「他人は、人間は容姿ではなく中身が大事だと言う。しかし、実際は容姿が遥かに
重要視されているではないか。私は63年生きてきたが、それはいつの時代も
変わらない。私は身を持って知った。」
(BISHOP, Ian 1923-1992 故画家イアン・ビショップ 8月の日記より)
「あぁ! 神よ、あなたは不公平だ。今ほどあなたを憎いと思った事はない。
私は今まであなたを信じ、いつか私にやってくる幸せを願って生きてきた。
私ほど忠実な僕はいたであろうか? なぜに私はこんなに醜いのだ?
あなたは美しく、完璧であり、あなたを慕うたくさんの僕がいる。
なのに私は空気のようであり、人々は私を気にかけない。
時が経つのは早く、私は年をとり、日ごとに醜くなっていく。
隣の美しい若者は、美しい恋人と楽しい日々を過ごしている。
なのに私には、若い時の楽しい思い出が無い。私には女友達すらいなかったのだ!」
(GUSHLOW, Peter 1892-1946 故詩人ピーター・ガシュロウ 病死 日記より)
「私の大きく曲がった鼻、牛のように飛び出た目、獣のように醜い歯
ただれた皮膚。この醜い私が唯一才能として認められていたのは、4歳の時から
作曲家である父に教えられてきたピアノだった。しかし私の愛するマデリーンは
ピアノを習い始めたばかりの美しき若者ヨハンを深く愛している。
私の才能が認められようとも、愛する者に愛されないのでは私が生きている
意味など無いに等しい。」
(HONEYSETT, Graham 1948-1989 事故死 グラハム・ハニーセット 日記より)
「神は美しい者ばかり。そして悪は醜い。私の酷く辛い人生は、私の醜い姿が
源だったのか。姿も心も美しい者達がいる。彼らはたいてい人生が酷く恵まれている。」
(HUGHES, Bonnie 1953-1982 ピストル自殺 故芸術家ボニー・ヒューズ メモより)