ラストナンバーは『島唄2002』。場内は当然のように大合唱となった。
世間的にも有名な代表曲での、予定調和的な幕切れ。(決してそれが悪いことだとは思わないが)
誰もがそう思ったその瞬間、「事件」は起こった。
間奏からCメロへと入る場面、恍惚の表情を浮かべる宮沢和史の喉から
この世のものとは思えない不思議な音色(声ではない)が会場に響き渡る。
喜怒哀楽の表情が複雑に混ざり合った「何者かによる」叫び。
「声」の主は誰なのか? 私たちに何を訴えているのか?
聴衆は畏れ、困惑し、恐る恐るステージに視線を向けた。
ステージテントの隙間から射した光が宮沢和史の体を包み込む。
ちょうど後光のように。いや、後光そのものだったのかもしれない。
「空よ…雲よ…」「海よ…宇宙よ…」
穏やかな表情を湛えたまま
宮沢和史の体を借りた「何か」は地球の森羅万象に向かって語りかけた。
もはや聴衆は、押し黙って神託に耳を傾けるのみ。
それは大自然の中で音楽祭を繰り広げる人間たちへの祝福であり、警告であり、感謝であった。
「大いなるもの」からの、ROCK IN JAPAN FESに対するメッセージだったのだ!
「LaLa-LanLaLaLaLaLa...LaLa-LanLaLaLaLaLa...」
聴衆は、ようやくここがフェス会場であることを思い出し思い思いに飛び跳ね、歓声を上げた。
その表情はもはや「フェスの高揚感」だけでは説明できない、現世とは違うステージを垣間見た者のそれだった。
「ありがとう!」「ありがとう!」「ありがとう!」
コンサートの感想としては珍しい歓声が会場のあちこちから聞こえてくる。でも違和感はまったくない。
THE BOOMは「大いなるもの」の存在をはっきり僕らに感じさせてくれたのだから。
これ以降、ひたち海浜公園の一体感は疑いようのない強固なものになった。
ttp://www.asahi-net.or.jp/~bw8t-on/tob/rijfes2002.html 長文引用すいません。
禿同だと思いますた。宮沢さん神がかってましたよね。