【絢香の】まえちゃん、西尾芳彦【恩師】

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313長文 ◆Yu7D0QYUNk
絢香が卒業した守口市立第四中学のいけがきには鉢植えの花が備えられています。
財政難のせいか、中学の校舎は古びて黒ずんでいます。しかしこの中学は荒れているという感じはありませんでした。
要は人の心です。古くても汚くても、手入れを良くして大切に使おうというその気持ちを皆が持っている
このことが感じられて、心が洗われた気がしました。

絢香がこの中学校にいた時、そして体育館の舞台に立って歌った時、きっと絢香の目は輝いていたのでしょう。
目は澄んでいて、いつも笑顔が絶えない、絢香はそんな女性ではなかったかと思います。
小生はそれを思うとき、この鉢植えされた小さな花が絢香に見えてきます。決して派手ではない日陰の花。

とはいえ絢香は日陰の花のままではデビューすることはできませんでした。
まえちゃんは理想主義者ですから、絢香は何があっても実力勝負させたい
そして絢香の本当の姿を多くの人に見せるべきだ、とまあこう考えていたのでしょう。

まえちゃんと絢香は堅い絆で結ばれていたことを疑いはしません。ただあえて二人の間にわずかな隙間があったとすれば
絢香が「自分の本当の姿を見せること」これを心の底から望んでいたのかどうか。
小生がまえちゃんのことを考える時、考えはどうしてもそこにいってしまうのです。
(つづく)
314長文 ◆Yu7D0QYUNk :2009/04/12(日) 11:18:28 ID:Tr3sshm80
絢香は稀有の歌唱力を持っています。しかしそれだけでやっていけるほど芸能界は甘くありません。
しかも絢香は歌唱力以外の要素ではどうしても見劣りしてしまいます。
だから絢香のデビュー時にはビジュアル面だけでなく、人格を偽装させることも必要だったと思います。
良し悪しはともかくとして、このこと自体は別にマイナスであったとは思いません。

しかし西尾の失敗はこの路線を早い目に変更しなかったことです。絢香のリアルな姿が世間に知れわたっているのに
絢香の人気がピークになった時もこれを続け、しかもその後、偽装人格を人気回復の手段として使ったことです。
それがために絢香は世間から偽善者のレッテルを貼られてしまうことになりました。

ただそれだけならまだ問題はありません。芸能界ではこういうことはよくある話です。
問題は絢香本人がそういう偽善者を演じることを喜々として続けてしまったことにあると小生は思います。

チャリティ・イベント等の裏側には必ずといっていいほどフィクサーめいた人間がいたり
あるいは大物アーティストが関与していることが多い、つまりそこには「利権」がころがっています。
絢香はそういうところで人間関係を形成していくにつれ、次第にその虜となり欲にかられ
そして澄んだ目は過去のものとなり、ギラギラとした濁った目になっていったのではないでしょうか。
(つづく)
315長文 ◆Yu7D0QYUNk :2009/04/12(日) 11:20:04 ID:Tr3sshm80
さてわれわれはまえちゃんの言うところの「本当の絢香」を見ることができるのでしょうか。
可能性は全くないとは思いません。もし絢香があの「message」に込められた思い
それをまだ持ち続けているなら、そのうちまた小さなライブハウスなりで歌えばいいことです。
引退することは残念ですが、欲のしがらみから解き放たれたということに関しては、むしろ良かったのではないでしょうか。

しかし今回の会見を見聞きして、その延長線上で物を考える限りでは悲観的にならざるを得ません。
今回愚かな絢香とヒロのやったことは自爆行為です。しかも自爆した相手は絢香を酷使した事務所ではありません。
検温は申し合わせた上でのチャプター・イレブン(*)により損を最小限に抑えています。

一体彼らは今回の件で何を守りたかったのでしょうか。そして何を捨てたのでしょうか。
そして二人はなぜ最後まで偽装人格や美談に縛られなければなかったのでしょうか。

小生が絢香のふるさと守口へ行ったのは昨年の夏の終わりのことです。
そこには絢香のふるさとのリアルな実態が存在しました。校舎の汚れた中学、空地だらけの場所に置かれた車
バス停にだけ名前を残している学校、まさにそれは都会の中の限界集落です。
でもそこにいた時の絢香の目は輝いていました。絢香が輝く目をして聴衆の前に立つのはいつなのでしょうか。

最後に一句

ふるさとは 鈍色(にびいろ)の街 狭い路地
夏の終わりに 咲くやこの花


(*)チャプター・イレブン----米連邦破産法11条、日本の会社更生法や民事再生法にあたるもの