文化審議会著作権分科会法制問題小委員会がとりまとめた報告書に関して、一般社団法人インターネットユーザー協会
(MIAU)が27日、緊急声明を発表した。
リッピングソフトやマジコンの規制を著作権法改正で盛り込むべきとした報告書の考えに反対の意を表明している。
現行の著作権法では、コンテンツの違法複製を防止・抑止するための「コピーコントロール技術」については、「技術的保護手段」として
保護対象となっており、これを回避して複製を行える装置・プログラムを製造・販売・輸入することは禁止されている。
また、これらの装置・プログラムを利用してコンテンツを複製することも、私的使用のための複製の範囲外とされており、
家庭内であっても違法(複製権の侵害)になる。
一方、DVDに採用されている暗号化技術「CSS」や、ニンテンドーDSで海賊版ソフトの起動を防止する技術は、正規の購入者以外の
視聴・使用を制限するための「アクセスコントロール技術」にあたり、著作権法上の技術的保護手段には含まれない。
従って、CSSを回避するリッピングソフトや、ニンテンドーDSで海賊版ソフトを使えるようにするマジコンについては、
著作権法では規制されていなかった(ただし、不正競争防止法ではアクセスコントロール技術も保護対象となっている)。
これに対して今回の報告書では、CSSなどの暗号化技術やゲーム機・ゲームソフト用の保護技術についても、
技術的保護手段の対象とする規定の見直しが必要だと指摘している。
ソース
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110128_423130.html