ガガーン
原発事故「レベル7」に引き上げ チェルノブイリ並み 保安院
産経新聞 4月12日(火)8時56分配信
東京電力の福島第1原子力発電所の事故で、
政府は12日、広い範囲で人の健康や環境に影響を及ぼす大量の放射性物質が放出されているとして、
国際的な基準に基づく事故の評価を、最悪の「レベル7」に引き上げることを決めた。
「レベル7」は、旧ソビエトで25年前の1986年に起きたチェルノブイリ原発事故と同じ評価。原子力安全・保安院が同日、
原子力安全委員会とともに記者会見し、評価の内容を公表する。
原子力施設で起きた事故は、原子力安全・保安院が、
原発事故の深刻度を示す「国際評価尺度(INES)」に基づいて、
レベル0から7までの8段階で評価している。
原子力安全委員会はこれまでに、福島第1原発からは最大で1時間当たり1万テラベクレル(1テラベクレル=1兆ベクレル)の放射性物質が、
数時間にわたり放出されたと試算していた。安全委では、現在は同1テラベクレル以下になったとしているが、INESの評価では、放射性のヨウ素131換算で、
外部への放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上である場合はレベル7に当たるとしている。
原子力安全・保安院は、福島第一原発の1号機から3号機について、先月18日、32年前の1979年にアメリカで起きた、
スリーマイル島原発での事故と同じレベル5になると暫定的に評価していた。
ただ、これまでに放出された放射性物質の量がレベル7の基準に至ったため、評価を見直すことにした。