■菅はパクリの常習犯 谷垣の代名詞「絆」も盗用
確かに、著作権はないかもしれない。でも、普通の神経だったら、恥ずかしくて使わないだろう。
菅首相が11日、世界の支援に感謝するメッセージを出した。各国の新聞にも一斉に掲載されて
いるのだが、表題は「絆」。そう、自民党の谷垣総裁が10年ぐらい前から好んで使ってきた
キーワードである。今や谷垣の代名詞と言ってもいいぐらいの言葉だ。
今月6日に発売された自民党の機関紙「自由民主」でも、谷垣は「絆の力で日本再建」と訴えて
いた。亡くなる2カ月前の後藤田正晴(元副総理)に、「君の旗印は何だ」と聞かれたときも
「絆です」と答えている。それぐらい大切にしてきたのだ。それを菅は素知らぬ顔でパクった。
大震災のドサクサに紛れて盗んだのだ。とんでもない火事場ドロボーである。世界に向けて
「私はコソ泥です」と発信したようなものだ。
政治評論家の浅川博忠氏が言う。
「常軌を逸したやり方で、開いた口がふさがりません。絆は谷垣さんにとって“商標”です。
普通だったら言葉を変えるでしょう。同じような意味のキーワードを探せばいいのです。仁義に
反して断りもなく使うのは、谷垣さんを挑発する行為。こんなデタラメをやっていれば、菅さんが
目指す与野党協力だって進みません。近くにいながら“盗作”を見過ごした連中もおかしい。
いまの官邸は判断力が欠落しています。震災対応の混乱も当然でしょう」
もともと菅には“盗癖”がある。
「最小不幸社会」は米政治哲学者ジョン・ロールズの「正義論」から拝借しているし、「1に雇用、
2に雇用」はブレア英元首相の「1に教育、2に教育」をもじったもの。昨年9月の臨時党大会で、
先に演説した小沢元代表が「私には夢がある」と訴えると、菅も「私にも夢がある」とちゃっかり
マネをした。筋金入りのパクリ屋だ。
こんな盗っ人が首相では、国民は身ぐるみはがれる。復興の陣頭指揮なんてデキっこない。
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