錯」
五條瑛「君の夢は もう見ない」
石田衣良「骨音 池袋ウエストゲートパーク(3)」
奥田英朗「マドンナ」

けっこー強力っぽいが、最後に滑り込むものがあるかな?
398名無しのオプ:02/10/11 12:46
「ダーク」はありそう。
おれは、乙一と伊坂幸太郎がランクインすると読んでるんだが。
399名無しのオプ:02/10/11 13:30
ええ!倒錯シリーズって3部作じゃなかったのか?(w
それにしても確かに強力なラインナップですね。

10月発売は、山口雅也「奇偶」もお忘れなく。
400名無しのオプ:02/10/11 14:03
11月末発売
原ォ「いまだ見ぬ幻へ」
401397:02/10/11 15:52
あっ「奇偶」忘れてた。

あとジャンル的に微妙だが、恩田陸「ロミオとロミオは永遠に」はどうか?

酒見賢一「陋巷に在り」に完結祝いとして投票するヒトがけっこーいたりして?

>>400
それは2004範囲でしょ?
402名無しのオプ:02/10/11 16:19
京極の新刊はどうなんだろ? 未読なので出来はわからないけど。
403名無しのオプ:02/10/11 17:10
あの、奥田英朗「マドンナ」は長編ですか。
404チクリ:02/10/11 21:46
愛川晶に二階堂黎人、鮎川哲也賞のやつが出てた
405名無しのオプ:02/10/12 09:56
タイトル忘れたが、メフィスト賞史上最高作というのが次に控えてるらしいが、
間に合うのだろうか?
406名無しのオプ:02/10/12 10:23
>>405
「フレームアウト」だろう?
まだ出版されてないよね?
407名無しのオプ:02/10/12 18:58
>399
たしか2、3年前の「私の隠し玉」に「創元バージョンの倒錯三部作完結篇を書く」と書いてた
けどこれは文芸春秋やね
408名無しのオプ:02/10/13 00:20
「レイクサイド」読了。
読み始めてすぐ予想される結末がそのままやってきた・・・。
素人がつくったようなプロットと、違いがわからない登場人物たち。
2時間ドラマの原作狙いか?
409名無しのオプ:02/10/13 00:35
「レイクサイド」はもう少し深い読み方ができます。
結局××××××××なんだからね・・・
410名無しのオプ:02/10/13 07:01
舞城王太郎「ピコーン」
は滑り込みそう? 少なくとも「熊の場所」「バット男」はジャンル的には
ミステリーだと言えるものだと思うが。
411名無しのオプ:02/10/13 12:17
10月以内にでれば、舞城、ランクインしそうだな。
でも、ギリギリだから20位以内に入ればいいほうか。
412名無しのオプ:02/10/13 23:28
荻原浩「コールドゲーム」は面白かった!
こういう作品にランクインしてもらいたい。
413名無しのオプ:02/10/14 21:54
>>405
どのジャンルで最高傑作なのか?
森・高里系かソブ系か殊能・舞城系か
414名無しのオプ:02/10/20 09:15
「2003本格ミステリ・ベスト10」読者投票
http://www.harashobo.co.jp/mystery/best.htm
415名無しのオプ:02/10/21 14:31
そろそろシーズン開始age
416名無しのオプ:02/10/22 17:50
去年のスレがいつまでも上がってるのでage
417名無しのオプ:02/10/22 22:17
奥田英朗「マドンナ」は普通小説でしたね。
この人も藤田宜永みたいにミステリーから
離れていってしまうのかしら…残念
418名無しのオプ:02/10/22 22:49
>>417
もう出てんの?
419名無しのオプ:02/10/22 23:14
>マドンナ 奥田英朗 講談社
>本体価格:1400円 発売日:2002.10.25
>《おたくの職場、どうよ?ユーモアとリアリティ。新オフィス小説》

だそうです。>>418
420名無しのオプ:02/10/23 05:44
奥田の場合、ミステリーとしての仕掛けに見るべきものがあるというより、
ストーリーの語り口で読ませるタイプだから、仕方ないような気も・・・

それにしても、投票が近づくほど盛り上がらないのは、このスレの不思議(w
421名無しのオプ:02/10/23 11:29
ミステリじゃないの?!
ショック・・・・
422名無しのオプ:02/10/23 20:51
今年読んだ中(数は少ない)では、
本多孝好の「MOMENT」はたぶんランクインすると思う。
厳密なミステリじゃないけど、「このミス」の傾向から大丈夫でしょう。
423順不同:02/10/24 01:24

ハルビン・カフェ(打海文三)角川書店
アラビアの夜の種族(古川日出男)角川書店
GOTH(乙一)角川書店
ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
緋色の時代(船戸与一) 小学館
世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
人間動物園(連城三紀彦)双葉社
十八の夏(光原百合)双葉社
MOMENT(本多孝好)双葉社
砂の狩人(大沢在昌)幻冬舎
無防備都市−禿鷹の夜−(逢坂剛) 文芸春秋
鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス

このミスのベスト10候補ってことで絞ってみたのですが、こんなところでしょうか?
なんかコレはってヤツが抜けてたら教えてください。
オイディプス症候群 はやはり本格サイドのご祝儀票しか入れないかなぁと
ルール はジャンル分けがネックに(他にもジャンル外はあるものの)なって漏れる
かなぁと 思って外してみたんですが。どうでしょ?
(ダーク は間に合いますか?)
424名無しのオプ:02/10/24 01:26
425名無しのオプ:02/10/24 01:27
『ルール』はランクインしませんかねぇ。
426順不同:02/10/24 01:33
あっ 魔神の遊戯 を忘れてた。でもこれもどうなんでしょ? 新レーベルですし
出た事は自体は話題にはなりましたが……本格サイドは皆が挙げるようなもの
でしょうか?(少し個人的に感想が入りますが。すみません)
427順不同:02/10/24 01:36
>>425
あくまでベスト10ってことで考えたので、わたしとしては20位くらいに
滑り込むって思ったのですが。
428名無しのオプ:02/10/24 02:00
コドコロは冷遇されてるしな。
429名無しのオプ:02/10/24 13:15
マスターズからだと、魔神の遊戯と僧正の積木唄のどっちが上に行くのか見物。
430名無しのオプ:02/10/24 18:15
>>423
なんかパッとしねーな。
431名無しのオプ:02/10/24 18:18
覘き小平次が一位に違いない
432423:02/10/24 18:19
あっ今気づきました。「MOMENT」は双葉社じゃなくて集英社ですね。
すんません。それと追加ベスト10候補として、

ゴッホ殺人事件(高橋克彦)講談社
グレイヴディッガー(高野和明)講談社
半落ち(横山秀夫)講談社

どうでしょうか。
433名無しのオプ:02/10/24 19:31
1位はユヤタンで決まりと思うが?
434名無しのオプ:02/10/24 19:56
魔笛 二人の女主人公の書き込み不足。相変わらずシナリオっぽい話
クレイブデッカー 話の荒唐無稽さを凌ぐ筆力が今ひとつ
コールドゲーム ドキュン青春物語。主人公にせめて宮部みゆき本なみの
        魅力があればよいのだが。
聖なる黒夜 ただ今一気読み中、面白いよ。
435名無しのオプ:02/10/24 22:48
禿鷹の夜  一作目の方が面白かった
殺人症候群 このシリーズの掉尾を飾るならもう少し
      盛り上げてほしかった
白光、人間動物園 壁に投げつけ本ならランクイン
砂の狩人 手抜きが感じられても個人的にファンなので外せないだけ
アリスシリーズ これも個人的にはファンだけど、ランクインする
        タイプの話じゃないか。
文句ばっかいってるみたいだけど、ホントに面白い本が
無いのはなぜ。不作年なのか。
 
436名無しのオプ:02/10/25 00:25
>>435
そうですねえ。壁投げ本とまでは言わんが、
白光、人間動物園とも、昔の連城知ってる人にはちと物足らんわなあ。
437名無しのオプ:02/10/25 08:34
わたし的には豊作なのだが。まぁこの際、個人の感情は別として・・・
438名無しのオプ:02/10/26 00:10
谷甲州「遠き雪嶺」もランクインしてくるかも。
同じ作者の「遥かなり神々の座」や
夢枕獏の「神々の山嶺」も確か過去にランクインしてたはず。

個人的には「遥かなり」のほうがよかったが、
この作品も20位ならほぼ入ってきそうな気がする、
439名無しのオプ:02/10/26 03:11
ラッシュライフはどう?
漏れ的には10位以内に入賞してほしいんだけど。
440名無しのオプ:02/10/26 03:38
有栖川が推薦していた、大倉崇裕の「ツール&ストール」って
結構おもしろく読めたが、ランク外?
441名無しのオプ:02/10/26 05:22
>>423
大沢ヲタだが、砂の狩人は10〜20位までだと思う
442竹内邦夫28歳ウェブデザイナ:02/10/26 05:22
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443名無しのオプ:02/10/27 02:49
>>439
漏れも禿同。ラッシュライフは面白かった。
444名無しのオプ:02/11/06 22:41
age
445名無しのオプ:02/11/12 11:17
しかし、春先まで盛り上がってたのに、投票が近づくにつれ
盛り下がっていくスレって・・・(苦笑

あれだけマメに読んでた人たちは、もう読まなくなったのか???
446名無しのオプ:02/11/12 18:09
じゃあ今月いっぱいまで、ベスト20予想投票受付でもしる? 

(こーゆう事する場合ってやっぱいちおうトリップ推奨?)
447名無しのオプ:02/11/14 00:17
しれ!!!!!!!!!!!!!1
448名無しのオプ:02/11/14 00:30
だって前半は良作か豊富だったんだけどさ
後半がね…もう何があったかわすれちゃってるよ
449名無しのオプ:02/11/14 00:58
やっぱ、1位はあらびや〜ん!かな
450名無しのオプ:02/11/14 07:50
もう集計終わったよね?
451名無しのオプ:02/11/14 18:37
情報リークきぼんぬ
452名無しのオプ:02/11/14 21:17
あややの新作が10位以内にはいってます
453MOMENT:02/11/15 02:41
MOMENT
454国内:02/11/15 02:46
アラビア
オイディプス
白光
トキオ
奇遇
ハルビン
半落ち
積木唄
ダークムーン
無防備
455国内11⇒:02/11/15 02:49
ダーク
ラッシュライフ

法月
発火点
MOMENT
ルール
GOTH
鏡の中
雪嶺
456海外:02/11/15 02:54
著者
飛蝗
ボトムズ
グルーム
サイレント・ジョー
鉤爪
レイトン・コート
わが名はレッド
第四の扉
死ぬほどいい女
457海外11⇒:02/11/15 02:58
壜の中
最も危険
散文売り
家蝿
最後の審判
アトランティス
舞踏会
骨まで
シルクロード
雨に
458名無しのオプ:02/11/15 05:02
>>456
グルームはもっと下でいいと思うのだが
459名無しのオプ:02/11/15 06:26
あやや くろけん 島荘 有栖川
組織票で確定
460名無しのオプ:02/11/15 11:04
それにしても、上の書き方で全部の作品名が分かる自分を、誉めてやりたい(w
461454−457:02/11/15 11:21
訂正しましゅ
アラビア
白光
オイディプス
トキオ
ハルビン
奇遇
半落ち
積木唄
シオナダ
ダークムーン
462454−457:02/11/15 11:24
無防備
ダーク
ラッシュライフ

ロミオ
発火点
MOMENT
ルール
法月
GOTH
鏡の中

それから457の「舞踏会」は「踊り子」
順位は予想しきれん。特にここ数年、とんでもないのがランクインしてくるし…
463名無しのオプ:02/11/15 22:08
>>461
× 奇遇
○ 奇偶
464454−457 :02/11/15 23:51
>>463
すまぬ。
講談社の文庫ベスト10発表。で、海外編1〜10を訂正
飛蝗
著者
ボトムズ
わが名はレッド
サイレント・ジョー
鉤爪
レイトン・コート
グルーム
第四の扉
死ぬほど
465名無しのオプ:02/11/15 23:55
国内だとアラビア、海外だとグルームみたいなのが
入ってくるのはマジやめて欲しい。
面白いミステリ読みたいと思ってる人が
こんなの読んでどーすんねん。
466名無しのオプ:02/11/16 00:08
>>465
どこがいかんの?どっちもおもしろかったじぇ
467名無しのオプ:02/11/16 00:29
>465
お子さまは、新本格でも読んでな。
468名無しのオプ:02/11/16 01:05
>>465
グルームのような小説が入ってくるのはあり。
ただ、そこまで面白くなかったと思うのもグルーム
469名無しのオプ:02/11/16 01:18
一時期アラビアに挫折してたけど、
再びなんとか読み始めてみた。苦痛ではあったけど。
しかし地下迷宮が復活してきた辺りから、俄然面白くなってきた!
というわけで、第一部はもっと短くしてもよかったと思う。
よほどの読書好きでないと第1部で嫌になるからね。
正直、もったいないなぁと思う。
ではまた続きを読みます。

しかしこれは、ミステリというよりもファンタジーだよな。
470名無しのオプ:02/11/16 01:23
ファンタジーだと思っていると……
471名無しのオプ:02/11/16 01:24
ミステリーというジャンルに、実はあまりこだわってないからね、
このミスは。担当者自ら、「失楽園みたいな文芸作品までは、入れたくない」
という理由で「ミステリー&エンタテインメント」と名づけてるらしいし。

ところで、綾辻の『最後の記憶』は話題にも上らんが、ハズしているのか?
472名無しのオプ:02/11/16 01:27
ハゲてます
473454−457 :02/11/16 01:31
『最後の記憶』読んだんですが、綾辻の長編の中では最低ランクでしょう
(メール欄)を援用したようなアイデアはおもしろいですが
やけに線の細い主人公の設定や描写力の不足がネックになっていまひとつ楽しめず。
復活御祝儀票で下のほうには入ってくるかとも思うが、今年は本格・新本格周辺作家
の新作がそれなりに出版されたので、票をかせげない可能性大
474名無しのオプ:02/11/16 08:36
今年のこのミスの結果、もう一部で情報回ってるみたいだが
475名無しのオプ:02/11/16 10:59
誰かそっと教えて・・・
476名無しのオプ:02/11/16 12:24
>469
>しかしこれは、ミステリというよりもファンタジーだよな。

ズームルッドの語る「災厄の書」の内容は古川氏自身が以前、
途中まで独立して某誌に連載してたんだよ。
いろいろ異同点はあるものの、まず第二部から第三部の中途(517ページ)まで掲載。
いったん流れが切れ、まとまって文庫も出た(タイトルは『砂の王 1』)。
その後、連載では第一部のパートが始まり、水底の扉が開く場面(110ページ)で中絶。
ゲームのノベライズという体裁だったんだが、「アラビア」のようなギャグ要素は一切ない
シリアス一辺倒の筆致に編集部から注文がついたらしい。
スレ違い気味の内容スマソ。
477名無しのオプ:02/11/17 01:58
>>471
期待してた人ほどショックはでかい。
あれだけ待たされてこれかよ・・・と思った。
478名無しのオプ:02/11/18 01:01
内部リークまだ?
479名無しのオプ:02/11/18 01:18
発売はいつ頃?
480名無しのオプ:02/11/18 12:05
例年どおりなら発売は12月上旬(10日前後?)。
そして今週あたりから書店関係者のリーク情報が
このスレに書き込まれる予定(w。

今年も伏せ字でひとつお願いします。
 
481名無しのオプ:02/11/18 19:00
去年は「模倣犯」がガチガチの1位候補だったけど、今年はイマイチ予想できんな。
それにしても、笠井「オイディプス」が1位を取れば、因縁があるだけに
宝島社は複雑だろうな。。。
482名無しのオプ:02/11/18 23:35
誰かリークしてよ〜

書店関係にコネのあるミステリサイトのヤシら、
思わせぶりなことばかり書いて、すんげームカツク
483名無しのオプ:02/11/19 00:06
去年はリークが多すぎて、いざ本物が発売された頃には熱が冷めてたからな(藁
今年は業界も自己規制してるかも
484名無しのオプ:02/11/19 00:16
国内1位は9月に出てけっこう評判になった某作家の長篇第1作。
485名無しのオプ:02/11/19 00:40
半落ちキター。
486名無しのオプ:02/11/19 01:06
まさか島荘…
487名無しのオプ:02/11/19 01:58
485が正解?
488名無しのオプ:02/11/19 02:18
まだまだ
489名無しのオプ:02/11/19 02:59
有線?の「ミステリチャンネル」ベスト10なら出回ってるみたいだが
490名無しのオプ:02/11/19 03:08
>>484
横山秀夫?
491名無しのオプ:02/11/19 03:10
あっ、そうか。

では国内2位以下をどうぞ
492名無しのオプ:02/11/19 05:27
まさか乙一…
493名無しのオプ:02/11/19 10:12
「半落ち」通勤時に読んでて、電車の中で涙ぐんでしまった…
年をとると涙腺がゆるくてのう…1位ならめでたいことです。

あと個人的に今年最大の収穫は、朝松健「旋風伝」だったりするのだが
ランク入りしてたりするかしら…教えてホスィ。
494名無しのオプ:02/11/19 19:13
木乃伊。
495名無しのオプ:02/11/19 19:24
「半落ち」は、漂白旦那が鋭い技術批評をしていたな。
まあ、「そうは思わなかった」で切り抜けられるかも知れないけど、欠点は欠点だよな。
496名無しのオプ:02/11/19 22:35
読んできた>漂白旦那
この人的には「半落ち」は今年の7位だそうです。
本格系の人なの、漂白さんって?
497名無しのオプ:02/11/19 23:30
12月9日発売だそうだ

www.takarajimasha.co.jp/konomys2003/index.html
498名無しのオプ:02/11/22 00:06
半落ち?ホントかよ
ところで『ロンド』は?
499名無しのオプ:02/11/22 07:54
半落ちはオヤヂ向け。だからこのミスでは上位だと思うよ。
500名無しのオプ:02/11/22 11:17
2004年はこのミス大賞受賞作が上位になるんだろね
501名無しのオプ:02/11/22 13:05
>>500
宝島社から出版されるものは対象外。
502名無しのオプ:02/11/22 22:34
半落ちキター
503名無しのオプ:02/11/22 23:28
25歳。
去年まで金無し君だったけど、オンラインカジノとパチンコで
二年で350万貯めた。一度やってみなよ。
初回のみだけど、1ドル以上のチップを買えば30ドル(4000円くらい)貰える。
もらうだけもらってプレイせずに換金することもできるし、ルーレットで赤か黒に
思い切って賭けてしまえば50パーセントで二倍になる。
金なきゃオフラインでゲームすればいいだけ。暇つぶしになる。
ビデオポーカーとかスロとか色々あるのでマジでお勧め。
http://www.imperialcasino.com/~1h4n/japanese/
504名無しのオプ:02/11/22 23:50
このミス大賞受賞作はあまり期待できないようだが…
505名無しのオプ:02/11/23 01:35
大沢在○ ランクイン!
506名無しのオプ:02/11/23 01:38
乙○ ランクイン!
507名無しのオプ:02/11/23 01:41
>506
乙葉「一秒のリフレイン」
508名無しのオプ:02/11/23 01:44
ランクインはほんとかな〜?
509名無しのオプ:02/11/23 22:39
503に釣られそう……
MOMENTはどうなんだろう?ミステリ色が薄いと聞いているが。
510名無しのオプ:02/11/23 23:15
このスレざっと読んだのですが、国内編のみですか?
511名無しのオプ :02/11/26 00:00
本田孝好はデビュー作の切れ味が無いと思われ。
512名無しのオプ:02/11/27 04:18
それにしても、リークありませんねぇ

書店員さんとかミステリサイトやってる人らは軒並み知ってるって感じでしたが
513名無しのオプ:02/11/27 16:30
で、どうなの?
514名無しのオプ:02/11/27 21:01
今までの例だと、誰かがデタラメな順位を発表した後に、事情通がそれは違うぞ的に本当
の順位を教えてくれたような気がする。だから、誰か……
515名無しのオプ:02/11/27 21:31
版元がバラシにかなりピリピリしてるらしいぞ。
ピリピリするくらいなら、書店との癒着も止めれっ
516名無しのオプ:02/11/27 22:02
一位 「ダーク」桐野夏生
二位 「覘き小平次」京極夏彦
517名無しのオプ:02/11/28 02:16
>>516
それはさすがにないかと
518信じてしまった人:02/11/28 11:38
>>516-517

ないのかよ!(三村マサカズ風に)
519名無しのオプ:02/11/28 12:18
>518
あるわけねーだろ!(爆問田中風に)
520名無しのオプ:02/11/28 18:39
国内では山田「僧正の積み木歌」が1位で、2位が横山秀夫「顔」と見た。
521名無しのオプ:02/11/28 19:02
>>520
一位は半落ちだっつの。信じろよ。
522名無しのオプ:02/11/28 19:27
結局、このミスの1位以外は全然わかんないのね
523名無しのオプ:02/11/28 20:19
ラッシュライフがランクイン
524名無しのオプ:02/11/29 00:15
漏いぢぷすは?
525名無しのオプ:02/11/29 00:24
国内三位は奇偶
526名無しのオプ:02/11/29 00:34
1半落ち
2オイディプス
3奇偶
ってことでよろしいか?
527名無しのオプ:02/11/29 06:16
2は違うのじゃないか。
528名無しのオプ:02/11/29 07:33
2はアラビアか
529名無しのオプ:02/11/29 22:56
このミス 2003


12月9日発売!
530名無しのオプ:02/11/29 22:58
667円+税
531名無しのオプ:02/11/29 23:00
戸梶圭太、古処誠二などのインタビューあり
「私の隠し玉」ももちろんあり
532名無しのオプ:02/11/29 23:00
表紙は漫画家 山下和美さん
533名無しのオプ:02/11/29 23:01



            12月9日発売!




534名無しのオプ:02/11/29 23:05



            12月9日発売!







535名無しのオプ:02/11/30 00:04
社員の宣伝か?
536名無しのオプ:02/11/30 00:56
今日読んだ本に「下馬評では『半落ち』が一位に来る」って書いとった。
537名無しのオプ:02/11/30 01:24
とりあえず次はミステリチャンネルの国内・海外ですな。
538名無しのオプ:02/11/30 10:06
貴志のコメントがどうなってるのか聞きたい


539名無しのオプ:02/11/30 10:15
>>536
その下馬評って、このスレなんじゃないの
540名無しのオプ:02/11/30 12:05
原書房の本がランクインしまくるベスト10の方はどうなの?
541名無しのオプ:02/11/30 12:28
つまらん皮肉だな
542名無しのオプ:02/12/01 12:49
海外篇はどうなのよ?
「青い虚空」はランクインしたのかなー?
543名無しのオプ:02/12/01 17:08
しめきり後では?
544名無しのオプ:02/12/01 17:24
そうか…。
文春の方には間に合ったのかな?
上位に来そうな予感だけど。
545名無しのオプ:02/12/01 22:06
>540
今年は芦辺と西澤あたりがランクインするだろうね。
文春の叢書も出たし、ベテランも頑張ってるから原の上位独占はない。

ていうか、原の本が上位5位以内にはいったことはないので、単なる印象論だと思われ。
546名無しのオプ:02/12/01 23:59
>>501
このミスって、宝島社は対象外?
98年このミスでは、楡の「クーデター」が7点入ってるが。
単に今までミステリの出版物がなかっただけではねーのかい?
547名無しのオプ:02/12/02 00:40
>546

「このミス2002」P4にこう書いてあるよ。

また弊社刊の作品は公平を期すため集計から除外している。

「このミス1999」からこうなったのかな?
548546:02/12/02 00:46
ぬ、ほんとだ…99年版のこのミスから、その表記があり
ますた。すまそ。きづかなかった…
549名無しのオプ:02/12/02 00:59
>>547-548
しかし、そんなことする必要があるのかな>集計からの排除

たとえば、本ミス・ベスト10が原書房や、
その前に出していた東京創元社の本を排除したら
かえってイビツになるし、文春ミステリーベストから
文藝春秋の出版物を外しても変なもんだ。

宝島社は「このミス」がしだいに一つの権威になっていったことから
風当たりをおそれて、そんなことをしたのかな。ワカラン……
550名無しのオプ:02/12/02 02:31
出版社のイメージもあるんじゃないかな。
宝島社には「ミステリの出版社」というイメージないから、
自社の刊行物に「このミス○位!」とかやると、
東京創元社や原書房よりもずっと手前味噌に見えちゃうみたいな。
551名無しのオプ:02/12/02 02:42
>>550

なるほど。
552名無しのオプ:02/12/02 06:01
しかも以前、楡周平で大失敗してるしね。
553名無しのオプ:02/12/02 12:32
今年はリークが少ないな。じゃあ読んでもないのに予想でもするか。

1.半落ち
2.ダーク
3.無防備都市−禿鷹2
4.オイディプス症候群
5.ダークムーン
6.レイクサイド
7.僧正の積木唄
8.奇偶
9.白光
10.殺人症候群

「アラビア」「ルール」は非ミステリってことで敬遠される可能性もあるかと。
綾辻は圏外。乙一、伊坂あたりがベスト20に入ると予想。
554名無しのオプ:02/12/02 14:27
鏡をわすれてるぞ
555名無しボビー君:02/12/02 15:38
このミスの販売っていつ?
556名無しのオプ:02/12/02 15:54
9日だそうだ。
557名無しのオプ:02/12/02 16:29
宝島社刊行を除外しているのは
>>552の言うとおりでしょ。

楡周平が全然評価されないから、いっそ「弊社刊行物は除外」とやっておけば
ランクに入らなくても言い訳が立つ、と。
それだけのこととしか思えないんだが。
558名無しのオプ:02/12/02 17:25
楡周平氏は失敗なの?
559名無しのオプ:02/12/02 23:44
路線が違うよね。高杉良や幸田真音がランクとは縁無いように。
だからそこそこ売れてりゃ、べつに失敗とは……。
要はカッコつけたいだけじゃない? ランクは商売ちゃう、世のため、と。
でもムリしてストイックに見せるのはほんとは不自然。
560名無しのオプ:02/12/03 00:49
皆川博子の「冬の旅人」はどうですか?
たしか「死の泉」は上位だったような・・・。
561名無しのオプ:02/12/03 05:09
ストラウブ『ミスターX』はミステリとしてもおもしろいと思うけど
だめかね
562名無しのオプ:02/12/03 21:35
いいきゃげん情報ほすぃな
563名無しのオプ:02/12/03 23:20
あげえええええええええええ
564名無しのオプ:02/12/04 00:37
>>553
日本推理作家協会賞受賞作が非ミステリとして敬遠されちゃうの?
565名無しのオプ:02/12/05 01:12
折原一の「倒錯のオブジェ」は集計範囲内ですか?
566名無しのオプ:02/12/05 01:55
>>564
ありうる。推理文壇(そんなもんが、あるとしてだけど)内では
いかにもミステリっぽいミステリより、周縁的なものの方が評価の高い傾向あり。
賞の選評でも「推理小説的には弱いが、****の部分に感心した」というのがよくある。

東京落語の世界では、「爆笑落語」の演じ手が軽んじられるようなものか。
567名無しのオプ:02/12/05 02:10
>>566
そういうこと言ってるんじゃないと思うけど。。。
568名無しのオプ:02/12/05 03:49
>>553
アラビアを入れないとやっぱまずいだろ。
569名無しのオプ:02/12/05 04:05
表紙、柳沢教授かい。タイムリー(?)だな。
売上を伸ばそうって魂胆か?
まあ、ドラマ見てたってマンガ知らなきゃ気づかんだろうが。
570名無しのオプ:02/12/05 07:54
本屋さんはもう情報持ってるんだよね。誰かリークしてくれんかなあ。
まあ来週を楽しみに待っていればいいことだが。でも知りたい。
571名無しのオプ:02/12/05 13:53
>>569
そんなこといやあ2002もそうだろ
572名無しのオプ:02/12/05 14:43
『航路』
573名無しのオプ:02/12/05 19:21
>>572
今日それを図書館で予約したら、約30人待ちだったよ(´・ω・`)
そんなに話題になってんの?訳者は大森望なのに(w
574名無しのオプ:02/12/05 19:24
目覚ましで紹介されてました
1位はやはり半落ちらしい
575羊バンター:02/12/05 19:35
乙一氏の「GOTH」は20位以内に入りそう。
576名無しのオプ:02/12/06 00:43
2003年のべスト10の情報をリークします
以下の通りです

1位『赤と黒』スタンダール
2位『ゴリオ爺さん』バルザック
3位『ボヴァリー夫人』フローベール
4位『デイヴィッド・コパーフィールド』ディケンズ
5位『トム・ジョーンズ』フィールディング
6位『高慢と偏見』オースティン
7位『嵐が丘』E・ブロンテ
8位『白鯨』メルヴィル
9位『戦争と平和』トルストイ
10位『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー
577名無しのオプ:02/12/06 00:48
うおおおまじっすか。
国内もたのんます。
578名無しのオプ:02/12/06 00:54
>>576
意外な結果でしたね。
私は『タルチュフ』モリエールが上位に食い込むと思っていたからね。
579名無しのオプ:02/12/06 00:56
スタンダールは「パルムの僧院」が入るかと思ったんだけどな。
580名無しのオプ:02/12/06 01:03
フーン
581名無しのオプ:02/12/06 01:04



            12月9日発売!







582名無しのオプ:02/12/06 01:10
目覚ましテレヴィでは背景に「半落ち」や乙一のやつがうつってたな
583名無しのオプ:02/12/06 02:13
>>576
乙。
でもカラマーゾフは順位低すぎじゃないの?
584名無しのオプ:02/12/06 02:20
>>576

それは古いやつ。
今年のはこっち。

http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1038736421/l50
585名無しのオプ:02/12/06 04:04
>>584
尻穴野郎よ、新しいのだけ貼ればいいんだ

586名無しのオプ:02/12/06 16:48
書店で発見!
で、国内は概出の「感動作」
2位が、な、なんと…ここまで上位に来るとは…
3位が、確かあの方のカムバック作だっけ…
5位に横溝賞出のハードボイルド作家がついに…
う、順位がうろ覚え。
しかし、以下、「大極宮」のひとり。
珍しく今年2冊もミステリ長編を上梓した作家の漢字5文字の方
やっぱり来たか、どこの馬の骨かわからない作家の『ロ○○』
げ!嘘!なんでこんなところに!の『グ○○・○○ョー○○』
99年版このミスで15位だった作家の作品
で、久々のシリーズ最新作が10位にすべりこみ。
587続き:02/12/06 16:52
なんだか最近の順位は…と、首を傾げていたら、
『蒸気虎』で多くのミステリ・ファンを激怒させたあいつの作品も、
順位を下げたとはいえ、20位以内に…
更に、本屋で、あまりのショックに床に膝をつきそうになったのは海外編の10位
確か綾辻が絶賛していたあの作品が…
一気に買う気が失せました
588名無しのオプ:02/12/06 17:27
質問。
メフィスト賞作家の作品はランクインしてましたか。
589名無しのオプ:02/12/06 17:30
うちの近くの書店はランク入りした
作品が”このミス○位”という帯付
で並び始めた。さすが田舎はやり放題。
590名無しのオプ:02/12/06 17:42
おい、もったいぶらずに言え
591_:02/12/06 17:45
592名無しのオプ:02/12/06 20:43
>>589
順位はメモってきたんだろうな?
593586:02/12/06 21:04
殊能タンがベスト20位以内にいたっけな…
594名無しのオプ:02/12/06 21:13
なんだよ、このていたらくは!!!
とっととリークしる!!

595名無しのオプ:02/12/06 21:21
海外一位は飛蝗でーす
596名無しのオプ:02/12/06 21:43
1半落ち
3寄偶
5何とか村(iのなんたらってやつ)
7ロンド
8グラン・ギニョ
10オイディプス
ってとこか?上の情報から察するに。間は埋めてってくり。
597586:02/12/06 21:50
5はハズレ
なお、586に書いた作品の順位はところどころ違っているかも
598名無しのオプ:02/12/06 22:00
1.YHのH
2.OIのG
3.YMのK
4.OAのS
5.UBのH
6.MYのJ
7.RMのN
8.KHのR
9.ATのG
10.KKのO
599名無しのオプ:02/12/06 22:07
11.QQQのQ
600名無しのオプ:02/12/06 22:17
>598
半落ち
GOTH
奇遇
砂の狩人
ハルビンカフェ
十八の夏
人間動物園
ロンド
グランギニョール
オイディプス
適当だけどこんな感じかな。本格系が多いね
601中田英寿司:02/12/06 22:22
笠井さん低すぎーと思うのは、自分がカヴァヲタだからかな?
602名無しのオプ:02/12/06 22:46
>>601
うーん。
元カヴァオタとしては、十位に入っただけでも驚きだけどね。
603名無しのオプ:02/12/06 22:48
>>600
その10冊、地元の大型書店で今週頭あたりから平積みになってたぞ。
やはりこのミスのランクイン作品だったのか。
604名無しのオプ:02/12/06 23:09
法月の短編集が
ベスト20にも入ってない...。
マレー鉄道に至っては
ランク外...。
605名無しのオプ:02/12/06 23:18
光原百合6位かよ!
推理協会賞物凄くつまらなかったんだけど。
まぁ所詮このミスだからな。
606名無しのオプ:02/12/06 23:29
やべ2冊しか読んでない

西尾維新は話題性からいっても入るかなと思ってたんだが……
607名無しのオプ:02/12/06 23:55
今年は結構読んだつもりだったが、1冊も入っちゃいねぇし。
10作中大長編モノは4作か。
608名無しのオプ:02/12/07 00:23
今日本屋行ったらベスト出てたね。このミスはまだだけど。
ちなみに俺も二冊しか読んでない、GOTHとグランギニョール。
609名無しのオプ:02/12/07 01:54
僕もたくさん読んだけど、半落ち、砂の狩人、オイディプスの三冊。
なんか、年々選んでいる人が、
「俺はこれを選ぶ、お前らとは感性が違うんだよ。すごいだろう俺」
と発表する場になってきているような気がします。
610名無しのオプ:02/12/07 02:30
本格読みとしてはまっとうな順位に見える。
笠井が芦辺より下なのは意外だが、原のほうは逆転してるだろうし、
このほうがこのミスっぽいかも。

乙一は伸び過ぎだろ…
ファンだけどもっと地味にランクインして欲しかった。


ところで脳内変換するの面倒くさいから、誰かちゃんと書いてくれん?
611名無しのオプ:02/12/07 02:40
書いてあったな、スマソ>>600

海外もキボン
612名無しのオプ:02/12/07 03:03
ヤッター、打海センセイ、初のメジャー入り!!
613名無しのオプ:02/12/07 11:48
原書房の方の情報ありませんか
614名無しのオプ:02/12/07 11:55
>>609
確かにそれは感じる。
個性を主張する場と勘違いしている投票人がいるよう。
しかし、皆が同じような作品に投票しても面白くないけどね。
615名無しのオプ:02/12/07 12:03
それは昔から言えたような。
そもそも、週刊文春のよりももっと個性的なランキングを
俺たちの手で、てなことが動機だったような(ちがうか)。
616名無しのオプ:02/12/07 14:25
それはそうと、去年は風太郎の追悼特集だったから
今年は当然鮎川御大の追悼特集が・・・と思ったけど
本格に冷淡な「このミス」なら、ありえないか。
617名無しのオプ:02/12/07 16:36
かつて鮎哲は初期のこのミスで選者として参加してた事もあるのになあ。
(まだ元気だった綾辻や法月の小説を選んでたと記憶するが)
618名無しのオプ:02/12/07 18:22
私のかくし玉に服部まゆみのコメントが(写真つきで)載ってたのは
ちょい驚き。

>616
禿洞。ちょいショックだったゆえ、不買。
619名無しのオプ:02/12/07 19:23
2位は殊能
620名無しのオプ:02/12/07 22:45
山口氏は大病患ってたんですか?
621名無しのオプ:02/12/07 22:46
>>620
山口スレに書いてあるよ
622名無しのオプ:02/12/07 23:17
2位の乙一っておもろいのかなあ
1,2,4,5位は読んでたんだけど
623名無しのオプ:02/12/08 00:12
>>622
…………
624123:02/12/08 00:21
さっき買ってきます田。
625名無しのオプ:02/12/08 00:43
やっべ、マジやっべ

一冊もよんでねー
626名無しのオプ:02/12/08 01:31
めんどいから作者名ははしょります。

国内編

1 半落ち
2 GOTH
3 奇遇
4 砂の狩人
5 ハルビン・カフェ
6 十八の夏
7 人間動物園
8 ロンド
9 グラン・ギニョール城
10 オイディプス症候群
11 ラッシュライフ
12 アラビアの夜の種族
  デッド・ロブスター
14 黒と茶の幻想
15 鏡の中は日曜日
16 狐闇
  魔人の遊戯
18 島久平名作選
  トキオ
20 無防備都市
627名無しのオプ:02/12/08 01:34
海外編

1 飛蝗の農場
2 サイレント・ジョー
3 わが名はレッド
4 第四の扉
5 死ぬほどいい女
6 壜の中の手記
7 さらば、愛しき鉤爪
8 レイトン・コートの謎
9 グルーム
10 髑髏島の惨劇
11 雨に祈りを
12 悪党パーカー・地獄の分け前
13 ボトムズ
  最も危険な場所
15 家蝿とカナリア
16 天球の調べ
17 航路
18 著者略歴
19 煙で描いた肖像画
20 鋼
628名無しのオプ:02/12/08 02:12
このミスランクイン作品ほとんど読んでないよ。最近、新作で買って読みたいと思えるのが少なすぎる。
ところで、「GOTH」が2位ってどういうこと?乙一は好きなほうだが、これは良いミステリーだとは思わなかったな。
あれ系のトリックは衝撃度が足りないと思うけどなあ。

629名無しのオプ:02/12/08 02:15
>>626
さんくす
なんか半落ちが一位なんて微妙だね
大作はなかったけど佳作は粒ぞろいっていう感じかな
630名無しのオプ:02/12/08 02:23
今年も不作か。
631名無しのオプ:02/12/08 02:37
ダヴィンチのランキング教えて教えなさい教えろ
ソーゴーのやつはコミックが入ってたような…
632名無しのオプ:02/12/08 02:43
プッ乙一がニ位だって?あきらかにおかしいよ
そんなにヒーローがほしいのかい
633名無しのオプ:02/12/08 03:12
それにしても、文春って、いつも乱歩賞が上位ですね。
このミスではスルーだけど、今年もベスト10に入っているんだろうな。
634名無しのオプ:02/12/08 03:26
覘き小平次がはいっとらんじゃないか!
けしからん!
635名無しのオプ:02/12/08 03:26
マンゴー・レインはどこだ?
けしからん!
636名無しのオプ:02/12/08 03:39
ダヴィンチねぇ
「バガボンド」はわかるけど「ONE PIECE」ってのは

総合ランキング32位以下は載ってる
tp://www.mf-davinci.com/tokusyu/2002_book/index.html
637名無しのオプ:02/12/08 07:00
国内編 2,7,9,15,16(魔人),20位 の6冊
海外編 1,4位 の2冊
これしか読んでない…。
「飛蝗の農場」のラストは(゚Д゚)ハァ?って感じだったけどなー。
638名無しのオプ:02/12/08 08:17
国内も海外も1冊しかよんどらん・・・
639名無しのオプ:02/12/08 09:43
「半落ち」面白いとは思うが、1位とは驚き。
ミステリだと思って期待して読むと、オチは肩すかしって感じ。
640名無しのオプ:02/12/08 10:13
ダヴィンチのランキング

1 あかんべえ
2 ねじれ屋敷の利鈍
3 GOTH
4 最後の記憶
5 のぞき小平次
6 マレー鉄道の謎
7 魔界都市ブルース・青春鬼
8 アラビアの夜の種族
9 運命の糸車・グイン・サーガ86
10 赤緑黒白
11 ドリームバスター
12 闇先案内人
13 黒と茶の幻想
14 よるねこ
15 奥様はネットワーカ
16 今昔続百鬼−−雲
17 現代百物語 新耳袋 第七夜
17 オイディプス症候群
19 朽ちる散る落ちる
20 滅びのモノクローム
641名無しのオプ:02/12/08 10:16
続き

20 魔人の遊戯
20 半落ち
23 世界は密室でできている。
24 レイクサイド
25 春の魔術
26 トキオ
27 僧正の積木唄
28 発火点
29 少年トレチア
29 グレイヴデッカー
642名無しのオプ:02/12/08 10:27
>>640-641
読者のレベルがよくわかるランキングだね。さすがは元リクルートの情報誌。
広告を取るためにカス本をほめて作家に媚びてきた結果がこれかよ・・・
643名無しのオプ:02/12/08 12:05
>>639
そうなんだ…。>オチは肩すかし
で、泣けました?
644名無しのオプ:02/12/08 12:24
横山作品は、基本的に造りすぎで、後味は必ずしも良くないと思うな。
645名無しのオプ:02/12/08 12:31
黒と茶の幻想と鏡の中は日曜日は、昨年発売だから損してるんだろうな。

個人的には、近藤史惠「桜姫」が入ってないのが哀しい
646名無しのオプ:02/12/08 12:38
>640-641
さすがダヴィンチとしかいいようがないランキングだ(w
森強すぎだよ
「ねじれ屋敷の利鈍」ってどこがよかったんだろ?
647名無しのオプ:02/12/08 12:54
ダヴィンチのランキングなんて誰も楽しみにも参考にもしないし、
1位になっても何のハクも付かないと思う。
本のオビに、本年度ダヴィンチ1位と書いてあっても、誰も買わん。
648名無しのオプ:02/12/08 13:05
コニー・ウィリスの航路はトップ10は堅いと思ったのだが。
649名無しのオプ:02/12/08 13:16
大森推薦だからみんな敬遠したなり。
650名無しのオプ:02/12/08 13:33
まあ堕貧地は去年ルガールーが上位だったし、森綾辻有栖川しか読まない若者たちばかりなんだろ
ドリームバスターてミステリなん?
 そーゆーわけで以下、予想順位の修正。
 >>276

 このミス予想順位
    1位 アラビアの夜の種族(古川日出男)角川書店
    3位 ルール(古処誠二)集英社
    5位 オイディプス症候群(笠井潔)光文社
    7位 ダーク・ムーン(馳星周) 集英社
    9位 緋色の時代(船戸与一) 小学館
    10位 世界の終わり、あるいは始まり(歌野晶午) 角川書店
    12位 殺人症候群(貫井徳郎)双葉社
    14位 白光(連城三紀彦) 朝日新聞社
    16位 ザ・ジョーカー(大沢在昌)講談社
    18位 無防備都市−禿鷹の夜−(逢坂剛) 文芸春秋
    19位 鏡の中は日曜日(殊能将之) 講談社ノベルス
    20位 暗いところで待ち合わせ(乙一・幻冬舎文庫)
    



652名無しのオプ:02/12/08 14:43
そういえば、山田正紀の『僧正〜』はトップ20からも漏れたのか?
653名無しのオプ:02/12/08 15:08
>>647
誰も楽しみにしてないって事はないだろう.
というかランキングのあり方としてダ・ヴィンチはまだ正常.
箔がつくようになって,なんだかきな臭くなった某ランキングは異常.
654名無しのオプ:02/12/08 15:23
>>653
ハア?
655名無しのオプ:02/12/08 15:52
>650に同意
好きな作家の今年出た本に投票するてカンジ
あとはベストセラー
まあ毎年のことだししょうがねえやな
656名無しのオプ:02/12/08 16:29
>>653が何を言いたいのかが判らない
657名無しのオプ:02/12/08 16:38
>653
森が2,10,15,19位にランクインして
グインサーガがベスト10に突っ込んでくるのは異常だと思われ
658名無しのオプ:02/12/08 16:54
グインがランクイン…
もはや何も言うまい…
659名無しのオプ:02/12/08 17:16
さんねんでした
660名無しのオプ:02/12/08 17:23
殺人症候群(;´Д⊂)
661名無しのオプ:02/12/08 19:00
船橋駅前の書店でこのミス購入しますた。
662名無しのオプ:02/12/08 19:45
殺人症候群ってかすりもしてなかったな。
なんでだ、あんなに面白かったのに。

やっぱりシリーズもの、しかも過去2作の出来がいまいちなので敬遠されたのか?
663名無しのオプ:02/12/08 20:11
村上貴史がとりあげてた「わだつみの森」(文芸社)読んだ人いる?
664名無しのオプ:02/12/08 20:19
文芸社ってことは自費出版本だろ。それでこのミスに投票するほど
良かったのか……。そんなのまで読んでるというのもスゴイけど。
665名無しのオプ:02/12/08 20:37
今年もこぶ平は健在か…
それ以外の投票者の顔ぶれにも飽きてきた
666名無しのオプ:02/12/08 20:41
グラ・ギニョはおもしろいのでしょうか?
667名無しのオプ:02/12/08 20:43
個人的な感想だが、面白いと思う。
668名無しのオプ:02/12/08 21:12
>>666

面白かったYO!
669名無しのオプ:02/12/08 21:52
>>666
本格が好きなら面白いと思われ。
670名無しのオプ:02/12/08 21:59
芦辺の文体が嫌い。
何だか読みにくい。
671名無しのオプ:02/12/08 22:03
「このミス大賞」って……。
672名無しのオプ:02/12/08 22:08
グランギニョールねえ〜〜〜

本格が好きだし、悪くないとは思うんだが・・・。あの「鎧が人を殺す」というトリックが嫌い。

つまらんトリックは、思いついても使わない、
という「勇気」をもってもらいたいなあ。

新本格の連中は、捨てずに使うヤツばかりだけど・・。
673名無しのオプ:02/12/08 22:09
ネタバレ厨は氏ね
674名無しのオプ:02/12/08 22:16
ネタバレが普通になってきたね、この板。
675名無しのオプ:02/12/08 22:16
>>672
ネタバレすんな、くそやろう
氏ね
676名無しのオプ:02/12/08 22:16
>>672
逝ってよし
677名無しのオプ:02/12/08 22:17
>672
出入り禁止
678名無しのオプ:02/12/08 22:17
>>672
アク禁
アク禁
679名無しのオプ:02/12/08 22:18
>>672
ネタバレはタイーホ
タイーホだ
680名無しのオプ:02/12/08 22:18
681名無しのオプ:02/12/08 22:18
>>672
さらっとネタバレしてんじゃねーよ、タコ
682名無しのオプ:02/12/08 22:23
>>672                      
氏んでくれ
683名無しのオプ:02/12/08 22:30

■目に付くところへネタバレを書き込むのは止めましょう
 mail欄以外へのネタバレカキコは削除対象です

684名無しのオプ:02/12/08 22:34
>660>622

殺人症候群がかすりもしてないのは残念だけど
それだけ質が高いってことだよ

これは昔からの文芸のジレンマ
685名無しのオプ:02/12/08 22:36
686672:02/12/08 22:57
書き方が悪かったかな。

ちゃんと小説を読めば分かりますが、
誰も入っていない「鎧が人を殺した」ように見える
殺人が出てくるんですよ。

もちろん、それにはトリックがあって・・・そのネタは書いてません。
ということで・・・ま、もう来ないようにします。

それにしても、グランギニョール、読んでいる人少ないのね(W
687名無しのオプ:02/12/08 23:00
読んだけど細かいネタ忘れた。
688名無しのオプ:02/12/08 23:03
殺人症候群は文庫書下ろしじゃなかったか?
このミスは文庫は対象外だったと思うが
689名無しのオプ:02/12/08 23:10
>>688
思いっきりハードカバー

それはともかく、このミスって文庫ももちろん対象ですよ
690名無しのオプ:02/12/08 23:28
>>686
すまなかった
691名無しのオプ:02/12/09 00:07
>>664
文芸社は自費出版のところ、っつーイメージが強いが、
ふつうに原稿を募集して出版してもいるから、自費とは限らん。
詳しいことは知らんが、とりあえず作者の自作紹介ページ
ttp://members.jcom.home.ne.jp/sayonara/top.htm

あー、あと村上貴史は自分のコーナーで
挙げてただけで、票は入れていない。
692名無しのオプ:02/12/09 00:19
>>686

>ということで・・・ま、もう来ないようにします。

そんなこといわずにまた来てよ

鎧のあれは、昔の本格ミステリーの馬鹿げたトリックの再現
と見ればいいんではないの?
693名無しのオプ:02/12/09 03:08
ところで、このスレで途中までマメに予測を書いてた人は、
結局どういう予想に落ち着いたんだろ?
694名無しのオプ:02/12/09 03:37
何だかんだいって「ダヴィンチ」や「文春」よりはマシなランキングだな。
投票者のコメントもあるから、個別に判断できるし。
695名無しのオプ:02/12/09 04:23
女優としてはほとんど活動していない池波志乃さんは、
もうすっかりミステリの書評家でつ。
696名無しのオプ:02/12/09 05:12
中尾彬の家にミステリが大量にあるんだな。
そういや、中尾彬も翻訳ミステリはよく読むみたい。
むかしインポケットのベスト10に投票してたし。
697名無しのオプ:02/12/09 06:20
最近の役者はどうかしらんが、ちょっとまえの役者ならみんな読書家だよ
698名無しのオプ:02/12/09 08:58
本格ミステリベストの方は誰か知らんか?
本屋にはもう並んでるんかな。
699名無しのオプ:02/12/09 10:05
今年はけっこう読んだのにベスト10で3冊しか読んでない。
しかも「GOTH」と「人間動物園」はクソだと思ってた・・・・ちとショック
700名無しのオプ:02/12/09 10:15
>>699
ショック受けることないですよお。
あなたがつまらないと思ったんならこのミスなんか気にする必要なし!
701名無しのオプ:02/12/09 11:52
ここの住人はほとんど同意見だと
702名無しのオプ:02/12/09 14:12
>>699-701
激しく胴衣!「GOTH」は過大評価では?

しかし、アラビアは10位内に入らなかったね。
「このファンタジーがすごい!」ってのだったら
まちがいなく1位だと思うけど。スレ違いsage
703名無しのオプ:02/12/09 15:28
つか座談会が恐ろしくつまらない。
実名で辛口座談会やれよ。文句言ってくる作家なんか気にすんな。
読んでて腹立つくらいが丁度いいんだよ。
704名無しのオフ:02/12/09 16:14
ルール 古処誠二ってランクに入ってなかったね。
705名無しのオプ:02/12/09 16:57
古処か…今年はチャンスだったかもしれないけどね。
目立った新人がいなかった年だから、これまで二線級扱いされてた作家(暴言)に票が集まる可能性は高かったけど、他のミステリ色が強い連中に票が流れたのかな。残念でした
706名無しのオプ:02/12/09 17:36
本格のほうにははいってます
707名無しのオプ:02/12/09 17:37
ホントに?なぜ本格に……
708名無しのオプ:02/12/09 19:51
どうでもいいけど、海外編の1位が納得できない。
確かにプロットに凝ってはいるけど、そんなにいいか、バッタ?
海外の本格ってビンテージばかりだから、近年の作ってだけで評価高いのでは?

座談会は笑えなくなった・・・ギャグが寒すぎ。
709名無しのオブ:02/12/09 19:59
「飛蝗の農場」さっそく買ってきました。今日から読み始めます。
710名無しのオプ:02/12/09 19:59
座談会にしか価値が無かったのにここ最近は明らかに覆面によるマイナス効果しか作用していないね。
ってことは「このミス」には価値が無くなったって事なのかな。
711名無しのオプ:02/12/09 20:11
>>706
明日発売だと思ってたけど、フライングでもう売ってるんだ〜。
国内編のランキングきぼーん
712名無しのオプ:02/12/09 20:15
俺も本格の方順位おせえてほすぃぃ
713名無しのオプ:02/12/09 20:18
このミスの一位が年度代表馬に相応しいかというとそうでもないよね。
馬じゃないけど
714七誌のや!:02/12/09 20:22
なんだかんだで、投票者に作家もけっこう混じってるからな。
投票を頼む手前、あまり露骨なこといえないのでわ。
笠井とか我孫子とかうるさそーだし。
715名無しのオプ:02/12/09 20:27
昨年度一位だった「神と銃弾」も
それほどのものとは思えなかったわけで・・・
716名無しのオプ:02/12/09 20:50
ところで最近のこのミス座談会、ほんとにやってるんじゃなくて
だれか一人の筆ででっちあげてるだけなのでは。
717名無しのオプ:02/12/09 20:54
また新保や茶木が笠井にボコられる場面が見たいな
718名無しのオプ:02/12/09 21:00
山田邦子のように悲惨
719名無しのオプ:02/12/09 21:11
古処のルールは入って欲しかったよ…
今年最も胸にしみた一冊ですた
720名無しのオプ:02/12/09 23:11
今回から集計方法が変わったそうですが、去年までの配点だと
それぞれ何点になるのでしょうか。どなたかガッツのある方、
集計してみてくれませんか。私は根性がありません。
721名無しのオプ:02/12/09 23:21
>>704
>>719
アンケートにも一票も入ってない。
なんでだろ…
私、これ今年一番好きなんですが。

古処のインタビューまで載っていて1ポイントもナシって
ある意味凄い。
722名無しのオプ:02/12/09 23:29
一番後ろの「作品リスト」に古処の名前がないので
ミステリとして数えられていないのかも?
723名無しのオプ:02/12/09 23:31
おいこら、晴子ジョーカーがランクインしてないぞ!
724名無しのオプ:02/12/10 00:14
>>720
俺もそれ気になった。もしかしたら結構影響してるんじゃないか。
725名無しのオプ:02/12/10 01:21
内藤陳のリストに福井晴敏の「終戦のローレライ」が入ってるけど、
ゲラの段階で読んでの投票って事だよね?これってありなの?
726名無しのオプ:02/12/10 01:54
>>725
まだ買ってない(つーか売ってない)んだけど、
どうせ今年も未集計でしょ。
ほっとけば?

……あれ、集計方法変わったって上で書いてあったっけか?
すると有効票なのか……
727名無しのオプ:02/12/10 02:15
>>721 インタビューまで載っていて1ポイントもナシ
( ゚Д゚)ポカーン

狙っても不可能だよ…
728名無しのオプ:02/12/10 02:47
インタビューとノーポイント
ネタにしてはあからさま
729名無しのオプ:02/12/10 03:52
>>721
なんとなーく消防時代の学級委員選挙を思い出した。
イジメられっ子にみんなで投票しちゃうってやつw
古処は終わったな。
730名無しのオプ:02/12/10 04:45
ノーポイント古処のインタビュは恥さらしだな。
出版されてない作品にまでポイント入ってるのに(www
731名無しのオプ:02/12/10 05:10
あきらかにミステリじゃないから仕方がない。


















と擁護。
732名無しのオプ:02/12/10 07:50
よくわからんが、巻末のlistにも入ってないからなんか理由があるとか
733名無しのオプ:02/12/10 08:00

どんな駄作なの「ルール」って。
734名無しのオプ:02/12/10 08:12
あれはいい作品なんだけど、明らかにミステリじゃないから
票が入らなくてもおかしくない。おかしいのはリストにも入
れてない作品のインタビューを取って載せた宝島だよ
735名無しのオプ:02/12/10 09:31
>>733
六とん以下の駄作だな。ランキングによると。
736名無しのオプ:02/12/10 09:54
読んでもいない作品を駄作とか恥さらしとか言ってる馬鹿は逝ってよし。
典型的ヒッキー厨房だろうけど。


前も言ったが、ルールはどう考えてもミステリーではない。
しかし戦争小説の傑作。
あの本がどのくらいメディアで絶賛されたか知らないのか?
737名無しのオプ:02/12/10 09:55
まいった…ベスト10内、一冊も読んでねぇ。
738名無しのオプ:02/12/10 09:59
リスト外ってことは、それだけ真に迫った作品だってことだ
某歴史家が舌を巻いたそうだし






   ……って慰めもできるが、結果的には投票者ゼロの零点ってことだ
739名無しのオプ:02/12/10 10:29
734に同意。なんでインタビューに行ったんだろうね。
作者が前年のランキングに入ったから?

泡坂妻夫や志水辰夫の恋愛小説に票が入らなかったようなもんだろ。
読まずに駄作とかいってる連中は何がしたいんだ? ネタにしても
あまりにもショボいしな。マジで不思議だよ。
740名無しのオプ:02/12/10 11:28
粘着古処ヲタが多いなあ
741名無しのオプ:02/12/10 11:33
自作自演だろ
742名無しのオプ:02/12/10 11:34
てか、このミスランキングでマジにならなくても(藁
あの本終わってるわりには毎年みんな釣られてる。
743名無しのオプ:02/12/10 11:49
メフィスト賞作家もランクインするようになったから取り上げよう
けど「このミス」読者に舞城や殊能はちょっと……新堂は一昨年やったし
という具合に古処にまわったんじゃ?

>734,739
放置しようよ
どうせ前の鮎川スレみたいに逆ギレして暴れだすだけなんだから
744名無しのオプ:02/12/10 12:48
>742
俺的にはまだ終わってない感じだな。
今年は乙一、去年は霞、その前は本多といった、ファン以外はあまり読まないような
作家の本を読ませるきっかけになってるから。
あと今年は本命なしのデッドレースといった感じで、結構楽しめた。

本ミスの方は発売日いつなの? こっちも楽しみにしてるんだけど。
カヴァたん一位取れるかな。
本命をカヴァたんとして、「このミス」にランクインした乙一、山口、光原、芦辺、殊能、
島荘は間違いなく上位だろうが、そこにカッパ組、山田正紀、西尾、鮎川賞がからんで
くるだろう。
今年は本格が例年より豊作だったと思う。
745744:02/12/10 12:50
忘れてた。
綾辻、法月、倉知の遅筆トリオがどこまで食い込むかも楽しみ。
746名無しのオプ:02/12/10 14:10
古川日出男、恩田陸、北森鴻は未来有る作家なので
ジャンル至上主義者共に選ばれて欲しくなかった。

古川氏、祝!日本SF大賞
747名無しのオプ:02/12/10 14:55
古処、貫井、歌野が入ってないのは何故だろう?
冒険・ハードボイルド系の投票者には受けが悪い作家だから、
本格系の投票者が入れてやらにゃあ、

と思ったら本格系の人もあまり票を入れてないねぇ。
748名無しのオプ:02/12/10 14:57
言い忘れたが、

「始祖鳥記」がミステリー&エンターテインメントの枠に入るならば、
「ルール」も同様に判断されてしかるべきだと、俺は思うんだけどね。
749名無しのオプ:02/12/10 15:10
なんか臭い人がいるなあ
750名無しのオプ:02/12/10 15:17
ミステリチャンネル
「闘うベストテン2002」結果発表(2002.12.4)
 www.mystery.co.jp/bestbooks02.htm
751名無しのオプ:02/12/10 16:48
「面白くなければ返金」千葉の書店が新刊サイン会

 「読んで面白くなかったら、100人に限り本の代金を全額返します」とうたう新人作家サイン会が25日、千葉県船橋市のときわ書房本店で開かれる。
仕掛け人は、人気書評家で同店店長の茶木(ちゃき)則雄さん(45)。1冊丸ごと読んだうえでの返金保証は日本初といい、茶木さんは
「出版不況をただ嘆くより、書店もやる気のあるところを見せたい」と話している。

 この小説は浅倉卓弥著「4日間の奇蹟」(宝島社、1600円、来年1月8日刊行予定)。同社主催の第1回「『このミステリーがすごい!』大賞」金賞受賞作で、
言葉が不自由な少女と、ピアニストに挫折した青年が、慰問に訪れた山奥の診療所で奇跡に出合うというファンタジー。

 返金保証付きサイン会は、同賞で選考委員を務めた茶木さんの発案。代金前払いを条件に先着100人まで申し込みを受け付け、サイン会当日に本を渡し、1か月以内ならば同書店で返金に応じる。
茶木さんは「返金額はすべて自分が負担する。書評家としてそれだけ自信のある作品だし、元気のない出版界にインパクトを与えたいという意図もある」と話す。(読売新聞)

752名無しのオプ:02/12/10 16:55
http://www.yomiuri.co.jp/04/20021210i503.htm
これのことね
某映画監督と同じことやっとるね
753名無しのオプ:02/12/10 16:59
>>744
漏れは毎年駄目だ駄目だと思いつつ釣られてるんだけどね(藁
今年は絶対入らないだろうと思ってたのが何冊かランクイクしてて
さらにダメダメ感が漂ってましたが。
まぁ傑作といえる作品が少なかったってのもあるかもね。
本ミスも期待してないし。もちろん釣られるがなー。
754名無しのオプ:02/12/10 17:07
本ミス出てました。ランキングは妥当なところ。
755名無しのオプ:02/12/10 17:12
アンケートの集計なんだから、好みに合うこともあれば合わんことも
あるよね。当たり前のことだけど・・・
個人的には「このミス」はマシなほうだと思うが。ちゃんと本を読ん
で自論を持ってる(はずの)人たちが中心だしね。「週刊文春」は読
んでない協会員の組織票ばかりで、「本ミス」は範囲が狭いうえに投
票者のレベルが低すぎ。探小研とネット書評家なんか信用できんよ。
「ダ・ヴィンチ」はハナから論外だけどさ
756名無しボビー君:02/12/10 17:21
>>754 ランキング教えて。
757名無しのオプ:02/12/10 17:46
1「オイディプス症候群」
2「法月綸太郎の功績」
3「マレー鉄道の謎」
4「鏡の中は日曜日」
5「GOTH」
6「僧正の積木歌」
7「グラン・ギニョール城」
8「奇偶」
9「聯愁殺」
10「魔神の遊戯」
11「十八の夏」
12「はじまりの島」
13「人間動物園」
14「双月城の惨劇」
15「首絶ち六地蔵」
16「レイクサイド」
17「見えない精霊」
18「アイルランドの薔薇」
19「しおなだ村事件」
20「世界は密室でできている。」
758名無しのオプ:02/12/10 17:58
本ミスは13冊か。
759名無しのオプ:02/12/10 18:05
7冊持ってるけど、全部積読だ(w

……笑えねえ。
760名無しのオプ:02/12/10 18:07
>>751

他人の作品(しかも新人)をオモチャにして
自分が前に出ようというのはどうも

ていうか、いつのまに千葉の書店の店長に?
761名無しのオプ:02/12/10 19:01
立ち読みしてきたけど、座談会なくなっちゃったのね。
なんか長屋とか言ってるし。
762名無しのオプ:02/12/10 19:31
>>757
このミスより全然しっくりくる結果なんですが
763名無しのオプ:02/12/10 19:36
>>751
100冊ってのがセコいな。
全部返って来たら、16万円の自己負担ってことでしょ?
せめて1000冊、160万円くらいは覚悟しないと。
764名無しのオプ:02/12/10 19:44
16万でこの宣伝効果は大成功じゃない?
実際全部ってこたないからせいぜい10万かな

書評家としては最低ランクだと思ってたが、やるな
765名無しのオプ:02/12/10 19:54
有栖川有栖が三位??
おかしいんじゃねえの?ありえねー
766名無しのオプ:02/12/10 20:02
マレー鉄道そんな評判よかったっけ?
767名無しのオプ:02/12/10 20:14
河童湾が全部はいりましたなあ
768名無しのオプ:02/12/10 20:46
海外もたのんます。


アルテが1位とだけ書店でみましたが
769名無しのオプ:02/12/10 21:00
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770名無しのオプ:02/12/10 21:15
バッタ農場今日読み終えました。面白かったけどどう考えても
謎が解けてない
771名無しのオプ:02/12/10 21:21
>>767
『密室の鍵貸します』は入ってないが...。
20位を勘違い?
772名無しのオプ:02/12/10 21:25
ぶっちゃけ河童椀は、アイルランドと密室はおもろかった。
精霊はくそと思った。
773名無しのオプ:02/12/10 21:26
漏れはベスト3は妥当だと思うけど..........


まあ「オイディプス」「功績」とでかいのが来て「マレー」ってのはちょっとね。
「十八の夏」順位低いな.........
774名無しのオプ:02/12/10 21:50
1位〜6位を6点〜1点で集計しました。

半落ち(67)
奇偶(43)
GOTH(42)
砂の狩人(40)
ハルビン・カフェ(38)
人間動物園(35)
グラン・ギニョール城(34)
十八の夏(33)
ロンド(30)
オイディプス症候群(28)
775名無しのオプ:02/12/10 21:51
11〜19位
アラビアの夜の種族(22)
デッド・ロブスター(22)
ラッシュライフ(20)
魔神の遊戯(20)
鏡の中は日曜日(18)
黒と茶の幻想(17)
島久平名作選(17)
トキオ(17)
狐闇(16)
無防備都市(16)
ダーク(16)
天空への回廊(16)
776名無しのオプ:02/12/10 21:56
凶作かよ。
777名無しのオプ:02/12/10 21:56
おつかれ!
半落ち、強いな〜
778名無しのオプ:02/12/10 21:58
>>773、「功績」は講談社ノベルズだったんじゃ?

>>765-766、「マレー」は、「本格と言われると引く。エンタテインメントをこそ
評価すべき」といってるような人には不評でも、本格としては良かったのでは?
ちなみに僕は文庫待ちで未読。
779名無しのオプ:02/12/10 21:59
Z1の60thは3位になるのか
もうけもんだな
780名無しのオプ:02/12/10 23:38
>>774
神!

本ミス評価の方が俺の趣味に近い
781名無しのオプ:02/12/10 23:57
>>774
乙!!
ベスト10全部既読だ・・・喜んでいいやら悲しんでいいやら鬱になるやら(w

有栖以外は納得。俺の中では人間動物園>>>>>>マレーなんだが、
まあ「本ミス」は有栖好きが多いからしょうがない。ちなみに三年連続ベスト10入り。

残りは妥当かと。「奇偶」は本格としてはアレだったし、個人的には山田正紀の評価が
高いのが高ポイント。
782名無しのオプ:02/12/11 00:25
人間動物園もマレーも有り得ねーと思った漏れは逝ってよしですか。
783名無しのオプ:02/12/11 02:03
というか、このミスのアンケート全回答よんだんだけど、
ふざけてるやつ多すぎ。
本になって公にでるんだから、真面目に答えろや。
これを読んで、何を読もうか選ぶ奴もいるんだぞ。

東大のサークルとか、勝手にミステリの枠に春樹を入れて
1位にするやつとか。
マジで詩ね。
784名無しのオプ:02/12/11 02:06
本格としてはアレ
俺の趣味に近い
本格としては良かったのでは?
ちなみに僕は
785名無しのオプ:02/12/11 02:15
>>783
禿堂。なんか他の人と被らないように、選んでるのがみえみえ。
かぶるとか被らないとかじゃなくて、みんなが面白いと思うものが
1位になるべきじゃないの、と思う。大森とか、勝手に「重複を避けるべく」
とか言って外してるんじゃないよ、と。
アンケート回答者にふさわしくない奴多すぎ。
786名無しのオプ:02/12/11 02:26
ミステリーを拡大解釈しすぎ・・・というより、
ミステリーとエンターテインメントの区別がついてるのかも怪しい
回答が多く、こんなのを寄せ集めたのが権威になってるのか、
と思うと少し複雑な気持ちになる。
変な本を挙げる奴は前々からいたけど、最近になって余計増えてきたような。

全回答を読んだ後だと、ランキングがなんだか虚しく見える。
787783:02/12/11 02:31
>786
うん。ランキングだけ見ると、そうでもないけど、全回答見た後
だとかなり引く。
来年、再来年、と「自分は見る眼がある」と勘違いした厨房どもが
「個性的な作品」を並べるのではないだろうか。
このミスも、終わりかもな。
788名無しのオプ:02/12/11 02:41
>>786
>ミステリーとエンターテインメントの区別がついてるのかも怪しい
つか、一貫してこのミスは「ミステリー&エンターテインメント」の
ベストを謳ってるんですが。
789名無しのオプ:02/12/11 03:38
本ミス海外ベスト10
1「第四の扉」
2「レイトン・コートの謎」
3「家蝿とカナリア」
4「踊り子の死」
5「サム・ホーソーンの事件簿U」
6「ウィッチフォード毒殺事件」
7「イリーガル・エイリアン」
8「死者を起こせ」
9「髑髏島の惨劇」
10「囁く谷牙(こだま、ね)」
790768:02/12/11 04:07
ありがとうさんです。
サム・ホーソーンがぐっと上がってたりして、
いい線てとこでしょうか


上位は
791名無しのオプ:02/12/11 05:12
創元以外で、帯に第何位とか書く出版社はありますか。
792名無しのオプ:02/12/11 05:32
エンターテインメントも含むなら題名を変えるべき
あくまでミステリベストだろ。なのに村上春樹にいれる馬鹿
選考者大幅に変えたら?ミステリ研究部ほど馬鹿が多いとこはないよ
793名無しのオプ:02/12/11 05:37
うむー。いまさらってかんじだけどね。
ちゃんと「広義の」という但し書きもついてるし。
794名無しのオプ:02/12/11 05:47
今年もバークリー強いなあ
795名無しのオプ:02/12/11 09:00
>>699
人間動物園、オレもはずれだと思ってたのにこのミス購入前に読んだ作品の中じゃ最上位だった・・・。
個人的には「人間動物園」より「白光」、「GOTH」より「暗い所で待ち合わせ」の方が面白かった。

このミスを見て、「半落ち」を読んでみた。
なかなかの佳作だと思うけどぶっちぎりで1位取るほどのもん?って感じ。
796名無しのオプ:02/12/11 09:08
「人間動物園」は「白光」より判りやすい(ミステリーっぽい)からだろうね。
797bloom:02/12/11 09:18
798名無しのオプ:02/12/11 09:26
「人間動物園」今年の壁投げ本ベスト3に入る。
柴田よしきとか北森こうが冷遇されてる気がするのは私だけ?
799名無しのオプ:02/12/11 09:32
よしだまさし糞ウザイ。
自分の好きな本が入らないとすぐこれだ
阿呆
800名無しのオプ:02/12/11 09:39
「人間動物園」はどんでん返しが全然どんでん返しに感じなかったのがなんとも。
801名無しのオプ:02/12/11 10:04
「半落ち」、図書館で予約150人だった。
もともとおっさんに読まれてる作家ではあったが、
これぜったい「このミス」効果だよな。
802名無しのオプ:02/12/11 10:48
「GOTH」も似たような感じだろうな
803名無しのオプ:02/12/11 12:28
何でユヤタソが入ってないんだ
このミスも本ミスも糞だな
804名無しのオプ:02/12/11 13:06
例によってこのミスの結果に対しては不満を持つ人が多い。
それならば2ちゃんによる年間ベスト10を作ってみればどうだろう?
このミスと同じように1位〜6位を選んでもらって集計する。
期間は今月いっぱい。
同一人の多重投票を避けるために各作品に具体的な推薦コメントを書いていないものは無効とする。
あからさまに同じラインナップの投票も多重投票とみなして無効。
それで有効票が10未満ならこの話はなかったことに。
それでどう?

805名無しのオプ:02/12/11 13:35
10個あげればいいの?
806名無しのオプ:02/12/11 13:36
>>804
トリップも付けたら?
807名無しのオプ:02/12/11 13:37
単純にファン投票になりそうな気も
808804:02/12/11 13:39
1位 聯愁殺
(話の大部分を占める推理合戦もそれなりに楽しいが、最後の背負い投げが快感。これぞ本格)
2位 アラビアの夜の種族
(作中作である「災厄の書」のあふれるイマジネーションが凄い。ラストにひとひねりあるにはあるがほとんど非ミステリー)
3位 クビシメロマンチスト
(まるっきりライトノベル。しかし、ダークな青春ミステリーとして秀逸)
4位 世界の終わり、あるいは始まり
(被疑者の父親の葛藤を本格ミステリーの手法で描いた所が斬新)
5位 白光
(家族の心の葛藤を描いたある意味地味なミステリーなんだけど、ひねったプロットによって幻想的な雰囲気を醸し出しているのがイイ)
6位 世界は密室で出来ている。
(ミステリーとしては完全にバカだが独特のスピード感が心地よい)

例えばこんな感じね。
809名無しのオプ:02/12/11 13:39
宮部みゆき「火車」
真保裕一 「奪取」
福井晴敏「亡国のイージス」
810804:02/12/11 13:48
>>805
6個です。コメント付きで

>>806
トリップは騙りには有効だけど多重投票防止にはどうだろう?

>>807
まあ、それはそれで。遊びですから。
811名無しのオプ:02/12/11 13:51
ライトノベル板のライトノベル大賞みたいな
感じかな?
どうせならスレ立ててやれば?

ここはあくまでこのミスの結果語るってことで。
812804:02/12/11 14:05
立てたら立てたスレ乱立するなって言われそう。
うーん、2ちゃんの投票結果との比較で
このミスの結果を語ろうと思ったんだが。
どうしよう?
813名無しのオプ:02/12/11 15:56
2ちゃんねるで投票なんて無理だって!
ゼッタイ自作自演のヤシが出てくるし、荒らしもやってくる。
814名無しのオプ:02/12/11 16:25
他板ではそれなりに成功してるところもあるけどな。
815名無しのオプ:02/12/11 17:05
>>812
このスレでやるより遥かにマシ
816名無しのオプ:02/12/11 17:18
春頃やってた板対抗のトーナメントみたいにコード取得でやってみれば?
817名無しのオプ:02/12/11 17:26
コードなんて何日も持たないぞ。
818名無しのオプ:02/12/11 17:27
そうだった(´・ω・`)
819名無しのオプ:02/12/11 18:21
なんでもありでやるだけやってみるとか?
ま、やっても田代まさしがトップになるに一票。
820名無しのオプ:02/12/11 18:22
じゃあ投票板でスレ立てたらどうか。
ミス板にいないミスオタもいるはずだ。
821名無しのオプ:02/12/11 19:53
どこで何の投票があっても文句が出るに決まっている。
そんな暇があるなら、自分でベスト10を作って一人
でニヤニヤしてた方がまだいいよ。
822名無しのオプ:02/12/11 19:55
じゃはっぴょうしまーす(・∀・)ニヤニヤ
1.幻獣遁走曲
2.僧正の積み木歌
オチマイ
823名無しのオプ:02/12/11 20:17
チゴイネ
824名無しのオプ:02/12/11 20:18
この板は映画板やラ板よりアレなのか、少し(´・ω・`)
825名無しのオプ:02/12/11 21:24
本ミスに綾辻のインタビュー載ってなかった?
でも『最後の記憶』はベスト20にも入っていない…
826名無しのオプ:02/12/11 23:39
本当に綾辻に関する「最後の記憶」になったりして(藁
827名無しのオプ:02/12/11 23:40
>>825
あんな作品が入るわけありません。
828名無しのオプ:02/12/12 00:48
コメントつけるのめんどくさいな
829名無しのオプ:02/12/12 00:55
>>785
>アンケート回答者にふさわしくない奴多すぎ。
誰がふさわしくないのか実名を挙げれ。あと理由も。
830名無しのオプ:02/12/12 01:16
関係者?
831名無しのオプ:02/12/12 02:48
多島斗志之右目失明というのが一番ショックだった。
山口雅也といい、好きな作家が・・・
832名無しのオプ:02/12/12 05:00
ステキンの目も駄目なんだろう
なんで作家だけこうも目に危機があるんだろうな
833名無しのオプ:02/12/12 05:08
「このミス」の大学ミス研、それぞれ個性があって面白いと思うが。
京大は本格志向、ワセミスは堅苦しそうなこだわりがある選択、

中でも、東大は一番厨房馬鹿が多いんだなと思いました。
834名無しのオプ:02/12/12 05:30
きっと流行作家ばかり読んで息抜きしてるんだろーな、灯台生
835名無しのオプ:02/12/12 05:37
>>831
山口雅也になにか不幸があったの?
836名無しのオプ:02/12/12 06:11
>>835
片目が見えなくなりますた。『奇偶』は半分自伝みたいなものか。
837835:02/12/12 07:00
>836
ありがとう。そうだったのですか。
今年のこのミスで多島斗志之が失明というのを読んでショックだったのにさらに・・・。
これに負けずお二人とも今後もいい作品を書いてもらいたいです。
838名無しのオプ:02/12/12 07:48
探偵小説研究会が笠井潔の下僕であることが証明された。

http://www6.plala.or.jp/yu_ichi/mys/diary.html
839名無しのオプ:02/12/12 09:02
俺の住んでる田舎じゃ「このミス」まだ売ってません。あーあ。

みんなの今年の1位は何でつか。
俺のは何だろ・・・今年のだけ読んでるわけじゃないからな、あとで手帳みてみよ。
「半落ち」じゃないなー。
やっぱ「ルール」かな。
840名無しのオプ:02/12/12 09:37
根本的にランキンクなんて不可能なんだよね。
でも、お祭りは楽しいから、やっちゃうと。
841名無しのオプ:02/12/12 09:51
>>838
そのサイトの管理人って本ミスにも投票してる人でしょ
大した考察でもないくせに毒舌気取りで普通に不快だわ
842名無しのオプ:02/12/12 13:03
公魚といい>>838といいサイト持ちの東大卒はバカが多いな。
843名無しのオプ:02/12/12 15:21
綾辻って何でいばってるわけ?
さも本格の申し子の様なカンジなんだけど。
844名無しのオプ:02/12/12 15:49
新本格は綾辻で幕を開けますた
845名無しのオプ:02/12/12 16:19
それは知っています。
「十角館の殺人」…
それ以降、何か面白いのあったっけ?
それなのにってこと。
846名無しのオプ:02/12/12 16:22
初心者にわかりやすいからじゃないの
あと叩くと自分の評論家生命が危うくなるし
847名無しのオプ:02/12/12 16:35
>>846
綾辻の評論っていいの?
法月のは読むけど、綾辻のは、読んだことない。
「隠し玉」のなんたらとかいうのは?
情報求む。
848名無しのオプ:02/12/12 17:20
>>843
初期の館もんは、面白かったと思う。
やっぱ、道を開いた人間だよ。
過剰にエラそうだとは全然思わないが…

作家としては、もう終わったのかもしれないが。
849名無しのオプ:02/12/12 17:28
ip
850名無しのオプ:02/12/12 17:31
>>847
そういう意味じゃなくて、
851名無しのオプ:02/12/12 17:32
<過剰にエラそうだとは全然思わないが…
同意。15年やってるにしちゃ、むしろケンキョな方だろ
自分には評論は出来ないとも言ってたし(本格ミステリー館のあとがきより)



852名無しのオプ:02/12/12 17:51
もう筆を折ったのかと思ってた
853ミステリ初心者 :02/12/12 18:30
毎年、このミスを見てから本を選んでるんですが、今年は惹かれるものが
一つもありません。どれを読んだらいいのでしょうか?
854名無しのオプ:02/12/12 18:34
まず、一位の半落ちはお薦め。
855名無しのオプ:02/12/12 18:34
ムリに新作読まんでいいよ。名作を読め。
856名無しのオプ:02/12/12 18:50
>855
以前同じようなこと知り合いに言ったら
時間が無くなるYO! とつっこまれました。
857名無しのオプ:02/12/12 19:45
名作だってムリには読まんでいいんだ。このミス見て読みたい
のがない〜とか言ってるくらいなら、名作読めってこと。
858名無しのオプ:02/12/12 21:49
「J’sミステリーズ KING&QUEEN」(相川司・青山栄編 荒地出版社)
はガイドブックとしてなかなかだと思うぞ。
859名無しのオプ:02/12/12 22:22
>>853
とりあえず1位から読んでみて自分に合う作家見つけたら?
860名無しのオプ:02/12/12 22:26
誰もが名作という名作ってあるの

と一応聞いてみる。
861名無しのオプ:02/12/12 22:29
>>860
あるわけねーだろ。
862名無しのオプ:02/12/12 22:57
ないよな。やっぱり
863名無しのオプ:02/12/12 22:59
100パーセントはあり得ないだろうが、70とか80ならあるだろ。
864ミステリ初心者:02/12/12 23:29
「殺戮に至る病」「十角館の殺人」「占星術殺人事件」あたりはどうよ。
865名無しのオプ:02/12/12 23:31
>>864
どうよって何がどうなのか?w
その三作品が誰もが認める名作って言いたいのか?
866名無しのオプ:02/12/12 23:32
>>864
全部読め。占星術、十角館、殺戮の順でどうぞ。
867名無しのオプ:02/12/12 23:33
モルグ街は?
868名無しのオプ:02/12/12 23:34
新本格ヲタは氏ね
869名無しのオプ:02/12/12 23:38
占星術は、新本格にあらず。一応な……
870名無しのオプ:02/12/12 23:42
モルグ街の殺人も新本格にあらず。一応な……
871名無しのオプ:02/12/12 23:54
で、なんのスレだ?ここ
872名無しのオプ:02/12/13 02:04
このミスの倉知のコメント激ワロタヨ。あれはやはりあの人へのあてつけですか?
873名無しのオプ:02/12/13 02:07
現在の綾辻を見てると、山田邦子のように悲惨
正直、もう筆を折って引退して欲しい
その方が、思い出は美しいままでいられる

ところで、名作と言われて本格ばかりが挙がるのは何故?
ハードボイルドや冒険小説、ノワール等の名作は、候補にならないの?
874名無しのオプ:02/12/13 02:37
本格はわかりやすいからね〜香具氏には丁度いいんだろ
875名無しのオプ:02/12/13 02:39
綾辻は館シリーズを全十作と言ってしまったのがそもそもの間違いかと。

時計館で終わっときゃよかったのに。
876名無しのオプ:02/12/13 12:42
>>873
綾辻が単に才能の枯渇から書けなくなってると思ってるお前の方が悲惨。
正直、もう回線切って首吊って死んで欲しい。
877名無しのオプ:02/12/13 13:48
うん。もとから才能なかったしね、綾辻
878名無しのオプ:02/12/13 13:55
>>876
「単なる」才能の枯渇以外になにか複雑な理由があるんですか?
879名無しのオプ :02/12/13 14:06
たまたま本屋に立ち寄るたびに綾辻の新作があっていつも驚いていたが、
霧越邸あたりからキュウにペースが落ちた。
俺は、キティになったと思ったが違うか?
880名無しのオプ:02/12/13 14:07
>>874
これ釣り?素で日本語のできない厨?
881名無しのオプ:02/12/13 14:56
>>878
綾辻は推理小説の形式そのものを追求してる作家と言う意味では。
綾辻や法月は既存の方法論を繰り返して量産する作家とは異なり、彼らは作品ごとに
新しい展望を開こうとしてきたわけで(例えば霧越邸)現在はその形式の限界に直面して
立ち往生してるのではないかな。
882名無しのオプ:02/12/13 15:42
つーか、結果としてそうなってると評価出来るだけで(w

アーヤの才能が枯渇してんのは執筆状況が物語る
883名無しのオプ:02/12/13 15:43
新しい展望ですか?…
俺には毎回おなじに見えるよ
884名無しのオプ:02/12/13 15:44
綾辻スレ
885名無しのオプ:02/12/13 15:51
っていうか、時計館以降に見るべき作品あったっけ?
どんどん橋も、書かれたのは遥か昔でしょ?
というわけで、才能の枯渇じゃないと言う人は、
鳴風荘や最後の記憶を傑作と思ってるドキュソですな。。。
886名無しのオプ:02/12/13 16:03
才能の枯渇というか、できることをやり尽くしちまったんだろうね。
十角館は小野不由美のネタ、霧越邸と四〇九は学生時代のネタの焼き
直し、殺人鬼は学生時代の合作が下じきだし・・・。
おれは綾辻のファンだけど、正直、これから傑作が書かれそうな気が
しない。暗黒館が傑作になると本気で思ってる人はいるのか?
887名無しのオプ:02/12/13 16:18
投票者 服部隆之
第1位 「クロック城」殺人事件
第2位 見えない精霊
第3位 袋綴じ事件
第4位 クビキリサイクル
第5位 作者不詳
◆コメント◆
1はメイントリックの起爆力に只々仰天喝采。
2・3はライトな作品ながらも伏線が見事で爽快な読後感。
4は単なるキャラ萌えに留まらぬ発想力の面白さ。
5は今年多かった形式主導型の作品だが、各短編の推理反芻の濃密度で、
『首断ち六地蔵』ではなく、こちらを。
新本格15周年だが、『オイディプス〜』『最後の記憶』「魔神の遊戯』
『マレー鉄道〜』などは、高品質ではあるが、期待を大幅に上回るものではなかった。
密室本・本格マスターズ・カッパワン等の各種企画が、そのまま本格か否かの踏絵になったような気がする、
森・霧舎・高田等待たせない優等生達は泣く泣く次点。 二階堂・京極のシリーズ新作長編を来年こそは読みたい!!!


ネタですよね?・・・・・
ttp://www.harashobo.co.jp/mystery/userrank.htm
888初心者:02/12/13 17:23
「このミス」は宝島社「このミステリーがすごい!」だというのはわかりましたが、
「本ミス」って何ですか??
詳細キボンヌ。
889名無しのオプ:02/12/13 17:28
>888
ttp://www.harashobo.co.jp/
ここから新刊案内→本格ミステリ・ベスト10を見てください。
890名無しのオプ:02/12/13 17:28
ようやく「飛蝗の農場」読めた。
これが1位ねえ。去年の「神は銃弾」はキツかったが、それ以上だった。
本ミスには10位以内に入っていないので、そちらが正解だと思う。
891名無しのオプ:02/12/13 17:48
>>890
どこまでをミステリに含めて、どういうものを期待するかの違いなんだろうな。
おれは「飛蝗の農場」は「オイディプス症候群」よりずっと楽しめたから、
「そちらが正解」といわれると抵抗があるんだが。
892名無しのオプ:02/12/13 19:07
文春の一位は半落ちです。
893名無しのオプ:02/12/13 19:33
このミスと同じじゃん
894名無しのオプ:02/12/13 20:01
しょうもな。
半落ち、面白かったけど一位になるほどの作とは思えん。
895名無しのオプ:02/12/13 20:38
文春の2位は誘拐の果実です。しんぽのやつ
896名無しのオプ:02/12/13 20:48
三位は滅びのモノクローム。
897名無しのオプ:02/12/13 22:33
もったいぶらないで全部教えてちょーだい!
898名無しのオプ:02/12/13 23:20
>>894
激しく同意。
なんでこんなに受けてるのだろう>半落ち
やっぱ年配の人にはぐっとくるもんがあるのだろうか?
899名無しのオプ:02/12/13 23:48
歳食うと感性が鈍磨するからな。
900名無しのオプ:02/12/14 00:01
「動機」の人情臭さ加減にウンザリで速攻売っちゃったんですけど
「半落ち」は似たような傾向ですか?
901名無しのオプ:02/12/14 00:06
まさに同じ傾向ですな
902名無しのオプ:02/12/14 00:17
>901
ありがとう
やっぱ買うのやんぴ
903名無しのオプ:02/12/14 00:25
このミスのミステリー長屋はまるで2ちゃんねるの書き込みを
そのまま切り取ったみたいでした。
904名無しのオプ:02/12/14 01:45
文春はいつ発売で発表?
905名無しのオプ:02/12/14 01:50
16だったか、18だったか・・・・どっちかだと思う
906名無しのオプ:02/12/14 01:53
文春買うのって1年に1回なんだよね・・・
907名無しのオプ:02/12/14 02:00
>>903
あれヌルすぎ。
908名無しのオプ:02/12/14 03:39
文春のベストテンは、「このミス」以上に「内輪の褒め合い」みたいな臭いがぷんぷんする。
何冊読んだ中から選んだのか知りたいね。
909名無しのオプ:02/12/14 09:57
昔の覆面座談会は、あまりに失礼な物言いにむっときたが
今のミステリー長屋はあまりのヌルさにうんざりする。
もっとこう、表現は柔らかく、内容は鋭くってできないものか。
910名無しのオプ:02/12/14 10:29
このホラーがすごい!
は、いつ出るんでしょうか?
911名無しのオプ:02/12/14 11:22
文春の楽しみは公魚一派が入るかどうかだけ。
912名無しのオプ:02/12/14 13:26
どこかに、このミスとか文春とかの過去のベスト20全部のっけてるsite
ありませんか?
913名無しのオプ:02/12/14 13:28
>>909
>もっとこう、表現は柔らかく、内容は鋭くってできないものか。
わがままだな〜
毎年そんな座談会が出来たら、その書評家は神だろう。
914名無しのオプ:02/12/14 13:36
915名無しのオプ:02/12/14 13:52
毎年、なぜか「このミス」ベストテンに入ってる作品よりも
文春ベストに入ってる作品のほうを、たくさん読んでるんだよな〜。

自分としては、明らかに文春ベストの結果に違和感を覚えることの
ほうが多いんだが。なぜ、文春の投票者好みの作品ばかり読んでるのか、
鬱になっちゃうよ。。。
916名無しのオプ:02/12/14 15:18
今年の「このミス」の収穫は、
戸梶圭太があの大神○太に似てることだな。
917名無しのオプ:02/12/14 15:25
>>916
ハゲシクワラタ
918名無しのオプ:02/12/14 15:42
今年もこのミスで好ポジションの霞流一。
相変わらず本ミスではかすりもしねえ。
919名無しのオプ:02/12/14 16:06
>>918
このミスでは12位のみ
本ミスでは15位と22位

本格に絞ったランキングのわりに弱い気はするが
かすりもしねえってことはないだろ
920名無しのオプ:02/12/14 16:18
このミス、誤植多いね。
連城の直木賞受賞作「恋紅」って何だよ。
真保裕一「誘惑の果実」とかさ。
921名無しのオプ:02/12/14 17:06
本当に座談会はつまらなくなったな。
匿名性を奪い去った笠井が悪い。なにが「コラムの寄せ集め以外に著作のない三流評論家ども」だよ
面々が萎縮しちゃったじゃないか
922名無しのオプ:02/12/14 17:23
いやその程度の脅しで萎縮する程度の評論家だったってこと。
萎縮するくらいなら初めからやらなきゃいいんだから。それ
をあえてやってたってのは気骨あるなと思てたのに…
923名無しのオプ:02/12/14 17:24
>>920
誘惑の果実(;´Д`)ハァハァ
924名無しのオプ:02/12/14 17:34
しょせんは宝島社のムックなんだから、匿名でやる芸が求められて
たんじゃないかなあ。評論家は受けて立つ気だったとしても、それ
が出版社のカラーに合わなければ企画は打ち切られるしね。
空気も読まずにキレた笠井のほうがヘタレだよ。
925名無しのオプ:02/12/14 17:47
匿名でやるにはミステリ評論という分野は人がいないからねえ
バレバレではあったんだろうがな
926 :02/12/14 18:00
おっ、もう900も超えててすげえなと思ったら
去年からやってんのか
お前らもたせ過ぎ
927名無しのオプ:02/12/14 18:02
笠井も最初からメンバーは知ってたんだろうね
自分が言われるまでは黙認していたくせに、ネタにされた途端に
匿名は卑怯だと言い出した。あれはただの私怨だよ。あそこで間
違ってると指摘された部分についても、結局ちゃんとした反論は
できなかったしな・・・
928名無しのオプ:02/12/14 18:07
>>927
知らなかったんじゃないの?
確か、「その後、私の独自の調査によってA氏は〜、だということが判明した」なんて言ってたぞ
929名無しのオプ:02/12/14 18:34
正体がわからないという理由で
ミステリーマガジンの連載でリアルタイムに叩いてたんだろ?
なんか発想が2chだよな。
930名無しのオプ:02/12/14 18:48
作家と評論家が喧嘩を始めるとだいたい前者の圧勝に終わる。

1 作家の方が声が大きい(購読者が多い)
2 実作者には説得力がある(ついでに煽り文章も上手い)
3 言いたいことを言える(出版社はどちらかを切るなら評論家を切る)

笠井、筒井などの狂犬には十分に気をつけて物を言わなければならない
931名無しのオプ:02/12/14 18:51
4 作家の狂信者から大変な目に遭わされる(((( ;゚Д゚)))
932名無しのオプ:02/12/14 18:52
でも名前が売れるよな
933名無しのオプ:02/12/14 19:52
今日読みました。なんか…新本格の人間は自分達がランクで冷遇されてる時は
あーだこーだ難癖つけて、今年のように他路線が元気ないでランク入りしてる時
はなーんもいわないのね。お祭り好きの読者を呆れさせた某K氏もまだ隠し玉に堂々
と参加してるのが…
934名無しのオプ:02/12/14 20:03
ミステリーとは名ばかりの、ごった煮ベストだけどな
935名無しのオプ:02/12/14 20:43
だからミステリー&エンターテイメントって書いてあんだろ?
くどいっつーのヴォケが
936名無しのオプ:02/12/14 20:51
誰だオメー
937名無しのオプ:02/12/14 20:51
>>922
同意。匿名で叩く悪口「芸」の持ち主ではなかったということなんじゃないの。

>>937
「ミステリマガジン」の連載で、細かく反論していたけど。
あれはどうみても、覆面たちの脇が甘すぎた。
938名無しのオプ:02/12/14 21:20
ペンネームを使えばいくらでも名前なんて持てるじゃん。本名じゃない作家だって匿名みたいなもん。なのに匿名での評論は価値ないなんていう作家がマジいるのか
939名無しのオプ:02/12/14 21:46
覆面座談会は評論じゃなかったからなー。
940名無しのオプ:02/12/14 22:07
S氏は明らかにバレバレだった
941名無しのオプ:02/12/14 22:51
>>938
本名じゃない=匿名、という認識はさすがにちょっと……。
942名無しのオプ:02/12/14 23:01
>>938
個人を特定できないのが問題なんじゃボケ
誰に向かって反論すりゃいいのかわからんだろうが
943名無しのオプ:02/12/14 23:32
その実覆面たちは人が思うほどダメージないのよ。
「大物作家の癖に大人気ないな」と笠井が世間で愚痴
られてるの見てほくそえんでる。

そこがこずるいんだけどね
944名無しのオプ:02/12/14 23:58
島田の珍走やベテラン作家の老醜を笑うだけならともかく、新人を片っ端から貶してまわるのはどうかと
945名無しのオプ:02/12/15 00:02
過去よりも現在の話をしよう。その方がはるかに建設的だ。

今の「ミステリー長屋」なら、実名でやっても大差ないんじゃないか。
946名無しのオプ:02/12/15 00:05
いや、だから、長屋は鼎談じゃなくて、一人で書いてるんですが……
947名無しのオプ:02/12/15 00:06
>>945
あれは座談会風にしてあるだけで一人の作だから。
948名無しのオプ:02/12/15 00:25
それではそろそろ来年の予想を・・・・

京極
マヤ

あやつ・・

は出ねえか(藁
949名無しのオプ:02/12/15 01:35
>>946-947
いや、それを踏まえた上で「実名の座談会にすれば?」と言いたかった。
950 ◆Giko/QbK2c :02/12/15 01:58
来年の予想するなら海外のほうが楽だろうなあ。
創元、早川、文春で半分は埋まるだろうし、
作者の名前だけで入ってくる作家も多いから。
951名無しのオプ:02/12/15 02:49
25歳。
去年まで金無し君だったけど、オンラインカジノとパチンコで
二年で350万貯めた。一度やってみなよ。
初回のみだけど、1ドル以上のチップを買えば30ドル(4000円くらい)貰える。
もらうだけもらってプレイせずに換金することもできるし、ルーレットで赤か黒に
思い切って賭けてしまえば50パーセントで二倍になる。
金なきゃオフラインでゲームすればいいだけ。暇つぶしになる。
ビデオポーカーとかスロとか色々あるのでマジでお勧め。
http://www.imperialcasino.com/~1kl5/japanese/
952名無しのオプ:02/12/15 08:50
2004年版を誰か立てるでしゅ。
我々のランキングを出し宝をギャフンと言わせるでしゅ。
宝もどれ位時流とズレてるか思い知るでしゅ〜
953名無しのオプ:02/12/15 11:51
>>949
同意。匿名座談会をリニューアルして、狂犬三兄弟座談会をやったものの
大して変わらず、で、行き着いた果てがヌルい長屋、と。
アンケートや文章以外の肩の凝らないかたちでミステリ界の一年を振り返る
という編集部の企画意図は頷ける。しかし、もうこの程度なら実名を出して
きちんと一年を(匿名座談会みたいに不毛な悪口抜きに)総括する座談会の方が
よっぽどマシではないかと。
954名無しのオプ:02/12/15 13:25
それより、いっそのこと、一般の読者のうちから毒舌な読書家を選んで
言いたい放題の座談会をさせれば面白いような。。。
笠井も、一般ピーポーの感想にまでケチはつけないでしょ。
955名無しのオプ:02/12/15 13:56
>>951がもし乙一だったら。

25歳。
去年まで金無し君だったけど、オンラインカジノとパチンコで
二年で350万貯めました。一度やってみてはいかがでしょう?
と小生のような暗くて友達もまともにいない半引き篭もりが言っても
だれも聞いてくれないでしょうね。しかも、損をしたといって怒鳴り込まれても
困ります。小生のような度胸のない小心者には耐えられません。苦痛です。
想像するだけで胃酸が逆流します。そうなれば死ぬしかありません。
だから、みなさん絶対に試したりしないでください。
というか、この日記をもう見ないで下さい。小生のことは忘れてください。
白骨死体が発見されたら、「死んでやがらぁ」といって笑ってやってください。

乙一スレッドより抜粋。
956名無しのオプ:02/12/15 17:00
綾辻?もう終わりっしょ。有栖川はまたこんなファンに媚びた作品で小銭稼ぎか。んでランクインしちゃうって。おい。
半落ちって話がなりたたなくなるミスがあるでしょ。なのに1位ですか。投票してる奴の顔がみたいな


こんな座談会がよみたい
957名無しのオプ:02/12/15 17:12
ここの住人で実際に座談会やって、それを起こしてどこかに持ち込んだらどうか。
「2003ミステリ毒舌ベスト10」とかって。投票はミス板で。
純粋な読者だけが選ぶベストっていうのもないし、おもしろそうだよなあ。
958名無しのオプ:02/12/15 17:47
つーかランキングとか座談会とかこのスレの住人でやって
それらレスをどこぞに保管汁!
959名無しのオプ:02/12/15 17:59
>>958
つーか、万年座談会じゃん=ミス板(w
960名無しのオプ:02/12/15 19:54
んじゃ今年の座談会をここで今からやり直すか。総括的に。
961名無しのオプ:02/12/15 20:34
よ〜し、語っちゃうぞ〜!!!

マークスの文庫化はどうなったんじゃいゴルァ
962名無しのオプ:02/12/15 20:50
つーかなんで発売前に文春のランキング知ってるの?
963名無しのオプ:02/12/16 00:18
日本推理作家協会員だから
964名無しのオプ:02/12/16 01:17
みんなは年間何冊、ハードカバーのミステリ買う?
俺はせいぜい2〜3冊(汗
965名無しのオプ:02/12/16 01:21
私もハードカバーは年間3冊くらいです
文庫になるのをまちます
966名無しのオプ:02/12/16 01:39
あんまり気にしないで、欲しければ買う。
文庫待ちは貧乏たらしくて性にあわない。
967名無しのオプ:02/12/16 01:53
まさかとは思うけど、アンケートの結果に文句つけてるのって、
年にハードカバー3冊な人たちとは別だよね?
あ、いっとくけど煽りじゃなくて(w
968名無しのオプ:02/12/16 01:53
金もそうだが、スペースがね
捨てられないし
969名無しのオプ:02/12/16 01:53
出版予定がわかった時点で図書館に予約して
ほとんど全て借りて読む。
で、ほんとに面白かったのだけ買う。文庫・ハードカバー関係なし。
970名無しのオプ:02/12/16 01:57
図書館って新作を何十冊と仕入れて予約してる奴らにどんどん貸し回すよな。
あれ抗議とかされてないの?
971969:02/12/16 02:00
>>970
私が借りる本はせいぜい多くて2冊くらいしか入りません(涙
ハリーポッターは凄いことになっていて(30冊以上入って予約が
500件以上待ち)区でも問題になっているらしい。
972名無しのオプ:02/12/16 02:01
ハリーポッター高いからな・・
973名無しのオプ:02/12/16 02:01
文庫やノベルスはともかくハードカバーは無理。
今年はGOTHだけ。
974 :02/12/16 05:12
>>970
問題になってるよ。宮部の被害なんか億単位だろう。
でも法律じゃどうしようもないみたい。
図書館員なんて所詮公務員だから、市民の要望と言う大義名分があるし、
貸し出しの実績が上がるから予算も回ってくる。
だから現実は、図書館員の給料>ほとんどの作家の収入
975名無しのオプ:02/12/16 05:47
>>970
日本は実質社会主義国家ですから
976名無しのオプ:02/12/16 07:18
ハードカバーは15冊くらいかなあ
ランクインしてないの多いけどw
読みたい時に読めるようにしないからなあ

>>971
そんなに予約って入るのかあ
977名無しのオプ:02/12/16 07:37
次スレは原書房とか文春のベストも一緒のスレにしたほうがいいのでは?
どうせ話題出るんだし。
978名無しのオプ:02/12/16 08:30
今日はこのスレの誕生日なわけだが。
979名無しのオプ:02/12/16 10:34
図書館から借りてもう一度「人間動物園」読み返してみた。
うーん・・・・やっぱいいとは思えない。話がまわりくどすぎる。
ちなみに
今年の俺のベスト10は
1.探偵は吹雪の果てに
2.ルール
3.半落ち
4.MOMENT
5.聯愁殺
6.マンゴーレイン
7.鏡の中は日曜日
8.殺人症候群
9.魔笛
10.トキオ

でした。
980名無しのオプ:02/12/16 11:38
>>970
>>974
図書館で予約入れて何ヶ月も待てるような人間は、そもそも新刊購入なんてしない罠。
図書館で借りれるから読んでるだけの話で、借りれないとすればまず読まない。

それでも宮部なんかの売れっ子は図書館のおかげで大損こいてると思うが、
全国の図書館が一定数購入してくれるおかげで辛うじて新刊の出せる作家の方が圧倒的に多いと思われ。特に純文。
981名無しのオプ:02/12/16 11:51
そろそろ1000か・・・
ミステリ板では珍しいよね?

しかし、最近はカッパノベルス・徳間ノベルスが不振だし
角川はノベルス辞めちゃったし、幻冬舎や角川春樹のノベルスも
野ざらし状態。。。  さらに、頼りの講談社ノベルスは
ティーンノベルみたいなメフィスト賞作品に汚染されてしまってるしで
新刊はハードカバーしか期待できない状態が続いてる。

というわけで、カネのない人間が新作を楽しもうとすると、新作の多くが
文庫で読める海外ものになる罠。ディーヴァーの新作が文庫で1000円
以下で買えることを思えば、乱歩賞や横溝賞などの新人作がハードカバーで
出版されてるのは、コストパフォーマンスが悪すぎる。

乱歩賞なんて、もはや講談社ノベルスから出してもいいくらいなんだが。
982名無しのオプ:02/12/16 11:55
図書館問題は別の板でやってくれ。
2ちゃん版「2003年ベスト10」作ろう。
オレのベスト10

1 ダーク
2 世界は密室でできている。
3 ルール
4 マンゴーレイン
5 溝鼠
6 トキオ
7 半落ち
8 鏡の中は日曜日
9 クビシメロマンチスト
10 牛乳アンタッチャブル

かなり偏ってる……。
983982:02/12/16 11:57
ごめん、2002年だった……。
984979:02/12/16 13:06
>>982
もう1000間近なので2002年ベスト10のスレたてて下さいyo。
ワースト3も入れるようにして。
985名無しのオプ:02/12/16 15:32
立てました。

ミステリー2002/ベスト10投票場
http://book.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1040019618/
986 :02/12/17 00:35
 よっしゃー
987 :02/12/17 00:36
半落ち
よっさー
988 :02/12/17 00:38
おでぃぷす
よっしゃー
989 :02/12/17 00:39
石動偽作
よっさやー
990 :02/12/17 00:43
座談会すでに終了
よっしゃー
991 :02/12/17 00:44
海外編ほとんど読んでない
よっしゃ0
992 :02/12/17 00:47
折原一
らいねんべすと20
993 :02/12/17 00:49
もうすぐ1000ゲット
だけど体力の限界
もうねる
よっさy−
994名無しのオプ:02/12/17 00:56
よーし1000ゲットしちゃうぞー
995995:02/12/17 01:00
そうはさせないなり
996994:02/12/17 01:02
はじめての1000ゲット
997994:02/12/17 01:03
邪魔しないでクリ
998名無しのオプ:02/12/17 01:04
>>981
ノベル図は、もうだめぽ?
999名無しのオプ:02/12/17 01:04
999
1000994:02/12/17 01:04
なんか995にとられそうだからやめた
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