フガーωωωロッキンオンジャパン総合板3ωωωンガー

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356岸田ミゲル
これや…この流れや。
来月ついに、シンガーソンガーでロキノン表紙や。
知恵を絞って造り出した、デカい流れや。待っとった。
わざと少しずつ少しずつ、小出しにしとった情報を…来月のロキノンで全部出す。
熱心なファンからちょっと気になっとった程度の奴まで、
一気にシンガーソンガーのインパクトが広まるはずや。
「これからは、岸田とこっこがシーンを引っ張ってくんや」
ロキノン表紙になる事によって、そんなメジャー感が浸透してく。じわじわでええ。
「あのこっこと組んだ男がおる。ほぉ、くるりってバンドの岸田って奴か」
俺の名前も浸透してく。じわじわ。
シングルはチャートのかなりええとこまで行くやろう。
なんせ相方は未だベストが売れ続けとるこっこや。
高ランクにチャートインしたシングル聴いて、それまでじわじわ浸透しとった期待感は一気に爆発する。
TVも無視してはおかないやろう、シンガーソンガーを取りあげるやろう。
そやけど…ドカンとブレイクはせんでええ。
この業界で…食えるとこまで食える程度の足場を固める程度でええ。
…長く生きてくための、見えない貯金をするんや。最後のチャンスや…。
…見てろや、中村一義。お前とは友達だが、ライバルでもあった。
そやけど売り上げも人気も、くるりのがとうに上回るようなったのに、
音楽業界のジジイどもは未だにお前を「天才」と呼び、俺は蚊帳の外や。
渋谷陽一、山崎洋一郎、お前らのことや!
俺は中村一義が踏み出さへんブレイクの階段を昇る。
目に見えるような差をつけてやる。何と言われようとかまわへん。
シーンを動かすのはジジイやないってことを見せ付けてやるわ!!
向井秀徳、お前もや。お前とも友達やけど、俺は先、行かしてもらうわ…。
俺はこれからのお前のように、結局今の立ち位置に収まって、先すぼみに消えてくのは嫌なんや…。悪いな…。
中村弘二…お前にはなんも言うことあらへん(笑)べつに友達やないし。
俺はやってやるわ…。賭けや。俺が生き残れるかどうかの賭けや。
がむしゃらやった頃の俺からは…音楽からは…どんどん離れてくが、もう戻られへん。
大人になったんや俺は…。大人に…なったんや…。

(*これは岸田ミゲルさんの内心であり、実在の人物・団体等には一切関係ありません)