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NO MUSIC NO NAME:
私は、菅しかおに、付き合ってほしいとか結婚してほしいとかいうのではなく、
「ただ、話を聞いてほしかった」私が、長い長い間、どんな気持ちでいたか
直接にしか話せないことを、会って、電話やメールでもいいから、聞いてほしかった
という私の言葉を、菅しかおは信用しなかった
「俺が損をしたらどうするんだ?」頭の中はそればかりだった
今さら新しい恋愛とか結婚とか、恋愛や結婚は、自分の思うようにならないことが多い
想定外予想外のこと自分の都合よく思い通りにいかないこと自分が傷つくこと
「私」と結婚しても、俺が損じゃないか どうなるか分からない不確定なことに今さら飛び込めないよ、もう年だし。 今の結婚を形だけでも維持してれば、少なくとも俺は傷つくことはない。だから逃げ込むんでいよう
自分に近づいてくる女は、自分と結婚することを企んでいる
としか捉えない
「ただ、話をしたい」と言っても、「馬鹿か そんな俺に一銭の得にもならないこと」と完璧に無視
私が、「苦しいから、菅さんと、一度でいいから、ちゃんと、コミュニケーションを取りたいのです」
「私は、菅さんに、長い長い間、「思わせぶりなこと」をされ続け、中途半端に蛇の生殺し状態で気分次第で遊ばれ続け、辛く苦しかったです
菅さんは、私を使って、「思わせぶりなこと」をし続け、これ以上できないくらい、楽しんだ。菅さん、私に、たった一度だけでいいので
私のささやかな願いをきいてください」
と泣き続けたけど、
菅さんは、信じなかった
私が辛くて泣いてるのを、何を企んでいるんだウソツキめ 「その手には乗らないぞ」「俺は損をしている場合じゃないんだよ」「もう年齢的にも中堅どころ。人生ここまできて、失敗なんか絶対できるわけないじゃん」
と、蹴り捨てた
私が、本当に、もう死んだ方がいいんじゃないかと感じるくらい辛くて悲しくて泣いていても
菅さんは、私の苦しみの欠片も分かってくれなかった 菅さんは「自分のこと、自分にとって損か得か」ばかりだった
私が辛くて泣いてるのを、信じようともしなかった 「自分だけは」「絶対に、損なんかしたくないね」と、私を、蹴り捨てた