★★★サザンオールスターズ 23★★★

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254名無しのエリー
小林
僕は桑田さんの『孤独の太陽』というアルバムに何曲かキーボードで参
加させてもらっているんですが、その前の段階で九四年の『世に万葉の
花が咲くなり』のレコーディング最中、既にニューヨークやロサンゼルス
ではないもう一つ別な視点で手に入れたサウンドを押し出そうとしていた。
その時僕が言ったのは、八ミリでもいいから三〇分ぐらいのドキュメンタ
リー映画を作ろうと。またミッチェル・フレーム辺りに桑田さんが出向いて
レコーディングするのはどうかとか・・・・・・。アメリカ文化というものに強
烈に影響を受けている人だと思うんですよ、彼は。ニューヨークでもロサ
ンゼルスでもなく、ツイン・ピークスの質感のような音の感触を僕は彼に
浴していた。それでもそれがサザンオールスターズのアルバムなんだと
いうことを展開したかった。でも今、考えてみると僕の独りよがりだったか
もしれない。


どうしてですか。

小林
サザンオールスターズ=青春だと思っている人が多いわけです。それを
何も壊すことはないという事かな・・・・・・。


でも、それじゃ桑田佳祐は次の場所にいけないし、成長もしない。

小林
そうかもしれません。だから僕がそういう地平をミスチルに求めていった
という気がする。それが『es』に繋がるような展開だった・・・・・・。桑田佳
祐さんとのコラボレーションは結局、僕にとっては大きな旅にはならなか
ったのかもしれない。しかし桑田さんとのコラボレーションは自分の今あ
るプロデュースワークの原点であり、帰結する場所でもある。いつかまた
彼とやれるといいなと思っているんです。何しろ、偉大なヴォーカリストだ
と思いますから・・・・・・。