330 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
俺は取調べ室と書かれたあきらかにつまらなそうな部屋につれていかれた。
そこには所々にさびがみえる机と、向かい合って話せるように椅子が二つ。
部屋の端っこにも椅子が一つ。
「じゃちょっとこれに名前とか書いといて。」
さっきの警察官は取調室に俺をつれていくとそういって、紙と鉛筆を渡した。
「すぐ済むよ」
そう俺に微笑みかけてその警察官は取り調べ室を出て行った。
俺は走った。
こんどはまさに当て所もなく走った。
こう見えても足には自信がある。自身の足に自信がある。地震が来てもその自信は揺るがない自信がある。とか思った。
警察官だらけの中を突っ切り、俺は入ってきた入り口を蹴破り、外に出た。
「待てコラァァァ」後ろの方で何人もの奴らのハーモニーが聞こえてくる。
俺は無性に興奮してしまい、入り口付近に止めてあった誰かのバイクにムスコをこすりつけるとそれに飛び乗りヘルメットをした。
カギは刺さってなかったので代わりにムスコを突っ込んだらエンジンがかかった。
俺のムスコは空を飛ぶこと以外ならなんでも出来る。
「あいつ!!追え!!お前ら白バイ乗れ!!」おそらくさっきの警察官だろう。見返してやって本当に満足だ。
バイクに乗るのなんて自転車で同じ。そういうノリでバイクを発進させた。
ムスコに運転を代わり、しばし風を切るのを楽しんだ。
ふと思った。俺の